JP3213779U - 内接歯車ポンプ - Google Patents

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泰宏 高田
泰宏 高田
遼 西山
遼 西山
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博昭 竹田
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Abstract

【課題】脈動を生じ難い構成を有すると共に、外歯歯車の端面とハウジングとの間の焼き付きを防止した内接歯車ポンプを提供する。【解決手段】内接歯車ポンプ1は入力軸40を有し、入力軸40は、外歯歯車20の回転軸22,23と同軸に配設され、ハウジング2に設けられたベアリング15によって回転自在に支持されるとともに、一方端が外歯歯車20の一方の回転軸23に接続され、他方端が駆動モータに接続される。外歯歯車20の歯車部21及び回転軸22,23は一体成形される。入力軸40の接続側端部は、その軸線方向に形成され且つその軸端面に開口する係合穴41を有し、回転軸23の接続側端部は係合穴41に挿入される係合軸23aとなっている。入力軸40及び回転軸23は、係合穴41に係合軸23aが挿入された状態で相互に接続されて一体的に回転する。一方、回転軸23は入力軸40に対して軸方向に移動可能になっている。【選択図】図1

Description

本考案は、歯部の一部が相互に噛み合う外歯歯車及び内歯歯車を備えた内接歯車ポンプに関する。
前記内接歯車ポンプとして、従来、例えば、下記特許文献1に開示されたものが知られている。この内接歯車ポンプは、一体成形されたピニオンギヤ(外歯歯車)及び駆動軸と、ピニオンギヤに外嵌されたリングギヤ(内歯歯車)と、ピニオンギヤ及びリングギヤを収容するフロント側取付体及びエンド側取付体(ハウジング)と、このフロント側取付体及びエンド側取付体のそれぞれに設けられて前記駆動軸を回転自在に支持する前部ベアリング及び後部ベアリングとから構成される。
ピニオンギヤは外周に歯部を備え、一方、リングギヤはピニオンギヤの外径よりも大きい内径を有するとともに、その内周に歯部を備えており、これらピニオンギヤ及びリングギヤは、その一部が噛合した状態で前記エンド側取付体の収容室内に収容され、当該収容室の開口部が前記フロント側取付体によって閉塞されている。また、ピニオンギヤには、駆動軸との境界部分に、一側面から他側面に貫通する小孔が穿設されている。
斯くして、この内接歯車ポンプによれば、前記収容室内に収容されたピニオンギヤが、外力により、例えば、前部ベアリング側に移動して、当該ピニオンギヤの端面がフロント側取付体に押し付けられても、前記小孔を介して後部ベアリング側から前部ベアリング側に作動油が供給されるので、この作動油によって当該前部ベアリングの焼き付きが防止される。逆に、ピニオンギヤが後部ベアリング側に移動して、ピニオンギヤの端面がエンド側取付体に押し付けられても、前記小孔を介して前部ベアリング側から後部ベアリング側に作動油が供給され、この作動油によって当該後部ベアリングの焼き付きが防止される。
このように、この従来の内接歯車ポンプによれば、前記小孔の作用によって、前部ベアリング及び後部ベアリングの焼き付きが防止されるようになっている。
実願昭62−167076号(実開平1−71185号)のマイクロフィルム
ところで、ピニオンギヤと駆動軸とを一体成形した上記従来の内接歯車ポンプは、ピニオンギヤと駆動軸とを別々に設けた態様と違って、ピニオンギヤと駆動軸との間における回転方向のガタツキが存在しないため、ピニオンギヤの回転(言い換えれば、作動油)に脈動を生じ難いという利点を備えている。
しかしながら、その一方で、ピニオンギヤ及び駆動軸を一体成形によって形成すると、これらが軸方向に移動する際には、当該ピニオンギヤ及び駆動軸が一体として移動することになるため、ハウジング内における駆動軸の拘束の程度によっては、これらの軸方向への自由な移動が制約されることになり、このため、上記従来の内接歯車ポンプでは、ピニオンギヤの端面とフロント側取付体及びエンド側取付体との間で焼き付きを生じ易いという問題があった。
