JP3217660B2 - 酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導体の製造方法Info
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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Description
ても高臨界電流密度を有する等の優れた超電導特性を示
す酸化物超電導体及びその製造方法に関する。
法としては、RE化合物(REはYを含む希土類元
素)、Ba化合物及びCu化合物を含む原料混合体に、
少なくとも該原料混合体の融点より高い温度領域におけ
る焼成工程を含む処理を施してRE−Ba−Cu−O系
酸化物超電導体を製造するQMG法(quench and melt
growth 法)が知られている。
報に示されているように、RE、Ba、Cuの化合物を
所定のモル比で混合した原料混合体を、一度溶融させた
後、急冷凝固させ、この凝固した原料混合体を再び部分
的に液相を呈する高温領域に加熱して超電導相を成長さ
せるようにしたものである。そしてこの方法では、上記
材料を再び部分的に液相を呈する高温領域に加熱して超
電導相を成長させる際に、この材料を基板上に載置して
焼成するようにしており、この材料を支持する基板とし
てアルミナ基板、マグネシア基板もしくはジルコニア基
板等が使用されている。
では、RE−Ba−Cu−O系超電導体を形成するため
の原料混合体をアルミナ、マグネシアもしくはジルコニ
ア等の基板上で融点温度以上に焼成すると、この基板と
液相成分であるBaCuO2 との反応が激しく起こり、
液相が基板に流れ出して相互拡散が生じて組成が壊れる
こと、さらに、超電導体のBaサイトにAl、Mgもし
くはZrが置換されて所望の超電導体の特性を著しく劣
化させてしまうこと、また超電導体と磁石との反発力特
性は超電導体の厚さ寸法に依存するが、従来のQMG法
では、実用上の要請を満たすに十分な大きさを有する超
電導体を得ることが事実上できなかった。
きな超電導体を作成しようと原料混合体を大きく形成し
ても、融点温度以上での焼成工程があるために、結局は
形状を維持するための支持材を成形体の周りに必要とす
るため、同様な組成の壊れや不純物の混入が起こってし
まうという欠点があった。
を介在させることで相互拡散を防止する方法が考案され
ており、この中間層材料には、特開平3ー252347
号に示すように、所望の超電導体と同一組成の粉末やこ
れを仮焼したもの、若しくは、これらの成形体が用いら
れている。しかし、この方法では、所望の超電導体と中
間層とが同一融点を有することとなり、融点温度領域に
おいて拡散を十分に阻止することができないという問題
点があった。
なされたものであり、大型でより高い臨界電流密度特性
を有する酸化物超電導体及びその製造方法を提供するこ
とを目的としている。
に、本発明にかかる酸化物超電導体は、(構成1) R
EBa2 Cu3 O7-x 相(REはYを含む希土類元素)
中にRE2 BaCuO5 相が微細に分散した酸化物超電
導体であって、RE、Ba及びCuの組成比(RE:B
a:Cu)が、RE、Ba及びCuの三角組成図におい
て、A(0.20:0.34:0.46),B(0.28:0.32:0.4
0),C(0.29:0.29:0.42),D(0.21:0.31:0.4
8)の各点で囲まれる組成範囲内の組成を有する部分の
大きさが一辺10mmの立方体以上の大きさを有する塊
を含むことができるものであることを特徴とする構成、
(構成2) REBa2 Cu3 O7-x 相(REはYを含
む希土類元素)中にRE2 BaCuO5 相が微細に分散
した酸化物超電導体であって、該酸化物超電導体中の任
意の2箇所におけるRE、Ba及びCuの組成比(R
E:Ba:Cu)をそれぞれ(a:b:c)及び(d:
e:f)とし、これら2箇所の間の距離をtとしたと
き、α={(|a−d|+|b−e|+|c−f|)/
t}で定義される組成の勾配αが0.4モル/mm以下
であることを特徴とする構成、(構成3) REBa2
Cu3 O7-x 相(REはYを含む希土類元素)中にRE
2 BaCuO5 相が微細に分散した酸化物超電導体であ
って、Mg,Al,Zr元素の含有率があわせて0.0
4wt%以下の組成を有する部分の大きさが一辺10m
mの立方体以上の大きさを有する塊を含むことができる
ものであることを特徴とする構成、又は、(構成4)
構成1ないし3のいずれかの酸化物超電導体の特徴のい
ずれか2つ以上の特徴を同時に兼ね備えたことを特徴と
する構成とし、構成1ないし4のいずれかの態様とし
て、(構成5) 構成1ないし4のいずれかの酸化物超
電導体において、Ptを0.05〜5wt%含むことを
特徴とする構成としたものである。
造方法は、(構成6) RE化合物(REはYを含む希
土類元素)、Ba化合物及びCu化合物を含む原料混合
体に、少なくとも該原料混合体の融点より高い温度領域
における焼成工程を含む処理を施してRE−Ba−Cu
−O系酸化物超電導体を製造する酸化物超電導体の製造
方法において、前記焼成工程は、該焼成工程において前
記原料混合体を支えるために該原料混合体に直接接触す
る介在物を、少なくともRE(REはYを含む希土類元
素)を50モル%以上含み、かつ、このREを除いては
前記超電導体を形成するための原料混合体を構成する元
素以外の元素を主たる成分としては含まない材料で構成
したことを特徴とする構成とし、この構成6の態様とし
て、(構成7) 前記介在物は、前記RE元素のほかに
Ba元素及びCu元素のいずれか一方又は双方を含むも
のであることを特徴とした構成とし、構成6又は7の態
様として、(構成8) 前記介在物は、粉体、又は、該
粉体を成形した成形体、又は、前記粉体もしくは成形体
を仮焼した仮焼体、又は、該仮焼体を本焼した本焼体で
構成することを特徴とした構成とし、さらに、構成6な
いし8のいずれかの態様として、(構成9) 前記介在
物は、アルミナ、マグネシア又はジルコニアを含むセラ
ミックスの基板からなる支持体で支えられたものである
ことを特徴とする構成を採用でき、構成6ないし9のい
ずれかの態様として、(構成10) 前記原料混合体を
構成するRE化合物、Ba化合物及びCu化合物、並び
に、前記介在物を形成するために用いるRE元素を含む
化合物、Ba元素を含む化合物及びCu元素を含む化合
物として、共にそれぞれY2 O3 、BaCO3 及びCu
Oを用いることを特徴とする構成を採用できる。
11) 前記介在物は、Y2 O3 、BaCO3 、CuO
の各粉体をY:Ba:Cuの組成比が20:10:1
0、又は、40:10:10、又は、10:10:0、
又は、10:0:10、又は、10:0:0となるよう
にそれぞれ秤量して混合した後、約900℃で仮焼した
ものであることを特徴とする構成を採用できる。
態様として、(構成12) 前記原料混合体は、該原料
混合体を構成するRE化合物のRE元素にYbを用い、
かつ、RE化合物、Ba化合物及びCu化合物の混合割
合が、Yb:Ba:Cu=22:26:36となるよう
に混合しものであり、また、前記介在物は、RE:B
a:Cu=20:10:10である組成を有し、かつ、
RE元素として、Er、Ho、Y、Dy、Gd、Eu、
Sm、Nd又はLaのいずれかを用いることを特徴とす
る構成、及び、(構成13) 前記介在物は、該介在物
を形成するために用いるRE元素を含む化合物、Ba元
素を含む化合物及びCu元素を含む化合物として、それ
ぞれRE2 O3 、BaCO3 及びCuOの粉体を用いる
と共に、RE元素として、Er、Ho、Y、Dy、G
d、Eu、Sm、Nd又はLaのいずれかを用い、か
つ、これらRE2 O3 、BaCO3 及びCuOの粉体
を、RE:Ba:Cu=20:10:10となるように
秤量したものを混合し、これを約900℃で仮焼したも
のであることを特徴とする構成、及び、(構成14)
前記原料混合体は、該原料混合体を構成するRE化合物
のRE元素にYを用い、かつ、RE化合物、Ba化合物
及びCu化合物の混合割合が、Y:Ba:Cu=20:
25:35としたものであり、前記介在物は、該介在物
の組成比がRE:Ba:Cu=30:10:10(RE
のモルパーセント=60%)になるようにRE元素を含
む化合物、Ba元素を含む化合物及びCu元素を含む化
合物の粉体を用いて形成したしたものであり、かつ、R
Eを含む化合物としてRE2 O3 を用い、このRE元素
としてY、Yb、Sm、Nd又はDyのいずれかを用
い、さらに、このRE2 O3 中のREのモルパーセント
として、REがY、Yb又はDyである場合には20%
とし、REがSm又はNdである場合には30%とする
と共に、これらRE元素を含む化合物、Ba元素を含む
化合物及びCu元素を含む化合物の粉体の混合物を約9
50℃で約30時間焼成して形成したものであることを
特徴とする構成を採用できる。
として、(構成15)前記介在物は、Y2 O3 :BaC
O3 :CuOの各粉体をY:Ba:Cu=20:10:
10となるように秤量して混合した後、これを約900
℃で仮焼して所定形状に成形し、再び約950℃で約3
0時間焼成して基板状に形成したものであることを特徴
とする構成を採用でき、構成6ないし15のいずれかの
態様として、(構成16)前記介在物を構成する元素を
含む化合物の粉体、又は、該粉体を成形した成形体、又
は、前記粉体もしくは成形体を仮焼した仮焼体、又は、
該仮焼体を本焼した本焼体を、前記アルミナやマグネシ
ア等の基板からなる支持体上に所定の形状に形成して敷
き、その上に前記超電導体を形成するための原料混合体
の成形体を載置して約1150℃の温度領域に加熱して
半溶融状態にした後、約1000℃まで約10℃/mi
nで降温し、そこから約1℃/hの速度で温室まで徐冷
して結晶化を行う工程を含むことを特徴とする構成を採
用できる。
系酸化物超電導体においては、REBa2 Cu3 O7-x
相(REはYを含む希土類元素)中にRE2 BaCuO
5 相を微細に分散させることによって臨界電流密度が高
められる。この場合、RE、Ba及びCuの組成比(R
E:Ba:Cu)が、図1に示されるRE、Ba及びC
uの三角組成図において、A(0.20:0.34:0.45),B
(0.28:0.32:0.40),C(0.29:0.29:0.42),D
(0.21:0.31:0.48)の各点で囲まれる組成範囲内の組
成を有する場合がREBa2 Cu3 O7-x 相とRE2 B
aCuO5 相以外の不純物が減り、かつRE2 BaCu
O5 相が適度に分散するため、比較的高い臨界電流密度
が得られる。そして、この組成範囲を有する部分の大き
さが一辺10mmの立方体以上の大きさを有する塊を含
むことができるものである場合に、磁石との反発力特性
に対する実用上の要請を十分に満たすことができる酸化
物超電導体塊を取り出すことが可能になる。
臨界電流特性を示す組成比は、REBa2 Cu3 O7-x
相とRE2 BaCuO5 相とが1:0.5の比率で存在
することになる場合の組成比であるRE:Ba:Cu=
2.0 :2.5 :3.5 であることが確認されているが、さら
に、図1の三角組成図において、REBa2 Cu3 O
7-x 相とRE2 BaCuO5 相とが1:0.2の比率で
存在することになる場合の組成比であるRE:Ba:C
u=1.4 :2.2 :3.2 である点と、REBa2 Cu3 O
7-x 相とRE2 BaCuO5 相とが1:0.8の比率で
存在することになる場合の組成比であるRE:Ba:C
u=2.6 :2.8 :3.8 である点とを結ぶ直線付近のA
(0.20:0.34:0.46),B(0.28:0.32:0.40),C
(0.29:0.29:0.42),D(0.21:0.31:0.48)の各点
で囲まれる組成範囲内の組成を有すれば比較的高い臨界
電流密度が得られ、さらに、この組成範囲を有する部分
の大きさが一辺10mmの立方体以上の大きさを有する
塊を含むことができるものである場合に、磁石との反発
力特性に対する実用上の要請を十分に満たすことができ
る酸化物超電導体塊を取り出すことが可能になることが
確認されている。
u3 O7-x 相中にRE2 BaCuO5 相が微細に分散さ
れた構造を有することから、組成比や組成のずれの測定
する場合、微視的な点の組成をもって比較すると、この
構造に起因する測定のばらつきが生じてしまう。このた
め、組成の測定は、例えば、一辺が3.5mm程度の立
方体の平均値を測定することで求めている。これは、本
発明の超電導体の場合、製造の際に前駆体を均質な組成
で作製することにより材料中で急激な組成変化は起こら
ないからである。したがって、一辺が10mmの立方体
の組成を調べる場合には、該立方体の頂点8隅から一辺
が3.5mm以上の立方体を切り出して各々の平均組成
を測定することによって調べることで十分である。例え
ば、8隅から切り出した立方体のそれぞれの組成が上述
の三角組成図における点A,B,C,Dで囲まれる領域
内にあれば、この10mmの立方体の組成が点A,B,
C,Dで囲まれる領域内にあるとしてよい。
O7-x 相中にRE2 BaCuO5 相が微細に分散した酸
化物超電導体においては、該酸化物超電導体中の任意の
2箇所におけるRE、Ba及びCuの組成比(RE:B
a:Cu)をそれぞれ(a:b:c)及び(d:e:
f)とし、これら2箇所の間の距離をtとしたとき、α
={(|a−d|+|b−e|+|c−f|)/t}で
定義される組成の勾配αが0.4モル/mm以下であれ
ば、比較的高い臨界電流密度が得られることが確認され
ている。
2 Cu3 O7-x 相(REはYを含む希土類元素)中にR
E2 BaCuO5 相が微細に分散した酸化物超電導体に
おいて、Mg,Al,Zr元素の含有率があわせて0.
04wt%以下の組成を有する部分の大きさが一辺10
mmの立方体以上の大きさを有する塊を含むことができ
るものであれば、磁石との反発力特性に対する実用上の
要請を十分に満たすことができる酸化物超電導体塊を取
り出すことが可能になることが確認されている。
いずれかの酸化物超電導体の特徴のいずれか2つ以上の
特徴を同時に兼ね備えていれば、臨界電流密度や磁気反
発力等の特性をより優れたものにすることができ、構成
5のように、組成中に、Ptを0.05〜5wt%含ま
れていても同様に優れた超電導特性を有する。製造の過
程で原料混合体をPtるつぼを用いて作製すると、組成
中にPtが0.05〜5wt%含まれる可能性がある
が、それによってPtが含まれても超電導特性を維持で
きるので、Ptるつぼを用いることができ、製造を容易
にできる。
程は、該焼成工程において前記原料混合体を支えるため
に該原料混合体に直接接触する介在物を、少なくともR
E(REはYを含む希土類元素)を50モル%以上含
み、かつ、このREを除いては前記超電導体を形成する
ための原料混合体を構成する元素以外の元素を含まない
材料で構成したことにより、この焼成工程において、原
料混合体と介在物もしくはこの介在物をさらに支える支
持体とが反応したり、あるいは、相互拡散によって介在
物もしくはこの介在物をさらに支える支持体の成分が原
料混合体に侵入して超電導相の形成を阻害する等の弊害
が生ずるのを有効に防止することが可能になった。この
場合、上記介在物は、その組成中に、少なくとも、RE
が50%以上含んでいると同時に、上記超電導体を形成
するための原料混合体を構成する元素以外の元素を含ま
ないものであればよい。すなわち、上記原料混合体を構
成する元素以外の元素を含まなければ、RE単体もしく
はRE化合物単独でもよく、また、構成7のように、原
料混合体を構成する元素であれば上記RE元素のほかに
Ba元素及びCu元素のいずれか一方又は双方を含むも
のであってもよい。また、この場合、介在物を構成する
REは、上記超電導体を形成するための原料混合体を構
成するRE化合物のREと同じものでなくてもよい。
つ、原料混合体を構成する元素以外の元素を含ませない
ものとすることにより、この介在物の融点をRE−Ba
−Cu−O系酸化物超電導体を形成するための原料混合
体の融点より高くすることができ、同時に、原料混合体
の融点より高い温度での焼成の際においても、原料混合
体の予定した組成や構造を崩すことなく処理を行なうこ
とを可能にする。逆に、この介在物に上記原料混合体を
構成する元素以外の元素が含んでいたり、あるいは、原
料混合体を構成する元素以外の元素を含まない場合であ
っても、例えば、Ba元素やCu元素が、REが50モ
ル%以下になる程度以上に余分に含んでいる場合におい
ては、上記焼成中において原料混合体の予定している組
成や構造を崩すことになる。
もので構成し、かつ、REとしてYを用いた場合におい
て、Ba:Cuの組成比を1:1に固定して、Y元素の
モルパーセントを変化させた場合の状態図を示すもので
ある。図2において、Yが50%以下では溶融温度が1
016℃(PQ)となり、50%以上の1257℃(R
S)に較べて急激に融点が下がることが本発明者等の実
験によって確認されている。これはYが50%以上では
比較的融点が高いY2 Ba1 Cu1 O5 及びY2 O3 相
となるのに対し、50%以下では比較的融点が低いY1
Ba2 Cu3 O7-X とY2 Ba1 Cu1 O5 相とになる
ためである。さらに他のRE元素におけるPQ、RSの
温度は本発明者等が行った実験により図3に表で示す通
り確認された。
REを50モル%以上含ませることにより、この介在物
の融点をREーBaーCuーO系酸化物超電導体を形成
するための原料混合体の融点より高くすることができ
る。それゆえ、原料混合体の融点より高い温度での焼成
の際におい、該原料混合体が溶融しても、融点の高い介
在物によって液相成分が他に流れ出すのが抑制される。
また、上記介在物をアルミナ、マグネシアもしくはジル
コニア等の基板で構成される支持体でさらに支持する場
合には、これら支持体との間で相互拡散が生じることな
く、この焼成工程を含む工程以後に形成される超電導体
のBaサイトに、Al、MgOもしくはZrO2 が置換
されて所望の超電導体の特性を劣化させること等を防止
することができる。
は、該粉体を成形した成形体、又は、前記粉体もしくは
成形体を仮焼した仮焼体、又は、該仮焼体を本焼した本
焼体で構成することができる。成形体で構成する場合に
は、他の支持体を用いることなくこの介在物のみによっ
て原料混合体を支えることも可能となる。
ミナ、マグネシアもしくはジルコニアを含むセラミック
スの基板からなる支持体によって支えることによって十
分な支持強度を確保することができる。特に、介在物が
粉体である場合には、この支持体で支える必要がある。
並びに、処理条件としては、構成10ないし16に記載
の構成とすることが特に好ましいことが確認されてい
る。
するための原料混合体を構成するRE化合物のRE及び
介在物を構成するREとして、共にYを用い、かつ、介
在物のREのモルパーセントを超電導体ものより大きく
した場合の例である。
aCO3 、CuOの各粉末を、組成比がY:Ba:Cu
=18:24:34となるように予め秤量した後、Ba
CO3 、CuOのみを白金坩堝中で950℃で2時間焼
成することでBaCuO2 とCuOの仮焼粉を得る(モ
ル比でBaCuO2 :CuO=24:10である)。こ
の仮焼粉と予め秤量した残りのY2 O3 とを混合して外
径50mm、厚さ20mmのデイスク状にプレス成形し
て超電導体を形成するための原料混合体である成形体を
作成する。
CO3 、CuOの各粉末を、Y:Ba:Cuが、それぞ
れ、A(20:10:10)、B(40:10:1
0)、C(10:10:0)、D(10:0:10)、
E(10:0:0)となるように秤量した後、混合して
900℃で仮焼して介在物となる粉末をそれぞれ作製す
る。
に示したように、アルミナ基板上に升を用いて外形50
mm、厚さ2mmの形状にそれぞれ敷き、この上に上記
超電導体の原料混合体の成形体を載置して1150℃の
温度領域に加熱して半溶融状態にした後、1000℃ま
で10℃/minで降温し、そこから1℃/hの速度で
室温まで徐冷して結晶化を行い、結晶化したものを酸素
気流中で600℃まで昇温し、そこから室温まで200
時間かけて徐冷してアニールを施して超電導体試料を得
る。ここで、Yのモルパーセントは、それぞれA=50
%,B=66%,C=50%,D=50%,E=100
%である。
を、図5に示したように、上部から下部側に向かって
3.5mm毎に区切って、、、の4つの領域に
分割し、各領域の温度77〔K〕、外部磁場0〔T〕に
おける臨界電流密度(Jc)を測定すると共に、各領域
におけるアルミの拡散量をICP(Inductivity Couple
dPlasma emission spectrophotometer )により分析し
た。これらの各領域における臨界電流密度(Jc)、並
びに分析した拡散量の結果は図6に表にして示す通りで
ある。
の領域、、、におけるY,Ba,Cuの3成分
の三角組成図を示す。なお、組成分析は、Y,Cuに関
しては容量法、Baに関しては重量法をそれぞれ用いて
行った。
体は、上述した結果から明かなように、上記の介在物を
用いたことで厚さ方向の組成がほぼ均一となり、かつア
ルミの拡散が抑制されることで、均一で高い臨界電流密
度を備えたものとなっている。
電導体を形成するための原料混合体を構成するRE化合
物のREとしてYbを用い、かつ、該原料混合体の組成
比がYb:Ba:Cu=22:26:36になるように
設定し、また、介在物の組成比をRE:Ba:Cu=2
0:10:10に固定し、かつ、この介在物を構成する
RE元素として、Er,Ho,Y,Dy,Gd,Eu,
Sm,Nd又はLaを用いた場合の例である。
BaCO3 及びCuOの各粉末を、組成比がYb:B
a:Cu=22:26:36となるように秤量した後、
BaCO3 、CuOのみを白金坩堝中で950℃で2時
間焼成してBaCuO2 とCuOの仮焼粉を得る(モル
比でBaCuO2 :CuO=26:10である)。この
仮焼粉と、予め秤量しておいたYb2 O3 とを混合して
外径50mm、厚さ20mmのデイスク状にスプレ成形
して超電導体を形成するための原料混合体たる成形体を
作製する。
3 のRE元素をそれぞれEr,Ho,Y,Dy,Gd,
Eu,Sm,Nd,Laと変えた各原料粉末と、BaC
O3、CuOの各原料粉末を組成比がRE:Ba:Cu
=20:10:10(REのモルパーセント=50%)
となるように秤量したものとを混合し、これを900℃
で仮焼して介在物となる粉末をそれぞれ作製する。
ナ基板上に外形50mm、厚さ2mmとなるように升を
用いてそれぞれ敷き、この上に上記超電導体の原料混合
体たる成形体をそれぞれ載せて1150℃の温度領域に
加熱してこれを半溶融状態にした後、1000℃まで1
0℃/minで降温し、そこから1℃/hrの速度で室
温まで徐冷することで結晶化を行い、結晶化したものを
酸素気流中で600℃まで昇温し、そこから室温まで2
00時間かけて徐冷してアニールを施して超電導体試料
を作製する。
体試料を、上部から下部側に向かって3.5mm毎に区
切って、、、の4つの領域に分割し、各領域の
温度77〔K〕、外部磁場0〔T〕における臨界電流密
度(Jc)を測定すると共に、各領域におけるアルミの
拡散量をICPにより分析した。これらの各領域におけ
る臨界電流密度(Jc)、並びに分析した拡散量の結果
は図8に表で示す通りである。
上記4つの領域、、、におけるY,Ba,Cu
の3成分の三角組成図を示す。なお、組成分析は、Y,
Cuに関しては容量法、Baに関しては重量法をそれぞ
れ用いて行った。
体は、上述した結果から明かなように、上記の介在物を
用いたことにより厚さ方向の組成がほぼ均一となり、か
つアルミの拡散が抑制されることで、均一で高い臨界電
流密度を備えたものとなっている。
電導体を形成するための原料混合体を構成するRE化合
物のREとしてYを用い、かつ、該原料混合体の組成比
がY:Ba:Cu=20:25:35となるように設定
し、また、介在物の組成比をRE:Ba:Cu=30:
10:10(REのモルパーセント=60%)に固定
し、この介在物の原料として用いるRE2 O3 中のRE
をモルパーセントでそれぞれA(Sm=30%,Nd=
30%)及びB(Y=20%,Yb=20%,Dy=2
0%)の各場合に設定し、さらに、この介在物の上に上
記超電導体の原料混合体を載置して、上述の特開平4ー
119968号公報に示されたMPMG法を用いて溶融
結晶化を行ってそれぞれ超電導体を得る例である。
aCO3 、CuOの各粉末を、Y:Ba:Cu=20:
25:35になるように秤量した後に混合し、白金坩堝
中で1400℃で30分間加熱溶融させて銅板に流し込
んで急冷凝固させる。この凝固体を粉砕した後に、外径
50mm、厚さ20mmのデイスク状にプレス成形して
超電導体の原料混合体たる成形体を作製する。
のREを、モルパーセントでそれぞれF(Sm=30
%,Nd=30%)、G(Y=20%,Yb=20%,
Dy=20%)の各場合に設定し、また、BaCO3 ,
CuOの各原料粉末をRE:Ba:Cu=30:10:
10となるように秤量混合し、これを950℃で30時
間焼成して介在物となる仮焼粉をそれぞれ作製する。
ナ基板上に載置し、この上に上記超電導体の原料混合体
たる成形体をそれぞれ載置し、ついで、これらを115
0℃の温度領域に加熱して上記超電導体の原料混合体た
る成形体を半溶融状態にした後、1000℃まで10℃
/minで降温し、そこから1℃/hrの速度で室温ま
で徐冷することで結晶化を行い、結晶化したものを酸素
気流中で600℃まで昇温し、そこから室温まで200
時間かけて徐冷してアニールを施して超電導体試料を作
製する。
体試料を、上部から下部側に向かって3.5mm毎に区
切って、、、の4つの領域に分割し、各領域の
温度77〔K〕、外部磁場0〔T〕における臨界電流密
度(Jc)を測定すると共に、各領域におけるアルミの
拡散量をICPによって分析した。これらの各領域にお
ける臨界電流密度(Jc)、並びに分析した拡散量の結
果は図10に表で示す通りである。
の場合の、上記4つの領域、、、におけるY,
Ba,Cuの3成分の三角組成図を示す。なお、組成分
析は、Y,Cuに関しては容量法、Baに関しては重量
法をそれぞれ用いて行った。
体は、上述した結果から明かなように、上記の介在物を
用いたことで厚さ方向の組成がほぼ均一となり、かつア
ルミの拡散が抑制されることで、均一で高い臨界電流密
度を備えたものとなっている。
て、その融点が高くなるように調整した仮焼粉を成形し
た後、これを焼結して基板状に形成したものを用いた場
合の例である。
aCO3 、CuOの各粉末を、組成比がY:Ba:Cu
=18:24:34になるように秤量した後、BaCO
3 、CuOのみを白金坩堝中で950℃で2時間焼成し
てBaCuO2 とCuOの仮焼粉を得る(モル比でBa
CuO2 :CuO=24:10である)。ついで、この
仮焼粉とあらかじめ秤量しておいたY2 O3 とを混合し
て外径50mm、厚さ20mmのデイスク状にプレス成
形して超電導体の原料混合体たる成形体を作製する。
aCO3 及びCuOの各粉末を、Y:Ba:Cu=A
(20:10:10)となるように秤量した後に混合
し、ついで、これを900℃で仮焼した後、50mm×
50mm×2mmの形状にプレス成形し、再び950℃
で30時間焼成して介在物となる基板を作製する。
上に載置し、この上に上記超電導体の原料混合体たる成
形体を載置し、ついで、1150℃の温度領域に加熱し
て上記超電導体の原料混合体たる成形体を半溶融状態に
した後、1000℃まで10℃/minで降温し、そこ
から1℃/hrで室温まで徐冷することにより結晶化を
行い、結晶化したものを酸素気流中で600℃まで昇温
し、そこから室温まで200時間かけて徐冷してアニー
ルを施して超電導体試料を作製する。
上部から下部側に向かって3.5mm毎に区切って、
、、の4つの領域に分割し、各領域の温度77
〔K〕、外部磁場0〔T〕における臨界電流密度(J
c)を測定すると共に、各領域におけるアルミの拡散量
をICPにより分析した。これらの各領域における臨界
電流密度(Jc)、並びに分析した拡散量の結果は図1
2に表にして示す通りである。
体は、上述した結果から明らかなように、上記の所定の
原料粉末を仮焼して基板状に成形した介在物を用いたこ
とで厚さ方向の組成が極めて均一となり、かつアルミの
拡散が抑制されることで均一で高い臨界電流密度を備え
たものとなっている。
電導体を形成するための原料混合体を構成するRE化合
物のRE及び介在物を構成するREとして、共にYを用
い、かつ、介在物の組成比をRE:Ba:Cu=1:
0:0とし、原料混合体を支持する基板としてZrO2
を用いた場合の例である。
aCO3 、CuOの各粉末を、組成比がY:Ba:Cu
=18:24:34となるように予め秤量した後、Ba
CO3 、CuOのみを白金坩堝中で880℃で24時間
焼成することでBaCuO2とCuOの仮焼粉を得る
(モル比でBaCuO2 :CuO=24:10であ
る)。この仮焼粉と予め秤量したY2 O3 及び0.5w
t%のPt粉末を混合して外径50mm、厚さ20mm
のデイスク状にプレス成形して超電導体を形成するため
の原料混合体である成形体を作成する。
O2 基板上に升を用いて外径50mm、厚さ2mmの形
状に敷き、この上に上記超電導体の原料混合体の成形体
を載置して1150℃の温度領域に加熱して半溶融状態
にした後、1000℃まで10℃/minで降温し、そ
こから1℃/hの速度で室温まで徐冷して結晶化を行
い、結晶化したものを酸素気流中で600℃まで昇温
し、そこから室温まで200時間かけて徐冷してアニー
ルを施して超電導体試料を作製する。
試料を、図13に示したように、上端部から下方に向か
って3.5mm間隔で4枚のディスク状に切断し、各デ
ィスクの中心部付近と端部の部分とからそれぞれ5mm
角の試料片を切り出し(上端部のディスクから下端部の
ディスクに向かってそれぞれの中心部から切り出した試
料片を、、、とし、同様にそれぞれのディスク
の端部の部分から切り出した試料片をそれぞれ、、
、とする)、各試料片について、温度77[K]、
外部磁場0[T]における臨界電流密度(Jc)を測定
すると共に、各試料片のZrの拡散量をICPにより分
析した。これらの各試料片の臨界電流密度(Jc)、並
びに分析した拡散量の結果は図14に表にして示した通
りである。
、、、、、におけるY,Ba,Cuの3成
分の三角組成図を示す。なお、組成分析は、Y,Cuに
関しては容量法、Baに関しては重量法をそれぞれ用い
て行った。
体は、上述した結果から明かなように、上記の所定の原
料粉末を仮焼きして基板上に成形した介在物を用いたこ
とで厚さ方向の組成がほぼ均一となり、かつZrの拡散
が抑制されることで、均一で高い臨界電流密度を備えた
ものとなっている。
介在物を用いることなく直接アルミナ若しくはマグネシ
ア基板上で超電導体原料混合体の結晶化を行った場合を
比較例1として説明する。
aCO3 、CuOの各粉末を、Y:Ba:Cu=18:
24:34になるように秤量した後に、BaCO3 、C
uOのみを白金坩堝中で950℃で2時間焼成してBa
CuO2とCuOの仮焼粉を得る(モル比で、BaCu
O2 :CuO=2:4である)。ついで、この仮焼粉と
予め秤量しておいたY2 O3 とを混合して、外径=50
mm、厚さ=20mmのデイスク状にプレス成形して超
電導体原料混合体たる成形体を作製する。
をそれぞれアルミナ基板及びマグネシア基板上に載置
し、ついで、1150℃の温度領域までに加熱して半溶
融状態にした後、1000℃まで10℃/minで降温
し、そこから1℃/hrの速度で室温まで徐冷すること
で結晶化を行い、結晶化したものを酸素気流中で600
℃まで昇温し、そこから室温まで200時間かけて徐冷
してアニールを施して超電導体試料を作製する。
上部から下部側に向かって3.5mm毎に区切って、
、、の4つの領域に分割し、各領域の温度77
〔K〕、外部磁場0〔T〕における臨界電流密度(J
c)を測定すると共に、各領域におけるアルミ及びマグ
ネシウムの拡散量をICPにより分析した。これらの各
領域における臨界電流密度(Jc)、並びに分析した拡
散量の結果は図16に表にして示す通りである。
おける上記4つの領域、、、におけるY,B
a,Cuの3成分の三角組成図を示す。なお、組成分析
は、Y,Cuに関しては容量法、Baに関しては重量法
をそれぞれ用いて行った。
体は、上述した結果から明らかなように、介在物を用い
ていないため、厚さ方向に組成にズレが生じ、かつアル
ミ及びマグネシウムの拡散が起こっており、試料の下部
において臨界電流密度の劣化が生じたものとなってい
る。
が、この介在物として、RE元素のモルパーセントを3
0%(すなわち、50%未満)とし、かつBaとCuの
組成比を変えたものを用いた場合を比較例2として説明
する。
aCO3 、CuOの各粉末を、Y:Ba:Cu=18:
24:34になるように秤量した後、BaCO3 、Cu
Oのみを白金坩堝中で、950℃で2時間焼成してBa
CuO2 とCuOの仮焼粉を得る(モル比で、BaCu
O3 :CuO=24:10である)。この仮焼粉と予め
秤量しておいたY2 O3 とを混合して外径50mm、厚
さ20mmのデイスク状にプレス成形して超電導体の原
料混合体たる成形体を作製する。
Oの各粉末をYのモルパーセントが30%となるよう
に、それぞれY:Ba:Cu=H(30:30:4
0)、I(30:40:0)、J(30:0:40)に
それぞれ秤量して混合したものを900℃で30時間焼
成してそれぞれ介在物となる仮焼粉を作製する。
上に升を使用して2mm程度敷き、この上に上記の超電
導体原料混合体たる成形体を載置して1150℃の温度
領域に加熱してこれを半溶融状態にした後、1000℃
まで10℃/minで降温し、そこから1℃/hrの速
度で温室まで徐冷することによって結晶化を行い、結晶
化したものを酸素気流中で600℃まで昇温し、そこか
ら室温まで200時間かけて徐冷してアニールを施して
超電導体試料を作製する。
を、上部から下部側に向かって3.5mm毎に区切って
、、、の4つの領域に分割し、各領域の温度7
7〔K〕、外部磁場0〔T〕における臨界電流密度(J
c)を測定すると共に、各領域におけるアルミの拡散量
をICPにより分析した。これらの各領域における臨界
電流密度(Jc)、並びに分析した拡散量の結果は図1
8に表にして示す通りである。
ある例について上記4つの領域、、、における
Y,Ba,Cuの3成分の三角組成図を示す。なお、組
成分析は、Y,Cuに関しては容量法、Baに関しては
重量法をそれぞれ用いて行った。
体は、上述した結果から明らかなように、Yのモルパー
セントが30%の場合の介在物では、介在物が超電導体
と一緒に溶融してしまい、厚さ方向に組成ズレが生じ、
かつアルミの拡散が起こって、試料の下部で臨界電流密
度の劣化が生じたものとなっている。
介在物を用いることなく直接Zr基板上で超電導体原料
混合体の結晶化を行った場合を比較例3として説明す
る。
aCO3 、CuOの各粉末を、Y:Ba:Cu=18:
24:34になるように秤量した後、BaCO3 、Cu
Oのみを880℃で24時間焼成してBaCuO2 とC
uOの仮焼粉を得る(モル比で、BaCuO3 :CuO
=24:10である)。この仮焼粉と予め秤量しておい
たY2 O3 及び0.5wt%のPt粉末とを混合して外
径50mm、厚さ20mmのデイスク状にプレス成形し
て超電導体の原料混合体たる成形体を作製する。
2 基板上に載置し、ついで1150℃の温度領域に加熱
してこれを半溶融状態にした後、1000℃まで10℃
/minで降温し、そこから1℃/hrの速度で室温ま
で徐冷することによって結晶化を行い、結晶化したもの
を酸素気流中で600℃まで昇温し、そこから室温まで
200時間かけて徐冷してアニールを施して超電導体試
料を作製する。
試料を、図13に示したように、上端部から下方に向か
って3.5mm間隔で4枚のディスク状に切断し、各デ
ィスクの中心部付近と端部の部分とからそれぞれ5mm
角の試料片を切り出し(上端部のディスクから下端部の
ディスクに向かってそれぞれの中心部から切り出した試
料片を、、、とし、同様にそれぞれのディスク
の端部の部分から切り出した試料片をそれぞれ、、
、とする)、各試料片について、温度77[K]、
外部磁場0[T]における臨界電流密度(Jc)を測定
すると共に、各試料片のZrの拡散量をICPにより分
析した。これらの各試料片の臨界電流密度(Jc)、並
びに分析した拡散量の結果は図20に表にして示した通
りである。
、、、、、におけるY,Ba,Cuの3成
分の三角組成図を示す。なお、組成分析は、Y,Cuに
関しては容量法、Baに関しては重量法をそれぞれ用い
て行った。
体は、上述した結果から明らかなように、介在物を用い
ていないため、厚さ方向に組成ずれが生じ、かつZrの
拡散が起こっており、試料の大半で臨界電流密度の劣化
が生じたものとなっている。
ずに直接アルミナ基板上で結晶化を行った場合である
が、基板からの影響を少なくするために、前駆体の大き
さを厚くして成形した場合の例である。
を、Y:Ba:Cu=18:24:34になるように秤
量した後、BaCO3 、CuOのみを白金坩堝中で、9
50℃で2時間焼成してBaCuO2 とCuOの仮焼粉
を得る(モル比で、BaCuO3 :CuO=24:10
である)。この仮焼粉と予め秤量しておいたY2 O3 と
を混合して外径50mm、厚さ40mmのデイスク状に
プレス成形して成形体を作製する。次にこの成形体をア
ルミナ基板上に載置し、ついで1150℃の温度領域に
加熱してこれを半溶融状態にした後、1000℃まで1
0℃/minで降温し、そこから1℃/hrの速度で室
温まで徐冷することによって結晶化を行い、結晶化した
ものを酸素気流中で600℃まで昇温し、そこから室温
まで200時間かけて徐冷してアニールを施して超電導
体試料を作製する。
に、自重が重いために形状が崩れて図22のようなクラ
ックが約10mm間隔で試料全体にわたって発生してい
た。
向かって3.5mm間隔で区切って4枚の板状体に切断
し、各板状体の中心部付近と端部の部分とからそれぞれ
5mm角の試料片を切り出し(上端部の板状体から下端
部の板状体に向かってそれぞれの中心部から切り出した
試料片を、、、とし、同様にそれぞれのディス
クの端部の部分から切り出した試料片をそれぞれ、
、、とする)、各試料片について、温度77
[K]、外部磁場0[T]における臨界電流密度(J
c)を測定すると共に、各試料片のZrの拡散量をIC
Pにより分析した。これらの各試料片の臨界電流密度
(Jc)、並びに分析した拡散量の結果は図23に表に
して示した通りである。
、、、、、におけるY,Ba,Cuの3成
分の三角組成図を示す。なお、組成分析は、Y,Cuに
関しては容量法、Baに関しては重量法をそれぞれ用い
て行った。
体は、上述した結果から明らかなように、クラックが発
生し、大きな形状を保つことができない。また、やはり
介在物を用いていないため、厚さ方向に組成ズレが生
じ、かつアルミの拡散が起こっており、試料の大半で臨
界電流密度の劣化が生じたものとなっている。
CuーO系超電導体(REは1種もしくは2種以上の希
土類金属元素)を作製する際に、介在物を、アルミナ基
板やマグネシア基板等の介在物とは別個の支持体に載置
した例を述べたが、このような支持体自体を介在物で構
成することによって介在物で支持体を兼ねるようにして
もよい。また、別個の支持体を用いる場合においては、
焼結温度に対して耐熱性を有するものであれば他のもの
でもよいことは勿論である。
法によれば、RE化合物(REはYを含む希土類元
素)、Ba化合物及びCu化合物を含む原料混合体に、
少なくとも該原料混合体の融点より高い温度領域におけ
る焼成工程を含む処理を施してREーBaーCuーO系
酸化物超電導体を製造する場合における上記焼成工程に
おいて前記原料混合体を支えるために該原料混合体に直
接接触する介在物を、少なくともRE(REはYを含む
希土類元素)を50モル%以上含み、かつ、このREを
除いては前記超電導体を形成するための原料混合体を構
成する元素以外の元素を含まない材料で構成したことに
より、この介在物の融点をREーBaーCuーO系酸化
物超電導体を形成するための原料混合体の融点より高く
することを可能にし、同時に、原料混合体の融点より高
い温度での焼成の際においても、該原料混合体の予定し
た組成や構造を崩すことなく処理を行なうことを可能に
した。これにより、この焼成工程において、原料混合体
と介在物もしくはこの介在物をさらに支える支持体とが
反応したり、あるいは、相互拡散によって介在物もしく
はこの介在物をさらに支える支持体の成分が原料混合体
に侵入して超電導相の形成を阻害する等の弊害が生ずる
のを有効に防止することが可能になり、これにより、大
型でより高い臨界電流密度特性等の優れた超電導特性を
有する酸化物超電導体を歩留まり良く製造することがで
きるようになった。
Ba,Cuの3成分の三角組成図に示した図である。
のモルパーセントを変化させた場合のY,Ba,Cuの
3成分系の相図である。
Sの各温度を表で示す図である。
設置した図である。
て、臨界電流密度(Jc)及びアルミナの拡散量を測定
する試料の切り出し方を示す図である。
域、、、における臨界電流密度(Jc)、並び
に分析した拡散量の結果を表で示す図である。
体試料の4つの領域、、、におけるY,Ba,
Cuの3成分の三角組成図を示す図である。
域、、、における臨界電流密度(Jc)、並び
に分析した拡散量の結果を表で示す図である。
Yの場合における4つの領域、、、における
Y,Ba,Cuの3成分の三角組成図を示す図である。
領域、、、における臨界電流密度(Jc)、並
びに分析した拡散量の結果を表で示す図である。
をFとして作製した場合の超電導体試料の4つの領域
、、、の組成を、Y,Ba,Cuの3成分の三
角組成図に示した図である。
域、、、における臨界電流密度(Jc)、並び
に分析した拡散量の結果を表にして示す図である。
度(Jc)及びZrの拡散量を測定する試料の切り出し
方を示す図である。
試料片、、、、、、、における臨界電
流密度(Jc)、並びに分析したアルミの拡散量の結果
を表で示す図である。
試料片、、、、、、、の組成を、Y、
Ba、Cu、の3成分の三角座標上に示した図である。
領域、、、における臨界電流密度(Jc)、並
びに分析したアルミ及びマグネシウムの拡散量の結果を
示す図である。
おける超電導体試料の4つの領域、、、の組成
をY,Ba,Cuの3成分の三角座標上に示した図であ
る。
領域、、、における臨界電流密度(Jc)、並
びに分析した拡散量の結果を表にして示す図である。
パーセントがHである例について4つの領域、、
、の組成をY,Ba,Cuの3成分の三角座標上に
示した図である。
料片、、、、、、、における臨界電流
密度(Jc)、並びに分析したZrの拡散量の結果を表
で示す図である。
料片、、、、、、、の組成をY,B
a,Cuの3成分の三角座標上に示した図である。
示す図である。
料片、、、、、、、における臨界電流
密度(Jc)、並びに分析したアルミの拡散量の結果を
表で示す図である。
料片、、、、、、、の組成をY,B
a,Cuの3成分の三角座標上に示した図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 RE化合物(REはYを含む希土類元
素)、Ba化合物及びCu化合物を含む原料混合体に、
少なくとも該原料混合体の融点より高い温度領域におけ
る焼成工程を含む処理を施してRE−Ba−Cu−O系
酸化物超電導体を製造する酸化物超電導体の製造方法に
おいて、 前記焼成工程において前記原料混合体を支えるために該
原料混合体に直接接触する介在物を、少なくともRE
(REはYを含む希土類元素)を50モル%以上含み、
かつ、このREを除いては前記超電導体を形成するため
の原料混合体を構成する元素以外の元素を主たる成分と
しては含まない材料で構成したことを特徴とする酸化物
超電導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24720795A JP3217660B2 (ja) | 1994-09-26 | 1995-09-26 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22941694 | 1994-09-26 | ||
JP6-229416 | 1994-09-26 | ||
JP24720795A JP3217660B2 (ja) | 1994-09-26 | 1995-09-26 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Publications (2)
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JPH08151259A JPH08151259A (ja) | 1996-06-11 |
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---|---|---|---|
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