JP3207926B2 - 帯電防止性ハードコート剤ならびにそれを用いた合成樹脂成形品 - Google Patents

帯電防止性ハードコート剤ならびにそれを用いた合成樹脂成形品

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JP3207926B2
JP3207926B2 JP17746892A JP17746892A JP3207926B2 JP 3207926 B2 JP3207926 B2 JP 3207926B2 JP 17746892 A JP17746892 A JP 17746892A JP 17746892 A JP17746892 A JP 17746892A JP 3207926 B2 JP3207926 B2 JP 3207926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線等の活性エネル
ギー線照射により帯電防止性、密着性、耐湿性に優れた
硬化被膜を形成する光硬化性樹脂組成物及びこの光硬化
性樹脂組成物を用いて得られる硬化被膜を有する合成樹
脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂はガラス製品に比較して軽量、
強靭性などの特性に優れているばかりでなく、安価で加
工が容易であるなどの利点があり、自動車部品、光学用
レンズ、光ディスク、有機板ガラス、看板など広い分野
で使用されている。しかしながら、これらの合成樹脂は
傷が付き易く、又、帯電しやすいために埃が付き易いと
いう欠点がある。これらの欠点を改良するために、光硬
化性樹脂組成物を塗布し紫外線照射で硬化させて合成樹
脂の表面上に架橋硬化膜を形成させる方法が種々検討さ
れている。しかし前記の方法では耐擦傷性は改良される
ものの、摩擦などにより容易に帯電し、埃などが付着し
て美観を損ねるという問題がある。そのためこれら欠点
を改良すべく光硬化性樹脂組成物中に帯電防止剤を添加
する方法が種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら光硬化性
樹脂組成物中に帯電防止剤を添加する方法において、帯
電防止剤としてカチオン、アニオン、ノニオン系などの
種々の界面活性剤を添加する場合、又、帯電防止剤とし
てアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニ
ウム塩などの塩を添加する場合、十分な帯電防止性を得
るためには添加量を多くする必要がある。この場合、硬
化被膜表面に帯電防止剤がブリードするという問題を生
じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者が鋭意検討した
結果、帯電防止剤としてアルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩及びアンモニウム塩の中から選ばれる一種以上の
塩とイミダゾリン型界面活性剤とを併用すると、これら
を少量配合した光硬化性樹脂組成物を物品例えば合成樹
脂成形品に塗布して得られる塗膜を紫外線等の活性エネ
ルギー線の照射により硬化させた場合、外観、密着性は
もとより、当該帯電防止剤の配合量が少量であるにもか
かわらず帯電防止性、耐湿性に優れた硬化被膜が形成さ
れることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、帯電防止剤を含有する
光硬化性樹脂組成物において、帯電防止剤としてアルカ
リ金属、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩からな
る群から選ばれる一種以上の塩とイミダゾリン型界面活
性剤とを併用することを特徴とする光硬化性樹脂組成
物、並びにこの光硬化性樹脂組成物を合成樹脂成形品の
表面に塗布し活性エネルギー線を照射して得られる硬化
被膜を有する合成樹脂成形品に関するものである。
【0006】光硬化性樹脂組成物とは、1分子中に少な
くとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する
(メタ)アクリレートオリゴマー(以下単に、(メタ)
アクリレートオリゴマーという)、1分子中に少なくと
も1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メ
タ)アクリレートモノマー(以下単に、(メタ)アクリ
レートモノマーという)などの(メタ)アクリロイルオ
キシ基含有化合物の少なくとも1種を樹脂成分として含
有するものである。
【0007】(メタ)アクリレートオリゴマーは1種又
は2種以上使用できる。(メタ)アクリレートオリゴマ
ーとしては、多官能ウレタン(メタ)アクリレート、多
官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、多官能
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、多官能
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げら
れる。
【0008】多官能ウレタン(メタ)アクリレートとし
ては、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイ
ルオキシ基及び水酸基を有する(メタ)アクリレートモ
ノマーとポリイソシアネートとのウレタン化反応生成物
等が挙げられる。多官能ウレタン(メタ)アクリレート
オリゴマーとしては、ポリオール類をポリイソシアネー
トと反応させて得られるイソシアネート化合物と1分子
中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基及
