JP3211618U - パンツ型着用物品 - Google Patents

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【課題】片手で比較的に簡易に操作することができるサイズ調整手段を備える使い捨てのパンツ型着用物品を提供する。【解決手段】サイズ調整手段28は、長さ方向と幅方向とを有する止着バンド26と、長さ方向において止着バンド26を折り返すと止着バンド26の折曲部位に当接可能な折り返し案内縁部を有する案内部材27とを有する。止着バンド26は、おむつ本体20の着衣対向面と対向する内面及びその反対面である外面と、着衣対向面に固定された近位部74と、長さ方向において近位部74の反対側に位置する摘持可能な遠位部75と、遠位部75の外面に配置されて着衣対向面及び止着バンド26の外面の少なくとも一方に離脱可能に止着される止着域76とを有する。案内部材27は、外面の外側において止着バンド26を幅方向において跨ぐように延びていて止着バンド26を越えた両部位が着衣対向面に固定されている。【選択図】図1

Description

本考案は、パンツ型着用物品に関し、より詳しくは、サイズ調整可能な手段を備えるパンツ型の使い捨ておむつ、使い捨てのトイレット・トレーニングパンツ、使い捨て失禁パンツ、使い捨ての生理用パンツ等の使い捨てのパンツ型着用物品に関する。
従来、サイズ調整手段を有するパンツ型着用物品は公知である。例えば、特許文献1には、前後ウエスト域の両側縁どうしを連結するサイドシームに固定された近位部と、固定部の反対側に位置する遠位部とを有するサイズ調整手段としての止着バンドを備えるパンツ型おむつが開示されている。特許文献2には、前後ウエスト域のうちの一方のウエスト域のレッグ開口近傍に固定された近位部と、他方のウエスト域の側縁部に止着可能な遠位部とを有するサイズ調整手段としての止着バンドを備えるパンツ型おむつが開示されている。
特許第3749255号公報 特開2005−58396号公報
特許文献1に開示された考案に係るおむつでは、止着バンドの遠位部を一方のウエスト域に向かって引っ張りながらその側縁部に止着することによって、該側縁部にギャザーが形成され、ウエスト域の弛みをなくして寸法が小さくなるように調整されて、ウエスト域を着用者の胴回りにフィットさせることができる。一方、特許文献2に開示された考案に係るおむつでは、一方のウエスト域に固定された止着バンドの自由部を引っ張りながら他方のウエスト域の外面に止着することによって、レッグ開口縁部の弛みをなくしてその寸法が小さくなるように調整されて、クロッチ域を着用者の脚回りにフィットさせることができる。
しかし、これらいずれのおむつにおいても、止着バンドの近位部の位置する一方のウエスト域と止着される他方のウエスト域とが連結されているため、止着バンドを引っ張って他方のウエスト域側へ引っ張ったときに他方のウエスト域が連動して止着バンドから離れる方向へ動いてしまう。そのため、操作者は一方の手で止着バンドを引っ張りながら他方の手で他方のウエスト域を抑えておくことが必要となり、手間である。特に、かかるサイズ調整手段は、着用者によって身体の大きさが大小異なる高齢者を中心とした大人用の着用物品に好適に使用されるところ、着用者が高齢者であって自ら着用する場合には両手で操作し難く、問題があった。また、介助者が着用操作をする場合であっても、両手ではなく片手で簡易に操作できることが求められていた。
本考案の課題は、片手で比較的に簡易に操作することができるサイズ調整手段を備える使い捨てのパンツ型着用物品の提供にある。
前記課題を解決するために、本考案は、幅寸法を二等分する縦軸及び長さ寸法を二等分する横軸を有し、肌対向面とその反対側である着衣対向面とを有するおむつ本体と、着用状態において所要部分の寸法を縮めることのできるサイズ調整手段とを備えたパンツ型着用物品に関する。
本考案のパンツ型着用物品は、前記おむつ本体は、肌対向面及びその反対面の着衣対向面と、前記横軸から前方に位置する前方域と、前記横軸から後方に位置する後方域とを有し、前記サイズ調整手段は、長さ方向と幅方向とを有する止着バンドと、前記長さ方向において前記止着バンドを折り返すと前記止着バンドの折曲部位に当接可能な折り返し案内縁部を有する案内部材とを有し、前記止着バンドは、前記着衣対向面と対向する内面及びその反対面である外面と、前記着衣対向面に固定された近位部と、前記長さ方向において前記近位部の反対側に位置する摘持可能な遠位部と、前記遠位部の前記外面に配置されて前記着衣対向面及び前記止着バンドの前記外面の少なくとも一方に離脱可能に止着される止着域とを有し、前記案内部材は、前記外面の外側において前記止着バンドを前記幅方向において跨ぐように延びていて前記止着バンドを越えた両部位が前記着衣対向面に固定されており、前記折り返し案内縁部が前記近位部と前記遠位部との間において前記止着バンドの前記幅方向へ延びており、前記案内部材の前記着衣対向面に固定された固定部のうちの少なくとも一部と、前記止着バンドの前記近位部のうちの少なくとも一部とが、前記前方域及び前記後方域のうちのいずれか一方の域にともに位置することを特徴とする。
本考案に係るパンツ型着用物品によれば、止着バンドと案内部材とから構成されたサイズ調整手段を備え、案内部材の折り返し案内縁部から延出する部分を片手で摘んで引っ張り、それを折り返して遠位部に形成された止着域を前ウエスト域等のおむつの外面に止着することによって止着バンドの近位部と案内部材の案内縁部との間に位置する部分の寸法を縮めるように調整することができる。このように作用するサイズ調整手段により、着用物品のウエスト域、クロッチ域やレッグ開口縁部等の弛みをなくして着用者の身体にフィットさせるという一連の操作を片手で行うことができる。
