JP3195093B2 - ダイヤモンド膜の形成方法 - Google Patents

ダイヤモンド膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体用基板材料や焼
結体材料あるいは金属材料の表面に密着性良好でかつ優
れた膜質を備えたダイヤモンド薄膜を形成する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】人工ダイヤモンド材料合成の研究が古く
から行われ発展してきた。人工ダイヤモンドの合成方法
は、高圧合成法と大気圧ないし低圧の気相成長法に分け
ることが出来る。高圧合成法では温度差法・融剤法・爆
発等を利用した衝撃法によって、微結晶粒子・多結晶焼
結体・ミリメートルサイズの単結晶粒子等の様々な形式
のダイヤモンド材料を形成することが出来る。また気相
成長法はダイヤモンド薄膜を各種基板材料表面に形成す
る方法であり、ダイヤモンドライクカーボン(結晶構造
を持たず、かつダイヤモンドに近い硬度を持つ炭素材料
である。以下DLCと呼称する)を含めて広く研究が成
されている。
【0003】人工ダイヤモンドに関しては特有の硬度・
透明度・熱伝導性・高絶縁性等を利用して、様々な応用
が提案されてきた。例えば硬度と熱伝導性を利用して長
寿命切削工具材料や電子材料用ヒートシンクに、可視光
〜赤外線領域の透明度を利用して赤外線レーザ等の光学
窓材料に、高絶縁性を生かして電子デバイス材料にと、
多くの提案や研究が行われてきた。
【0004】高圧合成法では、上記の応用例の内で切削
工具材料やヒートシンクに関してはようやく初歩的な実
用化が成されつつある様であるが、板や棒等単純形状の
試料しか得られず、また大きさも最大で10数mm角が限
度であるなどいまだ制約がある。ゆえに工作機械分野で
要求される複雑な形状の工具を提供するには、非常に不
利であると言える。
【0005】気相成長法は各種基体上にダイヤモンド薄
膜を形成する方法であり、上記の高圧合成ダイヤモンド
の持っていた大きさや形状の限界を解消し、半導体材料
等の多方面へダイヤモンド応用の可能性を広げることが
期待されている。対象となるのは工具だけでなく、半導
体素子などの開発の試みも盛んに行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に気相成長法
によって人工ダイヤモンドの応用範囲は大きく広がった
訳であるが、該手法を用いた各種ダイヤモンド製品にお
いて問題となっていることにダイヤモンド薄膜と基体と
の密着性がある。工具材料の様な機械的に過酷な環境に
晒されるもののみならず、ヒートシンク・半導体材料分
野においても基板上で薄膜の構造を安定に確保するとい
う意味で重要である。しかし基体材料の種類を問わず該
密着性は非常に貧弱である。
【0007】ダイヤモンド薄膜の密着性が脆弱な理由は
次のような事によると考えられている。 1.ダイヤモンド薄膜と基体との熱膨張率の差 ダイヤモンドの成膜基体は500〜800℃、方法によ
っては1000℃付近まで加熱する必要がある。例えば
代表的な半導体基板材料であるSi基板の熱膨張率は
2.4であるのに対してダイヤモンドのそれは1.0〜
1.5と小さくなっている。密着性は温度以外の成膜条
件によっても大きく変化する事が明らかになっている
が、この熱膨張率の差も非常に大きな影響を与えること
が知られている。
【0008】2.ダイヤモンド薄膜に蓄積された内部応
力 完成したダイヤモンド薄膜の断面観察から、ダイヤモン
ド薄膜の成長は基板表面の核から結晶が等方的に成長し
ていき、成長途中で結晶粒子が衝突して成長方向が制限
されることによりテーパー状および/もしくは柱状の結
晶粒子へと構造を変化させられて、基板に対し概ね垂直
に異方成長した薄膜を形成していくと考えられている。
この為に膜の内部には非常に強い圧縮応力が蓄積される
ことになる。
【0009】又、密着性を向上させるために、以下に示
す様な試みがなされてきた。 1.中間層形成 基体材料とダイヤモンドの中間の格子定数・熱膨張率を
有する材質の薄膜により両者の界面に緩衝帯として中間
層を設ける。例えば結晶性薄膜として窒化珪素・炭化珪
素(好ましくはβ型炭化珪素)・窒化硼素(好ましくは
立方晶窒化硼素)・炭化チタン・窒化チタン等を用い、
また成膜工程をより簡便化したければDLCや窒化珪素
・炭化珪素・窒化硼素・炭窒化硼素・炭化チタン・窒化
チタン等のアモルファス薄膜を用いても良い。これによ
