JP3224412U - ポリ乳酸により接着した紙製ストロー - Google Patents

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周一 遠藤
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Abstract

【課題】プラスチック製ストローは、適切に処分されなかったものが海洋に流出するなど、海洋汚染や生態系へ与える悪影響に代表される環境問題の原因となっている状況を鑑みて、環境負荷を低減することに加え、長時間にわたって水中に浸漬しても接着成分が溶出しない、安全性の高い紙製ストローを提供する。【解決手段】紙製基材の片面または両面に接着層を有し、接着層はヒートシール性および生分解性を有するポリ乳酸であり、接着層によって紙製基材が筒状に固定されている。【選択図】図1

Description

本考案は、ポリ乳酸により接着した紙製ストローに関する。
一般に流通しているストローの多くは、プラスチック製である。プラスチック製のストローは、環境問題の原因になるとして、削減への取り組みが進められている。例えば、諸外国において複数の世界的な飲食チェーンが、プラスチック製のストローを廃止することを表明している。また、日本国内においても同様に、プラスチック製ストローの提供を廃止した飲食店や、将来的に廃止することの検討を始めた企業が存在する。
しかし、ストローは無用のものではなく、プラスチック製のストローを使用しないのであれば、それを補うための仕組みや代替品が求められる。飲食店において飲料を販売する際には、ストローを添えて提供することが多い。持ち帰りなど移動を前提とした提供の場合、容器には蓋が必要であるが、ストローがあれば容器から蓋を外さずに飲むことができる。また、ストローを介して飲むことにより、口紅などの化粧が崩れるのを防止することができる。さらに近年では、見栄えの良い写真をSNSに投稿することが日常の楽しみとして定着している。飲料の写真において、ストローが構図やバランスに与える影響は軽視できるものではない。
従来のプラスチック製のストローに代替するものとして、紙製のストローが注目されている。紙製ストローは、自然界に存在する微生物の働きによって分解される。そのため、適正に処理されず自然界に流出した場合であっても、環境に与える悪影響を低減させることができる。
こうした紙製ストローは、紙製の基材を接着剤で接着し、筒状に形成することで製造される。接着剤としては、酢酸ビニル等がよく使用される。これらは30分程度の浸漬であれば接着成分が溶出することはなく、安全性に問題はないとされている。また、食品衛生法においても、これらの接着成分の使用を禁止する規定はない。
しかしながら、人体への安全性がより高く、環境負荷がより小さい、生分解性の接着剤を用いて紙製ストローを製造することができれば、紙製ストローのさらなる普及が見込まれ、環境保全への寄与を期待することができる。
特許文献1には、植物繊維粉末と、ポリ乳酸を含みうる混合物とを融合させて、押出成形により構成されたストローが開示されている。この考案によれば、埋められた環境で微生物によって分解されるストローが提供される。しかしながら、紙製の基材を用いるものではなく、また製造には押出成形を行うための設備が必要となるため、本考案とは技術上の思想が異なる。
登録実用新案第3219893号公報
プラスチック製ストローより環境負荷が小さい代替品として、紙製ストローが注目されている。現在流通している紙製ストローの多くは、接着剤として酢酸ビニルなどを使用しており、安全性の面で改善の余地がある。
本考案は、環境負荷を低減することに加え、長時間にわたって水中に浸漬しても接着成分が溶出しない、安全性の高い紙製ストローを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案は、紙製基材の片面または両面に接着層を有し、前記接着層はヒートシール性および生分解性を有する樹脂であり、前記接着層によって前記紙製基材が筒状に固定されている紙製ストローを提供する。特に、前記接着層がポリ乳酸である紙製ストローを提供する。
製品中の炭素は一般に、使用後は焼却や微生物による分解を経て二酸化炭素となり、環境中に放出される。原料が石油である場合、それまでは地下に埋蔵されていた炭素が空気中に放出されることになるため、地球温暖化の原因となる。一方、石油ではなく植物由来の原料を用いる場合、原料を収穫後の土地に再び植物を植えることによって、二酸化炭素の吸収に寄与し、環境中の炭素を実質的に増やさないことが可能となる。このように、二酸化炭素の排出と吸収を均衡させ、環境への影響を抑制した状態をカーボンニュートラルという。
