JP3224839B2 - マニピュレータ制御装置 - Google Patents

マニピュレータ制御装置

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JP3224839B2
JP3224839B2 JP3357892A JP3357892A JP3224839B2 JP 3224839 B2 JP3224839 B2 JP 3224839B2 JP 3357892 A JP3357892 A JP 3357892A JP 3357892 A JP3357892 A JP 3357892A JP 3224839 B2 JP3224839 B2 JP 3224839B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J18/00Arms
    • B25J18/005Arms having a curved shape

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1関節乃至第7関節
の7個の関節を有するマニピュレータの制御装置に係
り、特に、マニピュレータの先端部の第5関節乃至第7
関節の3個の関節が互いにロール・ピッチ・ロールの関
係にあるとともに第5関節乃至第7関節の関節軸が一つ
の交点を有し、前記制御装置は前記交点の位置を目標位
置に従うようにかつ第7関節に装着された手先の姿勢を
目標姿勢に従うように各々制御するマニピュレータ制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場内で使用される産業用ロボットを中
心として、6個の関節を有するマニピュレータが多く用
いられている。これらの多くのマニピュレータは、先端
部の3個の関節の関節軸が一点で交わりかつこれらの関
節がロール・ピッチ・ロールの関係にある。
【0003】このような6個の関節を有するマニピュレ
ータの先端に装着された手先は、マニピュレータが6自
由度を有するために、マニピュレータの動作範囲内にあ
る限り、3次元空間の任意の位置および姿勢を実現する
ことができる。
【0004】通常、マニピュレータ制御装置は、指定さ
れた目標位置および目標姿勢を表す座標値を各関節の関
節角度の値に座標変換して目標関節角度を求め、次にこ
れらの目標関節角度を実現するように各関節軸を制御す
る。
【0005】先端部の3個の関節がロール・ピッチ・ロ
ールの関係にあるこれらのマニピュレータが目標とする
位置および姿勢を実現しようとする場合において、次の
2つのやり方が通常よく考えられる。
【0006】すなわち、一つはマニピュレータの先端の
先端位置と先端姿勢とを制御目標とするもの、他は先端
部の3個の関節の関節軸の交点の位置とマニピュレータ
の先端姿勢とを制御目標とするものである。
【0007】後者の場合、すなわち先端部の3個の関節
の関節軸の交点の位置を目標位置にしかつマニピュレー
タの先端の姿勢を目標姿勢にする場合には、マニピュレ
ータの基端部の3個の関節によって目標位置を規定し、
先端部の3個の関節によって目標姿勢を規定することに
なる。このため、基端部の3個の関節と先端部の3個の
関節とが分離して扱うことができるので、目標位置およ
び目標姿勢から目標関節角度を求めるための座標変換を
容易に行うことができる。
【0008】一方、近年、研究開発用を始めとして7個
の関節を有するマニピュレータが開発され始めている。
【0009】マニピュレータを制御目標とする目標位置
および目標姿勢へ制御できるためには、マニピュレータ
は6個の関節を有すれば十分である。従って、7個の関
節を有するマニピュレータにおいては、目標位置および
目標姿勢を実現するための関節角度は一意には決まらな
い。この残りの一自由度を利用することによって、障害
物の回避、無理のない姿勢の実現あるいは特異姿勢の回
避などを可能にすることができる。
【0010】障害物の回避とは、目標位置および目標姿
勢を実現しなが肘の姿勢を変化させることによりマニピ
ュレータのリンクが障害物と衝突することを防ぐことで
ある。
【0011】また、無理のない姿勢の実現とは、ある関
節の関節角度が可動範囲限界付近にまでできるだけ達し
ないように、目標位置および目標姿勢を実現できる種々
の関節角度から適当な関節角度を選択することである。
一般に、6個の関節を有すれば可動範囲内の任意の位置
および姿勢を実現できるが、目標とする位置や姿勢の値
によってはマニピュレータがかなり無理の姿勢になるこ
とがおうおうにしてある。人間の腕は通常、あまり無理
