JP3201203B2 - ショルダベルト用リトラクタ取付構造 - Google Patents
ショルダベルト用リトラクタ取付構造Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、リヤシートのショルダ
ベルト用リトラクタ取付構造に関する。
ベルト用リトラクタ取付構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】シートベルトは、前方への入力荷重に対
して十分な強度で車体に取り付けられることが必要であ
る。一般に前部座席用の中央３点式ベルトのリトラクタ
は、センタピラー内に収納固定され、後部座席用の中央
３点式ベルトのリトラクタは、リヤシェルフパネル等に
取り付けられている。リヤシェルフパネルにリトラクタ
を取り付ける構造として、例えば、図４に示すようにリ
ヤシェルフパネル１の上壁１ａに連設される前壁１ｂの
裏側に断面略Ｌ形のブラケット２を固定して閉断面部を
形成し、この中にリトラクタ３を収納すると共にブラケ
ット２に固定し、リヤシェルフパネル１の前壁１ｂに設
けたベルト挿通孔１ｃからショルダベルト４を繰り出す
ようにした構造のものが提案されている（実開平４−４
１４７３号公報）。
して十分な強度で車体に取り付けられることが必要であ
る。一般に前部座席用の中央３点式ベルトのリトラクタ
は、センタピラー内に収納固定され、後部座席用の中央
３点式ベルトのリトラクタは、リヤシェルフパネル等に
取り付けられている。リヤシェルフパネルにリトラクタ
を取り付ける構造として、例えば、図４に示すようにリ
ヤシェルフパネル１の上壁１ａに連設される前壁１ｂの
裏側に断面略Ｌ形のブラケット２を固定して閉断面部を
形成し、この中にリトラクタ３を収納すると共にブラケ
ット２に固定し、リヤシェルフパネル１の前壁１ｂに設
けたベルト挿通孔１ｃからショルダベルト４を繰り出す
ようにした構造のものが提案されている（実開平４−４
１４７３号公報）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記リ
ヤシェルフパネル１にリトラクタ３を取り付ける構造に
おいては、リトラクタ３に前方への入力荷重が加わった
場合にブラケット２やリヤシェルフパネル１が変形を起
こし易い。従って、入力荷重に対して十分な強度を持た
せるためにはリヤシェルフパネル１やブラケット２の板
厚を厚くする必要があり、重量の増加、コストアップの
要因となる。また、リヤシェルフパネル１にリトラクタ
３を取り付ける際の作業性が悪い。
ヤシェルフパネル１にリトラクタ３を取り付ける構造に
おいては、リトラクタ３に前方への入力荷重が加わった
場合にブラケット２やリヤシェルフパネル１が変形を起
こし易い。従って、入力荷重に対して十分な強度を持た
せるためにはリヤシェルフパネル１やブラケット２の板
厚を厚くする必要があり、重量の増加、コストアップの
要因となる。また、リヤシェルフパネル１にリトラクタ
３を取り付ける際の作業性が悪い。
【０００４】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、簡単な構造で入力荷重を車体側に効率良く分散して
構造変形を抑えるようにしたショルダベルト用リトラク
タ取付構造を提供することを目的とする。
で、簡単な構造で入力荷重を車体側に効率良く分散して
構造変形を抑えるようにしたショルダベルト用リトラク
タ取付構造を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、リヤシートバック後方に設けられる
閉断面構造のリヤデッキクロスメンバを有し、前記リヤ
デッキクロスメンバより後方に位置して設けられる閉断
面構造のリヤシェルフクロスメンバと前記リヤデッキク
ロスメンバとに跨るように設けられたリヤシェルフパネ
ルにリヤシート着座用のシートベルトリトラクタが取り
付けられるショルダベルト用リトラクタ取付構造におい
て、前記リトラクタはベルトの繰り出し口が上面後方位
置に設けられ、前記リヤシェルフパネルには前記リヤデ
ッキクロスメンバに臨んで開口する切欠を設け、前記切
欠にはリヤデッキクロスメンバの下面に一端が結合さ
れ、入力荷重が加えられると変形可能な階段状の段部が
後方に向かう部位に設けられて上端が前記リヤシェルフ
パネルに結合される第１ブラケットを設け、前記リトラ