本考案に係る使い捨てのパンツ型着用物品の一例として示す、第1実施形態における使い捨ておむつの正面図。 各弾性体をおむつの前後方向に伸長させた状態における、おむつの一部破断展開図。 おむつの分解斜視図。 図1のIV−IV線に沿う模式的断面図。 前ウエスト域の一方側部の拡大平面図。 止着バンドを内方へ向かって引っ張った状態を示す図5と同様の平面図。 止着バンドの遠位部を止着した状態を示す図6と同様の平面図。 案内部材の接合強度の測定方法の様子を示す図。 おむつの変更例の一例を示す図5と同様の図。 おむつの変更例の一例を示す図7のX線に沿う模式的断面図。 おむつの変更例の一例を示す図5と同様の図。 第2実施形態におけるおむつの正面図。 止着バンドを内方へ引っ張った状態における前ウエスト域の一方側部の拡大平面図。 止着バンドの遠位部を止着した状態を示す図11と同様の平面図。 第1実施形態におけるおむつの製造工程の一部を示す図。 第2実施形態におけるおむつの製造工程の一部を示す図。
<第1実施形態>
図1〜3を参照すると、本考案の第1実施形態に係るパンツ型着用物品の一例である使い捨ておむつ10は、その幅寸法を二等分する縦軸Y及びその長さ寸法を二等分する横軸Xとを有し、肌対向面及びそれに対向する着衣対向面とを有するおむつ本体20と、おむつ本体20の非肌対向面に配置されたサイズ調整手段28とを含む。おむつ本体20は、縦軸Yに関して対称に形成されており、ウエスト回り方向へ延びる環状の弾性ウエストパネル11と、弾性ウエストパネル11の肌対向面側に取り付けられた吸液構造体12と、前ウエスト域13と、後ウエスト域14と、前ウエスト域13および後ウエスト域14の間に位置するクロッチ域15とを含む。おむつ本体20は、説明の便宜上、横軸Xから前方に位置する前方域20Aと、横軸Xから後方に位置する後方域20Bとに区分される。前方域20Aは、前ウエスト域13及びクロッチ域15の前側部分を含み、後方域20Bは、後ウエスト域14及びクロッチ域15の後方部分を含む。
<弾性ウエストパネル>
図2を参照すると、弾性ウエストパネル11は、前ウエスト域13に位置する前ウエストパネル17と、後ウエスト域14に位置する後ウエストパネル18とから構成される。前ウエストパネル17は、吸液構造体12の前端部12aと交差し、横軸Xの方向へ延びる中間内端縁17aと、縦軸Yの方向において中間内端縁17aと離間対向して横軸Xの方向へ延びる外端縁17bと、外端縁17bから下方へ延びる両外側縁17cと、両側縁17cと外端縁17bとをつなぐ凹曲状の内側縁17dとによって略台形状に形成される。後ウエストパネル18は、吸液構造体12の後端部12bと交差し、横軸Xの方向へ延びる中間内端縁18aと、縦軸Yの方向において中間内端縁18aと離間対向して横軸Xの方向へ延びる外端縁18bと、外端縁18bから下方へ延びる両外側縁18cと、両側縁18cと中間内端縁18aとをつなぐ凹曲状の両内側縁18dとによって略台形状に形成される。
前ウエストパネル17の両側縁17cのそれぞれと後ウエストパネル18の両側縁18cとは、互いに重ね合わされて、縦軸Yの方向へ断続的に延びるサイドシーム22によって連結されることによってウエスト開口及び一対のレッグ開口が画定される。サイドシーム22は、熱又は超音波によるエンボス加工によって互いに重なり合うシートが融着される。前ウエスト域13の両側部25には、サイドシーム22から内方へ延びる止着バンド26と、止着バンド26の一部を被覆するループ状の案内部材(折り返し案内部材)27とから構成されたサイズ調整手段28が配置される。
<前ウエストパネル>
図2を参照すると、前ウエストパネル17は、肌対向面側に位置する内層シート29と、着衣対向面側に位置する外層シート30と、横軸Xの方向へ延びる複数条のストリング状又はストランド状の弾性材料から形成され、内外層シート29,30の間においてホットメルト接着剤を介して伸長状態で収縮可能に取り付けられた前ウエスト弾性体とを有する。前ウエスト弾性体は、外端縁17aに沿って配設された第1前ウエスト弾性体31と、第1前ウエスト弾性体31の下方に位置し、かつ、横軸Xの方向において離間対向する第2前ウエスト弾性体32と、第2前ウエスト弾性体32の下方において、第2前ウエスト弾性体32間の離間部分に配置された第3前ウエスト弾性体33とを有する。第3前ウエスト弾性体33の配置領域は、前ウエスト域13の他の領域に比して複数条の弾性材料が集中して配置されており、高弾性域34が形成される。第3前ウエスト弾性体33は、第2前ウエスト弾性体32の内端部よりも横軸Xの方向の内側へ位置しており、第2前ウエスト弾性体32の上側部分の内端部間及び第3前ウエスト弾性体33の内端部間には、各弾性体が配設されていない非弾性域35が画定される。
<後ウエストパネル>
図2を参照すると、後ウエストパネル18は、肌対向面側に位置する内層シート38と、着衣対向面側に位置する外層シート39と、横軸Xの方向へ延びる複数条のストリング状又はストランド状の弾性材料から形成され、内外層シート38,39の間においてホットメルト接着剤を介して伸長状態で収縮可能に取り付けられた後ウエスト弾性体とを有する。後ウエスト弾性体は、外端縁18bに沿って延びる第1後ウエスト弾性体41と、第1後ウエスト弾性体41の下方に位置する第2後ウエスト弾性体42と、両外側縁18c間において第2後ウエスト弾性体42と交差して内側縁18dに沿って延びる第3後ウエスト弾性体43とから構成される。後ウエストパネル18の中央部には第2及び第3後ウエスト弾性体42,43が配設されておらず、各弾性体が配設されていない非弾性域45が画定される。
前後ウエストパネル17,18を構成する各種のシート、すなわち、内外層シート29,30,38,39は、質量約15〜30g/mの疎水性のスパンボンド不織布またはSMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維不織布、プラスチックフィルム又はそれら不織布の少なくとも一つとのラミネートシート等から形成することができる。互いに積層されたシートは、少なくともいずれか一方の内面に間欠的に塗布されたホットメルト接着剤又は前記熱溶着手段によって接合される。