な姿勢をとらない。この理由は人間の腕が7個の関節を
有することに大きく負っている。同様にマニピュレータ
においても、7個の関節を利用することによって無理の
ない姿勢を実現できる。
【0012】また、無理のない姿勢は、できるだけ多数
の関節を寄与させることによって実現される姿勢であ
る。制御目標を実現するための動作を特定の関節のみに
偏って負担させることは、各関節にはそれぞれ可動範囲
があるのでその関節の可動範囲限界によって制限され、
マニピュレータの可動範囲が狭くなるからである。
【0013】また、特異姿勢の回避とは、例えば複数の
関節軸が一致あるいは平行になったりすることを回避す
ることである。このような特異姿勢においては、複数の
関節で1個の自由度しか実現できなくなるからである。
【0014】上述のように、7個の関節を有するマニピ
ュレータは余分の1個の関節を種々の目的を実現するた
めに利用することが可能である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
で研究開発されてきた7個の関節を有するマニピュレー
タは障害物の回避に利用するものがほとんどであった。
あるいは、そのときどきのマニピュレータの肘の角度を
外部から指定して目的を実現するのみのものであった。
【0016】従って、特別な障害物がない場合には、マ
ニピュレータが余分の1個の関節を有することを十分に
は利用してはいなかった。また、外部から目標値を与え
なくとも、できるだけ無理のない姿勢を実現するマニピ
ュレータは見受けられなかった。すなわち、目標位置お
よび目標姿勢を実現する関節角度の中で最も無理のない
目標関節角度を算出し、この目標関節角度に追従するよ
うにマニピュレータを制御するマニピュレータ制御装置
は見受けられず、冗長自由度を十分には利用していなか
った。
【0017】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消し、目標位置および目標姿勢を実現する
関節角度の中で、マニピュレータの姿勢に無理のない各
関節の目標関節角度を演算するマニピュレータ制御装置
を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1関節乃至第7関節の7個の関節を有
するマニピュレータの制御装置であって、前記マニピュ
レータの先端部の第5関節乃至第7関節の3個の関節が
互いにロール・ピッチ・ロールの関係にあるとともに第
5関節乃至第7関節の関節軸が一つの交点を有し、前記
制御装置は前記交点の位置を目標位置に従うようにかつ
第7関節に装着された手先の姿勢を目標姿勢に従うよう
に各々制御するものであり、前記制御装置は前記手先の
目標姿勢の値より第5関節乃至第7関節の目標関節角度
を演算する姿勢演算装置と、前記交点の目標位置の値よ
り目標位置を実現するための第1関節乃至第4関節の関
節角度の成分と第5関節の関節軸方向と第7関節の関節
軸方向とのずれの大きさを小さくするように作用する第
1関節乃至第4関節の関節角度の成分とを演算し、これ
らの成分を加算して第1関節乃至第4関節の目標関節角
度を演算する位置演算装置と、前記姿勢演算装置および
前記位置演算装置の演算結果により第1関節乃至第7関
節の関節角度を制御する関節角度制御装置とを備え、前
記位置演算装置は、第5関節の関節軸方向と第7関節の
関節軸方向とのずれの大きさを小さくするように作用す
る第1関節乃至第4関節の関節角度の成分の大きさを、
第5関節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向とのずれ
の大きさに応じて変動させることによって、第1関節乃
至第7関節の関節角度の所望に応じて基準として設定さ
れる基準関節角度からの各々の偏差の大きさが所定範囲
にあるように第1関節乃至第4関節の目標関節角度を演
算することを特徴とする。
【0019】
【作用】マニピュレータの先端部の第5関節乃至第7関
節の3個の関節が互いにロール・ピッチ・ロールの関係
にあるとともに第5関節乃至第7関節の関節軸が一つの
交点を有するので、先端部の第5関節乃至第7関節の3
個の関節によって目標姿勢を規定し、基端部の第1関節
乃至第4関節の4個の関節によって目標姿勢を規定し、
先端部の3個の関節と基端部の4個の関節とを分離して
扱うことができるので、目標位置および目標姿勢から目
標関節角度を求めるための座標変換を容易に行うことが
できる。
【0020】位置演算装置は目標位置を実現するための
第1関節乃至第4関節の関節角度の成分のみならず、第