クタは前記第１ブラケットに収納され、前記リトラクタ
に取り付けられた第２ブラケットの取付部が前記リトラ
クタ後部の上下面略中央位置に対向する前記階段状の段
部に取り付けられる構成としたものである。
に本発明によれば、リヤシートバック後方に設けられる
閉断面構造のリヤデッキクロスメンバを有し、前記リヤ
デッキクロスメンバより後方に位置して設けられる閉断
面構造のリヤシェルフクロスメンバと前記リヤデッキク
ロスメンバとに跨るように設けられたリヤシェルフパネ
ルにリヤシート着座用のシートベルトリトラクタが取り
付けられるショルダベルト用リトラクタ取付構造におい
て、前記リトラクタはベルトの繰り出し口が上面後方位
置に設けられ、前記リヤシェルフパネルには前記リヤデ
ッキクロスメンバに臨んで開口する切欠を設け、前記切
欠にはリヤデッキクロスメンバの下面に一端が結合さ
れ、入力荷重が加えられると変形可能な階段状の段部が
後方に向かう部位に設けられて上端が前記リヤシェルフ
パネルに結合される第１ブラケットを設け、前記リトラ
クタは前記第１ブラケットに収納され、前記リトラクタ
に取り付けられた第２ブラケットの取付部が前記リトラ
クタ後部の上下面略中央位置に対向する前記階段状の段
部に取り付けられる構成としたものである。
【０００６】請求項２では、前記リトラクタは、前記取
付部が前記ブラケットの段部に１点締めにより固定する
構造としたものである。請求項３では、前記リトラクタ
は、下面が前記第１ブラケットの下面から僅かな間隔を
存して対向するよう前記段部に取り付けられる構造とし
たものである。請求項４では、前記リトラクタは、上面
の前記ベルトの繰り出し口が前記リヤシェルフパネルと
略同じ高さ、或いは僅かに高い位置に位置するように前
記段部に取り付けられている構造としたものである。
付部が前記ブラケットの段部に１点締めにより固定する
構造としたものである。請求項３では、前記リトラクタ
は、下面が前記第１ブラケットの下面から僅かな間隔を
存して対向するよう前記段部に取り付けられる構造とし
たものである。請求項４では、前記リトラクタは、上面
の前記ベルトの繰り出し口が前記リヤシェルフパネルと
略同じ高さ、或いは僅かに高い位置に位置するように前
記段部に取り付けられている構造としたものである。
【０００７】
【作用】ショルダベルトに前方への入力荷重が加わる
と、リトラクタに前方方向の回転モーメントが作用し、
第２ブラケットの取付部を介して第１ブラケットの段部
を上向きに変形させながら、入力荷重をリヤシェルフパ
ネルに剪断荷重として伝達する。このリヤシェルフパネ
ルに伝達された荷重は、高強度の閉断面構造のリヤデッ
キクロスメンバ、リヤシェルフクロスメンバに効率よく
分散伝達され、リヤシェルフパネル等の構造変形が防止
される。
と、リトラクタに前方方向の回転モーメントが作用し、
第２ブラケットの取付部を介して第１ブラケットの段部
を上向きに変形させながら、入力荷重をリヤシェルフパ
ネルに剪断荷重として伝達する。このリヤシェルフパネ
ルに伝達された荷重は、高強度の閉断面構造のリヤデッ
キクロスメンバ、リヤシェルフクロスメンバに効率よく
分散伝達され、リヤシェルフパネル等の構造変形が防止
される。
【０００８】請求項２では、リトラクタは、取付部がブ
ラケットの段部に１点締めにより固定されることにより
前方への入力荷重が加えられたときに回転が容易とな
る。
ラケットの段部に１点締めにより固定されることにより
前方への入力荷重が加えられたときに回転が容易とな
る。
【０００９】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図１乃至図３に示すように車両のリヤシート
バック１０の後方には、閉断面構造のリヤデッキクロス
メンバ１１が設けられており、当該リヤデッキクロスメ
ンバ１１の後方には、閉断面構造のリヤシェルフクロス
メンバ１２が設けられており、当該リヤシェルフクロス
メンバ１２にはリヤウインドガラス１３の下端が固定さ
れている。リヤデッキクロスメンバ１１とリヤシェルフ
クロスメンバ１２との間にはこれらを架橋してリヤシェ
ルフパネル１４が設けられており、前後両端縁に設けら
れた接続フランジ部がこれらのリヤデッキクロスメンバ
１１とリヤシェルフクロスメンバ１２に夫々スポット溶
接により溶着固定されている。
詳述する。図１乃至図３に示すように車両のリヤシート
バック１０の後方には、閉断面構造のリヤデッキクロス
