JP3207323B2 - 光ファイバの試験方法 - Google Patents
光ファイバの試験方法Info
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- JP3207323B2 JP3207323B2 JP21687694A JP21687694A JP3207323B2 JP 3207323 B2 JP3207323 B2 JP 3207323B2 JP 21687694 A JP21687694 A JP 21687694A JP 21687694 A JP21687694 A JP 21687694A JP 3207323 B2 JP3207323 B2 JP 3207323B2
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- light
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オプティカル・タイム
ドメイン・リフレクトメータ(以下、OTDR)による
光ファイバの試験方法、特に、通信手段として利用され
る光ファイバの伝送損失やレーリー散乱係数、後方散乱
捕集率の変動といった特性を試験する方法に関するもの
である。
ドメイン・リフレクトメータ(以下、OTDR)による
光ファイバの試験方法、特に、通信手段として利用され
る光ファイバの伝送損失やレーリー散乱係数、後方散乱
捕集率の変動といった特性を試験する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの特定の波長での伝送損失を
測定する手段のひとつに、OTDRで光ファイバに入射
した光パルスの光強度波形を表示する方法がある。図6
に示されるように、光ファイバ20の一端から光パルス
21aを入射させ、光パルス21aはファイバ20内を
伝達する途中でレーリー散乱する。この散乱光の一部が
戻ってきて、光パルス21aの入射端から後方散乱光2
1bとして出射する。OTDRは、光パルス21aが光
ファイバ20に入射してから後方散乱光21bが出射す
るまでの時間と、後方散乱光21bの強度とを測定する
ものである。測定した時間を光速で割ると光パルス21
aの散乱位置30が算出できる。後方散乱光21bの強
度から光ファイバ20の特性、特に伝送損失が評価でき
る。
測定する手段のひとつに、OTDRで光ファイバに入射
した光パルスの光強度波形を表示する方法がある。図6
に示されるように、光ファイバ20の一端から光パルス
21aを入射させ、光パルス21aはファイバ20内を
伝達する途中でレーリー散乱する。この散乱光の一部が
戻ってきて、光パルス21aの入射端から後方散乱光2
1bとして出射する。OTDRは、光パルス21aが光
ファイバ20に入射してから後方散乱光21bが出射す
るまでの時間と、後方散乱光21bの強度とを測定する
ものである。測定した時間を光速で割ると光パルス21
aの散乱位置30が算出できる。後方散乱光21bの強
度から光ファイバ20の特性、特に伝送損失が評価でき
る。
【0003】P.Di Vita and U.Rossi:"Backscattering
Measurements in Optical Fibers:Separation of Power
Decay from Imperfection Contribution",Electron.Le
tt.,1979,15,pp.467〜469 によると、後方散乱光の強度
は下記式(1)のように表される。
Measurements in Optical Fibers:Separation of Power
Decay from Imperfection Contribution",Electron.Le
tt.,1979,15,pp.467〜469 によると、後方散乱光の強度
は下記式(1)のように表される。
【0004】
【数1】
【0005】式中、zはファイバの長手方向の位置、P
0 は入射光の強度、αs (z) はレーリー散乱係数、B
(z) はバックスキャッターキャプチャーフラクション
(後方散乱捕集率)、γ(x) はファイバ位置xにおける
損失を示す。
0 は入射光の強度、αs (z) はレーリー散乱係数、B
(z) はバックスキャッターキャプチャーフラクション
(後方散乱捕集率)、γ(x) はファイバ位置xにおける
損失を示す。