例えば、上述したように、何らかの外力によって、一旦、ピニオンギヤ及び駆動軸が前部ベアリング側に移動して、当該ピニオンギヤの端面がフロント側取付体に押し付けられると、このまま継続してピニオンギヤがフロント側取付体に押し付けられることになるため、当該ピニオンギヤの端面とフロント側取付体との間で焼き付きを生じるのである。また、逆に、ピニオンギヤの端面がエンド側取付体に押し付けられると、当該ピニオンギヤの端面とエンド側取付体との間で焼き付きを生じる。
また、内接歯車ポンプの組立状態において、ピニオンギヤがフロント側取付体に当接した状態で組み立てられると、運転当初から、ピニオンギヤの端面がフロント側取付体に押し付けられることになって両者間に焼き付きを生じ、逆に、ピニオンギヤがエンド側取付体に当接した状態で組み立てられると、ピニオンギヤの端面とエンド側取付体との間で焼き付きを生じる。
特に、近年では、当該分野における要請から、より高圧の作動油を出力することができるポンプ、即ち、高圧ポンプの開発が進められており、このような高圧ポンプでは、より高い圧力でピニオンギヤが押圧されるため、フロント側取付体やエンド側取付体との間で焼き付きを生じ易い。
本考案は以上の実情に鑑みなされたものであって、従来と同様、脈動を生じ難い構成でありながら、外歯歯車の端面とハウジングとの間で焼き付きを生じ難い内接歯車ポンプの提供を、その目的とする。
上記課題を解決するための本考案は、
外周面に歯部が形成される歯車部、及びこの歯車部の両端面の中心部に、該両端面から中心軸に沿ってそれぞれ外方に延設された回転軸を備える外歯歯車と、
内周面に歯部が形成された環状の内歯歯車と、
前記外歯歯車及び内歯歯車を、その前記歯部の一部が相互に噛み合った状態で収容するハウジングと、
前記ハウジング内で、前記外歯歯車の両回転軸をそれぞれ回転自在に支持する軸受とを備えた内接歯車ポンプであって、
前記外歯歯車の回転軸と同軸に配設され、前記軸受とは別に前記ハウジングに設けられた軸受によって回転自在に支持されるとともに、その一方端が前記外歯歯車の一方の回転軸に接続され、他方端が駆動モータに接続される入力軸を備え、
前記外歯歯車は、その前記歯車部及び両回転軸が一体成形されており、
更に、前記入力軸及びこれに接続される回転軸の内の一方の接続側端部は、その軸線方向に形成され且つその軸端面に開口する係合穴を有し、他方の接続側端部は前記係合穴に挿入される係合軸に形成され、
前記入力軸及びこれに接続される回転軸は、前記係合穴に前記係合軸が挿入された状態で相互に接続されて一体的に回転する一方、該回転軸は前記入力軸に対して軸方向に移動可能になった内接歯車ポンプに係る。
この内接歯車ポンプによれば、前記入力軸に接続された駆動モータによって当該入力軸が駆動され、この入力軸に接続された外歯歯車が入力軸とともに回転し、また、外歯歯車と噛合した内歯歯車が当該外歯歯車の回転によって回転する。
そして、この内接歯車ポンプでは、前記外歯歯車の歯車部及び両回転軸が一体成形されていることから、歯車部と両回転軸との間における回転方向のガタツキが存在しないため、当該歯車部の回転(言い換えれば、作動油)に脈動が生じ難いものとなっている。
また、前記入力軸及びこれに接続される回転軸は、前記係合穴に前記係合軸が挿入された状態で相互に接続され、当該回転軸は入力軸に対して軸方向に移動可能、即ち、一体成形された前記歯車部及び両回転軸(外歯歯車)が入力軸に対して軸方向に移動可能になっている。
したがって、例えば、前記駆動モータを介し前記入力軸に外力が作用して、当該入力軸が軸方向に移動する事態に至っても、外歯歯車の回転軸は入力軸に対して軸方向に移動可能になっているので、この外力の影響を受けて外歯歯車が軸方向に移動するといったことは生じない。斯くして、このような外力が入力されても、歯車部の端面がハウジングの内端面に摺接するといった現象は起こり難く、このため、このような外力によって、歯車部の端面とハウジングの内端面との間で焼き付きが生じる虞は殆ど無い。
一方、前記駆動モータ以外の何らかの外力によって、外歯歯車がその軸方向に移動することは否定できないが、この場合に、外歯歯車の歯車部端面がハウジング内端面に摺接する事態に至っても、一体成形された前記歯車部及び両回転軸は軸方向に移動可能であるので、摺接した後、反力などによりこれらが反対側に移動することによって当該摺接が解消され、これにより歯車部の端面とハウジングの内端面との間において焼き付きが生じるのが防止される。