り基板と薄膜間の熱膨張率差や格子定数差の解消を図
り、内部応力蓄積を緩和する。ただし中間層成膜機構が
介入するためどうしてもプロセスは煩雑化する。また半
導体デバイスとしての応用のためには中間層作成に伴う
電気的特性の変化等の影響を考慮する必要がある。
【0010】2.ダイヤモンド薄膜の内部応力低減 成膜時の加熱温度を低減させることによって、冷却時に
発生する歪を減少させ膜の剥離を防止する。ただし一般
にその成膜方法や成膜条件に適当な温度範囲以下の成膜
では、無定形炭素成分の生成により膜質が低下したり、
あるいは極端に成膜速度が低下したりする。膜中に窒素
等の不純物を導入する事によって結晶粒径を小さくし、
先に述べた結晶粒子のテーパー化による内部応力の蓄積
を緩和するという試みも成されているが、言うまでもな
く膜質は低下する。
【0011】3.アンカー効果の利用 基体表面に機械的または化学的エッチングまたはレーザ
等にて微細な凹凸加工を施し、その後通常の前処理工程
を経てダイヤモンド成膜をおこなう。これにより基体表
面に微細なダイヤモンドアンカーが食い込んだ構造を形
成し、密着性良好なダイヤモンド薄膜を形成しようとい
うものである。特に工具材料の分野で提案された方法で
あるが、基体として用いられるWC焼結体において十分
な密着性が得られていない事からも明らかなように、基
体の表面とアンカー機能に準じたサイズの凹凸を明確に
差別化することが困難であり、実用的な方法には成って
いない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するための手段として、一般に行われている各種方
法によってダイヤモンド薄膜を表面に形成した基板材料
へ、真空状態や減圧窒素または減圧酸素状態において
熱、電磁誘導、光によって加熱しアニールを行い、課題
とする密着性の脆弱さを解決することが可能である事を
見出した。以下本発明を説明する。
【0013】本発明でダイヤモンド成膜はどの様な方法
を用いても構わない。また基板あるいは基体材料の種類
は後述するアニール処理時を含めて1000±100℃
程度に保持可能な材料であれば何でも良い。この温度範
囲は下限に関しては基体材料の種類によってある程度変
更は可能であるが、上限に関してはこれ以上の温度では
ダイヤモンド薄膜の膜質劣化が著しい。また減圧酸素雰
囲気でアニールを行うならば、基体に耐酸化性が大きく
要求される。上記の一般に用いられている成膜方法にお
いて記載した材料はそのほとんどが該温度範囲において
十分な耐久性を有していることが明らかである。
【0014】半導体材料基板、例えばSi、アルミナや
窒化珪素、炭化珪素、窒化硼素等を基にした焼結/単結
晶基板、石英ガラス基板等に必要に応じて適当な前処理
を施した後、熱フィラメント/プラズマCVD法やプラ
ズマジェット/アーク放電を用いて成膜を行えば良く、
その際大面積化が必要であれば大型の熱フィラメントや
有磁場プラズマを用いたCVD法が適当であろう。上記
方法の他にもDCアークや燃焼炎法によって成膜を行う
ことができる。
【0015】成膜した試料に対してアニールを行う方法
は、用いる処理容器が0.005〜10Torr好まし
くは0.1〜0.01Torr程度の真空度もしくは減
圧窒素雰囲気あるいは減圧酸素雰囲気に試料を保持し、
機械的に劣化を生じることなく該容器内の試料を700
〜1100℃に加熱可能な方法であれば何でも良い。例
えば真空状態の炉心管内部に試料を保持し、外部から管
状電気炉を用いて外部加熱を行う方法や、成膜装置が真
空成膜室と基板加熱機能を有しているならば該成膜装置
の基板/基体保持ステージ/ホルダに成膜処理を終えた
基板をそのまま保持し、ステージ/ホルダからの加熱に
よってアニールを行っても良い。またプラズマCVD同
様のプラズマ放電もしくは誘導加熱を電磁波により加え
ても良い。
【0016】良好な赤外線透過性を示す窓材を有する減
圧チャンバー内に保持されたダイヤモンド薄膜試料の表
面に、ダイヤモンドが透明である波長において発振され
るレーザ光を走査させることによって、薄膜と基板の界
面に選択的な光加熱を加えることも非常に有効である。
ここで用いられるレーザ光源としては、例えばCO2
スレーザに代表される赤外線レーザを中心として、幅広
く選択することが出来る。一部の半導体レーザを用いて
も良いであろう。
【0017】アニール方法の如何を問わず、試料は真空
状態もしくは減圧窒素状態もしくは減圧酸素状態とする
