JP3213323B2 - シールユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 説明 本発明は、シールユニット、それも、コンクリート、
鉄筋コンクリート、その他類似材料のいずれか製の２つ
の建設部材、特にトンネル管セグメントの、互いに押圧
される端壁と、建設部材ないしトンネル管セグメントの
間隙を密封するエラストマー材料（すなちゴム、又はゴ
ムに類似するプラスチック）製のロープ状シールとから
成り、しかも、シールが基部を有し、この基部が、シー
ル部の両側にフランジを形成し幅広にされ、このフラン
ジと、相当の付加固定部材とを介して建設部材ないしト
ンネル管セグメントの双方の端壁の一方に固定されてお
り、他方、この基部と一体に形成され、台形横断面を有
し、しかも基部よりも狭幅で、同時に側面が先細にされ
ているシール部が、建設部材ないしトンネル管セグメン
トの押圧時にはその間隙を密封する形式のものに関す
る。

前記の種類の公知シールユニットは、極めて種々の目
的に使用されている。以下では、特にトンネル建設に用
いられる場合、それも特にトンネル管セグメントが曳航
エレメント（Einschwimm−elemente）である場合につい
て詳説する（DE−Ｃ−31 01 332）。

２つ曳航エレメント間の間隙を密封する場合、各端側
にはエラストマー材料製のシールフレーム（端側フレー
ム）が取付けられる。最後に沈降された部分エレメント
が、既不動に組付けられている先行エレメントの方向へ
引張られ、第１の密封が達成される。

次いで、曳航エレメントの両端壁間の空間から水がポ
ンプで排出された後、最後に沈降されたエレメントが外
部の水圧によって隣接エレメントに強く押しずらされる
結果、端側シールは最終的に圧縮され、完全な密封状態
が達成される。

世界中のトンネル建設の分野でエラストマー製シール
に対する要求が、特に、地震の多い地域（たとえば日
本）での信頼性の高い密封シールの観点からも、次第に
高まって来ている。このため、極端な条件下でも使用可
能で、しかも長期間（100年）にわたって使用できる高
性能のシールを提供することが課題となる。

この課題は、本発明によれば、請求の範囲第１項に記
載の通り、台形のシール部内に少なくとも２つの、特に
少なくとも３つのロープ状に延びる孔を形成しておくこ
とにより解決された。

本発明の好適な構成は請求の範囲第２項から第７項に
記載されている。

次に、本発明の複数実施例を略示図につき詳説する。

図面： 第１図はシールフレーム（端側シール）を有する曳航
エレメントの端側ないし端壁を示した図。

第２図はシールフレームの横断面図（第１図のＡ−Ａ
線に沿った断面図）。この場合、成形体は３つのロープ
状に延びる孔を有している。

第３図はシールフレームの横断面図（第１図のＡ−Ａ
線に沿った断面図）。この場合、成形体は８つのロープ
状に延びる孔を有している。

第４図はシールフレームの横断面図（第１図のＡ−Ａ
線に沿った断面図）で、成形体の端面構成の２つの変化
形を示した図。

第１図には、エラストマー材料製シールフレーム３を
有する２つのトンネル管から成る曳航エレメント１の端
側２が示されている。以下では、異なる断面構造を有す
るシールフレームの横断面（Ａ−Ａ線に沿った断面）に
ついて詳説する。

第２図の場合、コンクリート製の２つの曳航エレメン
ト1,4の間隙６の密封がシール７により行なわれる。双
方の建設部材の端側2,5には、それぞれ金属板8,9が張ら
れている。これら金属板はコンクリートに固定されてい
る。また、この場合、金属板８は、側部に金属成形体10
と金属ストラップ11とを有している。これら金属成形体
と金属ストラップとは、ねじ12を介して互いに結合され
ている。取付手段としてはＬ字形の鋼製レール（DE−Ｃ
−31 01 332）を用いてもよい。

シール７自体は基部13を有し、この基部は両側にフラ
ンジ15,16を有しており、シール部14より拡大されてい
る。このフランジは、金属成形体10と金属ストラップ11
とによって固定されている。基部13の底面17には、ロー
プ状に延びる５つのみぞ18,19,20が設けられている。こ
の場合、縦中心平面Ｘの区域に設けられたみぞ18は、両
側のみぞ19,20より少なくとも30％幅及び又は深さが大
である。

