JP3196938B2 - ヒエラルキー・モデルを用いた制御システムおよび方法 - Google Patents

ヒエラルキー・モデルを用いた制御システムおよび方法

Info

Publication number
JP3196938B2
JP3196938B2 JP51749796A JP51749796A JP3196938B2 JP 3196938 B2 JP3196938 B2 JP 3196938B2 JP 51749796 A JP51749796 A JP 51749796A JP 51749796 A JP51749796 A JP 51749796A JP 3196938 B2 JP3196938 B2 JP 3196938B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
strategy
goal
action
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP51749796A
Other languages
English (en)
Inventor
暁 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP3196938B2 publication Critical patent/JP3196938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • G05B13/0265Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric the criterion being a learning criterion
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • G05B13/04Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric involving the use of models or simulators
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N5/00Computing arrangements using knowledge-based models
    • G06N5/04Inference or reasoning models

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computational Linguistics (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は,人間が対象を操作または制御したときに
得られる履歴データを用いてモデルを形成する,特に相
互に連鎖したゴール,ストラテジーおよびアクションか
ら構成されるヒエラルキー構造をもつモデルを形成する
推論システムおよび方法,ならびに形成したモデルを用
いて対象を自動的に操作または制御するシステムおよび
方法に関する。
この発明によるシステムおよび方法は工場の自動化,
特に製造設備および輸送設備における実時間動的制御操
作のために有用である。
背景技術 工場の自動化の目的は,センサからの信号を処理した
り,アクチュエータを制御するために,電気−機械装置
やコンピュータ・アルゴリズムを開発することによって
生産効率を高めることにある。多くの装置やアルゴリズ
ムが,退屈な,激しい,繰返しの多い,そして危険な仕
事から人間を解放してきた。それでも,製造,その他の
産業分野において,自動化が望まれるべき仕事に依然と
して人間がかかわっている。生産性を高め,コストを低
下させ,無駄を省き,品質を向上させ,労働の安全性を
改善し,訓練に要する費用を低減させるために自動化を
さらにおし進めるべきである。
競業社会においては,より品質の高い製品をより効率
よく生産する,より洗練された工場の自動化手段が求め
られている。そのような手段の一つは人間の操作の自動
化モデルを形成する装置である。
人間の知識が関係する人工知脳(AI)の分野におい
て,そのモデルをどのように構築するかというモデリン
グについて多くのアプローチがある。
最も一般的なアプローチはエキスパート・システムで
ある。それはインタビューを通して集められたエキスパ
ートの知識を一群のルールで表現するものである。一群
のルールは論理的推論エンジンによって処理され,それ
によって説明,予測または示唆が生成される。論理的推
論メカニズムはファジィ・ロジックを含む種々の方法を
もっている。一般にルールは知識を概念または状況のレ
ベルで表わす。
もっとデータ志向性の強いアプローチは事例ベース推
論(case−based reasoning)と呼ばれるものである。
それは事例(ケース)を記憶し,それを比較する学習戦
略である。すなわち,メモリに記憶された先の同様な状
況と比較しかつ対比することによって新しい状況を解決
する。それは新しい状況を認識し,新しい推論を行い,
推論が実行できないときは質問を発する。一般に事例は
知識を操作レベルで表わす。
発明の開示 この発明は,ルール・ベース・アプローチ(rule−ba
sed approach)と事例ベース・アプローチの両方に広げ
られた新たなアプローチを提供するものである。
この発明では,人間による対象の操作または制御をモ
デル化し,このモデルにしたがって,機械によって人間
の操作または制御を再現するために,次の行動原理に基
づいている。
「アクションには何らかのストラテジーが存在し,ス
トラテジーには何らかのゴールが存在する。」 この発明では人間による実際の操作または制御の記録
を情報源とする。この記録からストラテジーを抽出し,
ストラテジーからゴールを導き出すことにより,ゴー
ル,ストラテジーおよびアクションからなるヒエラルキ
ー構造のモデルが構築される。
この発明による推論方法は,最も抽象的に規定すると
次のようになる。
この発明による推論方法は,対象を操作または制御す
ることにより得られる入,出力変数値の組からなる一連
のアクション・データを取込み,取込んだ上記アクショ
ン・データのうちの入力変数値に着目して,上記操作ま
たは制御がめざすゴールを入力変数ごとに作成し,取込
んだ上記アクション・データのうちの出力変数値に着目
して,上記ゴールを達成するためのストラテジーを作成
し,上記ゴールとそのゴールに未だ達していないストラ
テジーとを連鎖させ,上記ストラテジーとそれを実現す
るアクション・データとを連鎖させ,これによって,相
互に連鎖したゴール,ストラテジーおよびアクションか
ら構成されるヒエラルキー構造のモデルを形成するもの
である。
従来の事例ベース推論は経験的なレベル,すなわちア
クション・ケースにとどまるものであり,それ以上の発
展性はない。過去に経験しなかったケースが出現した場
合には適切な解は得られない。
この発明によると実際のアクション・サンプルからゴ
ールが作成され,そのゴールを達成するためのストラテ
ジーが作成される。そして,ゴールとストラテジーとア
クションとが互いに結びつけられる。したがって,操作
や制御のために概念的なレベルで方向性が定められ(ゴ
ール),そのゴールに向って,そのゴールに連鎖するス
トラテジーで状況に応じた意志決定が行なわれる。最後
に,ストラテジーに連鎖するアクション・ケースによっ
て具体的な意志決定(出力値の決定)が行なわれること
になる。
ファジィ・ルールを含むルール・ベース推論では,ル
ールを作成するためにエキスパートにインタビューして
その知識をルール化する作業が必要である。この発明に
よると,過去の操作記録から自動的にゴールとストラテ
ジーが作成される。
この発明による推論方法を具体的に規定すると次のよ
うになる。
この発明による推論方法は,対象を操作または制御す
ることにより得られる入,出力変数値の組からなる一連
のアクション・サンプルを取込み,取込んだ上記アクシ
ョン・サンプルのうちの入力変数値に着目して,入力変
数値の最初の値,最後の値,最大値および最小値を用い
て規定されるゴール・ケースを入力変数ごとに作成し,
取込んだ上記アクション・サンプルのうちの出力変数値
に着目して,出力変数値が同一性を保つ入力変数の範囲
を抽出し,各範囲について,出力変数値に入力変数の範
囲を結びつけるストラテジー・ケースを作成し,上記ゴ
ール・ケースの条件を満たさない入力変数範囲をもつス
トラテジー・ケースをそのゴール・ケースに連鎖させ,
上記ストラテジー・ケースにおける入力変数範囲に入る
入力変数値をもつアクション・ケースをそのストラテジ
ー・ケースに連鎖させ,これによって,相互に連鎖した
ゴール・ケース,ストラテジー・ケースおよびアクショ
ン・ケースから構成されるヒエラルキー構造のモデルを
形成するものである。
好ましい実施態様では取込んだ上記アクション・サン
プルが所定桁のバイナリティ・データに変換される。
他の好ましい実施態様では,ゴール・ケースを作成す
る上記ステップは,仮のゴール・ケースを作成するステ
ップと,作成したゴール・ケースを出力するステップ
と,ユーザによる評価を受けた後のゴール・ケースを最
終的なゴール・ケースとするステップとから構成され
る。
上記のユーザによる評価は,ゴール・ケースの追加,
削除および変更を含む。
ストラテジー・ケースを作成する上記ステップは,よ
り具体的には,時間順序で配列された出力変数値の隣り
合うものを順次比較し,変化があったときにその前後の
出力変数値をストアしてストラテジー・サンプルを作成
するステップと,上記ストラテジー・サンプルを上記ア
クション・サンプルを参照して,do…when…until…min
…maxの形式をもつストラテジー・ケースに変換するス
テップと,変換後の上記ストラテジー・ケースを最適化
するステップとから構成される。
上記ストラテジー・ケースを最適化するステップの一
例は,同じ出力変数値をもつ2つ以上のストラテジー・
ケースの数を減少させるものである。
ストラテジー・ケースとゴール・ケースとの連鎖は具
体的には,メモリにおいて,各ストラテジー・ケースに
設けられたゴール・ケースへのポインタと,各ゴール・
ケースに設けられたストラテジー・ケースへのポインタ
とにより実現される。
アクション・ケースとストラテジー・ケースとの連鎖
