JP3206742B2 - 島状感光体とそれを用いた画像記録装置 - Google Patents

島状感光体とそれを用いた画像記録装置

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JP3206742B2
JP3206742B2 JP31762998A JP31762998A JP3206742B2 JP 3206742 B2 JP3206742 B2 JP 3206742B2 JP 31762998 A JP31762998 A JP 31762998A JP 31762998 A JP31762998 A JP 31762998A JP 3206742 B2 JP3206742 B2 JP 3206742B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどに用いられる感光体とそれを用い
た画像記録装置に関し、特に、着色粒子を紙などの記録
媒体へ飛翔記録させる画像記録装置とそこに使用する感
光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の複写機やプリンタの画像形成技術
として電子写真プロセスがあり、広く応用されている。
このプロセスの代表的なものとしてカールソン法(ゼロ
グラフィ)がある。この方式では、帯電、露光、現像、
転写、定着、クリーニングという6工程が必要であり、
装置が複雑化し大型にならざるを得ない。カールソン法
に代わる簡略化された電子写真プロセスの例として、特
公平4−28230号公報、特開平9−204092号
公報などに開示された、感光体の帯電を行わない、プロ
セス数の少ない画像記録方法がある。
【0003】特公平4−28230号公報で開示された
電子写真記録装置は、露光された感光体上のフローティ
ング電極上の導電性トナーを紙へ飛翔記録させるもので
あり、導電性トナーを格子状の絶縁壁で各フローティン
グ電極毎に分けている構造である。
【0004】次に、特開平9−204092号公報に開
示されている電子写真プロセスについて、図15を参照
して詳細に説明する。図15の画像記録装置において
は、まず、感光体ユニット40の絶縁性スクリーン31
の目開き部へ導電性着色粒子12が誘導帯電により充填
される。この充填プロセスに先立ち、導電性粒子12の
薄層が所定の電極部材上に予め形成されており、空隙を
介して前述の感光体ユニット40と対向するように配置
される。その位置にてスクリーン電極30および透光性
導電層2と電極部材との間に形成された電界により、導
電性粒子12はまず負に誘導帯電し光導電層10方向に
飛翔する。飛翔した導電性粒子12は、スクリーン電極
30の表面にも衝突するが、その場合にはすぐに逆極性
に帯電して電極部材側へ戻る。このためスクリーン31
の目開き部(孔の中)のみに負に帯電した導電性粒子1
2が入りこみ充填される。充填は導電性粒子12の層電
位がほぼスクリーン電極30の電位と等しくなるまで行
われ、そこで充填が終了する。
【0005】感光体ユニット40は回転し、前述の粒子
充填位置の下流側にて、充填された導電性粒子12は空
隙を介して紙などの記録媒体18と対向する。記録媒体
18の背面には対向電極17が設置されている。この対
向電極17と透光性導電層2との間には直流電界が形成
されている。記録媒体18への画像記録時には、画像信
号に対応したLEDアレイなどの画像光20が、透光性
支持体1側から光導電層10まで照射される。すると、
光導電層10の抵抗値が下がり、予め負に帯電した導電
性粒子12の電荷はゼロになる。そして、透光性導電層
2とスクリーン電極30との間に形成された、あるいは
透光性導電層2と対向電極17との間に形成された電界
によって、導電性粒子12は光導電層10側が負、反対
側が正に分極し、正側の導電性粒子12が正電荷をも
つ。正に帯電した導電性粒子12は電界により対向電極
17側へ飛翔し、記録媒体18に付着する。その後、定
着プロセスにより粒子は紙へ定着され、画像形成プロセ
スは終了する。
【0006】一方、カールソンプロセスに用いる感光体
として、感光体表面を孤立した多数の光導電層に区分す
ることは、特開昭62−92960号公報に開示されて
いる。同公報の感光体は、導電性基板上に光導電層を設
け、この光導電層を導電性膜で包囲してなる感光体であ