【0006】OTDRによって示される光強度波形は、
光の強度をdBスケールで表示したものである。この波
形をS(z) とすると、S(z) は下記式(2)で表され
る。
光の強度をdBスケールで表示したものである。この波
形をS(z) とすると、S(z) は下記式(2)で表され
る。
【0007】
【数2】
【0008】後方散乱捕集率B(z) 、損失項γ(x) が長
手方向に安定している場合、S(z)は図7に示されるよ
うに、長手方向に単調減少する直線(実線部分)とな
り、この直線の傾きから単位長当たりの伝送損失を求め
ることができる。
手方向に安定している場合、S(z)は図7に示されるよ
うに、長手方向に単調減少する直線(実線部分)とな
り、この直線の傾きから単位長当たりの伝送損失を求め
ることができる。
【0009】B(z) 、γ(x) が長手方向に変動している
場合、S(z) の長手方向に単調減少している直線(実線
部分)がうねりのある曲線(点線)となる。しかしなが
ら式(2)には、αs (z) やB(z) と、γ(x) とが共に
存在するため、波形のうねりがαs (z) やB(z) の変動
に起因するうねりであるのか、γ(x) の変動に起因する
うねりであるのか不明確であった。
場合、S(z) の長手方向に単調減少している直線(実線
部分)がうねりのある曲線(点線)となる。しかしなが
ら式(2)には、αs (z) やB(z) と、γ(x) とが共に
存在するため、波形のうねりがαs (z) やB(z) の変動
に起因するうねりであるのか、γ(x) の変動に起因する
うねりであるのか不明確であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、OTDR(オプティカル
・タイムドメイン・リフレクトメータ)によって表示さ
れる波形のうねりがレーリー散乱係数αs (z) や後方散
乱捕集率B(z) の変動に起因しているのか、伝送損失γ
(x) の変動に起因しているのかを簡易に判別することが
できる光ファイバの試験方法を提供することが目的であ
る。
解決するためなされたもので、OTDR(オプティカル
・タイムドメイン・リフレクトメータ)によって表示さ
れる波形のうねりがレーリー散乱係数αs (z) や後方散
乱捕集率B(z) の変動に起因しているのか、伝送損失γ
(x) の変動に起因しているのかを簡易に判別することが
できる光ファイバの試験方法を提供することが目的であ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の光ファイバの試験方法を図1より
説明する。光ファイバ20の一端から光パルス21aを
入射させ光ファイバ20内で散乱し、入射方向とは逆の
方向に伝搬する後方散乱光21bの波形を、光パルス2
1aが入射した一端から観測して、該後方散乱光の時間
差を光速で割って算出される散乱位置30における強度
を算出する。前記一端とは反対側の一端から光パルス2
2aを入射させ、散乱して戻ってきた別の後方散乱光2
2bの波形を前記反対側の一端から観測して、該別の後
方散乱光の時間差を光速で割って算出される散乱位置3
0における強度を算出する。前記によって算出された2
つの散乱位置30が一致した波形の強度を計算処理する
ことによって光ファイバ20の光学特性を求める。
めになされた本発明の光ファイバの試験方法を図1より
説明する。光ファイバ20の一端から光パルス21aを
入射させ光ファイバ20内で散乱し、入射方向とは逆の
方向に伝搬する後方散乱光21bの波形を、光パルス2
1aが入射した一端から観測して、該後方散乱光の時間
差を光速で割って算出される散乱位置30における強度
を算出する。前記一端とは反対側の一端から光パルス2
2aを入射させ、散乱して戻ってきた別の後方散乱光2
2bの波形を前記反対側の一端から観測して、該別の後
方散乱光の時間差を光速で割って算出される散乱位置3
0における強度を算出する。前記によって算出された2
つの散乱位置30が一致した波形の強度を計算処理する
ことによって光ファイバ20の光学特性を求める。
【0012】さらに、この計算処理によって光ファイバ
20の所望位置における局所的な伝送損失を求める。
20の所望位置における局所的な伝送損失を求める。
【0013】
【作用】光ファイバ20の一端から光パルス21aを入
射させると、光パルス21aは光ファイバ20内で散乱
する。散乱光の一部は入射方向とは逆の方向に伝搬し
