JP3222139U - ビーズミル - Google Patents

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Abstract

【課題】ビーズミルにおいて、回転部とスラリーの接触部に設置されているシール装置のシール部材の磨耗やシール装置への付着物の固着に伴う問題を解決する。【解決手段】円筒型容器内にビーズを攪拌する攪拌子4とビーズ分離装置5設置されているビーズミルであって、円筒型容器の上蓋2の上方に上部貯槽8が設置され、攪拌子4と連結している回転軸9は、上部貯槽8の上方からスラリー流路7を通じて円筒型容器内に延び、スラリー流路7の位置において、回転軸9にスラリーに圧力をかけるインペラー部材10が接続されている。【選択図】図1

Description

本考案は、容器内にて攪拌メディアである硬質粒子(ビーズ)を攪拌することで、固体粒子の懸濁液(以下、スラリーという)中の粒子を粉砕・分散処理をするビーズミルに関する。
スラリー中粒子の粉砕・分散装置としては各種のものがあるが、連続式としては、密閉の円筒型容器内にて回転部材(攪拌子)が高速回転することで、該円筒型容器と該攪拌子との間でせん断力を発生させ、スラリー中に懸濁している攪拌メディア(ビーズ)により、スラリー中粒子の粉砕・分散を行う装置(ビーズミル)がある。例えば、文献1の特許文献に開示されている発明の装置(ビーズミル1)では、円筒型容器の下部に攪拌子があり、これが回転することで、粒子の粉砕処理や一次粒子が凝集した二次粒子の分散処理を行う。粉砕・分散を効率的に実施する場合には、スラリー中に0.03〜3mm程度の径のビーズを混入させて処理を行う。ビーズミル1では、上部のビーズ分離装置で、粉砕・分散処理が完了したスラリーからビーズを分離している。
また、特許文献2に記載のビーズミル(ビーズミル2)は、遠心分離装置により、ビーズ分離とスラリーとビーズの混合物を攪拌の両方を実施する装置である。ビーズ分離能力を向上することで、低速回転で攪拌力を加減して、過剰粉砕力を低下させることで、分散処理時の粒子形状を良好にする機能がある。また、攪拌子はビーズミル1と同じであるが、スラリー出口にノズル状の可動式栓を設置して、該出口と該可動式栓にビーズの直径よりも狭い隙間を形成するものである。処理が終わったスラリーをこの隙間と通過させることにより、ビーズを分離するものである。同様の機能を持ったビーズミルとしては、ビーズ分離にスクリーンを用いるものがある。
ビーズの出口にビーズ径よりも狭いスリットやスクリーンを有するビーズ分離機構のビーズミルでは、ビーズを分離する隙間の制約から0.5mmから数mmのビーズを使用して、スラリーを処理する。スラリーがこの隙間を通過する際に、大きな圧力損失があるため、この形式のビーズ分離装置を持ったビーズミルにスラリーを流すためには、0.1〜0.4MPaの比較的高い圧力をかける。
なお、ここで粉砕処理とは、単一粒子を複数の小粒子に分割することを言い、また、分散処理とは、二次粒子を分離して、一次粒子が単独で分散している状態にすることを言う。なお、一次粒子とは、物質の結晶又は非晶質の単独粒子を言い、また二次粒子とは、一般に数個から数千程度の一次粒子の表面が接触しあい擬似的な粒子を構成しているものを言う。粉砕処理・分散処理に用いられるビーズは、アルミナやジルコニアなどのセラミック製、ステンレススチール等の金属製、プラスチック製の粒子であり、一般に球形のものが望ましい。
特開2002−143707号公報 特開2017−131807号公報
ビーズミルは、連続処理が可能であり、マイクロメートルサイズからナノメートルサイズの粉砕・分散ができるなど、優秀な粉砕・分散機能を持っているが、以下のような課題があった。ビーズミルは円筒型容器中にて、ビーズを攪拌してスラリー中の粒子を粉砕処理又は分散処理し、円筒型容器内でビーズ分離している。スリットやスクリーンのような狭い隙間にスラリーを通過させることでビーズを分離するビーズ分離機構を持つビーズミルにおいては、スラリーを攪拌する際の流体抵抗と、この隙間を通過する際の流体抵抗があり、このためスラリーに圧力をかけて円筒型容器内に押し込むことが必要であった。その押し込み圧力は0.1〜0.4MPa程度の高圧であった。一方、円筒型容器内の攪拌子を回転するための回転軸は、回転摺動部がスラリーと接するため、液漏れ防止のために回転部のシーリングが必要であった。このような比較的高圧の部分の回転部シーリングのために、一般的にメカニカルシール装置やロータリージョイントなどによるシール構造が用いられていた。