基部13と一体に形成されているシール部14は、台形横
断面を有しており、しかも、基部13に比して幅狭である
と同時に、両側面21,22が先細になってい。台形シール
部のこれら側面は等しい角度で、言いかえると縦中心平
面Ｘに関して鏡像対称的に延びている。シール部の端面
23は平らに構成されている。台形シール部14の中央に
は、それも縦中心平面Ｘの区域には、３つのロープ状に
延びる孔24,25,26が設けられている。これらの孔は直接
に上下に配置され、実質的に円形の横断面を有してい
る。しかも、端面23の区域に設けられた孔26は、下の２
つの孔24,25より直径が小さい。

シール７及びシール27（第３図）、41（第４図）に関
するパラメータは、次の値が好ましい： 基部の最小幅a:300mm フランジ最小厚b:50mm フランジ最低長さc:40mm シール部最低高さ:250mm 側面角度α:5゜〜15゜（縦中心平面Ｘに関して） シールのショア硬さ:50゜〜80゜ 第３図に示されているシール27の場合、その基部28の
形状はシール７（第２図）の場合と等しい。台形のシー
ル部29の輪郭、すなわち側面30,31及び端面32も、同様
に等しい。これに対し、ロープ状に延びる孔は全く配列
が異なっている。シール７と異なり、シール27の孔は、
台形シール部29の全横断面にわたって分配され、しかも
縦中心平面Ｘに関して実質的に鏡像対称的に配置されて
いる。この配列原則について次に述べる。

合計８つの孔は、縦中心平面Ｘに関して３列（列Ｉ、
II、III）に配置され、しかも、中央の孔33,34（列II）
は縦中心平面Ｘの区域に位置し、この平面Ｘと両側面3
0,31との間に、それぞれ側方の孔35,36,37（列Ｉ）ない
し孔38,39,40（列III）が位置するようになされてい
る。この場合、中央の孔（列II）は、側方の孔（列Ｉ、
III）に対し間隔ｅだけずらされて配置されている。孔
の数（m,n）に関しては、次のパラメータ妥当する： 中央の孔（列II）:m＝２ 側方の孔（列Ｉ、列III）:n＝ｍ＋１＝３ 孔は、この実施例の場合も、実質的に円形の横断面を
有している。台形シール部29の端面32の区域に位置する
２つの孔37,40は、その下に位置する６つの孔33,34,35,
36,38,39より直径が小さい。

第４図には、シール41の端面42の構成の２つの変化形
が示されている。孔の配置は第３図の場合と同じであ
る。一変化形によれば、シール部端面の中央に、それも
縦中心平面Ｘの区域に１つのみぞ43が設けられている。
別の一好適変化形の場合には、端面42に複数の歯44（破
線で示されている）が設けられている。

以上、シールユニットを曳航エレメントの間隙シール
の例で説明したが、本発明による端側シールは、同等の
配置原則を有する別の建設部材の継ぎ目のシール、それ
も同時に、似たような高い密封性能が要求されるシール
にも用いることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 英国特許2170561（ＧＢ，Ｂ) 英国特許2193541（ＧＢ，Ｂ) ***国特許出願公開3101332（ＤＥ, Ａ１) 欧州特許出願公開270287（ＥＰ，Ａ １) 欧州特許出願公開441250（ＥＰ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) E21D 11/38

