JP3202532B2 - 膜破損検出方法及び装置 - Google Patents

膜破損検出方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原水を膜により濾過し
て透過水を得る膜式濾過装置の膜破損を検出する装置に
関し、更に詳細には膜式濾過装置の膜の破損を最小限の
時間遅れで検出するようにした信頼性の高い膜破損検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精密濾過膜、限外濾過膜或いは逆浸透膜
等の膜により原水を濾過して微粒子含有率の低い清澄な
透過水を得る方法は、比較的簡単かつコンパクトな構成
の設備で目的とする清澄な水を得ることができることか
ら、現在盛んに使用されている。例えば、従来、沈降分
離法により処理されていた上水の前処理段階でも、上述
の膜を使用して原水を濾過する膜式濾過装置が使用され
ている。また、純水装置でもイオン交換樹脂によるイオ
ン除去処理の前に膜を使用して微粒子を除去する膜式濾
過装置が使用されている。
【0003】ところで、浄水装置、或いは純水装置に膜
式濾過装置を使用した場合、膜の破損及びその他の原因
により本来除去されるべき微粒子が透過水中に混入する
と言う、いわゆる透過水の汚染と言う問題がある。膜の
破損としては、例えば膜の切断、部分的な裂傷、細菌等
による侵食、分解による孔食等の種類があり、その他の
原因としては、例えば膜式濾過装置内にある膜の支持機
構等の接続部分での漏洩等を言う。以下、これらの他の
透過水汚染の原因を含めて膜の破損と総称する。また、
微粒子とは、無機及び有機の固形物、細菌、バクテリア
及びそれらの死骸等、特に性状、形状に制約されること
なく原水中に懸濁ないし浮遊する微細な粒子を言う。
【0004】透過水が汚染されると、処理水質の低下や
後続の装置の目詰まり等の問題が発生するので、膜の破
損を早期に発見して膜を交換あるいは補修することが必
要になる。ところで、膜の破損を直接的に検出すること
は、例えば目視検査により検出することは、膜の種類、
膜モジュールの型式、破損の程度、破損の場所にもよる
が、事実上極めて困難であり、特に部分的な裂傷、孔食
の場合には難しい。そこで、従来、膜の破損を検出する
ための方法として、間接的な方法が採用されている。
【0005】間接的な方法の第1は、図7に示すよう
に、膜式濾過装置16の透過水を後段に設けた別の膜破
損検出用膜モジュール72で濾過し、膜モジュール72
の膜間差圧の上昇傾向を差圧計74で監視する。膜間差
圧の上昇傾向が通常の傾向より著しい時、膜式濾過装置
の膜が破損したと判定する方法である。図7中、18は
原水タンク、20は原水を膜式濾過装置16に送水する
送水ポンプ及び22、76はそれぞれ膜式濾過装置16
及び破損検出用膜モジュール72の濃縮水リターンライ
ンである。第2の方法は、図8に示すように、膜式濾過
装置16の透過水中の微粒子数を微粒子計14により計
数し、その微粒子数が設定数を越えた時、膜が破損した
と判定する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の方法で
は、膜式濾過装置の膜が破損していない状態でも、何ら
かの原因により膜破損検出用膜モジュールの膜間差圧が
著しく上昇する場合があり、逆に破損している状態であ
っても、膜間差圧が殆ど上昇しない、または膜間差圧が
そうと認められるほど急激には上昇しない場合があり、
膜破損の判断基準の設定が難しい。また、第2の方法で
は、膜面積の大きい大型膜モジュールを用いたり、或い
は多数個の膜モジュールを並列に配置したりした大型膜
式濾過装置の場合、例え膜が破損していても、膜破損箇
所から漏出した微粒子が破損していない膜から流出する
大量の透過水によって希釈されるため、微粒子計で微粒
子数の増加を検出することが難しい。また、原水に含ま
れる微粒子数が少ない場合、例え膜が破損していても、
透過水中の微粒子数が本来極めて少ないため、微粒子数
の増加を検出することが難しい。以上のように、従来の
いずれの方法も、膜破損の検出について確実性及び信頼
性が乏しく、また時間遅れがあってその間の透過水の汚
染を防ぐことが出来ないと言う理由から、実用上、満足
できる方法ではない。
【0007】そこで、以上の状況に照らして、本発明の
目的は、大型の膜式濾過装置であっても、原水中の微粒
子数が少ない場合であっても、膜式濾過装置の膜の破損
を確実にかつ時間遅れなく検出できる信頼性の高い膜破
損検出方法及び装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、目的に適う