て、光パルス21aが入射した一端から後方散乱光21
bとして出射する。この後方散乱光21bの波形を観測
して散乱位置30および強度を算出する。
射させると、光パルス21aは光ファイバ20内で散乱
する。散乱光の一部は入射方向とは逆の方向に伝搬し
て、光パルス21aが入射した一端から後方散乱光21
bとして出射する。この後方散乱光21bの波形を観測
して散乱位置30および強度を算出する。
【0014】前記一端とは反対側の一端から光パルス2
2aを入射させる。同様に散乱して光パルス22aが入
射した一端から、後方散乱光22bが出射する。後方散
乱光22bの波形を観測して散乱位置30および強度を
算出する。算出された2つの散乱位置30を比較して、
散乱位置30が一致した波形の強度を加減して、レーリ
ー散乱係数または後方散乱捕集率の変動に起因するうね
り成分と、伝送損失の変動に起因するうねり成分とを分
離した式を作り、光ファイバ20の伝送損失を求める。
2aを入射させる。同様に散乱して光パルス22aが入
射した一端から、後方散乱光22bが出射する。後方散
乱光22bの波形を観測して散乱位置30および強度を
算出する。算出された2つの散乱位置30を比較して、
散乱位置30が一致した波形の強度を加減して、レーリ
ー散乱係数または後方散乱捕集率の変動に起因するうね
り成分と、伝送損失の変動に起因するうねり成分とを分
離した式を作り、光ファイバ20の伝送損失を求める。
【0015】光ファイバの一端からパルスを入射させ、
OTDRによって表示された波形の強度をS1(z)とす
る。S1(z)は下記式(3)
OTDRによって表示された波形の強度をS1(z)とす
る。S1(z)は下記式(3)
【0016】
【数3】
【0017】で求められる。式中、zはファイバの長手
方向の位置、P0 は入射光の強度、αs (z) はレーリー
散乱係数、B(z) はバックスキャッター・キャプチャー
・フラクション(後方散乱捕集率)、γ(x) はファイバ
位置xにおける損失を示す。
方向の位置、P0 は入射光の強度、αs (z) はレーリー
散乱係数、B(z) はバックスキャッター・キャプチャー
・フラクション(後方散乱捕集率)、γ(x) はファイバ
位置xにおける損失を示す。
【0018】さらに、前記一端とは反対側の一端からパ
ルスを入射させ、OTDRによって測定された波形の強
度をS2(L-Z)とする。S2(L-Z)は下記式(4)
ルスを入射させ、OTDRによって測定された波形の強
度をS2(L-Z)とする。S2(L-Z)は下記式(4)
【0019】
【数4】
【0020】で求められる。Lは光ファイバの長さを示
す。
す。
【0021】S1(z)とS2(L-Z)との和を2I(z) 、S
1(z)とS2(L-Z)との差を2D(z) とすると、I(z) は式
(3)と式(4)から式(5)で示され、D(z) は式
(3)と式(4)から式(6)で示される。
1(z)とS2(L-Z)との差を2D(z) とすると、I(z) は式
(3)と式(4)から式(5)で示され、D(z) は式
(3)と式(4)から式(6)で示される。
【0022】
【数5】
【0023】
【数6】
【0024】式(5)はγ(x) が分離した式であり、式
(6)はαs (z) やB(z) が分離した式である。t1 お
よびt2 は定数である。αs (z) やB(z) と、γ(x) と
を分離した式を作ることによって、波形がうねったもの
となった場合、うねりが散乱によるものか、伝送損失に
よるものかを明確にすることができる。
(6)はαs (z) やB(z) が分離した式である。t1 お
よびt2 は定数である。αs (z) やB(z) と、γ(x) と
を分離した式を作ることによって、波形がうねったもの
となった場合、うねりが散乱によるものか、伝送損失に
よるものかを明確にすることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。図
1は本発明を適用する光ファイバの試験方法の原理を示
す概略図である。同図に示されるように、光ファイバ2
0の一端から光パルス21aを入射させる。光パルス2
1aは光ファイバ20内で散乱する。散乱光の一部は入
射方向とは逆の方向に伝搬して、光パルス21aが入射
した一端から後方散乱光21bとして出射する。この後
方散乱光21bの波形を観測して散乱位置30および強
度を算出する。
