JP3218466U - 押圧加工システム - Google Patents

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豊 辻川
豊 辻川
小西 徹
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竜司 吉田
竜司 吉田
克宏 渡辺
克宏 渡辺
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Abstract

【課題】被加工物の所望位置に被加工物パターンを精確に形成するために、押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、押型を押圧装置の基盤の所望位置に、容易に取付設置可能な押圧加工システムを提供する。
【解決手段】所定の間隔で互いに対向する位置に設置された第一基盤11と第二基盤12と、平面状表面と平面状裏面を有する押型用ベース基材2と、押型用ベース基材第一基盤取付部材28と、表面に凹凸形状で形成された押型パターン部を有する押型3と、押型用ベース基材取付ネジ付部材38と、押型3に対向する位置に位置する受型と、受型第二基盤取付部材49を備え、押型3が押型用ベース基材2の所望の位置に位置決め可能に位置決めされて取付取外自在に取付設置される。
【選択図】図4

Description

本考案は、エンボス版型、箔押版型、切断切抜刃型、及び/又は、罫入筋付刃型、などの押型を使用して被加工物を所定形状に加工する平圧式の押圧加工システムに関する。
従来の一般的な平板式押圧加工システムは、互いに押圧駆動可能に設計された一対の第一基盤と第二基盤とを備え、これらの第一基盤と第二基盤との少なくとも一つの基盤(例えば第一基盤)に凹凸形状で刻設された押型パターン部を有する押型を設置固定するとともに、第一基盤と第二基盤の間に被加工物を設置した状態で、第一基盤と第二基盤とのうちの少なくとも一方の基盤を駆動して、押型を被加工物に押圧することにより、押型に刻設されている押型パターン部に一致する形状の被加工物パターンを被加工物に形成する加工システムである。
一般的な平板式押圧加工システムにおける第一基盤の表面には、所定のネジ穴が形成され、そのネジ穴を介して、ネジ部材により押型が設置固定される。
従来の押圧型を取り付けた平圧式の押圧加工システムの主要部の構成を示す模式的説明図を図17に示す。図17(a)において、互いに対向する第一基盤11と第二基盤12とを備えた押圧装置において、第一基盤11に形成されているネジ穴にネジ部材(図示なし)を使用して押型30が取付取外自在に取付設置され、第二基盤12に受型40が受型取付部材(図示なし)により取付取外自在に取付設置される。押型30は表面に凹凸形状で形成された押型パターン部を有する。受型40は、該押型パターン部に係合可能な凹凸形状で形成された受型パターン部を有する表面形状、又は、凹凸を有しない表面形状を有する。押型30と受型40との間に被加工物7が供給される。例えば、被加工物7としては、箔押加工においては薄片状の被加工物基材71と箔材などの転写材72とが使用され、エンボス加工や切断切抜加工においては薄片状の被加工物7が使用される。
図17(b)において、第一基盤11と第二基盤12とのうちの少なくとも一つの基盤を互いに対向する方向に稼働させて、被加工物7を押型3と受型4とにより押圧する。
図17(c)において、第一基盤11と第二基盤12とのうちの少なくとも一つの基盤を元の位置に戻す方向に駆動する。これにより、被加工物7に、押型パターン部に対応する被加工物パターンが形成される。例えば、被加工物7として薄片状の被加工物基材71と転写材72とが使用される場合には、転写材により形成された箔押パターンが被加工物7に形成される。
このような押圧加工システムとして、実公平7−55065号公報には、熱基盤に支持された凹凸パターンを刻設した版型と、対向基盤との間に、薄片状箔押用転写材と被加工物を構成したホットスタンピング転写機が開示され、特に、版型の凹凸で形成されている凹部にゴム素材を付着して、凸部と同一平面となるように加工用版型の表面を形成した押圧加工用版型が開示されている。
また、特開2002−99196号公報には、箔押用版としてのホットスタンプ版と、受け部との間に、転写箔材料としてのホログラム転写箔と、加工製品としての被加工材料を構成した押圧転写加工方法が開示されている。
また、特開2005−22272号公報には、エンボス部を有する一対の雌雄型間に箔シートと被加工材を供給し、雌雄型で箔シートと被加工材を挟んで被加工材に凸部を形成すると同時に、雌型または雄型のエンボス部の箔押し部のみを加熱して、箔シート上の箔を被加工材のエンボスされた凸部の上に転写する箔押押圧加工方法が開示されている。
実公平7−55065号公報 特開2002−99196号公報 特開2005−22272号公報
このような従来の押圧加工システムにおいては、被加工物の所望位置に被加工物パターンを精確に形成するために、押型と被加工物との相対位置を初期設定する操作を必要し、押型の基盤への取付位置の調整・微調整を繰り返して操作し、押型を基盤に取付設置するために多大の時間と経験を要していた。
また、従来の押圧加工システムにおいては、複数個の押型を使用して被加工物の所望位置に複数の被加工物パターンを精確に形成するために、基盤への複数個の押型の取付位置の調整と、被加工物の供給位置の調整とを繰り返して、複数個の押型のそれぞれの押型と被加工物との相対位置を初期設定する操作を必要し、それぞれの押型を基盤に取付設置するために多大の時間と経験を要していた。
本考案は、押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、押型を押圧装置の基盤の所望位置に、多大の時間と経験を必要とすることなく、容易に精確に取付設置が可能であり、被加工物の所望位置に被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムを提供する。
また、複数個の押型を、押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、複数個の押型のそれぞれの押型を、多大の時間と経験を必要とすることなく、押圧装置の基盤の所望位置に精確に、容易に取付設置が可能であり、被加工物の所望位置に複数の被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムを提供する。
本考案の押圧加工システムは、互いに対向する位置に設置された押型(3)と受型(4)と、前記押型(3)と前記受型(4)との間に位置して供給される被加工物(7)を備え、前記被加工物(7)が前記押型(3)と前記受型(4)との間に位置して供給された状態で、前記押型(3)と前記受型(4)とが互いに押圧されることにより、前記押型(3)に形成された押型パターン部(32a)に対応する被加工物パターンを前記被加工物の所望の位置に形成加工する押圧加工システムであって、下記の構成を備えることを特徴とする。
(a)所定の間隔で互いに対向する位置に設置された第一基盤(11)と第二基盤(12)、[ここで、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)のうちの少なくとも一つの基盤が他方の基盤に向かって押圧離反自在に駆動するように構成されてなる]。
(b)平面状表面と平面状裏面を有する押型用ベース基材(2)と、押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)、[ここで、前記押型用ベース基材(2)は、押型用ベース基材第一基盤取付部(20)と、押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)とを有し、前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)により、前記押型用ベース基材(2)に形成された前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)を介して、前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付設置されてなる]。
(c)表面に凹凸形状で形成された押型パターン部(32a)を有する押型(3)と、押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)、[ここで、前記押型(3)は、押型ベース基材取付孔(36)を有し、前記押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)により、前記押型(3)に形成された前記押型ベース基材取付孔(36)と、前記押型用ベース基材(2)に形成された前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)とを介して、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決め可能に位置決めされて取付取外自在に取付設置されてなる]。
(d)前記押型(3)に対向する位置に位置する受型(4)と、受型第二基盤取付部材(49)、[ここで、前記受型(4)が前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる]。
上記の押圧加工システムにおいて、望ましくは、下記の構成を備えることを特徴とする。
(b)前記押型用ベース基材(2)は、前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)と、複数個の押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)、を有し、前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)により、前記押型用ベース基材(2)に形成された前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)を介して、前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付設置されてなる。
(c)前記押型(3)は、複数個の押型(3)を有し、前記複数個の押型のそれぞれの押型(3)は、表面に凹凸形状で形成されたそれぞれの押型パターン部(32a)と、それぞれの押型ベース基材取付孔(36)を有し、前記押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)は複数個の押型用ベース基材取付ネジ部材(38)を有し、前記複数個の押型用ベース基材取付ネジ部材(38)により、前記それぞれの押型ベース基材取付孔(36)と、前記複数個の押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)のそれぞれの押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)とを介して、前記複数個の押型(3)のそれぞれの押型(3)が前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決め可能に位置決めされて取付取外自在に取付設置されてなる。
これにより、前記被加工物の所望の位置に被加工物パターンを形成加工する。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、下記の(ii)又は(iii)の構成を備える。
(d)(ii)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有し、前記受型(4)は一つの受型(4)を有し、前記一つの受型(4)は、前記複数個の押型(3)のすべての押型(3)に対向する全ての面を含む面形状を有するとともに、前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる。
(iii)、前記押型(3)は複数個の押型(3)を有し、前記受型(4)は複数個の受型(4)を有し前記複数個の受型のそれぞれの受型(4)は前記複数個のそれぞれの押型(3)に対向する位置に位置し、前記受型第二基盤取付部材(49)は、複数個の受型第二基盤取付部材(49)を有し、前記複数個の受型(4)のそれぞれの受型(4)は、前記複数個の受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、さらに、下記の構成を備える。
(e)平面状表面と平面状裏面を有する受型用ベース基材(6)と、受型用ベース基材第二基盤取付部材(68)を備え、ここで、前記受型用ベース基材(6)は、前記受型用ベース基材第二基盤取付部材(68)により前記第二基盤(12)に取付取外自在に取付設置される。
そして、前記(d)前記押型(3)に対向する位置に位置する受型(4)と受型第二基盤取付部材(49)、[ここで、前記受型(4)が前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる]構成、に替えて、前記(d)構成は下記の(d−1)の(iv)、(v)、(vi)、(vii)又は(viii)の構成を備える。
(d−1)構成:
(iv)前記押型(3)が一つの押型(3)を有する場合に、前記受型(4)は一つの受型(4)と受型受型用ベース基材取付部材(48)を有し、前記一つの受型(4)は、前記押型(3)に対向する位置であるとともに、受型受型用ベース基材取付部材(48)により前記受型用ベース基材(6)に取付取外自在に取付設置される。
(v)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有する場合に、前記受型(4)は複数個の受型(4)と複数個の受型受型用ベース基材取付部材(48)を有し、前記複数個の受型(4)のそれぞれの受型(4)は、前記複数個の押型(3)のそれぞれの押型(3)に対向する位置であるとともに、受型受型用ベース基材取付部材(48)により前記受型用ベース基材(6)に取付取外自在に取付設置される。
(vi)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有する場合に、前記受型(4)は、前記複数個の押型(3)に対向する全ての面を含む平面を有するとともに、凹凸形状のない平板形状を有する一つの受型(4e)であり、前記受型(4)は受型受型用ベース基材取付部材(48)により前記受型用ベース基材(6)に取付取外自在に取付設置される。
(vii)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有する場合に、前記受型(4)は前記受型用ベース基材(6)に相当する受型(4e)であり、前記受型(4e)は前記複数個の押型(3)に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する形状を有し、前記受型(4e)は前記第二基盤の側に取付取外自在に取付設置されてなる。
(viii)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有する場合に、前記受型(4)に替えて前記受型用ベース基材(6)を備え、前記受型用ベース基材(6)は前記複数個の押型(3)に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する形状を有し、前記受型用ベース基材(6)は前記第二基盤の側に取付取外自在に取付設置されてなる。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、下記の構成を備える。
(b)押型(3)が前記押型用ベース基材(2)に仮設置された状態において、前記押型の押型端縁(37)に対向する位置を含む近傍領域に位置する前記押型用ベース基材(2)の表面に、押型端縁位置決押込凹部(27)が形成され、前記押型端縁位置決押込凹部(27)は、別に準備された押込治具(9)を差込押込可能な深さと表面形状を有する凹部形状を有し、前記押型端縁位置決押込凹部(27)に前記押込治具(9)を差し込んだ状態で、前記押型(3)の前記押型端縁(37)を押し込んで、前記押型(3)を前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決めして本設置可能に前記押型端縁位置決押込凹部(27)が形成される。
(c)前記押型(3)の前記押型ベース基材取付孔(36)は、前記押型用ベース基材取付ネジ部材(38)のネジ径よりも大きい口径を有する。
そして、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決めされた状態で、前記押型用ベース基材(2)の前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)に前記押型用ベース基材取付ネジ部材(37)が挿入設置固定されて、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)に取付取外自在に本設置取付可能に構成される。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、下記の構成を備える。
(a)前記第一基盤(11)は所定位置に形成された複数個の第一基盤取付ネジ穴(11p)を有する。
(b)前記押型用ベース基材(2)は、該押型用ベース基材(2)の所定の表面から裏面に貫通して形成された押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)を有し、該押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)は前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)に相当し、前記押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)は、該押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)の開口部端面が表面から裏面に対して開口を狭くする方向に傾斜する押型用ベース基材取付孔傾斜端面(21t)を有し、前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)はネジ部を有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)である。
そして、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)は、前記押型用ベース基材取付孔傾斜端面(21t)の少なくとも一部分に、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)の少なくとも一部分が押圧される状態で、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)が前記第一基盤(11)に形成された前記第一基盤取付ネジ穴(11p)に取付取外自在に取付固定可能に形成されるとともに、前記押型用ベース基材(2)の表面側に前記押型(3)を取付取外自在に取付固定可能であるとともに、該押型用ベース基材(2)の裏面側を前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付固定可能に構成される。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、下記の構成を備える。
(a)前記第一基盤(11)は所定位置に形成された複数個の第一基盤取付ネジ穴(11p)を有する。
(b)前記押型用ベース基材(2)は、該押型用ベース基材(2)の所定の端部に形成された押型用ベース基材第一基盤取付端部(22)を有し、該押型用ベース基材第一基盤取付端部(22)は前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)に相当し、前記押型用ベース基材第一基盤取付端部(22)の端部端面が表面から裏面に対して広がる方向に傾斜する押型用ベース基材取付傾斜端面(22t)を有し、前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)はネジ部を有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)である。
そして、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)は、前記押型用ベース基材取付傾斜端面(22t)の少なくとも一部分に、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)の少なくとも一部分が押圧される状態で、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)が前記第一基盤(11)に形成された前記第一基盤取付ネジ穴(11p)に取付取外自在に取付固定可能に形成されるとともに、前記押型用ベース基材(2)の表面に前記押型(3)を取付取外自在に取付固定可能であるとともに、該押型用ベース基材(2)の裏面を前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付固定可能に構成される。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、さらに、(f)前記押型(3)を前記ベース基材(2)の所望の位置に位置合わせして仮設置するための押型ベース基材位置決ピン(8)、を備え、そして、下記の構成を備える。
(b)前記押型用ベース基材(2)は、該押型用ベース基材の表面に形成されたベース基材位置決孔(24)を有する。
(c)前記押型(3)は、該押型(3)の表面から裏面に貫通して形成された押型位置決孔(34)を有する。
そして、前記押型(3)の押型位置決孔(34)と前記押型用ベース基材(2)のベース基材位置決孔(24)とが同じ位置に位置する状態で、前記押型ベース基材位置決ピン(8)が前記押型位置決孔(34)を貫通して前記ベース基材位置決孔(24)に挿入抜出自在に取付可能に構成され、前記押型ベース基材位置決ピン(8)が前記押型位置決孔(34)を貫通して前記ベース基材位置決孔(24)に挿入されて、前記押型(3)がベース基材(2)の所望の位置に位置する状態で、前記押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)により前記押型ベース基材取付孔(36)と前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)を介して、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)に取付取外自在に取付設置が可能に、構成されてなる。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、前記押型(3)は、下記の(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)からなる群から選ばれる少なくとも一つの押型であることを特徴とする。
(イ)前記押型パターン部(32a)が被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための凹凸パターン部を有するエンボス版型。
(ロ)前記押型パターン部(32a)が転写材を使用して被加工物の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための凹凸パターン部を有する箔押版型。
(ハ)前記押型パターン部(32a)が被加工物を所定形状に切断または切抜するための刃部を有する切断切抜刃型。
(ニ)前記押型パターン部(32a)が被加工物に所定形状の罫入または筋付をするための刃部を有する罫入筋付刃型。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、前記受型(4)は下記の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)及び(ホ)からなる群から選ばれる少なくとも一つの受型であることを特徴とする。
(イ)前記押型パターン部(32a)の凹凸パターン部に係合するとともに、被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための受型凹凸パターン部を有するエンボス受型。
(ロ)前記押型パターン部(32a)の凹凸パターン部に係合するとともに、転写材を使用して被加工物の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための受型凹凸パターン部を有する箔押受型。
(ハ)前記押型パターン部(32a)の凹凸パターン部に係合するとともに、被加工物を所定形状に切断または切抜するための受型刃部を有する切断切抜受型。
(ニ)前記押型パターン部(32a)の凹凸パターン部に係合するとともに、被加工物に所定形状の罫入または筋付をするための受型刃部を有する罫入筋付受型。
(ホ)凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、(c)前記押型(3)は、該押型の前記押型凹凸パターン部の側の表面の所定の位置に形成された押型仮止孔(35)を有し、(d)前記受型(4)は、該受型の表面であって該押型凹凸パターン部を除く領域の所望の位置に形成された受型仮止孔(45)を有し、[ここで、前記押型(3)と前記受型(4)とが互いに押圧されたときに前記押型の前記押型パターン部(32a)と前記受型の所望領域とが互いに押圧可能になるように、前記押型仮止孔(35)に対向する位置に前記受型仮止孔(45)が形成され]、さらに、下記の(g)構成を備える。
(g)前記押型(3)と前記受型(4)との相対位置を仮止めするための複数個の押型受型仮止治具(5)、[ここで、複数個の押型受型仮止治具(5)のそれぞれの押型受型仮止治具(5)は、前記押型の押型仮止孔(35)に挿入可能な仮止治具押型挿入部(5m)と前記受型に挿入可能な仮止治具受型挿入部(5n)と、さらに、前記仮止治具押型挿入部(5m)と前記仮止治具受型挿入部(5n)との間に形成された仮止治具間隔制御部(5c)とを有し、前記仮止治具押型挿入部(5m)と仮止治具間隔制御部(5c)と前記仮止治具受型挿入部(5n)は軸方向に形成されてなる]。
このような構成において、前記押型(3)を取付設置した前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付設置されるとともに、前記押型(3)の押型仮止孔(35)に前記それぞれの押型受型仮止治具(5)の仮止治具押型挿入部(5m)が挿入されるとともにそれぞれの前記押型受型仮止治具(5)の仮止治具受型挿入部(5n)が前記受型の受型仮止孔(45)に挿入されて前記押型と前記受型とが互いに仮止めされた状態で、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが押圧駆動されて、前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧されたときに、前記受型(4)が第二基盤の側に取付固定され、その後、第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが離反駆動されたときに、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具押型挿入部(5m)前記押型から外れ、又は、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具受型挿入部(5n)が前記受型(4)から外れ、その後、前記受型又は前記押型に仮止めされている前記押型受型仮止治具(5)が前記受型(4)又は前記押型(3)から取り外される。
このようにして、前記押型(3)が前記第一基盤(11)の側に取付設置されるとともに、前記受型(4)が前記第二基盤(12)の側に取付設置可能に、構成されてなる。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、(c)前記押型(3)は、該押型の前記凹凸パターン部の側の表面であって該押型凹凸パターン部を除く領域の所定の位置に形成された押型仮止孔(35)を有し、(d)前記受型(4)は、該受型の表面から裏面側に貫通して所定の位置に形成された受型仮止孔(45)を有し、[ここで、前記押型(3)と前記受型(4)とが互いに押圧されたときに前記押型の前記押型パターン部(32a)と前記受型の所望領域とが互いに押圧可能になるように、前記押型仮止孔(35)に対向する位置に前記受型仮止孔(45)が形成され]、さらに、下記の(h)構成を備える。
(h)前記押型(3)と前記受型(4)との相対位置を仮止めするための複数個の押型受型仮止治具(5)、[ここで、前記押型受型仮止治具(5)は、仮止治具外装中空部(51d)を形成した仮止治具外装部材(51)と、前記仮止治具外装中空部(51d)の中に配置された仮止治具中空部弾性部材(53)と、前記仮止治具中空部弾性部材(53)を押圧可能に前記仮止治具外装中空部(51d)の中から突出して配置された仮止治具内装部材(52)とを備え、前記仮止治具外装部材(51)は、前記仮止治具外装中空部(51d)と、前記押型仮止孔(35)の中に所定距離で挿入されて前記押型(3)と前記押型受型仮止治具(5)とを保持可能な外形状を有する仮止治具押型挿入部(51m)とを有し、前記仮止治具押型挿入部(51m)は、前記押型仮止孔(35)の中に所定距離で挿入される長さと、前記押型(3)と前記押型受型仮止治具(5)とを保持可能な外形状を有し、前記仮止治具内装部材(52)は、仮止治具受型挿入部(52n)と、前記仮止治具外装中空部(51d)の中で移動可能に配置される内装部材中空内挿入部(52d)とを有し、前記仮止治具受型挿入部(52n)は、前記受型仮止孔(45)の中に挿入されるとともに前記仮止治具受型挿入部(52n)の先端部の軸方向端面が前記受型(4)の裏面から突出する長さを有するとともに前記受型(4)と前記押型受型仮止治具(5)とを保持可能な外形状を有し、前記仮止治具中空部弾性部材(53)は、押圧により圧縮されるとともに押圧解除により元の形状に戻る伸縮可能な性質を有し、前記仮止治具中空部弾性部材(53)が仮止治具外装部材(51)の仮止治具外装中空部(51d)の中で軸方向に伸縮可能に配置され、前記仮止治具内装部材(52)の前記内装部材中空内挿入部(52d)が前記仮止治具中空弾性部材(53)を押圧可能に前記仮止治具外装部材(51)の前記仮止治具外装中空部(51d)の中で軸方向に挿入配置されるとともに前記仮止治具内装部材(52)の前記仮止治具受型挿入部(52n)が軸方向に前記仮止治具外装部材(51)の前記仮止治具外装中空部(51d)から引込み突出自在に変位可能になるように前記仮止治具内装部材(52)が配置されてなる]。
このような構成において、前記押型(3)を取付設置した前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付設置されるとともに、前記押型(3)の押型仮止孔(35)に、それぞれの押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具押型挿入部(51m)が挿入されるとともに、前記受型(4)の前記受型仮止孔(45)に、前記仮止治具受型挿入部(52n)の先端部の軸方向端面が前記受型(4)の裏面から突出する状態で、それぞれの押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具受型挿入部(52n)が挿入される。
そして、このような前記押型と前記受型とが互いに仮止めされた状態で、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが押圧駆動されて、前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧されたときに、前記仮止治具中空部弾性部材(53)の圧縮作用により、前記受型(4)の裏面から突出していた前記仮止治具受型挿入部(52n)の先端部の軸方向端面が前記受型(4)の裏面と同一面になるとともに、前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧され状態になる。
そして、このような前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧された状態で、前記受型(4)が前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に位置決めして取付固定される。
その後、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが離反駆動されたときに、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具押型挿入部(51m)前記押型から外れ、又は、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具受型挿入部(52n)が前記受型(4)から外れ、その後、前記受型又は前記押型に仮止めされている前記押型受型仮止治具(5)が前記受型(4)又は前記押型(3)から取り外される。
このようにして、前記押型(3)が前記第一基盤(11)の側に取付設置されるとともに前記受型(4)が前記第二基盤(12)の側に取付設置可能に、構成されてなる。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、前記押型用ベース基材(2)は、下記の(i)、(ii)又は(iii)の構成を備える。
(i)金属製の押型用ベース基材(2)。
(ii)樹脂製の押型用ベース基材(2)。
(iii)表面の側から裏面の側を見た場合に裏面の側に位置する物体を視認できる程度の透明性を有する樹脂材より成る透明樹脂製の押型用ベース基材(2)。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、前記押型(3)は、押型パターン部(32a)と、該押型パターン部を形成していない押型基部とを有し、前記押型(3)は、下記の(i)、(ii)又は(iii)の構成を備える。
(i)金属製の押型パターン部(32a)と、金属製の押型基部とを有し、前記押型パターン部(32a)と前記押型基部とは一体の金属により形成されてなる。
(ii)樹脂製の押型パターン部(32a)と、樹脂製の押型基部とを有し、前記押型パターン部(32a)と前記押型基部とは一体の樹脂により形成されてなる。
(iii)着色された樹脂製の押型パターン部(32a)と、表裏方向に透けて視認できる程度の透明性を有する樹脂製の押型基部とから形成されてなる。
本考案の押圧加工システムにより、押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、多大の時間と経験を必要とすることなく、押型を押圧装置の基盤の所望位置に容易に精確に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムが得られる。
また、複数個の押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、多大の時間と経験を必要とすることなく、複数個の押型のそれぞれの押型を押圧装置の基盤の所望位置に容易に精確に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に複数の被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムが得られる。
本考案の押圧加工システムの主要部構成及び加工方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材と受型の主要部構成の概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型を押型用ベース基材を介して第一基盤に押型用ベース基材第一基盤取付部材を使用して取付設置された状態を説明する概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材との位置決めを行う方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材との位置決めを行う方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型受型仮止治具の概略構成の断面模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材と受型の主要部構成の概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図。 本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図。 従来の押圧加工システムの主要部構成及びその加工方法を示す概略構成模式図。
本考案の押圧加工システムの主要部構成及びその加工方法を示す概略構成模式図が図1にされる。本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図が図2に示される。本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材と受型の主要部構成の概略構成模式図が図4に示される。
図1、図2、図4において、押圧加工システムは、互いに対向する位置に設置された押型3と受型4と、押型3と受型4との間に位置して供給される被加工物7を備え、被加工物7が押型3と受型4との間に位置して供給された状態で、押型3と受型4とが互いに押圧されることにより、押型3に形成された押型パターン部32aに対応する被加工物パターンを被加工物の所望の位置に形成加工する押圧加工システムである。
押圧加工システムは次の(a)、(b)、(c)、及び(d)の構成を備える。
図1に示されるように、(a)所定の間隔で互いに対向する位置に設置された第一基盤11と第二基盤12を備え、第一基盤11と第二基盤12のうちの少なくとも一つの基盤が他方の基盤に向かって押圧離反自在に駆動するように構成されてなる。
図2に示されるように、(b)平面状表面と平面状裏面を有する押型用ベース基材2と、押型用ベース基材第一基盤取付部材28を備え、押型用ベース基材2は押型用ベース基材第一基盤取付部20と押型用ベース基材押型取付ネジ孔26とを有し、押型用ベース基材第一基盤取付部材28により、押型用ベース基材2に形成された押型用ベース基材第一基盤取付部20を介して、押型用ベース基材2が第一基盤11に取付取外自在に取付設置されてなる。
図2に示されるように、(c)表面に凹凸形状で形成された押型パターン部32aを有する押型3と、押型用ベース基材取付ネジ付部材38を備え、押型3は、押型ベース基材取付孔36を有し、押型用ベース基材取付ネジ付部材38により、押型3に形成された押型ベース基材取付孔36を介して、押型3が押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めされて取付取外自在に取付設置されてなる。
図4(A)に示されるように、(d)押型3に対向する位置に位置する受型4と、受型第二基盤取付部材49を備え、受型4が受型第二基盤取付部材49により第二基盤12の側に取付取外自在に取付設置されてなる。
上記の押圧加工システムにより、押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、多大の時間と経験を必要とすることなく、押型を押圧装置の基盤の所望位置に容易に精確に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムが得られる。
本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図が図3に示され、(A−1)は押型用ベース基材2と複数個の押型3との断面概略構成模式図であり、(A−2)はその平面概略構成模式図であり、(B−1)は押型用ベース基材と複数個の押型とを押型用ベース基材取付ネジ部材により取り連れ設置した構成の断面概略構成模式図であり、(B−2)はその平面概略構成模式図である。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、次の構成を備える押圧加工システムが実施可能である。
(b)押型用ベース基材2は、押型用ベース基材第一基盤取付部20と、複数個の押型用ベース基材押型取付ネジ孔26、を有する。
押型用ベース基材第一基盤取付部材28により、押型用ベース基材2に形成された押型用ベース基材第一基盤取付部20を介して、押型用ベース基材2が第一基盤11に取付取外自在に取付設置されてなる。
(c)押型3は、複数個の押型3a、3b、3cを有し、複数個の押型3のそれぞれの押型3a、3b、3cは、表面に凹凸形状で形成されたそれぞれの押型パターン部32aと、それぞれの押型ベース基材取付孔36を有する。
押型用ベース基材取付ネジ付部材38は複数個の押型用ベース基材取付ネジ部材38を有し、複数個の押型用ベース基材取付ネジ部材38により、それぞれの押型ベース基材取付孔36と、複数個の押型用ベース基材押型取付ネジ孔26のそれぞれの押型用ベース基材押型取付ネジ孔26とを介して、複数個の押型3のそれぞれの押型3が押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めされて取付取外自在に取付設置されてなる。
上記の押圧加工システムにより、複数個の押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、多大の時間と経験を必要とすることなく、複数個の押型のそれぞれの押型を押圧装置の基盤の所望位置に容易に精確に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に複数の被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムが得られる。
複数個の押型3としては、特に限定されないが、例えば、図3に示されるような、下記の押型が実施可能である。
(イ)押型パターン部32aが被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための凹凸エンボスパターン部を有するエンボス版型3b。例えば、図3、図4(A)、図4(B)、図4(D)、に示される凹凸形状で形成された画像、文字、図柄等の凹凸パターン部を有するエンボス版型3b。
(ロ)押型パターン部32aが転写材を使用して被加工物の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための箔押パターン部を有する箔押版型3a。例えば、図3、図4(c)、図4(D)に示される画像、文字、図柄等の箔押用パターン部を有する箔押版型3a。
(ハ)押型パターン部32が被加工物を所定形状に切断及び/又は切抜するための切断切抜刃部を有する切断切抜刃型3c。例えば、図3、図4(C)、図4(D)に示される凹凸形状で形成された切断及び/又は切抜するための刃部を有する切断切抜刃型3c。
また、図示されていないが、下記の押型も実施可能である。
(ニ))押型パターン部32aが被加工物を所定形状に罫入及び/又は筋付するための罫入刃筋付刃部を有する罫入筋付刃型3d。
押型用ベース基材2に取付設置される複数個の押型3としては、上記の凹凸エンボスパターン部、箔押パターン部、切断切抜刃部、罫入刃筋付刃部のうちの単独の押型パターン部32aを形成した押型、又は、凹凸エンボスパターン部、箔押パターン部、切断切抜刃部、罫入刃筋付刃部のうちの複数のパターン部又は刃部を有する押型パターン部32aを形成した押型が実施可能である。
本構成により、「複数個の押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、複数個の押型のそれぞれの押型を押圧装置の基盤の所望位置に精確に、容易に取付設置が可能になる。これにより、被加工物の所望位置に複数の被加工物パターンを精確に形成できる」という効果が得られる。
また、一つの被加工物に複数種類の絵柄等を有する凹凸エンボスパターン部や箔押パターン部を形成加工する場合に、複数個の絵柄等をそれぞれの絵柄等に分割した複数個の押型を準備し、その複数個の押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めして取付取外自在に取付設置することが可能となる。個々の押型が一つのパター部を有する複数個の大きな押型3を構成する構成は、複数個のパターン部を有する一つの広い表面積の形状を有する押型を使用する構成と比べて、押型の製造コストの低減、押型の製造時における不良発生時の修復コストの低減、押圧加工を繰り返し使用した場合における一つのパターン部の押型の損傷時の押型の修理・交換等、が可能となり、一つの広い表面積の形状を有する大きな押型を使用する場合と比べて、押圧加工時の加工品質を維持するとともに、押型の製造コストや補修コストが安くなる等の効果が得られる。
また、凹凸エンボスパターン部や箔押パターン部等の絵柄等を形成した複数の被加工物を製造する場合であって、紙等の被加工物の種類が同じであり、絵柄等が異なる又は絵柄等が同じの複数個の被加工物を製造する場合において、複数個の押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めして取付取外自在に取付設置し、その複数個の押型を備えた押圧装置により複数種類の絵柄等を形成した被加工物を形成加工し、その後、その複数種類の絵柄等を形成した被加工物を切断して、それぞれの絵柄等を形成加工したそれぞれの被加工物を得ることが可能となる。これにより、絵柄等を形成加工した多種類の被加工物を同時に製造でき、製造コスト削減や納期の短縮等が期待できる。
このように、複数個の押型の使用により、複数種の絵柄等又は同じ絵柄等を有する被加工物パターンを形成する場合に、複数個の押型のそれぞれの押型を、押型用ベース基材2を介して、押圧装置の基盤の所望位置に精確に、容易に取付設置が可能になる。これにより、被加工物の所望位置に所望の被加工物パターンを精確に形成した被加工物を得ることができる」という効果が得られる。
本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材と受型の主要部構成の概略構成模式図が図4に示される。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、次の構成を備える押圧加工システムが実施可能である。
図4(A)に示されるように、(d)(i)受型4は一つの受型4を有し、押型3は一つの押型3を有し、一つの受型4は、押型3に対向する位置であるとともに、受型第二基盤取付部材49により第二基盤12の側に取付取外自在に取付設置されてなる。例えば、受型4としては、凹凸を有しない略平面形状の無凹凸表面受型4eが実施可能である。
又は、図4(B)に示されるように、(d)(i)受型4は一つの受型4を有し、押型3は一つの押型3を有し、一つの受型4は、押型3に対向する位置であるとともに、受型第二基盤取付部材49により第二基盤12の側に取付取外自在に取付設置されてなる。例えば、受型4としては押型3に形成された押型パターン部32aの凹凸パターン部に係合する受型凹凸エンボスパターン部42aを有するエンボス受型4bが実施可能である。
又は、図4(C)に示されるように、(ii)受型4は一つの受型4を有し、押型3は複数個の押型3を有し、一つの受型4は、複数個の押型3のすべての押型3に対向する全ての面を含む状態であるとともに、受型第二基盤取付部材49により第二基盤12の側に取付取外自在に取付設置されてなる。例えば、受型4としては、凹凸を有しない略平面の略平面形状の無凹凸表面受型4eが実施可能である。
又は、図4(D)に示されるように、(iii)受型4は複数個の受型4を有し、押型3は複数個の押型3を有し、複数個の受型のそれぞれの受型4は複数個のそれぞれの押型3に対向する位置に位置し、受型第二基盤取付部材49は、複数個の受型第二基盤取付部材49を有し、複数個の受型4は、複数個の受型第二基盤取付部材49により第二基盤12の側に取付取外自在に取付設置されてなる。例えば、受型4としては、押型3に形成された押型パターン部32aの凹凸パターン部に係合する受型パターン部42aを有する箔押受型4a、エンボス受型4b、切断切抜受型4c、及び/又は罫入筋付受型4dが実施可能である。
本考案の押圧加工システムにおいて、次の構成を備える押圧加工システムが実施可能である。
図4(B)、図4(D)に示されるように、押圧加工システムは、さらに、(e)平面状表面と平面状裏面を有する受型用ベース基材6と、受型用ベース基材6を第二基盤12に取付取外自在に取付設置する受型用ベース基材第二基盤取付部材68を備え、受型用ベース基材6は、受型用ベース基材第二基盤取付部材68により第二基盤12に取付取外自在に取付設置されてなる。
そして、受型用ベース基材6を備えた構成における押型3と受型4としては、下記の(d−1)の(iv)、(v)、(vi)、(vii)、又は(viii)の構成が実施可能である。
(d−1)(iv)押型3が一つの押型3を有する場合に、受型4は一つの受型4と受型受型用ベース基材取付部材48を有し、一つの受型4は、押型3に対向する位置であるとともに、受型受型用ベース基材取付部材48により受型用ベース基材6に取付取外自在に取付設置されてなる。[図4(B)参照]。
(d−1)(v)押型3が複数個の押型3を有する場合に、受型4は複数個の受型4と複数個の受型受型用ベース基材取付部材48を有し、複数個の受型4のそれぞれの受型4は、複数個の押型3のそれぞれの押型3に対向する位置であるとともに、受型受型用ベース基材取付部材48により受型用ベース基材6に取付取外自在に取付設置されてなる。[図4(D)参照]。
(d−1)(vi)押型3が複数個の押型3を有する場合に、受型4は、複数個の押型3に対向する全ての面を含む平面を有するとともに、凹凸形状のない平板形状を有する一つの受型4eを有し、受型4eは受型受型用ベース基材取付部材48により受型用ベース基材6に取付取外自在に取付設置されてなる。[図4(C)参照]
(d−1)(vii)押型3が複数個の押型3を有する場合に、受型4は受型用ベース基材6に相当する受型4eであり、受型4eは複数個の押型3に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する形状を有し、受型4eは第二基盤の側に取付取外自在に取付設置されてなる。[図4(C)参照]。
(d−1)(viii)押型3は複数個の押型3を有し、受型4に替えて受型用ベース基材6を備え、受型用ベース基材6は複数個の押型3に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する形状を有し、受型用ベース基材6は第二基盤の側に取付取外自在に取付設置されてなる。[図4(C)参照]。
なお、上記(vi)構成と上記(vii)構成とは互いに類似の構成である。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、次の構成を備える押圧加工システムが実施可能である。
(b)前記押型3が前記押型用ベース基材2に仮設置された状態において、前記押型の押型端縁37に対向する位置を含む近傍領域に位置する前記押型用ベース基材2の表面に、押型端縁位置決押込凹部27が形成され、前記押型端縁位置決押込凹部27は、別に準備された押込治具9を差込押込可能な深さと表面形状を有する凹部形状を有し、前記押型端縁位置決押込凹部27に前記押込治具9を差し込んだ状態で、前記押型3の前記押型端縁37を押し込んで、前記押型3を前記押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めして本設置可能に前記押型端縁位置決押込凹部27が形成されてなる。
(c)前記押型3の前記押型ベース基材取付孔36は、前記押型用ベース基材取付ネジ部材38のネジ径よりも大きい口径を有する。
そして、前記押型3が前記押込治具9により前記押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めされた状態で、前記押型用ベース基材2の前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔26に前記押型用ベース基材取付ネジ部材37を挿入設置固定して、前記押型3が前記押型用ベース基材2に取付取外自在に本設置取付可能に構成される。
この構成により、押型3が押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めして設置可能になるとともに、押型を押圧装置の基盤の所望位置に精確に、容易に取付設置が可能になり、これにより、被加工物の所望位置に被加工物パターンを精確に形成できる」という効果が得られる。
図5は本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図であり、図7は本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型を押型用ベース基材の所望位置に位置決めを行う方法を示す概略構成模式図である。
押型端縁位置決押込凹部27の形状構成としては、特に限定されないが、例えば、図5に示されるような、種々の押型端縁位置決押込凹部27が実施可能である。
図5において、(A)は、一つの押型用ベース基材2と一つの平面略長方形の押型3とを備え、略長方形を有する押型3の四隅(押型端縁37)に対向する位置を含む近傍領域に位置する押型用ベース基材2の表面領域に、表面がL字形状であって、所定の深さを有する押型端縁位置決押込凹部27が形成された構成である。
図5(B)は、一つの押型用ベース基材2と一つの平面略長方形の押型3とを備え、略長方形を有する押型3の四隅(押型端縁37)に対向する位置を含む近傍領域に位置する押型用ベース基材2の表面領域に略円形状表面であって所定の深さを有する押型端縁位置決押込凹部27と、押型3の四辺(押型端縁37)に対向する位置を含む近傍領域に位置する押型用ベース基材2の表面領域に略長方形表面であって所定の深さを有する押型端縁位置決押込凹部27と、が形成された構成である。
図5(C)は、一つの押型用ベース基材2と複数個の平面略長方形の押型3とを備え、略長方形を有するそれぞれの押型3の四隅(押型端縁37)に対向する位置を含む近傍領域に位置する押型用ベース基材2の表面領域に、表面が長方形状であって、所定の深さを有する押型端縁位置決押込凹部27が形成された構成である。
図5(D)は、一つの押型用ベース基材2と複数個の平面略長方形の押型3とを備え、略長方形を有するそれぞれの押型3の四隅(押型端縁37)に対応する押型用ベース基材2の表面領域に、表面が長方形状、正方形又は円形状であって、所定の深さを有する押型端縁位置決押込凹部27が形成された構成である。
図5に示される押型3と押型用ベース基材2とを備えた押圧加工システムのそれぞれの構成において、図7に示されるような方法により、押型3と押型用ベース基材2とが互いに精確に位置合わせされて所望の位置に取付取外自在に本設置取付される。
図7(A)において、(b)押型の押型端縁37に対向する位置を含む近傍領域に位置する押型用ベース基材2の表面領域に、押型端縁位置決押込凹部27が形成され、押型端縁位置決押込凹部27は、別に準備された押込治具9を差込押込可能な深さと表面形状を有する凹部形状を有する。
図7(B)において、押型端縁位置決押込凹部27は、前記押型端縁位置決押込凹部(27)は、別に準備された押込治具9の差込押込可能な深さと表面形状を有する凹部形状を有し、押型端縁位置決押込凹部27に押込治具9を差し込んだ状態で、押型3の押型端縁37を押し込んで、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めして本設置可能に形成されている。押込治具9としては、マイナス字形状の先端を有するマイナスドライバ、プラス字形状の先端を有する細いプラスドライバ、又は、細い金属製棒などが特に望ましく実施可能である。特に、細い金属製棒などの押込治具9を使用して、金属製棒の先端を押型端縁位置決押込凹部27に差し込みながら、金属製棒の中間部で押型3の押型端縁37を押し込んで押型3を僅かに動かして押型3の位置を微調整する。この操作を、押型3の四隅又は四辺の対向する位置近傍に形成された押型端縁位置決押込凹部27において操作し、これにより、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めする。「てこの原理」により、押型端縁位置決押込凹部27に差し込んだ金属製棒9の先端を支点として、押型3の押型端縁37を作用点として、力点としての弱い力で、押型3を微小に移動させることが可能になり、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めすることが著しく容易になる効果が得られる。
なお、上記構成において、押込治具9を使用することなく、押込治具9の替わりに人体指を押型端縁位置決押込凹部27に差し込んだ状態で、押型3の押型端縁37を押し込んで、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めすることも実施可能である。
図7(A)、(B)において、(c)押型3の押型ベース基材取付孔36は、押型用ベース基材取付ネジ部材38のネジ径よりも大きい口径を有する。
図7(C)において、押型3が押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めされた状態で、押型用ベース基材2の押型用ベース基材押型取付ネジ孔26に押型用ベース基材取付ネジ部材38を挿入設置固定して、図7(D)に示されるように、押型3が押型用ベース基材2に取付取外自在に本設置取付可能に構成される。
図6は、本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型を押型用ベース基材を介して第一基盤に押型用ベース基材第一基盤取付部材を使用して取付設置された状態を説明する概略構成模式図である。
図6の(A)において、ネジ切されている第一基盤取付穴11pが第一基盤11に形成され、押型用ベース基材第一基盤取付孔21が押型用ベース基材2に形成され、押型3が押型用ベース基材2に取り付けられている。押型用ベース基材第一基盤取付部材28は押型用ベース基材2を押さえて基盤11に押圧できる形状に形成された基材押圧部28aと第一基盤取付穴11pに挿入してネジ止め可能なネジ切された基盤板取付部材ネジ部28bを有する。基材押圧部28aが押型用ベース基材2を押さえて基盤11に押圧した状態で基盤板取付部材ネジ部28bを第一基盤取付穴11pにネジ止めし、これにより、押型用ベース基材2が第一基盤11に取り付けられて固定される。
図6(B)において、(A)と異なる点は、押型用ベース基材第一基盤取付孔21が段差を有する形状であり、基材押圧部28aが押型用ベース基材2の表面から突出することなく押型用ベース基材第一基盤取付孔21の中に挿入された構成である。その他の構成は上記の(A)で説明した構成と同じである。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、次の構成を備える押圧加工システムが実施可能である。
図6(C)、(D)に示されるように、(a)第一基盤11は所定位置に形成された複数個の第一基盤取付ネジ穴11pを有し、(b)押型用ベース基材2は、該押型用ベース基材2の所定の表面から裏面に貫通して形成された押型用ベース基材第一基盤取付孔21を有し、該押型用ベース基材第一基盤取付孔21は押型用ベース基材第一基盤取付部20に相当し、押型用ベース基材第一基盤取付孔21は、該押型用ベース基材第一基盤取付孔21の開口部端面が表面から裏面に対して開口を狭くする方向に傾斜する押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを有し、押型用ベース基材第一基盤取付部材28はネジ部を有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28であり、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28は、押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tの少なくとも一部分に、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28の少なくとも一部分が押圧される状態で、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28が第一基盤11に形成された前記第一基盤取付ネジ穴11pに取付取外自在に取付固定可能に形成されるとともに、押型用ベース基材2の表面側に押型3を取付取外自在に取付固定可能であるとともに、該押型用ベース基材2の裏面側を前記第一基盤11に取付取外自在に取付固定可能に構成される、構成を備える。
図6の(D)において、押型用ベース基材2に形成されている押型用ベース基材第一基盤取付孔21の開口部端面が表面から裏面に対して開口を狭くする方向に傾斜する押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを有する。押型用ベース基材第一基盤取付部材28は押型用ベース基材2を押さえて基盤11に押圧できる形状に形成された基材押圧部28aと第一基盤取付穴11pに挿入してネジ止め可能なネジ切された基盤板取付部材ネジ部28bを有する。基材押圧部28aの下側面角部が押型用ベース基材2の押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを押さえると共に第一基盤11を押圧した状態で基盤板取付部材ネジ部28bを第一基盤取付穴11pにネジ止めする。このようにして、押型用ベース基材2が第一基盤11に取り付けられて固定される。
これにより、「押型用ベース基材2の押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tが押型用ベース基材第一基盤取付部材28の基材押圧部28aの下側面角部により押圧されているため、押型用ベース基材2の平面方向と平面に直交する方向との両方向の押圧力が働いて、その平面方向の押圧力により押型用ベース基材2の平面方向の位置決め取付固定が確実になるとともに、さらに、その平面方向に直交する方向の押圧力により押型用ベース基材2の平面方向に直交する方向の取付固定が確実になり、押圧装置の駆動中における押型用ベース基材2の浮き上がりが防止される」という効果が得られる。
図6の(C)において、押型用ベース基材第一基盤取付部材28は、押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを有する押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281と、押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281を第一基盤11に形成された第一基盤取付穴11pに挿入して取付固定するための押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28bと、を有し、押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tに、押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281の押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tを嵌合した状態で、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28bを第一基盤11に形成された第一基盤取付穴11pネジ止めし、これにより、押型3を取付固定した押型用ベース基材2が押型用ベース基材第一基盤取付部材28により第一基盤11に取付取外自在に取付固定される。
図6(E)、(F)に示されるように、(a)第一基盤11は所定位置に形成された複数個の第一基盤取付ネジ穴11pを有し、(b)押型用ベース基材2は、該押型用ベース基材2の所定の端部に形成された押型用ベース基材第一基盤取付端部22を有し、該押型用ベース基材第一基盤取付端部22は押型用ベース基材第一基盤取付部20に相当し、押型用ベース基材第一基盤取付端部22の端部端面が表面から裏面に対して広がる方向に傾斜する押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有し、押型用ベース基材第一基盤取付部材28はネジ部を有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28であり、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28は、押型用ベース基材取付傾斜端面22tの少なくとも一部分に、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28の少なくとも一部分が押圧される状態で、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28が第一基盤11に形成された第一基盤取付ネジ穴11pに取付取外自在に取付固定可能に形成されるとともに、押型用ベース基材2の表面に押型3を取付取外自在に取付固定可能であるとともに、該押型用ベース基材2の裏面を第一基盤11に取付取外自在に取付固定可能に構成される、構成を備える。
換言すれば、押型用ベース基材2は、押型用ベース基材第一基盤取付端部22の端部端面が裏面から表面に対して表面面積が狭くなる方向に傾斜する押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有する形状を備える。
図6の(E)において、押型用ベース基材2に形成されている押型用ベース基材第一基盤取付端部22の端部端面が表面から裏面に対して広がる方向に傾斜する押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有する、押型用ベース基材第一基盤取付部を有する。押型用ベース基材第一基盤取付部材28は押型用ベース基材2を押さえて基盤11に押圧できる形状に形成された基材押圧部28aと第一基盤取付穴11pに挿入してネジ止め可能なネジ切された基盤板取付部材ネジ部28bを有する。
基材押圧部28aの下側面角部が押型用ベース基材2の押型用ベース基材取付傾斜端面22tを押さえると共に第一基盤11を押圧した状態で基盤板取付部材ネジ部28bを第一基盤取付穴11pにネジ止めする。このようにして、押型用ベース基材2が第一基盤11に取り付けられて固定される。
これにより、「押型用ベース基材2の押型用ベース基材取付傾斜端面22tが押型用ベース基材第一基盤取付部材28の基材押圧部28aの下側面角部により押圧されているため、押型用ベース基材2の平面方向と平面に直交する方向との両方向の押圧力が働いて、その平面方向の押圧力により押型用ベース基材2の平面方向の位置決め取付固定が確実になるとともに、さらに、その平面方向に直交する方向の押圧力により押型用ベース基材2の平面方向に直交する方向の取付固定が確実になり、押圧装置の駆動中における押型用ベース基材2の浮き上がりが防止される」という効果が得られる。
さらに「押圧加工においてに、押型用ベース基材2を固定している第一基盤11を昇温した場合、その昇温に起因して押型用ベース基材2が平面方向に熱膨張する傾向にあるが、この場合、熱膨張に対応して押型用ベース基材取付傾斜端面22tと押型用ベース基材第一基盤取付部材28(又は基材押圧部28a)との接触状態が僅かにずれて、この熱膨張による寸法変化に対応して押型用ベース基材2の形状を維持することができ、その結果、押型用ベース基材2の浮き上がりが防止される」という効果も得られる。
また、押型用ベース基材第一基盤取付部材28の基材押圧部28aの少なくとも一部分が押型用ベース基材取付傾斜端面22tに接触することにより、押型用ベース基材2を容易に第一基盤11に取付固定することができるという効果も得られる。
図6(F)において、押型用ベース基材2に形成されている押型用ベース基材第一基盤取付端部22の端部端面が表面から裏面に対して広がる方向に傾斜する押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有する。押型用ベース基材第一基盤取付部材28は、押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281と押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28bとから構成される。押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281は略中央部に形成された貫通孔と押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tとを有する。押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tは押型用ベース基材取付傾斜端面22tと略同じ傾斜角を有する。押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28bを押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281の貫通孔に挿入すると共に、第一基盤11の第一基盤取付穴11pにネジ止めし、これにより、押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tと押型用ベース基材取付傾斜端面22tとが互いに嵌合して、押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281が押型用ベース基材2を第一基盤11に押圧した状態で、押型用ベース基材2が第一基盤11に取付固定される。
これにより、押型用ベース基材2の平面方向と平面に直交する方向との両方向の押圧力が働いて、その平面方向の押圧力により押型用ベース基材2の平面方向の位置決め取付固定が確実になるとともに、さらに、その平面方向に直交する方向の押圧力により押型用ベース基材2の平面方向に直交する方向の取付固定が確実になり、押圧装置の駆動中における押型用ベース基材2の浮き上がりが防止される」という効果が得られる。
さらに「押圧加工においてに、押型用ベース基材2を固定している第一基盤11を昇温した場合、その昇温に起因して押型用ベース基材2が平面方向に熱膨張する傾向にあるが、この場合、熱膨張に対応して押型用ベース基材取付傾斜端面22tと押型用ベース基材第一基盤取付部材28(又は基材押圧部28a)との接触状態が僅かにずれて、この熱膨張による寸法変化に対応して押型用ベース基材2の形状を維持することができ、その結果、押型用ベース基材2の浮き上がりが防止される」という効果も得られる。
なお、図6の(A)〜(F)において、押型用ベース基材第一基盤取付部材28としては、基材押圧部28aと第一基盤取付穴11pに挿入してネジ止め可能なネジ切された基盤板取付部材ネジ部28bを有する構成に限定されることなく、基材押圧部28aと、押型用ベース基材第一基盤取付孔21に挿入して固定可能なネジ切されていない基盤板取付部材固定部28bとを有する構成も実施可能である。例えば、押型用ベース基材第一基盤取付孔21に挿入して固定可能なネジ切されていない基盤板取付部材固定部28bとして、周囲に弾性ゴムリングを装着して該第一基盤取付孔21に圧入して固定可能な形状を有する基盤板取付部材固定部28bが使用できる。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、押型ベース基材位置決ピン8を使用する押圧加工システムが実施可能である。
図8は、本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材との位置決めを行う方法を示す概略構成模式図である。
本考案の一実施例の押圧加工システムは、さらに、(f)押型3をベース基材2の所望の位置に設置するための押型ベース基材位置決ピン8、を備え、(b)押型用ベース基材2は、該押型用ベース基材の表面に形成されたベース基材位置決孔24を有し、(c)押型3は、該押型3の表面から裏面に貫通して形成された押型位置決孔34を有する。
押型3の押型位置決孔34と押型用ベース基材2のベース基材位置決孔24とが同じ位置に位置する状態で、押型ベース基材位置決ピン8が押型位置決孔34を貫通してベース基材位置決孔24に挿入抜出自在に取付可能に構成される。
この構成により、押型3が押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めして設置可能になるとともに、押型を押圧装置の基盤の所望位置に精確に、容易に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に被加工物パターンを精確に形成できる」という効果が得られる。
なお、押型位置決孔34は、図2に示される(後述の)押型仮止孔35と兼用可能である。
図8(B)において、押型ベース基材位置決ピン8が押型位置決孔34を貫通してベース基材位置決孔24に挿入されて、図8(C)において、押型3がベース基材2の所望の位置に位置する状態で、押型用ベース基材取付ネジ付部材38により押型ベース基材取付孔36と押型用ベース基材押型取付ネジ孔26を介して、押型3が押型用ベース基材2に取付取外自在に取付設置が可能に、構成されてなる。
図8(D)において、押型用ベース基材取付ネジ付部材38が取り外されて、これにより、押型3がベース基材2の所望の位置に精確に位置決めされて、取付取外自在に取付設置される。
本考案の押圧加工システムにおいて、押型3としては、特に制限されないが、例えば、次の(イ)〜(ニ)の構成を有する押型が実施可能である。
(イ)押型パターン部32aが被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための凹凸エンボスパターン部を有するエンボス版型3b。例えば、図3、図4(A)、図4(B)、図4(D)、に示される凹凸形状で形成された画像、文字、図柄等の凹凸パターン部を有するエンボス版型3b。
(ロ)押型パターン部32aが、箔材などの転写材を使用して被加工物基材の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための箔押パターン部を有する箔押版型3a。例えば、図3、図4(C)、図4(D)に示される画像、文字、図柄等の箔押用パターン部を有する箔押版型3a。
(ハ)押型パターン部32aが被加工物を所定形状に切断及び/又は切抜するための切断切抜刃部を有する切断切抜刃型3c。例えば、図3、図4(C)、図4(D)に示される凹凸形状で形成された切断及び/又は切抜するための刃部を有する切断切抜刃型3c。
(ニ)押型パターン部32aが被加工物に所定形状の罫入または筋付をするための罫入筋付刃部を有する罫入筋付刃型3d。
本考案の押圧加工システムにおいて、受型4としては、特に制限されないが、例えば、次の(イ)〜(ホ)の構成を有する受型が実施可能である。
(イ)押型パターン部32aの凹凸エンボスパターン部に係合するとともに、被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための受型凹凸エンボスパターン部42aを有するエンボス受型4b。例えば、図4(B)、図4(D)に示される凹凸形状で形成された画像、文字、図柄等の凹凸パターン部を有するエンボス受型4b。
(ロ)押型パターン部32aの箔押パターン部に係合するとともに、転写材を使用して被加工物の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための受型パターン部42aを有する箔押受型4a。例えば、図4(C)、図4(D)に示される凹凸形状で形成された画像、文字、図柄等の凹凸パターン部を有する箔押受型4a。
(ハ)押型パターン部32aの切断切抜刃部に係合するとともに、被加工物を所定形状に切断または切抜するための受型切断切抜刃部を有する切断切抜受型4c。例えば、図4(C)、図4(D)に示される凹凸形状で形成された切断または切抜するための刃部を有する切断切抜受型4c。
(ニ)押型パターン部32aの罫入筋付刃部に係合するとともに、被加工物に所定形状の罫入または筋付をするための受型罫入筋付刃部を有する罫入筋付受型4d。
(ホ)凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4e。例えば、図4(A)、図4(C)に示される凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4e。
本考案の押圧加工システムにおいて、押型3と受型4としては、特に制限されないが、例えば、図12に示されるような構成が実施可能である。
図12は、本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型と押型用ベース基材と受型と受型用ベース基材の主要部構成の概略構成模式図である。
図12(A)は、箔押パターン部を有する箔押版型3aが押型用ベース基材2に取付設置され、箔押版型3aに対向する位置に、凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4eが位置する構成を備える。なお、無凹凸表面受型4eが設置されなく、凹凸形状のない表面の平板形状を有する受型ベース基材6が設置された構成も実施可能であり、この場合、受型ベース基材6が無凹凸表面受型4eとしての機能を奏する。
図12(B)は、凹凸エンボスパターン部を有するエンボス版型3bが押型用ベース基材2に取付設置され、エンボス版型3bに対向する位置に、凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4eが位置し、無凹凸表面受型4eが受型ベース基材6に取付設置された構成を備える。
図12(C)は、切断切抜刃部を有する切断切抜刃型3cが押型用ベース基材2に取付設置され、切断切抜刃型3cに対向する位置に、凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4eが位置する構成を備える。なお、無凹凸表面受型4eが設置されなく、凹凸形状のない表面の平板形状を有する受型ベース基材6が設置された構成も実施可能であり、この場合、受型ベース基材6が無凹凸表面受型4eとしての機能を奏する。
図12(D)は、凹凸エンボスパターン部と切断切抜刃部を有するエンボス版型切断切抜刃型3bcが押型用ベース基材2に取付設置され、エンボス版型切断切抜刃型3bcに対向する位置に、凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4eが位置し、無凹凸表面受型4eが受型ベース基材6に取付設置された構成を備える。
図12(E)は、凹凸エンボスパターン部を有するエンボス版型3bが押型用ベース基材2に取付設置され、エンボス版型3bに対向する位置に、エンボス版型3bに係合可能な凹凸形状を有するエンボス受型4bが位置し、エンボス受型4bが受型ベース基材6に取付設置された構成を備える。
図12(F)は、凹凸エンボスパターン部と切断切抜刃部を有するエンボス版型切断切抜刃型3bcが押型用ベース基材2に取付設置され、エンボス版型切断切抜刃型3bcの切断切抜刃型に対向する位置に切断切抜受型4cが位置し、切断切抜受型4cが受型ベース基材6に取付設置された構成を備える。
図12(G)は、エンボス版型3bと切断切抜刃型3cとエンボス版型切断切抜刃型3bcが押型用ベース基材2に取付設置され、それぞれの押型3b,3c,3bcに対向する位置にエンボス受型4bと切断切抜受型4cとエンボス版型切断切抜受型4bcが位置し、それぞれの受型4b,4c,4bcが受型ベース基材6に取付設置された構成を備える。
図12(H)は、箔押版型3aと切断切抜刃型3cとエンボス版型3bが押型用ベース基材2に取付設置され、それぞれの押型3a,3c,3bに対向する位置に凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4eが位置し、無凹凸表面受型4eが受型ベース基材6に取付設置された構成を備える。なお、本構成において、無凹凸表面受型4eが設置されなく、凹凸形状のない表面の平板形状を有する受型ベース基材6が設置された構成も実施可能であり。又は、凹凸形状のない表面の平板形状を有する受型ベース基材6が設置されなく、無凹凸表面受型4eが設置された構成も実施可能であり。これらの場合、受型ベース基材6が無凹凸表面受型4eとしての機能を奏する。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、さらに、押型受型仮止治具5を使用する押圧加工システムが実施可能である。
本考案の押圧加工システムにおいて、(c)押型3は、該押型の前記凹凸パターン部の側の表面の所定の位置に形成された押型仮止孔35を有し、(d)受型4は、該受型の表面から裏面側に貫通して所定の位置に形成された受型仮止孔45を有し、さらに、下記(g)構成を備える。
(g)押型3と受型4との相対位置を仮止めするための複数個の押型受型仮止治具5、を備える。ここで、複数個の押型受型仮止治具5のそれぞれの押型受型仮止治具5は、押型の押型仮止孔35に挿入可能な仮止治具押型挿入部5mと受型に挿入可能な仮止治具受型挿入部5nと、さらに、仮止治具押型挿入部5mと仮止治具受型挿入部5nとの間に形成された仮止治具間隔制御部5cとを有し、仮止治具押型挿入部5mと仮止治具間隔制御部5cと仮止治具受型挿入部5nは軸方向に形成されてなる。
ここで、押型3を取付設置した前記押型用ベース基材2が第一基盤11に取付設置され、押型3の押型仮止孔35にそれぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部5mが挿入され、それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部5nが受型の受型仮止孔45に挿入された状態で、第一基盤11と第二基盤12とか互いに押圧駆動されて、受型4の裏面が第二基盤12に押圧されたときに、受型4が第二基盤に取付固定され、その後、第一基盤11と第二基盤12とか互いに離反駆動されたときに、押型受型仮止治具5が仮止治具押型挿入部5mと仮止治具受型挿入部5nとから取り外されて、押型3が第一基盤11側に取付設置されるとともに受型4が第二基盤12側に取付設置されて構成可能に、構成されてなる。
このような押型受型仮止治具5を構成した押圧加工システムにより、押型3と受型4との相対位置を押圧装置のそれぞれの基盤の所望位置に、多大の時間と経験を必要とすることなく、容易に精確に取付設置が可能となり、これにより、所望位置に被加工物パターンを精確に形成加工した被加工物が得られる。
押型受型仮止治具5を使用した押圧加工システムによる押圧加工方法を示す概略構成模式図が図9、図10に示される。また、本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型受型仮止治具の概略構成の断面模式図が図11に示される。
図9(A)に示されるように、押型3が押型押型用ベース基材取付部材38により押型用ベース基材2の表面の所定位置に取付取外自在に取付固定される。図9(B)において、押型用ベース基材2が押型用ベース基材第一基盤取付部材28により第一基盤11に取付取外自在に取付固定される。これにより、押型用ベース基材2に取付固定された押型3が第一基盤11に取付取外自在に取付固定される。
そして、その後、図9(C)に示されるように、それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部5mが、押型3に形成されたそれぞれの押型仮止孔35に挿入される。そして、それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部5nが、受型4に形成されたそれぞれの受型仮止孔45に挿入される。これにより、押型3に形成された押型三次元パターン部32aと受型4に形成された受型三次元パターン部42aとが互いに嵌合した状態で、押型3と受型4とが一時的に仮取付けされる。
図9(C)において、予め、平面状表面と平面状裏面を有する受型用ベース基材6が受型用ベース基材第二基盤取付部材68により第二基盤12に取付取外自在に取付設置されてなる。受型用ベース基材第二基盤取付部材68としては例えば両面接着部材が使用できる。
また、予め、受型4の裏面に、受型4を受型用ベース基材6に脱着可能に取付固定するための受型受型用ベース基材取付部材48が取付設置されてなる。受型用ベース基材取付部材48としては例えば両面接着部材が使用できる。
図10(D)に示されるように、押型3と押型3に一時的に仮取付された受型4との双方の型を取付設置した第一基盤11と、第二基盤12とのうちの少なくともいずれか一つの基盤を駆動して、受型4の裏面が第二基盤12に押圧される。そして、受型4の裏面が第二基盤12に押圧されて、受型4が受型受型用ベース基材取付部材48により受型用ベース基材6に脱着可能に取付固定される。これにより、受型4が受型用ベース基材6を介して第二基盤12に位置決めして取付固定される。
図10(E)に示されるように、その後、第一基盤11と第二基盤12のうちの少なくともいずれか一つの基盤を駆動して、第一基盤11と第二基盤12を互いに離反させることにより、(i)それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部5nが受型仮止孔45から抜けて、それぞれの押型受型仮止治具5が押型仮止孔35に挿入された状態を維持する。または、(ii)それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部5mが押型仮止孔35から抜けて、それぞれの押型受型仮止治具5が受型仮止孔45に挿入された状態を維持する。
図10(F)に示されるように、その後、押型仮止孔35または受型仮止孔45に挿入された状態を維持しているそれぞれの押型受型仮止治具5を、押型仮止孔35または受型仮止孔45から取り外すことにより、第一基盤11に押型用ベース基材2を介して取付固定された押型3に嵌合可能な位置に、受型4を受型用ベース基材6を介して第二基盤12に位置決めして取付固定して、押圧装置1に押型3と受型4との取付固定が完了する。
なお、上記の押型受型仮止治具5を使用した押圧加工システムにおいて、受型用ベース基材6の表面に、凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型4eが設置されてなる構成も実施可能である。また、受型用ベース基材6が構成されることなく、受型4の裏面が第二基盤12に直接に何らかの受型第二基盤取付部材により取付固定されてなる構成も実施可能である。
本考案の一実施例の押圧加工システムに構成される押型受型仮止治具の概略構成の断面模式図が図11に示される。
図11の(A)において、押型受型仮止治具5は、(A)の押型受型仮止治具5に加えて、押型挿入部5mの外周に設置された仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材5eと、仮止治具受型挿入部5nの外周に設置された仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材5fを備える。
図11の(B)において、押型受型仮止治具5は、円柱状の仮止治具間隔制御部5cはその外周に段差を有する形状であり、受型挿入部5nの側に位置する仮止治具間隔制御部5cの外径は、仮止治具押型挿入部5mの側に位置する外径よりも大きな外径を有する形状である。また、仮止治具受型挿入部5nの外径が押型挿入部5mの外径よりも小さい形状を有する。
本考案の押圧加工システムにおいて、望ましくは、下記の押型受型仮止治具5を使用する押圧加工システムが実施可能である。
押型受型仮止治具5を使用した押圧加工システムによる押圧加工方法を示す概略構成模式図が図9、図10に示され、本考案の押圧加工システムに構成される押型受型仮止治具の概略図が図11の(C)〜(G)に示される。
本考案の押圧加工システムにおいて、(c)押型3は、該押型の前記凹凸パターン部の側の表面の所定の位置に形成された押型仮止孔35を有し、(d)受型4は、該受型の表面から裏面側に貫通して所定の位置に形成された受型仮止孔45を有し、さらに、(h)押型3と受型4との相対位置を仮止めするための複数個の押型受型仮止治具5、を備える。
図9に示される押型仮止孔35は、図2に示される押型位置決孔34と兼用可能である。
ここで、押型受型仮止治具5は、仮止治具外装中空部51dを形成した仮止治具外装部材51と、仮止治具外装中空部51dの中に配置された仮止治具中空部弾性部材53と、仮止治具中空部弾性部材53を押圧可能に仮止治具外装中空部51dの中から突出して配置された仮止治具内装部材52と、を備える。
仮止治具外装部材51は、仮止治具外装中空部51dと、押型仮止孔35の中に所定距離で挿入されて押型3と押型受型仮止治具5とを保持可能な外形状を有する仮止治具押型挿入部51mと、を有し、仮止治具押型挿入部51mは、押型仮止孔35の中に所定距離で挿入される長さと、押型3と押型受型仮止治具5とを保持可能な外形状を有する。
仮止治具内装部材52は、仮止治具受型挿入部52nと、仮止治具外装中空部51dの中で移動可能に配置される内装部材中空内挿入部52dとを有し、仮止治具受型挿入部52nは、受型仮止孔45の中に挿入されるとともに仮止治具受型挿入部52nの先端部の軸方向端面が前記受型4の裏面から突出する長さを有するとともに受型4と押型受型仮止治具5とを保持可能な外形状を有する。
仮止治具中空部弾性部材53は、押圧により圧縮されるとともに押圧解除により元の形状に戻る伸縮可能な性質を有し、仮止治具中空部弾性部材53が仮止治具外装部材51の仮止治具外装中空部51dの中で軸方向に伸縮可能に配置され、仮止治具内装部材52の内装部材中空内挿入部52dが仮止治具中空弾性部材53を押圧可能に仮止治具外装部材51の仮止治具外装中空部51dの中で軸方向に挿入配置されるとともに仮止治具内装部材52の仮止治具受型挿入部52nが軸方向に仮止治具外装部材51の仮止治具外装中空部51dから引込み突出自在に変位可能になるように仮止治具内装部材52が配置されてなる。
本押圧加工システムは以下のように操作及び駆動可能に構成される。
押型3を取付設置した押型用ベース基材2が第一基盤11に取付設置される。
押型3の押型仮止孔35にそれぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部51mが挿入されるとともに、それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部52nが受型4の受型仮止孔45に挿入されて仮止治具受型挿入部52nの先端部の軸方向端面が受型4の裏面から突出して挿入された状態で、第一基盤11と第二基盤12とか互いに押圧駆動されて、仮止治具中空部弾性部材53の圧縮作用により、受型4の裏面から突出していた仮止治具受型挿入部52nの先端部の軸方向端面が受型4の裏面と同一面になるとともに、受型4の裏面が第二基盤12の側に押圧され状態になり、このような受型4の裏面が第二基盤12の側に押圧された状態で、受型4が受型第二基盤取付部材49により第二基盤12の側に取付取外自在に位置決めして取付固定される。
その後、第一基盤11と第二基盤12とが互いに離反駆動されたときに、押型受型仮止治具5が押型3と前記受型4とから取り外され、
このように、押型3が前記第一基盤11の側に取付取外自在に取付設置されるとともに、受型4が第二基盤12の側に取付取外自在に取付設置される。
このような押型受型仮止治具5の構成により、押型3と受型4との相対位置を押圧装置のそれぞれの基盤の所望位置に、多大の時間と経験を必要とすることなく、容易に精確に取付設置が可能となり、所望位置に被加工物パターンを精確に形成加工した被加工物が得られる。
上記構成において、特に、押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部52nが受型仮止孔45の中に挿入されたときにおいて、仮止治具受型挿入部52nが受型仮止孔45の中に挿入されるとともに仮止治具受型挿入部52nの先端部の軸方向端面が前記受型4の裏面から突出する長さを有する形状を有する。
この構成において、例えば、薄い厚さを有する受型4を使用した場合、受型仮止孔45の長さよりも短い仮止治具受型挿入部52nを有する押型受型仮止治具5を使用した時には、これらの挿入係合する接触部の面積が少なくなるために仮止治具受型挿入部52nが受型仮止孔45から抜けやすく完全に仮止め固定することが困難になる傾向があるが、これに対して、本実施例のように、仮止治具受型挿入部52nの長さは受型仮止孔45の長さよりも僅かに長い長さを有する押型受型仮止治具5を使用することにより、仮止治具受型挿入部52nの先端が受型4の裏面から僅かに突出した状態で仮取付けされるため、この仮止め状態において仮止治具受型挿入部52nが受型仮止孔45から抜け難くなり完全に仮止め固定することができるようになるという効果が得られる。
上記の押圧加工システムにおいて、押型受型仮止治具5としては、例えば、図11の(C)〜(G)に示される構成を備える。
図11の(C)において、押型受型仮止治具5は、仮止治具外装中空部51dを有する仮止治具外装部材51と、仮止治具外装中空部51dの中に収納された仮止治具中空部弾性部材53と、仮止治具中空部弾性部材53を押圧可能に仮止治具外装中空部51dの中に出没自在に設置された仮止治具内装部材52を備える。仮止治具外装部材51の外周は押型3の押型仮止孔35に挿入可能に形成された仮止治具押型挿入部51mを有する。仮止治具内装部材52の外周は受型4の受型仮止孔45に挿入可能に形成された仮止治具受型挿入部52nを有する。
図11(D)において、押型受型仮止治具5は、前記(C)の構成に加えて、仮止治具押型挿入部51mの外周に設置された仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eと、仮止治具受型挿入部52nの外周に設置された仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52fを備える。なお、仮止治具押型挿入部51mの外周に溝が形成され、その溝に仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eが設置された構成、及び、仮止治具受型挿入部52nの外周に溝が形成され、その溝に仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52fが設置された構成も実施可能である。
図11(E)の押型受型仮止治具5において、前記(C)の構成と異なる点は、仮止治具押型挿入部51mの外周がネジ切された仮止治具押型挿入部51mを有し、仮止治具受型挿入部52nの外周に設置された仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52fを備える構成である。
図11(F)において、押型受型仮止治具5は、仮止治具外装中空部51dを有する仮止治具外装部材51と、仮止治具外装中空部51dの中に収納された仮止治具中空部弾性部材53と、仮止治具中空部弾性部材53を押圧可能に仮止治具外装中空部51dの中に出没自在に設置された仮止治具内装部材52と、仮止治具外装部材51の外周形成された仮止治具間隔制御部材55と、さらに、仮止治具押型挿入部51mの外周に設置された仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eと、仮止治具受型挿入部52nの外周に設置された仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52fを備える。仮止治具間隔制御部材55は、仮止治具間隔制御部厚55hを有し、仮止治具外装部材51の外周に設置固定された構成である。
図11(G)の押型受型仮止治具5において、前記(F)の構成と異なる点は、仮止治具外装部材51と仮止治具間隔制御部材55とが一体に形成されている構成である。また、仮止治具間隔制御部材55は仮止治具外装部材51と一体に形成されると共に、仮止治具間隔制御部材55はその外周において段差を有する形状である。
図11の(A)〜(G)において、仮止治具外装部材51の外周は押型3の押型仮止孔35に挿入可能に形成された仮止治具押型挿入部51mを有する。仮止治具内装部材52の外周は受型4の受型仮止孔45に挿入可能に形成された仮止治具受型挿入部52nを有する。
また、仮止治具押型挿入部51mの長さ寸法は、押型基材部31の厚さ寸法と同じ寸法又は短い寸法であって、仮止治具押型挿入部5mが押型仮止孔35に挿入されたときに仮止治具押型挿入部51mの先端が押型3の裏面から突出しない形状が望ましい。
本考案の押圧加工システムにおいて、押型用ベース基材2の材質としては特に限定されないが、例えば、押型用ベース基材2は、下記の構成が実施可能である。
(i)金属製の押型用ベース基材2。
(ii)樹脂製の押型用ベース基材2。
(iii)表面の側から裏面の側を見た場合に裏面の側に位置する物体を視認できる程度の透明性を有する樹脂材より成る透明樹脂製の押型用ベース基材2。
金属製の押型用ベース基材2としては、特に限定されないが、例えば、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、鉛、チタン、これらの金属の合金、ジュラルミン、ステンレス鋼、等が使用できる。
樹脂製の押型用ベース基材2としては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ素樹脂、ポリシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、これらの樹脂に無機粉末等の充填剤を含有する樹脂、等が使用できる。
透明樹脂製の押型用ベース基材2としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂製、ポリカーボネート樹脂製、ポリエステル樹脂製などの表裏方向に透明性を有する樹脂材より成る透明樹脂製の押型用ベース基材2が使用できる。
樹脂製の押型用ベース基材2は金属製よりも耐熱性に劣るが、金属製よりも軽いために持ち運びしやすく押圧装置に取付設置しやすく、また、腐食されにくい利点がある。透明樹脂製の押型用ベース基材2は、軽いという利点があり、更に、透明性を有する樹脂製の押型用ベース基材2は押型用ベース基材2に押型3を位置決めして取付設置する際に視認により押型3の概略の位置を確認できるために、押型用ベース基材2の精確な位置に押型3を取付設置しやすい利点がある。
硬さ、重さ、腐食性、透明性、機械的強度、費用、耐熱性、などを勘案して、最適な押型用ベース基材2の材質を選択して実施できる。
例えば、押型用ベース基材2に複数個の押型3を取付設置するとともに加熱を必要としない押圧加工システムにおいては、樹脂製の押型用ベース基材2の使用により、軽量であるため、第一基盤11への押型用ベース基材2の取付作業、取外作業、及び、取り外した押圧転写用型版2の持ち運び作業などの取扱いが著しく容易になる。
本考案の押圧加工システムにおいて、押型用ベース基材2又は受型用ベース基材6の大きさ・厚さ等の形状としては特に限定されないが、例えば、使用する押圧装置の第一基盤11や第二基盤12の大きさ及び第一基盤と第二基盤との間の可動距離・ストロークなどにより、最適に設計して実施される。
本考案の押圧加工システムにおいて、特に望ましくは、押型用ベース基材2は樹脂製の押型用ベース基材2であり、押型3が金属製の押型3である構成が実施可能である。
一般に樹脂材料は金属材料と比較して、比重が軽い、振動を吸収する性質が大きい、硬さが軟らかい、錆びにくい、機械加工が容易で加工コストが安い、などの性質を有し、そのために、樹脂製の押型用ベース基材2に金属製の押型3を取付設置した構成により、押型を押圧装置の基盤の所望位置に、容易に精確位置に取付設置が可能なる効果に加えて、更に、次のような作用効果が得られる。
(a)、樹脂製の押型用ベース基材2が金属よりも軽い樹脂製により構成されているために、特に強い力を持った操作者に限定されることなく、弱い力の操作者であっても、押型用ベース基材2に一体に取り付けられた押型を容易に持ち運び可能であり、そして、押圧装置に容易に取り付けることも可能となる。
(b)押圧装置の第一基盤11が金属製である場合であっても、樹脂製押型用ベース基材2が樹脂製であるために振動を吸収する性質を有し、そのために、押圧装置が稼動している時に発生する第一基盤11と押型3との接触により起因する不快な高音の接触音の発生が防止され、その結果、作業環境における騒音の発生が防止される。
(c)樹脂製の押型用ベース基材2が金属よりも軟らかい樹脂製により構成されているために、また、樹脂製押型用ベース基材は金属製押型を構成する金属材よりも押圧に対して変形量が大きい力学的性質を有するため、被加工物が比較的硬く、被加工物の平面の位置によって微小な差異を有する厚さを持つような厚さ精度が均一でないような製品であっても、押型用ベース基材付押型が被加工物を押圧した時に、樹脂製押型用ベース基材2が被加工物の厚さの差に合致するように微小に変形をして、押型3と被加工物との双方の平面接触状態が均一になり、その結果、被加工物の加工精度が向上する。
(d)樹脂製の押型用ベース基材2の構成において、所定のストローク距離を有する平板式押圧装置を使用する場合、その平板式押圧装置の上下動するストローク長さに合致するように押型用ベース基材2の厚さを調整して加工することにより、加工コストの高い押型3を加工する必要がなく、その結果、押型用ベース基材2と押型3との合計の加工コストが低減される。数種類の加工する被加工物に対応する数種類の押型用ベース基材2を準備しておけば、最適厚さの押型用ベース基材2を選択するだけで、数種類の加工する被加工物に対応して被加工物を押圧加工することができ、押型用ベース基材2と押型3との厚さ調整が容易になる効果が得られる。
本考案の押圧加工システムにおいて、前記押型3は、押型パターン部32aと、該押型パターン部を形成していない押型基部とを有し、前記押型3が下記の(i)、(ii)又は(iii)構成を有する構成が実施可能である。
(i)金属製の押型パターン部32aと、金属製の押型基部とを有し、前記押型パターン部32aと前記押型基部とが一体の金属により形成されてなる。
(ii)樹脂製の押型パターン部32aと、樹脂製の押型基部とを有し、前記押型パターン部32aと前記押型基部とが一体の樹脂により形成されてなる。
(iii)着色された樹脂製の押型パターン部32aと、表裏方向に透けて視認できる程度の透明性を有する樹脂製の押型基部とから形成されてなる。
押型3が、(i)金属製の押型パターン部32aと金属製の押型基部とを有し、押型パターン部32aと押型基部とが一体の金属により形成されてなる構成において、凹凸エンボスパターン部、箔押パターン部、切断切抜刃部、罫入筋付刃型などの押型パターン部32aを有する押型3に実施可能であり、押圧加工時における押型パターン部の損傷や破損などが抑制される利点がある。
押型3が、(ii)樹脂製の押型パターン部32aと、樹脂製の押型基部とを有し、押型パターン部32aと押型基部とが一体の樹脂により形成されてなる構成において、凹凸エンボスパターン部や箔押パターン部などの押型パターン部32aを有する押型3に実施可能であり、三次元加工装置などの使用により容易に安価に作製できる利点がある。
押型3が、(iii)着色された樹脂製の押型パターン部32aと、表裏方向に透けて視認できる程度の透明性を有する樹脂製の押型基部とから形成されてなる構成において、着色された樹脂製の押型パターン部32aを視認しやすいために、押型3を押型用ベース基材2に取付設置する時に視認により位置合せして取付設置しやすい利点がある。
押圧加工システムに使用される被加工物7又は被加工物基材71としては、特に限定されないが、プラスチック、合成樹脂、ゴム、布、紙、不織布、織布、皮革、木材、金属、又はセラミック等により作られた成型品、シート、プレート、フイルム、又は加工品などが使用される。また、転写材72としては、箔材、プラスチック製転写シート材料、及びホログラム転写材料などが使用可能である。
以下に本考案の押圧加工システムについて典型的実施例を説明する。本考案の一実施例の押圧加工システムについて、図13〜図15、及び、図3、図6、等を使用して説明する。図13〜図15は本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図である。図3は構成される押型と押型用ベース基材と第一基盤の主要部構成の概略構成模式図である。図面において、構成要素の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく、形状、構成、作用効果等の特徴を説明するための概略を示すものである。
本考案の一実施例の押圧加工システムは、押型3に形成された押型パターン部32aに対応する被加工物パターンを被加工物の所望の位置に箔押しされた箔押転写画像を形成加工する押圧加工システムである。
・第一基盤11と第二基盤を備えた押圧装置の構成:
図14に示されるような、互いに対向する第一基盤11と第二基盤12とを備え、互いに押圧・離反方向に駆動可能な押圧装置を使用する。第一基盤11の表面には、多数箇所に形成されたネジ部を有する第一基盤取付穴11p(図示なし)を有する。
・押型3の構成:
押型3としては、図13(A)に示されるように、6個の箔押版型3aを使用する。6個の箔押版型3aはそれぞれ図柄の異なる箔押パターン部32aを形成している。
これらの押型パターン部32aは腐食エッチング加工及び機械加工により形成される。
それぞれの押型3は、材質が真鍮であり、横幅[65mm]、縦幅[65mm]、厚3h[3mm]であり、押型基材部の基材部厚[1.9mm]、押型突起部高[1.1mm]である。
それぞれの押型3に、2か所の押型仮止孔35、及び、3か所の押型ベース基材取付孔36を有する。本実施例においては、押型仮止孔35は押型位置決孔34を兼ねる。それぞれの押型仮止孔35の口径は[6.3mm]であり、それぞれの押型ベース基材取付孔36は口径15mmと口径10mmとの二段形状を有する。
・押型用ベース基材2の構成:
図13(A)において、押型用ベース基材2は、材質がアルミニウム合金の[ジュラルミン17S]であり、横幅[520mm]、縦幅[280mm]、厚[4mm]を有する平面が略長方形の平板形状を有する。
押型用ベース基材2の4辺のそれぞれの端部は、[傾斜角度約45度]の押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有する押型用ベース基材第一基盤取付端部22を有する。押型用ベース基材2の縦幅の略中央部の左右に2か所に押型用ベース基材第一基盤取付孔21が形成され、その押型用ベース基材第一基盤取付孔21は[傾斜角度約45度]の押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを有する。
それぞれの押型3の四隅に対向する押型用ベース基材2の位置に、一辺の長さ15mm、深さ3mmの平面略正方形で深さ3mmの凹形状の押型端縁位置決押込凹部27が形成されている。
押型用ベース基材2の所望位置に2か所のベース基材位置決孔24[口径6.3mm]と、3か所の押型用ベース基材押型取付ネジ孔26[ネジ孔M6、口径6mmネジ切]が形成されている。
・押型用ベース基材取付ネジ付部材38の構成:
押型用ベース基材取付ネジ付部材38は、押型3を押型用ベース基材2に取付取外自在に取付設置するためのネジ部材であり、直径10mm、長さ1mmの笠部と、直径6mm、長さ5.2mmのネジ部[M6ネジ]とを有する。
・押型用ベース基材第一基盤取付部材28の構成:
第一版型用ベース基材2を第一基盤11に取り次付けて固定するための第一版型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28を準備する。押型用ベース基材第一基盤取付部材28としては、押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを有する押型用ベース基材第一基盤取付孔21を第一基盤11に取付固定するための押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28と、押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有する押型用ベース基材第一基盤取付端部22を第一基盤11に取付固定するための押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28とがあり、本実施例においては、同じ形状の押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28を準備する。
押型用ベース基材第一基盤取付部材28は、図6(F)に示されるような、押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tを形成した押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281と、基盤板取付部材ネジ部28bと、基材押圧部28aと、を備える。押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tは、押型用ベース基材2の押型用ベース基材取付傾斜端面22tの傾斜角度に一致する[傾斜角度約45度]を有する。
押型用ベース基材第一基盤取付部材28は、図6(C)に示されるような、押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tを形成した押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281と、基盤板取付部材ネジ部28bと、基材押圧部28aと、を備える。押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面281tは、押型用ベース基材2の押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tの傾斜角度に一致する[傾斜角度約45度]を有する。
押型用ベース基材第一基盤取付部材28のネジ部は第一基盤11に形成されている第一基盤取付穴11pのネジ部に取付固定可能な形状を有する。
・押込治具9の構成:
押型用ベース基材2に形成された押型端縁位置決押込凹部27に先端を差し込んだ状態で押型3の端部を移動させて押型3と押型用ベース基材2との相対位置を微調整する押込治具9としては、汎用の先端マイナス形状のドライバーを使用する。
・押型ベース基材位置決ピン8の構成:
押型3を押型用ベース基材2の所望位置に位置合わせするための押型ベース基材位置決ピン8としては、直径10m、長さ48mmの円柱状操作部と直径6.3mm、長さ5mmの円柱状挿入部とを直列に形成したステンレス製の押型ベース基材位置決ピン8を使用する。
・受型4の構成:
受型4として、図13(D)に示されるように、6個の押型3のそれぞれの押型3に嵌合可能な受型4(箔押受型4a)であって、受型4の表面から突出して受型パターン部42a(図示なし)が形成された受型4を使用する。
それぞれの受型3は、材質が真鍮であり、横幅[65mm]、縦幅[65mm]、厚3h[3mm]であり、受型基材部の基材部厚[1.9mm]、受型突起部高[1.1mm]である。
それぞれの受型4に、それぞれの押型3のそれぞれの押型仮止孔35の対向位置に、受型仮止孔45(図示なし)が形成されている。受型仮止孔45の口径は3.1mmである。
・受型用ベース基材6の構成:
受型用ベース基材6は、材質がステンレス合金であり、横幅[520mm]、縦幅[280mm]、厚[1mm]を有する平面が略長方形の平板形状を有する。
このステンレス製の金属板に替えて、エポキシ樹脂製、ベークライト製、ポリエステル製、ポリアミド性、ポリアクリル製などのプラスチック製の板又は薄板も使用できる。また、押圧装置のストローク長の仕様に応じて、任意の厚さ、例えば、厚さが「約1mm未満」プラスチック製フィルムも使用できる。
・受型受型用ベース基材取付部材48の構成:
受型4を受型用ベース基材取付部材6に取付設置するための受型受型用ベース基材取付部材48としては、ポリエステルフィルムの両面に接着剤が設置された約0.1mmの厚さを有する汎用の耐熱性両面接着材が使用される。
・受型用ベース基材第二基盤取付部材68の構成:
受型用ベース基材取付部材6を第二基盤12に取付設置するための受型用ベース基材第二基盤取付部材68としては、ポリエステルフィルムの両面に接着剤が設置された約0.1mmの厚さを有する汎用の耐熱性両面接着材が使用される。
・押型受型仮止治具5の構成:
図11(F)に示されるような仮止治具外装部材51と仮止治具内装部材52と仮止治具中空部弾性部材53と仮止治具間隔制御部材55を備えた押型受型仮止治具5であって、仮止治具外装部材51と仮止治具内装部材52はステンレス(SUS303)製であり、仮止治具中空部弾性部材53は金属製のコイルバネである。仮止治具外装部材51の仮止治具押型挿入部51mには環状溝が形成され、その環状溝に仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eとしての金属製C−リングが設置されている。仮止治具内装部材52の仮止治具受型挿入部52nには環状溝が形成され、その環状溝に仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52eとしての弾性ゴム製O−リングが設置されている。
なお、本実施例における押型仮止孔35に挿入された前記仮止治具押型挿入部51mの弾性反発力が受型仮止孔45に挿入された仮止治具受型挿入部52nの弾性反発力よりも大きくなるように、仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eと仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52eが構成される。
これに替えて、仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eとしてのゴム製のO−リングを構成するとともに、仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52eとして仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eの弾性ゴム製O−リングよりも弱い弾性反発力を有するゴム製のO−リングを構成する押型受型仮止治具5も使用可能である。
仮止治具外装部材51の長さは3.1mm、仮止治具押型挿入部51mの長さは1.9mm、仮止治具間隔制御部厚55hは2.2mm、底板の厚さは0.4mm、仮止治具押型挿入部51mの外径は6.2mm、仮止治具外装中空部51dの内径は4.0mm、仮止治具間隔制御部55の外径は10.0mm、仮止治具押型挿入部51mに形成されている外周部弾性部材が装着される環状溝の半径は0.35mm、仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eの断面径は0.71mmである。
仮止治具内装部材52の長さは1.7mm、仮止治具受型挿入部52nの外径は2.9mm、仮止治具受型挿入部52nに形成されている外周部弾性部材が装着される環状溝の半径は0.35mm、仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52fの断面径は0.71mmである。仮止治具中空部弾性部材53としての金属製のコイルバネの伸長時の長さは2.0mmであり、コイルバネの縮時の長さは約1.0mmであり、約1.0mmの伸縮ストロークが可能である。仮止治具外装中空部51dの中にコイルバネ53と仮止治具内装部材52の一端を位置した状態で仮止治具外装部材51と仮止治具内装部材52と仮止治具中空部弾性部材53と仮止治具間隔制御部材55を組み立てた時に、仮止治具間隔制御部55の表面から突出する仮止治具受型挿入部52nの長さが2.2mmになるようにコイルバネ53が設置される。
仮止治具押型挿入部51mの長さは1.9mm、仮止治具間隔制御部厚55hは2.2mm、仮止治具間隔制御部55の表面から突出する仮止治具受型挿入部52nの長さは2.2mmであり、仮止治具受型挿入部52nの直径は3.0mmであり、仮止孔治具長5hの組み立て後の長さは6.3mmである。
また、仮止治具押型挿入部51mが押型仮止孔35に差し込まれるとともに仮止治具受型挿入部52nが受型仮止孔45に差し込まれた状態において、仮止治具押型挿入部51mの先端部が押型仮止孔35から突出することなく差し込まれるとともに、仮止治具受型挿入部52nの先端部が受型4の裏面から約0.3mmの長さで突出するように、押型受型仮止孔治具5が構成されている。
・被加工物7の構成:
被加工物基材71と転写材72を備えた被加工物7が使用される。被加工物基材71は表面に絵柄及び文字が印刷された厚さが約0.1mmの汎用の帯状に供給する汎用の厚紙であり、転写材72は、キャリアフィルム層・離型層・保護層・着色層・金属層・接着層とから構成された厚さが約0.1mm未満の帯状に供給される積層フィルム製の汎用の帯状の箔材である。
・押圧加工方法:
次に、押圧加工システムにおける押圧加工方法について説明する。
・複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程(a):
複数個の押型3を押型用ベース基材2の所望位置に精確に位置決めして取付固定する方法として、(a)押込治具9を使用する方法、又は、(b)押型ベース基材位置決ピン8を使用する方法、又は、(c)押込治具9押型ベース基材位置決ピン8との双方を使用する方法が実施できる。本実施例においては一つの押型用ベース基材2とその押型用ベース基材2に取付設置される複数個(6個)の押型3を構成するものである。
図13(A)に示されるように、複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付固定する。それぞれの押型3の設置方法は、図7(A)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2の所望位置の近傍に仮設置する。
図7(B)に示されるように、それぞれの押型3について、押型端縁位置決押込凹部27に押込治具9を差し込んだ状態で、押型3の押型端縁37を押し込みながら押型3の位置を微妙に調整して、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に微調整して精確に位置決めする。この場合、押込治具9の替わりに人体指(ゆび)を使用して、押型端縁位置決押込凹部27に押型3の押型端縁37を押し込みながら押型3の位置を微妙に調整して、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めする方法も実施可能である。
図7(C)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めした状態で、押型用ベース基材取付ネジ部材38を押型ベース基材取付孔36と押型用ベース基材押型取付孔26に挿入してネジ止めし、図7(D)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2に取付取外自在に本設置して取付する。
このようにして、図13(B)に示されるように、複数個のそれぞれの押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めして取付固定する。
<複数個の押型3が取付固定された押型用ベース基材2を第一基盤に取付設置する工程>
図6(C)に示されるように、押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281と、基盤板取付部材ネジ部28bを有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28を用いて、(押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tを有する)押型用ベース基材第一基盤取付孔21と第一基盤取付穴11pとにネジ止めする。
更に、図6(F)に示されるように、押型用ベース基材第一基盤取付補助部材281と、基盤板取付部材ネジ部28bを有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材28を用いて、(押型用ベース基材取付傾斜端面22tを有する)押型用ベース基材第一基盤取付端部22と第一基盤取付穴11pとにネジ止めする。
これにより、図13(C)に示されるように、複数個の押型3が取付固定された押型用ベース基材2を第一基盤に取付固定する。
押型用ベース基材取付孔傾斜端面21t及び押型用ベース基材取付傾斜端面22tが形成されていることに起因して、押型用ベース基材2を第一基盤11に強固に容易に取付設置できるとともに、温度変化に起因する押型用ベース基材2の撓みや変形が抑制される効果が得られる。
・それぞれの押型3に対応する位置に受型42を第二基盤側に取付設置する工程:
・押型受型仮止治具5を使用して押型3と受型4とを一時的に仮取付けする工程:
図13(D)に示されるように、それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部51mを、それぞれの押型3に形成されたそれぞれの押型仮止孔35に挿入する。この場合、仮止治具押型挿入部51mの長さが押型仮止孔35の長さよりも同等以下であるために、仮止治具押型挿入部51mの先端が押型3の裏面から突出することなくこと押型仮止孔35の内部又は押型3の裏面と同一面に位置する状態で押型受型仮止治具5を押型3に設置する。
次に、仮止治具受型挿入部52nに、それぞれの受型4に形成されたそれぞれの受型仮止孔45を挿入する。これにより、それぞれの押型3に形成されたそれぞれの押型三次元パターン部32aとそれぞれの受型4に形成されたそれぞれの受型三次元パターン部42aとを互いに嵌合した状態で、複数個の押型3と複数個の受型4とを一時的に仮取付けする。この場合、それぞれの仮止治具受型挿入部52nがそれぞれの受型仮止孔45に挿入されるとともにそれぞれの仮止治具受型挿入部52nの先端部の軸方向端面がそれぞれの受型4の裏面から僅かに(本実施例では、約0.3mm)突出した状態で、複数個の押型3と複数個の受型4とが押型受型仮止治具5により一時的に仮取付けされる。
なお、本工程において、受型4に形成されたそれぞれの受型仮止孔45にそれぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部52nを挿入し、次に、受型4に挿入した押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部52nを、押型3の押型仮止孔35に挿入し、これにより、複数個の押型3と複数個の受型4とを一時的に仮取付けする、工程も実施可能である。
図14(E)に示されるように、受型用ベース基材6(約1mm厚のアルミニウム製板)を受型用ベース基材第二基盤取付部材68(両面接着剤)により第二基盤12の表面に取付設置する。
また、それぞれの受型4の裏面に、受型受型用ベース基材取付部材48(両面接着剤)を設置する。なお、本方法に替えて、押型受型仮止治具5を使用して押型3と受型4とを一時的に仮取付けする工程において、予め、受型4の裏面に受型受型用ベース基材取付部材48(両面接着剤)を設置しておく方法も実施可能である。また、本方法に替えて、受型用ベース基材6の表面に受型受型用ベース基材取付部材48(両面接着剤)を予め設置しておく方法も実施可能である。
・複数個の受型4を第二基盤12の側に位置決めして取付固定する工程:
図14(F)に示されるように、複数個の押型3とそれぞれの押型3に一時的に仮取付されたそれぞれの受型4との双方の型を取付設置した第一基盤11を駆動して、受型4の裏面を第二基盤12の表面に取付固定された受型用ベース基材6の表面に押圧する。この場合、受型4の裏面から僅かに突出している仮止治具受型挿入部52nの先端が受型用ベース基材6に押圧された時に、押型受型仮止治具5のコイルバネ(仮止治具中空部弾性部材)53の作用により受型仮止孔45の内部に引っ込み、受型4の裏面が受型用ベース基材6の表面に押圧される。
この状態において、それぞれの受型4の裏面が受型用ベース基材6の表面に押圧されて、それぞれの受型4の裏面を受型用ベース基材取付部材(両面接着剤)48によりそれぞれの受型用ベース基材6の表面に位置決めして取付固定される。
なお、この工程において、それぞれの受型4の裏面又は受型用ベース基材6の表面に、受型用ベース基材取付部材(両面接着剤)48の片面を予め接着しておき、それぞれの受型4の裏面が受型用ベース基材6の表面に押圧された時に、それぞれの受型4が受型用ベース基材6に接着固定され、その受型用ベース基材6を介して、複数個の受型4が第二基盤12の所望位置に位置決めされて取付固定される、方法も実施可能である。
一時的に仮取付けされている押型受型仮止治具5を取り外して、複数個の押型3に嵌合可能な位置に、それぞれの受型4を第二基盤12に取付固定を完了する工程:
図14(G)に示されるように、第一基盤11を駆動して、第一基盤11と前記第二基盤12を互いに離反させる。これにより、(i)複数個の押型3と複数個の受型4とが一時的に仮取付けされているそれぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具受型挿入部52nが受型仮止孔45から抜けて、それぞれの押型受型仮止治具5が押型仮止孔35に挿入された状態を維持する状態(図示)、又は、(ii)複数個の押型3と複数個の受型4とが一時的に仮取付けされているそれぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部5mが押型仮止孔35から抜けて、それぞれの押型受型仮止治具5が受型仮止孔45に挿入された状態を維持する状態(図示なし)、のいずれかの状態になる。
その後、押型仮止孔35(又は受型仮止孔45)に挿入された状態を維持しているそれぞれの押型受型仮止治具5を、押型仮止孔35(又は受型仮止孔45)から取り外す。これにより、第一基盤に押型用ベース基材2を介して取付固定されたそれぞれの押型3に嵌合可能な位置に、それぞれの受型4を受型用ベース基材6を介して第二基盤12に取付固定して、押圧装置1に複数個の押型3と複数個の受型4との取付固定を完了する。
このようにして、図15(H)に示されるように、受型4を、押型3の対向する所望の位置に精確に位置決めして第二基盤12の側に取付設置する。
なお、本実施例の押型受型仮止治具5において、仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eと仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材52fの断面径が同じ0.71mmあるが、仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eとして金属製C−リングを構成し、仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52eとして金属製C−リングよりも弾性反発力の弱い弾性ゴム製O−リングを構成し、さらに、仮止治具押型挿入部51mの口径が仮止治具受型挿入部52nの口径よりも大きい構成を有するため、仮止治具受型挿入部52nと受型4との弾性反発力が仮止治具押型挿入部51mと押型3との弾性反発力よりも小さくなり、これらの弾性反発力の差異により、仮止治具受型挿入部52nが受型4から抜けて、押型受型仮止治具5は前述の(i)それぞれの押型受型仮止治具5の仮止治具押型挿入部51mが押型仮止孔45に挿入された状態を維持する状態になる。
これに替えて、仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eとしてのゴム製のO−リングを構成するとともに、仮止治具受型孔挿入外周部弾性部材52eとして仮止治具押型孔挿入外周部弾性部材51eの弾性ゴム製O−リングよりも弱い弾性反発力を有するゴム製のO−リングを構成する押型受型仮止治具5を使用した場合には、前述の(ii)それぞれの押型受型仮止治具5が受型仮止孔45に挿入された状態を維持する状態になる。
これらの(i)又は(ii)の何れの構成も使用可能である。
・箔押し転写押圧加工により被加工物基材71に転写材72により形成された箔押パターン72aを転写形成する方法:
図15(I)に示されるように、被加工物基材71と転写材72との被加工物7を、複数個の押型3と複数個の受型4との間に位置し、その状態で第一基盤11を駆動して、被加工物7を間に位置する状態でそれぞれの押型3とそれぞれの受型4とを互いに押圧する。
これにより、図15(J)に示されるように、それぞれの箔押パターン部32aとそれぞれの受型箔押パターン部42aとに合致する複数個のそれぞれの箔押パターン72aが被加工物基材71に形成される。
なお、本工程において、第一基盤11は所定の温度に加熱された状態で箔押転写押圧加工される方法も実施可能である。第一基盤11の加熱により、使用する転写材72を構成する接着層の軟化により転写材72が被加工物基材71に転写され接着される。
・複数個のそれぞれの箔押パターン72aを形成加工した薄片状加工物を得て押圧加工を完成する工程:
次に、第一基盤11を駆動して押型3と受型4を互いに離反させ、これにより、複数個のそれぞれの箔押パターン72aを被加工物7の所望の位置に精確に形成加工した加工物が得られる。
本実施例により、複数種類の対になった押型3と受型4を使用して、複数種類の箔パターン72aを被加工物基材71に転写形成する押圧転写加工方法において、「長時間の繰り返し予備作業を必要とすることなく、熟練を必要とすることなく、短時間に容易に複数個の押型3に対応する第二基盤12の精確な位置にそれぞれの受型4を取付けて固定することが可能となり」、さらに、「それぞれの押型3と受型4に刻設されているそれぞれの押型パターン部に精確で忠実な鮮明な箔押パターン72aを被加工物に形成加工できる」という作用効果が得られる。
(実施例1の変形例2)
実施例1において、実施例1の「複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程(a)」に替えて、下記の「複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程(b)」の方法も実施可能である。その他の構成、方法は実施例1と同じである。
・複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程(b):
図13(A)に示されるように、複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付固定する。それぞれの押型3の設置方法は、図8(A)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2の所望位置の近傍に仮設置する。
図8(B)に示されるように、押型用ベース基材2のベース基材位置決孔24と押型3の押型位置決孔34に押型ベース基材位置決ピン8を差し込んで、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めする。
図8(C)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めした状態で、押型用ベース基材取付ネジ部材38を押型ベース基材取付孔36と押型用ベース基材押型取付孔26に挿入してネジ止めし、その後、押型ベース基材位置決ピン8を取り外し、図8(D)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2に取付取外自在に設置して取付する。
このようにして、図13(B)に示されるように、複数個のそれぞれの押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めして取付固定する。
(実施例1の変形例3)
実施例1において、実施例1の「複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程(a)」に替えて、下記の「複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程(c)」の方法も実施可能である。その他の構成、方法は実施例1と同じである。
・複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付固定する工程(c):
図13(A)に示されるように、複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付固定する。それぞれの押型3の設置方法は、図7(A)、図8(A)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2の所望位置の近傍に仮設置する。
図7(B)に示されるように、押型端縁位置決押込凹部27に、押込治具9を差し込んだ状態、又は、人体指を差し込んだ状態で、押型3の押型端縁37を押し込みながら押型3の位置を微妙に調整して、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めする。更に、図8(B)に示されるように、押型用ベース基材2のベース基材位置決孔24と押型3の押型位置決孔34に押型ベース基材位置決ピン8を差し込んで、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めする。
図8(C)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に位置決めした状態で、押型用ベース基材取付ネジ部材38を押型ベース基材取付孔36と押型用ベース基材押型取付孔26に挿入してネジ止めし、その後、押型ベース基材位置決ピン8を取り外し、図8(D)に示されるように、押型3を押型用ベース基材2に取付取外自在に本設置して取付する。
このようにして、図13(B)に示されるように、複数個のそれぞれの押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に位置決めして取付固定する。
(実施例1の変形例4)
実施例1において、押型受型仮止治具5として図11(G)に示されるような押型受型仮止治具5が使用されているが、これに替えて、図11(A)又は図11(B)に示されるような押型受型仮止治具5も実施可能である。この場合、仮止治具受型挿入部5nの長さが受型仮止孔45の長さよりも短い押型受型仮止治具5構成を有し、仮止治具受型挿入部5nの先端が受型4の裏面から突出しない状態で複数個の押型3と複数個の受型4とが押型受型仮止治具5により一時的に仮取付けされる。その他の構成は、実施例位置と同じである。
(実施例1の変形例5)
実施例1に構成される押型用ベース基材2において、図13に示される押型用ベース基材取付傾斜端面22t[傾斜角度約45度]を有する押型用ベース基材第一基盤取付端部22が形成されているとともに、押型用ベース基材取付孔傾斜端面21t[傾斜角度約45度]を有する押型用ベース基材第一基盤取付孔21が形成されている押型用ベース基材2に替えて、押型用ベース基材取付傾斜端面22tが傾斜角度を形成なく、押型用ベース基材取付孔傾斜端面21tが傾斜角度を形成ないような、押型用ベース基材2を使用した構成も実施可能である。
但し、この場合、複数個の押型用ベース基材第一基盤取付孔21を押型用ベース基材2の端部付近に形成し、その複数個の押型用ベース基材第一基盤取付孔21を通って押型用ベース基材第一基盤取付部材28を使用して第一基盤11に形成された第一基盤取付穴11pに取付固定する。この場合、これらの複数個の押型用ベース基材第一基盤取付孔21と第一基盤取付穴11pとの位置が合致するように、複数個の押型用ベース基材第一基盤取付孔21の位置を精密に加工形成しておく必要がある。
これに対して、[傾斜角度約45度]を有する押型用ベース基材取付傾斜端面22tが形成されている押型用ベース基材2の場合には、押型用ベース基材第一基盤取付部材28の少なくとも一部分が押型用ベース基材取付傾斜端面22tに接触することにより、押型用ベース基材2を容易に第一基盤11に取付固定することができるとともに、第一基盤11の加熱等に起因する押型用ベース基材2の膨張による歪をその押型用ベース基材取付傾斜端面22tが受け止めることにより、押型用ベース基材2の浮きや変形を抑制するという利点がある。
(実施例1の変形例6)
実施例1に構成される受型用ベース基材第二基盤取付部材68に替えて、図4(B)や図4(D)に示されるようにネジ部材68を使用する構成も実施可能である。この場合、図14(E)に示される工程において、予め、ネジ部材68により、受型用ベース基材6を、第二基盤12に取付設置した構成である。その他の構成は、実施例1と同じである。
(実施例1の変形例7)
また、受型受型用ベース基材取付部材48として、実施例1に構成される両面接着剤48に替えて、図4(B)や図4(D)に示されるようにネジ部材48を使用する構成も実施可能である。この場合、図14(E)に示される工程において、予め、受型4の裏面に受型受型用ベース基材取付部材48としての両面接着剤68を貼り付け設置することなく、図14(F)に示される工程において、受型4の裏面が、受型用ベース基材6の表面に押圧されている状態において、受型受型用ベース基材取付部材48としてのネジ部材48を使用して、受型4を受型用ベース基材6に取付設置した構成である。その他の構成は、実施例1と同じである。
(実施例1の変形例8)
押型用ベース基材2として、アルミニウム合金の[ジュラルミン17S]に替えて、ガラス繊維充填剤で強化されたエポキシ樹脂製であって、横幅[520mm]、縦幅[280mm]、厚[4mm]を有する平面が略長方形の平板形状を有する。その他の構成は、実施例1と同じ構成を備える。
・押型3の構成:
押型3としては、実施例1の図柄の異なる6個の箔押版型3aに替えて、図12(E)に示されるエンボス版型3bを使用する。
エンボス版型3bは表面に凹凸エンボスパターン部32aを形成している。これらの凹凸エンボスパターン部32aは腐食エッチング加工及び機械加工により形成される。
それぞれの押型2は、材質が真鍮であり、横幅[65mm]、縦幅[65mm]、厚3h[3mm]であり、押型基材部の基材部厚[1.9mm]、押型突起部高[1.1mm]である。
それぞれの押型3に、2か所の押型仮止孔35、及び、3か所の押型ベース基材取付孔36を有する。本実施例においては、押型仮止孔35は押型位置決孔34を兼ねる。それぞれの押型仮止孔35の口径は[6.3mm]であり、それぞれの押型ベース基材取付孔36は、口径15mmと口径10mmとの二段形状を有する。
・受型4の構成:
受型4として、実施例1の図柄の異なる6個の箔押受型4aに替えて、図12(E)に示される6個の押型3のそれぞれの押型3に嵌合可能なエンボス受型4bであって、受型4の表面から突出して受型パターン部42a(図示なし)が形成された受型4を使用する。
それぞれの受型4は、材質が真鍮であり、横幅[65mm]、縦幅[65mm]、厚3h[3mm]であり、受型基材部の基材部厚[1.9mm]、受型突起部高[1.1mm]である。
それぞれの受型4に、それぞれの押型3のそれぞれの押型仮止孔35に合致する受型4の対向位置に、受型仮止孔45(図示なし)が形成されている。
それぞれの押型ベース基材取付孔36は、口径15mmと口径10mmとの二段形状を有する。
それぞれの受型4に、それぞれの押型3のそれぞれの押型仮止孔35に合致する対向位置に、受型仮止孔45が形成されている。
・その他の構成要素:
その他の構成要素は、実施例1と同じである。
・エンボス押圧加工により被加工物7に凹凸エンボス7aを形成する方法:
実施例1の図15(I)に示される被加工物基材71と転写材72との被加工物7を設置する工程に替えて、被加工物7としての所定の図柄が印刷された約0.1mm厚の紙製の被加工物7を、押型3と受型4との間に位置して供給し、その状態で第一基盤11を駆動して、被加工物7を間に位置する状態でそれぞれの押型3とそれぞれの受型4とを互いに押圧する。
これにより、それぞれの押型凹凸エンボスパターン部32aとそれぞれの受型凹凸エンボスパターン部42aとに合致する凹凸形状の複数個のそれぞれの被加工物パターン7aが被加工物7の所望の位置に精確に形成された加工物が得られる。
・押型3の構成:
本考案の一実施例の押圧加工システムにおける加工方法を示す概略構成模式図が図16に示される。
押型3としては、実施例1の箔押版型3aに替えて、図16に示されるエンボス版型切断切抜刃型3bcを使用する。
エンボス版型切断切抜刃型3bcは表面に凹凸エンボスパターン部と切断切抜刃部を形成している。これらの凹凸エンボスパターン部と切断切抜刃部は腐食エッチング加工及び機械加工により形成される。
それぞれの押型2は、材質が真鍮であり、横幅[65mm]、縦幅[65mm]、厚3h[3mm]であり、押型基材部の基材部厚[1.9mm]、押型突起部高[1.1mm]である。
それぞれの押型3に、2か所の押型仮止孔35、及び、3か所の押型ベース基材取付孔36を有する。本実施例においては、押型仮止孔35は押型位置決孔34を兼ねる。
それぞれの押型仮止孔35の口径は[6.3mm]であり、それぞれの押型ベース基材取付孔36は、口径15mmと口径10mmとの二段形状を有する。
・押型用ベース基材2の構成:
実施例1と同じ押型用ベース基材2を構成する。
・押型用ベース基材取付ネジ付部材38の構成:
実施例1と同じ押型用ベース基材取付ネジ付部材38を構成する。
・押型用ベース基材第一基盤取付部材28の構成:
実施例1と同じ押型用ベース基材第一基盤取付部材28を構成する。
・押込治具9の構成:
実施例1と同じ押込治具9を構成する。
・押型ベース基材位置決ピン8の構成:
実施例1と同じ押型ベース基材位置決ピン8を構成する。
・受型4の構成:
本実施例においては、受型は構成されなく、受型に替えて受型用ベース基材6が構成され、受型用ベース基材6が受型の機能を奏し、受型用ベース基材6が受型の機能を兼ねる。
換言すれば、受型4は受型用ベース基材6に相当する受型4eであり、受型4eは複数個の押型3に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する
・押型受型仮止治具5の構成
本実施例においては、押型受型仮止治具は構成されない。
・受型用ベース基材6の構成:
受型用ベース基材6は、材質がステンレス合金であり、横幅[520mm]、縦幅[280mm]、厚[1mm]を有する平面が略長方形の平板形状を有する。
<受型受型用ベース基材取付部材48の構成>
受型4を受型用ベース基材取付部材6に取付設置するための受型受型用ベース基材取付部材48としては、図16(B)に示されるように、ネジ部材が使用される。
<受型用ベース基材第二基盤取付部材68の構成>
受型用ベース基材6を第二基盤12に取付設置するための受型用ベース基材第二基盤取付部材68としては、図16(B)に示されるように、ネジ部材が使用される。
・被加工物7の構成:
被加工物7として、表面の所望の位置に絵柄及び文字が印刷された厚さが約0.1mmの帯状に供給される厚紙が構成される。
・押圧加工方法
次に、押圧加工システムにおける押圧加工方法について説明する。
・複数個の押型3を押型用ベース基材2に取付設置する工程:
実施例1と同じ方法により、押込治具9と押型ベース基材位置決ピン8とを使用して、押型用ベース基材取付ネジ付部材38により、複数個の押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に取付設置する。
また、実施例1と同じ方法により、押型用ベース基材第一基盤取付部材28としてのネジ部材により、押型用ベース基材2を第一基盤に取付設置する。
このようにして、図16(A)に示されるように、複数個の押型3を押型用ベース基材2を介して取付取外自在に第一基盤11に取付設置する。
また、受型用ベース基材6を、受型用ベース基材第二基盤取付部材(ネジ部材)68により、取付取外自在に第二基盤12に取付設置する。
図16(C)に示されるように、被加工物7としての所定の図柄が印刷された約0.1mm厚の紙製の被加工物7を、押型3と受型用ベース基材6との間に位置して供給し、その状態で第一基盤11を駆動して、被加工物7を間に位置する状態でそれぞれの押型3と受型用ベース基材6を互いに押圧する。
これにより、それぞれの押型凹凸エンボスパターン部32aに合致する凹凸形状の被加工物パターン7aが被加工物7の所望の位置に精確に形成されるとともに、それぞれの切断切抜刃部32aに合致する形状で切断されるとともに所望の位置に精確に形成加工した加工物が得られる。
(実施例3の変形例9)
・受型用ベース基材6の構成:
実施例3の受型用ベース基材6としてのステンレス合金に替えて、横幅[520mm]、縦幅[280mm]、厚[1mm]を有する平面が略長方形の平板形状を有するガラス繊維強化エポキシ樹脂が構成される。
・受型用ベース基材第二基盤取付部材68の構成
受型用ベース基材6を第二基盤12に取付設置するための受型用ベース基材第二基盤取付部材68としては、実施例3のネジ部材に替えて、実施例1と類似の両面接着剤68が使用される。
・その他の構成:
その他の構成は実施例3と同じ構成を備える。
・押圧加工方法:
実施例1と同じ方法により、押込治具9と押型ベース基材位置決ピン8とを使用して、押型用ベース基材取付ネジ付部材38により、複数個の押型3を押型用ベース基材2の所望の位置に精確に取付設置する。
また、実施例1と同じ方法により、押型用ベース基材第一基盤取付部材28としてのネジ部材により、押型用ベース基材2を第一基盤に取付設置する。
このようにして、図16(A)に示されるように、複数個の押型3を押型用ベース基材2を介して取付取外自在に第一基盤11に取付設置する。
また、受型用ベース基材6を、実施例1と類似の受型用ベース基材第二基盤取付部材(両面接着剤)68により、取付取外自在に第二基盤12に取付設置する。
このようにして、複数個の押型3が第一基盤11側に取付設置され、受型用ベース基材6が第二基盤12側に取付設置される。受型用ベース基材6は受型4の機能を奏して受型4に相当する。
被加工物7としての所定の図柄が印刷された約0.1mm厚の紙製の被加工物7を、押型3と受型用ベース基材6との間に位置して供給し、その状態で第一基盤11を駆動して、被加工物7を間に位置する状態でそれぞれの押型3と受型用ベース基材6を互いに押圧する。
これにより、それぞれの押型凹凸エンボスパターン部32aに合致する凹凸形状の被加工物パターン7aが被加工物7の所望の位置に精確に形成されるとともに、それぞれの切断切抜刃部32aに合致する形状で切断されるとともに所望の位置に精確に形成加工した加工物が得られる。
本考案の押圧加工システムにより、押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、多大の時間と経験を必要とすることなく、押型を押圧装置の基盤の所望位置に容易に精確に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムが得られる。
また、複数個の押型を押圧装置に取付取外自在に取付設置する場合に、多大の時間と経験を必要とすることなく、複数個の押型のそれぞれの押型を押圧装置の基盤の所望位置に容易に精確に取付設置が可能になり、被加工物の所望位置に複数の被加工物パターンが精確に形成された被加工物を製造できる押圧加工システムが得られる。
1 押圧装置
11 第一基盤
11p 第一基盤取付ネジ穴
12 第二基盤
2 押型用ベース基材
20 押型用ベース基材第一基盤取付部
21 押型用ベース基材第一基盤取付孔、押型用ベース基材第一基盤取付部
21t 押型用ベース基材取付孔傾斜端面
22 押型用ベース基材第一基盤取付端部、押型用ベース基材第一基盤取付部
22t 押型用ベース基材取付傾斜端面
24 ベース基材位置決孔
26 押型用ベース基材押型取付ネジ孔
27 押型端縁位置決押込凹部
28 押型用ベース基材第一基盤取付部材、押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材
28a 基材押圧部
28b 基盤板取付部材ネジ部
281 押型用ベース基材第一基盤取付補助部材
281t 押型用ベース基材第一基盤取付部材傾斜端面
3 押型
3a 箔押版型
3b エンボス版型
3c 切断切抜刃型
3bc エンボス版型切断切抜刃型
3d 罫入筋付刃型
32a 押型パターン部、凹凸エンボスパターン部、箔押パターン部、切断切抜刃部、罫入筋付刃型
34 押型位置決孔
35 押型仮止孔
36 押型ベース基材取付孔
37 押型端縁
38 押型用ベース基材取付ネジ付部材
4 受型
4a 箔押受型
4b エンボス受型
4c 切断切抜受型
4d 罫入筋付受型
4e 無凹凸表面受型
42a 受型パターン部、受型凹凸エンボスパターン部、受型箔押パターン部、受型切断切抜刃部、受型罫入筋付刃部
44 受型位置決孔
45 受型仮止孔
49 受型第二基盤取付部材
5 押型受型仮止治具
5m 仮止治具押型挿入部
5n 仮止治具受型挿入部
5c 仮止治具間隔制御部
51 仮止治具外装部材
51d 仮止治具外装中空部
51m 仮止治具押型挿入部
52 仮止治具内装部材
52n 仮止治具受型挿入部
53 仮止治具中空部弾性部材
6 受型用ベース基材
68 受型用ベース基材第二基盤取付部材
7 被加工物
7a 被加工物パターン
71 被加工物基材
71a 基材パターン
72 転写材、箔材
72a 箔押パターン
8 押型ベース基材位置決ピン
9 押込治具
30 従来の押型
40 従来の受型

Claims (14)

  1. 互いに対向する位置に設置された押型(3)と受型(4)と、前記押型(3)と前記受型(4)との間に位置して供給される被加工物(7)を備え、前記被加工物(7)が前記押型(3)と前記受型(4)との間に位置して供給された状態で、前記押型(3)と前記受型(4)とが互いに押圧されることにより、前記押型(3)に形成された押型パターン部(32a)に対応する被加工物パターンを前記被加工物の所望の位置に形成加工する押圧加工システムであって、
    (a)所定の間隔で互いに対向する位置に設置された第一基盤(11)と第二基盤(12)、
    ここで、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)のうちの少なくとも一つの基盤が他方の基盤に向かって押圧離反自在に駆動するように構成されてなる、
    (b)平面状表面と平面状裏面を有する押型用ベース基材(2)と、押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)、
    ここで、前記押型用ベース基材(2)は押型用ベース基材第一基盤取付部(20)と押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)とを有し、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)により、前記押型用ベース基材(2)に形成された前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)を介して、前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付設置されてなる、
    (c)表面に凹凸形状で形成された押型パターン部(32a)を有する押型(3)と、押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)、
    ここで、前記押型(3)は、押型ベース基材取付孔(36)を有し、
    前記押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)により、前記押型(3)に形成された前記押型ベース基材取付孔(36)と、前記押型用ベース基材(2)に形成された前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)とを介して、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決め可能に位置決めされて取付取外自在に取付設置されてなる、
    及び、
    (d)前記押型(3)に対向する位置に位置する受型(4)と、受型第二基盤取付部材(49)、
    ここで、前記受型(4)が前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる、
    を備えてなることを特徴とする押圧加工システム。
  2. (b)前記押型用ベース基材(2)は前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)と複数個の押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)を有し、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)により、前記押型用ベース基材(2)に形成された前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)を介して、前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付設置されてなる、
    (c)前記押型(3)は、複数個の押型(3)を有し、
    前記複数個の押型のそれぞれの押型(3)は、表面に凹凸形状で形成されたそれぞれの押型パターン部(32a)と、それぞれの押型ベース基材取付孔(36)を有し、
    前記押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)は複数個の押型用ベース基材取付ネジ部材(38)を有し、
    前記複数個の押型用ベース基材取付ネジ部材(38)により、前記それぞれの押型ベース基材取付孔(36)と、前記複数個の押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)のそれぞれの押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)とを介して、前記複数個の押型(3)のそれぞれの押型(3)が前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決め可能に位置決めされて取付取外自在に取付設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の押圧加工システム。
  3. (d)(ii)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有し、前記受型(4)は一つの受型(4)を有し、
    前記一つの受型(4)は、前記複数個の押型(3)のすべての押型(3)に対向する全ての面を含む面形状を有するとともに、前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる、
    又は、
    (iii)前記押型(3)は複数個の押型(3)を有し、前記受型(4)は複数個の受型(4)を有し、
    前記複数個の受型のそれぞれの受型(4)は前記複数個のそれぞれの押型(3)に対向する位置に位置し、
    前記受型第二基盤取付部材(49)は、複数個の受型第二基盤取付部材(49)を有し、
    前記複数個の受型(4)のそれぞれの受型(4)は、前記複数個の受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の押圧加工システム。
  4. さらに、
    (e)平面状表面と平面状裏面を有する受型用ベース基材(6)と、受型用ベース基材第二基盤取付部材(68)を備え、
    ここで、前記受型用ベース基材(6)は、前記受型用ベース基材第二基盤取付部材(68)により前記第二基盤(12)に取付取外自在に取付設置されてなり、
    前記(d)前記押型(3)に対向する位置に位置する受型(4)と受型第二基盤取付部材(49)、
    ここで、前記受型(4)が前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に取付設置されてなる構成、に替えて、
    (d−1)(iv)前記押型(3)が一つの押型(3)を有する場合に、
    前記受型(4)は一つの受型(4)と受型受型用ベース基材取付部材(48)を有し、前記一つの受型(4)は、前記押型(3)に対向する位置であるとともに、受型受型用ベース基材取付部材(48)により前記受型用ベース基材(6)に取付取外自在に取付設置されてなる、
    又は、
    (v)前記押型(3)が複数個の押型(3)を有する場合に、
    前記受型(4)は複数個の受型(4)と複数個の受型受型用ベース基材取付部材(48)を有し、前記複数個の受型(4)のそれぞれの受型(4)は、前記複数個の押型(3)のそれぞれの押型(3)に対向する位置であるとともに、受型受型用ベース基材取付部材(48)により前記受型用ベース基材(6)に取付取外自在に取付設置されてなる、
    又は、
    (vi)前記押型(3)が複数個の押型(3)を有する場合に、
    前記受型(4)は、前記複数個の押型(3)に対向する全ての面を含む平面を有するとともに、凹凸形状のない平板形状を有する一つの受型(4e)を有し、
    前記受型(4e)は受型受型用ベース基材取付部材(48)により前記受型用ベース基材(6)に取付取外自在に取付設置されてなる、
    又は、
    (vii)前記押型(3)が複数個の押型(3)を有する場合に、
    前記受型(4)は前記受型用ベース基材(6)に相当する受型(4e)であり、
    前記受型(4e)は前記複数個の押型(3)に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する形状を有し、
    前記受型(4e)は前記第二基盤の側に取付取外自在に取付設置されてなる、
    又は、
    (viii)前記押型(3)が複数個の押型(3)を有する場合に、
    前記受型(4)に替えて前記受型用ベース基材(6)を備え、
    前記受型用ベース基材(6)は前記複数個の押型(3)に対向する全ての面を含む凹凸形状のない平板形状を有する形状を有し、
    前記受型用ベース基材(6)は前記第二基盤の側に取付取外自在に取付設置されてなる、
    構成を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の押圧加工システム。
  5. (b)前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)に仮設置された状態において、前記押型の押型端縁(37)に対向する位置を含む近傍領域に位置する前記押型用ベース基材(2)の表面に、押型端縁位置決押込凹部(27)が形成され、
    前記押型端縁位置決押込凹部(27)は、別に準備された押込治具(9)を差込押込可能な深さと表面形状を有する凹部形状を有し、
    前記押型端縁位置決押込凹部(27)に前記押込治具(9)を差し込んだ状態で、前記押型(3)の前記押型端縁(37)を押し込んで、前記押型(3)を前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決めして本設置可能に前記押型端縁位置決押込凹部(27)が形成され、
    (c)前記押型(3)の前記押型ベース基材取付孔(36)は、前記押型用ベース基材取付ネジ部材(38)のネジ径よりも大きい口径を有し、
    前記押型(3)が前記押込治具(9)により前記押型用ベース基材(2)の所望の位置に位置決めされた状態で、前記押型用ベース基材(2)の前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)に前記押型用ベース基材取付ネジ部材(37)が挿入設置固定されて、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)に取付取外自在に本設置取付可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の押圧加工システム。
  6. (a)前記第一基盤(11)は所定位置に形成された複数個の第一基盤取付ネジ穴(11p)を有し、
    (b)前記押型用ベース基材(2)は、該押型用ベース基材(2)の所定の表面から裏面に貫通して形成された押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)を有し、該押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)は前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)に相当し、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)は、該押型用ベース基材第一基盤取付孔(21)の開口部端面が表面から裏面に対して開口を狭くする方向に傾斜する押型用ベース基材取付孔傾斜端面(21t)を有し、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)はネジ部を有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)であり、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)は、前記押型用ベース基材取付孔傾斜端面(21t)の少なくとも一部分に、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)の少なくとも一部分が押圧される状態で、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)が前記第一基盤(11)に形成された前記第一基盤取付ネジ穴(11p)に取付取外自在に取付固定可能に形成されるとともに、前記押型用ベース基材(2)の表面側に前記押型(3)を取付取外自在に取付固定可能であるとともに、該押型用ベース基材(2)の裏面側を前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付固定可能に構成される、
    構成を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の押圧加工システム。
  7. (a)前記第一基盤(11)は所定位置に形成された複数個の第一基盤取付ネジ穴(11p)を有し、
    (b)前記押型用ベース基材(2)は、該押型用ベース基材(2)の所定の端部に形成された押型用ベース基材第一基盤取付端部(22)を有し、該押型用ベース基材第一基盤取付端部(22)は前記押型用ベース基材第一基盤取付部(20)に相当し、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付端部(22)の端部端面が表面から裏面に対して広がる方向に傾斜する押型用ベース基材取付傾斜端面(22t)を有し、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付部材(28)はネジ部を有する押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)であり、
    前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)は、前記押型用ベース基材取付傾斜端面(22t)の少なくとも一部分に、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)の少なくとも一部分が押圧される状態で、前記押型用ベース基材第一基盤取付ネジ部材(28)が前記第一基盤(11)に形成された前記第一基盤取付ネジ穴(11p)に取付取外自在に取付固定可能に形成されるとともに、前記押型用ベース基材(2)の表面に前記押型(3)を取付取外自在に取付固定可能であるとともに、該押型用ベース基材(2)の裏面を前記第一基盤(11)に取付取外自在に取付固定可能に構成される、構成を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の押圧加工システム。
  8. さらに、
    (f)前記押型(3)を前記ベース基材(2)の所望の位置に位置合わせして仮設置するための押型ベース基材位置決ピン(8)、
    を備え、
    (b)前記押型用ベース基材(2)は、該押型用ベース基材の表面に形成されたベース基材位置決孔(24)を有し、
    (c)前記押型(3)は、該押型(3)の表面から裏面に貫通して形成された押型位置決孔(34)を有し、
    前記押型(3)の押型位置決孔(34)と前記押型用ベース基材(2)のベース基材位置決孔(24)とが同じ位置に位置する状態で、前記押型ベース基材位置決ピン(8)が前記押型位置決孔(34)を貫通して前記ベース基材位置決孔(24)に挿入抜出自在に取付可能に構成され、
    前記押型ベース基材位置決ピン(8)が前記押型位置決孔(34)を貫通して前記ベース基材位置決孔(24)に挿入されて、前記押型(3)がベース基材(2)の所望の位置に位置する状態で、前記押型用ベース基材取付ネジ付部材(38)により前記押型ベース基材取付孔(36)と前記押型用ベース基材押型取付ネジ孔(26)を介して、前記押型(3)が前記押型用ベース基材(2)に取付取外自在に取付設置可能に、
    構成されてなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の押圧加工システム。
  9. 前記押型(3)は、
    (イ)前記押型パターン部(32a)が被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための凹凸エンボスパターン部を有するエンボス版型(3b)、
    (ロ)前記押型パターン部(32a)が転写材を使用して被加工物の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための箔押パターン部を有する箔押版型(3a)、
    (ハ)前記押型パターン部(32a)が被加工物を所定形状に切断及び/又は切抜するための切断切抜刃部を有する切断切抜刃型(3c)、
    及び、
    (ニ)前記押型パターン部(32a)が被加工物を所定形状に罫入及び/又は筋付するための罫入刃筋付刃部を有する罫入筋付刃型(3d)、
    からなる群から選ばれる少なくとも一つの押型であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の押圧加工システム。
  10. 前記受型(4)は、
    (イ)前記押型パターン部(32a)の凹凸エンボスパターン部に係合するとともに、被加工物の表面に凹凸形状のエンボス画像を転写形成するための受型凹凸エンボスパターン部を有するエンボス受型(4b)、
    (ロ)前記押型パターン部(32a)の箔押パターン部に係合するとともに、転写材を使用して被加工物の表面に箔押しされた箔押転写画像を形成するための受型箔押パターン部を有する箔押受型(4a)、
    (ハ)前記押型パターン部(32a)の切断切抜刃部に係合するとともに、被加工物を所定形状に切断または切抜するための受型切断切抜刃部を有する切断切抜受型(4c)、
    (ニ)前記押型パターン部(32a)の罫入筋付刃部に係合するとともに、被加工物に所定形状の罫入または筋付をするための受型罫入筋付刃部を有する罫入筋付受型(4d)、
    及び、
    (ホ)凹凸形状のない表面の平板形状を有する無凹凸表面受型(4e)、
    からなる群から選ばれる少なくとも一つの受型(4)であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の押圧加工システム。
  11. (c)前記押型(3)は、該押型の前記押型凹凸パターン部の側の表面であって該押型凹凸パターン部を除く領域の所定の位置に形成された押型仮止孔(35)を有し、
    (d)前記受型(4)は、該受型の表面の所望の位置に形成された受型仮止孔(45)を有し、ここで、前記押型(3)と前記受型(4)とが互いに押圧されたときに前記押型の前記押型パターン部(32a)と前記受型の所望領域とが互いに押圧可能になるように、前記押型仮止孔(35)に対向する位置に前記受型仮止孔(45)が形成され、
    さらに、
    (g)前記押型(3)と前記受型(4)との相対位置を仮止めするための複数個の押型受型仮止治具(5)、
    ここで、複数個の押型受型仮止治具(5)のそれぞれの押型受型仮止治具(5)は、前記押型の押型仮止孔(35)に挿入可能な仮止治具押型挿入部(5m)と前記受型に挿入可能な仮止治具受型挿入部(5n)と、さらに、前記仮止治具押型挿入部(5m)と前記仮止治具受型挿入部(5n)との間に形成された仮止治具間隔制御部(5c)とを有し、前記仮止治具押型挿入部(5m)と仮止治具間隔制御部(5c)と前記仮止治具受型挿入部(5n)は軸方向に形成されてなる、
    を備え、
    前記押型(3)を取付設置した前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付設置されるとともに、前記押型(3)の押型仮止孔(35)に前記それぞれの押型受型仮止治具(5)の仮止治具押型挿入部(5m)が挿入されるとともにそれぞれの前記押型受型仮止治具(5)の仮止治具受型挿入部(5n)が前記受型の受型仮止孔(45)に挿入されて前記押型と前記受型とが互いに仮止めされた状態で、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが押圧駆動されて、前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧されたときに、前記受型(4)が第二基盤の側に取付固定され、その後、第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが離反駆動されたときに、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具押型挿入部(5m)前記押型から外れ、又は、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具受型挿入部(5n)が前記受型(4)から外れ、その後、前記受型又は前記押型に仮止めされている前記押型受型仮止治具(5)が前記受型(4)又は前記押型(3)から取り外され、
    このようにして、前記押型(3)が前記第一基盤(11)の側に取付設置されるとともに前記受型(4)が前記第二基盤(12)の側に取付設置可能に、構成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の押圧加工システム。
  12. (c)前記押型(3)は、該押型の前記凹凸パターン部の側の表面であって該押型凹凸パターン部を除く領域の所定の位置に形成された押型仮止孔(35)を有し、
    (d)前記受型(4)は、該受型の表面から裏面側に貫通して所定の位置に形成された受型仮止孔(45)を有し、ここで、前記押型(3)と前記受型(4)とが互いに押圧されたときに前記押型の前記押型パターン部(32a)と前記受型の所望領域とが互いに押圧可能になるように、前記押型仮止孔(35)に対向する位置に前記受型仮止孔(45)が形成され、
    さらに、
    (h)前記押型(3)と前記受型(4)との相対位置を仮止めするための複数個の押型受型仮止治具(5)、
    ここで、前記押型受型仮止治具(5)は、仮止治具外装中空部(51d)を形成した仮止治具外装部材(51)と、前記仮止治具外装中空部(51d)の中に配置された仮止治具中空部弾性部材(53)と、前記仮止治具中空部弾性部材(53)を押圧可能に前記仮止治具外装中空部(51d)の中から突出して配置された仮止治具内装部材(52)と、を備え、
    前記仮止治具外装部材(51)は、前記仮止治具外装中空部(51d)と、前記押型仮止孔(35)の中に所定距離で挿入されて前記押型(3)と前記押型受型仮止治具(5)とを保持可能な外形状を有する仮止治具押型挿入部(51m)と、を有し、
    前記仮止治具押型挿入部(51m)は、前記押型仮止孔(35)の中に所定距離で挿入される長さと、前記押型(3)と前記押型受型仮止治具(5)とを保持可能な外形状を有し、
    前記仮止治具内装部材(52)は、仮止治具受型挿入部(52n)と、前記仮止治具外装中空部(51d)の中で移動可能に配置される内装部材中空内挿入部(52d)とを有し、
    前記仮止治具受型挿入部(52n)は、前記受型仮止孔(45)の中に挿入されるとともに前記仮止治具受型挿入部(52n)の先端部の軸方向端面が前記受型(4)の裏面から突出する長さを有するとともに前記受型(4)と前記押型受型仮止治具(5)とを保持可能な外形状を有し、
    前記仮止治具中空部弾性部材(53)は、押圧により圧縮されるとともに押圧解除により元の形状に戻る伸縮可能な性質を有し、前記仮止治具中空部弾性部材(53)が仮止治具外装部材(51)の仮止治具外装中空部(51d)の中で軸方向に伸縮可能に配置され、
    前記仮止治具内装部材(52)の前記内装部材中空内挿入部(52d)が前記仮止治具中空弾性部材(53)を押圧可能に前記仮止治具外装部材(51)の前記仮止治具外装中空部(51d)の中で軸方向に挿入配置されるとともに前記仮止治具内装部材(52)の前記仮止治具受型挿入部(52n)が軸方向に前記仮止治具外装部材(51)の前記仮止治具外装中空部(51d)から引込み突出自在に変位可能になるように前記仮止治具内装部材(52)が配置されてなる、
    を備え、
    前記押型(3)を取付設置した前記押型用ベース基材(2)が前記第一基盤(11)に取付設置されるとともに、
    前記押型(3)の押型仮止孔(35)に、それぞれの押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具押型挿入部(51m)が挿入されるとともに、前記受型(4)の前記受型仮止孔(45)に、前記仮止治具受型挿入部(52n)の先端部の軸方向端面が前記受型(4)の裏面から突出する状態で、それぞれの押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具受型挿入部(52n)が挿入され、
    このような前記押型と前記受型とが互いに仮止めされた状態で、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが押圧駆動されて、前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧されたときに、前記仮止治具中空部弾性部材(53)の圧縮作用により、前記受型(4)の裏面から突出していた前記仮止治具受型挿入部(52n)の先端部の軸方向端面が前記受型(4)の裏面と同一面になるとともに、前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧され状態になり、
    このような前記受型(4)の裏面が前記第二基盤(12)の側に押圧された状態で、前記受型(4)が前記受型第二基盤取付部材(49)により前記第二基盤(12)の側に取付取外自在に位置決めして取付固定され、
    その後、前記第一基盤(11)と前記第二基盤(12)とのうちの少なくとも一つが離反駆動されたときに、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具押型挿入部(51m)前記押型から外れ、又は、前記押型受型仮止治具(5)の前記仮止治具受型挿入部(52n)が前記受型(4)から外れ、
    その後、前記受型又は前記押型に仮止めされている前記押型受型仮止治具(5)が前記受型(4)又は前記押型(3)から取り外され、
    このようにして、前記押型(3)が前記第一基盤(11)の側に取付設置されるとともに前記受型(4)が前記第二基盤(12)の側に取付設置可能に、構成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の押圧加工システム。
  13. 前記押型用ベース基材(2)は、
    (i)金属製の押型用ベース基材(2)、又は、
    (ii)樹脂製の押型用ベース基材(2)、又は、
    (iii)表面の側から裏面の側を見た場合に裏面の側に位置する物体を視認できる程度の透明性を有する樹脂材より成る透明樹脂製の押型用ベース基材(2)、
    であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の押圧加工システム。
  14. 前記押型(3)は、押型パターン部(32a)と、該押型パターン部を形成していない押型基部とを有し、
    前記押型(3)は、
    (i)金属製の押型パターン部(32a)と、金属製の押型基部とを有し、前記押型パターン部(32a)と前記押型基部とが一体の金属により形成されてなる、又は、
    (ii)樹脂製の押型パターン部(32a)と、樹脂製の押型基部とを有し、前記押型パターン部(32a)と前記押型基部とが一体の樹脂により形成されてなる、又は、
    (iii)着色された樹脂製の押型パターン部(32a)と、表裏方向に透けて視認できる程度の透明性を有する樹脂製の押型基部とから形成されてなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の押圧加工システム。
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