第1前後ウエスト弾性体31,41及び第3前ウエスト弾性体33は、繊度が約800〜1100dtexであって、収縮または弛緩された状態から約2.0〜3.0倍に伸長されたストリング状またはストランド状の弾性材料から形成することができる。第2前後ウエスト弾性体32,42及び第3後ウエスト弾性体43は、繊度が約350〜600dtexであって、収縮または弛緩された状態から約1.5〜2.2倍に伸長されたストリング状またはストランド状の弾性材料から形成することができる。ただし、各弾性体の繊度や伸長倍率は所要の収縮力や伸長応力に応じて適宜変更することができる。
<吸液構造体>
図2を参照すると、吸液構造体12は、縦長の略矩形状であって、前ウエストパネル17の肌対向面と連結された前端部12aと、後ウエストパネル18の肌対向面と連結された後端部12bと、前後端部12a,12b間において縦軸Yの方向へ延び、クロッチ域15の一部を形成する中間部12cとを有する。
図2及び3を参照すると、吸液構造体12は、肌対向面側に位置する透液性の身体側ライナ50と、着衣対向面側に位置する疎水性の被覆シート51と、それらの間に介在されたパッド状の吸液性を有する吸収体52とを含む。身体側ライナ50は、例えば、質量約15〜25g/mの親水化処理されたスパンボンド繊維不織布、SMS繊維不織布等から形成することができる。被覆シート51は、質量約10〜20g/mの疎水性のSMS繊維不織布やスパンボンド不織布等から形成される。被覆シート51と吸収体52との間には、質量約10〜25g/mの通気性を有するプラスチックフィルムから形成された防漏フィルム54が配置される。
被覆シート51の両側部51aは、その一部が内方へ向かって折り曲げられて固定されており、該折曲部とそれに対向する被覆シート51との間には、縦軸Pの方向へ延びる、繊度が約400〜800dtexであって、収縮または弛緩された状態から約2.0〜3.0倍に伸長された複数条のストリング状又はストランド状の弾性材料から形成されたレッグ弾性体56が配置される。該両側部51aの内側縁側の一部にはスリーブが形成されており、スリーブ内には、ストリング状又はストランド状の弾性材料から形成されたカフ弾性体57が配置される。
吸収体52は、フラッフ木材パルプや超吸収性ポリマー粒子等の吸収性・離散材料から形成された吸液性コア58と、吸液性コア58全体を包被する質量約10〜20g/mのティッシュペーパ等から形成された透液性のコアラップシート59とを有する。
<サイズ調整手段>
図4及び5を参照すると、サイズ調整手段28は、公知の繊維不織布、例えば、質量が約20〜100g/m、好ましくは、約40〜80g/mのスパンボンド繊維不織布から形成された止着バンド26と、公知の繊維不織布、例えば、質量が約30〜80g/m、好ましくは、約40〜60g/mのスパンボンド繊維不織布やSMS繊維不織布から形成された、止着バンド26が挿通されるループ形状の案内部材27とを有する。止着バンド26は、おむつ10の外面と対向する内面及びその反対側の外面を有し、横軸Xの方向において互いに対向する外端縁26aと内端縁26bと胴回り方向へ延びる両側縁とから画定された矩形である。止着バンド26は、前ウエスト域13の両側縁部においてサイドシーム22を介して固定された近位部74と、その長さ方向において近位部74の反対側に位置する遠位部75と、近位部74から遠位部75へ延びる長さ方向と、長さ方向に直交する幅方向とを有する。遠位部75は、その外面に位置する矩形の止着域76と、止着域76から内端縁側へ延びる摘持部77とを有する。
止着域76は、メカニカルファスナのフック要素から形成され、前後ウエスト域13,14の外面を形成する繊維不織布製の外層シート30,39に止着することができる。一方、前後ウエスト域13,14の外面がプラスチックフィルムから形成されている場合には、止着域76は感圧性接着剤から形成される。止着域76は、案内部材27よりも横軸Xの方向の内側へ位置しており、近位部74と遠位部75との間の部分に折り重ねられて止着されている。このように、サイズ調整手段28を使用していない状態において、フック要素等から形成された止着域76が露出していないので、それに着用者の身体が触れて刺激を与えたりするおそれはない。かかる効果を奏するために、止着域76自体を折り曲げるのではなく、止着域76の長さ寸法よりも大きい長さ寸法を有する摘持部77を設け、摘持部77を折り曲げて止着域76に重ねてもよい。
案内部材27は、縦軸Yの方向において離間する、外層シート30の外面に固定された、止着バンド26の幅方向において対向する両側固定部79と、両側固定部79間に位置する外層シート30に固定されていない、止着バンド26をその幅方向において跨いでその一部を被覆する被覆部80とを有する。止着バンド26の幅寸法W1(縦軸Yの方向の寸法)は約15〜40mm、長さ寸法L1(横軸Xの方向の寸法)は約120〜240mmである。案内部材27の幅寸法W2(横軸Xの方向の寸法)は約10〜30mm、長さ寸法(縦軸Yの方向の寸法)L2は約25〜60mmである。「案内部材82が止着バンド26を幅方向に跨いでいる」とは、折り返し案内縁部80aが幅方向と並行して延びている場合のほかに、幅方向と並行せずに、止着バンド26の両側縁に対して傾斜して交差する場合を含む。
おむつ10のレッグ開口縁部が着用者の大腿部72に対して比較的に大きい周囲寸法を有する場合、すなわち、レッグ開口縁部の上端縁23と大腿部72との間に僅かな離間部位(隙間)81が形成されている場合には、レッグ開口縁部が着用者の大腿部72にフィットせず、***物の漏れを誘発する原因となる。特に、着用者の身体の大きさが大小異なる大人用のおむつにおいては、かかる事態が生じ易い。かかる場合において、着用者が下記の手順に従って、サイズ調整手段28の止着バンド26を横軸Xの方向の内側に引っ張った後に反転させ、案内部材27に沿って折り返して前ウエスト域13、後ウエスト域14の着衣対向面又は止着バンド26の外面に止着することによって、レッグ開口縁部を着用者の大腿部72にフィットさせ、***物の漏れの原因となる離間部位81の形成を防止することができる。
<第1ステップ>
図6を参照すると、まず、着用者が止着バンド26の摘持部77を一方の手で摘んで横軸Xの方向の内側へ引っ張って近位部74を着用者の大腿部72に近づくように引き寄せ、すなわち、矢印Fの方向へ引っ張って、サイドシーム22と案内部材27間に位置する離間部位Rのたくり寄せる量(寸法)を調整する。たくり寄せられる量に応じて案内部材27の近傍には複数のギャザー82が形成される。
<第2ステップ>
図7を参照すると、次に、止着バンド26を引っ張った状態のまま案内部材27の内側縁(折り返し案内縁部)80aに沿って折り返して矢印Pの方向へ引っ張って前ウエスト域13の着衣対向面に止着域76を介して止着する。折り返す方向は、斜め上方に限らず、180度反転させて案内部材27の外面に止着域76を止着してもよいし、斜め下方へ反転させておむつ10の着衣対向面に止着してもよい。止着域76を止着することによって、離間部位Rの寸法が縮められた状態のまま維持されて、おむつ10が着用者の身体にフィットされた状態となる。このように、第1ステップの状態を維持するために前ウエスト域13を他方の手で抑えておく必要はなく、操作者は止着バンド26を第1ステップ、第2ステップの順に連続して片手で比較的に簡易に操作することができる。
また、止着バンド26が案内部材27に予め被覆されていない場合には、まず、一方の手で止着バンド26の摘持部77を摘持しながら他方の手で案内部材27を掴んで止着バンド26を被覆部80に挿通させる操作が必要になるところ、既述のとおり、おむつ10の着用前の状態において、すでに止着バンド26の一部が案内部材27の被覆部80に挿通されて遠位部75の一部が折り返し案内縁部80aよりも横軸Xの方向の内側に延出しているので、操作者は摘持部77を摘まんでそのままの状態から第1及び第2ステップの順に止着バンド26を操作することができ、終始片手でサイズ調整を行うことができる。
本実施形態において、サイズ調整手段28を構成する止着バンド26の近位部74と案内部材27の固定部79とが同一のウエスト域13,14に位置している。したがって、該ウエスト域の一方側縁部がおむつ10の内方へ向かって引き寄せられることによって、レッグ開口が該ウエスト域側に向いた状態となる。サイズ調整手段28が前ウエスト域13に位置する場合には、例えば、着用者が猫背の状態のときや背中と両膝を曲げて丸くなった状態で横臥するときには、おむつ10の前ウエスト域13側が弛んで着用者の身体から離間してしまうおそれがあるが、かかる姿勢や体型であっても、サイズ調整手段28によってサイズ調整することによっておむつ10の前ウエスト域13側が弛むことなく、着用者の身体にフィットさせることができる。したがって、本願考案のサイズ調整手段28は、単に胴回りや脚回りのサイズ寸法を調整するだけでなく、着用者の身体形状に合わせたサイズ調整が可能なものといえる。
サイズ調整手段28が後ウエスト域14に位置する場合には、おむつ10の側縁部を後方に引き寄せ、それによっておむつ10全体を着用者の背面側に引き寄せることができる。例えば、着用者が高齢者であって臀部が痩せ細ってしまっている場合には、腰回り全体の寸法に対して臀部の厚みが小さく、後ウエスト域14側の臀部と対向する部分が弛んでしまうおそれがあるところ、サイズ調整手段28を後ウエスト域14に配置することによって、かかる体型であっても、着用者の身体におむつ10を安定的にフィットさせることができる。したがって、本願考案のサイズ調整手段28は、単に胴回りや脚回りのサイズ寸法を調整するだけでなく、着用者の身体形状に合わせたサイズ調整が可能なものといえる。このように、サイズ調整手段28を前後ウエスト域13,14のいずれかに配置した場合であっても、ウエスト域及びレッグ開口縁部を着用者の姿勢や身体形状に合わせて引き寄せることができ、また、前ウエスト域13に固定された案内部材27をクロッチ域15の前側に固定したり、後ウエスト域14に固定された案内部材27をクロッチ域15の後側に固定しても同様の効果を得ることができる。すなわち、止着ベルト26の近位部74と案内部材27の固定部79とが、ともにおむつ10の前方域20A又は後方域20Bのいずれかに位置していればよい。一方、止着バンド26の近位部74と案内部材27の固定部79とが互いに異なるウエスト域に位置する場合には、単に前後ウエスト域の両側部をたくり寄せることによってサイズ調整されるので、前記の着用者の身体形状に合わせたサイズ調整を行うことができない。
案内部材27の固定部79は、吸収体52の外側縁よりも横軸Xの方向の外側に位置している。第2ステップにおいて、止着バンド26を反転させて案内縁部80aに沿って折り返して引っ張り上げたときに、比較的に剛性の高い吸収体52と固定部79との間の離間部分が引っ張られて身体から離れるおそれがあるところ、該部分に弾性域を設けることによって、離間部分を着用者の身体にフィットさせることができる。すなわち、案内部材27の固定部79と重なる位置及び/または、案内部材27の固定部79よりも横軸Xの方向の内側に弾性域を設けることによって、サイズ調整するときには該弾性域の伸長作用によって止着バンド26をより容易に内側へ引っ張ることができ、一方、サイズ調整後においては、該弾性域が収縮することによってサイズ調整された状態のままおむつ10が着用者の身体にフィットされる。本実施形態においては、特に、該離間部分に前ウエスト域13の他の領域に比して弾性力の高い、第3前ウエスト弾性体33が配設された高弾性域34が位置しているので、かかる効果をより発揮することができる。
<案内部材の接合強度>