ことが必要である。この理由に関しては十分に解明され
ていないが、本発明者らは次のように考えている。減圧
状態で加熱する際、熱エネルギーは炉心管内壁やホルダ
およびレーザ光によって試料に伝達されることになる
が、ダイヤモンド膜表面から上は減圧状態すなわち断熱
状態なので試料内部に熱の集中が起こり、それより薄膜
中の炭素と基体材料原子が相互拡散を起こし、両者のみ
により構成される中間層が形成される。
【0018】従ってこの方法を用いる事により、工程を
複雑化する事無くまた膜の電気的特性への悪影響を気に
する事無く、強靱な結合力を有する中間層を形成するこ
とが可能となる。本発明者らはSiの場合はSi〜β−
SiC〜β−SiCとダイヤモンドの混相〜ダイヤモン
ド薄膜というグラデーション中間層が、他の材料の場合
にもそれに類似の中間層が形成されているのではないか
と考えている。特に減圧雰囲気を酸素によって形成する
ことは、密着性のみならず実施例で述べる様に膜質を向
上させる上で大変有効である。
【0019】
【実施例】
〔実施例1〕本実施例は真空炉心管を外部から加熱する
構造の管状電気炉による真空アニール方法に関する。試
料は有磁場マイクロ波プラズマCVD装置を用いてSi
(100)基板上に成膜した多結晶ダイヤモンド薄膜を
用いた。その他単結晶ダイヤモンドや単結晶の立方晶窒
化硼素等の基板上にホモエピタキシャルないしヘテロエ
ピタキシャル成長させたダイヤモンド試料を用いても良
い。
【0020】図1に装置図を示す。本装置は有磁場マイ
クロ波プラズマCVD装置として一般的なものであり、
試料は図の試料および試料ホルダー(1)において、マ
イクロ波導波管(5)に対向するように配置されてい
る。ここで試料および試料ホルダー(1)は予備室
(2)において試料交換の後、プラズマ反応室(3)に
搬送され、該試料ホルダー内部に組み込まれたヒーター
によって加熱される。この時予備室(2)およびプラズ
マ反応室(3)内は広域型ターボモレキュラーポンプ
(以下TMP)と粗引き用兼TMP背圧用ロータリーポ
ンプ(以下RP)および圧力調整バルブからなる排気系
(7)によって10-5Torr付近まで真空引きされて
いる。
【0021】試料が設定温度に到達したのち、反応ガス
供給管(6)から反応ガスをプラズマ反応室(3)に導
入し、マイクロ波導波管(5)から投入されるマイクロ
波とマグネットコイル(4)より印加される磁場の効果
によって高密度なプラズマを発生させ、これにより成膜
を行う方法である。ここで試料および試料ホルダー
(1)は直流電源装置(8)からバイアス電圧を印加さ
れる。
【0022】成膜条件は本方法で行われている一般的な
条件である。すなわち反応圧力0.5Torr、投入マ
イクロ波電力4kW(反射0kW)、磁場は導波管窓付
近で2.2kG、該導波管窓から約200mmの位置で8
75GのECR条件を形成するよう印加し、φ4inの
Si(100)基板を装着した試料ホルダー(1)をこ
の付近に配置した。試料ホルダー(1)からの基板加熱
設定温度は800℃、基板ホルダーに直流電源装置
(8)から印加されるバイアス電圧はDC50Vとし
た。反応ガス供給管(6)からプラズマ反応室に気化C
3 OH50ccm、H2 100ccmを導入した。8
時間の成膜工程後、回収された試料はラマン分光分析か
ら1332cm-1のみに鋭いピークを示す結晶性が非常に
良好なダイヤモンドである事が確認された。このように
して得られた試料の中央部分を幅15mm長さ30mm切出
し、アニール試料とした。
【0023】真空アニールには図2に示すような均一加
熱範囲200mm、炉心管相入部内径約40mmの管状電気
炉(11)を使用した。炉心管(10)は減圧状態でなおか
つ1000℃近辺の加熱に耐えられる材質としてSUS
310を選択し、外径φ32mm、内径φ21mmのパイプ
とした。炉心管材料を例えば石英ガラス等に変更すれば
高周波誘導加熱等の電磁誘導加熱によるアニールも可能
である。炉心管内部の温度は、内部に挿入した細管内の
熱電対により観測した。実際のアニール前に予備実験を
行い、この温度測定方法と試料(1)表面の実温度との
差が約7〜9℃であることを確認している。本発明およ
び実施例でアニール条件として記載される温度はすべて
これに基づいて補正した試料表面の温度である。
【0024】ダイヤモンド薄膜試料を、アルミナボート
を介して該炉心管(10)内の均一温度部分に設置し、
排気系装備のRPによって内部を0.01Torrに減
