JP3225124U - 手鉤棒 - Google Patents
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Abstract
【課題】吊り荷を下げるワイヤーロープなどに引かれて手放した手鉤棒が、ロープから外れるのを阻止し、二次的に生ずる事故の発生が防止できる手鉤棒を提供する。【解決手段】ロープによって吊り下げられた吊り荷の荷役運搬作業を補助する手鉤棒1であって、所定の長さを有する操作アーム2と、操作アームの前端部に取り付けられて、先端部が湾曲されることで前記ロープに係止可能になされた鉤部3と、鉤部における操作アーム2側の基端部と鉤部の前記先端部との間の開口部3Aを開閉可能にする爪部材7が備えられる。ロープに係止した状態の鉤部3が、開口部3Aを閉じた爪部材7によって、ロープから脱落するが阻止される。【選択図】図1
Description
この考案は、玉掛け作業において好適に用いることができる手鉤棒の改良に関する。
クレーン等の吊り具を用いて荷役運搬作業を行うには、クレーンのフックにワイヤーロープ等を介して吊り荷を吊り上げて移動させる一連の玉掛け作業が伴われる。
この玉掛け作業においては、前記ワイヤーロープを手鉤棒を用いて牽引するなどして、吊り上げ中の吊り荷が大きく揺れるのを防止させたり、吊り荷を所定の場所に降ろす場合に、吊り荷の配置の方向を調整するなどの操作が行われる。
この玉掛け作業においては、前記ワイヤーロープを手鉤棒を用いて牽引するなどして、吊り上げ中の吊り荷が大きく揺れるのを防止させたり、吊り荷を所定の場所に降ろす場合に、吊り荷の配置の方向を調整するなどの操作が行われる。
すなわち、玉掛け作業においては、作業員は吊り荷やこれを吊り下げるワイヤーロープに、直接手で触れないことが、安全操作上の基本原則であり、前記手鉤棒は重量の嵩む吊り荷と作業員との間で、常に一定の距離を確保するために用いられる。
これにより、吊り荷との衝突の防止や、吊り荷と壁との間に作業員が挟まれるなどの事故を避けることができる。
これにより、吊り荷との衝突の防止や、吊り荷と壁との間に作業員が挟まれるなどの事故を避けることができる。
前記した玉掛け作業において利用される手鉤棒については種々の提案がなされており、図4はその一例を示すものである。図4に示すように吊り荷31は、ワイヤーロープ32によって吊り下げられ、このワイヤーロープ32の上端は、図示せぬクレーンのフックに係止される。
そして、手鉤棒33における軸部33aの先端部には、一対の鉤杆33bが平行状態に形成されて、二股鉤部が形成されている。そして、一対の鉤杆33bによる二股鉤部の間にワイヤーロープ32を位置させることで、ワイヤーロープ32を手前に引いたり、手前から外側に押し込むなどの操作ができるように構成されている。なお、図4に示す手鉤棒33については、特許文献1に開示されている。
そして、手鉤棒33における軸部33aの先端部には、一対の鉤杆33bが平行状態に形成されて、二股鉤部が形成されている。そして、一対の鉤杆33bによる二股鉤部の間にワイヤーロープ32を位置させることで、ワイヤーロープ32を手前に引いたり、手前から外側に押し込むなどの操作ができるように構成されている。なお、図4に示す手鉤棒33については、特許文献1に開示されている。
また、玉掛け作業において利用される従来の手鉤棒の他の例として、特許文献2に開示されたものを挙げることができる。
図5は特許文献2に開示された手鉤棒を示しており、この手鉤棒41は、径の異なる複数本のパイプ材42a〜42cを伸縮可能に連結することにより、握り部43を備えた軸部42を構成している。そして、軸部42の前端部の両側には、一方にL字状に折り曲げ形成されたL鉤部44が形成され、他方に手前側に向かってU字状に湾曲した円弧状鉤部45が形成された構成が開示されている。
