JP3227421U - 紙製容器 - Google Patents

紙製容器 Download PDF

Info

Publication number
JP3227421U
JP3227421U JP2020001956U JP2020001956U JP3227421U JP 3227421 U JP3227421 U JP 3227421U JP 2020001956 U JP2020001956 U JP 2020001956U JP 2020001956 U JP2020001956 U JP 2020001956U JP 3227421 U JP3227421 U JP 3227421U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
container body
container
lid
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2020001956U
Other languages
English (en)
Inventor
晃司 西川
晃司 西川
Original Assignee
藤徳紙器株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 藤徳紙器株式会社 filed Critical 藤徳紙器株式会社
Priority to JP2020001956U priority Critical patent/JP3227421U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3227421U publication Critical patent/JP3227421U/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】容器本体に対して蓋体を留めるシールが不要となる紙製容器を提供する。【解決手段】円筒状の周壁部12を備えた有底円筒状の容器本体2が、該容器本体2の開口部を閉鎖する蓋体3により覆われない前記周壁部12の露出部12bの、互いに対向する部位に、スリット18をそれぞれ備えてなり、前記蓋体3上を介して両端の差込片部36をスリット18に差し込むことによって、該蓋体3で容器本体2の開口部を閉鎖状態で保持する長平材4を備えた構成である。【選択図】図1

Description

本考案は、容器本体と、該容器本体の上方開口を閉鎖する蓋体とを備えた紙製容器に関する。
紙製容器として、上方に開口する開口部を備えた有底円筒状の容器本体と、該容器本体の開口部を閉鎖する蓋体とを備えた構成が知られている。かかる従来構成は、蓋体により容器本体の開口部を閉鎖した状態を保持するために、蓋体の側部と容器本体の側部とにシールなどが貼付される(例えば、特許文献1参照)。そして一般的に、前記シールを蓋体の嵌合周部と容器本体の周壁部とに貼付し易く且つ貼付状態で維持し易いように、容器本体の外径寸法と蓋体の外径寸法との差が可及的に小さく形成されている。
実用新案登録第3190542号公報
しかしながら、シールを貼付する作業は煩雑であり、貼付ミスがあるとその容器はロスとなってしまう問題がある。また、シールを剥がして開封することも煩わしく、かかる問題を解決できる構成が求められている。
本考案は、蓋体を容器本体に留めるためのシールが不要となる紙製容器を提案するものである。
第一の本考案は、円形状の底部と、該底部の外縁部から立ち上がる円筒状の周壁部とで構成され、該周壁部の上端で上方開口する開口部を有した紙製の容器本体と、円形状の天頂部と該天頂部の外縁に形成された円環状の嵌合周部とで構成され、該嵌合周部が、前記容器本体の周壁部に外嵌された状態で前記容器本体の開口部を閉鎖する紙製の蓋体とを備えた紙製容器であって、前記容器本体の周壁部のうち、前記蓋体の嵌合周部に覆われない露出部には、少なくとも一対のスリットがそれぞれ互いに対向するように設けられてなり、さらに、紙製の長平材を備え、前記長平材の両端には、前記容器本体の各スリットに差し込まれる差込片部がそれぞれ設けられ、前記長平材が前記蓋体の天頂部上を介して配置された状態で前記差込片部が該容器本体の各スリットにそれぞれ差し込まれることによって、該容器本体の開口部を閉鎖している該蓋体を保持するものであることを特徴とする紙製容器である。
本構成は、長平材によって、蓋体と容器本体との前記蓋閉じ状態が保持されることから、蓋体と容器本体とに貼付されるシールを要しない。そのため、このシールにかかるコストを削減することができる。総じて、長平材に要するコストの上昇を、該シール不要によるコスト削減により抑制できる。
