JP3200583B2 - 手摺の取付具及び取付構造 - Google Patents

手摺の取付具及び取付構造

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JP3200583B2
JP3200583B2 JP3497898A JP3497898A JP3200583B2 JP 3200583 B2 JP3200583 B2 JP 3200583B2 JP 3497898 A JP3497898 A JP 3497898A JP 3497898 A JP3497898 A JP 3497898A JP 3200583 B2 JP3200583 B2 JP 3200583B2
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好友 長田
一郎 佐山
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株式会社野口ハードウェアー
磯川産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建造物の通
路や階段などに適宜施工される手摺の取付具及び取付構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、建造物の通路や階段などに施工
される手摺は、図9に示すように、長手状の手摺杆H
と、前記通路や階段に沿った壁面Wに固定される固定部
材101、及び前記手摺杆Hの少なくとも両端を支持す
る支持部材103からなる取付具とで構成されている。
【0003】この取付具における固定部材101は、前
記壁面Wにネジ108を以て固定されるフランジ形状に
形成されている。さらに支持部材103は、手摺杆Hの
少なくとも両端部が差し込み支持される差込口117を
有し、固定部材101と一体となって共に壁面Wに固体
されるように形成されている。
【0004】そして、手摺の施工に際しては、手摺杆H
の一端側に対応する一方の取付具における支持部材10
3の差込口117の開口を手摺杆Hの軸線h(長手方
向)と合わせるように向けて壁面Wの所定箇所に固定部
材101を以て固定する。そして、前記一方の取付具に
おける支持部材103の差込口117に手摺杆Hの一端
を差し込んだ後、手摺杆Hの他端側に対応する他方の取
付具における支持部材103の差込口117に手摺杆H
の他端を差し込んだ状態で、手摺杆Hの他端側と他方の
取付具とを共に押さえながら固定部材101を以て壁面
Wに固定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の手摺では、支持部材103が固定部材101と
一体に壁面Wに固定される構成のため、手摺の施工の際
には、上述のように手摺杆Hの端部側と他方の取付具と
を共に押さえながら固定部材101を以て壁面Wに固定
する作業を行うこととなり、その施工作業に手間がかか
るという問題があった。
【0006】また、上記のような施工の際、手摺杆Hの
一端側に対応する一方の取付具における支持部材103
の差込口117の向きが手摺杆Hの軸線hとズレてしま
った場合には、取り付けられた手摺杆Hの支持状態が不
十分となってしまうために、一方の取付具を一旦壁面W
から外して、前記支持部材103の差込口117の向き
と手摺杆Hの軸線hとが一致するように再び付け直さな
ければならないという問題が生じる。
【0007】また、手摺が施工された状態では、固定部
材101がフランジ形状に形成されているため、固定部
材101が壁面Wで張り出しているとともに、固定部材
101を壁面Wに固定するためのネジ108等が表出し
てしまい、見栄えが損なわれるという問題があった。
【0008】そこで本発明は、上記課題を解消するため
に、施工作業を容易且つ適宜に行うことができるととも
に、施工状態の見栄えを向上することができる手摺の取
付具及び取付構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による手摺の取付具は、長手状の手摺杆Hの少な
くとも両端部を壁面Wに対して取り付け支持する手摺の
取付具において、平坦な取付面30を有し、前記壁面W
に対して取り付けられるベース部材1と、該ベース部材
1の取付面30上に沿って回動し得る案内部10を有し
た結合部材2と、該結合部材2の回動を係止する係止手
段14と、前記手摺杆Hの長手方向に沿って差し込まれ
る差込口17を有し、前記結合部材2の案内部10によ
って前記差込口17の開口方向に嵌合する連結部15を
有して、前記結合部材2の案内部10に取り付けられる
支持部材3と、を備えたことを特徴としている。
【0010】さらに、長手状の手摺杆Hの少なくとも両
端部を壁面Wに対して取り付け支持する手摺の取付具に
おいて、平坦且つ円形状の取付面30を有して略円柱形
状に形成され、前記壁面Wに対して前記取付面30を貫
挿する固定手段8を以て固定されるベース部材1と、該
ベース部材1の取付面30の中央に直交する軸部11を
以て前記取付面30上に沿って回動し得る案内部10を
有した結合部材2と、該案内部10の回動を係止する係
止手段14と、前記手摺杆Hの長手方向に沿って差し込
まれる差込口17を有し、前記ベース部材1の取付面3
0と当接一致する円形状の端面に形成されて前記結合部
材2の案内部10によって前記差込口17の開口方向に
嵌合する連結部15を有して、前記ベース部材1の取付
面30を被覆するように前記結合部材2の案内部10に
