JP3227405B2 - 抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼

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JP3227405B2 JP16853197A JP16853197A JP3227405B2 JP 3227405 B2 JP3227405 B2 JP 3227405B2 JP 16853197 A JP16853197 A JP 16853197A JP 16853197 A JP16853197 A JP 16853197A JP 3227405 B2 JP3227405 B2 JP 3227405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェライト系ステ
ンレス鋼に関し、とくに抗菌性に優れ、生活関連用品、
医療機器等に用いて好適なフェライト系ステンレス鋼に
関する。
【0002】
【従来の技術】銀、銅は、食中毒を起因する大腸菌やサ
ルモネラ菌で代表される病原性細菌の繁殖を抑制する効
果があることが従来から知られている。最近、これら金
属を利用して細菌繁殖抑制効果(以下、抗菌性という)
を持たせた材料が提案されている。たとえば、特開平8-
49085 号公報には、マグネットスパッタリングによっ
て、Ag及び/またはCuを含むCr、Ti、Ni、Fe等の金属層
または合金層をステンレス鋼基材の表面に形成した抗菌
性に優れたステンレス鋼板が開示されている。この鋼板
では、19〜60重量%のAgを含む金属層または合金層を形
成することが好ましいとされている。
【0003】また、特開平8-156175号公報には、銀を含
んだ顔料を塗布し、細菌の繁殖を抑制できる塗装鋼板が
提案されている。しかしながら、上記した、鋼板表面に
抗菌性金属を含む金属層あるいは合金層を形成する方法
や、抗菌性金属を含む顔料を塗布する方法では、絞り加
工や表面の研磨加工により抗菌性金属を含む層が剥離ま
たは除去されて、その効果が期待できなくなるという問
題があり、さらに、洗濯機の内装に用いられる鋼板にお
けるように常に表面が擦られる用途では、長期にわたり
抗菌性が維持できなくなるという問題もあった。また、
上記した方法では、塗布や金属層または合金層を形成す
るために従来より製造工程が多くなるとともに、板厚が
薄くなるほど単位重量あたりの表面積が大きくなるため
単位重量あたりの塗布量あるいは金属層や合金層が多く
なり、コスト的に不利となる。
【0004】また、特開平8-239726号公報には、重量比
で、鉄10〜80%、アルミニウム1 〜10%、あるいはさら
にクロム、ニッケル、マンガン、銀のうちいずれか1種
以上を1〜15%を含み、残部が銅および不可避的不純物
からなる抗菌、耐海生生物材料が開示されている。しか
し、この材料は、アルミニウム1 〜10%を含有した銅基
合金あるいは鉄基合金で、加工性が低く、とくに、例え
ば、食器、台所用品、バス用品、電機部品等の薄板で成
形する用途に供することには問題を残していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来材料の問題を有利に解決し、厚み1mm以下の薄鋼板と
して好適な、成形性、加工性に優れ、しかも耐食性も十
分な特性を有し、かつ成形加工後も抗菌性に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を行った結果、フェライト系ス
テンレス鋼の化学成分を適切な範囲に制御し、さらに鋼
中にCuより単位原子あたりの抗菌性が高く、人体に対す
る安全性が高いAgを適量添加することにより、成形加
工、研磨加工やあるいは使用時に表面が擦られ、あるい
は削りとられるような用途においても安定した抗菌性が
期待でき、しかも成形性、加工性が良好で、耐食性も十
分な特性を得ることができることを知見した。
【0007】まず、本発明の基礎となった実験結果につ
いて説明する。フェライト系ステンレス鋼にAgを含有さ
せた鋼板について、初期細菌数(大腸菌)を1×106cfu
/ml として抗菌性を評価した。その結果、図1に示すよ
うに、細菌数は、鋼中のAg量が増加するに従い減少し、
Ag添加量が0.0005wt%以上で細菌が99.9%以上減少する
という新しい知見を得た。
【0008】また、本発明者らは、フェライト系ステン
レス鋼にAgを含有させ、さらにVあるいはWを添加する
と抗菌性とともに耐孔食性が著しく改善されるという知
見を得た。図2に示すように、Agと、VあるいはWを複
合添加したフェライト系ステンレス鋼は耐孔食性の指標
である孔食電位Vc200が、Ag無添加の場合にくらべ著し
く高くなり、耐孔食性が向上する。
【0009】本発明は上記知見をもとに構成されたもの
である。すなわち、本発明は、重量%で、C:0.02%以
下、N:0.04%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0 %以
下、P:0.08%以下、S:0.02%以下、Al:0.3 %以
下、Cr:12〜35%、Ag:0.0005〜0.30%、V:0.01〜0.