膜破損検出方法及び装置を実現するに当たり、従来の方
法の問題を検討した結果、膜式濾過装置の透過水の水質
を直接計測し、膜破損を検出することは技術的に難しい
と考えた。それは、仮に膜破損が発生していても、膜破
損により透過水の水質に生じる影響は、多量の透過水に
よって希薄化され、その影響を既知の計測方法では計測
できないからである。換言すれば、水質の計測対象、例
えば単位体積当たりの微粒子数が多量の透過水により希
釈されるため、計測対象を正確に計測することが既知の
計測方法では技術的に難しいからである。そこで、透過
水を更に膜濾過して濃縮水を得ることにより、水質の計
測対象を濃縮することに注目し、研究の末、本発明を完
成するに到った。
【0009】上記目的を達成するために、上述の知見に
基づき、本発明に係る膜破損検出方法は、原水を膜によ
り濾過して透過水を得る膜式濾過装置から流出した透過
水の一部ないし全量を膜で更に濾過して膜を透過する2
次透過水と膜を透過することなく流出する濃縮水とに分
離し、分離した濃縮水を試料として試料の清澄度合を示
す特定の因子を計測し、因子の計測値の時間的変化が予
定する時間的変動より急激である時、又は因子の計測値
が設定清澄度合より低い清澄度合に相当する値になった
時のいずれかの時、膜式濾過装置の膜が破損したと判定
することを特徴としている。
【0010】本発明は、膜式濾過装置の膜が破損する
と、透過水に微粒子が漏出するため、透過水を濃縮した
試料濃縮水中の微粒子の含有率が急激に増大し、直ちに
濃縮水の清澄度合が急速に低下する事実に基づいてい
る。即ち、濃縮水の清澄度合を示す特定の因子を計測
し、その因子の計測値の時間的な変化が予定する時間的
変動より急激である時、または因子の計測値が設定清澄
度合より低い清澄度合に相当する値になった時、膜式濾
過装置に膜破損が生じたと判定することができる。ここ
で、清澄度合を示す因子の計測値の時間的変化とは、試
料測定の経過時間に対する清澄度合を示す因子の計測値
の変化を言い、膜式濾過装置の膜が破損していない状態
でも清澄度合には多少の時間的変動があるので、本発明
で言う予定する時間的変動とは、膜式濾過装置の膜が破
損していない状態での時間的変化を言う。また、設定清
澄度合とは膜式濾過装置に膜破損が生じていない時の清
澄度合を言う。
【0011】濃縮水の清澄度合は、特定の因子に注目し
て間接的に計測され、その方法としては、前述のような
微粒子の数を計数する方法もその一つであるが、この他
に例えば(1)濃縮水の濁度を測定することにより、清
澄度合を計測する手法、(2)濃縮水のFI(Fouling
Index)値を測定することにより、濃縮水の清澄度合を計
測する手法、及び(3)濃縮水を更に膜濾過器で濾過す
ることにより、濃縮水の清澄度合を計測する手法の3つ
を挙げることができる。
【0012】第1の手法では、濃縮水の濁度を測定し、
濁度の計測値の時間的な変化が予定する時間的変動より
急激である時、或いは計測値が所定値以上の値になった
時に、膜式濾過装置に膜破損が発生したと判定する。使
用する濁度計については、特に限定は無いが、極めて低
濁度の水でも測定できる精度の良い濁度計を使用するの
が良く、具体的には濁度を約0.01度以下まで測定で
きる精度を有する濁度計、即ち0.01NTU以下の精
度の濁度計を使用するのが望ましい。このような濁度計
としては、例えばHACH社製の低レンジ濁度計172
0C型(散乱光方式の濁度計、精度0.0001NT
U)がある。また、濃縮水の濁度測定にa)透過光方
式、b)散乱光方式、c)積分球方式又はd)表面散乱
光方式等の光電光度法による濁度計を使用すると、オン
ラインでリアルタイムに濁度を測定できるので、膜式濾
過装置の膜破損を時間遅れなく測定できる利点がある。
【0013】第2の手法では、濃縮水のFI値を測定
し、FI値の計測値の時間的な変化が予定する時間的変
動より急激である時、或いは計測値が所定値以上になっ
た時に、膜式濾過装置に膜破損が発生したと判定する。
FI値は、膜汚染係数、或いはSDI値とも称され、主
として水中に懸濁する物質の量、例えばシルト質の量に
対応する指数であって、FI値が大きい程、被検水の懸
濁物質量が多い。一般には、逆浸透膜の入口水質の良否
を判断する指数として使用されている。具体的には、孔
径0.45μm の濾過膜を用いて被検水を濾過し、濾過
初期に所定量(例えば、500ml)の濾過水を得るため
の時間を測定し、更に濾過を続けて5分及び15分経過
後に、500mlの濾過水を得るのに要する時間を測定
し、これらの測定した所要時間から所定の算出式に基づ
いてFI値を算出する。
【0014】第3の手法では、試料の濃縮水を更に膜濾
過する濃縮水濾過器を設け、濃縮水濾過器の一次側(入
口側)圧力、即ち試料濃縮水の圧力を測定するか、もし
くは膜間差圧、即ち一次側圧力と二次側圧力(濃縮水濾
過器の透過水の圧力)との圧力差を測定するか、又は濃
縮水濾過器の透過水量を測定する。膜破損検出対象の膜
式濾過装置に膜破損が生じた時、濃縮水中の微粒子の含
有率が増加し、その微粒子が濃縮水濾過器の膜に捕捉さ
れて膜を急激に目詰まりさせるため、1次側圧力が急激
に増大したり、或いは透過水の水量が急激に低下する。
この現象を検知して膜破損を検出する手法である。従っ
て、この手法では、一次側圧力あるいは膜間差圧の計測
値の時間的な変化(又は圧力上昇速度)が予定する時間
的変動(予定する圧力上昇速度)より急激である時、或
いは計測値が所定値以上になった時に、膜式濾過装置に
膜破損が発生したと判定する。従来から、膜濾過器を設
け、膜破損検出対象の膜式濾過装置の透過水を膜濾過
し、その膜間差圧の時間的変化を監視することにより、
膜式濾過装置の膜破損を検出しようとする試みは提案さ
れているが、本発明では、膜式濾過装置の透過水を一旦
膜式濃縮器で濃縮し、その濃縮水を試料として膜濾過す
ることにより、より確実にかつ時間遅れなく膜破損を検
出できる。
【0015】ここで、原水とは、膜式濾過装置に供給さ
れる水を言い、河川水、井戸水はもとより、工場廃水、
下水、回収水等の水を含む広い概念である。本発明方法
及び後述の発明方法は、膜式濾過装置の膜の種類、例え
ば精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜等の膜の種類及び
平膜、中空糸膜、スパイラル膜、プリーツ状膜等の膜の
形式を問わず適用できる。
【0016】更に、本発明者等は、前記従来の微粒子計
による微粒子数の計数方法を検討した結果、従来の方法
は微粒子数の比較的少ない透過水を直接計測しているた
めに、膜破損の検出が難しく、また例え検出できたとし
ても時間遅れが生じているのではないかと考えた。そこ
で、微粒子計で計数し易い方法を見い出すべく鋭意研究
した結果、膜破損を検出すべき膜式濾過装置から流出す
る透過水を濃縮し、これによって微粒子計で計数し易い
ように単位体積当たりの微粒子数を増加させることに着
目して、本発明を完成するに到った。
【0017】本発明に係る膜破損検出方法は、原水を膜
により濾過して透過水を得る膜式濾過装置から流出した
透過水の一部ないし全量を膜で更に濾過して膜を透過す
る2次透過水と膜を透過することなく流出する濃縮水と
に分離し、分離した濃縮水を試料として試料の単位体積
当たりの微粒子数を微粒子計により計数し、計数した微
粒子数に基づいて膜式濾過装置の膜が破損したことを判
定することを特徴とする膜式濾過装置の膜破損の検出方
法であり、具体的には計数した微粒子数の時間的変化が
予定する時間的変動より急激である時、又は計数した微
粒子数が設定値を越えた時のいずれかの時、膜式濾過装
置の膜が破損したと判定することを特徴としている。
【0018】微粒子数の時間的変化とは、試料測定の経
過時間に対する微粒子数の変化を言い、膜式濾過装置の
膜が破損していない状態でも微粒子数には多少の時間的
変動がある。これは、例えば、後述の図2を例に挙げる
と、膜が破損した時点、即ち経過日数T以前の時間的変
動である。本発明で言う予定する時間的変動とは、膜式
濾過装置の膜が破損していない状態でのこの時間的変動
を言う。
【0019】上述の本発明方法を実施するための本発明
に係る膜破損検出装置は、原水を膜により濾過して透過
水を得る膜式濾過装置の膜破損を検出する装置であっ
て、膜モジュールを備えて、膜式濾過装置から出た透過
水の一部ないし全量を濾過し、膜を透過する2次透過水
と膜を透過することなく膜モジュールから流出する濃縮
水とに分離する膜式濃縮器と、膜式濃縮器から流出する
濃縮水を試料として試料中の微粒子数を計数する微粒子
計とを備えることを特徴としている。
【0020】本発明で言う膜式濾過装置の膜とは、濾過
作用又は分離作用を行う膜である限り特に限定はなく、
例えば精密濾過膜、限外濾過膜及び逆浸透膜等の膜を言
う。また、膜の形式についても制約はなく、例えば平
膜、中空糸膜、スパイラル膜、プリーツ状膜のいずれで
も良い。
【0021】膜式濃縮器に使用する膜モジュールの膜孔
径は、膜式濾過装置に用いられている膜モジュールの膜
孔径以上のものでも、それより小さいものでも良いが、
膜式濾過装置の膜孔径より小さいものを使用すると膜式
濃縮器が早期に目詰まりすることとなるので好ましくな
く、好適には膜式濾過装置の膜孔径と同等もしくはそれ
より多少孔径の大きな膜モジュールを使用するのが良
い。なお、膜式濃縮器の膜として膜式透過装置の膜の孔
径より多少大きな孔径のものを使用してもよい理由は以
下のごとくである。すなわち、膜式濾過装置の膜が破損
した時には、この膜の孔径以上の微粒子が漏出するよう
になるので、膜式濃縮器の膜の孔径が多少大きくてもこ
のような微粒子を阻止することができ、その結果、濃縮
水中の微粒子の数が通常時より増加するからである。
【0022】膜式濃縮器の膜モジュールの膜面積は、通
常膜式濾過装置の膜モジュールの膜面積と同等あるいは
それより小さくて良く、特に膜式濾過装置から流出する
透過水の一部を透過するようにした場合は、微粒子計の
仕様にもよるが、微粒子計による微粒子数の計数に必要
な流量、例えば50ml/min以上の流量の濃縮水を
得ることができるような膜面積であれば良い。
【0023】本発明で使用する微粒子計には、試料を濾
紙で濾過し、濾紙上の微粒子数を走査型電子顕微鏡又は
透過型電子顕微鏡で計数する方法による微粒子計と、光
散乱式、光回折式、光遮断式等の光学的微粒子計とがあ
り、いずれも市販のものを使用できる。電子顕微鏡によ
る微粒子計はバッチ式であるが、光学的微粒子計は、バ
ッチ式にも連続式にも使用することができる。微粒子数
の計数は、間欠的に行うとその間に膜破損が起きて時間
遅れが発生する恐れがあるので、好適には光学的微粒子
計を使用して連続的に行うのが良い。
【0024】また、大型膜式濾過装置用の本発明に係る
膜破損検出装置は、複数個の並列に配置された第1の膜
モジュールを備え、第1の膜モジュールの膜により原水
を濾過して透過水を得るようにした膜式濾過装置の膜破
損を検出する膜破損検出装置であって、膜破損検出装置
は、第2の膜モジュールを1個備え、膜式濾過装置から
出た透過水の一部を濾過し、膜を透過する2次透過水と
膜を透過することなく第2の膜モジュールから流出する
濃縮水とに分離する膜式濃縮器と、膜式濃縮器から流出
する濃縮水を試料として試料中の微粒子数を計数する微
粒子計と、膜式濾過装置の第1の膜モジュールの各々と
膜式濃縮器とを接続して第1膜モジュールの各々から透
過水を導入する導水配管系とを有し、導水配管系は、第
1膜モジュールの各々の透過水出口管に設けられて、透
過水を膜式濃縮器に導水する経路と透過水を膜式濾過装
置の系外に流出させる経路とに切換える切換弁と、各切
換弁を自動的にシーケンス制御して、一の第1の膜モジ
ュールの透過水を膜式濃縮器に導水している時には、他
の第1の膜モジュールの透過水を膜式濾過装置の系外に
流出させるように各切換弁を制御する制御装置とを備え
たことを特徴としている。
【0025】
【作用】請求項1の発明では、膜式濾過装置から流出し
た透過水の一部ないし全量を膜で更に濾過して膜を透過
する2次透過水と膜を透過することなく流出する濃縮水
とに分離し、濃縮されて清澄度合の低い濃縮水を試料に
する。試料の清澄度合を計測し、計測した清澄度合の時
間的変化が予定する時間的変動より急激である時、又は
計測した清澄度合が設定清澄度合より低くなった時のい
ずれかの時、膜式濾過装置の膜が破損したと判定するこ
とにより、膜式濾過装置の膜破損を確実にかつ時間遅れ
なく検出することができる。
【0026】請求項2ないし3の発明では、試料中の単
位体積当たりの微粒子数を微粒子計によって計数するこ
とにより、膜面積の大きい大型膜モジュールを使用した
膜式濾過装置であっても、試料単位体積当たりの微粒子
数の時間的変化を容易かつ確実に認識して膜破損を検出
できるようになる。請求項4の発明では、切換弁を備え
た導水配管系と、切換弁をシーケンス制御する制御装置
とを備えることにより、複数個の並列に配置された膜モ
ジュールからなる膜式濾過装置であっても、一組の膜式
濃縮器と微粒子計とを備える一台の膜破損検出装置によ
り膜モジュールの各々の膜破損を容易かつ確実に検出で
きるようになる。
【0027】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。実施例1 本実施例は、本発明に係る膜破損検出装置の実施例であ
って、請求項2に記載の本発明方法を実施するための原
理的装置である。図1はその概略プロセスフローシート
である。本実施例の膜破損検出装置10は、膜式濃縮器
として設けられた膜モジュール12と微粒子計14(図
1ではCTと図示)とを備えて、膜式濾過装置16の膜
の破損を検出する装置である。膜式濾過装置16は、原
水タンク18から送水ポンプ20により供給される原水
を膜で濾過して微粒子を殆ど含まない透過水と微粒子を
濃厚に懸濁ないし浮遊させている濃縮水とに分離する装
置である。膜式濾過装置16で使用されている膜は、所
定の透過水を流出させるのに必要な種類の膜、例えば精
密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜等が使用されており、
膜の形式も平膜、中空糸膜、スパイラル膜、プリーツ状
膜等いずれの形式でも良い。逆に言えば、本膜破損検出
装置10は、膜の形式を問わず膜の破損を検出できる。
膜式濾過装置16の濃縮水出口及び膜モジュール12の
濃縮水出口からそれぞれ送水ポンプ20のサクション側
に第1リターンライン22及び第2リターンライン24
が接続されている。微粒子計14は、第2リターンライ
ン24に接続されていて、第2リターンライン24を経
て送水ポンプ20のサクション側に戻る濃縮水中の微粒
子数を計測する。
【0028】膜破損検出装置10の膜モジュール12に
使用されている膜は、膜式濾過装置16に使用されてい
る膜と孔径の同じ膜、あるいはそれより多少孔径の大な
る膜を使用するが、特別の事情の無い限り、同じ種類の
膜を使用する方が膜破損の検出の確実性の向上、点検及
び保守作業の都合等から望ましい。本例の場合、膜濾過
装置16から流出する透過水の一部を膜モジュール12
に導入する構成としてあり、膜モジュール12の膜面積
としては、微粒子計14の計数に必要な約50ml/min以
上の流量の濃縮水を流出することができる程度の膜面積
があれば十分である。微粒子計14は、光散乱型の光学
式微粒子計であって、膜モジュール12から流出する濃
縮水の単位体積当たりの微粒子数を連続して計数し、そ
の時間的変化を表示装置(図示せず)に表示することが
できる。
【0029】以上の構成により、原水は、原水タンク1
8から送水ポンプ20により膜式濾過装置16に送ら
れ、そこで透過水と濃縮水とに分離される。濃縮水は、
第1リターンライン22により送水ポンプ20のサクシ
ョン側に戻され、再度濾過される。透過水は、その一部
が膜破損検出装置10の膜モジュール12に送られ、2
次透過水と試料にする濃縮水とに分離される。そして、
得られた試料濃縮水の一部または全量は微粒子計14に
導かれて微粒子数の計数に供され、その後第2リターン
ライン24に戻される。一方、膜式濾過装置16の透過
水の大部分は、2次透過水と共にそのまま次の工程に送
水される。試料濃縮水は、第2リターンライン24を経
て送水ポンプ20のサクション側に戻り、また、2次透
過水は膜式濾過装置16の透過水に合流させる。なお、
膜式濾過装置16の膜に破損がなければ、前記試料濃縮
水を膜式濾過装置16の透過水に合流させてもよい。
【0030】また、微粒子計14に導入される試料濃縮
水中に温度差等の原因によって気泡が発生すると微粒子
計数の誤差となるので、このような気泡の発生を防止す
るため、微粒子計14の上流側で膜モジュール12の濃
縮水あるいは膜式濾過装置16の透過水を膜脱気装置等
の脱気手段で処理して予め脱気しておくことも好まし
い。
【0031】膜式濾過装置16の膜が破損していない状
態では、微粒子計14で計数した試料濃縮水の単位体積
当たりの微粒子計数値は小さい。しかし、膜式濾過装置
16の膜が破損すると直ちに試料濃縮水の単位体積当た
りの微粒子計数値が増大する。従って、膜式濾過装置1
6の膜破損を時間遅れなく検出することができる。な
お、上記濃縮用の膜モジュール12は、基本的には濃縮
倍率(供給水量/濃縮水量比)を一定として運転するの
がよく、通常は濃縮倍率が5〜20倍となる条件で運転
する。また、上述の実施例では膜式濾過装置16をクロ
スフロー方式の濾過装置として説明したが、膜式濾過装
置16は全量濾過方式のものであってもよく、このこと
は以下の実施例においても同様である。
【0032】図2は、実施例1の膜破損検出装置10を
使用して、濃縮倍率を10として運転した時の膜モジュ
ール12の試料濃縮水中の単位体積当たりの微粒子数を
微粒子計14で計数した計数値を膜破損検出装置10の
運転経過日数に対してプロットしたグラフで、微粒子数
が急激に増加した時点Tで膜が破損したと判定すること
ができる。一方、従来の膜間差圧式膜破損検出装置(図
7参照)及び微粒子計式膜破損検出装置(図8参照)を
実施例1の膜破損検出装置10と並列にして同じ膜式濾
過装置16の透過水側に設置し、膜破損検出装置10と
同時平行的に動作させた。それぞれ得たデータを経過時
間に対してプロットして得たグラフは、図3及び図4に
示されている通りである。図3及び図4から判る通り、
経過日数がTの時点で膜式濾過装置16の膜が現実に破
損しているのにもかかわらず従来の膜破損検出装置から
得たデータは顕著な変化を示していない。
【0033】なお、上記の試験は膜式濾過装置16の膜
として、分画分子量150,000(孔径約0.01μ
m)の限外濾過膜(ダイセン・メンブレン・システムズ
社製、FW−50、膜面積50m2 )を用い、膜モジュ
ール12として孔径0.2μmの精密濾過膜(メムテッ
ク社製、M1、膜面積1m2 )を用いて行ったものであ
り、また、微粒子計14としては新三国機械製の微粒子
計MILPA−I(感度0.1μm以上)を用いた。ま
た、上述の実施例では膜式濾過装置16から流出する透
過水の一部を、膜式濃縮器としての膜モジュール12に
導入する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例
えば膜式濾過装置16の透過水の全量を膜式濃縮器に供
給する構成としてもよい。
【0034】実施例2 図5は本発明に係る膜破損検出装置を大型膜式濾過装置
に適用した実施例の概略プロセスフローシートである。
本実施例の膜破損検出装置30は、基本的には実施例1
の膜破損検出装置10と同じ構成であって、膜式濃縮器
として設けられた単体の膜モジュール32と、膜モジュ
ール32から流出する濃縮水を後述の送水ポンプ54の
サクション側に戻す第2リターンライン34と、第2リ
ターンライン34に設けられた光散乱式の光学微粒子計
36と、膜式濾過装置の透過水を膜モジュール32に導
水する導水配管系と、制御装置50とを備えている。
【0035】本実施例の膜破損検出装置30が付設され
た大型膜式濾過装置40は、同じ処理能力を有する複数
個(図中ではN個を図示)の膜モジュール42を並列に
配置した構成になっている。導水配管系は、各膜モジュ
ール42の透過水の出口管に流路切換弁としての自動開
閉式の三方弁44を備え、それにより各膜モジュール4
2の透過水を膜破損検出装置30の膜モジュール32に
導水する経路46と透過水を膜式濾過装置40の系外に
流出させる経路48とに各透過水出口管を分岐してい
る。三方弁44は制御装置50から遠隔制御により自動
的に操作される。例えば三方弁44Aが透過水の一部を
膜モジュール32に導水している時には、他の三方弁4
4Bから44Nは、各膜モジュール44Bから44Nの
透過水が全て経路48を流れるように各三方弁が制御さ
れている。膜モジュール32に導水されている時間は、
微粒子計36が膜モジュール32から流出する濃縮水中
の微粒子を計数できる時間以上であれば十分であり、そ
の時間だけ三方弁44Aが透過水を膜モジュール32に
導水するように、各三方弁44は制御装置50により順
次シーケンス制御されている。
【0036】膜式濾過装置40の各膜モジュール42に
は、原水が原水タンク52から送水ポンプ54により供
給され、送水ポンプ54と各膜モジュール42との間に
はそれぞれ開閉弁56が設けてあって、例えば膜モジュ
ール42Aの膜が破損した時、開閉弁56Aと三方弁4
4Aとを閉止することにより、膜モジュール42Aを隔
離して膜交換するようになっている。更に、開閉弁56
を自動制御弁とし、それを制御装置50により操作し
て、いずれかの膜モジュール42に膜破損が生じたと
き、微粒子計36と連動させて開閉弁56を自動的に閉
止して汚染透過水の流出を防止することもできる。各膜
モジュール42から流出する濃縮水は、リターンライン
58により送水ポンプ54のサクション側に戻すように
なっている。
【0037】以上の構成により、一台の膜破損検出装置
30で、複数個の膜モジュール42の膜破損を検出する
ことができる。なお、本実施例では流路の切換弁として
三方弁を用いた例について説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、例えば上記各経路46と上記
各経路48の途中にそれぞれ流路切換用の二方弁を設
け、これらの弁の開閉によって各膜モジュール42の透
過水の流路を切換えるように構成してもよい。また、上
述の実施例では各膜モジュール42A、42B・・・毎
に透過水を取り出して膜破損検出装置30に導入できる
ように構成してあるが、場合によっては複数本(例えば
3〜4本)の膜モジュールを一群として多数本の膜モジ
ュールを複数のモジュール群に分割し、各モジュール群
毎に透過水を取り出して膜破損検出装置に導入する構成
としてもよい。
【0038】実施例3 本実施例は、図1に示す実施例1の膜破損検出装置10
の微粒子計14に代えて、又は図5に示す実施例2の膜
破損検出装置30の微粒子計36に代えて濁度計を使用
した例である。濁度計としては、例えばHACH社製の
低レンジ濁度計1720C型を使用できる。また、微粒
子計に代えて、FI値を測定するようにしても良い。実
施例3の膜破損検出装置を使用すれば、請求項1に記載
の本発明方法を実施することができる。
【0039】実施例4 本実施例は、同じく請求項1に記載の本発明方法を実施
する別の膜破損検出装置であって、図6はその原理的装
置の概略プロセスフローシートである。本実施例の膜破
損検出装置60は、図1に示す実施例1の膜破損検出装
置10の微粒子計14に代えて、又は図5に示す実施例
2の膜破損検出装置30の微粒子計36に代えて、試料
とする濃縮水を更に濾過するために濃縮水をリターンす
るリターンライン24(又は34)の途中に設けた濃縮
水濾過器62と、濃縮水濾過器に流入する濃縮水ライン
24a(又は34a)に設けた圧力計64と、濃縮水濾
過器62から流出する透過水の水量を測定するために透
過水ライン66に設けられた流量計68と、接続配管系
と、その他必要な設備を備えている。濃縮水濾過器62
の透過水は透過水ライン66を経て膜式濾過装置の透過
水と共に系外に送水され、一方濃縮水濾過器62の濃縮
水は第2リターンライン24(又は34)によりリター
ンされる。
【0040】以上の構成の膜式濾過装置60を使用し
て、圧力計64の計測値の上昇速度が予定する上昇速度
より急激である時、或いは計測値が所定値以上になった
時に、膜式濾過装置16(又は42)に膜破損が発生し
たと判定する。また、流量計68の計測値の時間的な変
化が予定する時間的変動より急激である時、或いは計測
値が所定値以下になった時に、膜式濾過装置に膜破損が
発生したと判定する。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明方法によれば、膜
式濾過装置から流出した透過水の一部ないし全量を膜で
更に濾過し、膜を透過する2次透過水と膜を透過しない
濃縮水とに分離し、分離した濃縮水を試料として試料の
清澄度合を特定の因子の計測より求める。清澄度合の時
間的変化が予定する時間的変動より急激である時あるい
は清澄度合が予め定めた設定範囲を逸脱した時、膜式濾
過装置の膜が破損したと判定することにより、膜の破損
を確実にかつ時間遅れなく検出できる。よって、膜式濾
過装置の透過水の汚染を確実にかつ信頼性高く防止する
ことができる。
【0042】請求項2に記載の発明方法によれば、膜式
濾過装置から流出した透過水の一部ないし全量を膜で更
に濾過し、膜を透過する2次透過水と膜を透過しない濃
縮水とに分離し、分離した濃縮水を試料として試料の単
位体積当たりの微粒子数を微粒子計により計数して計数
値を求める。計数した微粒子数の時間的変化が予定する
時間的変動より急激である時あるいは計数した微粒子数
が予め定めた設定値を越えた時、膜式濾過装置の膜が破
損したと判定することにより、膜の破損を確実にかつ時
間遅れなく検出できる。よって、膜式濾過装置の透過水
の汚染を確実にかつ信頼性高く防止することができる。
【0043】請求項3に記載の膜破損検出装置によれ
ば、膜モジュールを備えて、膜式濾過装置の透過水を試
料として濃縮する膜式濃縮器と、微粒子計とを有し、濃
縮された試料の微粒子数を微粒子計により計数して計数
値を求める。これにより、膜が破損すると直ちに計数値
が急激に増大し、膜式濾過装置の膜の破損を確実にかつ
時間遅れなく判定できる。請求項4に記載の膜破損検出
装置によれば、膜式濾過装置からの透過水を膜破損検出
装置に導水する導水配管系が、膜破損検出装置に導水す
る流路と膜式濾過装置の系外へ流出させる流路とに膜式
濾過装置の透過水流路を切換える切換弁と、切換弁の開
閉を自動的にシーケンス制御する制御装置とを備えてい
ることにより、並列に配置された複数個の膜モジュール
を有する大型の膜式濾過装置の膜の破損を一台の膜破損
検出装置で確実にしかも時間遅れなく検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜破損検出装置の実施例1の概略
フローシートである。
【図2】実施例1の膜破損検出装置10を使用して、膜
モジュール12の濃縮水中の微粒子数を微粒子計14で
計数した計数値を膜破損検出装置10の運転経過日数に
対してプロットしたグラフである。
【図3】実施例1の膜破損検出装置10と並列に設置し
た従来の膜間差圧式膜破損検出装置を使用して検出デー
タを膜破損検出装置の運転経過日数に対してプロットし
たグラフである。
【図4】実施例1の膜破損検出装置10と並列に設置し
て従来の微粒子計式膜破損検出装置を使用して検出デー
タを膜破損検出装置の運転経過日数に対してプロットし
たグラフである。
【図5】本発明に係る膜破損検出装置を大型膜式濾過装
置に使用した実施例2の概略フローシートである。
【図6】本発明方法を実施する膜破損検出装置の実施例
4の概略フローシートである。
【図7】従来の膜間差圧式膜破損検出装置の概略フロー
シートである。