また、かかる構成にあっては、蓋体の嵌合周部を容器本体の周壁部に外嵌して該容器本体の開口部が閉鎖された状態(以下、蓋閉じ状態という)で、該容器本体の各スリットにそれぞれ差し込まれた長平材が該蓋体の天頂部上に配される。このため、複数の当該容器を上下に積み上げる際に、下側の長平材上に上側の容器本体を載置するため、比較的安定して積み上げることができ、かつ積み上げられた状態を比較的安定して保つことができる。これにより、本考案の紙製容器を上下に積み上げる際に、比較的容易に積み上げることができると共に、積み上げる際に崩れてしまうことを抑制できる。
また、本構成は、両端に差込片部が設けられた簡素形状の長平材を採用するものであり、製造に要するコストの上昇を抑制でき、見栄えも良い。さらに、積み上げる際に別部材のパッドを配するという手間を要しないと共に、客にとって不必要なパッドを、該客が取り除かねばならないという状況も生じない。
前述した本考案の紙製容器にあって、長平材は、蓋体の外径と略同じ長さで設けられ、該蓋体の天頂部上に配される主積み上げ部と、主積み上げ部の両側縁から下方へそれぞれ延成されてなる側平部とを備え、前記側平部の各先端に差込片部がそれぞれ設けられている構成が提案される。
かかる構成にあっては、蓋体の天頂部上に配される長平材の主積み上げ部によって、複数の当該紙製容器を上下方向に安定して積み上げることができ、前述した本考案の作用効果が安定して発揮される。さらに、本構成にあっては、長平材の側平部が容器本体の周壁部と蓋体の嵌合周部と外側に配されることから、該側平部を下面として当該紙製容器を横置きすることができる。そして、横置きした場合にも、長平材により前記蓋閉じ状態で安定して保持され得る。ここで、一般的な円筒状の容器は、横置きした場合に転がり易く、安定して配置することが困難であるが、本考案の容器は、前述のように長平材の側平部によって安定して横置きできる。
したがって、本構成によれば、縦に積み重ねて陳列するだけでなく、横置きで陳列することもできるため、陳列する場所に応じて縦置きと横置きとを選択できるという優れた利点を有する。
前述した本考案の紙製容器にあって、容器本体の周壁部に設けられたスリットは、該周壁部の周方向に沿って形成されており、長平材の両端に設けられた差込片部は、前記スリットを介して容器本体内部側に差し込まれることで、前記スリットの下方に配される差込下部と、該差込下部の上縁から上方へ連成されてなり、前記スリットを介して容器本体内部側に差し込まれることで前記スリットの上方に配される差込上部とを備えている構成が提案される。
かかる構成にあっては、長平材の差込片部を、容器本体のスリットに比較的容易に差し込みできると共に、該差込片部を該スリットに一旦差し込んでしまうと、取り外し難くなるため、この差し込んだ状態で安定して保持される。本構成の長平材によれば、容器本体と蓋体との前記閉鎖状態を一層安定して保持できる。
前述した本考案の紙製容器にあって、長平材における両差込片部の間に、該長平材を分断するための易切断部が設けられている構成が提案される。
かかる構成によれば、易切断部で長平材を分断できることから、該長平材の差込片部を容器本体のスリットから取り外すこと無く、蓋体と容器本体との嵌合を解除可能な状態(容器本体の開口部を開放可能な状態)とできる。これにより、客が購入後に長平材の易切断部を切断することによって、容器本体に収容された内容物を取り出すことができる。
また、第二の本考案は、開口部を有した紙製の容器本体と、前記容器本体の開口部を閉鎖する紙製の蓋体とを備えた紙製容器であって、前記容器本体及び前記蓋体のうち一方には、スリットが設けられており、前記容器本体及び前記蓋体のうち他方には、前記スリットに差し込まれる差込片部が設けられており、前記差込片部は、前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで、前記スリットの一側に配される一側差込部と、該一側差込部の一縁から一方へ連成されてなり、前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで前記スリットの他側に配される他側差込部とを備えていることを特徴とする紙製容器である。
かかる構成にあっては、上記構成と同様に、差込片部がスリットから抜けにくいため、容器本体から蓋体が外れにくい構成とすることができる。したがって、蓋体を容器本体に留めるシールが不要となる。また、全体として部品点数が少ない紙製容器となる利点がある。