第2ステップにおいて、止着バンド26を案内部材27の折り返し案内縁部80aを起点として折り返したときに、案内部材27の前ウエスト域13に対する止着が解除されないようにするために、案内部材27の固定部79は所要の接合強度を有することが必要であって、具体的には、接合強度は、好ましくは約7〜100N、より好ましくは、約15〜70Nである。かかる接合強度が7N以下の場合には、止着バンド26を折り返し案内縁部80aを介して折り返したときに案内部材27の固定部79が前ウエスト域13から剥離してしまうおそれがあり、一方、100N以上の場合には両側固定部79の繊維不織布としての柔軟性が損なわれて比較的に剛性が高くなり、着用者の肌に違和感や刺激を与えるおそれがある。
<止着バンドの止着強度>
おむつ10の着用中に寸法調整をしている止着バンド26の緊張状態が解除されないようにするために、止着バンド26の止着域76は前ウエスト域13に止着されたときに所要の止着強度を有することが必要である。具体的には、止着強度は、好ましくは約3〜75N、より好ましくは5〜60Nである。止着強度が3N以下の場合には、着用中に止着バンド26の止着が解除されてしまうおそれがあり、一方、止着強度が75N以上の場合には、再度寸法調整をやり直すために止着を解除するとき等に過度の力を要し、片手で操作がし難くなるおそれがある。
<案内部材の接合強度の測定方法>
図8を参照すると、案内部材27の接合強度は、引張試験機(島津製作所(株)製のオートグラフ試験機(AG−X10plus)を用いて下記の方法によって測定した。まず、案内部材27の折り返し案内縁部80aから横軸Xの方向の内側へ25mm及び外側へ50mmの寸法(合計75mm)を前ウエストパネル17ごと切り取ってサンプル83とし、サンプルの裏面(おむつ10の肌対向面)をステンレス板に両面テープで貼り付けた。案内部材27の接合強度よりも高い引き裂き強度を有する白布86(25mm×200mm)を折り返し案内縁部80aから案内部材27に挿通させた。挿通させて重ねた白布86を可動チャック87に取り付け、それと対向するサンプル83の側縁部を固定チャック88に取り付けた。可動チャック87を引張速度100mm/分でQ方向へ引っ張って、引っ張り強度を求め、かかる測定を5回(N=5)行い、その平均値を接合強度とした。
<止着バンドの止着強度の測定方法>
止着強度は、引張試験機(島津製作所(株)製のオートグラフ試験機(AG−X10plus)を用いて下記の方法によって測定した。まず、任意のおむつ10から止着バンド26を切り取りサンプル1とし、サンプル1を係合させる対象として、おむつ10の外層シートの一部を切り出してサンプル2とした。次いで、サンプル1における止着バンド26の止着域76をサンプル2の対向面(おむつ10の着衣対向面側)に対向させるようにして両サンプルを重ねる。重ねた状態の両サンプルの上から質量約700gのローラー(直径約85mm、幅約45mm)を300mm/分の速度で止着バンドの係脱方向に沿って1往復させて止着域76をサンプル2の対向面に圧着させた。圧着させた両サンプル引張試験機にセットして、引っ張り速度約100mm/分で引っ張って両サンプルの係合力を測定し、止着バンド26の止着強度とした。
図9を参照すると、第1実施形態におけるおむつ10の変更例の一例を示す図6と同様の正面図であって、止着バンド26の外面には、シリコンオイル等の潤滑剤が塗布してあり、質量約15〜25g/mのプラスチックフィルム(摩擦抵抗低減手段)84が貼付されている。止着バンド26には、このようなフィルムの貼付に代えて、案内部材27に対しての摩擦抵抗軽減効果を奏することのできる材料、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンを主成分とするプラスチックフィルム、表面にフッ素樹脂加工が施されているプラスチックフィルムや繊維不織布等を貼付することができる。また、プラスチックフィルム等の表面に多数の微細***部や止着バンド26の長さ方向へ延びる複数条の***部を形成することによって、案内部材27との接触面積を小さくすることも止着バンド26の案内部材27に対する摩擦抵抗を低減して滑りを良くするのに有効である。止着バンド26の外面にフィルム84が貼付されていることによって、止着バンド26をF方向へ引っ張って案内部材27の内面に摺接させるとき及び止着バンド26を折り返して引っ張って折り返し案内縁部80aに摺接させるときに摩擦抵抗を小さくすることができるので、止着バンド26をスムーズに引っ張ることができ、より操作性が向上する。
図10は、第1実施形態におけるおむつ10の他の変更例の一例を示す図5と同様の正面図であって、シリコンオイル等の潤滑剤を塗布したプラスチックフィルム(摩擦低減手段)85が少なくとも案内部材27の内面に貼付されている。案内部材27の内面にフィルム85が配置されることによって止着バンド26を矢印Fの方向へ引っ張って案内部材27の内面に摺接させるとき及び止着バンド26を矢印Pの方向へ折り返して引っ張って折り返し案内縁部80aに摺接させるときに摩擦抵抗を小さくすることができる。また、フィルム85は、その端部85aが案内部材27の折り返し案内縁部80aを覆うように折り曲げられて案内部材27の外面に位置している。このように、フィルム85を案内部材27の折り返し案内縁部80aを覆うように配置することによって、止着バンド26を折り返し案内縁部80aを介して折り返したときに止着バンド26と案内部材27との摩擦抵抗をより一層小さくすることができ、案内部材27の変形や止着バンド26の破れ等を防止することができる。
図11は、第1実施形態におけるおむつ10の他の変更例の一例を示す図5と同様のものであって、案内部材27は縦軸Yに関して斜めに配置されている。また、止着バンド26の近位部74は前ウエスト域13の側部25に固定されており、遠位部75は上方から下方へ向かって斜めに延びている。このように、止着バンド26の近位部74をサイドシーム22ではなく前ウエスト域13の側部25や後ウエスト域14の側部等に固定してもよい。また、止着バンド26と案内部材27とを縦軸Yに対して斜めに配置することによって、レッグ開口縁部よりも上方に位置するウエスト開口縁部の側部25をたくり寄せて前後ウエスト域13,14を着用者の身体にフィットさせることもできる。