は具体的には,メモリ上において,各アクション・ケー
スに設けられたストラテジー・ケースへのポインタと,
各ストラテジー・ケースに設けられたアクション・ケー
スへのポインタとにより実現される。
アクション・ケースは,全く同じ入,出力変数値の組
からなるアクション・サンプルを,その一つを残して他
を削除することにより作成される。
このようにして作成されたモデルは,上記一連のアク
ション・サンプルを入出力データとして用いて検証され
る。
すなわち,この検証は,上記アクション・サンプルを
その時間の順序で一つずつ取込み,取込んだアクション
・サンプルの入力変数値によって満たされない条件をも
つゴール・ケースを捜し出し,捜し出したゴール・ケー
スに連鎖するストラテジー・ケースをリストし,上記の
リストされたストラテジー・ケースの中から,上記取込
んだ入力変数値によって満たされる条件をもつストラテ
ジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラテジー・ケ
ースに連鎖するアクション・ケースをリストし,上記の
リストされたアクション・ケースのうちで上記の取込ん
だ入力変数値と一致するまたは最も近い入力変数値をも
つアクション・ケースの出力変数値を出力することによ
り行なわれる。この出力値とアクション・サンプルの出
力変数値とをユーザが比較することによって,上記のモ
デルが検証される。
上述した推論方法によって作成されたモデルを用いて
対象を操作または制御するための方法もまたこの発明に
よって提供されている。
この方法は,対象から得られる入力データを順次取込
み,取込んだ入力データによって満たされない条件をも
つゴール・ケースを捜し出し,捜し出したゴール・ケー
スに連鎖するストラテジー・ケースをリストし,上記の
リストされたストラテジー・ケースの中から,上記の取
込んだ入力データによって満たされる条件をもつストラ
テジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラテジー・
ケースに連鎖するアクション・ケースをリストし,上記
のリストされたアクション・ケースのうちで上記の取込
んだ入力データと一致するまたは最も近い入力変数値を
もつアクション・ケースの出力変数値を出力し,上記処
理を入力データを取込むごとに繰返すものである。
この発明は上述した推論方法および制御方法を実行す
るシステムも提供している。
この発明による推論システムは,対象を操作または制
御することにより得られる入,出力変数値の組からなる
一連のアクション・サンプルを取込んで記憶する手段,
取込んだ上記アクション・サンプルのうちの入力変数値
に着目して,入力変数値の最初の値,最後の値,最大値
および最小値を用いて規定されるゴール・ケースを入力
変数ごとに作成する手段,取込んだ上記アクション・サ
ンプルのうちの出力変数値に着目して,出力変数値が同
一性を保つ入力変数の範囲を抽出し,各範囲について,
出力変数値に入力変数の範囲を結びつけるストラテジー
・ケースを作成する手段,上記ゴール・ケースの条件を
満たさない入力変数範囲をもつストラテジー・ケースを
そのゴール・ケースに連鎖させる手段,ならびに上記ス
トラテジー・ケースにおける入力変数範囲に入る入力変
数値をもつアクション・ケースをそのストラテジー・ケ
ースに連鎖させる手段を備え,これによって,相互に連
鎖したゴール・ケース,ストラテジー・ケースおよびア
クション・ケースから構成されるヒエラルキー構造のモ
デルを形成するものである。
上記の推論システムによって作成されたモデルを用い
て対象を操作または制御するためのシステムは,対象か
ら得られる入力データを順次取込む手段,取込んだ入力
データによって満たされない条件をもつゴール・ケース
を捜し出し,捜し出したゴール・ケースに連鎖するスト
ラテジー・ケースをメモリ上でリストする手段,上記の
リストされたストラテジー・ケースの中から,上記の取
込んだ入力データによって満たされる条件をもつストラ
テジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラテジー・
ケースに連鎖するアクション・ケースをメモリ上でリス
トする手段,上記のリストされたアクション・ケースの
うちで上記の取込んだ入力データと一致するまたは最も
近い入力変数値をもつアクション・ケースの出力変数値
を出力する手段,ならびに上記処理を入力データを取込
むごとに繰返すよう制御する手段を備えている。
この発明の他の特徴および利点は,図面を参照した実
施例の説明において明らかになるであろう。
図面の簡単な説明 第1図はモデル形成モードにおける,制御対象を含む
システム全体の構成を示すブロック図である。
第2図は問題解決モードにおける,制御対象を含むシ
ステム全体の構成を示すブロック図である。
第3図はヒエラルキー・モデルを用いるこの発明によ
るシステムの構成例を示すブロック図である。
第4図は制御対象の例としてのクレーン制御システム
を示す斜視図である。
第5図は振れ角検出のための他の構成例を示してい
る。
第6図はクレーン制御のシミュレーションを行うシス
テムを示すブロック図である。
第7図はシミュレーションにおける変数を示すもので
ある。
第8a図および第8b図はモデル形成モードにおける処理
手順を示すフロー・チャートである。
第9図はクレーン制御のシミュレーションにおいて得
られた入,出力データの一例を示すものである。
第10図は第9図に示す入,出力データをバイナリィ・
エンコーディングすることにより得られたバイナリィ・
ストリングを示す。
第11図はクレーン制御のシミュレーション・データに
おいて,入力変数ごとに作成されたゴール・ケース作成
のためのリストの例を示す。
第12図はクレーン制御におけるゴール・ケースの例を
示す。
第13図はクレーン制御におけるストラテジー・サンプ
ルの例を示す。
第14図から第16図はストラテジー・サンプルのストラ
テジー・ケースへの変換を説明するための簡単な例を示
すものであり,第14図はアクション・サンプルの例,第
15図はストラテジー・サンプルの例,第16図はアクショ
ン・サンプルのグラフをそれぞれ示すものである。
第17図はクレーン制御におけるアクション・サンプル
のグラフを示す。
第18a図および第18b図はクレーン制御におけるストラ
テジー・ケースの例を示す。
第19図は第18a図および第18b図のストラテジー・ケー
スのバイナリィ・ストリングを示す。
第20図は各ゴール・ケースのストラテジー・ケースへ
の連鎖を示す。
第21図は各ストラテジー・ケースのゴール・ケースお
よびアクション・ケースへの連鎖を示す。
第22図は各アクション・ケースのストラテジー・ケー
スへの連鎖を示す。
第23図はゴール,ストラテジーおよびアクションから
なるヒエラルキー構造を示す。
第24図は問題解決モードにおける処理手順を示すフロ
ー・チャートである。
第25図は問題解決モードにおける入,出力データの例
を示す。
発明を実施するための最良の形態 (1)システムにおける2つのモード ヒエラルキー・モデルを用いるこの発明によるシステ
ムは2つのモードをもつ。その一つはモデル形成モード
であり,二つ目は問題解決モードである。
モデル形成モードでは制御対象(被制御システム)を
人間(オペレータ)が実際に操作したときに得られるデ
ータ(操作量および制御量)を入力して,後述するヒエ
ラルキー構造をもつモデルを形成する。
問題解決モードでは,既に形成されたモデルにしたが
って制御対象を現実に制御する。
第1図はモデル形成モードにおける,制御対象を含む
システム全体の構成を示している。この発明によるシス
テムはモデル形成システム(または学習システム)とし
て体現する。
制御対象(被制御システム)10における制御量は一般
にセンサ11,12,…,1kによって検出される。検出された
制御量(入力データx1,x2,…,xk)は操作装置20に与え
られる。オペレータは制御対象の状況を目視しながら,
必要に応じて,表示された制御量の値を見ながら(たと
えば計器の針の位置を確認しながら),制御対象が所望
の状態となるように操作(運転)する。操作装置20から
出力される操作量y(出力データ)(1種類とは限らな
い)はアクチュエータ21に与えられ,アクチュエータ21
によって制御対象10が実際に駆動または運転される。制
御量x1,x2,…,xkのすべてまたは一部が操作装置20に与
えられないこともあろう。制御量は制御対象10から得ら
れるであろう理論値(または計算値もしくは推定値)で
あってもよい。
モデル形成システム1Aにはセンサ11〜1kによって検出
された制御量x1〜xk,および操作装置20から出力される
操作量yが入力する。アクチュエータ21の出力,または
その測定値が操作量としてモデル形成システム1Aに入力
するようにしてもよい。モデル形成システム1Aはこれら
の入力データx1〜xkおよび出力データyを用いて,制御
(または操作)に関するモデルを作成する。
第2図は問題解決モードにおける,制御対象を含むシ
ステム全体の構成を示している。この発明によるシステ
ムは自動制御システム(自動操作システム)1Bとして体
現する。
自動制御システム1Bはセンサ11〜1kによって検出され
る制御対象10の制御量x1〜xkを取込み,先に作成したモ
デルにしたがって,制御対象10に与えるべき操作量yを
算出する。操作量yは制御対象10を駆動するアクチュエ
ータ21に与えられる(またアクチュエータ21の出力が算
出した値となるようにアクチュエータ21が制御され
る)。これによって,制御対象10は,オペレータが操作
装置20を用いて制御対象を制御(操作)したのと同じよ
うに,自動制御システム10Bによって制御(操作)され
ることになる。
(2)システム構成と応用例 モードに応じてモデル形成システムまたは自動制御シ
ステムとして体現するこの発明によるヒエラルキー・モ
デルを用いたシステムの構成例が第3図に示されてい
る。
このシステムは基本的にはコンピュータ30により実現
される。コンピュータ30はいわゆるパーソナル・コンピ
ュータ,大型,小型を問わずその他の汎用コンピュータ
を利用できる。
コンピュータ30には,モデル形成モードおよび問題解
決モードにおける処理を実行するためのプログラムを格
納したメモリ31,ならびにこれらの処理において生成さ
れる,または用いられるデータ(モデルを表わすデータ
を含む)を格納するメモリ32が設けられている。これら
のメモリ31と32はROM,RAM,ハードディスク,フロッピー
・ディスク,光ディスク等により実現される。メモリ31
と32がともにハードディスクにより実現されてもよい
し,メモリ31がROMとハードディスクまたはフロッピー
・ディスクにより,メモリ31がRAMとハードディスクに
よりそれぞれ実現されてもよい。ここでは,メモリ31と
32は格納されるデータの種類に応じて分類された概念的
なものである。
コンピュータ30にはまた,入力装置33,ならびに出力
装置としての表示装置34およびプリンタ35が接続されて
いる。入力装置33はキーボードおよびマウスを含む。メ
ニュー画面を表示する表示装置34を入力装置33の一部と
考えてもよい。出力装置としては表示装置34およびプリ
ンタ35のうちの少なくともいずれか一方(好ましくは表
示装置34)があればよい。
コンピュータ30にはさらに,センサ11〜1kによって検
出された制御対象10における制御量(通常はアナログ
量)をディジタル・データに変換するA/D変換器36,モデ
ル形成モードにおいて操作装置20から出力される操作量
(アナログ量の場合)をディジタル・データに変換する
A/D変換器37,および問題解決モードにおいて算出されア
クチュエータ21に与えられる操作量(通常はディジタル
量である)を,必要に応じてアナログ量に変換するD/A
変換器38が接続されている。これらのA/D変換器,D/A変
換器はコンピュータに内蔵されたものを利用することも
できる。また,これらのA/D変換器,D/A変換器は不要で
あれば設ける必要はない。たとえばアクチュエータがデ
ィジタル量を受入れるものである場合にはD/A変換器38
は不要である。
コンピュータ30には必要に応じて,制御量や操作量の
入力,操作量の出力のためのインターフェイス(後述す
る微分回路等)が設けられよう。
第4図は制御対象の例としてのクレーン制御システム
を示している。簡単のためにこのクレーン・システムは
一本のレールのみを含むものである。
一本のレール50が適当な高さ位置に水平に架設されて
いる。このレール50にトロリ(台車)40が車輪41によっ
て移動自在に支持されている。車輪41は走行モータ42に
よって直接にまたは減速機を介して回転駆動される。
トロリ40にはまた巻上機が設けられている。この巻上
機はプーリ44と,プーリ44を駆動する巻上モータ46と,
プーリ44に巻回されたワイヤ47とを含む。プーリ44はト
ロリ40に固定されたブラケット43に回転自在に受けられ
た回転軸45に固定されており,この回転軸45がモータ46
により直接にまたは減速機を介して回転駆動される。ワ
イヤ47の下端にはフック48が取付けられ,このフック48
に吊り荷49が掛けられる。
次のようなクレーン制御が仮定される。すなわち,吊
り荷49がレーン50上の一点Aから他の点Bまでトロリ40
を走行させることによって運ばれる。このとき,ワイヤ
47の振れ角(トロリが移動する方向における振れ角)が
できるだけ小さくなるように(所定の角度,これを最大
許容振れ角という,以内に収まるように),トロリ40の
走行制御を行う。
制御量としては,トロリ40の位置,振れ角および振れ
角の微分値が採用される。
トロリ40の位置は出発点Aを原点として終点Bに向っ
て正方向にとられる。この位置はモータ42の回転軸また
は車輪41の軸に設けられた回転トランスデューサ(図示
略)によって検出される。回転トランスデューサから出
力されるパルス列(または位置を表わすディジタル・デ
ータ)は,コンピュータ30に入力する(A/D変換器36は
不要であろう)。必要に応じて,トロリ40が出発点Aに
あることを検知する原点検出器が設けられよう。
ワイヤ47の振れ角は,トロリ40に取付けられ,かつワ
イヤ47の像を撮像するように配置されたテレビジョン・
カメラ51およびこのカメラ51からの映像信号を画像処理
する処理装置によって検出される。画像処理装置はコン
ピュータ30の一部によって実現できる。この場合にはカ
メラ51の映像信号がA/D変換器36を通してコンピュータ3
0に取込まれる。線状物体の垂線に対する角度検出のた
めの画像処理は公知の手法により行うことができる。
振れ角の微分値はコンピュータ30によって演算するこ
とができる。
第5図に示すように,ワイヤ47に代えて,シャフト47
Aを用いて吊り荷を吊る場合には,振れ角はより簡単に
検出される。シャフト47Aはその上端で軸45に固定され
る。軸45はブラケット43に回転自在に支持される。シャ
フト47Aの下端がフック48となっている。軸45の回転角
が角度センサ52によって検出される。角度センサ52の出
力信号がアナログ量の場合にはA/D変換器36でディジタ
ル量に変換されてコンピュータ30に取込まれる。また角
度センサ52の出力信号は微分回路で微分され,この微分
信号がA/D変換器36を通して振れ角の微分値としてコン
ピュータ30に取込まれる。もちろん微分処理はコンピュ
ータ30で行うこともできる。角度センサ52の出力がディ
ジタル量の場合にはそのままコンピュータ30に取込まれ
る。
操作量はトロリ40の移動速度である。移動速度は走行
モータ42に与える電圧または電流としても表現できる。
この発明のシステムは制御量を検出するセンサや操作
量が与えられるアクチュエータのない制御対象にも応用
できる。たとえば株価の予測システムである。この場
合,入力データは本日の株価(各銘柄についての),本
日の平均株価等であり,キーボード,通信装置,フロッ
ピー・ディスク・ドライバ等から入力されよう。出力デ
ータは売り決定,買い決定およびその量となろう。これ
らは表示装置やプリンタから出力されよう。
他の例としては,店舗の売上予測システムである。入
力データは曜日,天候,在庫量等で,キーボード,通信
装置,フロッピー・ディスク・ドライバ等から入力され
る。出力データは予測売上,仕入量等で,表示装置やプ
リンタから出力される。
以下に詳述するモデル形成モードおよび問題解決モー
ドの説明においては,上述したクレーン制御システムが
例に挙げられる。モデル形成モードで用いられる実際の
運転データはシミュレーションによって得られたデータ
である。シミュレーション・システムの例が第6図に示
されている。このシステムは,コンピュータ30,プログ
ラム・メモリ31,データ・メモリ32,入力装置33,表示装
置34およびプリンタ35から構成される。このシステムに
おいて問題解決モードの処理も行なわれる。第6図はこ
の発明によるシステムの最小限の構造を示しているとい
えよう(もちろん,出力装置としては表示装置またはプ
リンタのいずれか一方があればよい)。
シミュレーションにおいて,トロリの位置xおよび振
れ角θを求めるために用いられた計算式は次の通りであ
る(第7参照)。
ここで, m1はトロリの質量 m2は吊り荷の質量 lはロープの長さ gは重力の加速度 Fはモータによる推進力で次式で求められる。
F=K1ω+K2ω+K3V ただし ここでK1,K2およびK3は定数である。
Vはモータ速度,Vdはモータの目標速度で,シミュレ
ーションにおいてオペレータによって与えられる操作量
である。すなわちVdは次の値をとる。
Vd={−40(m/min),0,40(m/min)} (3)モデル形成モードにおける処理 この項および次の「(4)問題解決モードにおける処
理」は主にコンピュータ30によって実行される。したが
って,特に言及しない限り,以下に記述する具体的処理
はコンピュータ30によって実行される処理と理解された
い。
モデルは,ゴール(目的または目標),ストラテジー
(戦略)およびアクション(実行,行動)の3つのレベ
ルからなるヒエラルキー構造をもつ。この構造は次の原
理に基づいている。
「すべてのアクションには,それに関連する少なくと
も一つのストラテジーが存在し,すべてのストラテジー
にはそれに関連する少なくとも一つのゴールが存在す
る。」 モデル形成モードにおける具体的処理の手順について
第8a図および第8b図を参照して説明する。
ステップ101 制御対象10を操作装置20を用いてオペレータが実際に
操作(運転)する。このとき,センサ11〜1kから得られ
る制御量(入力データ)およびアクチュエータ21に与え
られる操作量(出力データ)を,一定時間間隔でサンプ
リングし,コンピュータ30に取込む。これらの入,出力
データは教師データとしてデータ・メモリ32にセーブさ
れる。入,出力データは実際の操作記録である。
上述したクレーム制御システムのシミュレーションに
おいて得られた入,出力データの一例が第9図に示され
ている。
入,出力データは0.3(sec)ごとにサンプリングされ
ている。上述したように,クレーンは前進,後退および
停止の3種類の操作で運転される。前進では,操作出力
(トロリの移動速度:出力データ)u=+40(m/mi
n),後退ではu=−40(m/min),停止ではu=0(m/
min)に設定される。入力データは,トロリの位置x
(m),ワイヤの振れ角θ(rad)および振れ角の変化
率(微分値)dθ(rad/sec)である(dθ/dtを以下d
θと表現する)。
第9図において,T1で示す時間帯はトロリの始動時で
あり振れ角θができるだけ小さい範囲におさまるように
操作出力uが調整されている。T2で示す時間帯ではトロ
リは定速運転されている。T3で示す時間帯はトロリを目
的地点Bに丁度停止させるために,操作出力uが調整さ
れている。時間帯T4はトロリが地点Bにほぼ達し,吊り
荷の振れ角θが徐々に減衰していく過程である。
ステップ102 入出力データが2値化され,バイナリィ・ストリング
を形成するように変換される。各バイナリィ・ストリン
グをアクション・サンプルと呼ぶ。
第9図に示す入出力データのバイナリィ・ストリング
が第10図に示されている。入力データx,θ,dθ,出力デ
ータuはそれぞれ8ビットで構成されている。
このエンコーディング処理において,いずれの入,出
力変数においても,その最小値が0000 0000に,最大値
が1111 1111にそれぞれ変換される。位置xについての
最小値は−1(m),最大値は22(m)である。振れ角
θの最小値は−0.1(rad),最大値は+0.1(rad)であ
る。その微分値dθの最小値は−0.1(rad/sec),最大
値は+0.1(rad/sec)である。移動速度uの最小値は−
40(m/min),最大値は+40(m/min)である。第10図を
理解しやすくするために,位置x=0(m),振れ角
(θ=0(red),振れ角の微分値dθ=0(rad/sec)
および移動速度u=0(m/min)はそれぞれ,バイナリ
ィ値0000 1011,1000 0000,1000 0000,1000 0000で
表わされていることを付け加えておく。
バイナリィ・コーディングは,モデル形成モードの処
理プログラムを高級言語で書いたときに特に意味を持
つ。バイナリィ・エンコーディングする第1の理由は,
アクション・サンプルの分解能を容易に変えることがで
きることである。たとえば,16ビットのデータの下位8
ビットを捨てることにより8ビット・データとすること
ができる。第2の理由は最適化アルゴリズムの一つであ
るジェネティック・アルゴリズムの最も適した表現方法
がバイナリィ・ストリングであるということである。
ステップ103 サブステップ103−1 まず,入力変数ごとに,最初の(イニシャル)アクシ
ョン・サンプルと最終の(ターミナル)アクション・サ
ンプルとを抽出し,それらの差をとることにより比較す
る。また,入力変数ごとに最大値と最小値を算出する。
第9図に示す例においては,時間t=0.00におけるア
クション・サンプルが最初のアクション・サンプル
(値)であり,時間t=29.10におけるものが最終のア
クション・サンプル(値)である。これらが破線の長方
形で囲まれている。また,入力変数θ,dθの最大値,最
小値が実線の長方形で囲まれている。入力変数xの最大
値,最小値は破線の長方形で囲まれた最終値,最初値で
ある。
サブステップ103−2 サブステップ103−1で得られた結果のリストを作成
する。このリストはもちろんデータ・メモリ32において
作成される。
第9図に示す例について得られたリストが第11図に示
されている。
サブステップ103−3 (最大値)−(最小値)=0であれば,その入力変数
を無視する。この入力変数はマスクされる。
最大値と最小値が等しい入力変数は,制御対象の操作
において全く変化しないものであり,操作や制御に何の
影響も与えていないものであるからである。
サブステップ103−4 最初の値と最終の値との差が零でない場合には,その
入力変数についてゴール条件は次のように表現される。
ゴールj:xi:「最終状態」の値=(最終の値) ゴールj+i:xi:「過渡状態」幅=[最小値,最大
値] 制御対象の実際の操作において入力変数xiについて最
初の値と最終の値とが異なるということは,この操作は
入力変数xiを(最初の値)から(最終の値)まで変化さ
せるように(オペレータによって)意図されて行なわれ
たにちがいないということである。そして,そのときの
入力変数xiの変動幅が(最小値)と(最大値)との間に
収まるように意図されて行なわれたにちがいない,と推
定する。したがって,入力変数xiについてのゴール(制
御目的)は,入力変数xiの値を(最初の値)から出発し
て最終的には(最終の値)にもっていくことであり,そ
のときxiの変動幅を(最小値)と(最大値)との間に収
まるようにすることである,ということになる。
第11図に示す例では,入力変数xにおいて,最初の値
と最終の値が異なる。したがって入力変数xについて次
のゴール条件が仮に設定される。
ゴール1:x:「最終状態」の値=9.467 ゴール2:x:「過渡状態」幅=[0.000,9.467] サブステップ103−5 最初の値と最終の値との差が零である場合には,その
入力変数についてゴール条件は次のように記述される。
ゴールj:xi:「過渡状態」幅=[最小値,最大値] ある入力変数についてその最初の値と最終の値とが同
じである場合には,最初の値および最終の値のいずれか
らもゴールを導き出すことはできない。この場合にはむ
しろ,操作の過程において入力変数を一定の範囲に保つ
ような意図があったのであろうと推定する。これが,上
述のゴール条件の意味である。
第11図に示す例では振れ角θおよびその微分値dθの
いずれにおいても,その最初の値と最終の値とが同じで
ある(ともに0.000)。したがって,入力変数θ,dθに
ついて次のゴール条件が仮に設定される。
ゴール3:θ:「過渡状態」幅=[−0.029,0.027] ゴール4:dθ:「過渡状態」幅=[−0.039,0.042] サブステップ103−6 上述したサブステップ103−3,103−4および103−5
の結果が,プリンタ35によってプリントされる,または
表示装置34に表示される。
サブステップ103−7 上述したゴール条件が次の配列でバイナリィ・ストリ
ングにエンコードされる。
「ゴール番号 入力変数 タイプ・フラグ 値」 この配列については次のステップ104の説明において
詳述する。
ステップ104 プリンタ35によってプリントされた,または表示装置
34に表示されたゴールの仮説(仮りに設定された上記ゴ
ール1〜4)をみて,ユーザはこれらを評価し,必要に
応じてこれに新たなゴール条件を加えるか,いずれかの
ゴール条件を削除するか,またはゴール条件を修正す
る。
クレーンの制御システムの例においては,設定された
上述の仮説(ゴール1〜4)のうち,ゴール2が不要な
ものとして削除される。ゴール2は入力変数x(位置を
表わす)の過渡状態幅に関するものであり,位置xは最
初の値から最終の値に向って単調に増加すればよいの
で,過渡状態幅に関するゴール仮説は不要であるからで
ある。これにより,ゴール3およびゴール4のゴール番
号が1つずつ繰上り,これらはそれぞれゴール2および
ゴール3となる。
ユーザによる評価を経て最終的に得られたものをゴー
ル・ケースという。上記の例において最終的に得られた
3つのゴール・ケースが,そのバイナリィ・ストリング
とともに第12図に示されている。
バイナリィ・ストリングにおける各項の配列およびそ
のバイナリィ・データについて説明しておく(サブステ
ップ103−7参照)。
先頭のゴール1,ゴール2,ゴール3の1,2,3が「ゴール
・ケース番号(ゴール番号)」であり,2ビットで表わさ
れる。
次のx,θ,dθが「入力変数」の種類であり,これらも
2ビットで表現される。xは00,θは01,dθは10であ
る。
第3番目の「タイプ・フラグ」は,「最終状態」の値
か「過渡状態」の幅かを表わすものである。このタイプ
・フラグは2ビットであり,「最終状態」の値が01,
「過渡状態」の幅が10によって表現される。
最後の「値」はタイプ・フラグによって異なる。タイ
プ・フラグが01の場合には「値」は「最終の値」(8ビ
ットで表わされる)となる。「最終の値」は一つしかな
いので,この8ビット・データが2回繰返される。タイ
プ・フラグが10の場合には「値」は最小値,最大値(い
ずれも8ビットで表わされる)の順序で配列された16ビ
ット・データとなる(第9図,第10図,第11図を参照せ
よ)。
ステップ105 出力変数についてアクション・サンプルを比較するこ
とによりストラテジーが抽出される。
具体的には,まず出力変数の最初の値と最終の値がデ
ータ・メモリ32にストアされる。続いて,時刻tにおけ
る出力データ(アクション・サンプル)とその次の時刻
t+1における出力データとが比較される。もし,これ
らの出力データが異なれば,時刻tの出力データとt+
1の出力データとがストアされる。この処理はt=0か
らt=最終時刻まで,tの値を1つずつインクレメントし
ながら繰返される。このようにしてメモリにストアされ
たデータを「ストラテジー・サンプル」と呼ぶ。
クレーン制御システムのアクション・サンプルを用い
て具体的に説明しよう。第10図に示すバイナリィ・スト
リングを参照する。
第13図には最終的に得られたストラテジー・サンプル
が示されている。ここには,時刻およびアクション・サ
ンプルNO.も参照のために示されている。
出力変数の最初の値1000 0000(時刻t=0.00,サン
プルNO.=1)と最終の値1000 0000(時刻t=29.10,
サンプルNO.98)とがストアされる。
時刻t=0.00における出力変数値1000 0000と時刻t
=0.30における出力変数値1111 1111とは異なるので,
時刻t=0.30における出力変数値がストアされる(時刻
t=0.00の出力変数値は既にストア済)。
時刻t=0.30の出力変数値1111 1111と時刻t=0.60
の出力変数値1000 0000とが比較される。これらは相互
に異なるのでこれらの値がストアされる。
同じように,時刻t=0.60における値と時刻t=0.90
における値とが相互に異なり,時刻t=0.9における値
と時刻t=1.20における値とも相互に異なり,さらに時
間t=1.20における値と時刻1.50における値も相互に異
なるので,これらの値がストアされていく。
時刻1.50における値から時刻14.40における値までは
同じである。したがってこれらの時刻における出力変数
値はストアされない。
時刻14.40における値と時刻14.70における値とは異な
る。したがって,これらの時刻における出力変数値がス
トアされる。
時刻14.70における値と時刻15.00における値は同じで
ある。したがってこれらの値はストアされない。
時刻15.00における値と時刻15.30における値は異な
り,時刻15.30における値と時刻15.60における値とは異
なり,さらに時刻15.60における値と時刻15.90における
値とも異なるので,これらの値がストアされる。
時刻15.90における値と時刻16.20における値は同じで
あるからこれらの値はストアされない。
時刻16.20における値と時刻16.50における値は相互に
異なるので,これらの値がストアされる。
時刻16.50以降における出力変数の値は最終時刻29.10
に至るまですべて同じであるからこれらの値はストアさ
れない。
このようにして,出力変数が変化する位置を見付け,
その前後の時点における出力変数値をメモリにストアす
る。
上記の例では出力変数が一種類の場合についてのみ説
明されているが,出力変数の種類が複数であっても同じ
である。この場合にはいずれか一つの出力変数の値が変
化すれば出力変数が変化したとして,その変化の前後に
おけるすべての出力変数の値がストアされる。
ステップ106 このようにして抽出されたストラテジー・サンプル
を,アクション・サンプルを参照して次の形式をもつス
トラテジー・ケースに変換する。
「do…when…until…min…max…」 doには出力変数(1種類または複数種類)の値が続
く。whenには入力変数の値(1個または複数個)が続
く。untilの後にも入力変数の値が続く。minの後には各
入力変数についての最小値が配列され,maxの後には各入
力変数についての最大値が配列される。
第14図から第16図を参照して簡単な例を用いて説明す
る。これらの図において,入力変数はx1,x2の2種類,
出力変数はuの1種類である。時刻はtp〜tp+11で示さ
れている。
第14図はアクション・サンプルの簡単な例を示してい
る。第14図のアクション・サンプルに基づいて作成され
たストラテジー・ケースが第15図に示されている。第14
図において,出力変数に着目して,出力変数が変化する
ときにその前後の時点の出力変数の値を抽出することに
より第15図に示すストラテジー・サンプルが得られるの
はステップ105で説明した通りである。
第16図は入力変数空間におけるアクション・サンプル
のグラフを示している。直交する2つの軸は入力変数
x1,x2である。出力変数uが一定値を保つ範囲が直方形
で示されている。
入力変数の種類数が3個の場合に形成される3次元入
力変数空間において,出力変数が一定値を示す範囲は直
方体で表わされる。4次元以上の入力空間においてこの
範囲はハイパーボックス(超直方体)で表わされる。以
下の説明では,入力変数空間が2次元であろうと,3次元
であろうと,長方形,直方体を含めてすべての場合につ
いてハイパーボックスという用語を用いる。
第16図においてハイパーボックスQは出力変数uが90
である範囲であり,ハイパーボックスQ+1はuが100
である範囲である。
一つのハイパーボックスを規定する入,出力変数の集
合をストラテジー・ケースという。ストラテジー・ケー
スQを例に挙げると,これは次のように表現される。
do u=90 when x1=3.0,x2=20 until x1=4.5,x2=45 min x1=3.0,x2=10 max x1=5.5,x2=45 これは次のことを意味している。
「入力がx1=3,x2=20のときから,x1=4.5,x2=45の
ときまで,出力uを90とせよ。ただし,入力x1には最小
値3.0から最大値5.5まで,入力x2には最小値10から最大
値45まで許容範囲がある。」 ハイパーボックスQの一つの頂点は(x1の最小値,x2
の最小値)(この点は第16図でMINと表わされている)
で表わされ,これに対向するもう一つの頂点は(x1の最
大値,x2の最大値)(第16図でMAXで示されている)で表
わされる。
ストラテジー・ケースQ+1は次のようにして表わさ
れるのは容易に理解できよう。
do u=100 when x1=3.5,x2=47 until x1=1.0,x2=34 min x1=1.0,x2=34 max x1=3.5,x2=48 クレーン制御の上述の例について,入力空間における
アクション・サンプルのグラフが第17図に示されてい
る。簡単のために,位置xと振れ角θを直交する二軸と
する2次元入力変数空間が示されている(もちろん,正
確にはx,θ,dθを相互に直交する軸とする3次元入力変
数空間に描くべきである)。
第13図に示すストラテジー・サンプルを参照して得ら
れるストラテジー・ケースが第18a図および第18b図なら
びに第19図に示されている。第18a図および第18b図は10
進数の数値を用いて表現され(第9図参照),第19図は
バイナリィ・ストリングに変換されたものである(第10
図参照)。
第18a図および第18b図において,do:に続いて出力変数
値が表わされている。また,when:に続いて入力変数値
(whenの項の入力変数値)が入力変数x,θ,dθの順に配
列されている。同じように,until:,min:,max:に続いて
入力変数値(untilの項,minの項およびmaxの項の入力変
数値)がx,θ,dθの順に配列されている。
第19図において,2進化コードは各変数値について8ビ
ットで表わされている。その順序は,whenの項における
x,θ,dθの入力変数値,untilの項におけるx,θ,dθの入
力変数値,minの項におけるx,θ,dθの入力変数値,maxの
項におけるx,θ,dθの入力変数値,そして最後にdoの項
における出力変数値となっている。
第17図において,ストラテジー・ケース1,2,3,4,7お
よび8は長方形(ハイパーボックス)ではなく,一点で
表わされている(この点もハイパーボックスの概念に含
ませることができる)。
ステップ107 上述の処理によって得られたすべてのストラテジー・
ケースのうち,不要なストラテジー・ケースを無視(削
除)することにより,ストラテジー・ケースを最適化す
る。
まず,同じ出力変数値をもつ2つ以上のストラテジー
・ケースがあるかどうかをみる。同じ出力変数値をもつ
2つ以上のストラテジー・ケースが見付かった場合に
は,それらのケースの近さを入力変数値(ハイパーボッ
クス)に基づいて算出する。近さが近い場合にはストラ
テジー・ケースの一つを残して他が削除されるか,また
はこれらのストラテジー・ケースが合体される。
たとえば2つ以上のストラテジー・ケースに関するハ
イパーボックスが完全に重なっている場合には,それら
のうちの一つを残して他のものを削除する。
さらにたとえば2つ以上のハイパーボックスの距離を
算出し,得られた距離が所定のしきい値以下の場合に
は,これらのストラテジー・ケースを合体(または融
合)させるか,または一方を削除する。距離としては,
たとえばwhen(またはuntil)の項に記述された入力変
数値によって表わされた入力変数空間における点(また
はMINの点もしくはMAXの点)に着目し,2つのケースにお
けるこれらの点間の距離が用いられよう。
ストラテジー・ケースの数をできるだけ少なくする方
法には多くのアプローチがある。
クレーン制御システムの例では,出力変数uの値が等
しいケースは多数あるが,それらの入力変数値によって
表わされる点はかなり遠いので,すべてのストラテジー
・ケースが必要なものとして残される。
ステップ108 上述のようにして作成されたゴール・ケースとストラ
テジー・ケースとを次のようにして関連づける(または
リンク,連鎖)。
サブステップ108−1 第1番目のストラテジー・ケースについて(第18a図
または第19図参照),その状態量を各ゴール・ケースの
ゴール条件と比較する。状態量とは,ストラテジー・ケ
ースにおいて,whenの項の入力変数値(またはuntilの項
の入力変数値)である。
サブステップ108−2 状態量がゴール条件を満たさない場合には,第1番目
のストラテジー・ケースをそのゴール・ケースに関連づ
ける。ゴール条件を満たした場合には,関連づけをしな
い。ゴール条件を満たしたときにはもはやそのゴールに
向うストラテジーは不要であるからである。
サブステップ108−3 サブステップ108−1および108−2の処理をすべての
ストラテジー・ケースについて繰返す。
状態量としてwhenの項の入力変数値をとり,上述した
クレーン制御システムの例で具体的にこの関連づけを行
ってみる。
第12図に示すゴール・ケースと第18a図および第18b図
に示すストラテジー・ケースを参照する。
ストラテジー・ケース番号1においてwhenの項に記述
された入力変数xの値は0.000である。この値はゴール
番号1のゴール条件(「最終状態」の値=9.467)を満
たさない。したがって,ストラテジー・ケース1はゴー
ル・ケース1と連鎖する。
ストラテジー・ケース1のwhenの項に記述された入力
変数θの値は0.000である。この値はゴール・ケース2
のゴール条件(「過渡状態」の幅=[−0.029,0.02
7])を満たす。したがって,ストラテジー・ケース1
はゴール・ケース2とは連鎖しない。
同じように,ストラテジー・ケース1のwhenの項に記
述された入力変数dθの値は0.000である。この値はゴ
ール・ケース3のゴール条件(「過渡状態」の幅=[−
0.039,0.042])を満たす。したがって,ストラテジー
・ケース1はゴール・ケース3とも連鎖しない。
結局,ストラテジー・ケース1はゴール・ケース1と
のみ連鎖(リンク)することになる。
同様にして,ストラテジー・ケース2〜10について上
述したサブステップ108−1,108−2を適用すると次の結
果が得られる。
ストラテジー・ケース2,3,4,5,6,8,9および10はゴー
ル・ケース1とのみ連鎖する。
ストラテジー・ケース7はゴール・ケース1および3
と連鎖する。
逆にゴール・ケースの観点からいえば,次のようにな
る。
ゴール・ケース1はストラテジー・ケース1,2,3,4,5,
6,7,8,9および10と連鎖する。
ゴール・ケース2はいずれのストラテジー・ケースと
も連鎖しない。
ゴール・ケース3はストラテジー・ケース7とのみ連
鎖する。
これらの連鎖をメモリ上で記憶するために,各ストラ
テジー・ケースはそれに連鎖するすべてのゴール・ケー
スへのポインタをもつ(各ストラテジー・ケースを表わ
すデータに対応してこれらのポインタが記憶される)。
また,各ゴール・ケースはそれに連鎖するすべてのスト
ラテジー・ケースへのポインタをもつ。
第20図は各ゴール・ケースに設けられたポインタを示
している。PLはストラテジー・ケースへのポインタであ
ることを示し,PLに続く矢印で示された番号がそのゴー
ル・ケースに連鎖するストラテジー・ケースの番号であ
る。ポインタPLは各ゴール・ケース番号ごとに設けられ
ている。
第21図は各ストラテジー・ケース番号に対応して設け
られたポインタを示している。ポインタPHはゴール・ケ
ースへのポインタであり,ポインタPLはアクション・ケ
ースへのポインタ(次に説明する)である。PHに続く矢
印で示された番号が,そのストラテジー・ケースに連鎖
するゴール・ケースの番号であり,PLに続く矢印で示さ
れた番号がそのストラテジー・ケースに連鎖するアクシ
ョン・ケースの番号である。
このようなストラテジー・ケースとゴール・ケースの
連鎖は必要に応じて表示され,またはプリントされる。
ユーザは必要に応じて,新しいストラテジー・ケースを
加えたり,不要なストラテジー・ケースを削除したり,
既存のストラテジー・ケースを修正したりすることがで
きる。
ステップ109 ストラテジー・ケースとアクション・ケースとが次の
ようにして関連づけられる(またはリンク,連鎖)。ア
クション・ケースとは,各時点ごとの入力変数値と出力
変数値の組を指し,アクション・サンプルとほぼ同義で
ある。ただし,全く同じ値をもつアクション・サンプル
はアクション・ケースからは取除かれる。
サブステップ109−1 第1番目のアクション・ケースについて(第9図また
は第10図参照),その状態量を各ストラテジー・ケース
のストラテジー条件と比較する。状態量とはアクション
・ケースにおける入力変数値の組を指す。ストラテジー
条件とは,ストラテジー・ケースにおけるwhenの項に記
述された入力変数値の組からuntilの項に記述された入
力変数値の組までの範囲をさす(これを以下、when〜un
tilの範囲という)。
サブステップ109−2 状態量がストラテジー条件を満たした場合には,第1
番目のアクション・ケースをそのストラテジー・ケース
に関連づける。
サブステップ109−3 サブステップ109−1および109−2の処理をすべての
アクション・ケースについて繰返す。
上述したクレーン制御システムの例についてこの関連
づけを試みてみよう。第9図と第18a図および第18b図を
参照する。第9図に示されたすべてのアクション・サン
プルがアクション・ケースである。ただし,第1番目の
アクション・ケースはトロリの静止状態を表わしている
ので,モデル形成および問題解決において意味をもたな
いので,関連づけは特に行う必要はない。したがって,
第2番目のアクション・ケースから関連づけを行うこと
にする。
第2番目のアクション・ケース(番号2)においては
状態量はx=0.000,θ=0.000,dθ=0.000であり,これ
はストラテジー・ケース番号1のwhen〜untilの範囲
(x=0.000〜0.000,θ=0.000〜0.000,dθ=0.000〜0.
000)に入る。また,アクション・ケース2の状態量は
他のストラテジー・ケースのwhen〜untilの範囲内には
入らない。したがって,アクション・ケース2はストラ
テジー・ケース1にのみ連鎖する。
同様に上述の関連づけ処理(サブステップ109−1,109
−2)を他のアクション・ケースについて行うと,第22
図に示す連鎖が得られる。
第22図において,アクション・ケース番号ごとに,そ
のアクション・ケースに連鎖するストラテジー・ケース
がポインタPHで示されている。ポインタPHは連鎖するス
トラテジー・ケースへのアクション・ケースのポインタ
である。ポインタPHの矢印に続いて連鎖するストラテジ
ー・ケース番号が記述されている。
各ストラテジー・ケースごとに,それに連鎖するアク
ション・ケースへのポインタもまた設けられる。これが
第21図にPLで示すものである。各ストラテジー・ケース
番号ごとに設けられたポインタPLの矢印で示される番号
が,そのストラテジー・ケースに連鎖するアクション・
ケースの番号である。
ゴール・ケース,ストラテジー・ケースおよびアクシ
ョン・ケースから構成されるモデルは,第23図に示すよ
うにヒエラルキー構造をもち,かつこれらが相互に関連
づけられていることが分る。ゴール(ケース)が最も上
位のレベルにある(概念的意志決定のレベル)。ストラ
テジー(ケース)は中間のレベルにある(状況に応じた
意志決定のレベル)。アクション(ケース)が最も下位
のレベルである(経験的意志決定のレベル)。
ステップ110 このようにして作成されたモデルは,もし必要であれ
ば,検証される。
この検証のために,上記のアクション・サンプル(教
師データ;第9図または第10図)が用いられる。アクシ
ョン・サンプルの入力データを用いて,後述する問題解
決モードにおける手順と同じようにして(ステップ121
の入力変数値取込みおよびエンコーディングは必ずしも
必要ないであろう),先に作成したモデルにしたがって
出力が計算される。得られた出力データとアクション・
サンプルにおける出力データとが比較される。両出力デ
ータが等しい値または近い値であれば(たとえば両デー
タの差が所定しきい値以下),モデルは正しく作成され
たものとみなされよう。
さらに必要であれば,入力データをランダムに生成
し,この入力データをシステムに与えてもよい。システ
ムはモデルにしたがって出力データを算出し,かつ出力
する。出力データが妥当なものかどうかはユーザによっ
て判断されよう。
ステップ111 最後に,作成されたモデルを表わすデータがメモリの
作業エリアからファイル・エリアに転送されて保存され
る。
(4)問題解決モードにおける処理 問題解決モードでは,システムが上述したモデルを用
いて実際に制御対象を制御(運転または操作)する(第
2図参照)。その処理手順が第24図に示されている。
ステップ121 センサ11,12,1k(第2図),または位置xを表わす回
転トランスデューサの出力,振れ角を表わす角度センサ
等(第4図,第5図)からの入力変数値がシステム1に
取込まれる。これらの入力値は適当な分解能で2値デー
タに変換される。
ステップ122 得られた入力データをモデルに含まれるゴール・ケー
スのゴール条件と比較する。入力データによって満たさ
れないゴール条件をもつゴール・ケースがあれば,その
ゴール・ケースに連鎖しているストラテジー・ケースを
リスト・アップする。
このステップにおいて,システムは適切なゴール・ケ
ースを決定することにより概念レベルの意志決定を行な
おうとしている。これによって適切なストラテジー・ケ
ースが決定されることになる。
ステップ123 入力データを上記ステップ122で選択されたストラテ
ジー・ケースと比較する。入力データとマッチするスト
ラテジー条件(when〜untilの範囲)をもつストラテジ
ー・ケースがあれば,そのストラテジー・ケースに連鎖
するアクション・ケースをリスト・アップする。
この段階でシステムは適切なストラテジー・ケースを
決定することにより状況的な意志決定を行なおうとして
いる。この結果,適切なアクション・ケースが決定され
る。
ステップ124 ステップ123で選択されたアクション・ケースのう
ち,入力データと完全に一致している入力変数値をもつ
もの,または入力データに最も近い入力変数値(入力変
数空間における距離が最も短いもの)をもつものを候補
として選択する。
ステップ125 一般的にはステップ124で一つの候補が選択されるの
で,その候補のアクション・ケースの出力変数値を出力
データとして出力する。2つ以上の候補がもし存在した
場合には最も良いものを選択し,そのアクション・ケー
スの出力変数値を出力データとして出力する。たとえ
ば,2つのストラテジー・ケースのハイパーボックスが一
部重複しており,この重複している空間に入力データが
含まれているときには,2つのストラテジー・ケースから
異なる出力変数値が導き出される。この場合には,たと
えば入力データとハイパーボックスの端点(MINまたはM
AX点)との距離の近い方のハイパーボックスから得られ
る出力値が選択される。または,処理において最初に得
られた出力値が無条件に選択される。
第25図はクレーン制御システムをモデルにしたがって
自動運転したときに得られた入力データ,モデルにした
がって計算された出力データ(クレーン制御に用いられ
た),および出力値を得る過程で選択されたケースの番
号を示している。最も右側のカッコ内の3つの数字(矢
印でつながれている)は,前の方から,選択されたゴー
ル・ケース番号,ストラテジー・ケース番号,およびア
クション・ケース番号を示している。
たとえば入出力データ番号1の入力データはx=0.00
0,θ=0.000,dθ=0.000である。これらの入力データは
ゴール・ケース1のゴール条件を満たさず,他のゴール
・ケース2,3のゴール条件を満たしている(第12図参
照)。したがって,ゴール・ケース1に連鎖する10個の
ストラテジー・ケース1,2,3,4,5,6,7,8,9および10が選
択される(第20図参照)(ステップ122)。
これらのストラテジー・ケース1〜10のうち,上記入
力データを満たすストラテジー条件を持つものはストラ
テジー・ケース1のみである(第18a図参照)。したが
って,ストラテジー・ケース1に連鎖するアクション・
ケース2が選択される(第21図参照)(ステップ12
3)。
したがって,アクション・ケース2の出力変数値u=
40.00が出力データとして出力される(第9図参照)
(ステップ124,125)。
第25図において入,出力データ番号8〜10の入力デー
タxはゴール・ケース1のゴール条件を満たさないばか
りか,入力データθがゴール・ケース2のゴール条件も
満たしていない。したがって,ゴール・ケース1と2が
選択される。しかしながら,ゴール・ケース2に連鎖す
るストラテジー・ケースは存在しない。したがって,ゴ
ール・ケース1に連鎖するストラテジー・ケース1〜10
の中から,入力データがマッチするストラテジー・ケー
スが選択される。入,出力データ番号8〜10の全入力デ
ータx,θ,dθを満たすストラテジー条件をもつストラテ
ジー・ケースは存在しない。このような場合には,入力
データに最も近い(たとえば一部の入力変数についての
入力データがストラテジー条件を満たす,または,入力
データに最も近い距離にあるハイパーボックスを持つ)
ストラテジー・ケースが選択される。ストラテジー・ケ
ース5が選択される。
ストラテジー・ケース5に連鎖するアクション・ケー
スのうちで(第21図参照),各入,出力データ番号8,9,
10の入力データに最も近い入力変数値をもつアクション
・ケース9,10,11がそれぞれ選択され,それらのアクシ
ョン・ケースの出力変数値(u=40,000)が出力データ
として出力される。
第24図のステップ121〜125の処理は,制御対象から入
力データを取込むごとに(一定時間ごとに)繰返され
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モデル形成モードにおいて, a.対象を操作または制御することにより得られる入,出
    力変数値の組からなる一連のアクション・サンプルを取
    込み, b.取込んだ上記アクション・サンプルのうちの入力変数
    値に着目して,入力変数値の最初の値,最後の値,最大
    値および最小値に基づいてゴール・ケースを入力変数ご
    とに作成し, c.取込んだ上記アクション・サンプルのうちの出力変数
    値に着目して,出力変数値が同一性を保つ入力変数の範
    囲を抽出し,各範囲について,出力変数値に入力変数の
    範囲を結びつけるストラテジー・ケースを作成し, d.上記ゴール・ケースの条件を満たさない入力変数範囲
    をもつストラテジー・ケースをそのゴール・ケースに連
    鎖させ, e.上記ストラテジー・ケースにおける入力変数範囲に入
    る入力変数値をもつアクション・ケースをそのストラテ
    ジー・ケースに連鎖させ, これによって,相互に連鎖したゴール・ケース,ストラ
    テジー・ケースおよびアクション・ケースから構成され
    るヒエラルキー構造のモデルを形成し, 問題解決モードにおいて,上記の作成されたモデルを用
    いて対象を操作または制御するために, f.対象から得られる入力データを順次取込み, g.取込んだ入力データによって満たされない条件をもつ
    ゴール・ケースを捜し出し,捜し出したゴール・ケース
    に連鎖するストラテジー・ケースをリストし, h.上記のリストされたストラテジー・ケースの中から,
    上記の取込んだ入力データによって満たされる条件をも
    つストラテジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラ
    テジー・ケースに連鎖するアクション・ケースをリスト
    し, i.上記のリストされたアクション・ケースのうちで上記
    の取込んだ入力データと一致するまたは最も近い入力変
    数値をもつアクション・ケースの出力変数値を出力し, j.上記処理f〜iを入力データを取込むごとに繰返す, ヒエラルキー・モデルを用いた制御方法。
  2. 【請求項2】ゴール・ケースを作成する上記ステップb.
    が, 仮のゴール・ケースを作成するステップと, 作成したゴール・ケースを出力するステップと, ユーザによる評価を受けた後のゴール・ケースを最終的
    なゴール・ケースとするステップとから構成される,請
    求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】上記のユーザによる評価が,ゴール・ケー
    スの追加,削除および変更を含む,請求の範囲第2項に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】ストラテジー・ケースを作成する上記ステ
    ップc.が, 時間順序で配列された出力変数値の隣り合うものを順次
    比較し,変化があったときにその前後の出力変数値をス
    トアしてストラテジー・サンプルを作成するステップ
    と, 上記ストラテジー・サンプルを,上記アクション・サン
    プルを参照して,do…when…until…min…maxの形式をも
    つストラテジー・ケースに変換するステップと, 変換後の上記ストラテジー・ケースを最適化するステッ
    プとから構成される,請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】上記ストラテジー・ケースを最適化するス
    テップは,同じ出力変数値をもつ2つ以上のストラテジ
    ー・ケースの数を減少させるものである,請求の範囲第
    4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】ストラテジー・ケースとゴール・ケースの
    連鎖を,各ストラテジー・ケースに設けられたゴール・
    ケースへのポインタと,各ゴール・ケースに設けられた
    ストラテジー・ケースへのポインタとにより実現する,
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】アクション・ケースとストラテジー・ケー
    スとの連鎖を,各アクション・ケースに設けられたスト
    ラテジー・ケースへのポインタと,各ストラテジー・ケ
    ースに設けられたアクション・ケースへのポインタとに
    より実現する,請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】全く同じ入,出力変数値の組からなるアク
    ション・サンプルを,その一つを残して他を削除するこ
    とによりアクション・ケースを作成する,請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】上記一連のアクション・サンプルを,上記
    モデルを検証のためのデータとして用い,上記アクショ
    ン・サンプルをその時間の順序で一つずつ取込み, 取込んだアクション・サンプルの入力変数値によって満
    たされない条件をもつゴール・ケースを捜し出し,捜し
    出したゴール・ケースに連鎖するストラテジー・ケース
    をリストし, 上記のリストされたストラテジー・ケースの中から,上
    記取込んだ入力変数値によって満たされる条件をもつス
    トラテジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラテジ
    ー・ケースに連鎖するアクション・ケースをリストし, 上記のリストされたアクション・ケースのうちで上記の
    取込んだ入力変数値と一致するまたは最も近い入力変数
    値をもつアクション・ケースの出力変数値を出力し, これによって上記のモデルを検証する,請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  10. 【請求項10】モデル形成システムと,自動制御システ
    ムとから構成され, 上記モデル形成システムは, 対象を操作または制御することにより得られる入,出力
    変数値の組からなる一連のアクション・サンプルを取込
    んで記憶する手段, 取込んだ上記アクション・サンプルのうちの入力変数値
    に着目して,入力変数値の最初の値,最後の値,最大値
    および最小値に基づいてゴール・ケースを入力変数ごと
    に作成する手段, 取込んだ上記アクション・サンプルのうちの出力変数値
    に着目して,出力変数値が同一性を保つ入力変数の範囲
    を抽出し,各範囲について,出力変数値に入力変数の範
    囲を結びつけるストラテジー・ケースを作成する手段, 上記ゴール・ケースの条件を満たさない入力変数範囲を
    もつストラテジー・ケースをそのゴール・ケースに連鎖
    させる手段,ならびに 上記ストラテジー・ケースにおける入力変数範囲に入る
    入力変数値をもつアクション・ケースをそのストラテジ
    ー・ケースに連鎖させる手段を備え, これによって,相互に連鎖したゴール・ケース,ストラ
    テジー・ケースおよびアクション・ケースから構成され
    るヒエラルキー構造のモデルを形成するものであり, 上記自動制御システムは,上記モデル形成システムによ
    って作成されたモデルを用いて対象を操作または制御す
    るためのものであり, 対象から得られる入力データを順次取込む手段, 取込んだ入力データによって満たされない条件をもつゴ
    ール・ケースを捜し出し,捜し出したゴール・ケースに
    連鎖するストラテジー・ケースをメモリ上でリストする
    手段, 上記のリストされたストラテジー・ケースの中から,上
    記の取込んだ入力データによって満たされる条件をもつ
    ストラテジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラテ
    ジー・ケースに連鎖するアクション・ケースをメモリ上
    でリストする手段, 上記のリストされたアクション・ケースのうちで上記の
    取込んだ入力データと一致するまたは最も近い入力変数
    値をもつアクション・ケースの出力変数値を出力する手
    段,ならびに 上記処理を入力データを取込むごとに繰返すよう制御す
    る手段を備えている, ヒエラルキー・モデルを用いた制御システム。
  11. 【請求項11】ゴール・ケースを作成する上記手段が, 仮のゴール・ケースを作成する手段と, 作成したゴール・ケースを出力する手段と, ユーザによる評価を受けた後のゴール・ケースを最終的
    なゴール・ケースとして記憶する手段とから構成され
    る,請求の範囲第10項に記載のシステム。
  12. 【請求項12】上記のユーザによる評価が,ゴール・ケ
    ースの追加,削除および変更を含む,請求の範囲第11項
    に記載のシステム。
  13. 【請求項13】検証のためのデータとして用いるため
    に,上記アクション・サンプルをその時間の順序で一つ
    ずつ取込む手段, 取込んだアクション・サンプルの入力変数値によって満
    たされない条件をもつゴール・ケースを捜し出し,捜し
    出したゴール・ケースに連鎖するストラテジー・ケース
    をメモリ上でリストする手段, 上記のリストされたストラテジー・ケースの中から,上
    記取込んだ入力変数値によって満たされる条件をもつス
    トラテジー・ケースを捜し出し,捜し出したストラテジ
    ー・ケースに連鎖するアクション・ケースをメモリ上で
    リストする手段,ならびに 上記のリストされたアクション・ケースのうちで上記の
    取込んだ入力変数値と一致するまたは最も近い入力変数
    値をもつアクション・ケースの出力変数値を出力する手
    段を備え, これによって上記のモデルを検証する,請求の範囲第10
    項に記載のシステム。
JP51749796A 1994-12-28 1995-12-14 ヒエラルキー・モデルを用いた制御システムおよび方法 Expired - Fee Related JP3196938B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US36497094A 1994-12-28 1994-12-28
US364,970 1994-12-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3196938B2 true JP3196938B2 (ja) 2001-08-06

Family

ID=23436932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51749796A Expired - Fee Related JP3196938B2 (ja) 1994-12-28 1995-12-14 ヒエラルキー・モデルを用いた制御システムおよび方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0749057B1 (ja)
JP (1) JP3196938B2 (ja)
KR (1) KR970700877A (ja)
CN (1) CN1106601C (ja)
DE (1) DE69532237T2 (ja)
WO (1) WO1996020438A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7623932B2 (en) * 1996-03-28 2009-11-24 Fisher-Rosemount Systems, Inc. Rule set for root cause diagnostics
US7949495B2 (en) 1996-03-28 2011-05-24 Rosemount, Inc. Process variable transmitter with diagnostics
US8290721B2 (en) 1996-03-28 2012-10-16 Rosemount Inc. Flow measurement diagnostics
US8112565B2 (en) 2005-06-08 2012-02-07 Fisher-Rosemount Systems, Inc. Multi-protocol field device interface with automatic bus detection
US20070068225A1 (en) 2005-09-29 2007-03-29 Brown Gregory C Leak detector for process valve
US7953501B2 (en) 2006-09-25 2011-05-31 Fisher-Rosemount Systems, Inc. Industrial process control loop monitor
US7750642B2 (en) 2006-09-29 2010-07-06 Rosemount Inc. Magnetic flowmeter with verification
US8898036B2 (en) 2007-08-06 2014-11-25 Rosemount Inc. Process variable transmitter with acceleration sensor
JP5141905B2 (ja) * 2007-12-28 2013-02-13 オムロン株式会社 安全マスタ
US9207670B2 (en) 2011-03-21 2015-12-08 Rosemount Inc. Degrading sensor detection implemented within a transmitter
ITMI20120101A1 (it) * 2012-01-27 2013-07-28 Saipem Spa Sistema elettronico, metodo e programma di controllo di una rampa di varo a configurazione variabile di un natante di posa per varare una tubazione su un letto di un corpo d'acqua
US9052240B2 (en) 2012-06-29 2015-06-09 Rosemount Inc. Industrial process temperature transmitter with sensor stress diagnostics
US9602122B2 (en) 2012-09-28 2017-03-21 Rosemount Inc. Process variable measurement noise diagnostic
CN112200319A (zh) * 2020-10-20 2021-01-08 北京计算机技术及应用研究所 一种实现无人车导航避障的规则推理方法及***

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2533942B2 (ja) * 1989-03-13 1996-09-11 株式会社日立製作所 知識抽出方法およびプロセス運転支援システム
JPH05204405A (ja) * 1992-01-23 1993-08-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 入出力関係推定装置
JPH05257695A (ja) * 1992-03-16 1993-10-08 Hitachi Ltd ルール自動生成方式
JP3028390B2 (ja) * 1993-03-26 2000-04-04 株式会社山武 冷凍機の稼働エネルギー量推定装置
CA2118885C (en) * 1993-04-29 2005-05-24 Conrad K. Teran Process control system
JPH06314104A (ja) * 1993-04-30 1994-11-08 Yamatake Honeywell Co Ltd 非線形制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP0749057B1 (en) 2003-12-03
DE69532237T2 (de) 2004-10-21
CN1106601C (zh) 2003-04-23
EP0749057A1 (en) 1996-12-18
KR970700877A (ko) 1997-02-12
DE69532237D1 (de) 2004-01-15
EP0749057A4 (en) 1997-07-02
WO1996020438A1 (fr) 1996-07-04
CN1142269A (zh) 1997-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3196938B2 (ja) ヒエラルキー・モデルを用いた制御システムおよび方法
US11062617B2 (en) Training system for autonomous driving control policy
Lee et al. A hybrid gp/ga approach for co-evolving controllers and robot bodies to achieve fitness-specified tasks
Flood et al. Neural networks in civil engineering. II: Systems and application
Konidaris et al. Constructing skill trees for reinforcement learning agents from demonstration trajectories
CN113826051A (zh) 生成实体***零件之间的交互的数字孪生
Sanders et al. AI tools for use in assembly automation and some examples of recent applications
Dorigo Editorial introduction to the special issue on learning autonomous robots
CN108830376B (zh) 针对时间敏感的环境的多价值网络深度强化学习方法
Babiker et al. Convolutional neural network for a self-driving car in a virtual environment
CN113614743A (zh) 用于操控机器人的方法和设备
JP3210473B2 (ja) ビジュアルフィードバック制御装置
Guida et al. An Integrated BIM-IoT approach to support energy monitoring
Loula et al. Learning constraint-based planning models from demonstrations
Hurst et al. TCS learning classifier system controller on a real robot
Filipic et al. A combined machine learning and genetic algorithm approach to controller design
JP3400062B2 (ja) プラント制御装置及びトンネル換気制御装置
Liu et al. Design of transfer reinforcement learning mechanisms for autonomous collision avoidance
Davoodabadi Farahani et al. Acquiring reusable skills in intrinsically motivated reinforcement learning
JP4164669B2 (ja) モデル作成装置、情報分析装置、モデル作成方法、情報分析方法、およびプログラム
Hatano et al. GBDT modeling of deep reinforcement learning agents using distillation
JP4940406B2 (ja) モデル作成装置、情報分析装置、モデル作成方法、情報分析方法、およびプログラム
JPH05342189A (ja) ネットワーク型情報処理装置の学習システム
Rairán-Antolines Performance evaluation of a Time Scale Controller
Nauck et al. The evolution of neuro-fuzzy systems

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080608

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090608

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090608

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100608

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100608

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120608

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130608

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees