JP3229175B2 - クレーンの巻上装置 - Google Patents

クレーンの巻上装置

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JP3229175B2
JP3229175B2 JP23828495A JP23828495A JP3229175B2 JP 3229175 B2 JP3229175 B2 JP 3229175B2 JP 23828495 A JP23828495 A JP 23828495A JP 23828495 A JP23828495 A JP 23828495A JP 3229175 B2 JP3229175 B2 JP 3229175B2
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淳次朗 中塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプレッダに係合
させたコンテナ等の吊荷を昇降させる巻上ロープの過負
荷防止装置と、スプレッダの回転姿勢制御装置とを一体
化した制御装置、およびスプレッダの傾斜姿勢制御装置
とを具え、制御装置を駆動する油圧装置が複雑になるこ
となく、また巻上装置の損傷を少くできるクレーンの巻
上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】岸壁に接岸した船舶から、搭載されたコ
ンテナ等の貨物を陸上へ荷降し、若しくは陸上の貨物を
船舶に積載するため、岸壁に沿って走行するとともに、
陸上と船舶の艙口上の間を往復動するクレーンが使用さ
れている。
【0003】図4は、その1例としての、岸壁に設置さ
れたコンテナクレーンを示す図である。図に示すよう
に、岸壁に沿って走行するコンテナクレーン1の構造材
に横架されたガーダ2、およびガーダ2の先端から海上
側へ張り出して設けたブーム2′上には、トロリー3が
走行自在に設置され、このトロリー3から、複数の巻上
げドラム5a,5bより、ガーダ2及びブーム2′に沿
って張設された複数の巻上ロープ10a,10bを介し
て、積込み、又は積卸しを行うコンテナ20を把持する
スプレッダ4が吊り下げられている。図5に示す減速機
11を介して、巻上げドラム5a,5bを駆動して、巻
上ロープ10a〜10bを巻上げ、または巻下げて、ス
プレッダ4を昇降させ、スプレッダ4に把持されたコン
テナ20を陸上から碇泊中の船艙内に移送して荷積み
し、或いは船艙内から陸上へ荷卸しするようにしてい
る。
【0004】コンテナクレーン1には、スプレッダ4の
姿勢、すなわち、コンテナ20が水平状態で昇降すると
ともに、荷積個所、又は荷卸個所で所定の方向を向くよ
うに修正するための姿勢制御装置が、従来設けられてい
る。また、近年、荷役中の事故等によって、本来均等に
負荷がかかるように設計されている、ロープ10a〜1
0dに発生する過負荷を緩和するための過負荷防止装置
が設けられるようになっている。
【0005】図5は、コンテナクレーン1のロープ巻上
げ機構と、同機構に組込まれた従来の過負荷防止を示す
図である。図に示すように、4本の巻上ロープ10a〜
10dが、図4に示すガーダ2上に設置された巻上ドラ
ム5a,5bから、ガーダ2基端部に設けた基端シーブ
6a〜6dを経由し、ガーダ2、およびブーム2′に沿
い、走行するトロリー3上に設けたトロリーシーブ7a
〜7d、スプレッダ4の四周に設けた昇降シーブ8a〜
8dを経由して、ブーム2′の先端部までの間に張設さ
れている。上記ガーダ2の基端部に設けた基端シーブ6
a〜6dは、その取付位置が移動可能に設置されて、そ
れぞれ過負荷防止装置12′cとしての油圧シリンダ3
0a〜30dの一端と接続されている。
【0006】かくして、荷降し中、又は荷積み中のトラ
ブルにより、巻上ロープ10a〜10dの全部、または
1部に大きな負荷が作用すると、その力は負荷が作用す
る、巻上ロープを巻回した基端シーブ6a〜6dが接続
された油圧シリンダにも作用し、その際、負荷が油圧シ
リンダの設定圧より大きい過負荷である場合、油圧シリ
ンダが伸長して、その過負荷が発生した巻上ロープを巻
回した基端シーブが図中点線で示すように移動し、これ
によって、過負荷に基づく巻上ロープに発生している大
きな張力が、緩和されるようになっている。
【0007】また、図6は、図5に示した巻上ロープ1
0a〜10dと同様に、巻上ロープ10a〜10dの張
設を行ったロープ巻上げ機構と、当該ロープ巻上げ機構
に組込まれた、従来のスプレッダの姿勢制御装置を示す
図である。図に示すように、本従来例においても、ガー
ダ2基端部に設けた基端シーブ6a〜6dは、図5に示
すものと同様に、その取付位置が移動可能にされている
が、本例においては、この基端シーブ6a〜6dの移動
は、過負荷防止として使用されるものではなく、スプレ
ッダの回転姿勢の制御に使用される。
【0008】すなわち、この基端シーブ6a〜6dのう
ち、スプレッダ4の前端辺に沿って設けられた、昇降シ
ーブ8a,8bに巻回された巻上ロープ10a,10b
を巻回する基端シーブ6a,6bと、後端辺に沿って設
けられた昇降シーブ8c,8dに巻回された巻回ロープ
を巻回する基端シーブ6c,6dとは、それぞれ1対の
リンク機構21′a,21′bを形成している。
【0009】リンク機構21′a,21′bを駆動する
回転姿勢制御装置12′Aにより、スプレッダ4を回転
方向させようとする側の昇降シーブ、例えば昇降シーブ
8b,8dに巻回された巻上ロープ10b,10dを緊
張させる方向に、基端シーブ6b,6dを移動させ、こ
れらの基端シーブ6b,6dとそれぞれ対をなす基端シ
ーブ6a,6cを、巻上ロープ10a,10cが弛緩す
る方向に移動させる、リンク機構21′a,21′bの
操作によって、スプレッダ4の回転方向、すなわちスプ
レッダ4に把持されたコンテナ20の向きを制御する、
回転姿勢制御装置12′Aを構成するようにしている。
【0010】また、図5において、ブーム2′の先端部
に設けた先端シーブ9a〜9dに巻回され、その端部が
ブーム2′の先端部に固着された巻上ロープ10a〜1
0dは、本例においては、ブーム2′の先端部に設けら
れ、スプレッダ4の長手(前後)方向及び横方向に生じ
る傾斜を制御して、コンテナ20を水平状態にする、傾
斜姿勢の制御を行うスクリュジャッキ式の傾斜姿勢制御
装置12′Bが接続されている。
【0011】このように、本従来例においては、これら
姿勢制御装置12′A,12′Bを作動して、各巻上ロ
ープ10a〜10d長さを、適宜伸長、または短縮する
ことにより、荷役中のスプレッダ4の方向、および傾斜
姿勢を制御して、コンテナ20の荷積み、および荷卸し
を安全に行うようにするとともに、作業効率の向上を図
るようにしている。
【0012】このように、従来のコンテナクレーン1に
は、一般的に、油圧シリンダを用いた油圧式の巻上ロー
プ10a〜10dの過負荷防止装置12′C、及びスプ
レッダの回転姿勢制御装置12′Aと、リンク機構、ま
たはスクリュージャッキ機構などの機械式のスプレッダ
の傾斜姿勢制御装置12′Bの2方式が通常採用されて
いるが、油圧式が採用された過負荷防止装置12′C、
及び回転姿勢制御装置12′Aを同時に採用する場合
は、1本の油圧シリンダに、過負荷防止、および姿勢制
御の2つの機能を持たせる必要があり、油圧回路が複雑
となってコストが高くなり、採用が難しいという不具合
があった。
【0013】また、機械式の姿勢制御装置に過負荷防止
装置を採用することはできず、機械式の姿勢制御装置を
採用した場合は、過負荷が作用すると巻上装置が損傷す
る恐れがあるという不具合があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のクレーン巻上装置の不具合を解消するため、スプレ
ッダの長手方向、及び横方向の姿勢を制御する傾斜姿勢
制御装置、回転方向の姿勢を制御する回転姿勢制御装置
を具えるとともに、巻上ロープの過負荷を緩和する過負
荷防止装置を具えたクレーンの巻上装置を提供すること
を課題とする。
【0015】また、本発明は、上述のクレーンの巻上装
置に加え、回転姿勢制御が過負荷防止を行う、個々の巻
上ロープが巻回された油圧シリンダをリンク機構により
連動させて、スプレッダを回動させる方向の巻上ロープ
の巻き込み、巻き出しを基端シーブの移動によって行う
ようにしたクレーンの巻上装置を提供することを課題と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のクレ
ーンの巻上装置は、次の手段とした。
