JP3211575B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナーInfo
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Description
よび静電印刷等における静電潜像を現像するために用い
られる静電潜像現像用トナーに関する。
電印刷等における静電潜像を現像するために用いられる
静電潜像現像用トナーは、カーボンブラック等の顔料を
熱可塑性樹脂中に混合溶融混練して一様な分散体にした
後、適当な微粉砕装置によってトナーとして必要な粒径
の粉末に粉砕する、いわゆる粉砕法により製造されてき
た。
高画質化の観点から粉砕法に代わり、小粒径で比較的粒
径の揃った樹脂微粒子を得ることが可能な、懸濁重合
法、乳化分散法等に代表される湿式中での造粒法が注目
されている。
および着色剤等を成分とする重合組成物を分散媒体中に
懸濁し重合することによって造粒を行うものである。ま
た、乳化分散法は、結着樹脂と着色剤とを適当な有機溶
媒に溶解ないしは分散させて着色樹脂溶液とし、これを
水性分散液に加えて激しく攪拌することにより、樹脂溶
液の液滴を形成させる。そして、加熱して液滴から有機
溶媒を除去することにより造粒を行うものである。
ー粒子を形成することが容易であることから高画質化に
充分対応することが可能である。また、収率も良好であ
る。
分散媒体中に分散した液滴の凝集を防止し、液滴の分散
状態を安定に保つため、分散媒体中に分散安定剤を添加
するようにしている。
ているが、特に、分散安定性に優れていることおよび分
散安定剤の除去の容易性に優れていることなどから、リ
ン酸カルシウム等のカルシウム系の難溶性無機塩が好ま
しく用られる。
カルシウム系難溶性無機塩を分散安定剤として使用する
湿式造粒法によって製造したトナーは、十分な帯電量を
示さなかったり、帯電不良トナーの量が多かったり、高
温高湿環境に放置すると帯電性が損なわれたり、耐刷時
に帯電量が低下するなどの問題を発生する虞のあること
が判明した。
分散安定剤としてカルシウム系の難溶性無機塩を使用す
る湿式造粒法で製造されたトナーであっても、十分な帯
電量を有し、帯電不良トナー量が少なく、高温高湿環境
に放置しても帯電性が損なわれず、耐刷時にも帯電量が
低下しないトナーを提供することを目的とする。
め、本発明は、カルシウム系の難溶性無機塩を分散安定
剤として使用する湿式造粒法により製造された静電潜像
現像用トナーにおいて、トナーに残存するカルシウム量
を0.2〜10ppmとしたことを特徴とする。
に残存するカルシウムが上記問題の一因であることを見
出した。
使用する湿式造粒法においては、懸濁液中で分散安定剤
である難溶性無機塩が液滴表面を覆うことにより、液滴
どうしの凝集を防いでいる。このため、造粒された樹脂
微粒子の表面にはこの難溶性無機塩が付着する。したが
って、通常は、造粒後に粒子表面に付着している難溶性
無機塩を、塩酸等により溶解しついで水洗浄することに
よって除去するようにしている。
分散安定剤として使用する場合、分散安定剤に含まれて
いたカルシウムが何らかの形で樹脂粒子表面に付着する
ものと考えられ、単に酸によって溶解し水洗しただけで
は、分散安定剤に含まれていたカルシウムを粒子表面か
ら十分に除去できないことが判明した。そして、トナー
表面に付着していると考えられるカルシウム含有成分が
上記問題の一因となることを見出した。
が上記問題の一因となる理由は必ずしも明らかではない
が、このカルシウム含有成分自身がある程度の帯電性を
有しており、これがトナーの帯電性に影響を与えること
によるものと考えられる。
検討を重ねた結果、湿式造粒法によって得た樹脂微粒子
を、分散安定剤の仕込量に応じた量の酸を使用して酸洗
浄し、ついで分散安定剤の仕込量に応じた水量で水洗浄
し、さらに乾燥する前の段階で分散安定剤の仕込量に応
じた水量の脱イオン水によって洗浄するなどの方法によ
り、樹脂微粒子表面に残存するカルシウムの量を所定の
範囲にまで減少させることによって、上記問題を解決す
ることが可能であることを見い出し、本発明に至ったも
のである。
粒を行う。湿式中におけるトナー粒子の造粒法として
は、例えば、乳化分散法がある。
剤と、必要に応じてその他の添加物とを非水溶性有機溶
媒に溶解ないしは分散させて着色樹脂溶液とし、これを
水性分散媒液中に乳化分散させてO/W型エマルジョン
を形成し、その後O/W型エマルジョンから非水溶性有
機溶媒を除去することにより造粒を行う。なお、O/W
型エマルジョンとは、水性分散液中に油性液体が液滴と
なって分散している状態の懸濁液を指す。
は、後述する非水溶性有機溶媒に溶解可能でかつ水に不
溶性あるいは難溶性のものであれば特に限定されず、例
えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチ
レン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ酢酸ビニル系
樹脂、ポリスルフォン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、尿素樹脂などのような公知の各種の樹脂を単独
あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
点(Tg)が50〜70℃、数平均分子量(Mn)が1
000〜50000、好ましくは3000〜2000
0、Mnと重量平均分子量(Mw)との比で表わされる
分子量分布(Mw/Mn)が2〜60であることが望ま
しい。Tgが50℃未満では最終的に得られるトナーの
耐熱性が低下し、Tgが70℃を越えるとトナーの定着
性が低下する。また、Mnが1000未満では高温オフ
セットが発生しやすくなり、50000を越えるもので
あると逆に低温オフセットが発生しやすくなる。さら
に、Mw/Mnが2未満であると非オフセット領域が狭
いものとなる虞があり、60を越えるものであると低温
オフセットが発生しやすくなる。なお、本発明のトナー
をオイル塗布定着用トナーとする場合には、Mw/Mn
は2〜5とすることが望ましく、また、オイルレス定着
用トナーとする場合には、Mw/Mnは20〜50とす
ることが望ましい。
としては、水に不溶かあるいは難溶で、上記結着樹脂を
溶解するものであればよく、例えば、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジ
クロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジ
クロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等を単独あるいは
2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、
1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素が好ましい。
に示されるような有機ないしは無機の各種、各色の顔料
が使用可能である。
ラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラッ
ク、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグ
ネタイトなどがある。
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフ
トールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー
10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローG
R、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローN
CG、タートラジンレーキなどがある。
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッ
チングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3Bなどがある。
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイ
ブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
クロム、ピグメントグリーンB、マイカライトグリーン
レーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
ン、酸化アンチモン、硫化亜鉛、炭酸カルシウム、酸化
スズなどがある。
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
て用いることができる。着色剤はトナーに含有される結
着樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好まし
くは2〜15重量部使用する。着色剤が20重量部より
多いとトナーの定着性が低下し、1重量部より少ないと
所望の画像濃度が得られない虞がある。
着樹脂および着色剤以外にも、例えば、荷電制御剤、磁
性粉、オフセット防止剤などの成分を必要に応じて配合
することができる。
たは負の荷電を与え得る物質として各種のものがあり、
正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンベースEX
(オリエント化学工業社製)などのニグロシン系染料、
P−51(オリエント化学工業社製)、コピーチャージ
PX VP435(ヘキスト社製)などの第4級アン
モニウム塩、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、モ
リブデン酸キレート顔料、およびPLZ1001(四国
化成工業社製)などのイミダゾール化合物等が挙げられ
る。
ンS−22(オリエント化学工業社製)、ボントロンS
−34(オリエント化学工業社製)、ボントロンE−8
1(オリエント化学工業社製)、ボントロンE−84
(オリエント化学工業社製)、スピロンブラックTRH
(保土谷化学工業社製)などの金属錯体、チオインジゴ
系顔料、コピーチャージNX VP434(ヘキスト社
製)などの第4級アンモニウム塩、ボントロンE−89
(オリエント化学工業社製)などのカリックスアレーン
化合物、フッ化マグネシウム、フッ化カーボンなどのフ
ッ素化合物などが挙げられる。なお、負荷電制御剤とな
る金属錯体としては、上記に示したもの以外にもオキシ
カルボン酸金属錯体、ジカルボン酸金属錯体、アミノ酸
金属錯体、ジケトン金属錯体、ジアミン金属錯体、アゾ
基含有ベンゼン−ベンゼン誘導体骨格金属錯体、アゾ基
含有ベンゼン−ナフタレン誘導体骨格金属錯体などの各
種の構造を有したものであってもよい。
100mμm程度のものであることが、均一な分散を得
る上から望ましい。市販品等として供給される形態にお
いてその粒径が上記範囲の上限値も大きい場合には、ジ
ェットミル等により粉砕を行うなどの公知の方法により
適当な粒径に調整することが望ましい。
タイト、あるいは各種フェライト等がある。
ス、特に、低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、あ
るいは、酸化型のポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン系ワックスなどが挙げられる。
よびその他のトナー成分を溶解ないし分散させるには、
ボールミル、サンドミル、ホモミキサー、超音波ホモジ
ナイザーなどの装置を用いることができる。
を非水溶性有機溶媒に溶解ないしは分散させて得た着色
樹脂溶液における固形分濃度は、この着色樹脂溶液を水
性分散液中に乳化分散させてなるO/W型エマルジョン
を加熱して液滴中より非水溶性有機溶媒を除去する際
に、液滴が容易に微粒子へと凝固できるように設定する
必要があり、5〜50重量%、好ましくは10〜40重
量%とする。
は、ホモミキサーなどの撹拌装置を用いて、着色樹脂溶
液と水性分散液との混合系を十分に撹拌する方法を採用
することができる。なお、撹拌時間が短すぎるとシャー
プな粒径分布が得られないため、撹拌時間は10分以上
であることが好ましい。
分散液の体積(Vw)との比(Vp/Vw)は、Vp/
Vw≦1、好ましくは0.3≦Vp/Vw≦0.7とす
る。Vp/Vw>1であると、安定なO/W型エマルジ
ョンが形成できず、途中で相転移が生じたり、W/O型
エマルジョンが形成されてしまう虞が大きい。
用する水性分散液としては、水や、水にエマルジョンを
破壊しない程度の水溶性有機溶媒を含んだもの、例え
ば、水/メタノール混液(重量比50/50〜100/
0)、水/エタノール混液(重量比50/50〜100
/0)、水/アセトン混液(50/50〜100/
0)、水/メチルエチルケトン混液(重量比70/30
〜100/0)などが使用可能である。
機塩を分散安定剤として添加する。カルシウム系の難溶
性無機塩としては、水に難溶性のリン酸カルシウム塩
や、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
水に難溶性のリン酸カルシウム塩としては、リン酸三カ
ルシウム、第二リン酸カルシウム、水酸化リン酸カルシ
ウム、ピロリン酸カルシウム、ポリリン酸カルシウムお
よび、これらの混晶や、フッ化カルシウムや塩化カルシ
ウムとの複塩の形態のものを挙げることができる。これ
らの分散安定剤は、単独あるいは2種以上組み合わせて
用いることができる。
分散安定剤として用いると、トナー表面に凹凸が形成さ
れ、不定形のトナーが得られる。そのため、ブレードク
リーニングを行う画像形成装置においては、良好なクリ
ーニング性を得ることができる。
機塩を含む水性分散液のpHは、カルシウム系難溶性無
機塩の安定性を考慮して、5〜14、好ましくは6〜1
2に調整することが望ましい。水性分散液のpHを調整
するためには、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム等
のアルカリや、塩酸、リン酸等の酸を添加するなどの方
法を採用することができる。
無機塩の使用量は、使用する水性分散液の総量に対して
0.5〜10重量%とする。分散安定剤が0.5重量%
未満であると液滴を十分安定な状態で分散させることが
できず、10重量%を超えると、樹脂粒子中への分散安
定剤の取り込みが問題となる虞がある。
途中あるいは分散終了後に、分散安定剤を追加して添加
するようにしてもよい。このような分散安定剤の再添加
は、液滴あるいは析出した樹脂微粒子の凝集の防止に有
効である。
安定剤としてのカルシウム系の難溶性無機塩とともに、
分散安定補助剤を用いてもよい。分散安定補助剤として
は、サポニンなどの天然界面活性剤、アルキレンオキサ
イド系、グリセリン系、グリシドール系などのノニオン
系界面活性剤、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸
エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオ
ン系界面活性剤などが挙げられる。特に、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムやラウリル硫酸ナトリウムな