び水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーとのウ
レタン化反応生成物等が挙げられる。
【0009】ウレタン化反応に用いられる1分子中に少
なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基及び水酸
基を有するアクリレートモノマーとしては、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0010】ウレタン化反応に用いられるポリイソシア
ネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、これら
ジイソシアネートのうち芳香族のイソシアネート類を水
素添加して得られるジイソシアネート(例えば水素添加
トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソ
シアネートなどのジイソシアネート)、トリフェニルメ
タントリイソシアネート、ジメチレントリフェニルトリ
イソシアネートなどのジ又はトリのポリイソシアネー
ト、あるいはジイソシアネートを多量化させて得られる
ポリイソシアネートが挙げられる。
【0011】ウレタン化反応に用いられるポリオール類
としては一般的に芳香族、脂肪族及び脂環式のポリオー
ルの他、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオ
ール等が使用される。通常、脂肪族及び脂環式のポリオ
ールとしては1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ジメチロールヘプタン、ジメ
チロールプロピオン酸、ジメチロールブチリオン酸、グ
リセリン、水添ビスフェノールAなどが挙げられる。
【0012】ポリエステルポリオールとしては前記のポ
リオールと多塩基性カルボン酸(無水物)との脱水縮合
反応により得られるものである。多塩基性カルボン酸の
具体的な化合物としては(無水)コハク酸、アジピン
酸、(無水)マレイン酸、(無水)トリメリット酸、ヘ
キサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。また、ポリ
エーテルポリオールとしてはポリアルキレングリコール
の他、前記ポリオール又はフェノール類とアルキレンオ
キサイドとの反応により得られるポリオキシアルキレン
変性ポリオールが挙げられる。
【0013】また、多官能ポリエステル(メタ)アクリ
レートオリゴマーは、(メタ)アクリル酸、多塩基性カ
ルボン酸(無水物)及びポリオールの脱水縮合反応によ
り得られる。脱水縮合反応に用いられる多塩基性カルボ
ン酸(無水物)としては(無水)コハク酸、アジピン
酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、(無
水)トリメリット酸、(無水)ピロメリット酸、ヘキサ
ヒドロ(無水)フタル酸、(無水)フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸などが挙げられる。また、脱水縮合
反応に用いられるポリオールとしては1,4ーブタンジ
オール、1,6ーヘキサンジオール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブチリオン
酸、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールな
どが挙げられる。
【0014】また、多官能エポキシ(メタ)アクリレー
トオリゴマーは、ポリグリシジルエーテルと(メタ)ア
クリル酸との付加反応により得られる。ポリグリシジル
エーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、
トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1、
6ーヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールAジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0015】(メタ)アクリレートモノマーは1種又は
2種以上使用できる。(メタ)アクリレートモノマーと
しては、1分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロ
イルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレートモノ
マー(以下、多官能(メタ)アクリレートモノマーとい
う)及び1分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ
基を有する単官能アクリレートモノマー(以下、単官能
アクリレートモノマーという)が挙げられる。
【0016】多官能(メタ)アクリレートモノマーとし
ては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−
トリス(アクリロイルオキシエトキシエトキシ)プロパ
ン、2,2−ビス(4−アクリロイルオキシエトキシエ
トキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリ
ロイルオキシエトキシエトキシシクロヘキシル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−アクリロイルオキシエトキシエ
トキシフェニル)メタン、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、水添ジシクロペンタジエニルジ
(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートトリアクリレート、トリス(ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートジアクリレート、1,4ーブ
タンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6ーヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、イソボルニルジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ
(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール
ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0017】単官能(メタ)アクリレートモノマーとし
ては、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールモノ(メタ)アクリレートの他、特にカ
ルボキシル基含有の(メタ)アクリレートモノマーとし
て、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフ
タル酸、カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、N−メ
タクリロイルオキシ−N´,N´−ジカルボキシ−p−
フェニレンジアミン、4−メタクリロイルオキシエチル
トリメリット酸などが挙げられる。また、単官能(メ
タ)アクリレートモノマーには、N−ビニルピロリドン
のようなビニル基含有モノマー及び4−メタクリロイル
アミノ−1−カルボキシメチルピペリジンのような(メ
タ)アクリロイルアミノ基含有モノマーが包含される。
【0018】アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及
びアンモニウム塩としては、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム、アンモニウム等の塩化物、臭化
物、ヨウ化物、ホウフッ化物、過塩素酸塩、チオシアン
酸塩、硝酸塩、フッ化スルホン酸塩などがあり、具体的
には塩化リチウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、ヨ
ウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、チ
オシアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸アンモニウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナト
リウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸カルシウム、トリ
フロロメタンスルホン酸リチウム、トリフロロメタンス
ルホン酸ナトリウム、トリフロロメタンスルホン酸カリ
ウム、ホウフッ化リチウム、ホウフッ化ナトリウム、ヘ
キサフッ化リン酸リチウムなどが挙げられる。
【0019】イミダゾリン型界面活性剤としては、1−
ヒドロキシエチル−2−ラウリルイミダゾリン、1−ア
ミノエチル−2−ラウリルイミダゾリン、1−ヒドロキ
シエチル−2−ミリスチルイミダゾリン、1−アミノエ
チル−2−ミリスチルイミダゾリン、1−ヒドロキシエ
チル−2−パルミチルイミダゾリン、1−アミノエチル
−2−パルミチルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル
−2−オレイルイミダゾリン、1−アミノエチル−2−
オレイルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル−2−ス
テアリルイミダゾリン、1−アミノエチル−2−ステア
リルイミダゾリンなどが挙げられる。好ましくは1−ヒ
ドロキシエチル−2−アルキルイミダゾリン類を用いる
方が良い。
【0020】次に、本発明のアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩及びアンモニウム塩からなる群から選ばれる
一種以上の塩とイミダゾリン型界面活性剤の光硬化性樹
脂組成物に対する含有割合について詳述すれば、アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩から
なる群から選ばれる一種以上の塩の使用量は、光硬化性
樹脂組成物の樹脂成分100重量部に対し0.05〜5
重量部好ましくは0.1〜3重量部である。0.05重
量部未満の場合は十分な帯電防止性が発現せず、5重量
部を越えると樹脂成分との相溶性が悪くなり、又表面硬
化性に問題が生じる。又、イミダゾリン型界面活性剤の
使用量は、光硬化性樹脂組成物の樹脂成分100重量部
に対し0.1〜6重量部好ましくは0.5〜4重量部で
ある。0.1重量部未満の場合は十分な帯電防止性が発
現せず、6重量部を越えると表面硬化性に問題を生じる
ので良くない。アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及
びアンモニウム塩からなる群から選ばれる塩とイミダゾ
リン型界面活性剤との合計使用量は、光硬化性樹脂組成
物の樹脂成分100重量部に対し7重量部以下、好まし
くは2〜6重量部である。アルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩及びアンモニウム塩からなる群から選ばれる塩
とイミダゾリン型界面活性剤を用いると帯電防止性の向
上に相乗効果が見られるので必ず併用する。また、光硬
化性樹脂組成物に使用する樹脂成分として、カルボキシ
ル基含有の(メタ)アクリレートオリゴマー及びカルボ
キシル基含有の(メタ)アクリレートモノマーを使用す
