JP3205946U - 画像表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】3次元解析により得られた地盤の比抵抗値の時間的な変化率、又は、変化量を出力でき、地下水脈等の経時的な変動を容易に把握することが可能となる画像表示システムを提供する。【解決手段】画像表示システム1は、比抵抗法電気探査により測定された探査範囲の2次元比抵抗分布と、探査範囲を複数の要素に分割して形成された3次元比抵抗モデルと、を用いて3次元解析を行うことにより求められた各要素における地中の比抵抗値を入力する入力装置11と、入力装置11に入力された比抵抗値と、過去に求められた比抵抗値とを比較することにより比抵抗値の変化率、又は、変化量を演算する演算装置12と、演算装置12により演算された変化率、又は、変化量を3次元分布として表示した変化比抵抗分布2を画面14に出力する出力装置13と、を備え、変化比抵抗分布2は、所定の変化率、又は、変化量の区分ごとに分割して形成されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、地中の比抵抗値を画面に表示する画像表示システムに関する。
従来、地中の比抵抗値を把握することにより地盤構造を調査することを目的として、例えば、特許文献1の開示技術が提案されている。
特許文献1に開示された電気探査方法は、地中に多数の電極棒を垂下し、その中の2本の電極間に電流を流し、該電流によって生じる別の2本の電極間の電位差を測定し、各電極間の距離、電流値及び電位差から電極間の見かけ比抵抗を求める比抵抗法電気探査において、探査範囲内に複数の測線を粗に配置し、各測線に沿う電極間の2次元探査データを採取しておき、前記探査範囲内に、地形を含むFEM3次元比抵抗モデルを構築し、前記2次元探査データを用いて比抵抗の3次元解析を行うことを特徴とする。
これにより、特許文献1に開示された電気探査方法は、粗に配設した複数の測線に沿う2次元電気探査データを用いて、少ないデータと労力と時間とコストによって、これらの測線を含む領域の3次元比抵抗分布を精度よく把握することができる。
しかし、特許文献1に開示された電気探査方法は、3次元解析によって地中の比抵抗値の3次元比抵抗分布が表示されるものの、地中の比抵抗値の3次元比抵抗分布の経時的な変化量が表示されるものではないため、地盤構造の経時的な変動を捉えにくいという問題点があった。
特開2005−337746号公報
そこで、本考案は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、3次元解析により得られた地盤の比抵抗値の時間的な変化率、又は、変化量を出力でき、地下水脈等の経時的な変動を容易に把握することが可能となる画像表示システムを提供することにある。
第1考案に係る画像表示システムは、地中の比抵抗値を画面に表示する画像表示システムであって、比抵抗法電気探査により測定された地中の探査範囲の2次元比抵抗分布と、前記探査範囲を複数の要素に分割して形成された3次元比抵抗モデルと、を用いて3次元有限要素解析を行うことにより求められた各要素における地中の比抵抗値を入力する入力装置と、入力装置に入力された前記比抵抗値と、過去に求められた比抵抗値とを比較することにより前記比抵抗値の時間的な変化率、又は、変化量を演算する演算装置と、前記演算装置により演算された前記変化率、又は、前記変化量を3次元分布として表示した変化比抵抗分布を前記画面に出力する出力装置と、を備え、前記変化比抵抗分布は、所定の前記変化率、又は、前記変化量の区分ごとに分割して形成されることを特徴とする。
第2考案に係る画像表示システムは、第1考案において、前記変化比抵抗分布は、所定の前記変化率、又は、前記変化量の区分ごとに色分けして着色されるように形成されることを特徴とする。
第1考案、第2考案によれば、変化比抵抗分布は、所定の比抵抗値の変化率、又は、変化量の区分ごとに分割されることで、地中の地下水脈等の移動を、容易に把握することが可能となる。
第2考案によれば、所定の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに色分けして変化比抵抗分布が着色されることで、比抵抗値の変化率、又は、変化量を区別して一目瞭然に視認することができ、専門的な知識を有さなくても、通常、外部からは視認することが困難な地中の地下水脈等の移動を、容易に視覚で把握することが可能となる。
本考案を適用した画像表示システムを示す図である。 本考案を適用した画像表示システムに表示される変化比抵抗分布を示す図であり、(a)は、比抵抗値の変化率を示した図であり、(b)は、比抵抗値の変化量を示した図である。 (a)は、本考案を適用した画像表示システムに表示されるある時刻における地中の比抵抗値の3次元分布である事前比抵抗分布を示す図であり、(b)は、ある時刻から一定時間経過後の時刻おける地中の比抵抗値の3次元分布である事後比抵抗分布を示す図である。 (a)は、本考案を適用した画像表示システムに表示される変化比抵抗分布を求めるのに用いられる省力型4次元電気探査による計測点の配置を示す平面図であり、(b)は、従来の3次元電気探査による計測点を示す平面図である。
以下、本考案を適用した画像表示システムを実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本考案を適用した画像表示システム1を示す図である。画像表示システム1は、地中の比抵抗値を画面に表示するものであって、地中の比抵抗値を把握することにより、礫岩、砂岩、泥岩等の地層をはじめ、地下数百m〜数千mの地下水や蒸気、地盤中の空隙やマグマ等の地盤構造の変動を捉えるために用いられる。
画像表示システム1は、画像を表示可能な画面14を備えており、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、又は携帯端末等である。以下では、この画像表示システム1としてPCを適用する場合を例にとり説明をする。
画像表示システム1は、比抵抗法電気探査により測定された地中の探査範囲の2次元比抵抗分布と、探査範囲を複数の要素に分割して形成された3次元比抵抗モデルと、を用いて3次元有限要素解析を行うことにより求められた各要素における地中の比抵抗値を入力する入力装置11と、入力装置11に入力された比抵抗値と、過去に求められた比抵抗値とを比較することにより比抵抗値の時間的な変化率、又は、変化量を演算する演算装置12と、演算装置12により演算された変化率、又は、変化量、即ち、3次元解析により得られた地盤の比抵抗値の変化率、又は、変化量を3次元分布として表示した変化比抵抗分布2を画面14に出力する出力装置13と、を備える。
また、画像表示システム1は、後述する事前比抵抗分布21と、事後比抵抗分布22とを出力装置13を介して画面14に出力することができる。
変化比抵抗分布2は、図2(a)及び図3に示すように、ある時刻t1における地中の比抵抗値の3次元分布である事前比抵抗分布21と、ある時刻t1から一定時間経過後(例えば、1年後)の時刻t2おける地中の比抵抗値の3次元分布である事後比抵抗分布22と、から各要素Mにおける地盤の比抵抗値の比抵抗値の変化率を3次元分布として表示するものである。
ここで、比抵抗値の変化率は、各要素Mにおいて、ある時刻t1における地盤の比抵抗値の比抵抗値に対する地中の比抵抗値の変化量の比を百分率として示したものである。
以下では、変化比抵抗分布2は、比抵抗値の変化率として表示される場合を説明する。
変化比抵抗分布2は、図2(a)に示すように、地層構造の比抵抗値の変化率が小さい低変化部3から、地層構造の比抵抗値の変化率が大きい高変化部4まで、所定の比抵抗値の変化率の区分ごとに分割して形成される。
変化比抵抗分布2は、低変化部3から高変化部4まで、所定の比抵抗値の変化率の区分ごとに色分けして着色されて、低変化部3と高変化部4とを区別して視認できるように形成される。低変化部3は、例えば、赤色又は橙色等に着色されるとともに、高変化部4は、例えば、緑色又は青色等に着色される。
変化比抵抗分布2は、現地の地中の状況に応じて、例えば、比抵抗値の変化率の区分を、0%〜40%程度に設定して、0%〜40%程度の比抵抗値の変化率の区分ごとに色分けして着色されるものとなる。変化比抵抗分布2は、低変化部3から高変化部4まで、0%〜40%程度の比抵抗値の変化率の区分ごとに、段階的に色分けして着色されるものとする。
変化比抵抗分布2は、例えば、比抵抗値の変化率が20〜30%の部分を低変化部3とするとともに、比抵抗値の変化量が30%以上の部分を高変化部4としたうえで、低変化部3を赤色又は橙色等に着色するとともに、高変化部4を緑色又は青色等に着色してもよい。このとき、変化比抵抗分布2は、特に、比抵抗値の経時的な変化量が30%以上の高変化部4のみを強調して視認できるものとなる。
変化比抵抗分布2は、低変化部3から高変化部4まで、所定の比抵抗値の変化率の区分ごとに色分けされるとともに、この色分けされた変化率の区分ごとに分割して形成されるものとなる。変化比抵抗分布2は、所定の比抵抗値の変化率の区分ごとに色分け、又は、分割されることで、地中の比抵抗値の変化率の3次元分布が表示されるものとなる。
変化比抵抗分布2は、例えば、0%〜40%程度の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに、段階的に色分けして着色されるものとしながら、さらに、30%の比抵抗値の変化率の区分のみで分割して形成されてもよい。このとき、変化比抵抗分布2は、例えば、比抵抗値の変化率が20〜30%の低変化部3のみが、比抵抗値の変化率が30%以上の高変化部4から分離された状態で、低変化部3と高変化部4とを区別して視認できるように形成されるものとなる。