5関節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向とのずれの
大きさを小さくするように作用する第1関節乃至第4関
節の関節角度の成分を演算し、これらの成分を加算して
第1関節乃至第4関節の目標関節角度を演算する。
【0021】さらに、位置演算装置は、目標姿勢を規定
する第1関節乃至第4関節の4個の関節の残余の一自由
度を利用して、第5関節の関節軸方向と第7関節の関節
軸方向とのずれの大きさを小さくするように作用する第
1関節乃至第4関節の関節角度の成分の大きさを、第5
関節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向とのずれの大
きさに応じて変動させることによって、第1関節乃至第
7関節の関節角度の基準関節角度からの各々の偏差の大
きさが所定範囲にあるように第1関節乃至第4関節の目
標関節角度を演算する。
【0022】
【実施例】以下に本発明によるマニピュレータ制御装置
の一実施例を図1および図2を参照して説明する。
【0023】図2に示すように、7個の関節を有するマ
ニピュレータ10が基台20に取り付けられている。マ
ニピュレータ10の7個の関節は、基端部の第1関節1
1乃至第4関節14の4個の関節と、先端部の第5関節
15乃至第7関節17の3個の関節とからなる。第7関
節17の先端には手先21が装着されている。
【0024】また、図2(B)には、第1関節11乃至
第7関節17の構成関係が概略的に示されている。
【0025】マニピュレータ10の先端部の第5関節1
5、第6関節16および第7関節17の3個の関節は互
いにロール・ピッチ・ロールの関係にある。すなわち、
第7関節17の関節軸方向17aは手先21の先端方向
に向き、かつ第6関節16の関節軸方向16aと垂直に
ある。また、第5関節15の関節軸方向15aは第6関
節16の関節軸方向16aと垂直にあり、かつ第7関節
17の関節軸方向17aと同一平面上にある。図2にお
いて、第5関節15の関節軸方向15aと第7関節17
の関節軸方向17aとは一直線をなす状態を示している
が、一般には第5関節15の関節軸方向15aと第7関
節17の関節軸方向17aとはずれている。
【0026】また、第5関節15、第6関節16および
第7関節17の3個の関節の関節軸は一つの交点22を
有する。
【0027】マニピュレータ10の位置の制御対象とし
て交点22を選択し、マニピュレータの姿勢の制御対象
として手先21の姿勢を選択する。そして、マニピュレ
ータ10は交点22の位置を目標位置に従うようにかつ
手先21の姿勢を目標姿勢に従うように、マニピュレー
タ制御装置1によって各関節の目標関節角度を演算し制
御する。
【0028】次に図1にマニピュレータ制御装置1の概
略を示す。
【0029】図1において、マニピュレータ制御装置1
は交点22の目標位置の値より第1関節11乃至第4関
節14の目標関節角度を演算することに関する位置演算
装置2と、手先21の目標姿勢の値より第5関節15乃
至第7関節17の目標関節角度を演算する姿勢演算装置
3と、位置演算装置2および姿勢演算装置3の演算結果
により第1関節乃至第7関節の関節角度を制御する関節
角度制御装置4とを備えている。
【0030】次に、図1を参照してマニピュレータ制御
装置1の作用について説明する。
【0031】位置演算装置2には交点22の位置の指定
された目標位置に関する情報が外部から入力される。ま
た、姿勢演算装置3には手先21の姿勢の指定された目
標姿勢に関する情報が外部から入力される。
【0032】位置演算装置2は交点22の目標位置の値
より、目標位置を実現するための第1関節乃至第4関節
の関節角度の成分である第1成分5のみならず、第5関
節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向とのずれの大き
さを小さくするように作用する第1関節乃至第4関節の
関節角度の成分である第2成分6とを演算する。位置演
算装置2は第1成分と第2成分とを加算して第1関節乃
至第4関節の目標関節角度を演算する。
【0033】また、位置演算装置2は第2成分6の大き
さが第5関節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向との
ずれの大きさに応じて変動させることによって、第1関
節乃至第7関節の関節角度の基準関節角度からの各々の
偏差の大きさが所定範囲にあるように第1関節乃至第4
関節の目標関節角度を演算する。
【0034】位置演算装置2および姿勢演算装置3の演
算結果は関節角度制御装置4に入力される。関節角度制