取り付けられる支持部材3と、を備えた構成としてもよ
い。
【0011】また、上記目的を達成するため本発明によ
る手摺の取付構造は、平坦な取付面30を有した複数の
ベース部材1を、所定の壁面Wの各所定位置に対してそ
れぞれ固定し、該ベース部材1の取付面30上に沿って
回動し得る案内部10を有した各結合部材2を、前記各
ベース部材1にそれぞれ取り付けるとともに、係止手段
14を以て前記案内部10の回動を係止し、長手状の手
摺杆Hの長手方向に沿って差し込まれる差込口17を有
し、前記結合部材2の案内部10によって前記差込口1
7の開口方向に嵌合する連結部15を有した各支持部材
3を、前記各結合部材2の案内部10に対してそれぞれ
嵌合取り付けして、前記手摺杆Hの所定箇所を差し込み
支持することを特徴としている。
【0012】さらに、手摺の取付構造は、平坦且つ円形
状の取付面30を有して略円柱形状に形成された複数の
ベース部材1を、所定の壁面Wの各所定位置に対して前
記取付面30を貫挿する固定手段8を以てそれぞれ固定
し、該ベース部材1の取付面30に直交する軸部11を
以て前記取付面30上で回動し得る案内部10を有した
各結合部材1を、前記各ベース部材1にそれぞれ取り付
けるとともに、係止手段14を以て前記案内部10の回
動を係止し、長手状の手摺杆Hの長手方向に沿って差し
込まれる差込口17を有し、前記各ベース部材1の取付
面30と当接一致する円形状の端面に形成されて前記結
合部材2の案内部10によって前記差込口17の開口方
向に嵌合する連結部15を有した各支持部材3を、前記
各結合部材2の案内部10に対してそれぞれ嵌合取り付
けして、前記各ベース部材1の取付面30を被覆すると
ともに、前記手摺杆Hの所定箇所を差し込み支持するよ
うにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。図1乃至図3は本発明の
第一実施の形態としての手摺の取付具の各部品を示す図
である。
【0014】この実施の形態における手摺は、長手状の
手摺杆Hの少なくとも両端を適宜支持するために取付具
を備えている。この取付具は、ベース部材1と、結合部
材2と、支持部材3とで構成されている。
【0015】まず、ベース部材1は、図1(a)平面
図、図1(b)正面図、図1(c)側断面図、図1
(d)背面図、図1(e)底面図に示すように、平面側
と底面側とが平行となる平坦面をなすように偏平な略円
柱形状をなしている。そして、その円形状の中心部分に
は前記平坦面に直交して円形状に開口する軸穴4が穿設
されている。また、軸穴4の周囲には、所定の円周上に
均等配置された複数の挿通穴5が穿設されている(図1
中三個)。さらに、挿通穴5の平面側の開口縁には、皿
状の沈み部5aが形成されている。また、ベース部材1
の背面側には、挿通穴5と交差しないように軸穴4に貫
通する雌ネジ穴6が形成されている。さらに、ベース部
材1の正面側及び背面側には、上記軸穴4の中心線と直
交するように直径方向に対向する位置決め溝7が形成さ
れている。なお、上記ベース部材1の平面側の平坦面
は、後述する結合部材2及び支持部材3が取り付けられ
る取付面30をなしている。
【0016】次に、結合部材2は、図2(a)平面図、
図2(b)正面図、図2(c)側面図、図2(d)側断
面図、図2(e)底面図に示すように、案内部10と軸
部11とを一体に有している。
【0017】案内部10は、平行且つ前記ベース部材1
の直径よりも短尺な側面を有するとともに、前記ベース
部材1の取付面30と当接し得る平坦な底面を有した略
直方体形状により一種の凸状に形成されている。そし
て、その正面側の端面は、前記ベース部材1の外周面と
連続するように円弧状に形成されている。また、その背
面側の端面には、雌ネジ穴12が形成されている。
【0018】軸部11は、案内部10の底面側に一体と
され、前記ベース部材1の軸穴4に挿通されるべき円柱
状に形成されている。また、軸部11の周面には、断面
略すり鉢形状の周溝13が形成されている。
【0019】次に、支持部材3は、図3(a)平面図、
図3(b)正面図、図3(c)側断面図、図3(d)底
面図に示すように、正面側及び底面側に端面が向くよう
に略90°に屈曲形成された円柱体として形成されてい
る。そして、前記各端面(少なくとも底面側の端面)
は、前記ベース部材1の外径円と略一致する外径に形成
されている。そして、支持部材3の底面側の端面には、
前記結合部材2の案内部10がなす凸状の背面側から挿
入し得るように、正面側及び底面側に開口する凹状の連
結部15が形成されている。また、支持部材3の背面側
には、前記連結部15に貫通する挿通穴16が形成され
ている。この挿通穴16の背面側の開口縁には、皿状の
沈み部16aが形成されている。また、支持部材3の正
面側の端面には、手摺をなすための手摺杆Hの端部が差
し込まれる差込口17が形成されている。ゆえに、連結
部15と差込口17とは、共に正面側に開口しているこ
ととなる。
【0020】なお、この実施の形態での手摺杆H(図6
などで二点鎖線で示す)は、長尺の円柱形状をなしてお
り、上記差込口17は、手摺杆Hが差し込まれるように
円形状に開口されている。
【0021】以下、上記のように構成された第一実施の
形態での取付具による手摺の取付構造を手摺の施工手順
を以て説明する。図4乃至図6は施工手順のを示す図で
ある。
【0022】まず、図4(a)側断面図、図4(b)平
面図に示すように、ベース部材1を手摺杆Hの端部とな