30%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなること
を特徴とする抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼
である。また、本発明は、重量%で、C:0.02%以下、
N:0.04%以下、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、
P:0.08%以下、S:0.02%以下、Al:0.3 %以下、C
r:12〜35%、Ag:0.0005〜0.30%、W:0.01〜0.30%
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特
徴とする抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼であ
る。 また、本発明は、重量%で、C:0.02%以下、N:
0.04%以下、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、P:0.
08%以下、S:0.02%以下、Al:0.3 %以下、Cr:12〜
35%、Ag:0.0005〜0.30%、V:0.01〜0.30%および
W:0.01〜0.30%を含み、残部Feおよび不可避的不純物
からなることを特徴とする抗菌性に優れたフェライト系
ステンレス鋼である。
【0010】また、本発明では、上記組成に、さら
に、重量%で、Co:0.01〜0.30%を含有してもよい。ま
た、本発明では、上記各組成に、さらに、重量%で、M
o:3.0 %以下を含有してもよい。また、本発明では、
上記各組成に、さらに、重量%で、Ti:0.01〜1.0 %、
Nb:0.01〜1.0 %、Zr:0.01〜1.0 %の1種または2種
以上を含有してもよい。
【0011】また、本発明では、上記各組成に、さら
に、重量%で、Cu:1%以下、Ni:1%以下の1種また
は2種を含有してもよい。また、本発明では、上記各組
成に、さらに、重量%で、Ca:0.0003〜0.0030%、B:
0.0003〜0.0030%の1種または2種を含有してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明鋼の化学組成の限
定理由について説明する。 C:0.02%以下、N:0.04%以下 C、Nは、伸び、r値を低下させ加工性を劣化させる元
素であり、また、Crと結合し炭窒化物を形成し脱Cr相を
形成するため、できるだけ低減する。これら元素の低減
は、加工性および耐食性改善に有効であるが、Cは0.02
%、Nは0.04%まで許容できるため、それぞれを上限と
した。なお、実際の製造性(製鋼での脱炭、脱窒能力
等)を考慮してCは、0.0005%以上、Nは0.0010%以上
とすることが好ましい。
【0013】Si:1.0 %以下 Siは、脱酸のため有効な元素であるが、過剰の添加は冷
間加工性、延性の低下を招くため、1.0 %以下に限定し
た。なお、Siは、好ましくは0.03〜0.5 %の範囲であ
る。 Mn:1.0 %以下 Mnは、鋼中のSと結合しMnS を形成して、熱間加工性を
改善するために有効な元素であるが、過剰な添加は冷間
加工性、耐食性の低下を招くため、1.0 %以下に限定し
た。なお、好ましくは0.03〜0.50%の範囲である。
【0014】P:0.08%以下 Pは、熱間加工性を劣化させ、また、孔食の発生を促進
させる有害元素であり、できるだけ低減するのが望まし
い。0.08%を超えると、その悪影響が顕著となるため、
Pは0.08%以下に限定した。なお、好ましくは0.03%以
下である。 S:0.02%以下 Sは、結晶粒界に偏析し粒界脆化を促進するとともに、
Mnと結合しMnS を形成し初期の発錆起点となる有害元素
であり、できるだけ低減するのが望ましい。0.02%を超
えると、その悪影響が顕著となるため、Sは0.02%以下
に限定した。なお、好ましくは0.008 %以下である。
【0015】Al:0.30%以下 Alは、脱酸に有効な元素であるが、過剰な添加は、アル
ミナ系介在物を増加させ、表面疵を多発させるととも
に、加工性を低下させるため、0.30%以下に限定した。
なお、好ましくは0.10%以下である。 Cr:12〜35% Crは、耐食性改善に有効な元素であり、12%未満では十
分な耐食性が確保できない。一方、35%を超えると、冷
間加工性が低下し冷延板の加工が困難となる。このた
め、Crは12〜35%の範囲に限定した。なお、加工性の観
点から好ましい範囲は12〜25%である。
【0016】Ag:0.0005〜0.30% Agは、本発明で最も重要な元素であり、細菌の繁殖を抑
制する効果を有し、抗菌性を高める元素である。また、
この他にも耐食性、加工性を改善する効果を有してい
る。これらの効果は、0.0005%以上の添加で認められる
が、0.30%を超えて添加すると、抗菌性を高める効果は
あるが、加工性、製造性(具体的には熱間圧延時の割れ
や表面きずが多発する)が低下するとともに、高価なAg
を多量に添加することとなりコスト的に不利となるた
め、Ag添加量は0.0005〜0.30%の範囲に限定した。
【0017】V:0.01〜0.30% Vは、塩化物を含有した溶液環境下における耐食性を向
上させる効果を有し、とくにAgと複合添加した場合に顕
著となる。この効果は、0.01%以上の添加で認められる
が、0.30%を超えると飽和するため、Vは0.01〜0.30%
の範囲に限定した。なお、Vの多量添加は素材を硬質化
するため、0.15%以下とするのが好ましい。
【0018】W:0.01〜0.30%、Co:0.01〜0.30 W、Coは、Vほど顕著ではないが、Agと複合添加により
耐孔食性を向上させる効果を有し、その効果は0.01%以
上の添加で認められるが、0.30%を超えると素材を硬質
化するため、W、Coは、いずれも0.01〜0.30%の範囲に
限定した。なお、W、Coの添加は素材の硬質化を抑制す
るため、0.15%以下とするのがより好ましい。
【0019】Mo:3.0 %以下 Moは、耐食性、耐錆性を改善する元素であるが、3.0 %
を超えて添加すると、σ相やχ相の析出が促進され耐食
性、加工性が著しく低下する。このため、Moは3.0 %以
下に限定した。なお、加工性の観点からは0.1 〜2.0 %
の範囲とするのが好ましい。
【0020】Ti:0.01〜1.0 %、Nb:0.01〜1.0 %、Z
r:0.01〜1.0 %の1種または2種以上 Ti、Nb、Zrは、いずれも炭窒化物形成元素であり、溶接
時や熱処理時にCr炭窒化物の粒界析出を抑制し、耐食性
を向上させる。また、鋼中のC、Nを固定し炭窒化物と
して延性、加工性を向上させる。しかし、過剰の添加
は、これら特性を低下させる傾向となるため、Tiは0.01
〜1.0 %、Nbは0.01〜1.0 %、Zrは0.01〜1.0 %の範囲
に限定した。
【0021】Cu:1%以下、Ni:1%以下の1種または
2種 Cu、Niは、酸に対する耐食性を向上させ、また耐隙間腐
食性を改善する有効な元素であり、とくに建材用、厨房
器具用の鋼材には添加するのが望ましい。しかし、過剰
に添加すると、高温割れが発生しやすくなるため、Cu、
Niの添加はいずれも1.0 %以下に限定した。さらに、C
u、Niの添加量の合計が0.01〜2.0 %とするのが好まし
い。これら元素の合計が0.01%未満では、酸中での耐食
性向上効果が認められず、またこれら元素の合計が2.0
%を超えて添加すると加工性が低下する。
【0022】Ca:0.0003〜0.0030%、B:0.0003〜0.00
30%の1種または2種 Ca、Bは、鋳造時におけるTi系介在物によるノズル詰ま
りを抑制する効果を有する元素であるが、過剰に添加す
ると脆性破壊の起点となる介在物が増加するため、Ca、
Bともに0.0003〜0.0030%の範囲に限定した。なお、好
ましい範囲は、0.0005〜0.0010%である。
【0023】残部はFeおよび不可避的不純物である。本
発明鋼は、通常公知の溶製方法がすべて適用でき、溶製
方法は限定する必要がない。例えば、製鋼法としては、
転炉、電気炉等で溶製し、SS-VOD(StronglyStirred Va
cuum Oxygen Decarburization)により2次精錬を行う
のが好適である。鋳造法は生産性、品質上から連続鋳造
法が好ましい。また、所定の板厚の熱延板とするため、
熱間圧延を実施し、さらに850 〜1025℃の熱延板焼鈍、
酸洗を施し、冷間圧延により所定の板厚の製品とし、あ
るいはさらに800 〜950 ℃の焼鈍、酸洗を施して製品と
するのが好ましい。
【0024】
【実施例】表1に示す化学組成の鋼を転炉−2次精錬
(SS-VOD)により溶製し、連続鋳造法により260 mm厚の
スラブとした。これらスラブを1150℃に加熱したのち、
熱間圧延により板厚4mmの熱延板とした。これら熱延板
に850 〜1025℃の熱延板焼鈍と酸洗処理を施したのち、
冷間圧延により板厚0.6mm の冷延板とした。さらに、こ
れら冷延板に800 〜950 ℃の冷延板焼鈍と酸洗処理を施
して製品板とした。
【0025】製品板について、引張特性(降伏強さ:Y
S、引張強さ:TS、伸び:El)、加工性、耐孔食
性、抗菌性を試験した。加工性は、JIS 規定に準拠した
エリクセン試験を実施し、エリクセン値で評価した。な
お、エリクセン値は、両面にグラファイトグリースを塗
付した試験片を用い、繰り返し数3としてその平均値を
用いた。
【0026】耐孔食性は、製品板を3.0 %NaCl溶液(25
℃)に浸漬し、孔食電位を測定して評価した。測定は10
mV/minの動電位法を用い、200 μA/cm2 に達したときの
電位の平均値Vc.200 を求めた。なお、同一製品板につ
いて測定数は8回とした。抗菌性は、銀等無機抗菌剤研
究会試験方法を用いて評価した。銀等無機抗菌剤研究会
試験方法の手順は次のとおりである。
【0027】25cm2 の試験体を99.5%エタノール含有
脱脂綿等で洗浄・脱脂する。 大腸菌を1/500 NB溶液に分散する。(菌の個数は約
2×106cfu/ml を用いた。1/500 NB溶液とは普通ブイ
オン培地(NB)を減菌精製水で500 倍に希釈したもの
である。普通ブイオン培地とは、肉エキス5.0g、塩化ナ
トリウム5.0g、ペプトン10.0g 、精製水1.000ml 、pH:
7.0±0.2 のものをいう。) 菌液を0.5ml/25cm2 の割合で試験体(各3個)に接種
する。
【0028】試験体表面に被覆フィルムを被せる。 試験体を温度(35±1.0 ℃)、RH(相対湿度)90%
以上の条件下で24hr保存する。 寒天培養法(35±1.0 ℃、40〜48hr)により生菌数を
測定する。製品板の試験結果を表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】表2から、本発明の範囲内にAgを添加した
本発明例では、細菌の繁殖を抑制する効果である抗菌性
が著しく改善され、銀等無機抗菌剤研究会試験方法で評
価して大腸菌、黄色ぶどう球菌が99.9%以上減少してい
る。一方、本発明の範囲を外れる比較例(No.1、No.2、
