JP3208384B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法

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照彦 家永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶シリコン、
単結晶ゲルマニウム、多結晶シリコン或いは多結晶ゲル
マニウム等の結晶系半導体からなる基板の表面に、所謂
テクスチャ構造と呼ばれる凹凸構造を形成する工程を備
えた半導体素子の製造方法に係り、前記基板の表面に良
好な均一性を備える凹凸構造を形成するための技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池或いは光センサ等の半導体素子
においては、その光電変換特性を向上させるために、受
光面側にテクスチャ構造と呼ばれる凹凸構造が設けられ
ている。図6は、斯かる従来の半導体素子の一例となる
太陽電池の構造を示す素子構造断面図である。
【0003】同図において、21は膜厚約500μmの
p型の単結晶シリコンからなる基板であり、該基板21
の受光面に凹凸構造Aが設けられている。基板21の受
光面から深さ約0.5μmまでの領域には、P(リン)
を熱拡散させることによりn型領域22が形成されてお
り、該n型領域22上にはAg,Al等の金属からなる
櫛形状の集電極23及びITO,SiN等からなる反射
防止膜24が設けられている。また、基板21中におけ
る背面にはBSF領域25が設けられ、該BSF領域2
5上にAlからなる裏面電極26が形成されている。
尚、BSF領域25は一般には上記裏面電極26中のA
lを基板21中に熱拡散することで形成されている。
【0004】上記の様に、結晶系半導体からなる基板の
表面に凹凸構造を設ける処理はテクスチャ化処理と呼ば
れており、通常ヒドラジン若しくは水酸化ナトリウム水
溶液等のアルカリ溶液を使用した異方性エッチングが用
いられる。このテクスチャ化処理は、例えば以下のよう
にして行われる。
【0005】まず、単結晶シリコンからなる基板を洗浄
した後に、10重量%程度の濃度のNaOH水溶液を用
いて一次エッチングを行う。この処理はテクスチャ化処
理とは関係はなく、単なる表面ダメージ層除去のための
処理である。例えば約80℃程度の温度の10重量%N
aOH水溶液中に基板を10〜20分間浸漬させること
で、基板表面から約20μm程度の深さまでの領域を除
去する。
【0006】次いで、この基板を洗浄した後に、テクス
チャ化処理を行う。このテクスチャ化処理では、1重量
%程度の濃度のNaOH水溶液をほぼ沸騰状態に保ち、
約5分間程度の処理を行う。この処理により、単結晶シ
リコンからなる基板の表面に、ピラミッド状の凹凸構造
を形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常半導体
素子の基板にはウエハー状の基板が使用されるが、斯か
るウエハー状の基板はインゴットと呼ばれる結晶系半導
体の塊から切り出されて使用に供される。このため、ウ
エハー状の基板の表面にはインゴットから切り出す際に
生じた加工歪みや結晶欠陥等の結合状態の不安定な部分
が存在する。
【0008】このような結合状態の不安定な部分の大部
分は、上記の様に一次エッチングにより基板の表面部分
を除去することで取り除かれるが、斯かる一次エッチン
グ処理により除去されるのは表面からの深さがわずか2
0μm程度までの領域であり、さらに深いところに形成
された加工歪み或いは結晶欠陥等の結合状態の不安定な
部分を完全に取り除くことはできない。
【0009】そして、斯かる結合状態の不安定な部分が
残存した状態で前述のテクスチャ化処理を行うと、結合
状態の不安定な部分が他の安定な部分よりもエッチング
され易いために、エッチングが不均一に施され、凹凸構
造の大きさに不均一性を生じる。そして、斯様に基板の
受光面側に形成される凹凸構造の大きさが不均一である
と、光を有効に閉じ込めることができず、このため光電
変換特性が低下する、という課題があった。
【0010】本発明は、斯かる従来の課題を解決し、基
板の表面に形成する凹凸構造の均一性を向上させること
により、半導体素子の素子特性を向上させることを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために、本発明は、結晶系半導体からなる基板の表面