図5は特許文献2に開示された手鉤棒を示しており、この手鉤棒41は、径の異なる複数本のパイプ材42a〜42cを伸縮可能に連結することにより、握り部43を備えた軸部42を構成している。そして、軸部42の前端部の両側には、一方にL字状に折り曲げ形成されたL鉤部44が形成され、他方に手前側に向かってU字状に湾曲した円弧状鉤部45が形成された構成が開示されている。
この特許文献2に開示された手鉤棒41によると、L鉤部44における軸に直交する部分を利用して、ワイヤーロープ47の一部を手前から外側に押し出す操作を行うことができ、またU字状の円弧状鉤部45を利用して、ワイヤーロープ47を手前に引くことができる。
ところで、前記した手鉤棒を用いて玉掛け作業を行うにあたっては、重量の嵩む吊り荷の慣性を受けて、ワイヤーロープに係止した手鉤棒が大きな力で引かれる場合が発生する。この様な場合には、事故の発生を防ぐために、手鉤棒を無理に引かずに、手鉤棒を手放すことが望まれる。
しかし、前記した従来の手鉤棒によると、手鉤棒を手放した場合においては、手鉤棒がワイヤーロープから外れて脱落し、脱落した手鉤棒の一部が作業者に当たるなどして、怪我を負うなどの二次的な事故が発生し得る。
しかし、前記した従来の手鉤棒によると、手鉤棒を手放した場合においては、手鉤棒がワイヤーロープから外れて脱落し、脱落した手鉤棒の一部が作業者に当たるなどして、怪我を負うなどの二次的な事故が発生し得る。
この考案は、前記した具体的な事例に基づいてなされたものであり、この考案が解決しようとする課題は、吊り荷を下げるワイヤーロープなどに引かれて手放した手鉤棒が、脱落することで、二次的に生ずる事故の発生が防止できると共に、玉掛け作業において操作の容易な手鉤棒を提供することを主要な目的とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの考案に係る手鉤棒は、ロープによって吊り下げられた吊り荷の荷役運搬作業を補助する手鉤棒であって、所定の長さを有する操作アームと、前記操作アームの前端部に取り付けられて、先端部が湾曲されることで前記ロープに係止可能になされた鉤部と、前記鉤部における操作アーム側の基端部と鉤部の前記先端部との間の開口部を開閉可能にする爪部材が備えられ、前記ロープに係止した状態の鉤部が、前記開口部を閉じた前記爪部材によって、ロープから脱落するのを阻止させることを特徴とする。
この場合、好ましくは操作アームにおける後端部側の握り部付近に、前記鉤部の開口部を爪部材で閉じた状態でロックさせる閉塞レバーと、前記ロックを外して開口部を閉じた状態の前記爪部材を開放させる開放レバーとが備えられる。
そして、前記閉塞レバーの操作により、操作アームの長手方向に沿って配置されたワイヤーを牽引することで、鉤部の前記開口部を前記爪部材によって閉じると共に、閉塞レバーを操作方向にロックさせるロック機構と、前記開放レバーの操作により、前記ロック機構のロック状態を外すことで、鉤部の開口部を閉じた状態の前記爪部材を開放させる戻しばねとがさらに備えられていることが望ましい。
この考案に係る前記した手鉤棒によると、例えばクレーンのフックにワイヤーロープを介して吊り下げられた吊り荷は、前記手鉤棒の鉤部をワイヤーロープに係止させることで、吊り荷の揺れ止めや吊り荷の配置の方向を調整することができる。
この場合、手鉤棒の鉤部をワイヤーロープに係止させると共に、閉塞レバーの操作によって爪部材を閉じた状態にすることで、ワイヤーロープからの鉤部の外れを防止させることができる。
この場合、手鉤棒の鉤部をワイヤーロープに係止させると共に、閉塞レバーの操作によって爪部材を閉じた状態にすることで、ワイヤーロープからの鉤部の外れを防止させることができる。
したがって、吊り荷の揺れなどにより、手鉤棒が大きく引かれる場合には、無理をせずに手鉤棒を手放すことで、手鉤棒は脱落せずにワイヤーロープに確実に係止された状態を保つことができる。