り、この光導電層を正帯電セルと負帯電セルとからなる
多数のセル体にて形成し、相隣接するセル体の帯電極性
を互いに異ならせている。その目的は、帯電器に印加す
る電圧の極性を変化させることにより、簡単に画像の陰
陽を変換することにある。つまり、この感光体は静電潜
像を光導電層表面に形成するのであるが、その極性を切
り替えられることが特徴である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来例の特公
平4−28230号公報記載の装置では、感光体上に設
けた格子状の絶縁壁とその絶縁壁上を接触しながら移動
する電極でトナーをすり切るようにして絶縁壁の間にト
ナーを充填し、トナー層の厚みを規制するために、高速
で詰め込むときなどに充填が不完全になりやすいとか、
絶縁壁の耐久性が不足する、トナー粒子の目詰まりが発
生しやすい等の問題があった。また、画像の解像度を向
上させるためにこの絶縁壁の幅は可能な限り薄くしなけ
ればならないが、所定の高さも必要である。すなわち、
高さ/幅比を大きくしたいという要望があるが、そのよ
うな壁の製造は非常に困難であるという問題があった。
また、壁幅を薄くすると壁の強度が不足し、耐久性がな
くなるという問題があった。
【0008】一方、特開平9−204092号公報に開
示された電子写真プロセスにおいては、粒子の充填に誘
導帯電と粒子の飛翔を用いているので、特公平4−28
230号公報記載の装置とは異なり、絶縁壁の耐久性の
問題とか高速充填に対応できないとかの問題は解消され
ていたが、やはり絶縁性スクリーンの製造に複雑な製造
プロセスを要するとか、目詰まりが発生しやすい、絶縁
壁の壁幅をあまり小さくできないので画像の解像度向上
に制限があるという問題点があった。
【0009】前記のように、両公報記載の装置は、格子
状あるいはスクリーン状の壁状の部材を光導電体の上に
必須とする構成であり、その製造プロセスが複雑とな
り、製造安定性に欠ける欠点があった。また、これら格
子や絶縁性スクリーンは微細加工が困難であるために、
画像の解像度をそれ程高いものにできないという欠点が
あった。さらに、粒子を孔に充填するので本質的に目詰
まりなどの問題を起こしやすい欠点も有していた。
【0010】本発明は、前述したような従来技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、より簡素な装
置構造であり、その製造法も容易でありながら、少ない
画像形成プロセス数で従来の電子写真法と同等の画像が
得られる画像記録装置及びそれに用いる感光体を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、下記(1)、(2)の画像記録装置及び
(3)、(4)の島状感光体を提供する。
【0012】(1)光導電層が島状に表面に露出し、該
光導電層の周囲には導電層が露出している感光体であっ
て、前記光導電層の各島部分は同一組成からなり、かつ
少なくとも透光性支持体と透光性導電層がこの順に積層
された上に積層されており、前記露出した導電層は前記
透光性導電層と同一であるか、または前記透光性導電層
に電気的に接続されている感光体と、該感光体に空隙を
介して対向し、表面に導電性粒子の薄層を保持した飛翔
電極と、該飛翔電極と対向する位置よりは感光体回転方
向下流側の位置にて、前記感光体を前記透光性支持体側
から画像信号に応じて露光する光源と、前記位置にて前
記感光体と空隙を介して対向するように記録媒体を搬送
する機構と、該記録媒体が感光体と対向する位置にて該
記録媒体の背面に設置された対向電極とを有することを
特徴とする画像記録装置。
【0013】(2)前記飛翔電極上から誘導帯電により
導電性粒子を飛翔させ、前記感光体の島状に露出した光
導電層表面のみに導電性粒子の薄層を形成した後、前記
記録媒体と感光体が空隙を介して対向した位置におい
て、前記感光体の透光性支持体側から光導電層を選択的
に露光し、露光された部分の導電性粒子のみを飛翔させ
て記録媒体へ付着させることを特徴とする(1)の画像
記録装置。
【0014】(3)光導電層が島状に表面に露出し、該
光導電層の周囲には導電層が露出している感光体におい
て、透光性支持体の上に光硬化型の透光性樹脂層を全面
に形成し、前記島状に露出した光導電層に相当する部分