止着バンド26の近位部74をサイドシーム22から離間した位置に固定する場合には、近位部74とサイドシーム22との間に弾性域が設けられていることが好ましい。本実施形態の場合には、該離間部分に第2前ウエスト弾性体32が配置されて弾性域が設けられており、それにより、止着バンド26をF方向に引っ張った後、案内縁部80aを介して折り返して遠位部75を止着したときに、近位部74とサイドシーム22との離間する部分が身体から離間するように浮き上がったりすることなく、弾性域の弾性作用によって身体に適度にフィットする。
本考案に係るおむつ10は、大腿部の大きさが着用者によって大小異なる大人用のおむつとして好適に使用される。本考案に係るサイズ調整手段28は、前後ウエスト域13,14の外面のうちのいずれに配置されていてもよいし、たくり寄せる寸法量に応じて単数又は複数配置してもよい。
<第2実施形態>
図12〜14は、第2実施形態におけるおむつ10の正面図等を示すものである。本実施形態のおむつ10の基本構成は第1実施形態のそれと同様であって、相違する点についてのみ記述する。
図12を参照すると、本実施形態においては、案内部材90が、サイドシーム22において他のシート部材とともに固定された外端縁と、外端縁と横軸Xの方向において離間対向する内端縁90aと、互いに縦軸Yの方向において離間対向して横軸Xの方向へ延びる両側縁とによって画定された横長矩形状であって、止着バンド26を被覆する被覆部91を有する。案内部材90の外周縁のうちの内端縁90aの中央部を除く部分は熱溶着手段によってシールされており、該中央部には止着バンド26の一部が案内部材27から縦軸Yに向かって延出する自由縁(折り返し案内縁部)92が形成される。なお、所要のシール強度を有す限りにおいて、案内部材90の内端縁90aを除くシールされた外周縁のうち一部がシールされておらず、非連続のシール部が形成されていてもよい。
案内部材90は、公知の繊維不織布、例えば、質量約15〜30g/mのスパンボンド繊維不織布やSMS繊維不織布等から形成された内外面シート93,94と、被覆部91の折り返し案内縁部92側の内外面シート93,94間に配設定された横軸Xの方向へ延びる複数条の案内部材弾性体95とを有する。案内部材弾性体95は、繊度が約300〜600dtexであって、収縮または弛緩された状態から約1.5〜3.0倍に伸長されたストリング状またはストランド状の弾性材料から形成することができる。案内部材90の各種寸法について言えば、幅寸法W3(縦軸Yの方向の寸法)は約40〜80mm、長さ寸法L3(横軸Xの方向の寸法)は約120〜240mmである。
止着バンド26は、前ウエスト域13に固定された近位部74が案内部材90の被覆部91の外端縁とともにサイドシーム22を介して固定されており、遠位部75が縦軸Yへ向かって延びている。遠位部75のうちの止着域76を含めた内端側の部分は案内部材90の折り返し案内縁部92からさらに縦軸Y側へ延出しており、止着域76を含む遠位部75が内側へ折り曲げられて近位部74と遠位部75との間の領域に止着域76が止着されている。また、止着バンド26の近位部74と止着域76との間には、止着バンド26の外面の平滑性を向上させて案内部材90との摩擦抵抗を抑えるためのシリコン材料が塗布されている。
本実施形態におけるサイズ調整手段28の操作手順は、第1実施形態と同様であって、図13を参照すると、まず、操作者が一方の手で摘持部77を摘持して止着バンド26を矢印Fの方向へ引っ張って止着域76による止着を解除するとともに、案内部材90から引っ張り出し、そのままさらに引っ張ってレッグ開口縁部における弛みをなくしてレッグ開口縁部の内面を着用者の大腿部72にフィットさせる(第1ステップ)。図14を参照すると、次に、止着バンド26を折り返して案内部材27の折り返し案内縁部92を介してウエスト開口側へ向かうP方向へ引っ張って止着域76を前ウエスト域13の外面に止着する(第2ステップ)。それにより、前ウエスト域13の側縁部が内方へ引き寄せられて、案内部材90の寸法が縮められた状態となる。
本実施形態においては、案内部材90の被覆部91には案内部材弾性体95が配置されているので、第1ステップにおいて止着バンド26を矢印Fの方向へ引っ張って案内部材27から引き出すときに、前ウエスト弾性体33による弾性力とともに案内部材弾性体95の弾性力を利用しておむつ10の両側縁部を僅かな力で内側へ引き寄せることができる。また、第2ステップにおいて折り返し案内縁部92に沿って止着バンド26を反転させて斜め上方のP方向へ折り返すときに、縦軸Yに対して並行に位置する折り返し案内縁部92を止着バンド26の延在する方向に併せて柔軟に変形させることができ、案内部材27及び/または止着バンド26の一部が破断するおそれはない。さらに、止着バンド26を引っ張って被覆部91がたくれて凹凸状を呈していても、案内部材弾性体95が配置されていることによって、前ウエスト域13の他の前ウエスト弾性体が配置された領域とともに全体として着用者の身体にフィットするような外観を有する。
止着バンド26は、そのほぼ全体が案内部材27に被覆されているので、おむつ10の着用前に破損したり捩れたりするおそれはない。また、比較的に幅狭の止着バンド26が前後ウエスト域13,14の外面に位置する場合には目立つので、比較的に離れた場所から他人がおむつ10を視たときに、それがおむつであることを容易に認識されるおそれがあるところ、比較的に幅広の案内部材27によって止着バンド26のほぼ全体を覆うことによってそれが目立つことはなく、一瞥しておむつであることを認識されるおそれはない。