メカニカルシールなどのシール装置は、固定部品と回転部品の接触部があり、また容器内の高圧スラリーがシール部から外に漏れないように、シール液をシール装置の外側の圧力をかけて貯留する構造であった。このシール接触部部品は徐々に磨耗していくため、シール性能が経時的に低下する問題があった。この結果、シール液がスラリー内に漏れて、スラリーを汚染する問題があった。またシール接触部部品(金属やセラミックスなど)の磨耗粉がスラリー中に混入する問題があった。更に、シール装置の磨耗がひどくなった場合は、シール装置を交換する必要があり、このための費用がかかる問題があった。特にニッケルなどの金属粉を含むスラリーでのシール部磨耗は大きく、重大な問題があった。
シール装置の更なる問題は、複数の複雑な形状の部品からなる装置であり、全体としても複雑な構造であり、継ぎ目や凹凸部が存在することがある。シール装置を有するビーズミルでは、この継ぎ目や凹凸部にスラリーが固着する問題があった。特に食品や医薬品の原料の処理では、固着物の腐敗により製品が商品にならないことや、洗浄しづらく、品種変えの後のスラリーへの汚染の問題があった。このように、シール装置の磨耗や付着物に伴う問題があり、これを解決する新しい技術が求められていた。
本考案のビーズミルは、円筒型容器、攪拌子、及びビーズ分離装置を主要部品として構成されるビーズミルである。また、該円筒型容器には、ビーズを攪拌する攪拌子が設置されており、下蓋に設置されているスラリー排出口には、テーパーを持った上下可動式のプラグのビーズ分離装置が設置されている。更に、該円筒型容器の上蓋の上方には、該円筒型容器にスラリー流路をもって連絡している上部貯槽が設置されている。回転軸が該上部貯槽の上方から該スラリー流路を通じて該円筒型容器内に延びている。該回転軸には、該スラリー流路の位置において、インペラー部材が固定されているとともに、該円筒型容器内にて該攪拌子が固定されている。該インペラー部材は回転に伴いスラリーに圧力を与えて、スラリーを下方に流す構造を有する。
また、本考案のビーズミルは、回転軸が各々独立に回転できる内軸と外軸から構成され、該外軸が該インペラー部材と結合して該インペラー部材を回転させ、該内軸が該攪拌子と結合して該攪拌子を回転させ、該内軸と該外軸が回転数を個別に設定できる駆動装置と連結されてもよい。
更に、本考案のビーズミルは、円筒型容器が循環処理のためのスラリータンクと連結している構造であり、上部貯槽と該スラリータンクが、圧力がかかっていない状態で該スラリータンクから該上部貯槽にスラリーが流れる構造の水路で連結され、円筒型容器のスラリー出口と該スラリータンクがパイプで連結されてもよい。
本考案のビーズミルには、スラリーに接する回転部シール装置がないため、回転部のシール装置の接触部材の磨耗に伴う問題である、磨耗したシール部品の破片やシール液による製品スラリーの汚染がなくなる。また回転部シール装置へのスラリー中粒子が固着して洗浄しづらい問題も解決できる。
本考案の第1実施形態のビーズミルであり、攪拌子とインペラー部材を同一の回転軸で駆動する形式のものである。 本考案の第2実施形態のビーズミルであり、攪拌子とインペラー部材を各々独立した回転軸で回転できる形式のものである。
本考案の第1実施形態のビーズミルは、図1に示すように、主な構成部品として、円筒部1、上蓋2、及び下蓋3からなる円筒型容器、回転軸9に接続する攪拌子4、及びビーズ分離装置5を中心として構成されるビーズミルである。なお該円筒型容器の円筒部1と上蓋2、又は円筒部1と下蓋3が一体化したものでも良い。攪拌子4は、棒状、円盤状、板状のものなどがあるが、本考案では、スラリーの攪拌効果があれば、いずれの構造でも良い。なお、円筒部1には、該円筒型容器内のスラリーを冷却するための水冷ジャケットが設置されていることもある。