また、当該内接歯車ポンプの組立状態において、一体成形された前記歯車部及び両回転軸が軸方向の一方側に偏った状態で組み立てられていても、これらは軸方向に移動可能であるので、これらが偏りと反対側に移動することによって、歯車部端面とハウジング内端面との間における焼き付きが防止される。上述したように、近年では、高圧ポンプの開発が進められているが、このような高圧ポンプでは、低圧のポンプに比べて焼き付きを生じ易いが、本考案に係る内接歯車ポンプでは、高圧態様にしても、このような焼き付きが生じ難い。
また、本考案に係る内接歯車ポンプは、前記係合穴を、その内周面にスプライン歯形が形成されたスプライン穴とし、前記係合軸を、その外周面にスプライン歯形が形成されたスプライン軸として、前記係合穴と前記係合軸とがスプライン結合によって係合されるように構成されているのが好ましい。
このようにすれば、駆動モータの回転動力を高い伝達効率で前記入力軸から外歯歯車に伝達することができ、機械効率の良い内接歯車ポンプとすることができる。また、入力軸とこれに接続される回転軸との間における回転方向のガタツキを押さえることができるので、上述した脈動が生じるのを防止することができる。更に、前記歯車部及び両回転軸を軸方向にスムーズに移動させることができるので、上述した焼き付きが生じるのをより効果的に防止することができる。
尚、前記スプライン歯形としては、角形スプライン、インボリュートスプライン、三角山セレーション、インボリュートセレーションなどの歯形を採用することができる。
本考案に係る内接歯車ポンプによれば、外歯歯車の歯車部及びその両端面から延設される回転軸を一体成形したので、当該外歯歯車の脈動を防止することができる。
また、駆動モータを介し入力軸に外力が作用して、当該入力軸が軸方向に移動する事態に至っても、外歯歯車の回転軸は入力軸に対して軸方向に移動可能になっているので、この外力の影響を受けて外歯歯車が軸方向に移動するといったことは生じ難い。したがって、このような外力が入力されても、歯車部の端面がハウジングの内端面に摺接するといった現象は起こり難く、このため、このような外力によって、歯車部の端面とハウジングの内端面との間で焼き付きが生じる虞は殆ど無い。
また、駆動モータ以外の何らかの外力によって、前記外歯歯車が軸方向に移動する場合に、その歯車部の端面がハウジングの内端面に摺接したとしても、この後、外歯歯車が反対側に移動することによって当該摺接が解消され、このような作用によって、歯車部端面とハウジング内端面との間における焼き付きが防止される。
また、当該内接歯車ポンプの組立状態において、一体成形された外歯歯車の前記歯車部及び両回転軸が軸方向の一方側に偏った状態で組み立てられたとしても、これらが偏りと反対側に移動することにより、歯車部端面とハウジング内端面との間における焼き付きが防止される。
本考案の一実施形態に係る内接歯車ポンプの正断面図であり、図2における矢視B−B方向の断面図である。 本実施形態に係る内接歯車ポンプの側断面図であり、図1における矢視A−A方向の断面図である。
以下、本考案の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1及び図2に示すように、本例の内接歯車ポンプ1は、内部に収納室4が形成されたハウジング2と、収納室4内に収納された外歯歯車20及び内歯歯車30と、電動モータ(図示せず)に接続される入力軸40とを備える。尚、説明のために便宜上設定した前後方向を図1において図示している。
前記ハウジング2は、前方側の端面(前端面)に開口し、断面形状が円形状をした空間を有する前記収納室4が形成された本体3と、この本体3の前端面に液密状に固定されたカバー体10と、前記本体3の後方側の端面(後端面)に固定された後部蓋体9と、前記カバー体10の前側に設けられる前部蓋体14とから構成される。
前記外歯歯車20は、外周面に歯部が形成された歯車部21と、この歯車部21の中心部に、その両端面21a,21bから中心軸に沿って後方に延設された回転軸22及び前方に延設された回転軸23とから構成され、これらが一体成形されている。また、前記内歯歯車30は、内周面に歯部が形成された環状の歯車であり、環内部に外歯歯車20の歯車部21が配設される。