御装置4は入力された情報に基づきマニピュレータ10
の第1関節乃至第7関節の関節角度を制御する。
【0035】以下に数式を用いて上述の内容を説明す
る。
【0036】交点22の位置を表す位置ベクトルをx、
第1関節11乃至第4関節14の関節角度を表す関節角
度ベクトルをθとするとき、位置ベクトルxと関節角度
ベクトルθの関係は式(1)のように関数fで表すこと
ができる。
【0037】
【数1】 ここで、Tは転置を表し、以下においても同様である。
また、f1、f2およびf3は各々fに関する空間成分
を表す。
【0038】また、位置ベクトルxの微小変化量Δxと
関節角度ベクトルθの微小変化量Δθとの間には、式
(2)で表される関係が成立する。
【0039】
【数2】 ここで、J(θ)はヤコビアン行列である。また、θj
は第j関節の関節角度である。
【0040】次に式(2)より、Δxが与えられたとき
のΔθを求める関係を求める。この関係は式(3)のよ
うに表すことができる。
【0041】
【数3】 次に、以下に目標関節角度の求め方について説明する。
【0042】まず、式(1)を用いて第1関節乃至第4
関節の現在の関節角度から交点22の現在の位置を算出
する。
【0043】次に交点22の位置の目標位置と現在位置
との差Δxを求めた後、式(3)に従ってΔθを求め
る。
【0044】式(3)から算出したΔθを現在の関節角
度に加えることにより、第1関節乃至第4関節の目標関
節角度が得られる。
【0045】なお、Δxの値が大きくなると式(3)は
厳密には成立しない。しかし、マニピュレータ制御装置
1は数msecから数10msecという短い周期で繰
り返し計算を行うので、この短い周期時間においてはΔ
xの値が十分に小さいので問題はない。
【0046】式(3)の右辺において、第1項は交点2
2の目標位置の値より目標位置を実現するための第1関
節11乃至第4関節14の関節角度の成分である第1成
分(図1における符号5)を表す。また、第2項は第5
関節15の関節軸方向15aと第7関節17の関節軸方
向17aとのずれの大きさを小さくするように作用する
第1関節11乃至第4関節14の関節角度の成分である
第2成分(図1における符号6)を表す。
【0047】第2成分は交点22の位置の変化になんら
影響を与えない成分である。すなわち、ベクトルkの値
をどうのように設定しても交点22の位置は変化しな
い。
【0048】この第2成分の有する性質を利用して、以
下のようにしてベクトルkの値を算出することにより、
第5関節15の関節軸方向15aと第7関節17の関節
軸方向17aとのずれをできるだけ小さくするように、
第1関節11乃至第4関節14の目標関節角度を算出す
る。
【0049】(1) 手先21の目標姿勢の値から、第
7関節17の関節軸方向17aの単位ベクトルp=(p
1、p2、p3)を算出する。ここで、p1、p2、p
3はベクトルpの空間成分を表す。
【0050】(2) 第5関節15の関節軸方向15a
の単位ベクトルq=(q1、q2、q3)を第1関節1
1乃至第4関節14の関節角度θi(i=1〜4)で表
したものをq=(θ1、θ2、θ3、θ4)とすると
き、式(5)を満たすようにベクトルkを求める。
【0051】
【数4】 ここで、Lは単位ベクトルp=(p1、p2、p3)と
単位ベクトルq=(q1、q2、q3)との距離であ
り、式(5)によって表される。
【0052】
【数5】 式(4)の計算は、計測自動制御学会誌「計測と制
御」、Vol.25,No.1,吉川恒夫著「ロボット
アームの制御方式」の第2サブタスクの評価関数pをL
と置換し、このLに対して、「ロボットアームの制御方
式」の記載中の(4.6)式の計算を行ったことに相当
する。
【0053】ただし、本実施例においては、「ロボット
アームの制御方式」の記述と異なり評価関数となるLの
値をなるべく小さくするようにベクトルkの値を決めた
いので、式(4)の右辺に負符号を付けてある。
【0054】式(4)により算出したベクトルkを用い
て、式(3)における第2成分を求める。そして、式
(3)において、第1成分と第2成分との和を演算して
Δθを求める。上述したように、式(3)から算出した
Δθを現在の関節角度に加えることにより、第1関節乃
至第4関節の目標関節角度を求める。これにより、第5
関節15の関節軸方向15aと第7関節17の関節軸方
向17aとのずれをできるだけ小さくするように、第1
関節11乃至第4関節14の目標関節角度を算出するこ
とができる。
【0055】以下にベクトルkの大きさの設定の仕方を
