JP3198451B2 - 雑音除去方法及び装置 - Google Patents

雑音除去方法及び装置

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JP3198451B2 JP10743094A JP10743094A JP3198451B2 JP 3198451 B2 JP3198451 B2 JP 3198451B2 JP 10743094 A JP10743094 A JP 10743094A JP 10743094 A JP10743094 A JP 10743094A JP 3198451 B2 JP3198451 B2 JP 3198451B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共通の信号源から発生
される原信号を複数の測定個所で検出した検出信号に混
入し、かつ信号源以外の場所で発生する雑音を除去する
ための雑音除去方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば心臓を信号源とする心電計では、
心臓で誘発される心電図信号を胸部、左右の手及び足等
に電極を装着して複数チャネルで検出している。そし
て、このような検出信号中に混入し、かつ周波数領域が
心電図信号と共通である雑音を除去する場合、心電図信
号が歪むのを甘受してフィルタで除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】要するに、一般的に電
気信号からその周波数領域の雑音を歪み無しで除去する
のは現在のところ難題である。因に、複数個の同一信号
を位相を揃えて多重加算して平均することにより、雑音
を相殺する加算平均方法が周知であるが、周期的に同一
信号となり得ない信号には適用されない。したがって、
例えば心電図信号に混入するPVC(premature ventri
cular contraction)、心細動或はその他の不整脈を除去
するのは困難である。
【0004】本発明は、このような点に鑑みて、共通の
信号源に対して少なくとも近似的に線形又は非線形の関
数関係が保持されるシステムにおいて、その複数の測定
個所で検出した検出信号について信号源本来の原信号成
分と周波数帯域が重なる雑音成分を、原信号に歪みを与
えること無く除去できる雑音除去方法及び装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】共通の信号源に対して複
数個所(Nチャネル)で原信号を検出する場合、任意の
チャネルの検出信号Vi は、各チャネル間の固有の振幅
関係、即ち分配率を規定するパラメータαijで重みつけ
して他チャネルの検出信号Vj の線形の組合せで、下記
の式1のように表現できる。この方法は、分配信号源が
分配信号に関して直線又は非直線モデルにより近似され
ること、測定個所の数(チャネル数)がモデルのパラメ
ータを決定するのに十分であることを条件に成立する。
例えば、測定対象が、直線性の独立変数の最大数Lであ
る線形システムについてモデル化されると、チャネル数
Nはそのモデルのパラメータを決定するために、N>L
の条件が必要である。実際上大多数の測定システムは、
この条件を満足する。
【0006】
【数1】
【0007】測定に先立つ学習により、各チャネルの検
出信号の学習データVi (j) (i=1、2………、N及
びj=1、2………、M、iはチャネル、jはサンプリ
ング時点)が得られる。これらの学習データを用いて任
意のチャネルiにつき数式1を適用して下記の式2によ
る連立方程式が得られる。
【0008】
【数2】
【0009】αijは、線形代数学における周知の最小自
乗法の原理を前提にして、M+1≧Nを条件にM元連立
一次方程式として算出される。つまり、このようにαij
が演算されることにより、各チャネルの検出信号Vi
は、残りのチャネル群の検出信号Vj より演算される。
【0010】同様に、共通の信号源に対して複数の測定
個所で非線形の関数関係が保持されるシステムにおいて
も、非線形の最小自乗法の原理を前提にして、各チャネ
ル間の固有の振幅関係を規定するパラメータαijが演算
される。
【0011】本発明は、この代数学の算法を利用して演
算した信号と、実際の信号との差が雑音の識別に利用で