図15は、第1実施形態にかかるおむつ10の製造工程の一部であって、複数のおむつ本体20の基材となる複合パネル100が機械方向MDへ搬送される。複合パネル100は、前ウエストパネル17の基材となる第1複合パネル101と、後ウエストパネル18の基材となる第2複合パネル102とを有し、第1複合パネル101と第2複合パネル102との間において、それらの一方面側に固定され、機械方向に断続的に配置される吸液構造体12とを有する。第1及び第2複合パネル101,102の内部には前後ウエスト弾性体に相当する連続弾性体103が配設されている。
かかる構成を有する複合パネル100において、第1複合パネル101の他方面側に2つの止着バンド26の基材となる連続バンド105を機械方向MDにおいて断続的に配置する。連続バンド105は、機械方向MDにおいて対向するその両端部105a,105bの外面に止着域76を有し、中央部及び両端部105a,105bにおいてヒートシール又はホットメルト接着剤等による接合部位106において仮止めされる。次に、連続バンド105の止着域76を跨いで被覆するように矩形の不織布を配置し、機械方向MDと交差する方向CDにおいて対向する両端部(固定部79)をホットメルト接着剤を介して固定して案内部材27を形成する。次に、複合パネル100の交差方向CDにおける寸法を2等分するライン(図示せず)に沿って連続バンド105が外側になるように複合パネル100を2つ折りにして搬送し、仮止めされた連続バンド105の中央部に交差方向CDへ延びるライン状のヒートシール加工における一対の接合部位107を施して接合する。最後に、接合部位107間における複合パネル100を切断ライン108に沿ってカットして個々のおむつ10を製造することができる。
このように、おむつ本体20の基材となる複合パネル100に機械方向MDに搬送しながら連続バンド105を取り付け、一度のカットでサイズ調整手段28を備えたおむつ10を連続的に製造することができるので、製造された個々のおむつに止着バンドと案内部材とをそれぞれ取り付ける場合に比して簡易に製造することができる。
図16は、第2実施形態におけるおむつ10の製造工程の一部を示す図であって、図15の製造工程における複合パネル100と同様に連続バンド105を他方面に取り付けた後、2つの案内部材90に相当する、機械方向MDへ延びる複数条の弾性体111を有する弾性シート110を連続バンド105を被覆するようにして配置し、交差方向CDにおいて対向する両側部をヒートシール又はホットメルト接着剤を介して複合パネル100に固定する。その後、複合パネル100を2つ折りにして、連続バンド105とともにヒートシールして切断する工程は図14と同様である。かかる工程によっても、複合パネル100をカットすればサイズ調整手段28を備えたおむつ10を複数製造することができるので、製造された個々のおむつ10に止着バンド26と案内部材27とをそれぞれ取り付ける場合に比して簡易に製造することができる。また、図15及び図16の製造工程によれば、おむつ10の製造時から需要者に供給されるまでの間において、案内部材27が止着バンド26を跨いだ態様にあるので、着用者は止着バンド26を案内部材27に挿通する必要はなく、片手で止着バンド26を引っ張ってサイズ調整をすることができる。
本考案のおむつ10を構成する各構成材料には、特に記述がなされている場合を除き、この種の分野において通常用いられている、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。また、前後ウエスト域が別体のシート部材から構成されたものではなく、前後ウエスト域13,14とクロッチ域15とが一体に形成されていてもよい。具体的には、内外層シート29,30,38,39が、おむつ10の外形をなす略砂時計状の一枚のシート部材から形成されていてもよい。
以上に記載した本考案に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
幅寸法を二等分する縦軸及び長さ寸法を二等分する横軸を有し、肌対向面とその反対側である着衣対向面とを有するおむつ本体と、着用状態において所要部分の寸法を縮めることのできるサイズ調整手段とを備えたパンツ型着用物品において、
前記おむつ本体は、肌対向面及びその反対面の着衣対向面と、前記横軸から前方に位置する前方域と、前記横軸から後方に位置する後方域とを有し、前記サイズ調整手段は、長さ方向と幅方向とを有する止着バンドと、前記長さ方向において前記止着バンドを折り返すと前記止着バンドの折曲部位に当接可能な折り返し案内縁部を有する案内部材とを有し、前記止着バンドは、前記着衣対向面と対向する内面及びその反対面である外面と、前記着衣対向面に固定された近位部と、前記長さ方向において前記近位部の反対側に位置する摘持可能な遠位部と、前記遠位部の前記外面に配置されて前記着衣対向面及び前記止着バンドの前記外面の少なくとも一方に離脱可能に止着される止着域とを有し、前記案内部材は、前記外面の外側において前記止着バンドを前記幅方向において跨ぐように延びていて前記止着バンドを越えた両部位が前記着衣対向面に固定されており、前記折り返し案内縁部が前記近位部と前記遠位部との間において前記止着バンドの前記幅方向へ延びており、前記案内部材の前記着衣対向面に固定された固定部のうちの少なくとも一部と、前記止着バンドの前記近位部のうちの少なくとも一部とが、前記前方域及び前記後方域のうちのいずれか一方の域にともに位置することを特徴とする。
上記段落0053に開示した本考案に係るパンツ型着用物品は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
(1)前記案内部材の前記固定部の全体と前記止着バンドの前記近位部の全体とが、前記前方域及び前記後方域のうちのいずれか一方の域にともに位置する。
(2)前記一方の域は、前記横軸の方向に伸縮可能な弾性域を有しており、前記弾性域は、前記固定部と重なった状態、または、前記固定部よりも前記横軸の方向の内側に位置する状態のいずれかの状態である。
(3)前記止着バンドと前記案内部材とは、繊維不織布シートから形成される。