以外を露光硬化させた後未硬化部分を取り除き、透光性
導電層をこの上に形成し、さらに光導電層を形成し、そ
の後、前記島状部分以外の光導電層をボールミル法にて
除去して作製されたことを特徴とする感光体。
【0015】(4)光導電層が島状に表面に露出し、該
光導電層の周囲には導電層が露出している感光体におい
て、透光性支持体の上に透光性導電層と光導電層が全面
に形成されており、さらにその上に前記透光性導電層と
電気的に接続された、前記光導電層表面を島状に露出さ
せる形状の導電層が形成されていることを特徴とする感
光体。
【0016】本発明の感光体は、上記のように、透光性
支持体の上に透光性導電層を設け、その上に島状に同一
組成の光導電層が形成されたことを特徴としている。ま
た、本発明の別の感光体は、透光性支持体の上に透光性
導電層と光導電層が全面に形成されており、さらにその
上に前記透光性導電層と電気的に接続された、前記光導
電層表面を島状に露出させる形状の導電層が形成されて
いることを特徴としている。
【0017】また、本発明の画像記録装置は、前記どち
らかの本発明感光体と、この感光体の透光性支持体側か
ら露光する光源と、この感光体に空隙を介して対向し、
表面に導電性粒子の薄層を保持した飛翔電極と、この飛
翔電極部よりは感光体の回転方向の下流側でこの感光体
と空隙を介して対向するように記録媒体を搬送する機構
と、この記録媒体の背面に設置された対向電極とを少な
くとも有しており、前記感光体表面の島状光導電層上の
みに導電性粒子の薄層を形成した後、前記記録媒体が空
隙を介して感光体と対向した位置において、透光性支持
体側から光導電層を選択的に露光し、露光された部分の
導電性粒子のみを飛翔させて記録媒体へ付着させるよう
に構成されている。
【0018】本発明の画像記録装置においては、導電性
粒子の薄層が飛翔電極上に予め形成され、その飛翔電極
と空隙を介して対向する位置に移動してきた感光体上
に、電界により誘導帯電した前記導電性粒子が飛翔・付
着する。この感光体表面は、前記飛翔電極側から見て島
状に配置された光導電層とその周囲の導電性部分とから
なり、暗中で絶縁性である光導電層表面に衝突した導電
性粒子は、その光導電層上に付着し少なくとも1層以上
の粒子層を形成する。一方、その光導電層周囲の導電性
表面に衝突した導電性粒子は、その導電層からの電荷注
入あるいは誘導帯電によりすぐに逆極性に帯電して、再
び電界の影響で飛翔電極側へ戻る。このようにして、感
光体の島状の光導電層部分のみに負に帯電した導電性粒
子の層が形成される。
【0019】次に、この粒子層が形成された島状の光導
電層を持つ感光体は、回転して次の工程に進み、導電性
粒子層が空隙を介して記録媒体と対向する位置に到る。
この位置にて、画像信号に対応したLEDアレイなどの
画像光が感光体の透光性支持体側から光導電層まで照射
されると、光導電層の抵抗値が下がり、予め負に帯電し
ていた導電性粒子の電荷はゼロになる。そして、感光体
と記録媒体の背面の対向電極の間に形成された電界によ
って、導電性粒子は光導電層側が負、反対側が正に分極
し、正側の導電性粒子が正電荷をもつ。正に帯電した導
電性粒子は電界により対向電極側へ飛翔し、記録媒体に
付着する。その後、定着プロセスにより導電性粒子は紙
へ定着され、画像形成プロセスが終了する。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1(a)は本発明の感光体の第1の実
施例の平面図である。光導電層10が島状に表面に露出
し、該光導電層10の周囲には透光性導電層2が露出し
ていることを特徴とする。図1(b)には、この感光体
6の断面図を示す。透光性支持体1の上に透光性導電層
2が積層され、その上に孤立した光導電層10があたか
も島のように積層されている。
【0021】上記感光体6に用いる透光性支持体1とし
ては、ガラス、アクリル樹脂などの板、スリーブ(筒)
や、PETなどの透明フィルムからなるシート、無端状
ベルトあるいはスリーブを使用する。また、透光性導電
層2としては、ITOのスパッタ膜あるいはディップコ
ート膜や、アルミニウム、金などの金属の蒸着による半
透明膜など、光導電層10の光感度を満足する光量を透
過させられる透光性を備えた導電層であれば種々のもの
が使用できる。透光性導電層2の上に島状に形成された
光導電層10としては、アモルファスシリコン、アモル