圧した。その後約1時間かけて設定温度である900℃
まで昇温し、5時間保持した。
【0025】保持時間終了後、アニール前後のダイヤモ
ンド薄膜それぞれの表面に粘着テープ(事務用品として
出回っているもの、例えばビニルテープやセロファンテ
ープ等を充分使用できる)を張りつけ、引き剥がして密
着性を比較した。10点の−剥がし実験の結果、アニー
ルを行わない試料に関しては全て粘着テープによって完
全に剥離してしまったが、アニール試料に関しては10
点中3点に試料基板端で部分的な剥離が認められた程度
であり、明らかにアニールによって膜の密着性は大きく
向上していることが確認された。
【0026】また本発明者らの実験によるとダイヤモン
ド薄膜の密着性は保持時間によって変化すること、およ
び残留ダイヤモンドの膜質も保持時間によって変化する
ことが判明している。例えば保持時間1時間のものより
5時間の試料の方が先の粘着テープ試験では明らかに良
好な付着力と密着性が得られた。しかしアニール後のダ
イヤモンド薄膜表面をラマン分光分析により評価したと
ころでは、アニール時間を長くすると膜質は低下する傾
向があり、本実施例でおこなった5時間のアニールはそ
の中庸値と言える。
【0027】〔実施例2〕本実施例はCVD装置の反応
室内部で、成膜直後の試料をそのままの状態で加熱す
る。すでに述べたように、使用する成膜方法は熱フィラ
メント/マイクロ波プラズマ/有磁場マイクロ波プラズ
マ/DCプラズマ/アークプラズマ等、どの様な方法を
用いても良い。ただし試料ホルダー単体で加熱が可能な
ことが必要であり、一部のマイクロ波プラズマCVDの
様に発生したプラズマの熱によって誘導加熱を行う方法
は使用出来ない。本実施例では実施例1と同様に図1の
有磁場マイクロ波プラズマCVD装置を使用し、同一条
件で成膜を行った。通常の工程では成膜後基板を冷却す
るが、本実施例では800℃の加熱状態のままで反応ガ
ス供給管(6)のバルブを閉鎖し、予備室(2)および
プラズマ反応室(3)を真空引きし、約0.001To
rrに保持した。加熱状態の基板に対するガスの影響は
本実施例では特に認められなかった。この状態で約5時
間保持し、その後約2時間かけて室温まで冷却した。
【0028】アニールを行った試料とアニールを行わな
かった試料の密着性を比較するために、実施例1と同様
の粘着テープ試験を行った。アニールした方は10個の
試料中2個の基板端に剥離が生じたのみなのに対して、
アニールを行わなかった試料は10個とも剥離してしま
い、ダイヤモンド成膜の後工程に真空アニールを加える
ことが密着性向上において非常に有効であることがわか
った。
【0029】〔実施例3〕本実施例では真空アニールを
レーザ光を用いて単一試料内で部分的に実施した。方法
としては真空チャンバー内部でレーザ加熱アニールを行
うものである。このレーザアニールを導入する利点とし
ては既に述べたように、アニールによる密着性と膜質の
変化をコントロールする事が容易になること、その膜質
や密着性の異なった部分で点状や線状の領域が形成でき
ること等がある。また例えば図3に示すように成膜室と
アニール室を連結し、マルチチャンバー化する事によっ
て、アズ・デポの状態でクリーンにアニール処理を行う
ことが出来、処理時間の短縮が可能となる。
【0030】レーザ光は既に述べたようにダイヤモンド
に対して透明である必要がある。ここで切断等のダイヤ
モンド加工に一般に用いられているのはYAGレーザで
あり、条件によっては約1mm厚のダイヤモンドを切断す
ることが出来る。しかし本発明においては基体とダイヤ
モンド薄膜の界面状態の熱的変更であり、好ましくはダ
イヤモンド薄膜に影響を与える事無くこれを透過し基体
との界面にエネルギーを到達せしめる光源を使用するた
めに、レーザ光源はこの条件に基づいて選択される。
【0031】本発明では赤外線レーザの一種であるCO
2 レーザを用いて行った。結晶性の良好なダイヤモンド
は赤外線領域において透明であるため、成膜時に膜質の
良好なダイヤモンド薄膜を作成しレーザ処理を行う事に
より、必要とする界面へのエネルギー供給が可能とな
る。この他にもダイヤモンドに吸収を起こさない波長の
レーザとして、一部の半導体レーザ等も用いることが出
来る。
【0032】本実施例では実施例1、2と同様の方法で
Si基板上に成膜したダイヤモンド薄膜試料に対して独
立レーザアニールチャンバーを用いてアニールをおこな
った。用いたアニールチャンバーは、光CVD装置を基