説明する。なお、ベクトルkの大きさは式(4)におけ
る各成分の自乗和の平方根として与えられる。
【0056】ベクトルkの大きさは次のことを満たすよ
うに決められる。
【0057】(1) マニピュレータ1の先端部の3個
の関節である第5関節15乃至第7関節17の関節角度
が基準となる関節角度である基準関節角度から大きく離
れるにつれて、式(3)における第2成分を増大させる
ようにベクトルkの大きさを設定する。これにより、第
5関節15の関節軸方向15aと第7関節17の関節軸
方向17aとのずれが極度に大きくなることを防止する
ことができる。
【0058】(2) マニピュレータ1の基端部の4個
の関節である第1関節11乃至第4関節14の関節角度
が基準関節角度から大きく離れるにつれて、式(3)に
おける第2成分を減少させるようにベクトルkの大きさ
を設定する。これにより、第1関節11乃至第4関節1
4の関節角度が基準関節角度から極度に離れることを防
止することができる。
【0059】次に、上述の(1)および(2)を満たす
ようなベクトルkの大きさの設定について、式(6)乃
至式(10)を用いて具体的に説明する。
【0060】式(6)に、先端部の3個の関節である第
5関節15乃至第7関節17の関節角度の基準角度から
の偏差ベクトルΔθtを示す。
【0061】
【数6】 また、基端部の4個の関節である第1関節11乃至第4
関節14の関節角度の基準角度からの偏差ベクトルΔθ
rを示す。
【0062】
【数7】 次に、先端部の3個の関節の関節角度の基準関節角度か
らの距離に相当する評価関数Ltを式(8)によって定
義する。
【0063】
【数8】 また、基端部の4個の関節の関節角度の基準関節角度か
らの距離に相当する評価関数Lrを式(9)によって定
義する。
【0064】
【数9】 式(8)および式(9)において、係数ai(1=1〜
7)は第i関節の関節角度の基準関節角度からの偏差を
どれだけ重視するかについての重み係数であり、正の定
数である。すべての関節について各関節角度の各基準関
節角度からの偏差を小さくするためには、例えば係数a
i(1=1〜7)=1のように、すべての成分を1に設
定すればよい。
【0065】次に、式(10)に示すように、LtとL
rとの比λを求める。
【0066】
【数10】 最終的に、ベクトルkの大きさを比λに比例するように
設定する。
【0067】このようにベクトルkの大きさを設定する
ことにより、第5関節15の関節軸方向15aと第7関
節17の関節軸方向17aとのずれが極度に大きくなる
ことを防止することができるとともに、基端部の4個の
関節の関節角度が基準関節角度から極度に離れることを
防止することができる。
【0068】なお、第5関節15の関節軸の回りのロー
ル回転による関節角度の基準関節角度からの偏差と、第
7関節17の関節軸の回りのロール回転による関節角度
の基準関節角度からの偏差とは、互いに逆符号になるよ
うにすることによって、無理な姿勢を容易に回避するこ
とができる。また、手先21の装着された第7関節17
の関節軸の回りのロール回転のみが要求されるときは、
第5関節15の関節軸の回りのロール回転を止めたま
ま、第7関節17の関節軸の回りのロール回転の許容範
囲内で任意の姿勢をとることは何等支障がない。
【0069】本実施例の構成によれば、ベクトルkの大
きさを比λに比例するように設定したので、第5関節1
5の関節軸方向15aと第7関節17の関節軸方向17
aとのずれが極度に大きくなることを防止することがで
きるとともに、基端部の4個の関節の関節角度が基準関
節角度から極度に離れることを防止することができる。
【0070】この結果、第1関節乃至第7関節の関節角
度の基準関節角度からの各々の偏差の大きさが無理のな
い範囲にあるように選択することができる。そして、あ
る特定の関節の関節角度のみをいたずらに大きくするこ
とを防止することができる。
【0071】また、これによって、ある特定の関節の関
節角度の可動範囲限界によって制限されることなく、マ
ニピュレータ10全体の可動範囲を大きくすることがで
きる。
【0072】また、式(8)および式(9)における係
数ai(1=1〜7)の値を適当に設定することができ
るので、各関節の関節角度の基準関節角度からの偏差を
各々の偏差が有する許容範囲に応じて重みずけをするこ
とができる。
【0073】この結果、ある目標位置および目標姿勢を
実現する上で、例えば負担を少なくしたい関節にたいし
てはその負担を少なくすることができる。
【0074】なお、ベクトルkの大きさを比λに比例す
るとしたが比λそのものに比例しなくとも、例えば比λ