ポリラクチド、PLAなどとも呼ばれるポリ乳酸は、乳酸が縮合重合した構造の高分子である。乳酸を製造するための原料としては、植物に含まれるデンプンなどのバイオマスを使用することができる。そのため、ポリ乳酸は、石油由来の合成樹脂の代替となる、カーボンニュートラルなプラスチックとして注目されている。
ポリ乳酸は一般に、バイオマスから得たデンプンを加水分解、発酵を経て乳酸に変換し、乳酸の二量体であるラクチドを経由して、開環重合することによって合成される。ポリ乳酸は、融点が160℃〜180℃程度であり、耐油性、耐水性に優れた素材である。そのため、飲料用のコップ、アウトドア用の食器、食品に用いる容器や包装材の原料としても使用されている。
本考案による紙製ストローは、紙製基材同士を接着するための接着剤として、ヒートシール性および生分解性を有する樹脂、特にポリ乳酸を用いる。これにより、環境負荷を低減しながら、長時間にわたって水中に浸漬しても接着成分が溶出しない、安全性の高い紙製ストローを提供することができる。
図1は、本考案による紙製ストローの斜視図である。
以下、本考案による紙製ストローについて詳細に説明する。
本考案の紙製基材は、ストローとして製造および使用するのに十分な、剛性および強度を有することが求められる。また、飲用に用いるため、耐水性を有すると同時に、使用中に溶出するようなコーティングや添加剤等を含まないことを要する。さらに、環境に与える負荷を抑制するという本考案の目的から、自然界の微生物によって分解される必要がある。これらの条件を満たす限り、任意の素材を用いることができる。
本考案による紙製ストローが有する接着層としては、使用中に溶出する成分を含有しない、ヒートシール性および生分解性を有する任意の物質を用いることができる。中でも、環境に与えうる影響、使用時の安定性、および人体への安全性の観点から、ポリ乳酸が好ましい。
モノマーの乳酸は不斉炭素を有し、ポリ乳酸の各乳酸残基にはD体とL体とが存在する。一般的なストロー使用条件においてポリ乳酸は安定であるが、D体含有率が高い場合(例えば6重量%)、高温では成分溶出量が増加する傾向にある。したがって、本考案に用いるポリ乳酸は、D体含有率が低いことが望ましい。
本考案の一実施形態では、クラフト紙を1cm程度の幅のストリップ状に形成して用いる。これを3枚または4枚、心棒に巻きつけながら接着することによって、筒状に形成する。
本考案の一実施形態では、ポリ乳酸を溶融させて紙製基材に塗布することにより、接着層を基材上に形成する。このとき、複数の紙製基材のうちの中間層のもの、すなわち両面が他の紙製基材と重なる基材については、ポリ乳酸を両面に塗布する。一方、外層の基材、すなわち片面のみが他の紙製基材と重なる基材については、片面にポリ乳酸を塗布する。
本考案の一実施形態では、あらかじめ前述のように接着層を設けた紙製基材を、一部が重なるようにして心棒に巻きつけ、加熱することによって接着層を溶融させる。加熱温度は、外気の温度等によって変動しうるが、160℃〜200℃程度が好ましい。このとき、外層となる紙製基材には片面のみに接着層を設けたことにより、別のストローとなる筒体同士が接着されるのを防止することができる。
接着層が冷却されると紙製基材は、接着層の両面に紙製基材が配置された状態で、筒状に固定される。この接着は水中でも、比較的長時間にわたって安定である。そのため、ストローを使用する一般的な条件においては接着成分が溶出することのない、安全性の高い紙製ストローを実現することができる。
本考案による紙製ストローには、さらなる加工を施してもよい。例えば、ストローを屈曲させて用いるための蛇腹状の凹凸を設けてもよい。または、チルド容器の封止フィルムを破るのに適するように、一方の先端を斜めにカットしてもよい。
なお、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本考案の範囲から排除するものではない。

Claims (2)

  1. 紙製基材の片面または両面に接着層を有し、前記接着層はヒートシール性および生分解性を有する樹脂であり、前記接着層によって前記紙製基材が筒状に固定されている紙製ストロー。
  2. 前記接着層がポリ乳酸である紙製ストロー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021104105A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 株式会社鈴木松風堂 紙管、紙管の製造方法

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