にして半導体装置のレーザアニール用に改造された装置
を用いた。図3を基に構成を説明する。レーザ発振器
(15)は赤外線のCO2 レーザである。レーザの出力
は100Wとした。またレーザは連続波(CW)として
投入したが、パルス投入することによって先の無定形成
分のコントロールが容易になる。
【0033】φ4inの試料基板をそのまま試料ホルダ
ー(1)に装着しアニール室(12)内部に配置した。
このまま排気系(7)により10-2Torrに減圧し
た。石英ガラス製レーザ窓(13)を通してレーザ光
(14)をアニール室(12)に導入し、試料基板
(1)に照射する。この時レーザ光(14)を走査さ
せ、試料(1)中央部分に幅1μmのアニール領域を2
mm間隔で20本設けた。
【0034】上記実施例1、2でおこなったような粘着
テープ試験に代えて、フッ酸・硝酸・酢酸(5:3:
3)の混合希釈エッチング液に試料を1.5時間浸積し
たところ、アニール領域を残してダイヤモンドが剥離し
た。該試料のSEM観察からアニール領域へのダイヤモ
ンドの残留が認められ、さらに残留ダイヤモンド領域を
顕微ラマンで評価したところ、成膜直後のラマン分光結
果よりも膜質が向上しているのが認められた。
【0035】〔実施例4〕本実施例では実施例1に示し
たアニールを減圧窒素環境において行った。実験の装置
方法に関しては実施例1とほぼ同じである。勿論実施例
2、3のアニール環境に減圧窒素を導入しても良い。有
磁場マイクロ波CVD装置によって実施例1〜3と同一
条件でSi基板上に作成したダイヤモンド薄膜試料を炉
心管内部に挿入し、N2 50sccmを反応容器内部に
流して自動圧力調整器により0.1Torrに圧力設定
し、安定後に外部管状電気炉によって約1時間かけて9
00℃まで加熱しそのまま5時間保持した。
【0036】アニール終了後試料を取り出し、実施例1
と同様の粘着テープによる密着性比較を10点について
おこない、同様にアニール前よりも密着性が向上してい
ることが確認できた。
【0037】〔実施例5〕本実施例では実施例4に示し
た減圧窒素環境アニールを減圧酸素環境において行っ
た。アニールの装置と方法に関しては実施例1、4とほ
ぼ同じである。また加熱方法を実施例2、3の方法でお
こなっても良い。ただし炉心管に関してはSUS310
から、同じ大きさの高純度アルミナ焼結体に変更した。
有磁場マイクロ波CVD装置によって実施例1〜4と同
一条件でSi基板上に作成したダイヤモンド薄膜を炉心
管内部に挿入し、O2 100sccmを反応容器内部に
流して自動圧力調整器により0.1Torrに圧力設定
し、安定後に外部管状電気炉によって約1時間かけて9
00℃まで加熱しそのまま5時間保持した。アニール終
了後試料を取り出し、実施例1や4同様に粘着テープに
よる密着性比較を10点についておこない、同様にアニ
ール前よりも密着性が向上していることを確認した。
【0038】ここで酸素環境で行うことの利点は、ラマ
ン分光分析をアニール前後で行い、比較することによっ
て確認できる。アニール前の試料と実施例1と4の試料
すなわち減圧環境と減圧窒素環境においてアニールをお
こなった試料と、本実施例で得られた試料をそれぞれラ
マン分光分析によって比較したところ、実施例1と4で
得られた試料ではアニール前に比べて1332cm-1のピ
ークが低く、かつ1580cm-1に微弱ながらブロードの
増加が認められたのに対して、本実施例で得られた試料
ではむしろ1332cm-1のピークがより鋭くなってお
り、1580cm-1には全くブロードは認められなかっ
た。1332cm-1のピークの鋭さすなわち半値幅はダイ
ヤモンド薄膜の結晶性の目安となる事が良く知られてい
る。本発明の方法によれば酸素による無定形炭素除去効
果が得られ、膜の密着性と膜質を同時に改善する事が可
能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、異種材料による中間層
を設ける場合よりも単純な工程によって、ダイヤモンド
成膜試料の密着性を格段に向上させることが出来、また
密着性と膜質を同時に改善することが可能であり、本発
明によりダイヤモンドデバイスの実用化に一層の弾みが
付くことが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、3〜5で成膜に、実施例2では成膜
とアニールに用いた有磁場マイクロ波プラズマCVD装
置の概略図である。
【図2】実施例1、4、5で用いたアニール装置の概略
図である。
【図3】実施例3で紹介したマルチチャンバー・レーザ
アニール装置の概略図である。
【符号の説明】
1 試料基板および試料ホルダー 3 プラズマ反応室 4 マグネット・コイル 5 マイクロ波導波管 6 反応ガス供給管 7 排気系 10 炉心管 11 管状電気炉 12 アニール室 13 レーザ窓 14 レーザ光 15 CO2 レーザ発振器 16 搬送バルブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−9788(JP,A) 特開 昭64−65091(JP,A) 特開 平5−186870(JP,A) 特開 平2−267268(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体に接するダイヤモンド膜を減圧状態の
    酸素雰囲気中で加熱することによって前記前記
    ダイヤモンド膜の間に中間層を形成することを特徴とす
    るダイヤモンド膜の形成方法。
  2. 【請求項2】反応室で基体に接してダイヤモンド膜を成
    、前記反応室を減圧状態にし、前記基体に接する前
    ダイヤモンド膜を加熱することによって前記
    前記ダイヤモンド膜の間に中間層を形成することを特徴
    とするダイヤモンド膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 第1の反応室で基体に接してダイヤモンド
    膜を成膜し、前記第1の反応室に連結された第2の反応
    室に前記基体に接する前記ダイヤモンド膜を配置し、前
    記第2の反応室を減圧状態にし、前記基体に接する前記
    ダイヤモンド膜を加熱することによって、前記基体と前
    記ダイヤモンド膜の間に中間層を形成することを特徴と
    するダイヤモンド膜の形成方法。
  4. 【請求項4】減圧状態において、基体に接するダイヤモ
    ンド膜に前記ダイヤモンド膜に対して透明な波長レー
    ザ光を照射することによって前記前記ダイヤモ
    ンド膜の間に中間層を形成することを特徴とするダイヤ
    モンド膜の形成方法。
  5. 【請求項5】請求項において、前記レーザ光はCO2
    レーザ光または半導体レーザ光であることを特徴とする
    ダイヤモンド膜の形成方法。
  6. 【請求項6】請求項2乃至5のいずれか一において、
    記中間層を形成する雰囲気は、酸素雰囲気であることを
    特徴とするダイヤモンド膜の形成方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至のいずれか一において、前
    記減圧状態の圧力は、0.005〜10Torrである
    ことを特徴とするダイヤモンド膜の形成方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか一において、前
    記中間層は、前記基の材料と炭素の混相からなること
    を特徴とするダイヤモンド膜の形成方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか一において、前
    記ダイヤモンド膜は、単結晶ダイヤモンド膜または多結
    晶ダイヤモンド膜であることを特徴とするダイヤモンド
    膜の形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか一において、
    前記ダイヤモンド膜は、プラズマCVD法で成膜されて
    いることを特徴とするダイヤモンド膜の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2798440C1 (ru) * 2022-06-15 2023-06-22 Акционерное общество "Научно-исследовательский институт микроэлектронной аппаратуры "Прогресс" (АО "НИИМА "Прогресс") Способ снятия внутренних напряжений тонких пленок топологии СВЧ-микрополосковых плат с помощью вакуумного отжига

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