ファスセレンなどの無機の光導電層や、有機光導電層を
使用できる。有機光導電層は、単層型のものや、電荷発
生層と電荷輸送層に機能分離された積層型光導電層を使
用できる。なお、透光性導電層2と光導電層10との間
に、電荷注入阻止層を設けて暗抵抗の低下を防止しても
よい。この電荷注入阻止層は、ナイロン樹脂などの薄層
よりなる。
【0022】次に、本発明の島状に露出した光導電層1
0の作製方法について説明する。図2〜図5は、本発明
で用いる島状光導電層作製工程の第1の実施例を模式的
に示した図である。PETフィルムよりなる透光性支持
体1の上にアルミニウムを真空蒸着して半透明膜を形成
し、透光性導電層2を得た。さらに、メトキシメチル化
ナイロン樹脂のメタノール溶液を塗工、乾燥し、電荷注
入阻止層3とした。この層の厚みは0.25μmとし
た。チタニルフタロシアニンとブチラール樹脂(積水化
学製BX−1)を重量比1.5対1.0で秤量し、TH
F溶媒を用いて固形分比3wt%で塗料化したものをデ
ィップコート法で約0.2μm厚みとなるように塗工、
乾燥し、電荷発生層4を形成した。次に、ビストリフェ
ニルアミン誘導体とバインダー樹脂としてのポリカーボ
ネートZ−200を重量比0.8:1.0で秤量し、T
HFを溶媒として固形分比約27%で塗料化したものを
ディップコート法で塗工し、80℃で1時間乾燥して電
荷輸送層5を形成した。電荷輸送層5の厚みは約21μ
mのものが得られた。
【0023】上記のようにして作製した有機光導電層1
0の上に、まず、酸化亜鉛のイソプロピルアルコール
(IPA)分散液を塗工、乾燥し、紫外線吸収層7を形
成した。この厚みは約1μmとした。さらにその上に、
後に述べるサンドブラスト処理を行うときの砥粒に対し
て抵抗力を有する紫外線硬化型のドライフィルム8(東
京応化社製BF401、厚み25μm)を貼り付けた。
そして、穴径40μm、ピッチ60μmのマスク9を密
着させて紫外線11を照射し、マスク9の穴部のドライ
フィルム樹脂8を硬化させた。露光終了後30分以上経
過後、マスク9を剥離し、約30℃に保温した1wt%
炭酸ソーダ水溶液でスプレー洗浄し、未硬化部分を取り
除いた(図3参照)。
【0024】次に、前記の硬化した紫外線硬化型ドライ
フィルム8で保護されていない部分の有機光導電層10
のみをサンドブラスト法にて取り除いた。紫外線硬化型
ドライフィルム8が被覆していない部分の有機光導電層
10が破砕されて取り除かれ、透光性導電層2(ITO
層)が露出した時点でサンドブラスト処理は終了させた
(図4参照)。サンドブラストで取り除かれた部分は透
光性導電層2(ITO層)かあるいは一部電荷注入阻止
層3が露出していた。次いで、有機光導電層10上の紫
外線で硬化したドライフィルム8と紫外線吸収層7(酸
化亜鉛層)は高圧の水流によりストリッピングした(図
5参照)。このようにして図1に示すような島状に露出
した光導電層10を表面にもつ感光体6が得られた。な
お、電荷輸送層5の上に1μm厚み以下の保護層を積層
してもよい。
【0025】続いて、前記感光体を使用した本発明の画
像記録装置の画像形成プロセスについて詳細に説明す
る。まず、感光体の表面の島状の光導電層上に導電性着
色粒子の付着が行われる。そのプロセスについて図6、
図7を用いて説明する。公知の規制ブレード等を用い
て、導電性粒子12の薄層を飛翔電極13上に予め形成
し、空隙14を介して前述の構成の感光体6と対向する
ように配置する(図6参照)。感光体6の透光性導電層
2と導電性粒子12の薄層が形成されている飛翔電極1
3との間には、感光体6の透光性導電層2が正、飛翔電
極13が負となるように電圧を電源15により印加す
る。
【0026】例えば透光性導電層2を接地電位に、飛翔
電極13に印加される直流電圧を−1000Vとする
と、飛翔電極13上の導電性粒子12は電界によりまず
負に誘導帯電し、光導電層10方向に飛翔する。その時
の空隙14は1mm程度でよい。図7に示すように、飛
翔した導電性粒子12は、光導電層10表面に到達する
と鏡像電荷によりその表面に付着したままとなる。一
方、この飛翔した導電性粒子12は透光性導電層2表面
にも衝突するが、その場合にはすぐに逆極性に帯電して
飛翔電極13側へ戻る。このため、負に帯電した導電性
粒子12の層が光導電層10表面のみに少なくとも1層