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シールユニットであって、コンクリート、
   鉄筋コンクリート、その他類似材料のいずれか製の２つ
   の建設部材、特にトンネル管セグメント（1,4）の、互
   いに押圧される端壁（2,5）と、 建設部材またはトンネル管セグメントの間の間隙（６）
   を密封するエラストマー材料製のロープ状シール（3,
   7）とから成り、しかもこのシールが基部（13）を有
   し、この基部が、シール部（14）に対し両側を拡張され
   て形成されたフランジ（15,16）を有し、かつこのフラ
   ンジと、相応の付加固定部材（8,10,11,12）とを介して
   建設部材ないしトンネル管セグメント（１）の双方の端
   壁（２）の一方に固定されており、他方、基部（13）と
   一体に形成されたシール部が、台形横断面を有し、しか
   も基部より狭幅であると同時に側面が先細に構成され、
   建設部材ないしトンネル管セグメントの圧縮時には間隙
   を密封し、更に、 基部（13）の底面（17）に少なくとも３つの、ロープ状
   に延びる開放みぞまたは閉鎖みぞ（18,19,20）が設けら
   れており、しかも縦中心平面Ｘの区域に設けられたみぞ
   （18）が、この中央のみぞ（18）に関して事実上鏡像対
   称に延びる両側の溝（19,20）より、少なくとも30％だ
   け大きい幅および／または深さを有する形式のものにお
   いて、 前記基部（13）が、300mmの最小幅ａを有し、基部のフ
   ランジ（15,16）が、50mmの最小厚ｂと40mmの最小突出
   長さｃとを有しており、 250mmの最小高さｄを有する台形シール部（14）の側面
   （21,22）が、５゜〜15゜の角度αで縦中心平面Ｘに関
   し等角に、つまり鏡像対称的に延び、しかもシール部
   （14）が、−縦中心平面Ｘに関し−事実上鏡像対称形状
   を有する端面（23）を備え、更に、シール部（14）の中
   央にだけ、それも縦中心平面Ｘの区域にだけ、直線的に
   上下に位置する少なくとも２つの、特に少なくとも３つ
   のロープ状に延びる孔（24,25,26）が設けられているこ
   とを特徴とするシールユニット。
2. 【請求項２】シールユニットであって、コンクリート、
   鉄筋コンクリート、その他類似材料のいずれか製の２つ
   の建設部材、特にトンネル管セグメント（1,4）の、互
   いに圧縮される端壁（2,5）と、 建設部材ないしトンネル管セグメントとの間隙（６）を
   密封するエラストマー材料製のロープ状シール（3,27,4
   1）とから成り、しかもこのシールが基部（28）を有
   し、この基部が、シール部（29）に対し両側を拡張され
   て形成されたフランジ（15,16）を有し、かつこのフラ
   ンジと、相応の付加固定部材（8,10,11,12）とを介して
   建設部材ないしトンネル管セグメント（１）の双方の端
   壁の一方に固定されており、他方、基部（28）と一体に
   形成されたシール部が、台形横断面を有し、しかも基部
   より狭幅であると同時に側面が先細に構成され、建設部
   材ないしトンネル管セグメントの圧縮時には間隙を密封
   し、更に、 基部（28）の底面（17）に少なくとも３つの、ロープ状
   に延びる開放みぞまたは閉鎖みぞ（18,19,20）が設けら
   れており、しかも縦中心平面Ｘの区域に設けられたみぞ
   （18）が、この中央のみぞ（18）に関して事実上鏡像対
   称に延びる両側のみぞ（19,20）より、少なくとも30％
   だけ大きい幅および／または深さを有する形式のものに
   おいて、 前記基部（28）が、300mmの最小幅ａを有し、基部のフ
   ランジ（15,16）が、50mmの最小厚ｂと40mmの最小突出
   長さｃとを有し、 250mmの最小高さｄを有する台形シール部（29）の側面
   （30,31）が、５゜〜15゜の角度αで縦中心平面Ｘに関
   し等角に、つまり鏡像対称的に延びており、しかもシー
   ル部（29）が、−縦中心平面Ｘに関し−事実上鏡像対称
   形状を有する端面（32,42）を備え、更に、シール部（2
   9）の全横断面内にロープ状に延びる孔（33〜40）が、
   事実上鏡像対称的に分配配置され、その場合、前記孔
   （33〜40）が、縦中心平面Ｘに関し３列に（列I,II,II
   I）に配置され、それも中央の孔（33,34;列II）は縦中
   心平面Ｘ区域内に、両側の孔（35,36,37;列Ｉ）と孔（3
   8,39,40;列III）とは、それぞれ縦中心平面Ｘと両側面
   （30,31）との間に配置され、更に中央の孔（列II）が
   両側の孔（列I,列III）に対しずらして配置されている
   ことを特徴とする、シールユニット。
3. 【請求項３】前記端面（42）が複数のみぞまたは複数の
   歯（44）を有することを特徴とする請求項１または請求
   項２に記載されたシールユニット。
4. 【請求項４】台形シール部の端面（42）の中央に、それ
   も縦中心平面Ｘの区域に、１つだけみぞ（43）が設けら
   れている、請求項３に記載されたシールユニット。
5. 【請求項５】前記孔の数（m,n）に関して次のパラメー
   タ、すなわち、 中央の孔（列II）:m（特にｍ＝２） 両側の孔（列Ｉまたは列II）:n＝ｍ＋１ が妥当することを特徴とする、請求項２から請求項４ま
   でのいずれか１項に記載されたシールユニット。
6. 【請求項６】台形シール部の端面（23,32,42）の区域に
   設けられた孔（26,37,40）が、それらの下に位置する孔
   より小さい直径を有することを特徴とする、請求項１か
   ら請求項５までのいずれか１項に記載されたシールユニ
   ット。
7. 【請求項７】前記シールが50゜〜80゜のショアＡ硬さを
   有することを特徴とする、請求項１から請求項６までの
   いずれか１項に記載されたシールユニット。