【0017】(1)ガーダ上に設置された巻上ドラムか
ら繰り出され、巻上ドラムと、ガーダから海上側に延設
されたブームの先端部に設置された先端シーブとの間
で、ガーダの陸上側の基端部に配設された基端シーブ、
およびガーダとブーム上を走行、移動する四辺形のスプ
レッダの、4つの角近くの四周に配設された昇降シーブ
の、それぞれに巻回されて、張設され、巻き出し巻き込
みにより、スプレッダを昇降させる4本の巻上ロープを
設けた。
【0018】(2)ブームの先端部に設けられ、張設さ
れた巻上ロープの先端部側の一端側を繋着して、スプレ
ッダの下降した側の昇降シーブに巻回された巻上ロープ
を巻き込み、又はスプレッダの上昇した側の昇降シーブ
に巻回された巻上ロープを巻き出す方向に、繋着した巻
上ロープの一端側を移動させて、スプレッダの傾斜状態
を水平に修正する傾斜姿勢制御装置を設けた。
【0019】(3)ガーダの基端部に設けられ、過負荷
が発生した巻上ロープの張力を緩める方向に、当該巻上
ロープが巻回された基端シーブを移動させて、巻上ロー
プの過負荷を緩和する過負荷防止装置を設けた。
【0020】(4)ガーダの基端部に設けられ、スプレ
ッダを鉛直軸まわりに回転させる方向に設置されたスプ
レッダ前端側、および後端側の辺に沿って配置された昇
降シーブの、それぞれに巻回された巻上ロープを巻き込
み、回転方向と反対側に設置された昇降シーブに巻回さ
れた巻上ロープを巻き出す方向に、それぞれ基端シーブ
を移動させて、スプレッダの回転方向姿勢を制御する回
転姿勢制御装置を設けた。
【0021】これにより、本発明のクレーンの巻上装置
は、スプレッダ、すなわちスプレッダで把持する吊荷の
水平状態からの傾き姿勢(傾斜姿勢)は、ブームの先端
部で巻上ロープ端と接続する傾斜姿勢制御装置を作動さ
せると、スプレッダを吊り下げた4本のロープが適宜巻
上げられ、或いは巻下げられ、スプレッダの長手方向
(トリム)の姿勢、または横方向(リスト)の姿勢が制
御される。
【0022】また、スプレッダの回転方向(スキュー)
の姿勢は、ガーダの基端部で、巻上ロープを巻回した基
端シーブを移動させる回転姿勢制御を作動させると、ス
プレッダを吊り下げた4本の巻上ロープが適宜巻上げら
れ、或は巻き下げられることにより、スプレッダの回転
方向(スキュー)の姿勢が制御される。
【0023】このように、荷役中においてスプレッダ、
すなわちスプレッダに把持された吊荷の姿勢制御を行う
ことができ、作業の安全性が確保できるとともに、吊荷
の荷積み、あるいは荷降しを、迅速化でき、作業効率を
上げることができる。
【0024】また、回転姿勢制御装置において回転姿勢
を行う基端シーブの移動により、さらに、巻上ロープに
発生する過負荷を防止できるようにした過負荷防止装置
を設けたことによって、事故等により作業中に発生する
ことのある、巻上ロープに過負荷が発生しても、巻上ロ
ープに生じる張力を緩和して巻上装置が損傷するのを回
避できる。さらに、吊荷の回転姿勢制御と巻上ロープの
過負荷防止が、同じ基端シーブの移動による巻上ロープ
の巻き込み、巻き出しにより行うようにしたため、装置
の構造が簡略化でき、コストの高騰を防止できる。
【0025】また、本発明のクレーン巻上装置は、上述
(1)の手段に加え、上述(4)の手段の回転姿勢制御
装置を、次の手段のものとした。
【0026】(5)ガーダの基端部に設置され、移動自
在にされた基端シーブに一端が連結され、基端シーブに
巻回した巻上ロープに過負荷がしたときは、個々に伸張
して、基端シーブを巻上ロープに掛かる張力が低減する
方向に移動させて、巻上ロープの張力を緩和する油圧シ
リンダを設けた。
【0027】(6)支点まわりに回動して、スプレッダ
の前、後の辺に沿って、それぞれ配設された1対の昇降
シーブのうち、スプレッダを回転させようとする方向側
に配置された、昇降シーブに巻回された巻上ロープを巻
回した基端シーブを、巻上ロープが巻き込まれる方向
に、また回転方向側と反対側に配置された昇降シーブに
巻回された巻上ロープが、巻回された基端シーブを巻上
ロープを巻き出す方向に、他端側が連結された油圧シリ
ンダを移動させることにより、油圧シリンダの一端が連
結された基端シーブを、移動させる1対のリンク板を設
けた。
【0028】(7)1対のリンク板を同時に、同一方向
に駆動して、スプレッダの前、後の辺に沿って、それぞ