る壁面Wの所定位置に固定する。この際、ベース部材1
の正面側が、後に取り付けられる手摺杆Hに向くよう
に、図4(b)の如く各位置決め溝7を手摺杆Hの軸線
h(図中一点鎖線で示す)上に一致させ、壁面Wに対し
てベース部材1の底面側を合わせる。そして、固定手段
としての固定ネジ8を挿通穴5に挿通させて壁面Wに螺
合することによりベース部材1が壁面Wの所定位置に固
定される。なお、固定ネジ8は、皿頭をなし、ベース部
材1を壁面Wに固定した状態では、沈み部5aに沈み込
んでベース部材1の平面側(取付面30側)に突出され
ない。
【0023】続いて、図5(a)側断面図、図5(b)
平面図に示すように、結合部材2を取り付ける。具体的
には、ベース部材1の軸穴4に対して結合部材2の軸部
11を挿通し、ベース部材1の雌ネジ穴6に係止手段と
しての係止ネジ14を螺合することによって結合部材2
がベース部材1に取り付けられる。
【0024】この係止ネジ14は、頭(座)がなく、先
端14aが略円錐形状をなしている。そして、係止ネジ
14を締め込んで係止ネジ14の先端14aが軸穴4側
に突出し、係止ネジ14の先端14aの円錐面の底側
と、軸部11の周溝13における略すり鉢形状の底側の
傾斜面とが当接するように構成されている。
【0025】すなわち、係止ネジ14の締め込みによる
前記各面の当接で、結合部材2をベース部材1側に引き
寄せることとなり、結合部材2がベース部材1に取り付
け固定される。また、係止ネジ14を緩く締めて、前記
各面の当接がない状態では、係止ネジ14の先端14a
が軸部11の周溝13に係って、結合部材2が固体部材
1から外れないように係止されるとともに、結合部材2
が軸部11及び軸穴4を介し、ベース部材1の取付面3
0に摺接して回動自在とされる。
【0026】ゆえに、結合部材2をベース部材1に取り
付けるには、結合部材2の軸部11をベース部材1の軸
穴4に挿通するとともに、係止ネジ14を緩く締めてベ
ース部材1から結合部材2が脱落しないように結合部材
2を係止する。この際、図5(b)の如く、結合部材2
における案内部10の正面側(円弧状とされている面)
を手摺杆Hが取り付けられるべき方向に向け、案内部1
0の各側面と手摺杆Hの軸線hとが略平行となるように
結合部材2を係止しておくとよい。
【0027】続いて、図6(a)側断面図、図6(b)
平面図に示すように、支持部材3を結合部材2に取り付
ける。具体的には、結合部材2の案内部10に対し、支
持部材3の連結部15を挿入し、支持部材3の挿通穴1
6に止めネジ18を挿通するとともに、該止めネジ18
を結合部材2の雌ネジ穴12に螺合することによって支
持部材3が結合部材2に取り付けられる。なお、止めネ
ジ18は、皿頭をなし、支持部材3を結合部材2に固定
した状態では、沈み部16aに沈み込んで支持部材3の
背面(表面)側に突出されない。そして、支持部材3を
結合部材2に取り付ける際には、支持部材3の差込口1
7に対し、図6中二点鎖線で示すように手摺杆Hの端部
を差し込んだ状態で、支持部材3と手摺杆Hとを共に取
り付ける。
【0028】続いて、ベース部材1に対し、軸部11を
以て結合部材2と共に支持部材3を回動させて、支持部
材3の差込口17の向きと手摺杆Hの取付状態の向きと
が合うように調整し、係止ネジ14を締め込んで結合部
材2の回動を固定する。
【0029】また、手摺杆Hの両端を上記取付具を以て
支持固定する際には、各取付具のベース部材1および結
合部材2を上述のように取り付けておき、一方の取付具
における支持部材3を結合部材2に取り付けて、その差
込口17に手摺杆Hの一端を差し込み、他方の取付具に
おける支持部材3の差込口17に手摺杆Hの他端を差し
込んで、その支持部材3を結合部材2に取り付けた後、
各支持部材3の向きを調整して固定すればよい。
【0030】ところで、支持部材3は、連結部15を以
て、凸状をなす案内部10の背面側から正面側(図中矢
印で示す)に摺動するように挿入することが可能であ
る。そして、支持部材3は、連結部15と差込口17と
が共に正面側に開口するように構成されているため、案
内部10の各側面が手摺杆Hの軸線hと略平行となるよ
うに係止されていれば、差込口17の開口を手摺杆Hの
端部に向けて、手摺杆Hの軸線h(長手方向)に沿って
案内されることとなり、手摺杆Hの端部に対して差込口
17を差し込むようにして支持部材3の取り付けが行わ
れる。
【0031】このように、手摺の施工の際には、予めベ
ース部材1を位置決め固定し、さらにベース部材1に対
して結合部材2を回動自在に係止し、この結合部材2に
支持部材3を手摺杆Hの端部を支持した状態で取り付け
た後、結合部材2を回動させて支持部材3の向きを手摺
杆Hの取付向きに合うように調整する構成としたので、
容易な作業で、且つ確実に手摺を施工することが可能と
なる。
【0032】また、支持部材3は、結合部材2に対し、
手摺杆Hの端部を差し込み支持する差込口17の開口方
向に摺動して取り付けられるように構成されているた
め、結合部材2をベース部材1に対して手摺杆Hの向き
(軸線h)に合うように取り付ければ、手摺杆Hの端部
に差込口17を差し込むようにして支持部材3を取り付
けることができるので、これによっても容易な作業で、
且つ確実に手摺を施工することが可能となる。
【0033】また、ベース部材1には、手摺杆Hの軸線
hと一致し得る位置決め溝7が設けられており、この位
置決め溝7は結合部材2(および支持部材3)を回動す