ると更に帯電防止性の向上につながるので、かかるオリ
ゴマー及びモノマーは好ましいものである。
【0021】光増感剤の1種又は2種以上を本発明の光
硬化性樹脂組成物に配合することができる。光増感剤と
しては、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、2ーヒドロキシー2ーメチルー1ーフェニルプロパ
ンー1ーオン、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンジルジメチル
ケタール、2、2ージエトキシアセトフェノン、キサン
トン、チオキサントン、アゾビスイソブチロニトリル、
ベンゾイルパーオキサイド、その他一般に知られている
光増感剤が挙げられる。光増感剤の配合量をしいて言え
ば、通常、樹脂成分100重量部に対して0.01〜1
0重量部の範囲で用いられるが、好ましくは1〜5重量
部で良い。光増感剤が0.01重量部未満では硬化が不
十分となり、10重量部を越えると硬化膜が着色するな
どの問題を生じるのが一般的である。
【0022】本発明の光硬化性樹脂組成物には、溶剤を
配合しても良い。溶剤としてはエタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸
エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、2−(2−エトキ
シエトキシ)エタノール(以下、エチルセロソルブとい
う)、2−メトキシエタノール、2ーエトキシエタノー
ル、1,4−ジオキサンなどのエーテル類などが使用さ
れる。
【0023】また、本発明の光硬化性樹脂組成物に、光
安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリン
グ剤などの塗料添加剤を添加してもよい。本発明の光硬
化性樹脂組成物を表面塗布する合成樹脂成形品の基材と
しては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の区別なく使用さ
れ、例えば、ポリメチルメタクリレート(アクリル樹
脂)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリスチロー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂、アセテート樹
脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが用い
られる。塗布の方法としては、刷毛塗り、スプレー塗
装、ロール塗装、浸漬法、スピンコート法など公知の方
法を適宜用いればよい。
【0024】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明するが、こ
れらは例示的なものであり、本発明はこれらに限定され
るものではない。 合成例1 撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた2リットルのガラ
ス製反応器にヘキサメチレンジイソシアネート(デスモ
ジュールH;住友バイエルウレタン社製)168g(N
CO当量=2)、重合禁止剤としてハイドロキノンモノ
メチルエーテル0.8g、及び触媒としてジブチルスズ
ジラウレート0.25gを入れ、温度を60℃に保持し
た中に分枝型ポリエステルポリオール(デスモフェン6
80;住友バイエルウレタン社製、OH%=2)816
g(OH当量=0.96)を1時間を要し滴下し、2時
間反応を続けた後、ペンタエリスリトールアクリレート
(PETー30;日本化薬製、OH価=124)474
g(OH当量=1.05)を1時間を要して滴下した。
次いで同温度で2時間反応を続け反応を完結させた後、
多官能ウレタンアクリレートオリゴマー1457gを得
た。その後の分析でイソシアネートは検出されなかっ
た。
【0025】合成例2 撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた2リットルのガラ
ス製反応器にペンタエリスリトールアクリレート(PE
Tー30;日本化薬製、OH価=124)952g(O
H当量=2.1)、重合禁止剤としてハイドロキノンモ
ノメチルエーテル0.8g、及び触媒としてジブチルス
ズジラウレート0.25gを入れ、温度を60℃に保持
した中にヘキサメチレンジイソシアネート168g(N
CO当量=2)を1時間を要して滴下した。次いで同温
度で2時間反応を続け反応を完結させた後、多官能ウレ
タンアクリレート1120gを得た。その後の分析でイ
ソシアネートは検出されなかった。
【0026】合成例3 撹拌機、温度計、水分離器を備えた1リットルのガラス
製反応器にジペンタエリスリトール127g(0.5モ
ル)、アジピン酸38g(0.26モル)、アクリル酸
187g(2.6モル)、トルエン127g、硫酸0.
6g、硫酸銅0.5g、及びハイドロキノンモノメチル
エーテル0.03gを仕込んだ。撹拌と空気吹き込みを
行ないつつ還流下反応を行ない、流出するトルエン、水
共沸混合物は冷却後水と分離し、トルエンは反応系へ返
すようにして反応し、水52ccが留出した。そこで反
応液を冷却し、トルエン:シクロヘキサン(5:1)の
混合溶媒を加え、濃度10%の苛性ソーダ水溶液で中和
した後、分液し油層を10%の食塩水で洗浄した。油層
は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、50〜60℃で減圧
下にトルエンーシクロヘキサン混合溶媒を除き、釜残と
して淡黄色の多官能ポリエステルアクリレートオリゴマ
ー300gを得た。
【0027】合成例4 ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215)53
7.5g(2.5当量)及びアクリル酸189g(2.