どのアニオン系界面活性剤が好ましい。
は、1/1000〜10/100、好ましくは2/10
00〜8/100とする。混合比率が1/1000未満
では、十分な分散安定性を得ることができず、また、1
0/100を超えると乳化が起こりすぎて液滴に凝集が
発生したり、造粒後に分散安定剤および分散安定補助剤
を十分に除去することが困難になるなどの虞がある。
媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温して、液滴
中の非水溶性有機溶媒を完全に蒸発させる方法や、O/
W型エマルジョンを乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の非
水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し
合わせて水性分散液を蒸発除去する方法を用いることが
できる。
使用可能な樹脂の種類が多いという特徴がある。
は、この他に、重合過程を含む造粒法である、懸濁重合
法、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、マイクロカ
プセル法(界面重合法、in−situ重合法等)、非
水分散重合法などが挙げられる。
合開始剤、着色剤、および必要に応じて添加される荷電
制御剤、磁性粉、オフセット防止剤などの添加物からな
る重合組成物を、分散媒体中に懸濁させて油滴分散粒子
を形成する。そして、加熱して重合させることにより造
粒を行う。
ては、例えば、スチレン、メチルスチレン、メトキシス
チレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、エチルス
チレン、クロルスチレン等のスチレン系モノマー、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリルア
ミド、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸エチル
ヘキシル、メタクリル酸ステアリル等のアクリル酸ある
いはメタクリル酸系モノマー、エチレン、プロピレン、
ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル
等が挙げられ、これらを単独あるいは複数組み合わせて
用いることができる。また、これらをプレポリマーの形
にしてから用いてもよい。
は、例えば、ベンゾイルーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、ステアリルパーオキサイドのようなパーオ
キサイド系開始剤や2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルパレロ
ニトリル)のようなアゾビス系開始剤が挙げられる。
分散粒子を形成するには、ホモミキサーやホモジナイザ
ー等の高速攪拌式の分散機を用いて激しく攪拌すればよ
い。
た溶液系を重合開始剤の分解温度以上の任意の温度にす
ればよいが、通常40〜150℃とすることが好まし
い。
ぐために分散安定剤を添加する。分散安定剤としては、
上記の乳化分散法に用いられるものと同様のものを用い
ることができる。
ノマーの残留を極力抑える必要がある。モノマーの残留
量が多いと、洗浄により分散安定剤を除去する際の凝集
の発生、トナーとなってからの臭い、帯電性の不安定
化、軟化温度のばらつき等の原因となる。モノマーの残
留を抑えるためには、反応の前半は低温で(40〜80
℃)重合を行い、反応の後半は高温(80〜150℃)
で重合を行うなどの多段重合法を用いたり、プレポリマ
ーを用いたりすることが望ましい。
追加して添加してもよい。このような分散安定剤の再添
加は、液滴の凝集や、造粒された樹脂微粒子の凝集の防
止に有効である。
された樹脂微粒子を、酸洗浄し、ついで水洗浄し、さら
に乾燥する前の段階で脱イオン水によって洗浄するなど
の方法により、トナーに残存するカルシウム量を0.2
〜10ppmとする。
るためには、たとえば、ICP発光分光分析装置、X線
マイクロアナライザー、螢光X線分析装置等の公知の分
析装置を用いることができる。
子を形成させた後、この樹脂微粒子を含む溶液に、塩
酸、硝酸、硫酸などの酸を添加することにより樹脂微粒
子表面に付着している分散安定剤を溶解するなどの方法
が挙げられる。分散安定剤の溶解を完全なものとするた
め、溶液のpHを1〜2とし、30分間以上攪拌するこ
とが好ましい。また、酸の添加により樹脂微粒子を含ん
だ溶液が発熱し、一旦溶解した分散安定剤が樹脂微粒子
中に取り込まれる虞があるので、樹脂微粒子を含む溶液
の温度を30℃以下に保つことが好ましい。
行うことによって分散安定剤や分散安定補助剤を樹脂微
粒子表面から洗い流す。
道水等を用いて懸洗し、さらに、脱イオン水によって数
回洗浄するなどの方法により行う。こうして、樹脂微粒
子の乾燥を行う前に脱イオン水によって数回洗浄するこ
とにより、分散安定剤、分散安定補助剤、水洗浄に使用
した水道水等に含まれるハロゲンイオン等を十分減少さ
せることができる。脱イオン水としては、電導度が0.
5μS/cm以下であるものを使用すると、洗浄効率が
高く好ましい。
0.2ppm未満にすると、洗浄時に凝集して粒径分布
がブロードになったり、異形粒子が増えて飛散を引き起
こしたりする虞がある。
た後、さらに、必要に応じて、分級等の工程を経ること
により、平均粒径が2〜15μm、好ましくは4〜10
μmの静電潜像現像用トナーとすることができる。
説明する。なお、以下の部数は重量部である。
82:花王社製)100部をトルエン400部に溶解し
た。そして、フタロシアニン顔料6部および亜鉛金属錯
体(E−84:オリエント化学工業社製)2部を添加
し、ボールミルに入れて3時間混合して分散させること
により着色樹脂溶液を調製した。
リン酸カルシウムを含有する水溶液1000部に、ラウ
リル硫酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1部を溶解さ
せることにより水性分散液を調製した。
サー(特殊機化工業社製)を用いてこの水性分散液中に
懸濁させた。この際、ホモミクサーの回転数を調整し、
平均粒径3〜12μmの液滴を形成するようにした。
℃、70〜140mmHgの条件で5時間放置すること
により、液滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出
させた。
液のpHが1.6になるまで1Nの塩酸を徐々に添加し
て水酸化リン酸カルシウムを溶解した。さらに、30分
間攪拌を続けた後、樹脂微粒子をろ別した。
で30分間懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返した。続
いて、5倍量の脱イオン水(電導度0.1μS/cm)
で30分間懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径6μmのトナー1を得た。
により、樹脂懸濁液を調製し、次いで樹脂懸濁液中の液
滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出させた。そ
して、この樹脂微粒子を含む溶液に対して、液温を30
℃以下に保ちながら溶液のpHが1.2になるまで1N
の塩酸を徐々に添加して水酸化リン酸カルシウムを溶解
した。さらに、1時間攪拌を続けた後、樹脂微粒子をろ
別した。
で30分間懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返した。続
いて、5倍量の脱イオン水(電導度0.1μS/cm)
で30分間懸洗し、ろ過する操作を5回繰り返した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径6μmのトナー2を得た。
により、樹脂懸濁液を調製し、次いで樹脂懸濁液中の液
滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出させた。そ
して、この樹脂微粒子を含む溶液に対して、液温を30
℃以下に保ちながら溶液のpHが1.5になるまで4N
の塩酸を徐々に添加して水酸化リン酸カルシウムを溶解
した。さらに、1時間攪拌を続けた後、樹脂微粒子をろ
別した。
で30分間懸洗し、ろ過する操作を2回繰り返した。続
いて、5倍量の脱イオン水(電導度0.1μS/cm)
で30分間懸洗し、ろ過する操作を2回繰り返した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径6μmのトナー3を得た。
により、樹脂懸濁液を調製し、次いで樹脂懸濁液中の液
滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出させた。そ
して、この樹脂微粒子を含む溶液に対して、液温を30
℃以下に保ちながら溶液のpHが1.8になるまで2N
の塩酸を徐々に添加して水酸化リン酸カルシウムを溶解
した。さらに、40分間攪拌を続けた後、樹脂微粒子を
ろ別した。
で30分間懸洗した後、ろ過した。続いて、5倍量の脱
イオン水(電導度0.1μS/cm)で30分間懸洗
し、ろ過する操作を2回繰り返した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径6μmのトナー4を得た。
ート樹脂(軟化点121℃、Tg65℃、Mn=230
0、Mw/Mn=8.5)100部をジクロルメタン4
00部に溶解した。そして、ジメチルキナクリドン顔料
6部および亜鉛金属錯体(E−84:オリエント化学工
業社製)2部を添加し、ボールミルに入れて3時間混合
して分散させることにより着色樹脂溶液を調製した。
酸化リン酸カルシウムを含有する水溶液1000部に、
にラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1部を
溶解させることにより水性分散液を調製した。
サー(特殊機化工業社製)を用いてこの水性分散液中に
懸濁させた。この際、ホモミクサーの回転数を調整し、
平均粒径3〜12μmの液滴を形成するようにした。
%の水酸化リン酸カルシウムを含む水溶液500部を添
加した後、35〜40℃、常圧の条件下で5時間放置す
ることにより、液滴からジクロルメタンを除去し、樹脂
微粒子を析出させた。
液のpHが2.0になるまで1Nの塩酸を徐々に添加し
て水酸化リン酸カルシウムを溶解した。さらに、30分
間攪拌を続けた後、樹脂微粒子をろ別した。
で30分間懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返した。続
いて、5倍量の脱イオン水(電導度0.3μS/cm)
で30分間懸洗した後、ろ過した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径7μmのトナー5を得た。
ケ谷化学社製) 3部 ・低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製) 3部 上記材料をサンドスターラーで混合することにより重合
組成物を調製した。この重合組成物を、水500部、水
酸化リン酸カルシウム20部、ドデシル硫酸ナトリウム
(和光純薬社製)0.1部を溶解させた水性分散液に投
入しTKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて毎
分8000回転で撹拌しながら、60℃で5時間重合さ
せ、さらに温度を75℃に昇温し1時間重合させて、樹
脂微粒子を析出させた。
液のpHが1.0になるまで2Nの塩酸を添加して水酸
化リン酸カルシウムを溶解した。さらに、1時間攪拌を
続けた後、樹脂微粒子をろ別した。
中で30分間懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返した。
続いて、5倍量の脱イオン水(電導度0.2μS/c
m)で30分間懸洗した後、ろ過した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径7μmのトナー6を得た。
により、樹脂懸濁液を調製し、次いで樹脂懸濁液中の液
滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出させた。そ
して、この樹脂微粒子を含む溶液に対して、溶液のpH
が2.5になるまで1Nの濃塩酸を添加して水酸化リン
酸カルシウムを溶解した後、樹脂微粒子をろ別した。
で30分間懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径6μmのトナー7を得た。
により、樹脂懸濁液を調製し、次いで樹脂懸濁液中の液
滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出させた。そ
して、この樹脂微粒子を含む溶液に対して、溶液のpH
が3.0になるまで濃塩酸を添加して水酸化リン酸カル
シウムを溶解した後、樹脂微粒子をろ別した。
で30分間懸洗し、ろ過する操作を2回繰り返した。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行い平均粒径6μmのトナー8を得た。
により、樹脂懸濁液を調製し、次いで樹脂懸濁液中の液
滴からトルエンを除去し、樹脂微粒子を析出させた。そ
して、この樹脂微粒子を含む溶液に対して、液温を30
℃以下に保ちながら溶液のpHが1.0になるまで1N
の塩酸を添加して水酸化リン酸カルシウムを溶解した。
さらに、30分間攪拌を続けた後、樹脂微粒子をろ別し
た。
水中で30分間懸洗し、ろ過する操作を10回繰り返し
た。続いて、10倍量の脱イオン水(電導度0.5μS
/cm)で30分間懸洗し、ろ過する操作を4回繰り返
した。この水洗工程において樹脂微粒子の凝集が発生し
た。
ート:日清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を
行いトナー9を得た。
タクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、お
よび、メタクリル酸からなるスチレン−アクリル系共重
合体(1.5:7:1.0:0.5)80部と、ブチル
化メラミン樹脂20部とをトルエンで希釈することによ
り、固形分比2重量%のスチレン−アクリル樹脂溶液を
調製した。
0:平均粒径50μm、嵩密度2.53g/cm3 :パ
ウダーテック社製)を用い、上記スチレン−アクリル樹
脂溶液をスピラーコーター(岡田精工社製)により塗布
し、乾燥した。得られたキャリアを熱風循環式オーブン
中にて140℃で2時間放置して焼成した。冷却後、フ
ェライト粉バルクを目開き210μmと90μmのスク
リーンメッシュを取り付けたフルイ振盪器を用いて解砕
し、樹脂コートされたフェライト粉とした。この樹脂コ
ートフェライト粉に対して、塗布、焼成、解砕の各処理
をさらに3回繰り返して樹脂被覆キャリアを得た。
2μm、電気抵抗は約3×1010Ωcmであった。
び比較例1、2のトナーについて、以下のようにして諸
特性の評価を行った。 (1)トナー中のカルシウム量 約2mgのトナー粒子をとり、精秤した後、濃硝酸5m
lに溶解させ、乾固し、さらに残留物を濃硝酸5mlに
溶解させ、加熱して約2mlまで濃縮した。この液を純
水で100mlになるように希釈し、ついでろ過するこ
とにより測定用試料を得た。
CP発光分光分析装置(SPS−7000:セイコー電
子社製)により測定した。そして測定された濃度値か
ら、測定に供したトナー粒子中の全カルシウム量を算出
し、トナー重量に対するカルシウム重量の比を求めて、
トナー中の残存カルシウム量とした。なお、比較例3の
トナーについても同様にして測定を行ったところ、残存
カルシウム量は0.1ppmであった。
ー100部に対して、疎水性シリカ0.3部(H−20
00:ワッカー社製)および疎水性酸化チタン(T−8
05:日本アエロジル社製)0.5部を添加し、ヘンシ
ェルミキサー(三井三池化工機社製)にて1000rp
mで1分間、後処理した。そして、この後処理を行った
トナーと上記のキャリアとを5:95の重量比率で混合
することによって評価用の現像剤を調製した。
チレン瓶にいれ、1200rpmで90分間回転するこ
とにより現像剤を攪拌した。そして、所定の帯電量に帯
電させたフィルムに接触させ、フィルムに付着するトナ
ー重量を測定することによりトナーの帯電量を求めた。
また、30℃、湿度85%の環境下で24時間保管した
後、同様に現像剤を攪拌してその帯電量を測定した。な
お、帯電量は常温常湿環境(25℃、湿度60%)にお
いて測定した。
現像液3gを、直径310mmのマグネットロール上に
載せた。次に、精秤した対向電極をセットし、トナー極
性と逆極性にバイアス電圧1kVをかけ、マグネットロ
ールを1000rpmで1分間回転させた。そして、対
向電極を再度精秤して初期値との差をとることにより対
向電極に付着した分離トナー、すなわち帯電不良トナー
の重量を算出した。こうして、測定に供した全トナー重
量に対する帯電不良トナー重量の割合を帯電不良トナー
量とした。また、30℃、湿度85%の環境下で24時
間保管した後、同様の手順によりその帯電不良トナー量
を測定した。なお、測定は常温常湿環境(25℃、湿度
60%)において行った。
市販のカラー複写機(CF−80:ミノルタカメラ社
製)の現像器にセットして、1000枚の連続コピーを
行った。その後、現像器より現像剤を取り出し、上記の
帯電量の測定と同様の手順で帯電量を測定した。以上の
測定結果を表1にまとめて示した。
は、充分な帯電量を発揮し、また帯電不良トナーの発生
も極めて少なく、高温高湿環境に放置した場合も帯電量
の低下や帯電不良トナー量の増大を招かず、連続コピー
をおこなった後の帯電量の落ち込みも少ないものであっ
た。これに対して、残存カルシウム量の多い比較例1〜
2のものでは充分な帯電量が得られず、帯電不良トナー
の発生も多く、特に、高温高湿環境に放置するとこれら
が顕著であった。また、連続コピーを行った時の帯電量
の落ち込みも大きく、実用上使用不可であった。また、
比較例3のものは洗浄時に粒子の凝集が発生し、所望の
粒径のトナーが得られなかった。
は、カルシウム系の難溶性無機塩を分散安定剤として使
用する湿式造粒法により製造された静電潜像現像用トナ
ーであって、トナーに残存するカルシウムを所定量まで
減少させたものであるので、充分な帯電量が確保でき、
帯電不良トナーの発生が極めて少なく、高温高湿環境に
放置した後も十分な帯電性を示し、帯電不良トナー量が
増大することがなく、耐刷後も十分な帯電量を発揮でき
る。
難溶性無機塩を分散安定剤として使用する湿式造粒法に
より製造された静電潜像現像用トナーであって、トナー
に微量のカルシウムを含有するようにしたものであるの
で、トナーの製造時であって樹脂微粒子を洗浄する際に
樹脂微粒子が凝集するのを防止できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 カルシウム系の難溶性無機塩を分散安定
剤として使用する湿式造粒法により製造された静電潜像
現像用トナーにおいて、トナーに残存するカルシウム量
が0.2〜10ppmであることを特徴とする静電潜像
現像用トナー。
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