る軸部11の中心線と直交するように構成されているた
め、ベース部材1を位置決め溝7を以て手摺杆Hの軸線
hと一致するように固定してしまえば、同時に結合部材
2および支持部材3を手摺杆Hが取り付けられるべき軸
線hに対応して配設することができるので、手摺の取付
具としてベース部材1、結合部材2、支持部材3と各部
に分割構成されていても、その位置決めをズレなく容易
に施工することが可能である。
【0034】また、手摺を施工した状態においては、ベ
ース部材1と結合部材2と支持部材3とが、共に一致す
る円形状の外径をなしていて、不必要に張り出したり突
出する部分がないので、手摺杆Hの端部が屈曲して壁面
Wに取り付けられているかのように手摺を設置でき、意
匠性を向上させることが可能となる。
【0035】したがって、このような手摺の取付具及び
取付構造により、施工作業を容易且つ適宜に行い、さら
に施工状態の見栄えを向上することができる。
【0036】以下、本発明の第二実施の形態を図面を参
照して具体的に説明する。図7(a)は本発明の第二実
施の形態としての手摺の取付具及び取付構造を示す図側
断面図、図7(b)は図7(a)におけるI−I断面
図、図7(c)は同側面図である。なお、以下に説明す
る第二実施の形態において、上述した第一実施の形態と
同一または同等部分には同一符号を付して示す。
【0037】この実施の形態における手摺は、上述した
第一実施の形態と同様に、長手状の手摺杆Hの少なくと
も両端を適宜支持するため、ベース部材1と、結合部材
2と、支持部材3とで構成されている。
【0038】まず、ベース部材1は、平面側と底面側と
が平行となる平坦面をなすように偏平な略円柱形状をな
している。そして、その円形状の中心部分には、前記平
坦面に直交して円形状に開口する軸穴4が穿設されてい
る。また、軸穴4の周囲には、所定の円周上に均等に配
された複数の挿通穴5が穿設されている。さらに、挿通
穴5の平面側の開口縁には、皿状の沈み部5aが形成さ
れている。また、ベース部材1の正面側には、挿通穴5
と交差しないように軸穴4に貫通する雌ネジ穴6が形成
されている。さらに、ベース部材1の正面側及び背面側
には、上記軸穴4の中心線と直交するように直径方向に
対向する位置決め溝7が形成されている。なお、上記ベ
ース部材1の平面側の平坦面は、後述する結合部材2及
び支持部材3が取り付けられる取付面30をなしてい
る。
【0039】次に、結合部材2は、案内部10と軸部1
1とを一体に有している。案内部10は、平行且つ前記
ベース部材1の直径よりも短尺な側面を有するととも
に、前記ベース部材1の取付面30と当接し得る平坦な
底面を有した略直方体形状をなしている。そして、その
正面側には、前記ベース部材1の外周面と連続する半円
弧状の外周片10aが形成されている。また、案内部1
0の正面側から背面側には挿通穴12’が貫通形成され
ている。この挿通穴12’の正面側の開口縁には、円形
状の沈み部12’aが形成されている。
【0040】軸部11は、案内部10の底面側に一体と
され、前記ベース部材1の軸穴4に挿通されるべき円柱
状に形成されている。また、軸部11の周面には、断面
略すり鉢形状の周溝13が形成されている。
【0041】次に、支持部材3は、正面側及び底面側に
端面が向くように略90°に屈曲形成された円柱体とし
て形成されている。そして、支持部材3の底面側の端に
は、前記結合部材2の案内部10及び外周片10aが挿
入し得るように正面側及び底面側に開口する凹状の連結
部15が形成されているとともに、結合部材2の外周片
10aと当接してベース部材1の外径円と略一致する半
円弧状の外周片15aが形成されている。また、支持部
材3の連結部15内には、案内部10における挿通穴1
2’と連通する雌ネジ穴16’が形成されている。ま
た、支持部材3の正面側の端面には、手摺をなすための
手摺杆Hの端部が差し込まれる差込口17が形成されて
いる。ゆえに、連結部15と差込口17とは、共に正面
側に開口していることとなる。
【0042】なお、この実施の形態での手摺杆H(図7
中二点鎖線で示す)は、長尺の円柱形状をなしており、
上記差込口17は、手摺杆Hが差し込まれるように円形
状に開口されている。
【0043】以下、上記のように構成された第二実施の
形態での取付具による手摺の取付構造を手摺の施工手順
を以て説明する。
【0044】まず、ベース部材1を手摺杆Hの端部とな
る壁面Wの所定位置に固定する。この際、ベース部材1
の正面側が、後に取り付けられる手摺杆Hに向くよう
に、各位置決め溝7を上述の第一実施の形態と同様に手
摺杆Hの軸線h(図示せず)上に一致させ、壁面Wに対
してベース部材1の底面側を合わせる。そして、固定手
段としての固定ネジ8を挿通穴5に挿通させて壁面Wに
螺合することによりベース部材1が壁面Wの所定位置に
固定される。なお、固定ネジ8は、皿頭をなし、ベース
部材1を壁面Wに固定した状態では、沈み部5aに沈み
込んでベース部材1の平面側(取付面30側)に突出さ
れない。
【0045】続いて、結合部材2を取り付ける。具体的
には、ベース部材1の軸穴4に対して結合部材2の軸部
11を挿通し、ベース部材1の雌ネジ穴6に係止手段と
しての係止ネジ14を螺合することによって結合部材2
がベース部材1に取り付けられる。
【0046】この係止ネジ14は、頭(座)がなく、先
端14aが略円錐形状をなしている。そして、係止ネジ
14を締め込んで係止ネジ14の先端14aが軸穴4側
に突出し、係止ネジ14の先端14aの円錐面の底側
と、軸部11の周溝13における略すり鉢形状の底側の
傾斜面とが当接するように構成されている。
【0047】すなわち、係止ネジ14の締め込みによる
前記各面の当接で、結合部材2をベース部材1側に引き
寄せることとなり、結合部材2がベース部材1に取り付
け固定される。また、係止ネジ14を緩く締めて、前記
各面の当接がない状態では、係止ネジ14の先端114
aが軸部11の周溝13に係って、結合部材2が固体部
材1から外れないように係止されるとともに、結合部材
2が軸部11及び軸穴4を介し、ベース部材1の取付面
30に摺接して回動自在とされる。
【0048】ゆえに、結合部材2をベース部材1に取り
付けるには、結合部材2の軸部11をベース部材1の軸
穴4に挿通するとともに、係止ネジ14を緩く締めてベ
ース部材1から結合部材2が脱落しないように結合部材
2を係止する。この際、図7(b)の如く、結合部材2
における案内部10の正面側の挿通穴12’を手摺杆H
が取り付けられるべき方向に向け、案内部10の各側面
と手摺杆Hの軸線hとが略平行となるように結合部材2
を係止しておくとよい。
【0049】続いて、支持部材3を結合部材2に取り付
ける。具体的には、結合部材2の案内部10に対し、支
持部材3の連結部15を挿入し、結合部材2の外周片1
0aと支持部材3の外周片15aとを当接させて、ベー
ス部材1と略一致する円形状をなした後、結合部材2の
挿通穴12’に止めネジ18を挿通するとともに、該止
めネジ18を支持部材3の雌ネジ穴16’に螺合するこ
とによって支持部材3が結合部材2に取り付けられる。
なお、止めネジ18は、頭(座)が沈み部12’aに沈
み込んで結合部材2の正面(表面)側に突出されない。
そして、支持部材3を結合部材2に取り付ける際には、
支持部材3の差込口17に対し、図7中二点鎖線で示す
ように手摺杆Hの端部を差し込んだ状態で、支持部材3
と手摺杆Hとを共に取り付ける。
【0050】続いて、ベース部材1に対し、軸部11を
以て結合部材2と共に支持部材3を回動させて、支持部
材3の差込口17の向きと手摺杆Hの取付状態の向きと
が合うように調整し、係止ネジ14を締め込んで結合部
材2の回動を固定する。
【0051】また、手摺杆Hの両端を上記取付具を以て
支持固定する際には、各取付具のベース部材1および結
合部材2を上述のように取り付けておき、一方の取付具
における支持部材3を結合部材2に取り付けて、その差
込口17に手摺杆Hの一端を差し込み、他方の取付具に
おける支持部材3の差込口17に手摺杆Hの他端を差し
込んで、その支持部材3を結合部材2に取り付けた後、
各支持部材3の向きを調整した固定すればよい。
【0052】ところで、支持部材3は、各外周片10
a、15aの当接を以て案内部10の背面側から正面側
(図中矢印で示す)に摺動するように挿入することが可
能である。そして、支持部材3は、連結部15と差込口
17とが共に正面側に開口するように構成されているた
め、案内部10の各側面が手摺杆Hの軸線hと略平行と
なるように係止されていれば、差込口17の開口を手摺
杆Hの端部に向けて、手摺杆Hの軸線h(長手方向)に
沿って案内されることとなり、手摺杆Hの端部に対して
差込口17を差し込むようにして支持部材3の取り付け
が行われる。
【0053】このように、手摺の施工の際には、予めベ
ース部材1を位置決め固定し、さらにベース部材1に対
して結合部材2を回動自在に係止し、この結合部材2に
支持部材3を手摺杆Hの端部を支持した状態で取り付け
た後、結合部材2を回動させて支持部材3の向きを手摺
杆Hの取付向きに合うように調整する構成としたので容
易な作業で、且つ確実に手摺を施工することが可能とな
る。
【0054】また、支持部材3は、結合部材2に対し、
手摺杆Hの端部を差し込み支持する差込口17の開口方
向に摺動して取り付けられるように構成されているた
め、結合部材2をベース部材1に対して手摺杆Hの向き
(軸線h)に合うように取り付ければ、手摺杆Hの端部
に差込口17を差し込むようにして支持部材3を取り付
けることができるので、これによっても容易な作業で、
且つ確実に手摺を施工することが可能となる。
【0055】また、ベース部材1には、手摺杆Hの軸線
hと一致し得る位置決め溝7が設けられており、この位
置決め溝7は結合部材2(および支持部材3)を回動す
る軸部11の中心線と直交するように構成されているた
め、ベース部材1を位置決め溝7を以て手摺杆Hの軸線
hと一致するように固定してしまえば、同時に結合部材
2および支持部材3を手摺杆Hが取り付けられるべき軸
線hに対応して配設することができるので、手摺の取付
具としてベース部材1、結合部材2、支持部材3と各部
に分割構成されていても、その位置決めをズレなく容易
に施工することが可能である。
【0056】また、手摺を施工した状態においては、ベ
ース部材1と結合部材2と支持部材3とが、共に一致す
る円形状の外径をなしていて、不必要に張り出したり突
出する部分がないので、手摺杆Hの端部が屈曲して壁面
Wに取り付けられているかのように手摺を設置でき、意
匠性を向上させることが可能となる。
【0057】また、手摺の施工状態において、各部品を
固定するネジ類が、各取付具が対向する正面側に配置さ
れているので、これらネジ類が外部から見えにくくな
り、意匠性をさらに向上させることが可能となる。
【0058】したがって、このような手摺の取付具及び
取付構造により、施工作業を容易且つ適宜に行い、さら
に施工状態の見栄えを向上することができる。
【0059】以下、本発明の第三実施の形態を図面を参
照して具体的に説明する。図8は本発明の第三実施の形
態としての手摺の取付具及び取付構造を示す図側断面図
である。なお、以下に説明する第三実施の形態におい
て、上述した第一実施の形態と同一または同等部分には
同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0060】この実施の形態における手摺は、上述した
第一実施の形態と同様に、長手状の手摺杆Hの少なくと
も両端を適宜支持するため、ベース部材1と、結合部材
2と、支持部材3とで構成されている。
【0061】この実施の形態におけるベース部材1にお
いて、軸穴4の平面側の開口縁には、軸穴4より小径の
略円形状の開口をなす縁部9が形成されている。また、
雌ネジ穴6は形成されていない。
【0062】結合部材2は、案内部10と軸部11とを
有していて、軸部11においては、前記縁部9がなす開
口部分に挿通し得る径であって、挿通された状態で縁部
9の内側縁9aと面一となり得る長さに形成されてい
る。また、軸部11の中央部分には雌ネジ穴19が底面
側から穿設されている。
【0063】また、支持部材3においては、第一実施の
形態と同様に形成されている。
【0064】以下、上記のように構成された第三実施の
形態での取付具による手摺の取付構造を手摺の施工手順
を以て説明する。
【0065】まず、ベース部材1に対し結合部材2を取
り付ける。具体的には、ベース部材1の軸穴4に結合部
材2の軸部11を挿通し、軸穴4の底面側から結合部材
2の雌ネジ穴19に対してワッシャ20及び/またはバ
ネワッシャ21を介した係止手段としての係止ネジ1
4’を螺合することによって結合部材2がベース部材1
に取り付けられる。
【0066】続いて、結合部材2が取り付けられたベー
ス部材1を手摺杆Hの端部となる壁面Wの所定位置に固
定する。この際、壁面Wに対してベース部材1の底面側
を合わせ、固定手段としての固定ネジ8を挿通穴5に挿
通させて壁面Wに螺合することによりベース部材1が壁
面Wの所定位置に固定される。なお、固定ネジ8は、皿
頭をなし、ベース部材1を壁面Wに固定した状態では、
沈み部5aに沈み込んでベース部材1の平面側(取付面
30側)に突出されない。
【0067】ここで、結合部材2は、ベース部材1に対
してワッシャ20及び/またはバネワッシャ21を介し
た係止ネジ14’で取り付けられている。すなわち、結
合部材2は、係止ネジ14’の螺合でベース部材1に十
分に固定されているにもかかわらず、軸部11及び軸穴
4を介し、ベース部材1の取付面30に摺接して回動可
能とされている。
【0068】続いて、支持部材3を結合部材2に取り付
ける。具体的には、結合部材2の案内部10に対し、支
持部材3の連結部15を挿入し、支持部材3の挿通穴1
6に止めネジ18を挿通するとともに、該止めネジ18
を結合部材2の雌ネジ穴12に螺合することによって支
持部材3が結合部材2に取り付けられる。なお、止めネ
ジ18は、皿頭をなし、支持部材3を結合部材2に固定
した状態では、沈み部16aに沈み込んで支持部材3の
背面(表面)側に突出されない。そして、支持部材3を
結合部材2に取り付ける際には、支持部材3の差込口1
7に対し、図6中二点鎖線で示すように手摺杆Hの端部
を差し込んだ状態で、支持部材3と手摺杆Hとを共に取
り付ける。
【0069】続いて、ベース部材1に対し、軸部11を
以て結合部材2と共に支持部材3を回動させて、支持部
材3の差込口17の向きと手摺杆Hの取付状態の向きと
が合うように調整する。
【0070】また、手摺杆Hの両端を上記取付具を以て
支持固定する際には、各取付具のベース部材1および結
合部材2を上述のように取り付けておき、一方の取付具
における支持部材3を結合部材2に取り付けて、その差
込口17に手摺杆Hの一端を差し込み、他方の取付具に
おける支持部材3の差込口17に手摺杆Hの他端を差し
込んで、その支持部材3を結合部材2に取り付けた後、
各支持部材3の向きを調整すればよい。
【0071】ところで、支持部材3は、連結部15を以
て案内部10の背面側から正面側(図中矢印で示す)に
摺動するように挿入することが可能である。なお、ベー
ス部材1を壁面Wの所定位置に固定した際、結合部材2
における案内部10の正面側(円弧状とされている面)
を手摺杆Hが取り付けられるべき方向に向け、平面視で
案内部10の各側面と手摺杆Hの軸線hとが平行となる
ように結合部材2を回動しておいてもよい。ゆえに、支
持部材3は、連結部15と差込口17とが共に正面側に
開口するように構成されているため、上記のように案内
部10の各側面が手摺杆Hの軸線hと平行とされていれ
ば、差込口17の開口を手摺杆Hの端部に向けて、手摺
杆Hの軸線h(長手方向)に沿って案内されることとな
り、手摺杆Hの端部に対して差込口17を差し込むよう
にして支持部材3の取り付けが行われる。
【0072】このように、手摺の施工の際には、予めベ
ース部材1を位置決め固定し、さらにベース部材1に対
して結合部材2を回動するようにし、この結合部材2に
支持部材3を手摺杆Hの端部を支持した状態で取り付け
た後、結合部材2を回動させて支持部材3の向きを手摺
杆Hの取付向きに合うように調整する構成としたので、
容易な作業で、且つ確実に手摺を施工することが可能と
なる。
【0073】また、支持部材3は、結合部材2に対し、
手摺杆Hの端部を差し込み支持する差込口17の開口方
向に摺動して取り付けられるように構成されているた
め、結合部材2をベース部材1に対して手摺杆Hの向き
(軸線h)に合うように取り付ければ、手摺杆Hの端部
に差込口17を差し込むようにして支持部材3を取り付
けることができるので、これによっても容易な作業で、
且つ確実に手摺を施工することが可能となる。
【0074】また、手摺を施工した状態においては、ベ
ース部材1と結合部材2と支持部材3とが、共に一致す
る円形状の外径をなしていて、不必要に張り出したり突
出する部分がないので、手摺杆Hの端部が屈曲して壁面
Wに取り付けられているかのように手摺を設置でき、意
匠性を向上させることが可能となる。
【0075】また、手摺の施工状態において、ベース部
材1と結合部材2とを固定する係止ネジ14がベース部
材1の軸穴4の内部に配設されていることにより表出さ
れないので、表出するネジ類が止めネジ18のみとなっ
て、意匠性をさらに向上させることが可能となる。
【0076】したがって、このような手摺の取付具及び
取付構造により、施工作業を容易且つ適宜に行い、さら
に施工状態の見栄えを向上することができる。
【0077】なお、上述した第一実施の形態及び第二実
施の形態において、ベース部材1を壁面Wに取り付ける
前に、ベース部材1に対して結合部材2を取り付けてお
いてもよい。
【0078】また、上述した第一実施の形態、第二実施
の形態及び第三実施の形態において、ベース部材1に取
り付けられる結合部材2は、ベース部材1の軸穴4と、
この軸穴4に挿通される結合部材2の軸部11とを以て
回動自在とされているが、この限りではなく、ベース部
材1側に軸部、結合部材2側に軸穴があって、結合部材
2がベース部材1に対して回動自在とされる構成であっ
てもよい。
【0079】また、上述した第一実施の形態、第二実施
の形態及び第三実施の形態において、結合部材2の案内
部10は凸状、支持部材3の連結部15は凹状に形成さ
れているが、この限りではなく、案内部10が凹状、連
結部15が凸状に形成されていてもよい。
【0080】さらに、案内部10及び連結部15に対
し、支持部材3における差込口17の差し込み方向に連
通して互いに係わり合う凹凸を設ければ、結合部材2に
対する支持部材3の取り付け(案内)の際に、案内部1
0と連結部15との嵌合を係止することができる。この
ように構成すれば、例えば支持部材3の連結部15を結
合部材2の案内部10に途中まで挿入して係止させた状
態で手を離し、空いた手で手摺杆Hを持って支持部材3
の差込口17へ手摺杆Hの端部を位置させ、再び支持部
材3を結合部材2に対して挿入させるとともに、差込口
17に手摺杆Hを差し込む等の作業を行うことができ、
施工作業を更に容易にすることが可能となる。
【0081】また、上述した第一実施の形態、第二実施
の形態及び第三実施の形態において、支持部材3は手摺
杆Hの端部を支持するように構成されているが、この限
りではなく、手摺杆Hの中間部分を挿入支持するよう
に、差込口17が正面側から背面側に連通するように構
成されていてもよい。
【0082】また、上述した第一実施の形態、第二実施
の形態及び第三実施の形態において、支持部材3は単一
の手摺杆Hの端部を支持するように単一の差込口17を
有するように構成されているが、この限りではなく、例
えば、手摺杆Hの軸線h上の相対する方向に開口する二
つの差込口や、一方の差込口が手摺杆Hの軸線hに対し
て所定角度を有して開口する二つの差込口を有した構成
であってもよい。
【0083】このように、二つの差込口を有した支持部
材を構成すれば、切れ目の無い連続した手摺を施工する
ことが可能となる。特に、水平な床面から傾斜する床面
に連続して変わるような場合、この傾斜が変わる部分の
壁面に対し、上記所定角度を有して開口する二つの差込
口を有した支持部材を採用すれば、床面から常に同じ高
さを保つとともに連続する手摺を施工することが可能と
なる。この際、二つの差込口を所望の角度に可変固定し
得るように構成すれば、上記床面の傾斜がどの様な角度
であっても対応できる汎用性を有した手摺の取付具を得
ることが可能となる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明による手摺の
取付具及び取付構造は、平坦な取付面を有し壁面に対し
て取り付けられるベース部材と、ベース部材の取付面上
に沿って回動し得る案内部を有した結合部材と、結合部
材の回動を係止する係止手段と、手摺杆の長手方向に沿
って差し込まれる差込口を有し、結合部材の案内部に対
して差込口の開口方向に嵌合する連結部を有して、前記
結合部材の案内部に取り付けられる支持部材とを備えた
ことにより、予めベース部材を壁面に固定し、さらにベ
ース部材に対して結合部材を取り付け係止した後に、支
持部材の差込口を手摺杆の長手方向に沿って差し込むよ
うに案内させて手摺を取り付けるので、容易な作業で、
且つ確実に手摺を施工することができる。
【0085】また、ベース部材の平坦面上で回動する案
内部を有しているので、支持部材及び手摺杆の取り付け
前に支持部材の差込口の差し込む方向を手摺杆に適宜且
つ容易に合わせることができ、あるいは支持部材の取り
付け後において取付具を壁面から外すことなく手摺杆と
差込口との向きの調整を行うことができるので、更に施
工性を向上することができる。
【0086】そして、取付面を円形状とし、この取付面
を貫通する固定手段によってベース部材を壁面へ取り付
け、案内部の回動を取付面の中央の軸部を以て行うよう
にして、支持部材の連結部を上記取付面と一致する円形
状の端面に形成したことにより、手摺を施工した状態に
おいて、壁面に対して不必要に張り出したり突出する部
分や、ベース部材等を固定するネジ類が表出されないの
で、見栄えを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第一実施の形態としての手摺の取付具の
ベース部材を示す平面図。 (b)同正面図。 (c)同側断面図。 (d)同背面図。 (e)同底面図。
【図2】(a)第一実施の形態としての手摺の取付具の
結合部材を示す平面図。 (b)同正面図。 (c)同側面図。 (d)同側断面図。 (e)同底面図。
【図3】(a)第一実施の形態としての手摺の取付具の
支持部材を示す平面図。 (b)同正面図。 (c)同側断面図。 (d)同底面図。
【図4】(a)施工手順を示す動作図。 (b)同平面図。
【図5】(a)施工手順を示す動作図。 (b)同平面図。
【図6】(a)施工手順を示す動作図。 (b)同平面図。
【図7】(a)第二実施の形態としての手摺の取付具及
び取り付け構造を示す側断面図。 (b)図7(a)におけるI−I断面図。 (c)図7(a)における側面図。
【図8】第三実施の形態としての手摺の取付具及び取り
付け構造を示す側断面図。
【図9】従来の手摺の取付具及び取り付け構造を示す斜
視図。
【符号の説明】
1…ベース部材、2…結合部材、3…支持部材、8…固
定手段、10…案内部、11…軸部、14…係止手段、
15…連結部、17…差込口、30…取付面、H…手摺
杆、W…壁面。
フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭37−11956(JP,Y1) 実公 昭58−56280(JP,Y2) 実公 平3−26833(JP,Y2) 実公 平5−23699(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 11/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手状の手摺杆の少なくとも両端部を壁
    面に対して取り付け支持する手摺の取付具において、 平坦な取付面を有し、前記壁面に対して取り付けられる
    ベース部材と、 該ベース部材の取付面上に沿って回動し得る案内部を有
    した結合部材と、 該結合部材の回動を係止する係止手段と、 前記手摺杆の長手方向に沿って差し込まれる差込口を有
    し、前記結合部材の案内部によって前記差込口の開口方
    向に嵌合する連結部を有して、前記結合部材の案内部に
    取り付けられる支持部材と、 を備えたことを特徴とする手摺の取付具。
  2. 【請求項2】 長手状の手摺杆の少なくとも両端部を壁
    面に対して取り付け支持する手摺の取付具において、 平坦且つ円形状の取付面を有して略円柱形状に形成さ
    れ、前記壁面に対して前記取付面を貫挿する固定手段を
    以て固定されるベース部材と、 該ベース部材の取付面の中央に直交する軸部を以て前記
    取付面上に沿って回動し得る案内部を有した結合部材
    と、 該案内部の回動を係止する係止手段と、 前記手摺杆の長手方向に沿って差し込まれる差込口を有
    し、前記ベース部材の取付面と当接一致する円形状の端
    面に形成されて前記結合部材の案内部によって前記差込
    口の開口方向に嵌合する連結部を有して、前記ベース部
    材の取付面を被覆するように前記結合部材の案内部に取
    り付けられる支持部材と、 を備えたことを特徴とする手摺の取付具。
  3. 【請求項3】 平坦な取付面を有した複数のベース部材
    を、所定の壁面の各所定位置に対してそれぞれ固定し、
    該ベース部材の取付面上に沿って回動し得る案内部を有
    した各結合部材を、前記各ベース部材にそれぞれ取り付
    けるとともに、係止手段を以て前記案内部の回動を係止
    し、長手状の手摺杆の長手方向に沿って差し込まれる差
    込口を有し、前記結合部材の案内部によって前記差込口
    の開口方向に嵌合する連結部を有した各支持部材を、前
    記各結合部材の案内部に対してそれぞれ嵌合取り付けし
    て、前記手摺杆の所定箇所を差し込み支持することを特
    徴とする手摺の取付構造。
  4. 【請求項4】 平坦且つ円形状の取付面を有して略円柱
    形状に形成された複数のベース部材を、所定の壁面の各
    所定位置に対して前記取付面を貫挿する固定手段を以て
    それぞれ固定し、該ベース部材の取付面に直交する軸部
    を以て前記取付面上で回動し得る案内部を有した各結合
    部材を、前記各ベース部材にそれぞれ取り付けるととも
    に、係止手段を以て前記案内部の回動を係止し、長手状
    の手摺杆の長手方向に沿って差し込まれる差込口を有
    し、前記各ベース部材の取付面と当接一致する円形状の
    端面に形成されて前記結合部材の案内部によって前記差
    込口の開口方向に嵌合する連結部を有した各支持部材
    を、前記各結合部材の案内部に対してそれぞれ嵌合取り
    付けして、前記各ベース部材の取付面を被覆するととも
    に、前記手摺杆の所定箇所を差し込み支持することを特
    徴とする手摺の取付構造。
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