れ配置され、スプレッダの回転方向に配置された、スプ
レッダ前後の、それぞれの昇降シーブに巻回された巻上
ロープを巻回した基端シーブを、巻上ロープが巻き込ま
れる方向に、また、スプレッダの回転方向と反対側に配
置されたスプレッダ前後のそれぞれの昇降シーブに巻回
された巻上ロープを巻回した基端シーブを、巻上げロー
プが巻き出される方向に、リンク板に他端が連結された
油圧シリンダを移動させ、油圧シリンダの一端が連結さ
れた基端シーブを移動させるリンク装置を設けた。
【0029】これにより、荷役中のクレーンの4本の巻
上ロープの全部、または1部に過負荷が作用すると、こ
の力は基端シーブを介して、基端シーブに一端が連結さ
れた油圧シリンダに作用し、その力が油圧シリンダの設
定圧より大きくなると、油圧シリンダが伸長して、基端
シーブ位置が移動し、これによって、その巻上ロープに
作用している過負荷が緩和される。
【0030】また、スプレッダのスキューの姿勢を制御
する際は、リンク装置を作動し、1対のリンク板を同時
に、同じ方向に回動させるとこの動きはリンク板に他端
が連結された、油圧シリンダを介し、油圧シリンダに一
端が連結された、それぞれの基端シーブに伝達されて基
端シーブ位置が移動する。これによってスプレッダを吊
り下げた4本のロープが適宜巻上げられ或いは巻下げら
れることにより、スキュー制御が行われる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明のクレーンの巻上装
置の実施の形態を図面にもとづき説明する。なお、本実
施の形態で説明するクレーンの巻上装置は、図4に示す
コンテナクレーン1等に適用され、その巻上ロープ10
a〜10dの巻上げ、巻下げを行うものである。また、
図5、または図6に示した符番と同一符番のものは、同
一若しくは類似のものであり、詳細説明は省略する。
【0032】図1は、本発明のクレーンの巻上装置を適
用するコンテナクレーンの巻上ロープの巻上機構と、同
機構に組込まれた巻上ロープの過負荷防止装置、及びス
プレッダの姿勢制御装置の配置を示す。
【0033】図1に示すように、巻上ロープ10a〜1
0dの端部となるブーム2′の先端部には、スプレッダ
4の傾斜姿勢制御装置12Bが設置され、ガーダ2の基
端部(図の右端)には、過負荷防止装置12C、及び回
転姿勢制御装置12Aがそれぞれ設置されている。
【0034】傾斜姿勢制御装置12Bは、例えばスクリ
ュージャッキで構成された2組のものからなり、1組に
は巻上ロープ10aと10cの端部が、他の組には巻上
ロープ10bと10dの端部が、それぞれ接続されてお
り、それぞれの組のスクリュージャッキを作動して、例
えば巻上ロープ10aと10b、または10cと10d
を、巻上げ、または巻下げることにより、スプレッダ4
の長手(前後)方向の制御(トリム制御)を行うことが
できる。また、同様に、巻上ロープ10aと10d、ま
たは巻上ロープ10bと10cを巻上げ、または巻下げ
ることにより、スプレッダ4の横方向制御(リスト制
御)を行うことができる。
【0035】一方、過負荷防止装置12Cと姿勢制御装
置12Aとは、互いに一体に構成されている。図2およ
び図3は、その構成を示す図である。
【0036】図示するように、ガーダ2の基端部に設置
された基端シーブ6a〜6dには、それぞれロープ10
a〜10dが巻回されている。また、各基端シーブ6a
〜6dは、それぞれローラ13を備え、ガイドレール1
4に沿って移動できるようにしている。
【0037】このシーブ6a〜6dには、それぞれ過負
荷防止用として作用する、油圧シリンダ17a〜17d
の一端が連結されるとともに、この油圧シリンダ17a
〜17dのうちの、油圧シリンダ17a,17bの他端
が第1のリンク板16aと、また油圧シリンダ17c,
17dの他端が第2のリンク板16bと、それぞれ連結
されている。この第1のリンク板16aには、第1のロ
ッド14aの一端が、同じく第2のリンク板16bに
は、第2のロッド14bの一端がそれぞれ連結されてい
る。また、第1および第2のロッド14a,14bの他
端は、第3のリンク板13と連結されている。
【0038】第1のリンク板16aは、第1の受台21
aと、第2のリンク板16bは、第2の受台21bと、
支点O2 及びO3 を中心に、それぞれ回動自在に連結さ