1は本発明を適用する光ファイバの試験方法の原理を示
す概略図である。同図に示されるように、光ファイバ2
0の一端から光パルス21aを入射させる。光パルス2
1aは光ファイバ20内で散乱する。散乱光の一部は入
射方向とは逆の方向に伝搬して、光パルス21aが入射
した一端から後方散乱光21bとして出射する。この後
方散乱光21bの波形を観測して散乱位置30および強
度を算出する。
【0026】前記一端とは反対側の一端から光パルス2
2aを入射させる。光パルス22aは、光ファイバ20
内で散乱する。散乱光の一部は、光パルス22aが入射
した一端から後方散乱光22bとして出射する。後方散
乱光22bの波形を観測して散乱位置30および強度を
算出する。算出された2つの散乱位置30を比較して、
相対的に散乱位置30が一致した波形の強度を加減して
光ファイバ20の伝送損失を求める。
2aを入射させる。光パルス22aは、光ファイバ20
内で散乱する。散乱光の一部は、光パルス22aが入射
した一端から後方散乱光22bとして出射する。後方散
乱光22bの波形を観測して散乱位置30および強度を
算出する。算出された2つの散乱位置30を比較して、
相対的に散乱位置30が一致した波形の強度を加減して
光ファイバ20の伝送損失を求める。
【0027】図2は、光ファイバの試験装置の概略図で
ある。同図に示されるように、制御器3にパネル2、表
示器8、ランダムアクセスメモリ7(以下、RAM)お
よび波形測定器10が接続されている。測定に必要なパ
ラメータは制御器3に入力されており、制御器3はこれ
らの情報をRAM7に記憶している。波形測定器10
は、接合器1、光源4、検出器5、演算器6から構成さ
れている。接合器1には光ファイバ20の一端が接続さ
れている。
ある。同図に示されるように、制御器3にパネル2、表
示器8、ランダムアクセスメモリ7(以下、RAM)お
よび波形測定器10が接続されている。測定に必要なパ
ラメータは制御器3に入力されており、制御器3はこれ
らの情報をRAM7に記憶している。波形測定器10
は、接合器1、光源4、検出器5、演算器6から構成さ
れている。接合器1には光ファイバ20の一端が接続さ
れている。
【0028】試験方法を動作的に説明すると、先ず、波
形測定器10の接合器1に光ファイバ20の一端を接続
し、パネル2から制御器3に波形測定開始の命令を送
る。この命令に応答して制御器3は作動し、波形測定器
10に同じ命令を送る。波形測定器10内の光源4は制
御器3からの命令によって、接合器1に接続されている
光ファイバ20の一端に光パルス信号を入射させる。光
パルス信号は、光ファイバ20内で散乱し、後方散乱光
となり接合器1を介して検出器5に送られる。後方散乱
光の時間差および強度は演算器6により計算処理され、
制御器3に送られる。散乱位置は散乱光の時間差を光速
で割って算出される。制御器3は散乱位置および強度の
データをRAM7に保存し、波形を表示器8に表示す
る。
形測定器10の接合器1に光ファイバ20の一端を接続
し、パネル2から制御器3に波形測定開始の命令を送
る。この命令に応答して制御器3は作動し、波形測定器
10に同じ命令を送る。波形測定器10内の光源4は制
御器3からの命令によって、接合器1に接続されている
光ファイバ20の一端に光パルス信号を入射させる。光
パルス信号は、光ファイバ20内で散乱し、後方散乱光
となり接合器1を介して検出器5に送られる。後方散乱
光の時間差および強度は演算器6により計算処理され、
制御器3に送られる。散乱位置は散乱光の時間差を光速
で割って算出される。制御器3は散乱位置および強度の
データをRAM7に保存し、波形を表示器8に表示す
る。
【0029】それぞれ別の端部から光パルスを入射させ
て測定した波形では、ファイバ20の両端の位置関係が
互いに逆となる。制御器3はファイバ20で生じるフレ
ネル反射によって、2つの波形の端部の位置を各々求め
る。ファイバ20内の散乱位置30(図1参照)が一致
した波形の強度を加減し、すでに述べてある式(5)、
式(6)を作る。式(5)、式(6)よりレーリー散乱
係数αs (z) および後方散乱捕集率B(z) と、伝送損失
γ(x) とが算出される。制御器3はγ(x) 成分を分離し
た波形であるI(z) と、αs (z) およびB(z) 成分を分
離した波形であるD(z) とを表示器8に表示する。
て測定した波形では、ファイバ20の両端の位置関係が