以上形成される。この一連の粒子層形成工程は、感光体
6と飛翔電極13が移動しながら行われる。飛翔電極1
3の導電率を透光性導電層2の導電率よりも小さくする
ことにより、導電性粒子12は透光性導電層2表面には
付着しにくくなるので、そのように構成することが好ま
しい。なお、導電性粒子12を飛翔電極13上に予め薄
層状に形成することは必ずしも必要でなく、導電性粒子
12に接触させた電極を備えるタンク内などから直接感
光体方向へ粒子を飛翔させることも可能である。
【0027】上記感光体6は、前述のように板状、スリ
ーブ状、無端ベルト状に形成されているが、上述の島状
光導電層10上に導電性粒子12の薄層が形成された後
回転を続け、図8に示すように、前述の粒子層形成位置
の下流側にて空隙19を介して紙などの記録媒体18と
対向する。図8に示すように、その記録媒体18の背面
には対向電極17が設置されている。この対向電極17
と感光体6の透光性導電層2の間には第2の電源16に
より電界が形成されている。例えば、電源16の電圧は
300Vとし、空隙19は300μmとした。
【0028】そして、記録媒体18へ画像を形成するた
めに導電性着色粒子12を記録媒体18側へ飛翔させる
時には、画像信号に対応したLEDアレイなどの画像露
光20が、感光体6の透光性支持体1側から光導電層1
0まで照射され、光導電層10上の導電性粒子12が瞬
時に逆の極性に帯電して記録媒体18へ飛翔・付着し記
録が行われる。
【0029】その時の様子を図8に模式的に示す。画像
信号に応じた画像露光20が透光性支持体1側から露光
されると、光導電層10の電気抵抗値が下がり、負に帯
電した導電性粒子12が持っていた電荷がゼロになる。
その後、透光性導電層2と対向電極17の間に形成され
た電界によって、導電性粒子層には正電荷が誘起される
か、あるいは移動してくる。正に帯電した導電性粒子1
2は、透光性導電層2と対向電極17の間に形成された
電界により、対向電極側17へ飛翔し記録媒体18に付
着する。この導電性着色粒子12の正帯電と飛翔が瞬時
に繰り返され、所定量の導電性粒子12が記録媒体18
へ飛翔する。
【0030】この場合、露光の時間、露光光の強度など
を変化させることにより、光導電層10内の電荷発生量
および移動量が変化することになり、導電性粒子12が
正帯電する量が変化する。したがって、導電性粒子12
の飛翔する量を制御することが可能である。記録媒体1
8へ付着した後は、公知の定着プロセスにより粒子は記
録媒体18へ定着され、画像形成プロセスは終了する。
【0031】なお、以上の画像形成プロセスにおいて導
電性粒子12としては次のものを用いた。即ち、重合法
で作製した体積中心粒径約8μmの通常の絶縁性トナー
を母体粒子とし、奈良機械製作所製のハイブリダイザー
システムによりITO粒子をこのトナー表面に固定化す
る処理を行い導電性粒子を得た。ITO粒子は一次粒子
径が約35ナノメータのものであり、トナーに対して2
6重量%添加した。
【0032】以上の説明においては、負に帯電させた粒
子を島状の光導電層10の上に積層した後画像形成に利
用する例について説明してきたが、正に帯電させた粒子
を光導電層10上に積層することによっても画像記録は
可能である。その場合には電源電圧の極性を逆とし、さ
らに光導電層10に電子移動型光導電層を用いればよ
い。
【0033】次に、図9〜図13に本発明による島状光
導電層作製工程の第2の実施例を模式的に示す。まず、
PETフィルムよりなる透光性支持体1の上に紫外線硬
化型透光性樹脂21を全面塗工し、厚み約28μmの層
を得た。島径40μm、ピッチ60μmのマスク9を設
置し、紫外線11を照射し島部分以外を硬化させた(図
9参照)。マスク9を剥離後、マスク9の島に相当する
未硬化部分を現像液で洗い流すと、径が約40μm、深
さ約25μmの穴が形成された(図10参照)。
【0034】次に、スパッタ法によりITOよりなる透
光性導電層2をこの上に全面形成した(図11参照)。
そして、この透光性導電層2(ITO層)の上に、有機
光導電層10の電荷発生層と電荷輸送層のそれぞれの塗
工液をスプレー法で塗工、乾燥し、それぞれの層を形成
した(図12参照)。この塗工液の組成はそれぞれ次の
ものを用いた。即ち、チタニルフタロシアニンとブチラ
ール樹脂(積水化学製BX−1)を重量比1.5対1.