これにより、手鉤棒がワイヤーロープから脱落することで、二次的に生ずる事故の発生を防止させることができ、玉掛け作業における安全性を向上させた手鉤棒を提供することができる。
これにより、手鉤棒がワイヤーロープから脱落することで、二次的に生ずる事故の発生を防止させることができ、玉掛け作業における安全性を向上させた手鉤棒を提供することができる。
この考案に係る手鉤棒について、図1〜図3に示す実施の形態に基づいて説明する。
この手鉤棒1は、その全体構成を図1に示したように、長尺状の操作アーム2を有し、この操作アーム2の前端部に鉤部3が取り付けられている。そして、操作アーム2の後端部側には、円柱状に形成された握り部4が取り付けられており、図示例に示す手鉤棒1は、全長が800mm程度の長さ寸法に仕上げられている。
なお、この手鉤棒1の長さ寸法は、玉掛け作業において扱う吊り荷の大きさや重量などに応じて、適宜選択されるものとなる。
この手鉤棒1は、その全体構成を図1に示したように、長尺状の操作アーム2を有し、この操作アーム2の前端部に鉤部3が取り付けられている。そして、操作アーム2の後端部側には、円柱状に形成された握り部4が取り付けられており、図示例に示す手鉤棒1は、全長が800mm程度の長さ寸法に仕上げられている。
なお、この手鉤棒1の長さ寸法は、玉掛け作業において扱う吊り荷の大きさや重量などに応じて、適宜選択されるものとなる。
前記操作アーム2には、図1(A)に示すように、例えばアルミ合金により成形された長尺状の二枚のプレート2a,2bが左右に用いられており、長手方向の適宜の位置に取り付けられた複数の軸部材5によって、左右のプレート2a,2bが所定の間隔をおいて、互いに平行状態に取り付けられることで、操作アーム2を構成している。
また、操作アーム2の前端部に取り付けられた鉤部3においても、例えばアルミ合金により成形された二枚のプレート3a,3bが左右に用いられており、これら左右のプレート3a,3bも、複数の軸部材5によって平行状態に取り付けられることで、鉤部3が構成されている。
なお、図1(B)に示す手鉤棒1の正面図おいては、操作アーム2および鉤部3を構成する手前側のプレート2a,3aを、部分的に破断した状態で示しており、これにより前記鉤部3とその付帯部材、および後述する操作レバー等を含む機構は露出した状態で示されている。
なお、図1(B)に示す手鉤棒1の正面図おいては、操作アーム2および鉤部3を構成する手前側のプレート2a,3aを、部分的に破断した状態で示しており、これにより前記鉤部3とその付帯部材、および後述する操作レバー等を含む機構は露出した状態で示されている。
前記鉤部3は、図1(B)に示されるように先端部が円弧状に湾曲されており、この鉤部3が玉掛け作業において、吊り荷を吊すワイヤーロープに係止することで、吊り荷の揺れ止めや吊り荷の配置の方向を調整することができる。
鉤部3を構成する左右のプレート3a,3bの間には、プレート3a,3bに跨がる支軸6によって爪部材7の一端部が回動可能に取り付けられている。そして、この爪部材7は、鉤部3の操作アーム2側の基端部と、鉤部3の前記した先端部との間に形成された開口部3Aを、回動動作によって開閉可能になされている。
なお、鉤部3と爪部材7等を含む詳細な構成は、図2に基づいて後で説明する。
鉤部3を構成する左右のプレート3a,3bの間には、プレート3a,3bに跨がる支軸6によって爪部材7の一端部が回動可能に取り付けられている。そして、この爪部材7は、鉤部3の操作アーム2側の基端部と、鉤部3の前記した先端部との間に形成された開口部3Aを、回動動作によって開閉可能になされている。
なお、鉤部3と爪部材7等を含む詳細な構成は、図2に基づいて後で説明する。
一方、操作アーム2の後端部側には、操作アーム2を形成するプレート2a,2bの外側を囲むようにして、円柱状になされた前記した握り部4が取り付けられている。そして、この握り部4の直前には、前記した鉤部3の開口部3Aを、爪部材7で閉じた状態でロックさせる閉塞レバー8と、前記ロックを外して閉じた状態の前記爪部材7を開放させる開放レバー9とが備えられている。
なお、閉塞レバー8および開放レバー9と、ロック機構11等を含む詳細な構成は、図3に基づいて後で説明する。
なお、閉塞レバー8および開放レバー9と、ロック機構11等を含む詳細な構成は、図3に基づいて後で説明する。
図2は、操作アーム2の前端部に取り付けられた鉤部3と、爪部材7等を含む機構を、部分的に拡大した状態でして示している。
爪部材7は、鉤部3の操作アーム2側の基端部において、支軸6によって鉤部3に回動可能に取り付けられており、この爪部材7は鉤部3の開口部3Aを閉じない状態の開放状態においては、鉤部3と一体に形成された収容部3B側に位置した状態になされる。
爪部材7は、鉤部3の操作アーム2側の基端部において、支軸6によって鉤部3に回動可能に取り付けられており、この爪部材7は鉤部3の開口部3Aを閉じない状態の開放状態においては、鉤部3と一体に形成された収容部3B側に位置した状態になされる。
前記爪部材7の支軸6側に近い部分には、爪部材7の長手方向に直交するように、プレート片12がリベット13によって取り付けられており、このプレート片12の鉤部3側に位置する端部には、操作アーム2の長手方向に沿って配置されたワイヤー14の前端部が係止されている。
このワイヤー14は、爪部材7を回動可能に支持する前記支軸6の軸回りに沿って配置されており、したがって、ワイヤー15が操作アーム2の握り部4側に向かって牽引されることで、爪部材7は鎖線で示すように、鉤部3の前記開口部3Aを閉じるように回動する。
前記プレート片12の他端部と、操作アーム2側に配置された支軸15に取り付けられた係止片16との間には、コイル状の戻しばね17が取り付けられており、この戻しばね17は、前記プレート片12を牽引することで、前記爪部材7を収容部3B側に位置させるように付勢力を与えている。
すなわち、前記爪部材7は、ワイヤー14が牽引されることによって、鉤部3の前記開口部3Aを閉じるように回動すると共に、ワイヤー14の牽引が解かれることによって、爪部材7は戻しばね17の牽引力によって、開口部3Aを開放させて収容部3B側に位置するように動作する。
すなわち、前記爪部材7は、ワイヤー14が牽引されることによって、鉤部3の前記開口部3Aを閉じるように回動すると共に、ワイヤー14の牽引が解かれることによって、爪部材7は戻しばね17の牽引力によって、開口部3Aを開放させて収容部3B側に位置するように動作する。
図3は、操作アーム2の後端部に取り付けられた握り部4の直前に配置された閉塞レバー8および開放レバー9と、ロック機構11等を含む構成を、部分的に拡大した状態で示している。
閉塞レバー8は、操作アーム2の上側に向かって配置され、上端部が手前側(握り部4側)に向かって、鎖線で示すように回動可能となるように支軸21によって支持されている。そして、閉塞レバー8の中央部には、閉塞レバー8の長手方向に沿って、長孔8aが形成されている。
この長孔8aには、操作アーム2の長手方向に沿って移動可能なスライダー22に取り付けられた係止軸23が挿入されており、前記スライダー22の前端部には、前記したワイヤー14の後端部がビス24によって結合されている。
閉塞レバー8は、操作アーム2の上側に向かって配置され、上端部が手前側(握り部4側)に向かって、鎖線で示すように回動可能となるように支軸21によって支持されている。そして、閉塞レバー8の中央部には、閉塞レバー8の長手方向に沿って、長孔8aが形成されている。
この長孔8aには、操作アーム2の長手方向に沿って移動可能なスライダー22に取り付けられた係止軸23が挿入されており、前記スライダー22の前端部には、前記したワイヤー14の後端部がビス24によって結合されている。
一方、開放レバー9は、前記した閉塞レバー8よりも握り部4に近い位置に配置されており、この開放レバー9は、操作アーム2の下側に向かって配置され、下端部が手前側(握り部4側)に向かって、鎖線で示すように回動可能となるように支軸25によって支持されている。
この開放レバー9は、開放レバーの下向きの操作部を中央にして、ほぼT字状に形成されていて、水平方向の前方の端部には、前記したスライダー22に取り付けられた係止軸23に接するカム面9aが形成されている。
この開放レバー9は、開放レバーの下向きの操作部を中央にして、ほぼT字状に形成されていて、水平方向の前方の端部には、前記したスライダー22に取り付けられた係止軸23に接するカム面9aが形成されている。
そして、カム面9aに続く開放レバー9のやや中央部寄りの位置には、前記係止軸23が入り込んで、ロック状態に係止させる係止段部9bが形成されている。
また、開放レバー9のT字状に形成された水平方向の後方端部9cには、開放レバー9の姿勢を実線に示す状態に戻すコイルばね26の端部が取り付けられており、このコイルばね26の他端部は、握り部4内に位置する支軸27に係止されている。
また、開放レバー9のT字状に形成された水平方向の後方端部9cには、開放レバー9の姿勢を実線に示す状態に戻すコイルばね26の端部が取り付けられており、このコイルばね26の他端部は、握り部4内に位置する支軸27に係止されている。
図1〜図3に示した手鉤棒1の構成によると、図3に示した閉塞レバー8および開放レバー9が、操作アーム2の長手方向に直交した実線で示す定常時においては、閉塞レバー8に形成された長孔8a内に位置する係止軸23と、これを支持するスライダー22は、前進状態に設定される。
したがって、スライダー22に接続されたワイヤー14は牽引されずに、鉤部3に配置された爪部材7は、図2に示す戻しばね17の作用により、収容部3B側に位置し、鉤部3の開口部3Aは開放状態に設定される。
したがって、スライダー22に接続されたワイヤー14は牽引されずに、鉤部3に配置された爪部材7は、図2に示す戻しばね17の作用により、収容部3B側に位置し、鉤部3の開口部3Aは開放状態に設定される。
玉掛け作業にあたっては、鉤部3の開口部3Aを開放状態にした状態で、吊り荷を吊すワイヤーロープの一部に鉤部3を係止させる。この状態で、図3に示す閉塞レバー8を手前に引くことで、スライダー22の係止軸23が後退する。
係止軸23の後退により、この係止軸23は開放レバー9のカム面9aに当接して当該カム面9aを押し下げながら、開放レバー9の係止段部9bに入り込み、係止軸23およびスライダー22は、後退した状態でロックされる。
このロック動作には、開放レバー9の後方端部9cを牽引する前記したコイルばね26の牽引作用が利用される。
係止軸23の後退により、この係止軸23は開放レバー9のカム面9aに当接して当該カム面9aを押し下げながら、開放レバー9の係止段部9bに入り込み、係止軸23およびスライダー22は、後退した状態でロックされる。
このロック動作には、開放レバー9の後方端部9cを牽引する前記したコイルばね26の牽引作用が利用される。
以上のとおり、スライダー22に取り付けられた係止軸23、開放レバー9に形成されたカム面9aおよび係止段部9b、開放レバー9を牽引するコイルばね26等により前記したロック機構11が形成されており、このロック機構11は、前記した閉塞レバー8を、操作方向にロックさせる機能を果たすものとなる。
前記したように係止軸23およびスライダー22が後退した状態でロックされることで、ワイヤー14が牽引され、図2に基づいてすでに説明したとおり、鉤部3の爪部材7は鎖線で示すように、鉤部3の開口部3Aを閉じる。
これにより、吊り荷を吊すワイヤーロープは、鉤部3の開口部3Aと爪部材7との間に入り、鉤部3は吊り荷を吊すワイヤーロープから脱落するのが阻止される。
これにより、吊り荷を吊すワイヤーロープは、鉤部3の開口部3Aと爪部材7との間に入り、鉤部3は吊り荷を吊すワイヤーロープから脱落するのが阻止される。