スラリーとビーズの混合物を攪拌処理した後に、ビーズを分離するが、本考案においては、使用するビーズの直径よりも狭い隙間にスラリーを通過させてビーズを分離する型式のビーズ分離装置を設置する。図1に示す、狭い隙間にスラリーを通過させる型式のビーズ分離装置は、スラリー出口6の内部に設置された栓の形状をした、下方に狭まるテーパーを持つ可動式セパレーター(ビーズ分離装置5)を使用する。処理中は、ビーズ分離装置5とスラリー出口6の間隔をビーズが漏れない隙間間隔になるように開孔する。また、該円筒型容器内の圧力を検知して、該隙間間隔を調整できる機能を持つと詰り防止が可能であり、更に良い。また、ビーズ分離装置5は、上方に狭まるテーパーを持つ可動式セパレーターであっても良い。
また該円筒型容器の上蓋2の上方には、該円筒型容器にスラリー流路7をもって連絡している上部貯槽8が設置されている。回転軸9は上部貯槽8の上方から下方に延びており、上部貯槽8内からスラリー流路7内を経由して、該円筒型容器内にその末端がある。回転軸9のスラリー流路7内に、インペラー部材10が設置されている。また該円筒型容器内では、回転軸9に攪拌子4が設置されている。インペラー部材10は、例えば図1に記載されるような溝を切った円柱のような構造をしており、回転に伴いスラリーに圧力を与えて下方に流す構造になっている。なお、インペラー部材10の形状はプロペラ形状やターボ遠心式などの回転を圧力に変換する構造であれば、いかなる型式であってもかまわない。
従来型のビーズミルでは、円筒型容器の上部と回転軸の間に機械シール構造(一般的にはメカニカルシール装置)が設置されている。これは、円筒型容器内での処理中の液体抵抗やビーズ分離装置での圧力損失に対応するため、ポンプ等でスラリーをミル内の押し込み、円筒型容器内が加圧されている状態としていることから、回転軸周りにシール機構が必要である。一方、本考案の装置においては、回転部品である回転軸9と固定部品であるスラリー流路7の間に設置されているインペラー部材10によって該円筒型容器の内部圧力をかける構造であるため、シール機構がなくとも、該円筒型容器の内部と外部(この場合、外部とは上部貯槽8)に圧力差を作ることが可能である。
本考案の第1実施形態のビーズミルにおいては、スラリーは上部貯槽8からスラリー流路7を通り、該円筒型容器に入って、ビーズと共に攪拌される。この際に、スラリー中の粒子は、粉砕処理又は分散処理が施され、その後にスラリー出口6とビーズ分離装置5の間隔をスラリーが通過する際に、ビーズのみが該円筒型容器に残り、一方スラリーは該円筒型容器外に排出される。
回転軸9の駆動装置は回転を与えられるものであれば、いかなるものでも良い。例えば、図1に示すように、回転軸9に軸駆動プーリー11が設置されており、ベルト12にて、駆動モーター14の軸に設置されているモーター側プーリー13につながっている構造のものがある。
処理内容によって、ローター4の外周速度を低く抑えるが、処理スラリー流量を大きく取ることがあり、また、ローター4の外周速度を高くするが、処理スラリー流量を少なくする場合もある。このような変更に対処するため、インペラー部材10を交換して、回転数と流量の関係を代えることもある。したがって、インペラー部材10は容易に交換できるものが望ましい。
インペラー部材10の液送圧力が不足する場合は、パイプ17の中間にポンプを設置してもよい。第1実施形態のビーズミルにおいて、パイプ17の中間にポンプを設置する場合は、処理流量を変更するためにはポンプの回転数変更又はベーンコントロールを用いるのが望ましい。
以上に説明したビーズミルを循環運転する場合は、スラリータンクを併設するのが望ましい。図1に示す第1実施形態のビーズミルは、スラリータンク15が設置されている。上部貯槽8とスラリータンク15を、圧力がかかっていない状態でスラリータンク15から上部貯槽8にスラリーが流れる構造の水路16で連結している。水路16は開放式の樋状のものであっても、パイプ状のものであっても良い。