きることに着眼し、前述の目的を次のようにして達成し
た。即ち、共通の信号源から発生される原信号を複数の
測定箇所で検出した検出信号の雑音を除去するための雑
音低減方法において、検出信号から派生された信号のM
個のサンプリング時点のサンプリングにより、任意の測
定箇所の検出信号を残りの測定箇所の検出信号の線形組
合わせとして重みつけを行うパラメータを演算し(ここ
で、M+1は測定箇所の数以上)、検出信号中の基本成
分信号を検出し、検出信号から基本成分信号を減算して
残差信号を発生させ、パラメータで重みつけされた残り
の測定箇所の残差信号を加算して任意の測定箇所の残差
信号に対応する比較信号を演算し、任意の測定箇所の各
サンプリング時点で検出信号に含まれる雑音混入度合を
反映する雑音指標を、各サンプリング時点での比較信号
と残差信号とを対比して演算し、任意の測定箇所の残差
信号の信号振幅を雑音指標に応じて減少させることによ
り、残差信号中の原信号成分を検出し、この原信号成分
と基本成分信号とを加算することにより、任意の測定箇
所の混入雑音を低減した原信号を再生させる。
【0012】
【作用】予め雑音が低い状態で又は従来方法によって雑
音を低減させた状態で、共通の信号源に対する任意の測
定箇所のパラメータαijを求めておく。複数の測定箇所
で検出した検出信号から雑音を殆ど含まない程度に原信
号に近い基本成分信号を分離すると、残差信号が残る。
この残差信号には、原信号から基本成分信号を除いた原
信号成分と雑音とが含まれるために、信号雑音比は低く
なり、雑音レベルが相対的に大きくなって雑音の識別が
容易になる。この残差信号中の原信号成分は、原信号の
一部であるために、固有の振幅関係を有している。即
ち、残差信号に含まれる原信号成分は式1に従って再生
され、一方は信号源以外で発生する雑音は式1に従わ
ず、したがって残差信号から求めた比較信号は雑音に応
じて変化する。このため、任意の測定箇所に対してパラ
メータαijを用いて残りの測定箇所の残差信号から求め
た比較信号は、原信号成分に関してはそのまま再現さ
れ、雑音成分は異った振幅で再構成される。
【0013】これにより、任意の測定箇所の雑音が相対
的に大きくなった残差信号と比較信号とを比較して、そ
の振幅差の大きさから雑音混入度合を反映する雑音指標
を演算して求める。この雑音指標が大きい程残差信号の
信号振幅を大きく減少させることにより、残差信号中の
雑音を圧縮させて原信号成分が検出される。
【0014】したがって、この原信号成分を予め分離し
た基本成分信号に加算することにより、任意の測定個所
の検出信号中の原信号が、この原信号と周波数領域を共
通にする雑音を除去した状態で忠実に再生される。つま
り、信号源以外の個所の雑音源からの雑音は、信号源に
対する複数の測定箇所間の演算した固有の振幅関係と異
る関係があるために低減される。
【0015】
【実施例】図1は、本発明を適用した8チャネルの心電
計の基本構成を機能ブロック図で示す。同図において、
信号源1は心臓であり、右手(RA)、左手(LA)及
び胸部C1〜C6の信号を原信号とする8チャネルの心
電図信号を検出する。心臓の数学的モデルは長い間研究
されており、最大数7個の独立パラメータの心臓の線形
モデルは,高精度に心電図を検出し得ることが分かって
いる。
【0016】2はパラメータ演算手段であり、検出信号
のM(M+1≧N)個のサンプリング時点のサンプリン
グにより、任意のチャネルの検出信号VINと、残りのチ
ャネルの検出信号VINとの固有の振幅関係を規定するパ
ラメータ演算を行って、記憶させておく。このパラメー
タは任意のチャネルの検出信号VIN i (i=1、2……
…、N)を残りのチャネルの検出信号VIN j (i=1、
2………、N、j≠i)の重みつけをした線形組合わせ
にする。例えば、図2に示すように、予めSN比の十分
大きなR波について、少なくとも7時点t1 〜t7 でサ
ンプリング信号を各チャネルについて検出することによ
り、8チャネル・7時点の検出信号VINから線形システ
ムであることを前提にして前述の連立方程式を基にαij
を算出する。
【0017】3は検出信号中の基本成分信号を検出する
基本成分信号検出手段であり、位相ずれ無しのローパス
フィルタで構成することにより、各チャネルの帯域0.
05〜100Hzの検出信号VIN中の例えば帯域12H
z以下の基本成分信号Vを検出する。4は検出信号VIN
から基本成分信号Vを減算して残差信号Vr を発生させ
る減算手段である。
【0018】5は残りの7チャネルの残差信号Vr とパ
ラメータαijとの演算から各測定個所の残差信号Vr
対応する比較信号Uを発生させる比較信号演算手段であ
り、例えば1chの残差信号Vr1に対する比較信号U1
を残りのチャネルの残差信号Vr2〜Vr8から下記の式3
に従い演算する。残りのチャネルに対しても同様に比較
信号U2 〜U8 を演算する。
【0019】 U1 =α12r2+α13r3……+α18r8 ……(3)
【0020】6は、任意のチャネルの残差信号Vr と比
較信号Uとを対比して残差信号Vr中の雑音指標を演算
する雑音指標演算手段である。この雑音指標は、例え
ば、実際の各チャネルの残差信号Vr と所属の比較信号
Uとの振幅から下記の式4によりコヒーレンス(可干渉
性)Cとして演算する。
【0021】
【数3】
【0022】この可干渉性の係数Cは物理学でも使用さ
れ、両信号Vr 、Uの一致程度を反映する。つまり、残
差信号Vr に雑音が含まれない場合には、比較信号Uは
信号源に対して固有の振幅関係にあるために残差信号V
r と等しくなり、C=1となる。逆に、原信号成分に比
べ雑音が多い場合には、演算されたUは固有の振幅関係
に従わないためにOに接近し、したがってCは0〜1間
で変化する。
【0023】7は任意のチャネルの残差信号Vr の信号
振幅を雑音指標に応じて減少させることにより、残差信
号Vr 中の原信号成分を検出する雑音除去手段であり、
例えば各チャネルの残差信号Vr1〜Vr8に対して逐次所
属の雑音指標Cを乗算することにより、各チャネルの原
信号成分を検出する。
【0024】8は基本成分信号Vと残差信号Vr 中の原
信号成分とを加算することにより、任意のチャネルの混
入雑音を除去した原信号を再生させる加算手段であり、
再生された原信号は、装置目的に応じた処理、例えば標
準12誘導の導出等の処理手段に送出され、波形表示等
を行わせる。
【0025】測定に際して、予め各チャネルのR波を検
出し、基線レベルを揃えてt1 〜t7 のサンプリング時
点の振幅データからαijを予め演算しておく(図2)。
下記の表は、全チャネルに対するαij(i=1、2……
…8;j=1、2………8)の実測例を示す。
【0026】
【表1】
【0027】測定が開始されると、各チャネルの検出信
号VIN(図3A)を検出し、基本成分信号検出手段3で
基本成分信号V(図3B)が検出されると共に、減算手
段4で残差信号Vr (図3C)が発生される。この場
合、残差信号Vr には雑音が相対的に大きく混入してい
る。
【0028】比較信号演算手段5は、各チャネルの残差
信号Vr に対し、残りのチャネルの残差信号Vr と所属
のαijとから比較信号(図4D)を演算する。比較信号
の雑音レベルは演算したαijに依らないことに起因して
残差信号Vr のものと全チャネルにわたり異った振幅に
なる。
【0029】雑音指標演算手段6は逐次Cを演算し、残
差信号Vr と乗算することにより、雑音の低減された原
信号成分(図4E)を検出する。加算手段8は、この原
信号成分と基本信号成分Vとを加算して、各チャネルの
心電図波形信号(図4F)を再生させる。
【0030】尚、雑音指標演算手段6は、雑音が統計的
な特徴を有し、したがって時間的な統計効果を考慮し
て、任意の測定個所における各サンプリング時点nで、
連続する複数のサンプリング時点のCに対する総合的な
評価値、例えば合計値を前後w個のサンプリング時点の
ri、Ui 値を用いて雑音指標C(n) を下記の式5によ
り逐次演算すると、さらに雑音除去の精度は向上する。
【0031】
【数4】
【0032】さらに、比較信号の雑音は異ったチャネル
の重みつけされたVr の加算によりチャネル間に再分配
される事実を基に、サンプリング時点nの全チャネルに
対する平均化された共通の雑音指標として全チャネルの
r 及びUの値によりC(n)を、下記の式6に従い演算
することもできる。式4に較べて雑音除去度は向上す
る。
【0033】
【数5】
【0034】雑音分配の時間及び空間効果を考えられる
ならば、C(n) は下記の式7により全チャネルを通して
時間ウインドにわたり演算される。同様に、式4に較べ
て雑音除去度は向上する。
【0035】
【数6】
【0036】さらに、雑音除去手段7として雑音指標の
効果を高めるため、Cに下記の式8で与えられる関数f
(c)を乗算した係数C・f(c)を用いることにより、大き
な雑音除去の効果が得ることができる。
【0037】
【数7】
【0038】つまり、図5Aに示すCの関数f(C) でb
=1として、より良好な効果が得られる。これは、雑音
指標がある範囲で雑音レベルを直接反映するとしても雑
音及び雑音指標間の関係は本質的に統計的であることに
よる。同図から分かるように、Cが1に近い高い値(こ
の場合雑音混入の確率は小さい)ならば、Vr は可能な
限り信号歪を回避するように減少される。一方、Cが比
較的低い値ならば(雑音存在の確率が高い場合)、f
(C) の値は雑音除去効果を一層有効にするために0に急
速に接近する。
【0039】心電図信号のように、間欠的な信号に対し
ては、基線に対する雑音指標(この場合信号は存在しな
い)は、雑音除去効果を改善するために下記の式9のf
(C)を用いることができる。ここで、Cb は基線のVr
及びUを用い、αijと共に学習相で予め演算する。心電
図信号に対しては、基線の40ms期間にわたるサンプ
リング時点の平均値として測定する。図5Bは、Cb
0.5、bが3に設定された場合の特性を示す。
【0040】
【数8】
【0041】図6は、マイクロコンピュータを用いて本
発明を実施した通常の12誘導式の心電計を示す。マイ
クロコンピュータ14には、周知のように、8チャネル
の右手(RA)、左手(LA)及び胸部V1〜V6の信
号が、RA、LA及び左足(LL)誘導に対する平均回
路18の平均信号及び右足帰還回路19を経由した電位
を基準としてプリアンプ10で差動増幅され、サンプリ
ングホールド回路11でサンプリングホールドされ、マ
ルチプレクサ12で逐次選択され、さらにA/Dコンバ
ータ13でディジタル化されて供給され、一旦格納され
る。そして、内蔵のプログラムにより測定に際してのパ
ラメータの学習及びこのパラメータに基づく測定時の検
出信号の演算処理を行う。さらに、標準12誘導用とし
て、演算処理より検出された前述の8チャネルの心電図
信号から各誘導信号を演算する。
【0042】15は12誘導の各波形を表示する表示装
置、16はその記録器であり、これらの各部はデータ及
びコントロールバス17で互に接続されている。
【0043】このように構成された心電計の動作を図7
に示すフローチャートを参照して説明する。
【0044】各チャネルの検出信号である心電図信号は
サンプリング周波数1kHzでサンプリングホールド回
路11でホールドされると共に、順にマルチプレクサ1
2で選択されてA/Dコンバータ13でディジタル化さ
れ、マイクロコンピュータ14に取込まれる。
【0045】測定に際して、予備測定として学習指令信
号がコントロールパネルから入力されると、各チャネル
のR波を検出し、その中の7時点の時間軸及び基線を揃
えてサンプリング信号を検出し、パラメータαijを演算
して記憶しておく(図7A参照)。
【0046】測定開始信号が入力すると、各チャネルの
サンプリング信号を例えば前後16個分を逐次移動平均
することにより、平滑化して各チャネルの基本成分信号
Vを検出する。次いで、各チャネルについて、減算によ
り残差信号Vr を発生させ、予め学習した被検者固有の
αijに応じて、各チャネルの比較信号Uを作成する。各
チャネルの各サンプリング時点でCを演算し、逐次雑音
指標Cを演算する。各チャネルの各サンプリング信号と
なる残差信号Vr に雑音指標Cを乗算してその中の雑音
を低減させることにより、心電図信号成分を検出する。
この心電図信号成分は、所属のチャネルの所属のサンプ
リング時点の基本成分信号に加算されて再生される。さ
らに、再生された8chの心電図信号を基に周知の方法
で標準12誘導の心電図信号を作成する。表示装置15
では、心電図信号がD/A変換されて表示され、また記
録器16に記録される(図7B参照)。
【0047】図8〜図13は、このような心電計で出力
される標準12誘導の心電図信号波形の雑音除去効果を
確認する試験結果を示す。先ず、図8及び9は測定中に
筋肉が緊張して筋電図信号が発生した場合であり、図8
は本発明の処理を行った場合、図9は本発明の処理を行
わなかった場合である。図10及び図11は、原信号が
雑音に埋れる程度にさらに大きく前述の筋電図が混入し
た場合であり、図10は本発明の処理を行なった場合、
図11は本発明の処理を行わなかった場合である。図1
2及び図13は、不特定の電極が接触不良になり、ハム
が発生した場合であり、図12は本発明の処理を行った
場合、図13は本発明の処理を行わなかった場合であ
る。
【0048】図14は、Cの代りに前述のf(c)を用いて
図12による試験の心電図信号を処理した場合の再生原
信号を示すもので、同図と対比して雑音がより高精度に
除去され、原信号がより忠実に再現されることが確認さ
れる。
【0049】前述の実施例では、αijは検出信号VIN
ら派生された信号として検出信号VIN自体から直接演算
をしたが、図15で示すように、図1の構成を変形して
残差信号Vr によっても演算できる。さらに、同図で点
線で示すように、基本成分信号Vを用いることも可能で
ある。
【0050】尚、本発明は、以上説明した生体信号に限
らず、信号源から少なくとも近似点的に互に線形或は非
線形の関数関係に依って信号が伝播することにより固有
の振幅関係に在る複数個所で信号を検出するようになっ
た種々のシステムに適用可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、共通の信号源を複数個
所で測定するシステムにおいて、検出信号帯域内の雑音
を原信号を歪ませることなく除去可能となる。例えば心
電計に適用した場合、心電図信号領域のランダムノイ
ズ、筋電図信号、ハム等を心電図信号を歪ませることな
く、除去可能となる。さらに、PVC、心細動等に起因
する不整脈等の混入した心電図であっても雑音を除去し
て歪なく検出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用された心電計の基本構成を示す機
能ブロック図である。
【図2】同心電計の動作を説明する信号波形図である。
【図3】同心電計の動作を説明する信号波形図である。
【図4】同心電計の動作を説明する信号波形図である。
【図5】本発明の別の実施例を説明する図である。
【図6】本発明をマイクロコンピュータにより実施した
心電計の構成を示す図である。
【図7】同マイクロコンピュータの動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図8】同心電計の効果を確認する試験例の信号波形図
である。
【図9】図8の比較用試験の信号波形図である。
【図10】同心電計の効果を確認する試験例の信号波形
図である。
【図11】図10の比較用試験の信号波形図である。
【図12】同心電計の効果を確認する試験例の信号波形
図である。
【図13】図12の比較用試験の信号波形図である。
【図14】図5の実施例による効果を確認するための信
号波形図である。
【図15】本発明を適用された心電計の基本構成の変形
例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 信号源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/0428

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の信号源から発生される原信号を複
    数の測定箇所で検出した検出信号の雑音を除去するため
    の雑音低減方法において、 前記検出信号から派生された信号のM個のサンプリング
    時点のサンプリングにより、任意の前記測定箇所の前記
    検出信号を残りの前記測定箇所の前記検出信号の線形組
    合わせとして重みつけを行うパラメータを演算し(ここ
    で、M+1は前記測定箇所の数以上)、 前記検出信号中の基本成分信号を検出し、 前記検出信号から前記基本成分信号を減算して残差信号
    を発生させ、 前記パラメータで重みつけされた残りの前記測定箇所の
    前記残差信号を加算して任意の前記測定箇所の前記残差
    信号に対応する比較信号を演算し、 任意の前記測定箇所の前記各サンプリング時点で前記検
    出信号に含まれる雑音混入度合を反映する雑音指標を、
    前記各サンプリング時点での前記比較信号と前記残差信
    号とを対比して演算し、 任意の前記測定箇所の前記残差信号の信号振幅を前記雑
    音指標に応じて減少させることにより、前記残差信号中
    の原信号成分を検出し、 この原信号成分と前記基本成分信号とを加算することに
    より、任意の前記測定箇所の混入雑音を低減した原信号
    を再生させることを特徴とする雑音除去方法。
  2. 【請求項2】 検出信号から派生された信号が検出信号
    自体である請求項1の雑音除去方法。
  3. 【請求項3】 検出信号から派生された信号が検出信号
    から検出された基本成分信号であることを特徴とする請
    求項1の雑音除去方法。
  4. 【請求項4】 検出信号から派生された信号が検出信号
    から前記基本成分信号を減算して発生される残差信号で
    あることを特徴とする請求項1の雑音除去方法。
  5. 【請求項5】 任意の前記測定箇所のサンプリング時点
    での比較信号及び残差信号のコヒーレンス演算を基に雑
    音指標を演算することを特徴とする請求項1の雑音除去
    方法。
  6. 【請求項6】 雑音指標を比較信号及び残差信号のコヒ
    ーレンスの関数とすると共に、この関数が前記雑音指標
    が1の場合に1になり、かつ相対的に高い値のときに1
    に近い相対的に高い値になり、また相対的に低いときに
    急速に0に近い値になることを特徴とする請求項5の雑
    音除去方法。
  7. 【請求項7】 任意の測定箇所の各サンプリング時点の
    雑音指標が、前記各サンプリング時点前後にわたる比較
    信号及び前記残差信号のコヒーレンスの平均値として逐
    次演算されることを特徴とする請求項5の雑音除去方
    法。
  8. 【請求項8】 雑音指標が、各サンプリング時の複数の
    測定箇所の比較信号及び残差信号のコヒーレンスの平均
    値を演算することにより、前記各サンプリング時の複数
    の前記測定箇所に対する共通の雑音指標として逐次演算
    されることを特徴とする請求項5の雑音除去方法。
  9. 【請求項9】 共通の信号源から発生される原信号を複
    数の測定箇所で検出した検出信号の雑音を除去するため
    の雑音低減装置において、 前記検出信号から派生された信号のM個のサンプリング
    時点のサンプリングにより、任意の前記測定箇所の前記
    検出信号を残りの前記測定箇所の前記検出信号の線形組
    合わせとして重みつけを行うパラメータを(ここで、M
    +1は前記測定箇所の数以上)演算するパラメータ演算
    手段と、 検出信号中の基本成分信号を検出する基本成分信号検出
    手段と、 前記検出信号から前記基本成分信号を減算して残差信号
    を発生させる減算手段と、 前記パラメータで重みつけされた残りの前記測定箇所の
    前記残差信号を加算して任意の前記測定箇所の前記残差
    信号に対応する比較信号を演算する比較信号演算手段
    と、 任意の前記測定箇所の前記各サンプリング時点で前記比
    較信号と前記残差信号とを対比して前記各サンプリング
    時点で前記検出信号に含まれる雑音混入度合を反映する
    雑音指標を演算する雑音指標演算手段と、 任意の前記測定箇所の前記残差信号の信号振幅を前記雑
    音指標に応じて減少させることにより、前記残差信号中
    の原信号成分を検出する雑音低減手段と、 前記基本成分信号と前記残差信号中の前記原信号成分と
    を加算することにより、任意の前記測定箇所の混入雑音
    を低減した原信号を再生させる加算手段と、を備えたこ
    とを特徴とする雑音除去装置。
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