次に、変化比抵抗分布2は、比抵抗値の変化量として表示される場合を説明する。
変化比抵抗分布2は、図2(b)に示すように、各要素Mにおける地盤の比抵抗値をそれぞれ差分演算することにより得られる地盤の比抵抗値の変化量を3次元分布として表示されるものとなる。
かかる場合には、変化比抵抗分布2は、地層構造の比抵抗値の経時的な変化量が小さい低変化部3から、地層構造の比抵抗値の経時的な変化量が大きい高変化部4まで、所定の比抵抗値の変化量の区分ごとに分割して形成されることとなる。
この変化比抵抗分布2は、低変化部3から高変化部4まで、所定の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに色分けして着色されて、低変化部3と高変化部4とを区別して視認できるように形成される。低変化部3は、例えば、赤色又は橙色等に着色されるとともに、高変化部4は、例えば、緑色又は青色等に着色される。
変化比抵抗分布2は、現地の地中の状況に応じて、例えば、比抵抗値の経時的な変化量の区分を、5Ωm〜200Ωm程度に設定して、5Ωm〜200Ωm程度の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに色分けして着色されるものとなる。変化比抵抗分布2は、低変化部3から高変化部4まで、5Ωm〜200Ωm程度の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに、段階的に色分けして着色されるものとする。
変化比抵抗分布2は、例えば、比抵抗値の経時的な変化量が20Ωm未満の部分を低変化部3とするとともに、比抵抗値の経時的な変化量が20Ωm以上の部分を高変化部4としたうえで、低変化部3を赤色又は橙色等に着色するとともに、高変化部4を緑色又は青色等に着色してもよい。このとき、変化比抵抗分布2は、特に、比抵抗値の経時的な変化量が20Ωm未満の低変化部3のみを強調して視認できるものとなる。
変化比抵抗分布2は、低変化部3から高変化部4まで、所定の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに色分けされるとともに、この色分けされた比抵抗値の区分ごとに分割して形成されるものとなる。変化比抵抗分布2は、所定の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに色分け、又は、分割されることで、地中の比抵抗値の経時的な変化量の分布が表示されるものとなる。
変化比抵抗分布2は、例えば、5Ωm〜200Ωm程度の比抵抗値の経時的な変化量の区分ごとに、段階的に色分けして着色されるものとしながら、さらに、20Ωmの比抵抗値の経時的な変化量の区分のみで分割して形成されてもよい。このとき、変化比抵抗分布2は、例えば、比抵抗値の経時的な変化量が20Ωm未満の低変化部3のみが、比抵抗値の経時的な変化量が20Ωm以上の高変化部4から分離された状態で、低変化部3と高変化部4とを区別して視認できるように形成されるものとなる。
地中の比抵抗値の変化量、又は、変化量は、図2(a)及び図2(b)に示すように、特に、現地の地中の各地点における地下水や地盤の経時的な変位に伴って、地中の比抵抗値が変化することに着目して、地中の各地点での水分や地盤の変動を推測するものとなる。地中の比抵抗値の経時的な変化量は、ある時刻t1から一定時間経過後の時刻t2において、例えば、高変化部4が、地下水や地盤が大きく変動したものを示すものとなり、低変化部3は、地下水や地盤の変動が少ないことを示すものとなる。
また、各要素Mは、地中の比抵抗値を有する他、3次元の空間座標値を有している。このため、変化比抵抗分布2は、所定の比抵抗値の変化率、又は、変化量の区分ごとに分割して形成される体積が算出可能となる。即ち、変化比抵抗分布2は、例えば、比抵抗値の変化率の区分を30%〜40%に設定して、算出された体積に基づいて、どの程度地層構造が変化したのかを定量的に把握することが可能となる。
図4(a)は、画像表示システム1に表示される変化比抵抗分布2を求めるのに用いられる省力型4次元電気探査による計測点の配置を示す平面図であり、図4(b)は、従来の3次元電気探査による計測点を示す平面図である。
事前比抵抗分布21および事後比抵抗分布22を求める場合は、図4(a)に示すように、現地の平面方向で略十字状に複数の計測点Pを設けたうえで、略十字状に設けられた計測点Pの周囲に計測点Pを散在させて追加する。
この複数の計測点Pには、それぞれ地中に電極棒が垂下される。そして、2次元比抵抗分布は、この計測点Pに設けられた電極棒の中の2本の電極間に電流を流し、その電流によって生じる別の2本の電極間の電位差を測定し、各電極間の距離、電流値及び電位差から求められる。
その上で、現地の地盤条件をサンプリング調査により把握するとともに、サンプリング調査の結果と少数の計測点Pでの調査の結果(2次元比抵抗分布の結果)とを比較しながら、地中の各地点での比抵抗値を有限要素法により解析する。これにより、地中の各地点での比抵抗値の平面分布と縦断面分布とを同時に把握することが可能となる。
従来の3次元電気探査は、図4(b)に示すように、現地で多数箇所の2次元電気探査やボーリング調査等を実施して、多数の計測点Pでの比抵抗値を計測し、平均化する必要がある。この事は従来の電気探査方式での3次元化では、多数のデータ解析による高コスト化を招く事を意味し、実用性とはかけ離れた探査方式になる。
これに対して、省力型3次元電気探査は、計測点の測定データを1地点1地点3次元に逆解析するので、解析範囲が広くとれる。これにより、省力型3次元電気探査は、現地の平面方向で略十字状に複数の計測点を設けたうえで、略十字状に設けられた計測点の周囲に計測点を散在させて追加するため、少数の計測点を設けることで足りるものとなる。そして、省力型3次元電気探査によると、従来方式に比べ計測点Pも少なく済むため、「省力型」と云われるものとなる。
省力型3次元電気探査は、現地の地盤条件をサンプリング調査により把握するとともに、サンプリング調査の結果と少数の計測点での調査の結果とを比較しながら、地中の各地点での比抵抗値を有限要素法により解析する。これにより、省力型3次元電気探査は、地中の各地点での比抵抗値の分布を、特に、現地の地中の各地点に含有される水分に着目して、3次元解析により求めることができるものとなる。
省力型3次元電気探査は、従来の3次元電気探査と比較して、少数の計測点を設けることで足りるため、測定作業を省力化することによる探査範囲の広域化を図ることが可能となる。また、省力型3次元電気探査は、既存の計測点での探査データを利用することも可能となり、地中の調査コストの著しい低減を可能とするとともに、地中の各地点での比抵抗値の分布を立体的に把握することが可能となる。
一方で、このような省力型3次元電気探査は、通常、1回限りの地盤調査にしか用いられず、長期的な地盤観測に用いられることがなく、地中の比抵抗値の経時的な変化量の3次元分布を捉えるものではなかった。例え、長期的に地盤観測を行う場合には、かかる電気探査に用いられる電極を観測の度に地盤に固定することとなり、電極の設置位置を完全に再現することができず、結果、地中の比抵抗値の3次元分布に測定位置の違いによる測定誤差が生じてしまうものであった。
また、省力型3次元電気探査や従来の電気探査は、地下数百m〜数千mの地盤構造を把握する行う場合、電極に通電する電流の電流値が大きくなるため、各電極と地盤との接地抵抗値が大きくなり、地中の比抵抗値の3次元分布に接地抵抗値の測定誤差が生じてしまうものであった。
加えて、省力型3次元電気探査や従来の電気探査は、一般に、各電極には銅などの金属が用いられるため、地中に硫黄や硫化物を多く含む火山地域に電極を設置する行う場合、電極が腐食し、地中の比抵抗値の3次元分布に測定誤差が生じてしまうものであった。
このように省力型3次元電気探査や従来の電気探査は、電極を長期間地中に埋設することによって、地中の比抵抗値の3次元分布に上述したような測定誤差が生じてしまうため、各地点における地盤の比抵抗値の経時的な変化量を精度よく把握することができず、その結果、どの地点において地下水や地盤の変動が生じたのかがわかりにくいものであった。
これに対して、省力型4次元電気探査は、地中の比抵抗値の3次元分布を得るために省力型3次元電気探査と同様、図4(a)に示すように、現地の平面方向で略十字状に複数の計測点Pを設けたうえで、略十字状に設けられた計測点Pの周囲に計測点Pを散在させ、それぞれの計測点Pに電極が設置されるものである。
そして、省力型4次元電気探査に用いられる複数の電極は、各電極と地盤との接地抵抗値を低減することが可能な接地抵抗低減材に被覆されて地中に固定される。ここで言う接地抵抗低減材は、石油火力発電所にて発生する粒径10μm〜100μm程度の石油灰からなり、かつ良導電性物質である炭素微粒子を含んだセメント系材料である。
このように省力型4次元電気探査に用いられる複数の電極は、前述した接地抵抗低減材を介して地中に固定されることにより、各電極と地盤との接地抵抗値を低減することが可能となる。さらに、この接地抵抗低減材がセメント系材料で構成されることによって、長期間地中に埋設した場合であっても、計測点Pに設けた電極の設置位置が変わることなく、電極を地中に強固に固定することが可能となる。そして、省力型4次元電気探査に用いられる複数の電極は、前述したような接地抵抗低減材に被覆されて地中に埋設されることにより、電極が直接地盤に接触することがなく、腐食等による劣化を防止できるため、長期間地中に埋設することが可能となる。
従って、省力型4次元電気探査は、ある時刻t1における計測点Pの測定データを1地点1地点3次元に逆解析して得られた地盤の比抵抗値の3次元分布である事前比抵抗分布21と、ある一定時間経過後の時刻t2における計測点Pの測定データを1地点1地点3次元に逆解析して得られた地盤の比抵抗値の3次元分布である事後比抵抗分布22とを、同一地点において得ることができる。
このように省力型4次元電気探査は、省力型3次元電気探査や従来の電気探査において生じていた、地中の比抵抗値の3次元分布の各種の測定誤差を解消することができるため、地中の比抵抗値の3次元分布の経時的な変化量を精度よく把握することができる。即ち、省力型4次元電気探査は、地層内に存在する間隙水の時間的な移動を把握することができ、地中の長期的なモニタリングが可能となる。
地層と比抵抗値との関係について、一般的な地層では、地層を構成する鉱物組織や間隙率等、個々の状況で比抵抗値が変化するが、主に、地層内に存在する間隙水の大小に比抵抗値が影響されている。そして、間隙水は、時間軸で3次元に変位することを水の特徴とするので、通常の1次元(ボーリング)調査又は2次元調査では水の変位(存在)を捉えにくい。この省力型4次元電気探査は、比抵抗値を変位の方向などを3次元で表現することに加え、時間軸で変位する地下水を比抵抗値の測定で捉えることから、低コストで実用的な探査方法である。省力型4次元電気探査によると、比抵抗値を変位の方向などを3次元で空間的に捉えることに加えて、従来考慮されていなかった時間のパラメータが加わることから、「4次元」と云われるものとなる。
本考案を適用した画像表示システム1は、低変化部3から高変化部4まで、所定の比抵抗値の時間的な変化量、又は、変化量の区分ごとに色分けして変化比抵抗分布2が着色されることで、低変化部3と高変化部4とを区別して一目瞭然に視認することができるものとなる。これにより、本考案を適用した画像表示システム1は、専門的な知識を有さなくても、通常、外部からは視認することが困難な地中の地下水脈等の移動を、容易に視覚で把握することが可能となる。
本考案を適用した画像表示システム1は、低変化部3から高変化部4まで、所定の比抵抗値の時間的な変化率、又は、変化量の区分ごとに分割して形成される。これにより、本考案を適用した画像表示システム1は、所定の比抵抗値の変化率、又は、変化量の区分ごとに分割されることで、地中の地下水脈等の移動を、容易に把握することが可能となる。
本考案を適用した画像表示システム1は、特に、省力型4次元電気探査が用いられることにより、地中の比抵抗値の変化率、又は、変化量の3次元分布が変化比抵抗分布2として画面14に表示されるため、地中の調査コストの著しい低減を可能とするとともに、地中の継続的なモニタリング調査ができるものとなる。これにより、本考案を適用した画像表示システム1は、地中の各地点での比抵抗値の変化率、又は、変化量をモニタリングして、地中の地下水脈等の経時的な変化の状態を、画像として容易かつ確実に把握することが可能となる。
以上、本考案の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本考案を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本考案の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :画像表示システム
2 :変化比抵抗分布
3 :低変化部
4 :高変化部
11 :入力装置
12 :演算装置
13 :出力装置
21 :事前比抵抗分布
22 :事後比抵抗分布
M :要素
P :計測点

Claims (2)

  1. 地中の比抵抗値を画面に表示する画像表示システムであって、
    比抵抗法電気探査により測定された地中の探査範囲の2次元比抵抗分布と、前記探査範囲を複数の要素に分割して形成された3次元比抵抗モデルと、を用いて3次元有限要素解析を行うことにより求められた各要素における地中の比抵抗値を入力する入力装置と、
    入力装置に入力された前記比抵抗値と、過去に求められた比抵抗値とを比較することにより前記比抵抗値の時間的な変化率、又は、変化量を演算する演算装置と、
    前記演算装置により演算された前記変化率、又は、前記変化量を3次元分布として表示した変化比抵抗分布を前記画面に出力する出力装置と、を備え、
    前記変化比抵抗分布は、所定の前記変化率、又は、前記変化量の区分ごとに分割して形成されること
    を特徴とする画像表示システム。
  2. 前記変化比抵抗分布は、所定の前記変化率、又は、前記変化量の区分ごとに色分けして着色されるように形成されること
    を特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
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