0で秤量し、THF溶媒を用いて固形分比3wt%で塗
料化したものを電荷発生層塗料とした。また、ビストリ
フェニルアミン誘導体とバインダー樹脂としてのポリカ
ーボネートZ−200を重量比0.8:1.0で秤量
し、THFを溶媒として固形分比約10%で塗料化した
ものを電荷輸送層塗料とした。充分乾燥後、この感光体
のくぼみ部の径より大きなボールと少量のTHF溶媒を
入れたボールミルにこの感光体を入れて、ボールミルを
回転させて感光体表面のくぼみ部以外の有機光導電層1
0を取り除く(図13参照)と、島状の光導電層10の
周囲を透光性導電層2が包囲した感光体6が得られた。
【0035】さらに、本発明による島状光導電層作製工
程の第3の実施例を説明する。PETフィルムよりなる
透明支持体の上に、ITO層をスパッタ法で形成した。
穴径40μm、ピッチ60μmのマスクを設置した後、
メトキシメチル化ナイロン樹脂のメタノール溶液をスプ
レー法にて上記ITO層上に塗布、乾燥し、電荷注入阻
止層を形成した。次に、チタニルフタロシアニンとブチ
ラール樹脂(積水化学製BX−1)を重量比1.5対
1.0で秤量し、THF溶媒を用いて固形分比3wt%
で塗料化したものを前記マスクの上からスプレー法によ
り塗布し乾燥させ、電荷発生層を形成した。最後に、ビ
ストリフェニルアミン誘導体とバインダー樹脂としての
ポリカーボネートZ−200を重量比0.8:1.0で
秤量し、THFを溶媒として固形分比約10%で塗料化
したものをスプレー塗布し、80℃で1時間乾燥放置し
た後、上記マスクを取り外した。このようにしてできた
PET上の有機光導電層は、径が約40μm、ピッチが
60μm、厚さが約10μmの島状の膜が形成されたも
のであった。
【0036】さらに、本発明による島状光導電層作製工
程の第4の実施例を説明する。PETフィルムよりなる
透明支持体の上に、真空蒸着法によりアルミニウムの半
透明膜を形成した。その上にスクリーン印刷法により、
前述のチタニルフタロシアニンとブチラール樹脂からな
る電荷発生層と、ビストリフェニルアミン誘導体とポリ
カーボネートZ−200からなる電荷輸送層のそれぞれ
の塗料液をTHF溶媒の量により粘度調整しながら印刷
し、積層して島径40μm、ピッチ60μmの島状に配
置された有機光導電層を形成した。電荷輸送層の厚みは
約20μmのものが得られた。
【0037】さらに、図14(a),(b)を参照しな
がら本発明による第2の感光体の実施例とその作製工程
を説明する。PETフィルムよりなる透光性支持体1の
上に、真空蒸着法によりアルミニウムの半透明膜を形成
し透光性導電層2とした。さらに、その上全面に従来公
知の電子写真用感光体作製法にて光導電層10を形成
し、通常の感光体を作製した。次に、図14(a)の列
1に相当するスリット状の開口部を持つマスクを前記感
光体上に重ねて設置してアルミニウムを真空蒸着した。
続いて、このマスクの替わりに列2に相当するスリット
状の開口部を有するマスクを使用して同様にアルミニウ
ムを真空蒸着した。蒸着後に前記マスクを取り除くと、
格子状の導電層22が島状に露出した光導電層10の周
囲を包囲したものが得られた。この感光体6の断面は図
14(b)のような配置となっている。
【0038】なお、前述のように画像記録装置内では、
この格子状に形成された導電層22は、飛翔してくる導
電性粒子が付着することを防止する目的で設けられてお
り、そのようにすることにより光導電層10上に島状に
導電性粒子の薄層が形成されるのであるから、この格子
状導電層22の電位は透光性導電層2と同レベルでよ
く、好ましくはこの格子状導電層22と透光性導電層2
を電気的に接続しておき、同電位を取るようにしてあ
る。光導電層表面を島状に露出させる導電層22の形状
は、表面から見て、透光性導電層と同電位の導電層が光
導電層10の島部を包囲している形状であればよく、格
子状以外にも任意の形状が可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、島状の
光導電層の周りを導電層が包囲した表面形状の感光体を
使用することにより、誘導帯電により導電性粒子の薄層
をこの感光体上の光導電層部分にのみ形成できるので、
導電性粒子を区分することがより容易になり、かつ簡素
な構造を達成できるという効果がある。また、従来光導
電層上に格子状の絶縁壁やスクリーンを設けていた方法
に比べて、島状光導電層を使用すると壁の幅などの制約
が無くなるので、区分した導電性粒子層、即ち島状光導
電層の間のピッチを著しく小さくできる。したがって、
得られる記録画像がより高解像度のものになるという著
しい効果がある。さらに、耐久性に問題のある絶縁壁を
使用しないので、装置の耐久性向上への効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の第1の実施例を示した図であ
る。
【図2】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第1の
実施例を模式的に示した図である。
【図3】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第1の
実施例を模式的に示した図である。