前記本体3は、その中心部に、前記収納室4の内端面4a及び当該本体3の後端面に開口する貫通孔5を備えており、前記収容室4の中心軸は、この貫通孔5の中心軸から偏心した状態となっている。そして、この収納室4内には、前記内歯歯車30が回転自在に嵌め込まれ、更に、歯部の一部が相互に噛み合った状態で、当該内歯歯車30の環内部に前記外歯歯車20の歯車部21が配設されており、この結果、内歯歯車30と外歯歯車20の歯車部21とは相互に偏心した状態で収納室4内に収納されている。また、前記貫通孔5には軸受17が嵌挿され、前記外歯歯車20の回転軸22がこの軸受17に挿通された状態で回転自在に支持されている。
前記収納室4の内端面4aには、前記外歯歯車20の歯車部21と内歯歯車30とが噛み合っていない部分に、クレセントと称される三日月状の仕切片6が突設されており、内歯歯車30の歯部内周面が仕切片6の突部に摺接し、前記歯車部21の歯部外周面が仕切片6の凹部に摺接した状態となっている。
一方、前記カバー体10は、その中心部に、その前端面及び後端面10aに開口する貫通孔11を備えている。この貫通孔11は、その前方側が後方側よりも段階的に大径に形成された段付き状の孔であり、最も後方の小径部に軸受18が嵌挿され、前記回転軸23がこの軸受18に挿通された状態で回転自在に支持されている。
回転軸23の前端部には、当該回転軸23と同軸に配設された前記入力軸40が接続されている。回転軸23の前端部は、その外周面にスプライン歯形が形成されたスプライン軸23aとなっており、他方、入力軸40の後端部には、その軸線方向に形成され且つ軸端面に開口し、その内周面にスプライン歯形が形成されたスプライン穴41が設けられており、このスプライン穴41にスプライン軸23aが挿入されることによって、回転軸23と入力軸40とが接続されている。
そして、入力軸40の後端部は貫通孔11の中間部に嵌挿されたベアリング15によって回転自在に支持され、更に、このベアリング15よりも前方部分が、前部蓋体14に設けられたオイルシール16によってシールされている。尚、前記貫通孔11の前方側は前部蓋体14によって閉塞され、入力軸40はこの前部蓋体14を貫通して、その前端部が当該前部蓋体14から前方に延出している。また、入力軸40の前端部には、キー42が設けられており、このキー42を介して入力軸40と前記電動モータ(図示せず)の出力軸とが連結されている。
斯くして、前記電動モータ(図示せず)によって前記入力軸40を回転させることで、これに接続された外歯歯車20が回転軸22,23の軸中心に回転し、歯車部21が図2に示した矢示方向に回転する。一方、入力軸40に対してスプライン結合される回転軸23、並びに歯車部21及び回転軸22は、一体として軸方向に移動可能になっている。
尚、前記スプライン歯形としては、角形スプライン、インボリュートスプライン、三角山セレーション、インボリュートセレーションなどの歯形を採用することができる。また、スプライン軸23aとスプライン穴41との嵌め合いは、回転軸23の軸方向の移動をスムーズにするために、すきま嵌めを採用するのが好ましい。
前記本体3には、前記仕切片6よりも外歯歯車20の回転方向上流側(以下、単に「上流側」という。)に、前記内壁面4aに開口した弧状の吸込側凹部7が形成されており、また、前記仕切片6よりも前記回転方向下流側(以下、単に「下流側」という。)には、同様に内壁面4aに開口した弧状の吐出側凹部8が形成されている。
これら吸込側凹部7及び吐出側凹部8は、それぞれ外歯歯車20の歯車部21における歯底の経路及び内歯歯車30における歯底の経路に沿って開口しており、吸込側凹部7の開口部は、上流側から下流側に向けて徐々に幅広になった形状を有し、吐出側凹部8の開口部は、下流側から上流側に向けて徐々に幅広になった形状を有する。
