JP3214367B2 - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はIII族窒化物半導
体(AlXInYGa1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y
=0を含む)からなる半導体発光素子の製造方法の改良
に関する。この半導体発光素子は例えば発光ダイオード
やレーザダイオードとして利用できる。
【0002】
【従来の技術】可視光短波長領域の発光素子として化合
物半導体を用いたものが知られている。なかでもIII族
窒化物半導体は直接遷移型であることから発光効率が高
くかつ光の3原色の1つである青色を発光することか
ら、特に注目を集めている。このような発光素子は、例
えば、サファイア基板の上にバッファ層、n伝導型の半
導体層、発光層及びp伝導型の半導体層を順に積層した
構成である。
【0003】このような発光素子においてはサファイア
基板が絶縁体であることから、p伝導型の半導体層とn
伝導型の半導体層を挟み込むように電極を取り付けるこ
とができない。従って、素子の上面、即ちサファイア基
板のない面においてp伝導型及びn伝導型の半導体層へ
それぞれ電極を形成する必要がある。このためには、絶
縁分離のための溝を形成したり、n伝導型の半導体層を
表出させるための穴をp伝導型の半導体層及び発光層に
あける工程が別途必要となる。また、n伝導型の半導体
層の上面へ電極を接続した場合には電流がこのn伝導型
の半導体層と平行に流れることとなる。このため、抵抗
が大きくなって不必要な電圧降下や発熱が生じる。
【0004】サファイア基板は高価であることから、除
去されたサファイア基板を再利用できれば、素子の製造
コストを引き下げられる。また、サファイア基板がなく
なると、半導体層の劈開面を利用して、ウエハの状態か
ら各素子を容易に切り分けられることとなる。また、発
光素子をカップ型の反射板へ取り付けるとき、発光ダイ
オードの例えばn伝導型の半導体層をその底面へ直接接
続することができる。反射板は通常銀等の導電性材料よ
り形成されているので、素子に対するワイヤボンディン
グはp伝導型の半導体層に対してのみ行えばよくなる。
なお、従前の発光素子ではサファイア基板が反射板の底
面へ当接するので、p伝導型及びn伝導型の半導体層の
それぞれにワイヤボンディングを施す必要がある。
【0005】そこで、特開平7ー202265号公報に
おいて、酸化亜鉛からなる中間層を用い、既述のごとく
問題となっていたサファイア基板を半導体構造物から除
去する技術が開示されている。この技術によれば、ま
ず、サファイア基板の両面に酸化亜鉛からなる中間層を
形成し、この中間層の上にハライド法により形成された
GaNからなる2つの半導体層を形成する。そして、酸
化亜鉛のみをエッチングする溶液を用いた湿式エッチン
グにより中間層だけを除去する。これにより、半導体層
からサファイア基板が分離される。ハライド法により形
成された半導体層を基板として、その上へ有機金属化合
物気相成長法(以下、「MOVPE法」と略す。)によ
り発光ダイオードを形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の半導体発光素子では、基板となる半導体層の製造
方法(ハライド法)と発光素子本体となる半導体層の製
造方法(MOVPE法)が異なっている。従って、基板
となる半導体層と発光素子本体となる半導体層との間に
おいて格子歪みや欠陥の生じるおそれがある。この歪み
や欠陥が発光素子の発光効率を低下させる原因となりか
ねない。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決すべくなされたものである。即ち、この発明の一の局
面によれば、III族窒化物半導体(AlXInYGa1ーXーY
N;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成される
半導体発光素子の製造方法であって、サファイア基板の
少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第1の層を形成し、
前記第1の層の上にp伝導型の第1の半導体層若しくは
I型の半絶縁層をMOVPE法で形成し、前記第1の半
導体層の上にn伝導型の第2の半導体層をMOVPE法
で形成し、 前記第2の半導体層の上に導電性の補強層
を形成し、その後、酸化亜鉛からなる前記第1の層及び
前記サファイア基板を前記第1の半導体層から分離す
る。
【0008】このようにして半導体発光素子を製造すれ
ば、酸化亜鉛の上へ発光素子本体の半導体層、即ちp伝
導型の第1の半導体層若しくはI型の半絶縁層がMOV
PE法で形成され、更に同様にしてn伝導型の第2の半
導体層が形成される。酸化亜鉛はIII族窒化物半導体に
近い格子定数を持ち、サファイア基板上に良質のIII族
窒化物半導体を成長させるバッファ層としての機能を有
することは、特開昭7ー202265号公報に記載の通
りである。従って、発光素子本体の半導体層の結晶構造
は設計通りとなり、そこに歪みや欠陥の生じる可能性は
殆どない。従って、高い発光効率の発光素子を製造でき
る。発光素子からサファイア製の基板が取り去られてい
るが、その代わりに補強層が形成されている。よって、
発光素子は全体として充分な機械的強度を備えている。
【0009】また、この発明の他の局面によれば、III
族窒化物半導体(AlXInYGa1ーXーYN;X=0、Y
=0、X=Y=0を含む)で形成される半導体発光素子
の製造方法であって、サファイア基板の少なくとも一面
へ酸化亜鉛からなる第1の層を形成し、前記第1の層の
上にn伝導型の第1の半導体層をMOVPE法で形成
し、前記第1の半導体層の上に導電性の補強層を形成
し、その後、前記第1の半導体層から前記第1の層及び
サファイア基板を分離し、前記第1の半導体層において
前記第1の層が除去された面の上へp伝導型の第2の半
導体層若しくはI型の半絶縁層をMOVPE法で形成す
る。
【0010】このようにして半導体発光素子を製造して
も、酸化亜鉛の上へ直接発光素子本体の半導体層、この
場合はn伝導型の第1の半導体層がMOVPE法で形成
され、更に同様にしてp伝導型の第2の半導体層若しく
はI型の半絶縁層が形成される。従って、発光素子本体
の半導体層の結晶構造は設計通りとなり、そこに歪みや
欠陥の生じる可能性は殆どない。従って、高い発光効率
の発光素子を製造できることとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図面を参照しな
がら更に詳細に説明する。図1はこの発明の一の実施の
形態の発光ダイオード1を示す断面図である。この発光
ダイオード1は発光素子本体5及び補強層6を備えてな
る。発光素子本体5には電極パッド7が取り付けられて
いる。補強層6は導電性を有し、電極パッドを必要とし
ない。
【0012】発光素子本体5はマグネシウムがドープさ
れたGaNからなるp伝導型の第1の半導体層2、シリ
コン及び亜鉛がドープされたInGaNからなる発光層
3及びシリコンがドープされたGaNからなるn伝導型
の第2の半導体層4、から構成される。各層の膜厚は、
例えば次の通りである。 第1の半導体層2:1000nm 発光層3 : 500nm 第2の半導体層4:2200nm
【0013】p伝導型の第1の半導体層2を発光層側の
低ホール濃度p層と電極側の高ホール濃度p+層とから
なる2層構造とすることができる。発光層3は図1に示
したダブルヘテロ型のものに限定されず、シングルへテ
ロ型、超格子構造型のものなどを用いることができる。
また、発光層3を省略し、発光素子本体をいわゆるp−
nホモ接合型とすることもできる。発光層3とp伝導型
の第1の半導体層2との間にマグネシウム等のアクセプ
タをドープしたバンドギャップの広いAlXInYGa
1-X-YN(X=0,Y=0,X=Y=0を含む)層を介在させることが
できる。これは発光層3中に注入された電子が第1の半
導体層2に拡散するのを防止するためである。n伝導型
の第2の半導体層4を発光層側の低電子濃度n層と補強
層6側の高電子濃度n+層とからなる2層構造とするこ
とができる。
【0014】発光素子本体5をI型の半絶縁層とn伝導
型の第2の半導体層とからなる、いわゆるMIS型の発
光素子とすることもできる。
【0015】補強層6はn伝導型のGaNからなる。こ
の補強層6は導電性を有するものとされる。例えば、ハ
ライド法で形成されたGaNは特にドーパントを用いる
ことなくn伝導型の導電性となる。補強層6の膜厚は、
発光素子本体5の機械的補強をする観点から、100μ
m以上とすることが好ましい。
【0016】この補強層6はそれ自体が充分な機械的強
度を持ち、n伝導型の第2の半導体層4に対し低い層間
電気抵抗でかつ充分な機械的強度をもって接合されるも
のであれば、その材質、膜厚及び第2の半導体層4に対
する接合方法は特に限定されない。補強層6として、II
I族窒化物半導体AlXInYGa1-X-YN(X=0,Y=0,X=Y=
0を含む)を用いることができる。
【0017】次に、図1の発光ダイオード1の製造方法
について説明する。 (ステップ1)図2に示すように、サファイア基板8の
上にスパッタリングにより酸化亜鉛からなる中間層9を
形成する。中間層9の膜厚は50〜200nmとするこ
とが好ましい。
【0018】(ステップ2)続いて、MOVPE法若し
くはMOCVD法などの周知の方法で、中間層9の上へ
p伝導型の第1の半導体層2、発光層3及びn伝導型の
第2の半導体層4を順に結晶成長させ、発光素子本体5
を形成する。例えば、特開昭63ー188977号公
報、特開平4ー163969号公報、特開平6ー283
825号公報、特開平6ー268257号公報等を参照
されたい。
【0019】(ステップ3)そして、p伝導型の第2の
半導体層4の上へ直接、ハライド法により、補強層6を
形成する。ハライド法を採用したのは結晶の成長速度が
速く、そのため素子に加わる熱量を可及的に少なくでき
るからである。勿論、他の方法、例えばMOVPE法で
この補強層を形成することもできる。ハライド法を実行
するときの熱を利用して第1の半導体層2をp伝導型化
することもできる。
【0020】(ステップ4)その後、図3に示すよう
に、基板8と中間層9を発光素子本体5から分離させ
る。分離の方法は中間層9を選択的にウエットエッチン
グすることによる。
【0021】(ステップ5)発光素子本体5において中
間層9が剥がされた面へ蒸着により電極7を形成して、
図1の構成の発光ダイオード1とする。
【0022】上記ステップ1及び4について、詳しくは
特開平7ー2022265号公報及び Appl. Phys. Let
t. 61(22). 30 November 1992. pp 2688-2690 を参照さ
れたい。
【0023】図4にはこの発明の他の実施の形態の発光
ダイオード11が示されている。図1と同一の層には同
一の符号を付してその説明を省略する。この発光ダイオ
ード11では、補強層16がシリコン単結晶からなり、
発光素子本体5へソルダ12により接合されている。補
強層16の厚さは100〜600μmとすることが好ま
しい。この補強層16はシリコンインゴット若しくはシ
リコンウエハから常法により切り出される。補強層16
は機械的強度と適当な導電性を備えるものであれば特に
限定されない。
【0024】ソルダ12ははんだからなり、補強層16
と第2の半導体層4との間の全面に設けられることが好
ましい。発光層3の電流密度をその全域において均一に
するためである。また、この実施例では補強層16に電
極パッド18を設けた。
【0025】図4に示した発光ダイオード11も図1の
ものと同様にして形成できる。即ち、発光素子本体5よ
り酸化亜鉛製の中間層とサファイア基板を分離し、その
後ソルダ12により発光素子本体5へ補強層16を接着
する。
【0026】図5にはこの発明の他の実施の形態の発光
ダイオード21が示されている。この発光ダイオード2
1では、発光素子本体50において、n伝導型の第1の
半導体層20へ補強層26が接合されている。補強層2
6のスペックは図1の補強層6と同一である。そして、
p伝導型の第2の半導体層40の上面にはそのほぼ全域
にわたる金製の透明電極27が蒸着され、更に、金製の
電極パッド28が取り付けられる。
【0027】次に、この発光ダイオード21の形成方法
について説明する。 (ステップ1)図6に示すとおり、サファイア基板8の
一面に酸化亜鉛の中間層9をスパッタリングにより形成
する。そして、中間層9の上へn伝導型の第1の半導体
層20をMOVPE法により成長させる。更に、第1の
半導体層の上へn伝導型のGaNからなる補強層26を
ハライド法により成長させて、図6に示した構造体を形
成する。
【0028】(ステップ2)その後、図7に示すとお
り、ウエットエッチングにより第1の半導体層20から
中間層9と基板8を取り去る。
【0029】その後、図8に示すとおり、第1の半導体
層20の上へ発光層30をMOVPE法により結晶成長
させる。そして、同様にしてp伝導型の第2の半導体層
40を結晶成長させ、更に透明電極27及び電極パッド
28を蒸着して図5に示した構成の発光ダイオード21
を得る。
【0030】この発光ダイオード21は、図9に示すよ
うに、カップ型の反射板60に取り付けられる。この反
射板60は銀等の導電性の材料で形成される。従って、
発光ダイオード21の導電性を有する補強層26を反射
板60の底面へ接合することにより、素子に対する一方
の結線はこの反射板60へ行えばよいこととなり、その
作業は容易である。発光ダイオード21に対する他の結
線は従来同様に電極28へワイヤボンディングをするこ
とにより行われる。
【0031】発光ダイオード21は補強層26によりそ
の機械的強度が確保されているので、反射板60へ取り
付ける際の衝撃により破壊されることはない。
【0032】
【実施例】この発明の一実施例を図5の発光ダイオード
21を例に採り、図6ないし8を参照しながら説明す
る。発光ダイオード21の構成については既述のとおり
であるので、ここでは具体的な製造条件について説明す
る。
【0033】(ステップ1)(0001)方向の面方位
を有するサファイア基板8を準備し、このサファイア基
板8をメタノール等の有機薬品で洗浄する。
【0034】(ステップ2)サファイア基板8を一般的
なRFスパッタリング装置のチャンバ内にセットして、
チャンバを真空引きする。その後、アルゴン・酸素の混
合ガスにより酸化亜鉛のターゲットをスパッタして、サ
ファイア基板8の一面に厚さ100nmの酸化亜鉛から
なる中間層9(第1の層)を形成する。
【0035】(ステップ3)基板を汎用の気相成長装置
(特公平5ー73251号公報等参照)のサセプタへ取
り付け、温度を1150℃に保持し、TMG(トリメチ
ルガリウム)を1.12 X 10ー4 mol/min、アンモニ
アを10liter/min導入し、膜厚約2200nm、電子
濃度2 X 1018/cm3のシリコンがドープされたnー
GaNからなる第1の半導体層20を形成する。
【0036】(ステップ4)基板をハライド装置のチャ
ンバ内にセットし、温度を1090℃に維持する。そし
て、850℃に加熱されたGaへHClを30 cc/min
流通させて得たGaClをチャンバへ導入する。それと
同時にアンモニアを400 cc/min、キャリアガスとし
ての窒素ガスを3 liter/min 導入し、膜厚100μmの
n−GaNからなる補強層26を第1の半導体層20の
上に形成する。これにより図6の構造物が得られること
となる。
【0037】(ステップ5)基板を塩酸系エッチャント
(具体的には王水)に浸し、温度を60℃に維持して、
10分間超音波洗浄をする。これにより図7に示すとお
り、第1の半導体層20から中間層9及びサファイア基
板8が分離される。
【0038】(ステップ6)図7に実線で示される第1
の半導体層20及び補強層26を既述の気相成長装置に
再度装着し、温度を850℃に保持し、N2を20 lite
r/min、NH3を10liter/min、TMGを1.53 X 1
ー4 mol/min、TMI(トリメチルインジウム)を0.
02 X 10ー4 mol/min、DEZ(ジエチルジンク)を
2 X 10ー7mol/min及びシランを10 X 10ー8 mol/mi
n導入し、膜厚約500nmの亜鉛及びシリコンドープ
トIn0.05Ga0.95Nからなる発光層30を形成する(図8
参照)。この発光層における亜鉛の濃度は1 X 1018
/cm3、シリコンの濃度は1X 1018/cm3である。
【0039】(ステップ7)次に、温度を1000℃に
保持し、N2を20 liter/min、NH3を10 liter/mi
n、TMGを1.12 X 10ー4 mol/min、CP2Mg
(ビスシクロペンタジエニルマグネシウム)を2 X 1
ー4 mol/min導入し、膜厚約200nmのマグネシウム
ドープトGaNからなる第2の半導体層40を形成する。
この第2の半導体層40におけるマグネシウムの濃度は
1 X 1020/cm3である。この状態で第2の半導体層
40は高抵抗の半絶縁体である。
【0040】(ステップ8)その後、電子線照射装置を
用いて、第2の半導体層40へ一様に電子線を照射す
る。電子線の照射条件は、加速電圧約10kV、試料電
流1μA、ビーム移動速度0.2mm/sec、ビーム径60
μmΦ、真空度5.0 X 10ー5Torrである。このような
電子線照射によって第2の半導体層40は所望のp伝導
型となる。
【0041】(ステップ9)そして、金製の透明電極2
7を第2の半導体層40の上に蒸着し、更に金製の第1
の電極バッド28を蒸着する。その後、バルクから周知
の方法で切り出して、図5に示す構成の発光ダイオード
21を得る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の発光素
子は酸化亜鉛の上へ発光素子本体の第1の半導体層がM
OVPE法で形成され、更に同様にして第2の半導体層
が形成される。酸化亜鉛はIII族窒化物半導体に近い格
子定数を持ち、サファイア基板上に良質のIII族窒化物
半導体を成長させるバッファ層としての機能を有する。
従って、発光素子本体の半導体層の結晶構造は設計通り
となりそこに歪みや欠陥の生じる可能性は殆どない。従
って、高い発光効率の発光素子を製造できる。
【0043】この発明は上記発明の実施の形態及び実施
例の記載に何ら限定されるものではなく、特許請求の範
囲を逸脱しない範囲で、当業者が想到し得る種々の変形
態様を包含する。
【0044】以下、次の事項を開示する。 (1) III族窒化物半導体(AlXInYGa1ーXーYN;X
=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成される半導体
発光素子の製造方法であって、サファイア基板の少なく
とも一面へ酸化亜鉛からなる第1の層を形成し、前記第
1の層の上に発光素子の第1の半導体層若しくはI型の
半絶縁層を有機金属化合物気相成長法で形成し、酸化亜
鉛からなる前記第1の層及び前記サファイア基板を前記
第1の半導体層若しくは前記I型の半絶縁層から分離す
ることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
【0045】(2) III族窒化物半導体(AlXInYGa
1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成
される半導体発光素子の製造方法であって、サファイア
基板の少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第1の層を形
成し、前記第1の層の上にn伝導型の第1の半導体層を
有機金属化合物気相成長法で形成し、前記第1の半導体
層の上にp伝導型の第2の半導体層若しくはI型の半絶
縁層を有機金属化合物気相成長法で形成し、前記第2の
半導体層の上に導電性のあるシリコン単結晶を導電性の
あるソルダにより接合し、その後、酸化亜鉛からなる前
記第1の層及び前記サファイア基板を前記第1の半導体
層から分離することを特徴とする半導体発光素子の製造
方法。
【0046】(3) III族窒化物半導体(AlXInYGa
1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成
される半導体発光素子の製造方法であって、サファイア
基板の少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第1の層を形
成し、前記第1の層の上にp伝導型の第1の半導体層若
しくはI型の半絶縁層を有機金属化合物気相成長法で形
成し、前記第1の半導体層の上に導電性の補強層を形成
し、その後、前記第1の半導体層若しくは前記I型の半
絶縁層から前記第1の層及びサファイア基板を分離し、
前記第1の半導体層若しくは前記半絶縁層において前記
第1の層が除去された面の上へn伝導型の第2の半導体
層を有機金属化合物気相成長法で形成することを特徴と
する半導体発光素子の製造方法。
【0047】(4) III族窒化物半導体(AlXInYGa
1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成
される半導体発光素子の製造方法であって、サファイア
基板の少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第1の層を形
成し、前記第1の層の上に発光素子の第1の導電型の第
1の半導体層を有機金属化合物気相成長法で形成し、第
1の半導体層の上に第2の導電型の第2の半導体層を同
じく有機金属気相成長法で形成し、その後、酸化亜鉛か
らなる前記第1の層及び前記サファイア基板を前記第1
の半導体層から分離することを特徴とする半導体発光素
子の製造方法。
【0048】(5) III族窒化物半導体(AlXInYGa
1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成
される半導体発光素子の製造方法であって、サファイア
基板の少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第1の層を形
成し、前記第1の層の上に直接発光ダイオードを構成す
る複数の半導体層を有機金属化合物気相成長法で形成
し、その後、酸化亜鉛からなる前記第1の層及び前記サ
ファイア基板を前記第1の半導体層から分離することを
特徴とする半導体発光素子の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一の実施の形態の半導体発光
素子の断面図。
【図2】図2は図1の半導体発光素子の製造方法を示す
断面図。
【図3】図3は図1の半導体発光素子の製造方法を示す
断面図。
【図4】図4はこの発明の他の実施の形態の半導体発光
素子の断面図。
【図5】図5はこの発明の他の実施の形態の半導体発光
素子の断面図。
【図6】図6は図5の半導体発光素子の製造方法を示す
図。
【図7】図7は図5の半導体発光素子の製造方法を示す
図。
【図8】図8は図5の半導体発光素子の製造方法を示す
図。
【図9】図9は図5の半導体素子を反射板に取り付けた
状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1、11、21 半導体発光素子 2、40 p伝導型の半導体層 3、30 発光層 4、20 n伝導型の半導体層 5、50 発光素子本体 6、16、26 補強層 7 電極 8 サファイア基板 9 酸化亜鉛層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−307188(JP,A) 特開 平7−187892(JP,A) 特開 平7−273367(JP,A) 特開 平7−202265(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H01L 33/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 III族窒化物半導体(AlXInYGa
    1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成
    される半導体発光素子の製造方法であって、 サファイア基板の少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第
    1の層を形成し、 前記第1の層の上にp伝導型の第1の半導体層若しくは
    I型の半絶縁層を有機金属化合物気相成長法で形成し、 前記第1の半導体層の上にn伝導型の第2の半導体層を
    有機金属化合物気相成長法で形成し、 前記第2の半導体層の上に導電性の補強層を形成し、 その後、酸化亜鉛からなる前記第1の層及び前記サファ
    イア基板を前記第1の半導体層から分離することを特徴
    とする半導体発光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記補強層はn伝導型のIII族窒化物半
    導体(AlXInYGa1ーXーYN;X=0、Y=0、X=
    Y=0を含む)からなり、該補強層は前記第2の半導体
    層の上にハライド法により形成されることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記補強層はシリコン結晶からなり、該
    補強層は前記第2の半導体層の上へソルダにより接合さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 III族窒化物半導体(AlXInYGa
    1ーXーYN;X=0、Y=0、X=Y=0を含む)で形成
    される半導体発光素子の製造方法であって、 サファイア基板の少なくとも一面へ酸化亜鉛からなる第
    1の層を形成し、 前記第1の層の上にn伝導型の第1の半導体層を有機金
    属化合物気相成長法で形成し、 前記第1の半導体層の上に導電性の補強層を形成し、 その後、前記第1の半導体層から前記第1の層及びサフ
    ァイア基板を分離し、 前記第1の半導体層において前記第1の層が除去された
    面の上へp伝導型の第2の半導体層若しくはI型の半絶
    縁層を有機金属化合物気相成長法で形成することを特徴
    とする半導体発光素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記補強層はn伝導型のIII族窒化物半
    導体(AlXInYGa1ーXーYN;X=0、Y=0、X=
    Y=0を含む)からなり、該補強層は前記第1の半導体
    層の上にハライド法により形成されることを特徴とする
    請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
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