れ、第3のリンク板15は、第3の受台22cと支点O
1 を中心に回動自在に連結されている。さらに、第3の
受台22cの支点O1 が設けられた側端と反対側の端部
に、1端を回動自在に連結した、第3のロッド14cを
具えたパワシリンダ13が設けられている。
【0039】かくして、パワシリンダ13を伸縮作動さ
せて、第3のリンク板15を支点O 1 を中心に回動させ
ると、第1のロッド14a、及び第2のロッド14bを
介して第1のリンク板16a、及び第2のリンク板16
が、支点O2 及びO3 を中心に回動し、それぞれのリン
ク板16a,16bに、他端が連結された油圧シリンダ
17a〜17dを介して、各基端シーブ6a〜6bが、
右または左方向へ移動する。
【0040】今、例えば、パワシリンダ13を図2の上
方側へ伸長すると、基端シーブ6aと6cは、第1のリ
ンク板16a、第2のリンク板16bの、O2 ,O3
わりの回動により、油圧シリンダ17a,17cが、そ
れぞれ左方へ移動し、この回動により、油圧シリンダ1
7b,17dが、それぞれ右方へ移動し、基端シーブ6
bと6dが右方へそれぞれ移動する。これらの基端シー
ブ6a〜6bの移動により、スプレッダ4の四周を吊り
下げる昇降シーブ8a〜8dのうちの対角同士の昇降シ
ーブ8a,8cに、それぞれ巻回された巻上ロープ10
aと10cとが、巻下げられ、同じく対角同士の巻上ロ
ープ10bと10dとが、巻上げられる。この巻上ロー
プ10a〜10dの操作によってスプレッダ4は図の左
廻りに回動し、スキュー制御することができる。また、
スプレッダ4を右廻りにスキュー制御する際は、パワシ
リンダ13を図2の下方側へ縮作動させればよい。
【0041】さらに、油圧シリンダ17a〜17dは、
それぞれ所定の圧力に設定されており、上述したスキュ
ー制御時のように、各油圧シリンダ17a〜17dに作
用する負荷がこの設定圧以下の場合には、油圧シリンダ
17a〜17dは、第1および第2のリンク板16a,
16bのO2 ,O3 まわりの回動と一体に連動し、ロッ
ドと同様の作動を行い基端シーブ6a〜6dを移動させ
る。
【0042】しかしながら、操作ミス等によって巻上ロ
ープ10a〜10dの全部、または1部に過負荷が発生
すると、過負荷が発生した巻上ロープを巻回した基端シ
ーブに、一端を連結した油圧シリンダには、設定圧以上
の負荷が作用する。これにより、当該油圧シリンダは、
伸長して連結されている基端シーブが巻上ロープに負荷
される張力を緩和する方向に移動し、これによってその
基端シーブに巻回された巻上ロープが巻下げられ、過重
なロープ張力が除去、または緩和される。
【0043】このように、本実施の形態のクレーンの巻
上装置は、ブーム2′の先端部に設けた傾斜姿勢制御装
置12Bによって、荷役中のスプレッダ4のトリム制
御、及びリスト制御、すなわちスプレッダ4に把持され
たコンテナ20の水平状態の保持を行い、同じく、ブー
ム基端部に設けた回転姿勢制御装置12Aによって、同
じくスプレッダ4のスキュー制御を行い、同時に、姿勢
制御装置12Aに組込まれた過負荷防止装置12Cによ
って、ロープ10a〜10dに作用する過負荷の除去、
または緩和を行うことにより、効率的で、かつ安全な荷
役作業を行うことができる。
【0044】なお、本実施の形態では、コンテナクレー
ンの場合について述べたが、本発明は本実施の形態に限
定されるものではなく、コンテナクレーン以外のクレー
ンにも適用できるものである。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のクレー
ンの巻上装置によれば、クレーンから張り出されたブー
ムの先端部には、スプレッダの長手方向(スリム)制
御、及び横方向(リスト)制御を行う傾斜姿勢制御装置
を装備し、ガーダの基端部には、巻上ロープに作用する
過負荷を緩和する過負荷防止装置を組込むとともに、ス
プレッダの回転方向(スキュー)制御を行う姿勢制御装
置を装備しているので、荷役作業が効率的に、かつ安全
に行えるようになる。
【0046】また、基端シーブに一端を連結した油圧シ
リンダの伸縮は、過負荷防止機能用として作用させるよ
うにしたので、この油圧シリンダを作用させる油圧回路
が簡潔になって、油圧機器の数が激減し、かつ、1台の