(4)前記サイズ調整手段の使用前の状態において、前記止着域が、前記止着バンドの一部に止着されて外部に露出していない。
(5)製造時から需要者に供給されるまでの間において、前記案内部材が前記止着バンドを跨いだ態様にある。
(6)前記案内部材は、前記折り返し案内縁部を除く外周縁部が前ウエスト域における前記外面に固定されており、前記止着バンドの前記近位部と前記遠位部の先端を除く部分とが前記案内部材に被覆される。
(7)前記おむつ本体は、前ウエスト域と後ウエスト域とを有し、前記止着バンドの前記近位部は、前記前後ウエスト域の側縁部どうしが互いに重なり合って接合されるサイドシームにおいて接合される。
(8)前記サイズ調整手段は、前記止着バンドを前記長さ方向へ引っ張ったときに生じる前記案内部材との摺動を円滑化させるための手段を有する。
(9)前記円滑化させるための手段は、前記止着バンドと前記案内部材との摩擦を低減するための部材を配置してなる。
(10)前記円滑化させるための手段は、前記止着バンドの前記外面に塗布されたシリコンオイルである。
(11)前記円滑化させるための手段は、前記案内部材の前記止着バンドを覆う被覆部の前記内面に取り付けられたプラスチックフィルムである。
(12)前記案内部材の前記止着バンドを覆う前記被覆部には、前記長さ方向へ延びる複数条の弾性体が伸長された状態かつ前記被覆部とともに収縮可能な状態で取り付けられる。
10 パンツ型着用物品
13 前ウエスト域
14 後ウエスト域
15 クロッチ域
20 おむつ本体
20A 前方域
20B 後方域
22 サイドシーム
26 止着バンド
27 案内部材
28 サイズ調整手段
74 近位部
75 遠位部
76 止着域
80 被覆部
80a 折り返し案内縁部
90 案内部材
91 被覆部
92 折り返し案内縁部
95 案内部材弾性体(弾性部材)

Claims (13)

  1. 幅寸法を二等分する縦軸及び長さ寸法を二等分する横軸を有し、肌対向面とその反対側である着衣対向面とを有するおむつ本体と、着用状態において所要部分の寸法を縮めることのできるサイズ調整手段とを備えたパンツ型着用物品において、
    前記おむつ本体は、前記横軸から前方に位置する前方域と、前記横軸から後方に位置する後方域とを有し、
    前記サイズ調整手段は、長さ方向と幅方向とを有する止着バンドと、前記長さ方向において前記止着バンドを折り返すと前記止着バンドの折曲部位に当接可能な折り返し案内縁部を有する案内部材とを有し、
    前記止着バンドは、前記着衣対向面と対向する内面及びその反対面である外面と、前記着衣対向面に固定された近位部と、前記長さ方向において前記近位部の反対側に位置する摘持可能な遠位部と、前記遠位部の前記外面に配置されて前記着衣対向面及び前記止着バンドの前記外面の少なくとも一方に離脱可能に止着される止着域とを有し、
    前記案内部材は、前記外面の外側において前記止着バンドを前記幅方向において跨ぐように延びていて前記止着バンドを越えた両部位が前記着衣対向面に固定されており、前記折り返し案内縁部が前記近位部と前記遠位部との間において前記止着バンドの前記幅方向へ延びており、
    前記案内部材の前記着衣対向面に固定された固定部のうちの少なくとも一部と、前記止着バンドの前記近位部のうちの少なくとも一部とが、前記前方域及び前記後方域のうちのいずれか一方の域にともに位置することを特徴とする着用物品。
  2. 前記案内部材の前記固定部の全体と前記止着バンドの前記近位部の全体とが、前記前方域及び前記後方域のうちのいずれか一方の域にともに位置する請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記一方の域は、前記横軸の方向に伸縮可能な弾性域を有しており、前記弾性域は、前記固定部と重なった状態、または、前記固定部よりも前記横軸の方向の内側に位置する状態のいずれかの状態である請求項1又は2に記載の着用物品。
  4. 前記止着バンドと前記案内部材とは、繊維不織布シートから形成される請求項1〜3のいずれかに記載の着用物品。
  5. 前記サイズ調整手段の使用前の状態において、前記止着域が、前記止着バンドの一部に止着されて外部に露出していない請求項1〜4のいずれかに記載の着用物品。
  6. 製造時から需要者に供給されるまでの間において、前記案内部材が前記止着バンドを跨いだ態様にある請求項1〜5のいずれかに記載の着用物品。
  7. 前記案内部材は、前記折り返し案内縁部を除く外周縁部が前ウエスト域における前記外面に固定されており、前記止着バンドの前記近位部と前記遠位部の先端を除く部分とが前記案内部材に被覆される請求項1〜6のいずれかに記載の着用物品。
  8. 前記おむつ本体は、前ウエスト域と後ウエスト域とを有し、前記止着バンドの前記近位部は、前記前後ウエスト域の側縁部どうしが互いに重なり合って接合されるサイドシームにおいて接合される請求項1〜7のいずれかに記載の着用物品。
  9. 前記サイズ調整手段は、前記止着バンドを前記長さ方向へ引っ張ったときに生じる前記案内部材との摺動を円滑化させるための手段を有する請求項1〜8のいずれかに記載の着用物品。
  10. 前記円滑化させるための手段は、前記止着バンドと前記案内部材との摩擦を低減するための部材を配置してなる請求項9に記載の着用物品。
  11. 前記円滑化させるための手段は、前記止着バンドの前記外面に塗布されたシリコンオイルである請求項10に記載の着用物品。
  12. 前記円滑化させるための手段は、前記案内部材の前記止着バンドを覆う被覆部の前記内面に取り付けられたプラスチックフィルムである請求項10に記載の着用物品。
  13. 前記案内部材の前記止着バンドを覆う前記被覆部には、前記長さ方向へ延びる複数条の弾性体が伸長された状態かつ前記被覆部とともに収縮可能な状態で取り付けられる請求項12に記載の着用物品。
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