625モル)を1リットルのガラス製反応器に入れ、テ
トラブチルアンモニウムブロマイドを7.3gを加え
て、90℃で6時間反応させた後多官能エポキシアクリ
レートオリゴマー726.5gを得た。
【0028】実施例1 表1及び表2に示す各成分からなる光硬化性樹脂組成物
をエチルセロソルブで40%に調整したコート液に、ア
クリル樹脂押出し板をディッピング処方により塗布し、
被膜を形成させ、60℃で5分乾燥後、当該樹脂板を空
気中にて高圧水銀灯(ウシオ電機製、UVCー2534
/1MNLC3ーAA06)を用いて150mmの距離
から80W/cm、コンベアスピード2m/minで紫
外線を照射した。得られた試料の外観は良好で、密着性
(注1)は100/100、スチールウール硬度B(注
2)、表面抵抗値(注3)は6.5×1011Ω、灰付着
テスト(注4)において灰は全く付着しなかった。また
当該試料を60℃、95%の恒温恒湿試験機(注5)中
に200時間放置した後、外観に変化はなく、密着性は
100/100、表面抵抗値2.3×1012Ω、灰付着
テストで灰は全く付着しなかった。
【0029】比較例1及び比較例2 表1及び表2に示す各成分からなる光硬化性樹脂組成物
を用いて、実施例1と同様にしてアクリル樹脂押出し板
に硬化被膜を形成させた。これら試料の密着性、硬度、
帯電防止性、耐湿性について評価した。その結果を実施
例1と共に表3及び表4に示す。
【0030】実施例2〜9 表5及び表6に示す各成分からなる光硬化性樹脂組成物
を用いて、実施例1と同様にしてアクリル樹脂押出し板
に硬化被膜を形成させた。これら試料の密着性、硬度、
帯電防止性、耐湿性について評価した。その結果を表7
及び表8に示す。
【0031】(注1)密着性 硬化被膜に1mm間隔に基材に達する被膜切断線を縦横
それぞれ11本入れて、1mmの目数を100個作り、
その上にセロハンテープを貼り付け急激に剥す。このセ
ロハンテープの操作を同一箇所で3回繰り返した後、剥
離しなかった目数の数で表わす。
【0032】(注2)スチールウール硬度(以下、SW
硬度という) 番手0000のスチールウールによる擦傷テスト A:強くこすっても傷がつかない B:強くこするとわずかに傷がつく C:軽くこするとわずかに傷がつく D:軽くこすっても著しく傷がつく
【0033】(注3)表面抵抗値 試料を23℃、相対湿度50%の雰囲気下で24時間放
置後、極超絶縁計(東亜電波製SMー8210)で測定
する。
【0034】(注4)灰付着テスト 硬化被膜上を木綿の布で20往復摩擦した後、新鮮なタ
バコの灰に1cmまで近付け、灰の付着状態を観察す
る。 A・・・・灰が全く付着しない B・・・・灰がわずかに付着する C・・・・灰が著しく付着する
【0035】(注5)耐湿性 恒温恒湿試験機(TABAI ESPEC PLATI
NOUS RAINBOW PRー2G)使用し、60
℃×95%湿度中200時間放置後の試料の外観及び密
着性を見た。更に灰付着テストを行った。
【0036】なお、以下の表1、表2、表5及び表6に
用いた略記号はそれぞれ次の化合物を示す。 CEA : カルボキシエチルアクリレート HFPA: 2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
アクリレート TPTA: トリメチロールプロパントリアクリレート HCFK: 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン HELI: 1−ヒドロキシエチル−2−ラウリルイミ
ダゾリン AELI: 1−アミノエチル−2−ラウリルイミダゾ
リン
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
【0044】
【表8】
【0045】
【発明の効果】本発明の光硬化性樹脂組成物は、帯電防
止剤としてアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びア
ンモニウム塩からなる群から選ばれる一種以上の塩とイ
ミダゾリン型界面活性剤を併用したので、この帯電防止
剤の配合量が少量であっても、合成樹脂成形品に塗布、
乾燥後、紫外線等の照射により硬化させると外観、密着
性はもとより特に帯電防止性能に優れた被膜が形成させ
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−282975(JP,A) 米国特許4382102(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/46 - 2/56 C08F 299/00 - 299/08 C08J 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電防止剤を含有する光硬化性樹脂組成
    物において、帯電防止剤としてアルカリ金属、アルカリ
    土類金属塩及びアンモニウム塩からなる群から選ばれる
    一種以上の塩とイミダゾリン型界面活性剤とを併用する
    ことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 光硬化性樹脂組成物が、1分子中にカル
    ボキシル基と少なくとも2個のアクリロイルオキシ基を
    有する(メタ)アクリレートオリゴマー及び/又は1分
    子中にカルボキシル基と少なくとも1個のアクリロイル
    オキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーを含有
    することを特徴とする請求項1記載の光硬化性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光硬化性樹脂組成物を合
    成樹脂成形品の表面に塗布し硬化させてなる硬化被膜を
    有することを特徴とする合成樹脂成形品。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の光硬化性樹脂組成物を合
    成樹脂成形品の表面に塗布し硬化させてなる硬化被膜を
    有することを特徴とする合成樹脂成形品。
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