【図8】従来の微粒子計式膜破損検出装置の概略フロー
シートである。
【符号の説明】
10 本発明に係る膜破損検出装置の実施例1 12 膜モジュール 14 光学微粒子計 16 膜式濾過装置 18 原水タンク 20 送水ポンプ 22 第1リターンライン 24 第2リターンライン 30 本発明に係る膜破損検出装置の実施例2 32 膜モジュール 34 第2リターンライン 36 光学微粒子計 40 大型膜式濾過装置 42 膜モジュール 44 三方弁 46 膜破損検出装置に導水する経路 48 膜式濾過装置の系外に流出させる経路 50 制御装置 52 原水タンク 54 送水ポンプ 56 開閉弁 58 リターンライン 60 本発明に係る膜破損検出装置の実施例4 62 膜破損検出用膜モジュール 64 圧力計 72 別の膜破損検出用膜モジュール 74 差圧計 76 濃縮水リターンライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−60073(JP,A) 特開 昭62−163707(JP,A) 特開 昭59−183807(JP,A) 特開 平6−182164(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 65/10 G01N 15/08 G01M 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を膜により濾過して透過水を得る膜
    式濾過装置から流出した透過水の一部ないし全量を膜で
    更に濾過して膜を透過する2次透過水と膜を透過するこ
    となく流出する濃縮水とに分離し、分離した濃縮水を試
    料として試料の清澄度合を示す特定の因子を計測し、因
    子の計測値の時間的変化が予定する時間的変動より急激
    である時、又は因子の計測値が設定清澄度合より低い清
    澄度合に相当する値になった時のいずれかの時、膜式濾
    過装置の膜が破損したと判定することを特徴とする膜式
    濾過装置の膜破損の検出方法。
  2. 【請求項2】 原水を膜により濾過して透過水を得る膜
    式濾過装置から流出した透過水の一部ないし全量を膜で
    更に濾過して膜を透過する2次透過水と膜を透過するこ
    となく流出する濃縮水とに分離し、分離した濃縮水を試
    料として試料の単位体積当たりの微粒子数を微粒子計に
    より計数し、計数した微粒子数の時間的変化が予定する
    時間的変動より急激である時、又は計数した微粒子数が
    設定値を越えた時のいずれかの時、膜式濾過装置の膜が
    破損したと判定することを特徴とする膜式濾過装置の膜
    破損の検出方法。
  3. 【請求項3】 原水を膜により濾過して透過水を得る膜
    式濾過装置の膜破損を検出する装置であって、 膜モジュールを備えて、膜式濾過装置から出た透過水の
    一部ないし全量を濾過し、膜を透過する2次透過水と膜
    を透過することなく膜モジュールから流出する濃縮水と
    に分離する膜式濃縮器と、 膜式濃縮器から流出する濃縮水を試料として試料中の微
    粒子数を計数する微粒子計とを備えることを特徴とする
    膜破損検出装置。
  4. 【請求項4】 複数個の並列に配置された第1の膜モジ
    ュールを備え、第1の膜モジュールの膜により原水を濾
    過して透過水を得るようにした膜式濾過装置の膜破損を
    検出する膜破損検出装置であって、 膜破損検出装置は、第2の膜モジュールを1個備え、膜
    式濾過装置から出た透過水の一部を濾過し、膜を透過す
    る2次透過水と膜を透過することなく第2の膜モジュー
    ルから流出する濃縮水とに分離する膜式濃縮器と、膜式
    濃縮器から流出する濃縮水を試料として試料中の微粒子
    数を計数する微粒子計と、膜式濾過装置の第1の膜モジ
    ュールの各々と膜式濃縮器とを接続して第1膜モジュー
    ルの各々から透過水を導入する導水配管系とを有し、 導水配管系は、第1膜モジュールの各々の透過水出口管
    に設けられて、透過水を膜式濃縮器に導水する経路と透
    過水を膜式濾過装置の系外に流出させる経路とに切換え
    る切換弁と、各切換弁を自動的にシーケンス制御して、
    一の第1の膜モジュールの透過水を膜式濃縮器に導水し
    ている時には、他の第1の膜モジュールの透過水を膜式
    濾過装置の系外に流出させるように各切換弁を制御する
    制御装置とを備えることを特徴とする膜破損検出装置。
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