【図4】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第1の
実施例を模式的に示した図である。
【図5】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第1の
実施例を模式的に示した図である。
【図6】本発明の画像形成プロセスを模式的に示した図
である。
【図7】本発明の画像形成プロセスを模式的に示した図
である。
【図8】本発明の画像形成プロセスを模式的に示した図
である。
【図9】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第2の
実施例を模式的に示した図である。
【図10】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第2
の実施例を模式的に示した図である。
【図11】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第2
の実施例を模式的に示した図である。
【図12】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第2
の実施例を模式的に示した図である。
【図13】本発明で用いる島状光導電層作製工程の第2
の実施例を模式的に示した図である。
【図14】本発明の感光体の第2の実施例を示した図で
ある。
【図15】従来技術の画像形成装置の画像形成部を示し
た図である。
【符号の説明】
1 透光性支持体 2 透光性導電層 3 電荷注入阻止層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層 6 感光体 7 紫外線吸収層 8 紫外線硬化型樹脂 9 マスク 10 光導電層 11 紫外線 12 導電性粒子 13 飛翔電極 14 空隙 15 電源 16 電源 17 対向電極 18 記録媒体 19 空隙 20 画像露光 21 紫外線硬化型透光性樹脂 22 格子状導電層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 朋幸 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−140453(JP,A) 特開 昭61−97657(JP,A) 特開 昭57−109953(JP,A) 特開 昭51−129236(JP,A) 特開 昭51−129235(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電層が島状に表面に露出し、該光導
    電層の周囲には導電層が露出している感光体であって、
    前記光導電層の各島部分は同一組成からなり、かつ少な
    くとも透光性支持体と透光性導電層がこの順に積層され
    た上に積層されており、前記露出した導電層は前記透光
    性導電層と同一であるか、または前記透光性導電層に電
    気的に接続されている感光体と、該感光体に空隙を介し
    て対向し、表面に導電性粒子の薄層を保持した飛翔電極
    と、該飛翔電極と対向する位置よりは感光体回転方向下
    流側の位置にて、前記感光体を前記透光性支持体側から
    画像信号に応じて露光する光源と、前記位置にて前記感
    光体と空隙を介して対向するように記録媒体を搬送する
    機構と、該記録媒体が感光体と対向する位置にて該記録
    媒体の背面に設置された対向電極とを有することを特徴
    とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記飛翔電極上から誘導帯電により導電
    性粒子を飛翔させ、前記感光体の島状に露出した光導電
    層表面のみに導電性粒子の薄層を形成した後、前記記録
    媒体と感光体が空隙を介して対向した位置において、前
    記感光体の透光性支持体側から光導電層を選択的に露光
    し、露光された部分の導電性粒子のみを飛翔させて記録
    媒体へ付着させることを特徴とする請求項1に記載の画
    像記録装置。
  3. 【請求項3】 光導電層が島状に表面に露出し、該光導
    電層の周囲には導電層が露出している感光体において、
    透光性支持体の上に光硬化型の透光性樹脂層を全面に形
    成し、前記島状に露出した光導電層に相当する部分以外
    を露光硬化させた後未硬化部分を取り除き、透光性導電
    層をこの上に形成し、さらに光導電層を形成し、その
    後、前記島状部分以外の光導電層をボールミル法にて除
    去して作製されたことを特徴とする感光体。
  4. 【請求項4】 光導電層が島状に表面に露出し、該光導
    電層の周囲には導電層が露出している感光体において、
    透光性支持体の上に透光性導電層と光導電層が全面に形
    成されており、さらにその上に前記透光性導電層と電気
    的に接続された、前記光導電層表面を島状に露出させる
    形状の導電層が形成されていることを特徴とする感光
    体。
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