また第三の本考案は、開口部を有した紙製の容器本体と、前記容器本体の開口部を閉鎖する紙製の蓋体とを備えた紙製容器であって、前記容器本体及び前記蓋体のうち一方には、少なくとも一対のスリットがそれぞれ互いに対向するように設けられており、さらに、紙製の長平材を備え、前記長平材の両端には、前記スリットに差し込まれる差込片部がそれぞれ設けられ、前記長平材が前記容器本体及び前記蓋体のうち他方の上を介して配置された状態で前記差込片部が前記容器本体又は前記蓋体の各スリットにそれぞれ差し込まれることによって、該容器本体の開口部を閉鎖している該蓋体を保持するものであり、前記差込片部は、前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで、前記スリットの一側に配される一側差込部と、該一側差込部の一縁から一方へ連成されてなり、前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで前記スリットの他側に配される他側差込部とを備えていることを特徴とする紙製容器である。
かかる構成とすることにより、容器本体や蓋体を比較的簡素な構造としつつ、容器本体から蓋体が外れにくい構成とすることが可能となる。したがって、蓋体を容器本体に留めるシールが不要となる。
ここで、差込片部の近傍部分に、該近傍部分を分断するための易切断部が設けられていてもよい。
かかる構成とすることにより、上記と同様に、差込片部をスリットから取り外すこと無く、蓋体と容器本体との嵌合を解除可能な状態(容器本体の開口部を開放可能な状態)とできる。これにより、易切断部を切断することによって、容器本体に収容された内容物を取り出すことができる。
また、前記スリットが設けられた容器本体又は蓋体が多面体で構成されており、互いに隣り合う壁面部と壁面部とが突き合わされてなる角辺部上に前記スリットが設けられ、前記差込片部が前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで、前記一側差込部が一方の壁面部に当接し、前記他側差込部が他方の壁面部に当接する構成が提案される。
かかる構成とすることにより、差し込まれた差込片部が、両壁面部間に挟持されて、より一層、両差込部が壁面部に強く押しつけられることとなり、差込片部が大幅にスリットから抜けにくい構造となる。
また、上記の構成にあって、前記スリットが設けられた容器本体又は蓋体の周壁部が、外壁と内壁とからなる二重壁構造であって、前記スリットは前記外壁に形成されており、前記内壁には、前記スリットが臨む取り外し用開口部が形成されている構成が提案される。
かかる構成とすることにより、スリットを介して差し込まれた差込片部の両差込部を、内壁側から取り外し用開口部を介して摘まむことで、差込片部をスリットから容易に抜脱させることが可能となる。
第一の本考案にかかる紙製容器によれば、蓋体を容器本体に留めるシールが不要となる効果がある。
また第二の本考案は、全体として簡素な構造で、容器本体から蓋体が外れにくく、前記シールが不要となる効果がある。
また第三の本考案は、容器本体と蓋体を複雑な構造とすることなく、容器本体から蓋体が外れにくく、前記シールが不要となる紙製容器を提供することができる。
実施例にかかる紙製容器1の、(A)平面図と(B)正面図である。 図1(A)のX−X線断面図である。 紙製容器1の斜視図である。 紙製容器1の分解斜視図である。 長平材4の平面図である。 差込上部43と差込下部44とを折曲線42で折り返した状態を示す斜視図である。 複数の紙製容器1を積み上げる態様を示す説明図である。 複数の紙製容器1を積み上げた状態を示す縦断面図である。 紙製容器1を横置きした状態を示す説明図である。 易切断部35を切り離す態様を示す説明図である。 (A)は別例にかかる紙製容器50の外観斜視図であり、(B)は、紙製容器50の部分拡大断面図である。 さらに別例にかかる紙製容器60の部分拡大断面図である。
本考案の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。尚、本考案は、以下の実施例に限定されることはなく、適宜設計変更が可能である。また、容器を説明する際には、説明を簡便とするために上下方向を規定して説明しているが、本考案はかかる方向に限定して使用されるものではなく、いずれの使用形態でも本考案に含まれるものである。また、本考案の構成は、紙製であることから、紙同士が重ね合わされた部位を有するが、説明を簡便とするため、該部位については図示省略している。さらに、紙製容器1に収容される内容物については図示を省略する。
図1〜4に示すように、本実施例の紙製容器1は、有底筒状の容器本体2と、該容器本体2の開口部14を閉鎖する蓋体3と、該蓋体3により該開口部14を閉鎖した状態で保持する長平材4とを備えたものである。ここで、容器本体2、蓋体3、および長平材4は、全て紙製である。尚、長平材4は、本考案の要部にかかることから、詳細は後述する。
容器本体2は、円形状の底部11と円筒状の周壁部12とから構成されており、上方開口する前記開口部14を有する有底筒状を成す。周壁部12の下端には、内カール加工された本体カール部13が周成されている。そして、周壁部12の本体カール部13の上部に、前記底部11の外周縁が当接された状態で、該周壁部12と底部11とが接合されている。
蓋体3は、円形状の天頂部21と円筒状の嵌合周部22とから構成されており、該嵌合周部22が前記容器本体2の上部に外嵌可能に形成されている。嵌合周部22の上端には、内カール加工された蓋カール部23が周成されている。そして、嵌合周部22の蓋カール部23の下部に、前記天頂部21の外周縁が当接された状態で、該嵌合周部22と天頂部21とが接合されている。
ここで、蓋体3は、嵌合周部22を前記容器本体2の上部に外嵌させた状態で、該容器本体2に対して比較的容易に摺動可能とするように、該嵌合周部22の内径が前記周壁部12の外径よりも僅かに大きく設定されている。これにより、蓋体3を容器本体2に比較的容易に嵌め合わせることができると共に、この嵌め合わせた状態から該蓋体3を比較的容易に取り外すことができる。
また、蓋体3にあっては、嵌合周部22の上下寸法が前記周壁部12の上下寸法よりも短く設定されている。そのため、容器本体2の周壁部12は、前記蓋体3により開口部14が閉鎖された状態(後述の蓋閉じ状態)で、該蓋体3の嵌合周部22に覆われる被嵌部12aと、該嵌合周部22により覆われない露出部12bとを有する。
こうした容器本体2と蓋体3とは、該蓋体3の嵌合周部22を該容器本体2の周壁部12の上部(被嵌部12a)に外嵌させることによって、該容器本体2の開口部14が該蓋体3により閉鎖される。このように蓋体3を容器本体2の上部に嵌合させて前記開口部14を閉鎖した状態を、以下では蓋閉じ状態と言う。
尚ここで、蓋閉じ状態としたもの(一対の容器本体2と蓋体3)を上下に積み上げる場合には、下側の蓋体3の蓋カール部23に、上側の容器本体2の本体カール部13が接触してしまい、不安定にしか積み上げることができない。これは、前述したように、容器本体2(周壁部12)の外径に比して、蓋体3(嵌合周部22)の内径が僅かに大きく設定されるのみで、蓋カール部23の内側に、容器本体2の下端を配することができないことに因る。
次に、本考案の要部について説明する。
前記の容器本体2は、図4に示すように、周壁部12の露出部12bに、二つの横向き状のスリット18,18が対向状に設けられている。すなわちこれらスリット18,18は、前記露出部12bの互いに対向する部位にそれぞれ設けられており、周壁部12を内外方向に貫通するように切り込まれてなる。
そして各スリット18は、周壁部12の周方向に沿う主スリット部18aと、該主スリット部18aの両端から上方へそれぞれ連成されたスリット端部18b,18bとから構成されている。
一方、前記の長平材4は、図5に示すように、略長方形状の長平部31と、該長平部31の長手方向両端からそれぞれ外方へ延成された差込片部36,36とから構成されている。
また、長平部31は、前記蓋体3の外径と略等しい長さの主積み上げ部32と、該主積み上げ部32の長手方向両側方に設けられた側平部33,33とを備え、幅方向(長手方向に直交する方向)に亘って設けられた折曲線34,34を介して該主積み上げ部32と側平部33,33とが連成されている。
さらに、長平部31の主積み上げ部32には、互いに平行な二本のミシン目からなる易切断部35が前記幅方向に亘って形成されている。この易切断部35は、そのミシン目により比較的容易に切断することができ、該切断により、長平部31(長平材4)を長手方向で分割できる(図7参照)。
ここで、長平材4は、後述するように、複数の紙製容器1を積み上げる際に、下側の紙製容器1の蓋体3上に配された主積み上げ部32の上面に、上側の紙製容器1の容器本体2が載置されるものである。そのため、長平材4の主積み上げ部32は、その上面に載置される紙製容器1を安定して支持し得る幅寸法で形成される。具体的には、主積み上げ部32の幅は、蓋体3の外径の1/4〜1/2の範囲とすることが好適である。尚、側平部33にあっても、主積み上げ部32と同じ幅で形成されている。