また、前記カバー体10には、吸込流路12及び吐出流路13が形成されている。吸込流路12は、その一方がカバー体10の一方側面(図1における下面)に開口し、他方がカバー体10の後端面10aに開口している。また、吐出流路13は、その一方がカバー体10の他方側面(図1における上面)に開口し、他方が前記後端面10aに開口している。これら吸込流路12及び吐出流路13の前記後端面10aへの開口部は、外歯歯車20の歯車部21及び内歯歯車30を挟んで、吸込側凹部7及び吐出側凹部8とそれぞれ対向しており、吸込流路12の前記後端面10aへの開口部は、上流側から下流側に向けて徐々に幅広になっており、吐出流路13の前記後端面10aへの開口部は、下流側から上流側に向けて徐々に幅広になっている。
以上の構成を備えた本例の内接歯車ポンプ1によれば、まず、作動油を貯留する適宜タンク内に接続された適宜配管(図示せず)をカバー体10の下面に形成された吸込流路12の開口部に接続するとともに、適宜油圧機器が接続された適宜配管をカバー体10の上面に形成された吐出流路13の開口部に接続し、また、前記入力軸40の前端部に適宜電動モータ(図示せず)を接続した後、当該電動モータ(図示せず)を作動させて外歯歯車20を回転させる。
これにより、外歯歯車20と歯部の一部が噛み合った内歯歯車30に回転力が伝達され、両歯車20,30が偏心した状態で回転し、吸込流路12が形成されている側、即ち、仕切片6よりも上流側では、外歯歯車20の歯部と内歯歯車30の歯部とが漸次離反し、この歯部間の空間が広がることによって吸引作用が生じる。そして、この吸引作用が前記吸込流路12に作用し、前記タンクに接続された配管(図示せず)及びこれに接続した吸込流路12を介して、前記各歯車20,30の歯部間に作動油が吸入される。
そして、このようにして吸い込まれた作動油は、仕切片6の内周側と外周側とに分かれて、吐出流路13が形成されている側、即ち、仕切片6よりも下流側へと移送され、仕切片6よりも下流側においては、各歯車20,30の歯部が漸次接近して歯部間が狭まるため、上流側から移送された作動油が加圧されて、吐出流路13及びこれに接続される配管(図示せず)を介して油圧機器に送られる。
ところで、本例の内接歯車ポンプ1では、通常の場合、外歯歯車20の歯車部21は、その軸方向において、前記収納室4内の中間位置にあり、歯車部21の前端面21bとカバー体10の後端面10aとの間、並びに歯車部21の後端面21aと収容室4の内端面4aとの間にはそれぞれ隙間が形成されている。そして、歯車部21の前端面21bとカバー体10の後端面10aとの間の隙間には、吐出流路13から高圧の作動油が流入して同部を潤滑するとともに、この作動油が更に軸受18に供給されて当該軸受18を潤滑する。また、歯車部21の後端面21aと収容室4の内端面4aとの間の隙間には、吐出側凹部8から高圧の作動油が流入して同部を潤滑するとともに、この作動油が更に軸受17に供給されて当該軸受17を潤滑する。
斯くして、通常の場合、以上の作用によって、歯車部21の前端面21bとカバー体10の後端面10aとの間、歯車部21の後端面21aと収容室4の内端面4aとの間、軸受17及び軸受18がそれぞれ作動油によって潤滑され、各部における焼き付きが防止される。
尚、本例の内接歯車ポンプ1では、入力軸40に電動モータ(図示せず)が接続されており、この電動モータ(図示せず)を介して外力が入力されることによって入力軸40が軸方向に移動するといったことが起こり得るが、本例の内接歯車ポンプ1では、入力軸40と回転軸23とがスプライン結合によって接続され、入力軸40に対して回転軸23が軸方向に移動可能になっているので、電動モータ(図示せず)から外力が入力されても、この影響を受けて外歯歯車20が軸方向に移動するといったことは生じない。
したがって、このような外力が入力されても、歯車部21の前端面21bがカバー体10の後端面10aに摺接する、或いは、歯車部21の後端面21aが収納室4の内端面4aに摺接するといった現象は起こり難く、このため、歯車部21の前端面21bとカバー体10の後端面10aとの間、或いは歯車部21の後端面21aと収納室4の内端面4aとの間で焼き付きが生じる虞は殆ど無い。
一方、前記電動モータ(図示せず)以外の何らかの外力によって、外歯歯車20がその軸方向に移動することは否定できないが、この場合に、歯車部21の前端面21bがカバー体10の後端面10aに摺接する、或いは、歯車部21の後端面21aが収納室4の内端面4aに摺接する事態に至っても、一体成形された歯車部21及び両回転軸22,23は軸方向に移動可能であるので、摺接した後、反力などによりこれらが反対側に移動することによって当該摺接が解消され、これにより歯車部21の前端面21bとカバー体10の後端面10aとの間、或いは歯車部21の後端面21aと収納室4の内端面4aとの間において焼き付きが生じるのが防止される。