互いに逆となる。制御器3はファイバ20で生じるフレ
ネル反射によって、2つの波形の端部の位置を各々求め
る。ファイバ20内の散乱位置30(図1参照)が一致
した波形の強度を加減し、すでに述べてある式(5)、
式(6)を作る。式(5)、式(6)よりレーリー散乱
係数αs (z) および後方散乱捕集率B(z) と、伝送損失
γ(x) とが算出される。制御器3はγ(x) 成分を分離し
た波形であるI(z) と、αs (z) およびB(z) 成分を分
離した波形であるD(z) とを表示器8に表示する。
【0030】長さが20.4Kmの分散シフトシングル
モード光ファイバ20を波形測定器10の接合器1に接
続し、波長1550nm、パルス幅1μsの光パルスを
ファイバ20に入射させ、前記の方法で波形の測定を行
った。後方散乱光のサンプリング間隔は80nsであっ
た。
モード光ファイバ20を波形測定器10の接合器1に接
続し、波長1550nm、パルス幅1μsの光パルスを
ファイバ20に入射させ、前記の方法で波形の測定を行
った。後方散乱光のサンプリング間隔は80nsであっ
た。
【0031】測定された光強度波形を図3に示す。S
1(z)およびS2(L-Z)は、光ファイバのそれぞれ別の一端
から光パルスを入射させたときの波形の強度である。同
図に示されるように、S1 (z) とS2(L-Z)とではOTD
Rによって表示された波形のファイバの位置を示すzの
方向が互いに逆になっている。このため、S1 (z) とS
2(L-Z)との一端を設定してから、それぞれの一端が一致
するように強度を互い違いの方向に計算する。それぞれ
の波形についてフレネル反射の位置に基づき、ファイバ
端を検出した。ファイバの散乱位置が同じであるS1
(z) とS2(L-Z)との和およびS1 (z) とS2(L-Z)との差
を計算した。
1(z)およびS2(L-Z)は、光ファイバのそれぞれ別の一端
から光パルスを入射させたときの波形の強度である。同
図に示されるように、S1 (z) とS2(L-Z)とではOTD
Rによって表示された波形のファイバの位置を示すzの
方向が互いに逆になっている。このため、S1 (z) とS
2(L-Z)との一端を設定してから、それぞれの一端が一致
するように強度を互い違いの方向に計算する。それぞれ
の波形についてフレネル反射の位置に基づき、ファイバ
端を検出した。ファイバの散乱位置が同じであるS1
(z) とS2(L-Z)との和およびS1 (z) とS2(L-Z)との差
を計算した。
【0032】強度が( S (z) +S(L-Z) )/2の波
形および( S (z) −S(L-Z) )/2の波形を図4に
示す。同図に示されているI(z) は( S (z) +S(L-
Z))/2であり、D(z) は( S (z) −S(L-Z) )/
2である。I(z) は伝送損失項を示す項が分離されてお
り、D(z) はレーリー散乱係数及び後方散乱捕集率が分
離されている。
形および( S (z) −S(L-Z) )/2の波形を図4に
示す。同図に示されているI(z) は( S (z) +S(L-
Z))/2であり、D(z) は( S (z) −S(L-Z) )/
2である。I(z) は伝送損失項を示す項が分離されてお
り、D(z) はレーリー散乱係数及び後方散乱捕集率が分
離されている。
【0033】さらに、波形の伝送損失項の微分係数を計
算し、長手方向の局所的な伝送損失の変化を図5に示し
た。
算し、長手方向の局所的な伝送損失の変化を図5に示し
た。
【0034】
【発明の効果】散乱位置が同一である波形の強度を加減
することによって、OTDR(オプティカル・タイムド
メイン・リフレクトメーター)によって表示される光強
度波形のうねりがレーリー散乱係数αs (z) および後方
散乱捕集率B(z) によるものか、伝送損失γ(x) による
ものかを判別することができる。このため光ファイバの
伝送損失を簡易に評価できるようになった。
することによって、OTDR(オプティカル・タイムド
メイン・リフレクトメーター)によって表示される光強
度波形のうねりがレーリー散乱係数αs (z) および後方
散乱捕集率B(z) によるものか、伝送損失γ(x) による
ものかを判別することができる。このため光ファイバの
伝送損失を簡易に評価できるようになった。
【図1】本発明を適用する光ファイバの試験方法の原理
を示す概略図である。