長平材4の差込片部36は、略台形状に形成されており、前記した容器本体2のスリット18に差し込み可能に設けられている。すなわち、差込片部36の幅方向長さは、スリット18の周方向長さよりも若干短くなっている。
差込片部36は、側平部33に連成された連成部41と、該連成部41に折曲線42を介して連成された差込上部43と、該差込上部43から側平部33側へ延出された差込下部44とを備えた構成であり、該差込下部44が、連成部41の内側に切込線46を介して設けられている。
かかる差込片部36は、容器本体2のスリット18に上方から差し込まれて、前記折曲線42で折り返されることにより(図6参照)、差込上部43を該スリット18の上方に配されると共に差込下部44を該スリット18の下方に配される(図2参照)。これにより、差込片部36がスリット18に差し込まれた状態から容易に解除できず、該状態で安定して保持され得る。
こうした長平材4は、容器本体2の開口部14を蓋体3により閉鎖した前記蓋閉じ状態で、該蓋体3上を介して、両端の差込片部36を該容器本体2のスリット18にそれぞれ差し込むことによって取り付けられる。
すなわち、長平材4は、図4に示すように長平部31の折曲線34,34で折り曲げられて伏コ字形とし、主積み上げ部32を、前記閉鎖状態とした蓋体3の天頂部21上に配するようにして、両端の差込片部36,36を、容器本体2のスリット18,18に周壁部12の外側からそれぞれ差し込む(図1,3参照)。この際に、容器本体2のスリット18は、前述したように主スリット部18aとスリット端部18b,18bとからなる形態であるため、前記差込片部36を比較的容易に差し込むことができる。
そして、差込片部36をスリット18に差し込んだ後に、差込上部43と差込下部44とを折曲線42で折り返すことにより(図6参照)、図2に示すように、容器本体2の周壁部12の内側で、該差込上部43を該スリット18の上方に配し且つ該差込下部44を該スリット18の下方に配する。これにより、差込片部36がスリット18から外れ難くなる。
このように両端の差込片部36が容器本体2のスリット18,18に取り付けられることで、長平材4によって蓋体3と該容器本体2との前記蓋閉じ状態が保持される。そして、長平材4は、その主積み上げ部32が蓋体3の天頂部21上に配された状態で保持される。ここで、前述したように蓋体3と容器本体2との蓋閉じ状態で長平材4を取り付けたものが、本実施例の紙製容器1である。
この紙製容器1を上下に複数個積み上げる際には、図7,8に示すように、下側の紙製容器1の蓋体3上に前記長平材4の主積み上げ部32が配されていることから、該主積み上げ部32の上面に、上側の紙製容器1の下端部(容器本体2の本体カール部13)が載置される。これにより、積み上げる際の安定性が向上することから、上下に積み上げられた複数の紙製容器1が崩れてしまうことを抑制できる。さらに、商品として陳列棚などに複数個積み重ねられている場合に、客が一旦手に取った後に元の積み上げられた状態に戻すことも容易である。
また、紙製容器1は、長平材4の側平部33,33が、容器本体2の上下方向(軸方向)に沿って配されていることから、一方の側平部33を下面として横置きすることも可能である。すなわち、陳列棚Wなどに横置きする際には、図9に示すように、一方の側平部33を下面として、該陳列棚の棚上に紙製容器1を載置する。こうして横置きされた状態では、平らな側平部33が前記棚上に載置されていることから、紙製容器1が左右に転がること無く安定して保たれ、陳列にバリエーションをもたせることが可能となる。
また、紙製容器1は、図10に示すように、長平材4の易切断部35を破る箇所の目印としてミシン目で切断することにより、当該長平材4を容易に分断することができる。これにより紙製容器1は、長平材4が両端の差込片部36,36を容器本体2のスリット18,18から外れ難く、蓋体3と容器本体2との蓋閉じ状態を安定して保持できることに加えて、該長平材4を易切断部35の切断により容易に分断でき、蓋体3を開閉可能な状態とできる。また、この易切断部35は、紙製容器1の密封状態を保証する機能を有しており、商品の高級感を向上させる利点もある。このため、かかる紙製容器1において、長平材4を一度切断して開封してしまうと、元に戻せないという開封・改ざん防止の特性がある。また、この長平材4は、取っ手(ハンドル)としての機能も兼ね備えることとなる。