の自乗に比例する等、比λに関する量に依存するように
設定すればよい。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、位置演算装置は目標姿勢を規定する第1関節乃至
第4関節の4個の関節の残余の一自由度を利用して、第
5関節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向とのずれの
大きさを小さくするように作用する第1関節乃至第4関
節の関節角度の成分の大きさが所定範囲で変動するよう
に第1関節乃至第4関節の目標関節角度を演算する。こ
の結果、第1関節乃至第7関節の関節角度の基準関節角
度からの各々の偏差の大きさが所定範囲にあるようにす
ることができ、マニピュレータの目標位置および目標姿
勢を実現する関節角度の中で、マニピュレータの各関節
は無理のない関節角度をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマニピュレータ制御装置の一実施例の
ブロック図。
【図2】本発明のマニピュレータ制御装置の制御対象と
なるマニピュレータを示す斜視図(A)と、マニピュレ
ータの関節の構成関係を概略的に示す図(B)。
【符号の説明】
1 マニピュレータ制御装置 2 位置演算装置 3 姿勢演算装置 4 関節角度制御装置 5 第1成分 6 第2成分 10 マニピュレータ 11 第1関節 11a 第1関節の関節軸方向 12 第2関節 12a 第2関節の関節軸方向 13 第3関節 13a 第3関節の関節軸方向 14 第4関節 14a 第4関節の関節軸方向 15 第5関節 15a 第5関節の関節軸方向 16 第6関節 16a 第6関節の関節軸方向 17 第7関節 20 基台 21 手先 22 交点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 - 3/10 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06 G05B 19/18 - 19/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1関節乃至第7関節の7個の関節を有す
    るマニピュレータの制御装置であって、 前記マニピュレータの先端部の第5関節乃至第7関節の
    3個の関節が互いにロール・ピッチ・ロールの関係にあ
    るとともに第5関節乃至第7関節の関節軸が一つの交点
    を有し、前記制御装置は前記交点の位置を目標位置に従
    うようにかつ第7関節に装着された手先の姿勢を目標姿
    勢に従うように各々制御するものであり、 前記制御装置は前記手先の目標姿勢の値より第5関節乃
    至第7関節の目標関節角度を演算する姿勢演算装置と、 前記交点の目標位置の値より目標位置を実現するための
    第1関節乃至第4関節の関節角度の成分と第5関節の関
    節軸方向と第7関節の関節軸方向とのずれの大きさを小
    さくするように作用する第1関節乃至第4関節の関節角
    度の成分とを演算し、これらの成分を加算して第1関節
    乃至第4関節の目標関節角度を演算する位置演算装置
    と、 前記姿勢演算装置および前記位置演算装置の演算結果に
    より第1関節乃至第7関節の関節角度を制御する関節角
    度制御装置とを備え、 前記位置演算装置は、第5関節の関節軸方向と第7関節
    の関節軸方向とのずれの大きさを小さくするように作用
    する第1関節乃至第4関節の関節角度の成分の大きさ
    を、第5関節の関節軸方向と第7関節の関節軸方向との
    ずれの大きさに応じて変動させることによって、第1関
    節乃至第7関節の関節角度の所望に応じて基準として設
    定される基準関節角度からの各々の偏差の大きさが所定
    範囲にあるように第1関節乃至第4関節の目標関節角度
    を演算することを特徴とするマニピュレータ制御装置。
  2. 【請求項2】第5関節の関節軸方向と第7関節の関節軸
    方向とのずれの大きさを小さくするように作用する第1
    関節乃至第4関節の関節角度の成分の大きさは、第5関
    節乃至第7関節の関節角度の基準関節角度からの距離と
    第1関節乃至第4関節の関節角度の基準関節角度からの
    距離との比またはこの比に関する量に比例することを特
    徴とする請求項1に記載のマニピュレータ制御装置。
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