一方、玉掛け作業が終わり、吊り荷を吊すワイヤーロープから鉤部3を外すには、図3に示す開放レバー9を手前に引いて、開放レバー9を鎖線で示す状態まで倒すことで、開放レバー9の係止段部9bに係止された状態の係止軸23のロック状態を解除することができる。
すなわち、係止軸23はスライダー22と共に、操作アーム2の長手方向に前進可能になされるので、図2に示す爪部材7は、戻しばね17に引かれて爪部材7の収容部3B側に回動し、鉤部3の開口部3Aを閉じた状態の前記爪部材7は開放する。
この動作に伴い、ワイヤー14は鉤部3側、すなわち前方に引かれて移動し、スライダー22および閉塞レバー8は、図3に示す実線の状態に戻る。
この状態において、吊り荷を吊すワイヤーロープから鉤部3を取り外すことができる。
この動作に伴い、ワイヤー14は鉤部3側、すなわち前方に引かれて移動し、スライダー22および閉塞レバー8は、図3に示す実線の状態に戻る。
この状態において、吊り荷を吊すワイヤーロープから鉤部3を取り外すことができる。
以上の説明で明らかなとおり、この考案に係る手鉤棒によると、先端部に設けた鉤部の開口部を閉じる爪部材が備えられているので、吊り荷のワイヤーロープに係止した状態の鉤部が、前記爪部材によってワイヤーロープから脱落するのを阻止させることができる。 したがって、吊り荷の揺れなどにより、手鉤棒が大きく引かれる場合において、手鉤棒を手放しても、手鉤棒は脱落せずにワイヤーロープに確実に係止された状態を保つことができる。
これにより、手鉤棒がワイヤーロープから脱落することで、二次的に生ずる事故の発生を防止できるなど、前記した考案の効果の欄に記載した作用効果を有する手鉤棒を提供することができる。
1 手鉤棒
2 操作アーム
3 鉤部
3A 開口部
3B 収容部
4 握り部
5 軸部材
6 支軸
7 爪部材
8 閉塞レバー
8a 長孔
9 開放レバー
9a カム面
9b 係止段部
11 ロック機構
14 ワイヤー
15 支軸
17 戻しばね
21 支軸
22 スライダー
23 係止軸
25 支軸
26 コイルばね
2 操作アーム
3 鉤部
3A 開口部
3B 収容部
4 握り部
5 軸部材
6 支軸
7 爪部材
8 閉塞レバー
8a 長孔
9 開放レバー
9a カム面
9b 係止段部
11 ロック機構
14 ワイヤー
15 支軸
17 戻しばね
21 支軸
22 スライダー
23 係止軸
25 支軸
26 コイルばね
Claims (3)
- ロープによって吊り下げられた吊り荷の荷役運搬作業を補助する手鉤棒であって、
所定の長さを有する操作アームと、前記操作アームの前端部に取り付けられて、先端部が湾曲されることで前記ロープに係止可能になされた鉤部と、前記鉤部における操作アーム側の基端部と鉤部の前記先端部との間の開口部を開閉可能にする爪部材が備えられ、
前記ロープに係止した状態の鉤部が、前記開口部を閉じた前記爪部材によって、ロープから脱落するのを阻止させることを特徴とする手鉤棒。 - 前記操作アームにおける後端部側の握り部付近に、前記鉤部の開口部を爪部材で閉じた状態でロックさせる閉塞レバーと、前記ロックを外して開口部を閉じた状態の前記爪部材を開放させる開放レバーとが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の手鉤棒。
- 前記閉塞レバーの操作により、操作アームの長手方向に沿って配置されたワイヤーを牽引することで、鉤部の前記開口部を前記爪部材によって閉じると共に、閉塞レバーを操作方向にロックさせるロック機構と、
前記開放レバーの操作により、前記ロック機構のロック状態を外すことで、鉤部の開口部を閉じた状態の前記爪部材を開放させる戻しばねと、
がさらに備えられていることを特徴とする請求項2に記載の手鉤棒。
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