また、長平材4は、前述したように略矩形状の長平部31と差込片部36,36とから構成されるものであり、一枚の紙を所望の形状態に切ることで成形できる。このように長平材4は、前述した従来構成の下端突出部、パッド、およびスタッキングパーツに比して単純な形態であることから、製造に要するコストを低減できる。
さらに、紙製容器1は、前述したように、長平材4の差込片部36,36が容器本体2のスリット18,18にそれぞれ差し込まれた状態で取り外し難いことから、蓋体3と容器本体2とに貼付するシールを要しない。そのため、このシールにかかるコストを削減できるという利点もあるし、シールを貼ったり剥がしたりする煩わしさがないという利点もある。また、シールの貼付ミスによるロスもない。さらに、差込片部36がスリット18に差し込まれた状態で、糊付けも不要である。
前述した本実施例以外にも、紙製容器の形状等は適宜変更することが可能である。例えば、実施例では、蓋体3に蓋カール部23を設け且つ容器本体2に本体カール部13を設けた構成あるが、これらカール部に代えて、蓋体の嵌合周部の上端を下方へ折り返してなる折返部や容器本体の周壁部の下端を上方へ折り返してなる折返部を設けた構成とすることもできる。かかる構成にあっても、前述した実施例と同様の作用効果を奏する。
また、長平材4にあっても、長平部31や差込片部36の形状は適宜変更することが可能である。例えば、長平部は、主積み上げ部が、その両側部を太幅とし且つ中央部を細幅とする形状とすることも可能である。この構成では、主積み上げ部の両側部上に、他の紙製容器が積み重ねられることから、一層安定して積み上げることができる。
また、差込片部は、例えば略矢印形状のものとすることも可能である。かかる差込片部は、左右両側を折り曲げて容器本体のスリットに差し込んだ後に、左右両側を戻すことによって取り外し難くできる。
また、図11に示すように、別例としての紙製容器50が提案される。なお、これまでに述べた構成と共通する要素については、同じ符号を付けて図示及び説明をする。
図11(A)に示すように、紙製容器50は、直方体(多面体)の形状で角形の容器本体52と、容器本体52の上縁部の一部に連成された矩形状の蓋体53とを備え、容器本体52と蓋体53とが一体式の構造となっている。さらに、容器本体52の下縁部には、スリット18が左右方向に一つ形成されている。一方、蓋体53の先端部には、差込片部36が一つ連成されており、この差込片部36が上記のスリット18を介して容器本体52の内部側に差込自在となっている。なお、差込片部36の近傍には、易切断部35が設けられている。
なお、図11(B)に示すように、差込片部36には、スリット18を介して容器本体52の内部側に差し入れられた状態で、上方に突き出される差込上部(一側差込部)43と、下方に突き出される差込下部(他側差込部)44とを備えている。
かかる構成にあって、差込片部36が容器本体52の内部側に差し入れられた状態では、差込上部43が容器本体52の側壁面部521に当接し、差込下部44が容器本体52の底壁面部522に当接する。このように、側壁面部521と底壁面部522とからなる角辺部にスリット18が形成されていると、差込片部36が、両壁面部521,522間に挟持されて、差込上部43と差込下部44とが互いに両壁面部521,522に押圧されることで差込片部36がスリット18から抜けにくくなる。これにより、蓋体53を容器本体52に留めるシールが不要となる。
さらに、図12に示すように、別例にかかる角形の紙製容器60が提案される。かかる構成は、容器本体62の周壁部が二重構造となっており、外壁63aと内壁63bとを有している。
そして、外壁63aにスリット18が形成され、内壁63bに、スリット18が臨む寸法で開口した取り外し用開口部64が形成されている。
かかる構成にあっては、帯状の長平材70の先端部に形成された差込片部36がスリット18を介して容器本体62の内部側に差し入れられた状態で、外壁63aに当接している差込上部43と差込下部44とを、取り外し用開口部64を介して触れることが可能となる。したがって、差込片部36の折り曲げられた部分を元の状態とすることにより、差込片部36とスリット18の周縁との係合状態が解除され、差込片部36をスリット18から容易に抜脱させることが可能となる。
なお、上記した別例としての紙製容器50,60にあっては、蓋体53にスリット18が形成され、容器本体52に差込片部36が形成された構造であっても勿論よい。
1,50,60 紙製容器
2,52,62 容器本体
3,53 蓋体
4,70 長平材
11 底部
12 周壁部
12b 露出部
14 開口部
18 スリット
21 天頂部
22 嵌合周部
32 主積み上げ部
33 側平部
35 易切断部
36 差込片部
43 差込上部(一側差込部)
44 差込下部(他側差込部)
63a 外壁
63b 内壁
64 取り外し用開口部
521 側壁面部
522 底壁面部

Claims (9)

  1. 円形状の底部と、該底部の外縁部から立ち上がる円筒状の周壁部とで構成され、該周壁部の上端で上方開口する開口部を有した紙製の容器本体と、
    円形状の天頂部と該天頂部の外縁に形成された円環状の嵌合周部とで構成され、該嵌合周部が、前記容器本体の周壁部に外嵌された状態で前記容器本体の開口部を閉鎖する紙製の蓋体と
    を備えた紙製容器であって、
    前記容器本体の周壁部のうち、前記蓋体の嵌合周部に覆われない露出部には、少なくとも一対のスリットがそれぞれ互いに対向するように設けられてなり、
    さらに、紙製の長平材を備え、前記長平材の両端には、前記容器本体の各スリットに差し込まれる差込片部がそれぞれ設けられ、前記長平材が前記蓋体の天頂部上を介して配置された状態で前記差込片部が該容器本体の各スリットにそれぞれ差し込まれることによって、該容器本体の開口部を閉鎖している該蓋体を保持するものであることを特徴とする紙製容器。
  2. 長平材は、
    蓋体の外径と略同じ長さで設けられ、該蓋体の天頂部上に配される主積み上げ部と、
    主積み上げ部の両側縁から下方へそれぞれ延成されてなる側平部と
    を備え、
    前記側平部の各先端に差込片部がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紙製容器。
  3. 容器本体の周壁部に設けられたスリットは、該周壁部の周方向に沿って形成されており、
    長平材の両端に設けられた差込片部は、
    前記スリットを介して容器本体内部側に差し込まれることで、前記スリットの下方に配される差込下部と、
    該差込下部の上縁から上方へ連成されてなり、前記スリットを介して容器本体内部側に差し込まれることで前記スリットの上方に配される差込上部と
    を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紙製容器。
  4. 長平材における両差込片部の間に、該長平材を分断するための易切断部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の紙製容器。
  5. 開口部を有した紙製の容器本体と、前記容器本体の開口部を閉鎖する紙製の蓋体とを備えた紙製容器であって、
    前記容器本体及び前記蓋体のうち一方には、スリットが設けられており、前記容器本体及び前記蓋体のうち他方には、前記スリットに差し込まれる差込片部が設けられており、
    前記差込片部は、
    前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで、前記スリットの一側に配される一側差込部と、
    該一側差込部の一縁から一方へ連成されてなり、前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで前記スリットの他側に配される他側差込部と
    を備えていることを特徴とする紙製容器。
  6. 開口部を有した紙製の容器本体と、前記容器本体の開口部を閉鎖する紙製の蓋体とを備えた紙製容器であって、
    前記容器本体及び前記蓋体のうち一方には、少なくとも一対のスリットがそれぞれ互いに対向するように設けられており、
    さらに、紙製の長平材を備え、前記長平材の両端には、前記スリットに差し込まれる差込片部がそれぞれ設けられ、前記長平材が前記容器本体及び前記蓋体のうち他方の上を介して配置された状態で前記差込片部が前記容器本体又は前記蓋体の各スリットにそれぞれ差し込まれることによって、該容器本体の開口部を閉鎖している該蓋体を保持するものであり、
    前記差込片部は、
    前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで、前記スリットの一側に配される一側差込部と、
    該一側差込部の一縁から一方へ連成されてなり、前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで前記スリットの他側に配される他側差込部と
    を備えていることを特徴とする紙製容器。
  7. 差込片部の近傍部分に、該近傍部分を分断するための易切断部が設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の紙製容器。
  8. 前記スリットが設けられた容器本体又は蓋体が多面体で構成されており、互いに隣り合う壁面部と壁面部とが突き合わされてなる角辺部上に前記スリットが設けられ、
    前記差込片部が前記スリットを介して容器本体内部側又は蓋体内部側に差し込まれることで、前記一側差込部が一方の壁面部に当接し、前記他側差込部が他方の壁面部に当接する
    請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の紙製容器。
  9. 前記スリットが設けられた容器本体又は蓋体の周壁部が、外壁と内壁とからなる二重壁構造であって、前記スリットは前記外壁に形成されており、前記内壁には、前記スリットが臨む取り外し用開口部が形成されている
    請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の紙製容器。
JP2020001956U 2020-05-26 2020-05-26 紙製容器 Expired - Fee Related JP3227421U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020001956U JP3227421U (ja) 2020-05-26 2020-05-26 紙製容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020001956U JP3227421U (ja) 2020-05-26 2020-05-26 紙製容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3227421U true JP3227421U (ja) 2020-08-27

Family

ID=72145562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020001956U Expired - Fee Related JP3227421U (ja) 2020-05-26 2020-05-26 紙製容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3227421U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150344216A1 (en) Folding cupcake box
US20070267468A1 (en) Container having tab identifiers and method for constructing the same
US8631997B2 (en) Taco holder
JP2019505444A (ja) 組立式容器、ブランク材及びこれらの方法
JP3227421U (ja) 紙製容器
JP5602565B2 (ja) 家庭用薄葉紙収納箱
JP3168680U (ja) 輸送用トレー
JP2001199435A (ja) 包装用ケース形成シート及び包装用ケース
JP4533057B2 (ja) 包装用箱
JP2011140320A (ja) 段ボール製トレー
JP5763969B2 (ja) 2ピース包装箱
JP3171813U (ja) 矩形輸送ケース
JP2003341660A (ja) 単一の段ボール紙から成る陳列用開口を開き得る包装箱
JP2016198353A (ja) 商品展示箱
JP3160659U (ja) 身蓋一体の組立包装箱
JP2002002667A (ja) 段ボール製トレー
JP3158505U (ja) 簡易キャリーケース
JPH0232586Y2 (ja)
JP4242524B2 (ja) 包装用箱
JP2007076684A (ja) 収容容器
JP2007161280A (ja) 乾電池収納箱
JPS5833097Y2 (ja) 刃物用中仕切
JPS5917782Y2 (ja) 梱包箱
JPH055148Y2 (ja)
JP2008297006A (ja) 変形包装箱

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3227421

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees