JP3196164U - 積層化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面における硬度、耐擦傷性、光沢性、及び鮮映性が優れた積層化粧板を提供する。【解決手段】化粧基板2と、前記化粧基板2の少なくとも一方の面に形成され、絵柄7が表示されてなる化粧紙3と、前記化粧紙3における化粧基板2とは反対側の面に形成されてなる接着層4と、前記接着層4における化粧紙3とは反対側の面に形成されてなるフィルム層5とを有し、前記化粧紙3と前記化粧基板2とは、メラミン樹脂9によって貼り付けられてなり、前記フィルム層5における前記接着層4とは反対側の面に、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層6を備えることを特徴とする積層化粧板1。【選択図】図1

Description

本考案は積層化粧板に関し、更に詳しくは、表面における硬度、耐擦傷性、光沢性、及び鮮映性が優れた積層化粧板に関する。
従来、建物の床、壁、及び天井等を形成する内装材、台所におけるキャビネットの扉部を構成する部材、並びに家具の側板や天板等を構成する板材として、積層化粧板が広く用いられている。通常、積層化粧板は、木材等で形成された化粧基板の表面に数種類の層が積層されることによって形成される。積層化粧板における各層が加工されることにより、積層化粧板に種々の機能や特性が付与される。特に、化粧基板の表面に絵柄等が印刷された化粧シート(「化粧紙」と称されることもある。)を貼り付けることによって、様々な模様を備えた積層化粧板を製造することが従来行われている。
このような積層化粧板の具体例として、特許文献1には、「木質板の外面に樹脂層を積層して構成した基板に、水分と反応して硬化する接着剤又は水溶性接着剤により化粧シートを貼着して成ることを特徴とする化粧シート貼り木質ボード」が開示されている(特許文献1、請求項1参照)。しかし、特許文献1には、化粧シート貼り木質ボードの外観が観察者に与える印象について、記載も示唆もされていない。
特許文献1のように、積層化粧板における最も外側の表面に化粧シートが設けられると、化粧シートに印刷された絵柄は、他の層を通すことなく、直接観察者の目に入ることとなる。本考案の考案者らの検討によると、化粧シートの表面は、光沢が不十分であり、外部の像を反射しにくいことが多い。積層化粧板は、日常生活において人の目に触れる機会が多いので、近年、積層化粧板の表面の美観を向上させることが望まれている。特に、積層化粧板の表面における光沢度を上げ、外部の像が表面において反射されやすいように鮮映性を向上させることにより、観察者に高級感のある落ち着いた印象を与えることのできるデザインを備えた積層化粧板を提供することが望まれている。
特願2006−272673号
本考案が解決しようとする課題は、表面における硬度、耐擦傷性、光沢性、及び鮮映性が優れた積層化粧板を提供することである。
前記課題を解決するための本考案の手段は、
(1)化粧基板と、前記化粧基板の少なくとも一方の面に形成され、絵柄が表示されてなる化粧紙と、前記化粧紙における化粧基板とは反対側の面に形成されてなる接着層と、前記接着層における化粧紙とは反対側の面に形成されてなるフィルム層とを有し、前記化粧紙と前記化粧基板とは、メラミン樹脂によって貼り付けられてなり、前記フィルム層における前記接着層とは反対側の面には、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層を備えることを特徴とする積層化粧板であり、
(2)前記化粧基板は、パーティクルボード又は中密度繊維板であることを特徴とする前記(1)に記載の積層化粧板であり、
(3)前記化粧紙は、チタン紙であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の積層化粧板であり、
(4)前記接着層は、湿気硬化型のウレタン樹脂が硬化されてなることを特徴とする前記(1)から(3)までのいずれか一項に記載の積層化粧板であり、
(5)前記フィルム層は、ポリエステル及び/又はアクリル樹脂によって形成されてなることを特徴とする前記(1)から(4)までのいずれか一項に記載の積層化粧板である。
本考案においては、化粧紙に印刷された絵柄が、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層を通して、観察者によって観察される。この際に、化粧基板の表面は光を受けて輝く程度が大きく、光沢度に優れる。また、化粧基板の表面は鮮映性に優れており、表面において反射する像が鮮明に視認される。よって、本考案における積層化粧板は、観察者に対して、表面の透明性が高く高級感があり、深みの感じられるデザインであるという印象を与えることができる。
さらに、本考案によると、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層は、硬度及び耐擦傷性に優れているので、外部からの衝撃によっても破損しにくく傷つきにくい積層化粧板が提供される。
図1は、本考案に係る積層化粧板の一例であり、縦断面図である。 図2は、本考案に係る積層化粧板の他の一例であり、縦断面図である。
化粧基板は、表面に化粧紙及びフィルム層等が積層された時に変形しない程度の強度を有する部材であればよい。化粧基板の形状は特に制限されず、例えば、一定の厚さを有する板状、シート状、長尺状等であればよい。化粧基板を構成する材料は、特に限定されず、木材、セラミックス、金属、及びプラスチック等が好適例である。さらに具体的には、化粧基板として、木材単板、合板、パーティクルボード、及び中密度繊維板(「MDF」と称することがある。)等の木質基材、石膏ボード、硅酸カルシウム、木質セメント板、及び軽量気泡コンクリート板等の無機質系基材、銅板及び鉄板等の金属系基材、並びに、ポリカーボネート板及びアクリル板等の合成樹脂系基材等を用いることができる。これらの中でも、木材によって形成される化粧基板を用いることが好ましく、さらに具体的には、パーティクルボード又は中密度繊維板を化粧基板として用いることが特に好ましい。パーティクルボード又は中密度繊維板を化粧基板として用いることにより、後述するように化粧基板と化粧紙とをメラミン樹脂によって貼り付けた際に、平滑でクラックのない表面を有し、十分な強度を有する低圧メラミン化粧板が得られる。
化粧基板の厚さは特に制限されないが、例えば15mm以上25mm以下であることが望ましい。化粧基板の厚さが15mmよりも薄いと、化粧基板の強度が十分でないことがあり、化粧基板の厚さが25mmよりも厚いと、表面を加工する際に取扱いづらいことがある。
化粧基板の少なくとも一方の表面には、化粧紙が設けられる。化粧紙は、化粧基板の表面の一部に設けられていてもよく、化粧基板の表面の全面に設けられていてもよい。例えば、図1における例では、化粧基板の一方の表面の全面に化粧紙が設けられ、図2における例では、化粧基板の表面及び裏面それぞれの全面に化粧紙が設けられる。また、化粧基板及び化粧紙の平面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、多角形等が挙げられる。化粧紙の平面形状は、矩形であることが特に好ましい。
化粧紙としては、従来公知の製品を用いることができ、特にチタン紙を用いることが好ましい。チタン紙は、酸化チタン及びバッファー剤等が製造の過程で添加されてなり、製造後におけるpHが7前後となる紙であればよい。製造後における紙のpHは、例えば、JIS P8113−2における熱水抽出pH試験法によって測定される。チタン紙を化粧紙として用いることにより、化粧基板の色調を目立たなくすることができるとともに、積層化粧板の耐熱性及び耐薬品性を向上させることができる。チタン紙の坪量は、60g/m以上120g/m以下であることが好ましい。このような坪量のチタン紙を用いることによって、強度を十分に確保するとともに操作性に優れる化粧紙が得られる。
化粧紙には絵柄が表示されてなる。化粧紙に絵柄を表示させる態様としては、例えば、化粧紙の表面に絵柄を印刷すること、及び化粧紙の表面に絵柄を手書きすること等が挙げられる。化粧紙の表面に絵柄を印刷する方法は特に制限されず、例えば、凸版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法、孔版印刷法等を用いることができる。化粧紙に描かれる絵柄の種類は、特に限定されない。例えば、木目、石目、タイル様等の模様、又は人物画、風景画等の絵が化粧紙に描かれていてもよい。
化粧基板と化粧紙とは、メラミン樹脂によって貼り付けられる。より具体的には、化粧基板と化粧紙との間には、メラミン樹脂を低圧条件下で熱プレス処理することによって得られる低圧メラミン層が設けられる。さらに具体的には、低圧メラミン層は、メラミン樹脂を160℃以上190℃以下の温度条件下で、15kg/cm以上30kg/cm以下程度の圧力をかけながら、40秒以上90秒以下の間、プレスすることによって得られる。例えば、メラミン樹脂を含む含浸液に化粧紙を含浸させ、化粧紙に付着するメラミン樹脂の濃度が所定の値になるように乾燥させた後に、この化粧紙を化粧基板の表面に載置し、その上に鏡面板を重ね、熱プレスを行うことにより、化粧基板と化粧紙とをメラミン樹脂によって貼り付けることができる。このように、15kg/cm以上30kg/cm以下程度という低圧の条件下で化粧基板と化粧紙とを貼り付けた部材は、一般に、低圧メラミン化粧板と称されることがある。また、本考案における化粧基板と化粧紙との代わりに、市販されている低圧メラミン化粧板を用いることもできる。
図1及び図2には示されていないが、低圧メラミン化粧板の表面、言い換えると、化粧紙における化粧基板との積層面とは反対側の面には、着色がなされた着色層が設けられていてもよい。前記着色層として、例えば、色のついた透明状のフィルムを用いることができる。このような着色層を設けることによって、化粧紙に印刷された絵柄の色調を変えることができ、積層化粧板に接する使用者に特別な印象を与えることができる。
化粧紙における化粧基板と反対側の面には、接着層が設けられる。接着層は接着剤を硬化してなり、化粧紙とフィルム層とを接着させる機能を有する。接着層に用いられる接着剤は、化粧紙とフィルム層とを十分な強度で接着させることができる限りにおいて特に限定されず、例えば、ホットメルト系の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を用いることができる。湿気硬化型ウレタン樹脂を硬化してなる接着層は、低圧メラミン化粧板の表面と後述するフィルム層とを十分な強度で接着させることができるとともに、十分な透明度を有しており接着層の裏面に形成された化粧紙の絵柄が観察者に視認されることを阻害することがない。ホットメルト系の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤は、加熱することによって溶融され、空気中の湿気と反応することによって硬化し、ウレタン樹脂を主成分として含有する接着剤であればよい。例えば、ホットメルト系の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤としては、株式会社クライベリットジャパン製のフラットラミネーション用標準接着剤を好適例として用いることができる。ホットメルト系の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤(以下、単に「前記接着剤」と称することがある。)から接着層を形成させるには、例えば、110℃以上130℃以下程度の温度にまで加熱されたダイコーター、又はロールコーターによって前記接着剤を液状にした後に、低圧メラミン化粧板の表面又は後述するフィルム層の裏面に塗工し、前記接着剤が溶融された状態の下で、低圧メラミン化粧板とフィルム層とを貼り合わせ、常温条件下において静置することにより前記接着剤を固化させればよい。接着層は、低圧メラミン化粧板の表面又はフィルム層の裏面における全面に設けられていてもよく、一部に設けられていてもよい。
フィルム層は、接着層における化粧紙と反対側の面に形成される。フィルム層は、フィルム層の裏面側に形成される化粧紙の絵柄を観察者に透視させることができる部材であればよく、通常透明である。また、フィルム層は着色をされていてもよく、無着色であってもよい。また、フィルム層を低圧メラミン化粧板の少なくとも一方の表面に接着層を介して設けることにより、積層化粧板におけるフィルム層が設けられた面を、凹凸が少なく比較的平滑にすることができる。
フィルム層の表面、更に詳しくはフィルム層における接着層との積層面とは反対側の表面には、紫外線硬化性樹脂を架橋硬化してなる表面層が形成される。積層化粧板の観察者は、前記表面層を通して化粧紙における絵柄を観察することによって、高い鮮映性、高い光沢度、及び透明で深みのある像を観察することができる。よって、本考案にかかる化粧基板は、観察者に対して、表面の透明性が高く、高級感があり、深みの感じられるデザインであるという印象を与えることができる。
フィルム層は、フィルム層の裏側に形成された化粧紙における絵柄を観察できる程度に透明度の高い樹脂によって形成されていればよく、特に、ポリエステル及び/又はアクリル樹脂によって形成されてなることが好ましい。フィルム層がポリエステル及び/又はアクリル樹脂によって形成されると、フィルム層の透明度を十分に確保することができるので好ましい。また、ポリエステルの好適例としてポリエチレンテレフタレート(「PET」と称されることがある。)が挙げられ、アクリル樹脂の好適例としてポリメチルメタクリレート樹脂(「PMMA」と称されることがある。)が挙げられる。
表面層は、フィルム層の表面に設けられ、紫外線硬化性樹脂が架橋硬化されてなる。このような表面層は、光を反射する能力が高いので光沢性に優れ、外部からの像を鮮明に反射することができるので鮮映性に優れる。表面層は、裏側に設けられた化粧紙における絵柄が観察される程度の透明度を有していればよく、より具体的には、UVハードコート用の樹脂として市販されている樹脂をフィルム層の表面に塗布乾燥させることにより形成される。さらに具体的には、ウレタンアクリレートを主成分としアクリルオリゴマー及び又はアクリルモノマーを含有する樹脂に、光反応開始剤を添加し、希釈溶剤によって粘度調節した配合液を、フィルム層の表面に均一に塗工し、配合液を乾燥させた後に、UV照射器によって波長200nm以上440nm以下程度の紫外線を照射することによって、フィルム層の表面に表面層を形成させることができる。前記光反応開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン又はその誘導体等が好適例として用いられる。また、前記配合液には、必要に応じて各種の添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、反応性シリコン及びアルミナ微粒子等の耐摩剤、レベリング剤、帯電防止剤、光安定剤、着色剤等が挙げられる。フィルム層の表面に配合液を塗工するには、例えば、無塵環境下において、グラビアロールコーター、コンマコーター、及びリップコーター等の従来公知である塗工装置を用いることができる。前記UV照射器としては、例えば、高圧水銀灯、又はメタルハライドランプ等が好適例として挙げられる。尚、表面層は、1層だけ設けられてもよく、複数層設けられてもよい。
フィルム層の形状は特に制限されないが、通常、フィルム層は薄膜のシート状であればよい。フィルム層の平面形状もまた特に制限されないが、例えば、多角形状、円形状、楕円形状等が挙げられる。フィルム層の平面形状は、低圧メラミン化粧板の平面形状と同じ形状であることが好ましい。さらに具体的には、低圧メラミン化粧板及びフィルム層はともに、平面形状が同じ大きさ及び形状の矩形であることが特に好ましい。また、表面層は、通常、薄膜のシート状に形成され、表面層の平面形状はフィルム層の表面形状と同一であることが好ましい。表面層の平面形状とフィルム層の表面形状とが同一であると、フィルム層における接着層と接する面とは反対側の面の全面が、表面層によって被覆されることとなり、積層化粧板の表面全体を平滑にすることができるとともに、積層化粧板の表面全体に高光沢性及び高鮮映性を付与することができる。
フィルム層及び表面層の厚さは、本考案の効果を達成することができる限りにおいて特に制限されないが、例えば、フィルム層と表面層とを合わせた厚さが、50μm以上200μm以下であることが好ましい。フィルム層及び表面層の厚さが前記値の範囲内であると、フィルム層及び表面層の強度を十分に確保することができるとともに、フィルム層及び表面層における透明度を十分に確保することができる。
化粧紙、接着層、及びフィルム層は、図1で示される例のように化粧基板のいずれか一方の面に設けられていてもよく、図2で示される例のように化粧基板の表面及び裏面の両方に設けられていてもよい。
図2においては、化粧基板22の表面には、低圧メラミン層29、化粧紙23、接着層24、フィルム層25及び表面層26が設けられ、化粧基板22の裏面には、低圧メラミン層39、化粧紙33、接着層34、フィルム層35及び表面層36が設けられる。図2のように低圧メラミン化粧板の表面及び裏面の両方に、化粧紙、接着層、フィルム層、及び表面層を設けると、表側及び裏側の両面において異なる外観を備えた積層化粧板が提供される。
図1においては、化粧基板2の表面には、低圧メラミン層9、化粧紙3、接着層4、フィルム層5、及び表面層6が設けられる一方で、化粧基板2の裏面には、低圧メラミン層19及び反り防止用化粧紙8が設けられる。反り防止用化粧紙8は、化粧基板2の裏面を保護するとともに、化粧基板2と化粧紙3とを熱プレス処理して低圧メラミン層9を形成させる際に、化粧基板2と化粧紙3との膨張率の差によって化粧基板2に反りが生じることを防止する機能を有する。反り防止用化粧紙8の厚さは特に制限されないが、化粧紙の厚さと同程度であれば、化粧基板の反りを有効に防止することができる。反り防止用化粧紙8の材料は、前記化粧紙3の材料と同じであってもよいし、同じでなくてもよい。反り防止用化粧板8としては、厚紙を好適に用いることができる。
反り防止用化粧紙8と化粧基板2とは、メラミン樹脂によって貼り付けられる。例えば、化粧基板2の表面にメラミン樹脂を含む化粧紙3を載置し、化粧基板2の裏面にメラミン樹脂を含む反り防止用化粧紙8を敷き、化粧紙3及び反り防止用化粧紙8の表面に鏡面板を重ね、熱プレスを行うことにより、化粧基板2、化粧紙3、及び反り防止用化粧紙8をメラミン樹脂によって貼り付けることができる。160℃以上190℃以下の温度条件下で、15kg/cm以上30kg/cm以下程度の圧力により熱プレスを行うことにより、熱プレス後において化粧基板2の表面及び裏面に、それぞれ低圧メラミン層9及び19が形成される。
次に、本考案の作用について説明する。
本考案に係る積層化粧板におけるフィルム層の裏側に設けられた化粧紙に描かれた絵柄は、接着層、フィルム層、及び表面層を介して観察される。表面層は、光を反射して輝きやすく、高い光沢を有する。また、表面層は、反射する像が鮮明に観察され、鮮映性が優れている。よって、前記絵柄が表面層を介して観察される際に、積層化粧板の表面は、高光沢であって、反射像が鮮明に視認されるような外観を呈する。このように、高光沢で鮮映性に優れた外観に使用者が接すると、この積層化粧板は深みがあり、高級感を感じさせるデザインであると、使用者は認識することになる。
また、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層は硬度に優れているので、積層化粧板に積層方向に沿って大きな力が加わっても、積層化粧板が簡単に変形したり破壊したりすることが防止される。また、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層は耐擦傷性に優れているので、積層化粧板を使用している間に、人間の爪や鋭利な物質の先が積層化粧板の表面を擦ることがあっても、積層化粧板の表面は傷つきにくく、長年の使用後にも傷の少ない積層化粧板が維持される。
次に、実施例について説明する。
(実施例1)
(1)含浸化粧紙の作製
化粧紙を、低圧メラミン樹脂の配合液に浸漬させた。その後、スクイーズロールを用いて化粧紙に付着した樹脂を絞り、熱勾配のある熱風フローティング乾燥炉においてプレキュアー処理を行うことにより、含浸化粧紙が得られた。含浸化粧紙における低圧メラミンの付着重量は、含浸化粧紙全体の重量に対して60%であり、含浸化粧紙における揮発成分の付着重量は、含浸化粧紙全体の重量に対して6%であった。尚、前記化粧紙としては、坪量が80g/mであり、表面にウォールナットの木目柄が印刷された中性着色チタン紙を使用した。
また、坪量が80g/mである中性白色チタン紙について、同様の含浸操作を行うことにより、反り防止用含浸化粧紙が得られた。
(2)低圧メラミン化粧板の作製
20mmの厚さを有するパーティクルボードの表面に前記含浸化粧紙を配し、裏面に前記反り防止用含浸化粧紙を配した。その後、鏡面板とクッションシートとを備えた両面プレス機により、180℃、25kgf/cm、60秒間の条件下で熱プレス処理を行うことにより、化粧基板、化粧紙、及び反り防止用含浸化粧紙がメラミン樹脂によって貼り付けられた低圧メラミン化粧板が得られた。
(3)フィルム層及び表面層の作製
188μmの厚さを有する超高透明両面易接着PETフィルム(東洋紡製:コスモシャインA4300、以下単に「フィルム層」と称する。)の片面に、ハードコート用ウレタンアクリレートUV樹脂配合液を、マイクログラビアロールによるキスリバース方式を用いて、コーティングした。その後、乾燥炉においてコーティングにおける揮発成分を除去し、120WのUV照射器においてウレタンアクリレートを紫外線硬化させることにより、厚さが5μmであり、密度が約5g/mである表面層をフィルム層の表面に形成させた。
(4)低圧メラミン化粧板とフィルム層との接着
前記フィルム層の裏面、言い換えると、表面層が形成されている面とは反対側の面に、湿気硬化型ウレタン接着剤(株式会社クライベリットジャパン製:Reactive PUR Hotmelt 711.1)を、120℃に加熱溶融したダイコーターを用いて、塗工膜の密度が100g/mとなるように、均一塗工した。その直後に、前記低圧メラミン化粧板の表面と、前記フィルム層の裏面とを貼り合わせ、冷却ロールを用いて圧着し、湿気硬化型ウレタン接着剤が硬化するまで室温で静置した。これにより、本考案に係る積層化粧板が得られた。
(5)積層化粧板の表面における光沢度の測定
前記積層化粧板において表面層が形成されている面(以下、単に「表面」と称することがある。)の光沢度を測定した。光沢度の測定は、光沢度計を用い、JISZ8741に準じて行った。結果を以下の表1に示す。
(6)積層化粧板の表面における鮮映性の評価
直管型蛍光灯の真下に前記積層化粧板を置き、積層化粧板の表面を観察した。積層化粧板の表面に、前記直管型蛍光灯の反射像が歪みなく確認された場合は鮮映性が良好であり、歪みはあるものの前記直管型蛍光灯の反射像が確認された場合は鮮映性が普通であり、歪みが激しく前記直管型蛍光灯の反射像が確認できなかった場合は鮮映性が不良であるとした。表1において、それぞれ結果が良好であった例を〇、結果が普通であった例を△、及び結果が不良であった例を×で示した。
(7)積層化粧板の硬度測定
積層化粧板の表面の硬度を、JIS5600−5−4に準じて測定した。結果を以
下の表1における鉛筆硬度の欄に示す。
(8)積層化粧板の耐擦傷性評価
スチールウール#0000を、積層化粧板の表面に10往復擦り合わせた。その後、積層化粧板の表面を目視で観察し、表面における傷の付き具合を評価した。表面にほとんど傷が視認されなかった場合には耐擦傷性が良好であり、表面に僅かな傷は視認されたが目立った傷は確認されなかった場合には耐擦傷性が普通であり、表面に目立った傷が視認された場合には耐擦傷性が不良であると評価した。表1において、耐擦傷性が良好、普通、及び不良である例は、それぞれ、〇、△、及び×で示される。
(9)フィルム層の剥離耐性評価
JIS5600−5−6におけるクロスカット法を用いて、低圧メラミン化粧板におけるフィルム層の剥離耐性を評価した。クロスカット法においてセロテープ(登録商標)を剥がした際に、表面において碁盤目状のカット部が形成されたフィルム層に全く剥がれが生じなかった場合を良好とした。また、クロスカット法においてセロテープ(登録商標)を剥がした際に、碁盤目状のカット部における縦線と横線との交差部で、フィルム層が僅かに剥がれた場合を不良とした。表1において、剥離耐性が良好である例を〇、不良である例を×で示した。
(10)意匠性の評価
積層化粧板を表面から観察し、表面の光沢感、鮮映性、透明感、及び像の深み等を総合的に考慮し、観察者の印象に基づいて積層化粧板の意匠性を評価した。意匠性の評価結果は、優、良、可、及び不可の4段階に順序づけした。
(比較例1)
前記(3)において、フィルム層としてPETフィルム(東洋紡株式会社製:E5001 188μm)を使用し、フィルム層の表面に表面層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様に積層化粧板を作製し、前記(5)〜(10)と同様の実験を行った。
(比較例2)
前記(2)で得られた低圧メラミン化粧板を使用し、前記(5)〜(10)と同様の実験を行った。
(比較例3)
市販されている積層化粧板Aを用いて前記(5)〜(10)と同様の実験を行った。積層化粧板Aは、メラミン樹脂を含浸させたオーバーレイ紙及び化粧紙と、フェノール樹脂を含浸させたクラフト紙とを積層し、150℃程度の高温、100kg/cm程度の高圧下でプレス成型された製品である。積層化粧板Aは、一般に高圧メラミン化粧板とも称され、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層を備えていない。
Figure 0003196164
表面層が設けられていない比較例1は、実施例に比べて光沢度が劣っており、意匠性においても劣っていた。また、比較例1は、実施例に比べて硬度及び耐擦傷性についても劣っていた。
フィルム層及び表面層が設けられていない比較例2は、実施例に比べて光沢度が著しく低く、鮮映性においても劣っており、意匠性が良好ではなかった。また、耐擦傷性及び剥離耐性においても実施例に比べて劣っていた。
市販品である積層化粧板Aを用いた比較例3は、鮮映性、耐擦傷性、及び剥離耐性が、実施例に比べて劣っていた。
1、21 積層化粧板
2、22 化粧基板
3、23、33 化粧紙
4、24、34 接着層
5、25、35 フィルム層
6、26、36 表面層
7、27、37 絵柄
8 反り防止用化粧紙
9、19、29、39 低圧メラミン層

Claims (5)

  1. 化粧基板と、前記化粧基板の少なくとも一方の面に形成され、絵柄が表示されてなる化粧紙と、前記化粧紙における化粧基板とは反対側の面に形成されてなる接着層と、前記接着層における化粧紙とは反対側の面に形成されてなるフィルム層とを有し、
    前記化粧紙と前記化粧基板とは、メラミン樹脂によって貼り付けられてなり、
    前記フィルム層における前記接着層とは反対側の面に、紫外線硬化性樹脂が硬化されてなる表面層を備えることを特徴とする積層化粧板。
  2. 前記化粧基板は、パーティクルボード又は中密度繊維板であることを特徴とする請求項1に記載の積層化粧板。
  3. 前記化粧紙は、チタン紙であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層化粧板。
  4. 前記接着層は、湿気硬化型のウレタン樹脂が硬化されてなることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の積層化粧板。
  5. 前記フィルム層は、ポリエステル及び/又はアクリル樹脂によって形成されてなることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の積層化粧板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023042922A1 (ja) * 2021-09-17 2023-03-23 三菱ケミカル株式会社 多層フィルムの製造方法、メラミン化粧板の製造方法、多層フィルム、メラミン化粧板用保護フィルム、及びメラミン化粧板

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WO2023042922A1 (ja) * 2021-09-17 2023-03-23 三菱ケミカル株式会社 多層フィルムの製造方法、メラミン化粧板の製造方法、多層フィルム、メラミン化粧板用保護フィルム、及びメラミン化粧板

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