No.22 〜24)では、細菌の繁殖を抑制することができ
ず、抗菌性の向上は認められない。
【0034】また、本発明例では、孔食電位Vc.200
105〜 250と、Ag無添加の比較例(No.1、Vc.200 =10
0)に比べ、高くなり耐孔食性が向上している。とくに、
V、Wを添加した本発明例No.11 〜21は耐孔食性の向上
が著しい。さらに、本発明例ではエリクセン値が10.8〜
11.6と、比較例No.1(10.1)に比べ高く、加工性も向上
している。なお、Agの添加量が本発明範囲を超える比較
例No.9〜No.10 は、加工性の低下傾向が見られる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、フェライト系ステンレ
ス鋼の抗菌性が改善され、さらに耐食性、加工性にも優
れ、コスト的にも優れたフェライト系ステンレス鋼薄板
が提供できる。さらに、成形加工・研磨加工を施され、
衛生面が重視される部材、例えば、厨房、浴槽等の特に
湿った環境で細菌の繁殖しやすい環境において使用され
る部材への適用が可能となり、産業上格段の効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗菌性におよぼすAgの影響を示すグラフであ
る。
【図2】耐孔食性におよぼすAgとV、Wの複合添加の影
響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横田 毅 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 技術研究所内 (72)発明者 奥 隆司 千葉県船橋市豊富町585 住友大阪セメ ント株式会社内 (72)発明者 茂 啓二郎 千葉県船橋市豊富町585 住友大阪セメ ント株式会社内 (72)発明者 井上 善智 千葉県船橋市豊富町585 住友大阪セメ ント株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−259456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C:0.02%以下、 N:0.04%以下、 Si:1.0 %以下、 Mn:1.0 %以下、 P:0.08%以下、 S:0.02%以下、 Al:0.3 %以下、 Cr:12〜35%、 Ag:0.0005〜0.30%、 V:0.01〜0.30% を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特
    徴とする抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C:0.02%以下、 N:0.04%以下、 Si:1.0 %以下、 Mn:1.0 %以下、 P:0.08%以下、 S:0.02%以下、 Al:0.3 %以下、 Cr:12〜35%、 Ag:0.0005〜0.30%、 W:0.01〜0.30% を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特
    徴とする抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
  3. 【請求項3】 重量%で、 C:0.02%以下、 N:0.04%以下、 Si:1.0 %以下、 Mn:1.0 %以下、 P:0.08%以下、 S:0.02%以下、 Al:0.3 %以下、 Cr:12〜35%、 Ag:0.0005〜0.30%、 V:0.01〜0.30%W:0.01〜0.30% を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特
    徴とする抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
  4. 【請求項4】 さらに、重量%で、Co:0.01〜0.30%を
    含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    記載の抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
  5. 【請求項5】 さらに、重量%で、Mo:3.0 %以下を含
    有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
  6. 【請求項6】 さらに、重量%で、Ti:0.01〜1.0 %、
    Nb:0.01〜1.0 %、Zr:0.01〜1.0 %の1種または2種
    以上を含有することを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の抗菌性に優れたフェライト系ステンレス
    鋼。
  7. 【請求項7】 さらに、重量%で、Cu:1%以下、Ni:
    1%以下の1種または2種を含有することを特徴とする
    請求項1ないしのいずれかに記載の抗菌性に優れたフ
    ェライト系ステンレス鋼。
  8. 【請求項8】 さらに、重量%で、Ca:0.0003〜0.0030
    %、B:0.0003〜0.0030%の1種または2種を含有する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の
    抗菌性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
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