また、当該内接歯車ポンプ1の組立状態において、一体成形された歯車部21及び両回転軸22,23が軸方向の一方側に偏った状態で組み立てられるといったことが起こり得るが、上述のように、これら歯車部21及び両回転軸22,23軸方向に移動可能であり、偏りとは反対側に容易に移動可能であるので、これらが偏りとは反対側に移動することによって、歯車部21の前端面21bとカバー体10の後端面10aとの間、或いは歯車部21の後端面21aと収納室4の内端面4aとの間において焼き付きが生じるのが防止される。
また、本例の内接歯車ポンプ1では、外歯歯車20の歯車部21及び両回転軸22,23が一体成形されているので、歯車部21と両回転軸22,23との間における回転方向のガタツキは存在しておらず、したがって、当該歯車部21の回転(言い換えれば、作動油)に脈動が生じ難いものとなっている。
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案の採り得る具体的な態様は何らこれに限定されるものではない。
例えば、上例では、入力軸40にスプライン穴41を形成し、回転軸23にスプライン軸23aを設けた構成としたが、これに限られるものではなく、逆に、入力軸40にスプライン軸を設け、回転軸23にスプライン穴を形成して、入力軸40のスプライン軸を回転軸23のスプライン穴に挿入することによって、入力軸40と回転軸23とを接続しても良い。
また、上例では、入力軸40と回転軸23とをスプライン結合によって接続させたが、これに限られるものではなく、入力軸40と回転軸23とは、回転方向に一体的に回転し、軸方向には、入力軸40に対して回転軸23が移動可能であれば、キー結合など、どのような結合構造で接続されていても良い。
1 内接歯車ポンプ
2 ハウジング
3 本体
4 収納室
6 仕切片
7 吸込側凹部
8 吐出側凹部
9 後部蓋体
10 カバー体
12 吸込流路
13 吐出流路
14 前部蓋体
15 ベアリング
16 オイルシール
17 軸受
18 軸受
20 外歯歯車
21 歯車部
22 回転軸
23 回転軸
23a スプライン軸
30 内歯歯車
40 入力軸
41 スプライン穴

Claims (2)

  1. 外周面に歯部が形成される歯車部、及びこの歯車部の両端面の中心部に、該両端面から中心軸に沿ってそれぞれ外方に延設された回転軸を備える外歯歯車と、
    内周面に歯部が形成された環状の内歯歯車と、
    前記外歯歯車及び内歯歯車を、その前記歯部の一部が相互に噛み合った状態で収容するハウジングと、
    前記ハウジング内で、前記外歯歯車の両回転軸をそれぞれ回転自在に支持する軸受とを備えた内接歯車ポンプであって、
    前記外歯歯車の回転軸と同軸に配設され、前記軸受とは別に前記ハウジングに設けられた軸受によって回転自在に支持されるとともに、その一方端が前記外歯歯車の一方の回転軸に接続され、他方端が駆動モータに接続される入力軸を備え、
    前記外歯歯車は、その歯車部及び両回転軸が一体成形されており、
    更に、前記入力軸及びこれに接続される回転軸の内の一方の接続側端部は、その軸線方向に形成され且つその軸端面に開口する係合穴を有し、他方の接続側端部は前記係合穴に挿入される係合軸に形成され、
    前記入力軸及びこれに接続される回転軸は、前記係合穴に前記係合軸が挿入された状態で相互に接続されて一体的に回転する一方、該回転軸は前記入力軸に対して軸方向に移動可能になっていることを特徴とする内接歯車ポンプ。
  2. 前記係合穴は、その内周面にスプライン歯形が形成されたスプライン穴であり、
    前記係合軸は、その外周面にスプライン歯形が形成されたスプライン軸であり、
    前記係合穴と前記係合軸はスプライン結合によって係合するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の内接歯車ポンプ。
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