にブロッキング層を形成し、このブロッキング層が形成
された前記基板の表面に対しエッチング処理を施すこと
により前記ブロッキング層をエッチングすると共に前記
基板の表面に凹凸構造を形成する工程を備えることを特
徴とする。
【0012】また、前記ブロッキング層を、前記基板の
表面で生じる化学反応により形成することを特徴とす
る。
【0013】さらに、前記ブロッキング層が、酸化物か
らなることを特徴とし、前記ブロッキング層を、オゾン
水中での酸化処理により形成することを特徴とする。
【0014】或いは、前記ブロッキング層が、窒化物か
らなることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る半導体素子の製造方法の概念を説明するための断面図
である。
【0016】本発明においては、同図に示す如く、まず
単結晶シリコンや多結晶シリコン等の結晶系半導体から
なる基板1の表面上における全面に、気相中或いは液相
中で基板1の表面との間で生じる化学反応を利用してブ
ロッキング層2を形成する。このように、基板1の表面
との間で生じる化学反応を利用すると、基板1中に存在
する結晶歪みや結晶欠陥等の結晶状態が不安定な部分か
ら選択的に化学反応が生じる。このため、図中×印で示
す結晶状態が不安定な部分3上から選択的にブロッキン
グ層2が形成されることとなり、この結果ブロッキング
層2は、結晶状態が不安定な部分3上の方が他の結晶状
態が良好な部分よりも厚膜となるように形成される。
【0017】斯様に基板1の表面との間で生じる化学反
応を利用した形成方法としては、例えばプラズマCVD
法等の化学気相成長法を用いる方法や、酸化雰囲気或い
は窒素雰囲気中での熱処理による方法、或いは酸化溶液
中で酸化する方法等がある。或いは、これに限らず基板
1の表面との間で生じる化学反応を利用した形成方法で
あれば、他の如何なる方法を用いても良い。
【0018】また、ブロッキング層2としては、上述し
たようにプラズマCVD法等の化学気相成長法により形
成される酸化膜や窒化膜、酸化ガス雰囲気中での熱処理
により形成される酸化膜、窒化ガス雰囲気中での熱処理
により形成される窒化膜、或いは酸化溶液中での酸化に
より形成される酸化膜等を用いることができる。或い
は、これに限らず基板1の表面との間で生じる化学反応
を利用した形成方法により形成される膜であれば、他の
膜を用いてブロッキング層としても良い。
【0019】次いで、上記の様にブロッキング層2が形
成された基板1に対し、アルカリ溶液を用いてテクスチ
ャ化処理を行う。この工程により、ブロッキング層2か
らエッチングが進行し、ブロッキング層2が完全にエッ
チングされて基板1の表面が露出すると、基板1のエッ
チングが開始される。
【0020】ところで、前述したように、結晶状態が不
安定な部分3上にはブロッキング層2が、結晶状態が安
定な部分上よりも厚膜に形成されている。従って、結晶
状態が安定な部分上に形成されたブロッキング層2が完
全にエッチング除去された状態にあっても、結晶状態が
不安定な部分3上ではブロッキング層2が残存してい
る。このため、基板1のエッチングは結晶状態が安定な
部分から先に進行し、結晶状態が不安定な部分3のエッ
チングは遅れて開始されることとなり、この部分3での
エッチング時間は結晶状態が安定な部分でのエッチング
時間よりも短くなる。このように、エッチングのされ易
い結晶状態が不安定な部分3でのエッチング時間が他の
部分よりも短くなることから、エッチングされる深さが
基板1の一主面における全面で略等しくなり、該一主面
に形成される凹凸構造の均一性を従来よりも向上させる
ことができる。
【0021】(実施例1)次に、本発明の実施例につい
て説明する。本実施例においては、基板として(10
0)面に沿ってスライスした比抵抗1Ωcm、厚さ約4
00μmのp型の単結晶シリコンからなる基板を用い
た。そして、この基板を約85℃程度の温度の4重量%
NaOH水溶液中に約5分間浸し、一次エッチングを行
うことにより、表面側の約10μmまでの領域を除去す
る。
【0022】次いで、水洗処理、アルカリ成分を除去す
るためのHF水溶液(4重量%)による処理及び水洗処
理を行った後に、バブリングを行っている室温状態のオ
ゾン水溶液(オゾン濃度約10ppm)中に基板を10
分間浸漬し、基板の全表面に厚み約10Åの酸化膜から
なるブロッキング層を形成する。
【0023】そして、温度が約85℃のNaOH(1.
5重量%)と界面活性剤(1重量%)の混合溶液中に基
板を約30分間浸漬し、テクスチャ化処理を施す。この
工程により、基板の表面にピラミッド状の凹凸構造が形
成される。
【0024】以上の様にして基板の表面に形成された凹
凸構造の形状をSEM(走査電子顕微鏡)を用いて観察
した。その結果得られた凹凸構造の形状の模式図を図2
に示す。また、同図には比較のために、酸化膜からなる
ブロッキング層を形成しない以外は本実施例と同一の方
法で形成した比較例1の基板における凹凸構造の模式図
もあわせて示しており、同図(A)が本実施例の凹凸構
造、同図(B)が比較例の凹凸構造の模式図である。同
図から明らかに、本実施例の方が良好な均一性を有する
凹凸構造を得られることがわかる。
【0025】また、図3に実施例1及び比較例1の基板
の拡散反射率を示す。同図に示すように、実施例1の基
板のほうが反射率が小さく、基板内により多くの光が閉
じ込められていることがわかる。これは、実施例1の基
板における凹凸構造の方が良好な均一性を有することに
因るものと考えられる。
【0026】(実施例2)本実施例では、実施例1と同
一の方法で一次エッチング、水洗処理、HF処理及び水
洗処理を施した単結晶シリコンからなる基板を、約85
0℃のPOCl3ガス中に約10分間放置し、基板表面
に厚さ約10Åの熱酸化膜からなるブロッキング層を形
成した。
【0027】尚、このようにPを含む酸化ガスであるP
OCl3ガス中での熱処理は通常ゲッタリング処理とも
呼ばれ、基板表面に熱酸化膜からなるブロッキング層が
形成されると同時に、基板中にPが熱拡散する。そし
て、基板中に含まれるFe,Cr等の重金属がPの拡散
された領域中に偏析するために基板自体の特性が向上す
る。
【0028】そして、このように基板の表面に熱酸化膜
からなるブロッキング層を形成した基板に、実施例1と
同一の方法でテクスチャ化処理を施し、基板表面にピラ
ミッド状の凹凸構造を形成した。尚、この工程により重
金属が偏析した領域も除去される。
【0029】(実施例3)本実施例では、まず実施例2
と同一の方法でPOCl3ガス中での熱酸化により単結
晶シリコンからなる基板の表面に熱酸化膜を形成した。
ところで、POCl3ガス中での熱酸化によれば、前述
した通りブロッキング層の形成と同時に基板中へのPの
熱拡散が生じ、このPが熱拡散した領域に基板中の重金
属が偏析する。そこで、本実施例においてはフッ硝酸溶
液中での処理により、Pが熱拡散した領域を除去した
後、再度実施例1と同一の方法でブロッキング層の形成
及びテクスチャ化処理を行った。
【0030】上記実施例1〜3の方法及び比較例1の方
法を用いて、表面に凹凸構造を有する単結晶シリコンの
基板を複数個作製した。そして、それらの基板表面にお
ける拡散反射率を夫々測定した。図4は、実施例1〜3
及び比較例1の方法で形成した基板の拡散反射率を示す
特性図であり、縦軸は波長600nmにおける反射率、
横軸は作製の回数を示す。全波長領域における拡散反射
率の値は、波長600nmにおける反射率に略正比例し
て増減するので、このように波長600nmにおける反
射率の値を比較することで、全波長領域における拡散反
射率の大小を比較することができる。
【0031】図4に示すように、比較例1の方法で作製
した基板の反射率は実施例1、3におけるそれよりも大
きく、しかも一回ごとにばらついており、再現性も良く
ない。一方、実施例1,3の方法で作製した基板によれ
ば、波長600nmにおける反射率は略0.12と一定
であり、反射率の小さい基板を再現性良く得ることがで
きた。
【0032】また、実施例2の方法で作製した基板によ
れば、1回目及び2回目は反射率の小さい基板を得るこ
とができるものの、3回目,4回目と回数を重ねるにつ
れ反射率が大きくなる。そこで、本実施例においては4
回連続して基板を作製した後、新しいNaOH水溶液を
用いてテクスチャ化処理を行った。この結果が5回目、
6回目及び7回目のデータである。ここに示すように、
新しいNaOH水溶液を用いて5回目,6回目及び7回
目に作製した基板によれば、反射率の小さい基板が再現
性良く得られることがわかる。このように、本実施例に
おいて3回目及び4回目に形成した基板の反射率が増加
した理由は次の様に考えられる。本実施例2において
は、POCl3ガス中での熱処理により熱酸化膜からな
るブロッキング層を形成しているが、このとき同時にP
も基板中に熱拡散しており、テクスチャ化処理時には、
基板中に熱拡散したPもNaOH水溶液中に溶出するこ
ととなる。そして、回数を重ねるにつれNaOH水溶液
中におけるPの濃度が増加するために、基板表面に形成
される凹凸構造の均一性が次第に劣化し、その結果反射
率が増加するものと考えられる。然し乍ら、斯かる実施
例2の形態においても、新しいNaOH水溶液に交換し
た直後に作製した基板は再現性良く低い反射率を得るこ
とができるため、従来例1の方法よりも優れている。
【0033】以上の様に、本発明によれば基板の表面に
良好な均一性を有する凹凸構造を形成することができ
る。従って、低い反射率を有する、即ち光り閉じ込め効
果の向上した太陽電池用の基板を再現性良く得ることが
できる。
【0034】次に、本発明を用いて製造した半導体素子
の実施例について説明する。
【0035】(実施例4)実施例1で作製した表面に凹
凸構造を有する基板を用いて、図6に示す構造の半導体
素子を形成した。まず、実施例1で作製した基板に水洗
処理、HF処理、水洗処理を施した後、約850℃のP
OCl3ガス中でPの熱拡散処理を行い、基板表面から
深さ約0.5μmに至る領域までPを拡散させ、n型領
域とする。斯かる状態では、p型の基板の全面にわたっ
て凹凸構造及びn型領域が形成されている。
【0036】次いで、基板の受光面を除く全面にフッ硝
酸溶液によるエッチング処理を施し、基板の受光面以外
の部分に形成された凹凸構造及びn型領域を除去する。
そして、基板の受光面側に形成されたn型領域上にスク
リーン印刷法を用いてAgからなる櫛形状の集電極を形
成すると共に、基板の裏面側にAlからなる裏面電極を
スパッタ法により形成した。さらに、650℃程度の熱
処理により裏面側のAlを基板に拡散させBSF層を形
成すると共に、上記集電極上にプラズマCVD法により
反射防止膜としてのSiN膜を形成することにより、図
6に示す構造の半導体素子を製造した。
【0037】表1に、斯かる本実施例素子の光電変換特
性を示す。また、比較のために、比較例1の基板を用い
て本実施例と同一の方法で形成した比較例2の半導体素
子の特性も合わせて示す。
【0038】
【表1】
【0039】同表から明らかな如く、本実施例素子の方
が高い光電変換特性を有している。これは、前述の通り
本実施例の方が良好な均一性を有する凹凸構造を備えた
基板を用いているために、光閉じ込め効果が向上したこ
とに因るものと考えられる。
【0040】(実施例5)本実施例においては、実施例
2により作成した基板を用いて図5の素子構造断面図に
示す構成を有する半導体素子を形成した。
【0041】同図において、11はn型の単結晶シリコ
ンからなる基板であり、受光面側には凹凸構造Aを備え
ている。尚、本実施例においては凹凸構造Aが基板11
の裏面側にも形成されているが、裏面側の凹凸構造Aは
必ずしも備える必要はない。12は基板11における受
光面側の凹凸構造A上に形成された真性の非晶質シリコ
ンからなる厚さ約100Åの第1i型層であり、13は
p型の非晶質シリコンからなるp型層である。そして、
該p型層13上にはITOからなる第1透光性電極14
及びAgからなる櫛形状の第1集電極15が形成されて
いる。
【0042】また、基板11の裏面上には真性の非晶質
シリコンからなる厚さ100Åの第2i型層16及びn
型の非晶質シリコンからなる厚さ約400Åのn型層1
7が積層されており、該n型層17上にはITOからな
る第2透光性電極18及びAgからなる櫛形状の第2集
電極19が順次形成されている。斯かる本実施例素子
は、次の様にして製造した。
【0043】まず、実施例2で作製した基板11に水洗
処理、4重量%HF処理及び水洗処理を施した後に、非
晶質シリコン膜の形成を行う。非晶質シリコン膜を形成
するにあたっては、まず基板11の裏面側に、プラズマ
CVD法を用いて第2i型層16及びn型層16を順次
形成し、次いで基板の受光面側に第1i型層12及びp
型層13を順次形成する。
【0044】さらに、スパッタ法を用いて上記p型層1
3及びn型層17上に第1透光性電極14及び第2透光
性電極18を形成すると共に、これらの透光性電極1
4,18上にスクリーン印刷法を用いてAgからなる第
1及び第2集電極15,19を形成する。以上の工程に
より、図5の構造の半導体素子が製造される。
【0045】(実施例6)実施例6として、実施例3で
作成した基板を用いて図5に示す構造の半導体素子を製
造した。尚、実施例3で作成した基板を用いた以外の工
程は実施例5と同一の工程を用いたので、ここでは説明
を省略する。
【0046】表2に、実施例5及び実施例6の半導体素
子の光電変換特性を示す。また、比較のために、POC
3ガス中での熱処理を用いたゲッタリング工程により
重金属が偏析した領域及び酸化膜を削除した後に、テク
スチャ化処理を行った以外は実施例5と同一の方法で形
成した比較例3の素子の光電変換特性も合わせて示す。
【0047】
【表2】
【0048】同表から、これらの実施例においても実施
例素子の方が高い光電変換特性を有することがわかる。
【0049】前述した通り、実施例2で作製した基板に
おいては作製の回数が増加するにつれ反射率が増大し、
光閉じ込めの効果が減少する。然し乍ら、この問題はテ
クスチャ化処理に使用するNaOH水溶液を新しいもの
に交換することにより解決することができる。加えて、
前述の通り基板自体の特性を向上させるためのゲッタリ
ング処理と、ブロッキング層の形成とを同時に行うこと
ができ、さらに、ゲッタリング工程により生じた重金属
が偏析した領域の除去と、テクスチャ化工程とを同時に
行うことができる。このため、製造プロセスの工程を大
幅に簡略化することが可能となり、製造コストの低減を
図ることもできる。
【0050】尚、以上の説明においてはブロッキング層
を酸化膜から形成する場合について説明したが、窒化膜
からブロッキング層を形成することもできる。
【0051】また、本発明は太陽電池に限らず、結晶系
半導体からなり表面に凹凸構造を備える基板を用いた半
導体素子であれば、如何なる半導体素子であっても適用
することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、基
板の表面に形成する凹凸構造の均一性の向上を図ること
ができ、従って半導体素子の素子特性を向上させること
ができる。例えば、本発明を太陽電池の製造に適用した
場合に合っては、基板の光閉じ込め効果を増大させるこ
とができ、光電変換特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法の概念を説明するための断面図
である。
【図2】実施例1により得られた凹凸構造の形状を示す
模式図である。
【図3】実施例1の基板の反射率を示す特性図である。
【図4】実施例1〜3により作製された基板の反射率を
示す特性図である。
【図5】実施例5及び6に係る半導体素子の素子構造断
面図である。
【図6】従来の半導体素子の素子構造断面図である。
【符号の説明】
1,11,21…基板、2…ブロッキング層、3…結晶
状態が不安定な部分、A…凹凸構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−136444(JP,A) 特開 平3−206669(JP,A) 特開 平11−214722(JP,A) 特表 平7−504785(JP,A) 米国特許4131488(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶系半導体からなる基板の表面にブロ
    ッキング層を形成し、このブロッキング層が形成された
    前記基板の表面に対しエッチング処理を施すことにより
    前記ブロッキング層をエッチングすると共に前記基板の
    表面に凹凸構造を形成する工程を備えることを特徴とす
    る半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ブロッキング層を、前記基板の表面
    で生じる化学反応により形成することを特徴とする請求
    項1記載の半導体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ブロッキング層が、酸化物からなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体素子の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記ブロッキング層を、オゾン水中での
    酸化処理により形成することを特徴とする請求項1乃至
    のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ブロッキング層が、窒化物からなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体素子の製
    造方法。
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