アクチュエータでスキュー制御が行える、安価な装置と
一体化したので、設備コストが大幅に節減できる上、ク
レーン操作も、し易くなるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーンの巻上装置を示す全体配置
図、
【図2】図1に示す実施の形態の回転姿勢制御装置と過
負荷防止装置の詳細を示す平面図、
【図3】図2の側面図、
【図4】図1に示す実施の形態を適用する1例としての
コンテナクレーンの全体図、
【図5】従来のコンテナクレーンの巻上装置の一例を示
す全体配置図、
【図6】従来のコンテナクレーンの巻上装置の他の例を
示す全体配置図である。
【符号の説明】
1 コンテナクレーン 2 ガーダ 2′ ブーム 3 トロリー 4 スプレッダ 5a,5b 巻上げドラム 6a,6b,6c,6d 基端シーブ 7a,7b,7c,7d トロリーシーブ 8a,8b,8c,8d 昇降シーブ 9a,9b,9c,9d 先端シーブ 10a,10b,10c,10d 巻上ロープ 12A,12′A 回転姿勢制御装置 12B,12′B 傾斜姿勢制御装置 12C,12′C 過負荷防止装置 13 パワシリンダ 14a 第1のロッド 14b 第2のロッド 14c 第3のロッド 15 第3のリンク板 16a 第1のリンク板 16b 第2のリンク板 17a,17b,17c,17d 過負荷防止装置としての油圧
シリンダ 20 コンテナ 21′a,21′b リンク機構 22a 第1の受台 22b 第2の受台 22c 第3の受台 30a,30b,30c,30d 油圧シリンダ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−60594(JP,A) 実開 平4−91979(JP,U) 実開 平4−96483(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 11/16,13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガーダ上の巻上ドラムと、前記ガーダの
    基端部、および前記ガーダから延設されたブームの先端
    部との間を移動するスプレッダの、それぞれに配設した
    シーブとに、巻上ロープを巻回し、前記巻上ドラムから
    の前記巻上ロープの巻き出し、巻き込みにより、前記ス
    プレッダが把持した吊荷を昇降させるクレーンの巻上装
    置において、前記巻上ドラムと前記ブームの先端部に配
    設された先端シーブとの間で、前記ガーダの基端部に配
    設された基端シーブ、および前記スプレッダの四周に配
    設された前記昇降シーブに、それぞれ巻回された4本の
    巻上ロープと、前記ブームの先端部に設置され、繋着し
    た前記巻上ロープの端部を移動させて、前記スプレッダ
    の傾斜姿勢を制御する傾斜姿勢制御装置と、前記ガーダ
    の基端部に設置され、過負荷が生じた前記巻上ロープの
    張力を緩和する方向に、前記基端シーブを個別に移動さ
    せて、過負荷を緩和する過負荷防止装置と、前記スプレ
    ッダを回転させる方向の前記昇降シーブに巻回した巻上
    ロープを巻き込む方向に、前記基端シーブを移動させ
    て、前記スプレッダの回転姿勢を制御する回転姿勢制御
    装置とを設けたことを特徴とするクレーンの巻上装置。
  2. 【請求項2】 前記回転姿勢制御装置が、移動自在にさ
    れた前記基端シーブに一端が連結され、過負荷が生じた
    とき伸張して前記基端シーブを移動して前記巻上ロープ
    の張力を緩和する油圧シリンダと、回動により、前記ス
    プレッダの前、後の辺に沿って配設された1対の前記昇
    降シーブに、それぞれ巻回された前記巻上ロープのう
    ち、回転方向側の前記巻上ロープを巻き込み、他側の前
    記巻上ロープを巻き出す方向に、前記基端シーブを前記
    油圧シリンダを介して移動させる1対のリンク板と、前
    記リンク板を駆動して、1対の前記昇降シーブの巻上ロ
    ープを同期して、作動させるリンク装置とを具えている
    ことを特徴とする請求項1のクレーンの巻上装置。
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