を示す概略図である。
【図2】光ファイバの試験装置の概略図である。
【図3】本発明を適用する試験方法によって測定された
光強度波形を示す図である。
光強度波形を示す図である。
【図4】本発明を適用する試験方法によって測定され、
相対的に散乱位置が一致した光強度波形を加減した図で
ある。
相対的に散乱位置が一致した光強度波形を加減した図で
ある。
【図5】光ファイバの長手方向の局所的な伝送損失の変
化を示した図である。
化を示した図である。
【図6】従来の光ファイバの試験方法の原理を示す概略
図である。
図である。
【図7】従来の方法によって測定された光強度波形を示
す図である。
す図である。
1は接合器、2はパネル、3は制御器、4は光源、5は
検出器、6は演算器、7はランダムアクセスメモリ、8
は表示器、10は波形測定器、20は光ファイバ、21
a・22aは光パルス、21b・22bは後方散乱光、
30は散乱位置である。
検出器、6は演算器、7はランダムアクセスメモリ、8
は表示器、10は波形測定器、20は光ファイバ、21
a・22aは光パルス、21b・22bは後方散乱光、
30は散乱位置である。
Claims (2)
- 【請求項1】 光ファイバの一端から光パルスを入射さ
せ該光ファイバ内で散乱し、入射方向とは逆の方向に伝
搬する後方散乱光の波形を、光パルスが入射した一端か
ら観測して、該後方散乱光の時間差を光速で割って算出
される散乱位置における強度を算出し、該一端とは反対
側の一端から光パルスを入射させ、散乱して戻ってきた
別の後方散乱光の波形を前記反対側の一端から観測し
て、該別の後方散乱光の時間差を光速で割って算出され
る散乱位置における強度を算出し、前記により算出され
た2つの散乱位置が一致した波形の強度を計算処理する
ことによって該光ファイバの光学特性を求めることを特
徴とする光ファイバの試験方法。 - 【請求項2】 光ファイバの一端から光パルスを入射さ
せ該光ファイバ内で散乱し、入射方向とは逆の方向に伝
搬する後方散乱光の波形を、光パルスが入射した一端か
ら観測して散乱位置および強度を算出し、該一端とは反
対側の一端から光パルスを入射させ、散乱して戻ってき
た別の後方散乱光の波形を前記反対側の一端から観測し
て散乱位置および強度を算出し、前記により算出された
2つの散乱位置が一致した波形の伝送損失項の微分係数
を計算処理することによって該光ファイバの所望位置に
おける局所的な伝送損失を求めることを特徴とする光フ
ァイバの試験方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21687694A JP3207323B2 (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 光ファイバの試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP21687694A JP3207323B2 (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 光ファイバの試験方法 |
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---|---|
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ID=16695304
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JP21687694A Expired - Lifetime JP3207323B2 (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 光ファイバの試験方法 |
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JP (1) | JP3207323B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1994
- 1994-09-12 JP JP21687694A patent/JP3207323B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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