ビーズミルの運転に伴い、インペラー部材10によって、スラリーが該円筒型器内に押し込まれることにより、上部貯槽8の水位が下がり、水位差により、スラリーがスラリータンク15から上部貯槽8に流れる。高粘度のスラリーを処理する場合など、自重での流動が不十分な場合は、パドル式やスクリュー式などのスラリー自体には圧力をかけない方式の流動補助装置を水路16に設置してもよい。処理後のスラリーは、スラリー出口6とビーズ分離装置5を経由して、該円筒型容器から排出され、パイプ17でスラリータンク15に送られる。この操作により、スラリーは循環処理される。また、図1に示す第1実施形態のビーズミルのスラリータンク15には、攪拌装置18が設置されている。
ローター4とインペラー部材10が同じ回転数で駆動されることに伴い、ローター4の外周速度を低くする場合のスラリー流量低下の問題が起きるが、インペラー部材10を交換せずに、ローター外周速度と処理流量の関係を変化させたい場合には、図2に示す、本考案の第2実施形態のビーズミルを用いることで解決できる。本考案の第2実施形態のビーズミルは、各々独立して回転できる同軸に設置された内軸19と外軸20からなる2軸式回転軸を回転軸として用いるものである。
本考案の第2実施形態のビーズミルでは、内軸19が装置上方から該円筒型容器中に延びており、攪拌子4が固定されている。外軸20は、内軸19の外側に同軸に設置されており、スラリー流路7内にてインペラー部材10が固定されている。内軸19と外軸20は独立して駆動される。図2の例では、内軸19は内軸駆動プーリー21、内軸ベルト22、及び内軸モーター側プーリー23にて駆動される。また外軸20は外軸駆動プーリー24、外軸ベルト25、及び外軸モーター側プーリー26にて駆動される。また、内軸19と外軸20を駆動するためのモーター14が設置されている。各プーリーの径を選択することで内軸19と外軸20の回転数を独立して設定できることから、攪拌子4による攪拌力調整とインペラー部材10でのスラリーの押し込み流量とを独立して決めることができる。なお、第2実施形態のビーズミルでは、内軸19と外軸20を同一のモーターで駆動しているが、各々を別のモーターで駆動してもよい。
図1に記載の本考案のビーズミルを用いて、ニッケル粒子の分散処理を行った。該装置のサイズは、円筒型容器の内径が120mm、又、内部高さが150mmであった。攪拌子4の回転直径が115mmであり、8本の攪拌子4が設置されていた。本装置の攪拌子4等の内部部品の容積を差し引いた実効容積は1.1リットルであった。インペラー部材10は標準的な回転数(900〜2,500RPM)で、40〜100リットル/時のスラリーを流す設計であった。
また、図2に記載のインペラー部材10の回転数を変更できる本考案のビーズミルを用いて、同じニッケル粒子の分散処理を行った。該装置のサイズは実施例1のものと同じであった。インペラー部材10は標準的な回転数(900〜2,500RPM)で、40〜100リットル/時のスラリーを流す設計であった。
比較例として、同じ容積で、同じ攪拌子を持つ一般的なビーズミルで、同じ条件で処理を行った。このビーズミルでは、円筒型容器の下蓋に設置されている攪拌子の形状やビーズ分離装置は実施例2の装置と同じものであるが、回転軸にはメカニカルシールが設置されているものであった。スラリーは外部に設置されているポンプによってビーズミル内に送られた。
実験に使用した原料スラリーは、一次粒子径0.18マイクロメートル、かつ二次粒子径12マイクロメートルの金属ニッケル粉を5質量%含むタピオノール溶液30リットルであった。実施例1では、上記の装置を用いて、0.5mm径のビーズを用いて、攪拌子4の外周速度を8m/秒として、毎時30リットルのスラリー流量で処理した。実施例2では、ビーズ径と攪拌子4の外周速度は同じで、インペラー部材10の回転数を上げて毎時80リットルのスラリー流量で処理した。また、比較例では、比較例2と同一条件で処理した。
各々4時間の分散処理を行い、スラリー中粒子の二次粒子径を測定した。この時間内に、スラリーがビーズミル内を通過した回数は実施例1では4.0回で、一方で実施例2と比較例では10.7回であった。なお、スラリーの1回当りの処理時間はスラリー流量に反比例するものであり、実施例2及び比較例では、スラリーがビーズミルを通過した回数は多いが、合計のビーズミル内滞留時間は実施例1、実施例2、比較例ともに、同じであった。