メンバ１１が設けられており、当該リヤデッキクロスメ
ンバ１１の後方には、閉断面構造のリヤシェルフクロス
メンバ１２が設けられており、当該リヤシェルフクロス
メンバ１２にはリヤウインドガラス１３の下端が固定さ
れている。リヤデッキクロスメンバ１１とリヤシェルフ
クロスメンバ１２との間にはこれらを架橋してリヤシェ
ルフパネル１４が設けられており、前後両端縁に設けら
れた接続フランジ部がこれらのリヤデッキクロスメンバ
１１とリヤシェルフクロスメンバ１２に夫々スポット溶
接により溶着固定されている。
【００１０】ところで、リヤシェルフパネル１４には、
図１に示すようにスピーカ取付用の孔、或いは空調装置
の通気口（エアピューリファイヤ）等の孔１４ａ〜１４
ｃが多数穿設されており、仕様に応じて適当な孔を使用
するようになっている。従って、使用しない孔が幾つも
ある。そこで、この使用しない孔の中の適当な孔をリト
ラクタ取付用のブラケットの取り付け孔として利用す
る。即ち、リヤデッキクロスメンバ１１に最も近い１つ
の孔１４ｃを選び、当該孔１４ｃの前縁部を切り欠き、
リヤデッキクロスメンバ１１に臨んで開口する切欠（以
下「切欠１４ｃ」という）とし、この切欠１４ｃに第１
ブラケットとしてのブラケット１５を取り付ける。
図１に示すようにスピーカ取付用の孔、或いは空調装置
の通気口（エアピューリファイヤ）等の孔１４ａ〜１４
ｃが多数穿設されており、仕様に応じて適当な孔を使用
するようになっている。従って、使用しない孔が幾つも
ある。そこで、この使用しない孔の中の適当な孔をリト
ラクタ取付用のブラケットの取り付け孔として利用す
る。即ち、リヤデッキクロスメンバ１１に最も近い１つ
の孔１４ｃを選び、当該孔１４ｃの前縁部を切り欠き、
リヤデッキクロスメンバ１１に臨んで開口する切欠（以
下「切欠１４ｃ」という）とし、この切欠１４ｃに第１
ブラケットとしてのブラケット１５を取り付ける。
【００１１】ブラケット１５は、切欠１４ｃに嵌合する
箱体の前面が開口された形状をなし、後面の略中央位置
に後方に向かって階段状をなす段部１５ａが形成され、
両側面及び後面の上端縁及び両側面の前端縁には接合フ
ランジ部１５ｂ及び１５ｃが連設して形成され、下面１
５ｄの前端１５ｅは、前方に延出されている。このブラ
ケット１５は、プレス加工により一体に形成されてい
る。
箱体の前面が開口された形状をなし、後面の略中央位置
に後方に向かって階段状をなす段部１５ａが形成され、
両側面及び後面の上端縁及び両側面の前端縁には接合フ
ランジ部１５ｂ及び１５ｃが連設して形成され、下面１
５ｄの前端１５ｅは、前方に延出されている。このブラ
ケット１５は、プレス加工により一体に形成されてい
る。
【００１２】ブラケット１５は、リヤシェルフパネル１
４の切欠１４ｃの裏側に、その前側の開口部をリヤデッ
キクロスメンバ１１に臨んで配置され、上端縁の接合フ
ランジ部１５ｂが当該切欠１４ｃの周縁部の裏側に、前
端縁の接合フランジ部１５ｃがリヤデッキクロスメンバ
１１の後面に、下面１５ｄの前端縁１５ｅが当該リヤデ
ッキクロスメンバ１１の下面にスポット溶接により夫々
溶着固定される。
４の切欠１４ｃの裏側に、その前側の開口部をリヤデッ
キクロスメンバ１１に臨んで配置され、上端縁の接合フ
ランジ部１５ｂが当該切欠１４ｃの周縁部の裏側に、前
端縁の接合フランジ部１５ｃがリヤデッキクロスメンバ
１１の後面に、下面１５ｄの前端縁１５ｅが当該リヤデ
ッキクロスメンバ１１の下面にスポット溶接により夫々
溶着固定される。
【００１３】尚、リヤシェルフパネル１４へのブラケッ
ト１５の取付部として未使用の孔を利用したが、これに
限るものではなく、場合によっては新たに取付用の切欠
を設けても良い。しかしながら、リヤシェルフパネル１
４に穿設されている未使用の孔をできるだけ利用するこ
とによりコストの低減、加工数の低減を図ることができ
好ましい。
ト１５の取付部として未使用の孔を利用したが、これに
限るものではなく、場合によっては新たに取付用の切欠
を設けても良い。しかしながら、リヤシェルフパネル１
４に穿設されている未使用の孔をできるだけ利用するこ
とによりコストの低減、加工数の低減を図ることができ
好ましい。
【００１４】リトラクタ１６の上面後端には第２ブラケ
ットとしてのブラケット１８の上端縁が溶着されてお
り、当該ブラケット１８は、リトラクタ１６の後面に沿
って略中央位置まで下方に延び、当該中央位置において
後方に略直角に折曲されて後端が接合フランジ部１８ａ
とされている。リトラクタ１６は、上面後方位置にショ
ルダベルト１７の繰り出し口１６ａが設けられており、
当該ショルダベルト１７は、前方即ち、リヤシートバッ
ク１０方向に矢印のように引き出されるようになってい
る。
ットとしてのブラケット１８の上端縁が溶着されてお
り、当該ブラケット１８は、リトラクタ１６の後面に沿
って略中央位置まで下方に延び、当該中央位置において
後方に略直角に折曲されて後端が接合フランジ部１８ａ
とされている。リトラクタ１６は、上面後方位置にショ
ルダベルト１７の繰り出し口１６ａが設けられており、
当該ショルダベルト１７は、前方即ち、リヤシートバッ
ク１０方向に矢印のように引き出されるようになってい
る。
【００１５】このリトラクタ１６は、ブラケット１５内
に収納され、ブラケット１８の接合フランジ部１８ａが
段部１５ａに１点締め例えば、取付ボルト１９とナット
２０とにより固定されている。そして、リトラクタ１６
は、ブラケット１５に取り付けた状態において、下面１
６ｂが当該ブラケット１５の下面１５ｄから僅かな間隔
を存して対向している。また、上面のベルト繰り出し口
１６ａの位置がリヤシェルフパネル１４と略同じ高さ、
或いは僅かに高い位置に位置しており、その差ｈは僅か
である（図３）。
に収納され、ブラケット１８の接合フランジ部１８ａが
段部１５ａに１点締め例えば、取付ボルト１９とナット
２０とにより固定されている。そして、リトラクタ１６
は、ブラケット１５に取り付けた状態において、下面１
６ｂが当該ブラケット１５の下面１５ｄから僅かな間隔
を存して対向している。また、上面のベルト繰り出し口
１６ａの位置がリヤシェルフパネル１４と略同じ高さ、
或いは僅かに高い位置に位置しており、その差ｈは僅か
である（図３）。
【００１６】リトラクタ１６は、ブラケット１８により
後面の上下の略中央位置がブラケット１５の段部１５ａ
に固定され、ショルダベルト１７の回転中心が当該リト
ラクタ１６の略中央に位置している。従って、ショルダ
ベルト１７の回転中心は、段部１５ａと略同じ高さに位
置している。これによりリトラクタ１６は、ショルダベ
ルト１７の繰り出し方向がリヤシェルフパネル１４の面
と略平行となるように配設される。尚、ブラケット１８
のブラケット１５への取付は、スポット溶接により固定
しても良い。
後面の上下の略中央位置がブラケット１５の段部１５ａ
に固定され、ショルダベルト１７の回転中心が当該リト
ラクタ１６の略中央に位置している。従って、ショルダ
ベルト１７の回転中心は、段部１５ａと略同じ高さに位
置している。これによりリトラクタ１６は、ショルダベ
ルト１７の繰り出し方向がリヤシェルフパネル１４の面
と略平行となるように配設される。尚、ブラケット１８
のブラケット１５への取付は、スポット溶接により固定
しても良い。
【００１７】以下に作用を説明する。リトラクタ１６
は、ショルダベルト１７がリヤシートに着座している乗
員に装着され通常状態にある場合即ち、ショルダベルト
１７に前方への入力荷重が加わらない場合には、図２及
び図３に実線で示すようにブラケット１８により略水平
状態に保持されている。そして、ショルダベルト１７
は、乗員を殆ど拘束することなく装着されている。
は、ショルダベルト１７がリヤシートに着座している乗
員に装着され通常状態にある場合即ち、ショルダベルト
１７に前方への入力荷重が加わらない場合には、図２及
び図３に実線で示すようにブラケット１８により略水平
状態に保持されている。そして、ショルダベルト１７
は、乗員を殆ど拘束することなく装着されている。
【００１８】この状態において、ショルダベルト１７に
前方への入力荷重が加わると、ショルダベルト１７がロ
ックされ、これに伴いリトラクタ１６に図３の矢印のよ
うに図中反時計方向（前方方向）の回転モーメントが作
用し、ブラケット１８を点線で示すように変形させなが
ら反時計方向に回動し、下面１６ｂの前端１６ｃがブラ
ケット１５の下面１５ｄに当接すると回動が阻止され
る。尚、リトラクタ１６の下面１６ｂは、ブラケット１
５の対向する下面１５ｄと僅かな間隔で対向しており、
従って、リトラクタ１６の前記反時計方向の回動量は僅
かである。
前方への入力荷重が加わると、ショルダベルト１７がロ
ックされ、これに伴いリトラクタ１６に図３の矢印のよ
うに図中反時計方向（前方方向）の回転モーメントが作
用し、ブラケット１８を点線で示すように変形させなが
ら反時計方向に回動し、下面１６ｂの前端１６ｃがブラ
ケット１５の下面１５ｄに当接すると回動が阻止され
る。尚、リトラクタ１６の下面１６ｂは、ブラケット１
５の対向する下面１５ｄと僅かな間隔で対向しており、
従って、リトラクタ１６の前記反時計方向の回動量は僅
かである。
【００１９】リトラクタ１６は、更なる入力荷重が加え
られるとブラケット１５との取付部即ち、ボルト１９を
介して段部１５ａを図３の点線で示すように変形させな
がらリヤシェルフパネル１４に図１に矢印で示すように
前記入力荷重を剪断荷重として伝える。このときリトラ
クタ１６は、ブラケット１５により回転が阻止されてお
り、リトラクタ１６に上向きの荷重が作用し、これに伴
いブラケット１５の変形方向も上向きになり、エフェク
ティブポイントの低下が抑えられる。この結果、ショル
ダベルト１７の入力荷重方向は、リヤシェルフパネル１
４と殆ど平行となり、当該リヤシェルフパネル１４の変
形が防止される。従って、リヤシェルフパネルの板厚を
特に厚くする必要はなく、従来の薄肉のリヤシェルフパ
ネルを使用することが可能である。リヤシェルフパネル
１４に伝達された入力荷重は、高強度閉断面構造のリヤ
デッキクロスメンバ１１、リヤシェルフクロスメンバ１
２に効率よく分散される。これにより車体の構造変形が
防止される。
られるとブラケット１５との取付部即ち、ボルト１９を
介して段部１５ａを図３の点線で示すように変形させな
がらリヤシェルフパネル１４に図１に矢印で示すように
前記入力荷重を剪断荷重として伝える。このときリトラ
クタ１６は、ブラケット１５により回転が阻止されてお
り、リトラクタ１６に上向きの荷重が作用し、これに伴
いブラケット１５の変形方向も上向きになり、エフェク
ティブポイントの低下が抑えられる。この結果、ショル
ダベルト１７の入力荷重方向は、リヤシェルフパネル１
４と殆ど平行となり、当該リヤシェルフパネル１４の変
形が防止される。従って、リヤシェルフパネルの板厚を
特に厚くする必要はなく、従来の薄肉のリヤシェルフパ
ネルを使用することが可能である。リヤシェルフパネル
１４に伝達された入力荷重は、高強度閉断面構造のリヤ
デッキクロスメンバ１１、リヤシェルフクロスメンバ１
２に効率よく分散される。これにより車体の構造変形が
防止される。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ョルダベルトに作用する前方への入力荷重をリヤシェル
フパネルに剪断荷重として伝達し、更に高強度閉断面構
造のリヤデッキクロスメンバ、リヤシェルフクロスメン
バに伝達させて分散させることにより、リヤシェルフパ
ネルの変形を防止することができると共に、前記入力荷
重を効率よく車体に伝達することで車体の構造変形を防
止することができる。また、リヤシェルフパネルやブラ
ケットの板厚を厚くする必要はなく、従来のリヤシェル
フパネルをそのまま使用することが可能であり、重量の
増加やコストアップが抑えられる。しかも、構造が簡単
であり、追加部品もリヤシェルフパネルの構造に合わせ
て容易に形成することができ、コストの低減が図られ
る。
ョルダベルトに作用する前方への入力荷重をリヤシェル
フパネルに剪断荷重として伝達し、更に高強度閉断面構
造のリヤデッキクロスメンバ、リヤシェルフクロスメン
バに伝達させて分散させることにより、リヤシェルフパ
ネルの変形を防止することができると共に、前記入力荷
重を効率よく車体に伝達することで車体の構造変形を防
止することができる。また、リヤシェルフパネルやブラ
ケットの板厚を厚くする必要はなく、従来のリヤシェル
フパネルをそのまま使用することが可能であり、重量の
増加やコストアップが抑えられる。しかも、構造が簡単
であり、追加部品もリヤシェルフパネルの構造に合わせ
て容易に形成することができ、コストの低減が図られ
る。
【図１】本発明に係るショルダベルト用リトラクタ取付
構造の一実施例を示す要部斜視図である。
構造の一実施例を示す要部斜視図である。
【図２】図１の矢線II−IIに沿う断面図である。
【図３】図２のショルダベルトに前方への入力荷重が加
わった場合のリトラクタの挙動を示す説明図である。
わった場合のリトラクタの挙動を示す説明図である。
【図４】従来のリトラクタのリヤシェルフパネルへの取
付構造の説明図である。
付構造の説明図である。
１０ リヤシートバック １１ リヤデッキクロスメンバ １２ リヤシェルフクロスメンバ １４ リヤシェルフパネル １４ａ、１４ｂ 孔 １４ｃ 切欠 １５、１８ ブラケット １５ａ 段部 １６ リトラクタ １７ ショルダベルト １９ 取付ボルト ２０ ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本城 英喜 東京都大田区下丸子四丁目21番１号 三 菱自動車エンジニアリング株式会社 (56)参考文献 特開 平８−142915（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−169360（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−98654（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−231235（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−144155（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−129654（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−136657（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B60R 22/12 - 22/48 B62D 25/08
Claims (4)
- 【請求項１】 リヤシートバック後方に設けられる閉断
面構造のリヤデッキクロスメンバを有し、前記リヤデッ
キクロスメンバより後方に位置して設けられる閉断面構
造のリヤシェルフクロスメンバと前記リヤデッキクロス
メンバとに跨るように設けられたリヤシェルフパネルに
リヤシート着座用のシートベルトリトラクタが取り付け
られるショルダベルト用リトラクタ取付構造において、前記リトラクタはベルトの繰り出し口が上面後方位置に
設けられ、 前記リヤシェルフパネルには前記リヤデッキクロスメン
バに臨んで開口する切欠を設け、 前記切欠にはリヤデッキクロスメンバの下面に一端が結
合され、入力荷重が加えられると変形可能な階段状の段
部が後方に向かう部位に設けられて上端が前記リヤシェ
ルフパネルに結合される第１ブラケットを設け、 前記リトラクタは前記第１ブラケットに収納され、前記
リトラクタに取り付けられた第２ブラケットの取付部が
前記リトラクタ後部の上下面略中央位置に対向する前記
階段状の段部に取り付けられることを特徴とするショル
ダベルト用リトラクタ取付構造。 - 【請求項２】 前記リトラクタは、前記取付部が前記ブ
ラケットの段部に１点締めにより固定されることを特徴
とする請求項１に記載のショルダベルト用リトラクタ取
付構造。 - 【請求項３】 前記リトラクタは、下面が前記第１ブラ
ケットの下面から僅かな間隔を存して対向するよう前記
段部に取り付けられることを特徴とする請求項１又は２
に記載のショルダベルト用リトラクタ取付構造。 - 【請求項４】 前記リトラクタは、上面の前記ベルトの
繰り出し口が前記リヤシェルフパネルと略同じ高さ、或
いは僅かに高い位置に位置するように前記段部に取り付
けられていることを特徴とする請求項１乃至３に記載の
ショルダベルト用リトラクタ取付構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00776995A JP3201203B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | ショルダベルト用リトラクタ取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00776995A JP3201203B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | ショルダベルト用リトラクタ取付構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08192721A JPH08192721A (ja) | 1996-07-30 |
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