これらの処理においては、処理後のニッケル二次粒子径は、実施例1では小粒径側から50%径(D50)で0.23マイクロメートル、小粒径側から90%径(D90)で0.37マイクロメートルであり、実施例2では、D50で0.22マイクロメートル、D90で0.32マイクロメートルであり、比較例では、D50で0.23マイクロメートル、D90で0.31マイクロメートルであった。いずれも、処理目的を満足ができる粒子径となった。
ただし、実施例2と比較例では、スラリー循環通過回数が多いため、スラリー循環通過回数の少ない実施例1よりも、D90がD50の値に近く、粒度分布が狭かった。このように、実施例2では、処理に大量スラリー流量を流せることから、循環回数が増えて、粒度分布が狭く、均一性の高い製品が得られた。
スラリー中の金属ニッケル粒子の部品への影響については、比較例では、メカニカルシールの磨耗が確認されて、製品スラリー中にメカニカルシールの金属部品が粉化したものの汚染が認められた。一方、スラリーの輸送のためにインペラー部材10が設置されている実施例1と実施例2では、インペラー部材10及び他の部品の磨耗は認められなかった。
このように、本考案のビーズミルでは、金属粉などを含む磨耗性の高いスラリーを処理しても、部品の磨耗がない処理が可能で、長時間安定した処理ができる。また、メカニカルシールの磨耗部材によるスラリー汚染もなくなった。更に、図2に示す同軸の2軸回転軸を持つ本考案の装置では、攪拌子4の回転数に関わらず、循環スラリー流量を適正値に確保できることから、スラリーの均質性改善などの追加効果もある。
以上に説明したように、本考案のビーズミルでは、従来型のビーズミルと同等の粉砕処理・分散処理能力を持ち、かつシール構造が起因するシール部材の磨耗に伴う問題点やシール液漏洩に関する問題点がなかった。
本考案に係るビーズミルは、セラミック、カーボンナノチューブ、セルロースナノファイバー、顔料、インキ、塗料、誘電体、磁性体、無機物、有機物、医薬品、食品、金属等の粉体を含むスラリーの粉砕処理及び分散処理に適している。
1・・・円筒部
2・・・上蓋
3・・・下蓋
4・・・攪拌子
5・・・ビーズ分離装置
6・・・スラリー出口
7・・・スラリー流路
8・・・上部貯槽
9・・・回転軸
10・・・インペラー部材
11・・・軸駆動プーリー
12・・・ベルト
13・・・モーター側プーリー
14・・・駆動モーター
15・・・スラリータンク
16・・・水路
17・・・パイプ
18・・・攪拌装置
19・・・内軸
20・・・外軸
21・・・内軸駆動プーリー
22・・・内軸ベルト
23・・・内軸モーター側プーリー
24・・・外軸駆動プーリー
25・・・外軸ベルト
26・・・外軸モーター側プーリー

Claims (3)

  1. 縦型の円筒型容器内にビーズを攪拌する攪拌子を有し、使用するビーズ直径よりも狭い隙間にスラリーを通過させてビーズを分離するビーズ分離装置を有するビーズミルであって、
    前記円筒型容器の上蓋の上方に、前記円筒型容器にスラリー流路を経由して連絡している上部貯槽が設置されており、
    前記上部貯層の上方で駆動装置と接続し前記円筒型容器内に延びて攪拌子と接続する回転軸を有し、
    前記回転軸の前記スラリー流路中の位置にスラリーに圧力を与えて下方に流すインペラー部材が接続され、
    前記円筒型容器の下蓋に設置されているスラリー出口に、前記ビーズ分離装置が設置されていることを特徴とするビーズミル。
  2. 前記回転軸が、各々独立に回転できる内軸と外軸とを有し、
    前記内軸と前記外軸は、個別に回転数を制御できるように前記駆動装置と接続され、
    前記外軸は前記インペラー部材と接続され、前記内軸は前記攪拌子と接続されていることを特徴とする請求項1に記載のビーズミル。
  3. スラリータンクを更に有し、
    前記上部貯槽と前記スラリータンクが、スラリーに圧力がかかっていない状態で前記スラリータンクから前記上部貯槽にスラリーが流れる構造の水路で連結され、
    前記スラリー出口と前記スラリータンクが、パイプで連結されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビーズミル。




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