JP3194792B2 - 酵素を用いた脂肪族ポリエステルの分解法 - Google Patents

酵素を用いた脂肪族ポリエステルの分解法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性高分子ポリマ
ーの分解法及び該高分子ポリマーの表面処理方法に関す
る。より詳細には、酵素を用いた脂肪族ポリエステルの
分解法及び固定化酵素を用いた脂肪族ポリエステル繊維
等の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックを代表とする高分子化合物
は、金属やセラミックとともに現在では生活と緊密な関
係のある材料であり、プラスチック製品は衣食住にとど
まらず各種産業、医療等に幅広く使用されている。
【0003】しかしながら、長期安定性を重要視して開
発されてきた従来のプラスチックは自然環境の中で分解
されないため、不要となった大量の廃棄物が地球的規模
で環境を破壊し大きな問題となっている。
【0004】近年、上記のような問題に人々の関心が高
まる中で、自然の中の微生物により分解される、いわゆ
る生分解性高分子の研究が盛んに行われ、実用化されつ
つある。
【0005】現在研究の対象となっているのは、微生
物の生産する高分子、植物及び動物由来の天然高分
子、合成高分子等が挙げられる。やはその生産性
等の点で満足するものを得ることが困難であり、ポリビ
ニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエステ
ルに代表されるが生分解性高分子として期待されてい
る。
【0006】これらの合成高分子は微生物や酵素によっ
て分解されるものがあることが知られている。例えば水
溶性高分子であるポリビニルアルコールは土壌中の細菌
によって分解される〔(Agric. Biol. Chem., 37巻, 74
7頁(1973)〕。同じく水溶性高分子であるポリエチレ
ングリコールを分解する微生物は知られているが、その
重合度の増大に伴って細菌による分解は困難となり、特
に分子量6,000以上のポリエチレングリコールは単独の
菌では分解することが困難である〔J. ferment. Techno
l., 53巻, 757頁(1977)〕。
【0007】また、最近では水に不溶な高分子であるポ
リエステルはその加工のし易さより、生分解性合成高分
子としては最も期待されている。特に脂肪族ポリエステ
ルであるポリカプロラクトン(以下、PCLという)は
土壌中で加水分解を受けることが報告〔Polym. Preprin
ts, 13巻, 629頁(1972)〕され、さらに数々のリパー
ゼによるPCLの分解も詳細に検討されてきた〔Agric.
Biol. Chem., 52巻 ,265頁(1977)〕。このようにそ
の生分解が微生物のみならず酵素を用いる事によっても
行うことができる点で脂肪族ポリエステルはより好まし
い性質を有した生分解性高分子と考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ポリエステルをリパー
ゼを用いて分解する方法は知られている(特開昭52-827
74)。上記の方法においては、PCLに対しては例えば
アスペルギルス(Aspergillus)・ニガー、ジオトリカ
ム(Geotrichum)・カンジダム、リゾプス(Rhizopus)
・デレマー、リゾプス・アリズス、カンジダ(Candid
a)・シリンドラッセ、小麦胚芽、豚膵臓の各由来リパ
ーゼが作用することが知られ、特にリゾプス属由来のリ
パーゼが強い分解力を有している事が明らかにされてい
る。
【0009】しかしながら、その分解力は満足できるも
のではなく、より強い分解力を示す酵素の開発が強く望
まれていた。
【0010】このような状況に鑑み、本発明者らは、シ
ュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物の産生
するリパーゼが、従来のリゾプス属由来のリパーゼと比
較して非常に強力な脂肪族ポリエステル分解能を有する
ことを始めて見いだして本発明を完成した。
【0011】更に本発明は脂肪族ポリエステル分解能を
有するリパーゼを固定化して用いることによって、脂肪
族ポリエステルを材料とした繊維等の表面を処理し、繊
維等の強度は保持したまま、その風合いを改善すること
ができる方法をも発明完成した。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の分解対象として
の脂肪族ポリエステルとは、ポリグリコシド、ポリ乳
酸、ポリヒドロキシブチレート、PCL、ヒドロキシバ
リレートおよびそれらの共重合体などが挙げられる。そ
の中でも、PCL等は酵素分解性に優れた素材である。
【0013】本発明の第1の発明はシュードモナス属に
属する微生物の産生するリパーゼを用いた脂肪族ポリエ
ステルの分解法に関する。
【0014】使用できるリパーゼとしてはシュードモナ
ス属由来で脂肪族ポリエステル分解能を有するリパーゼ
であれば何れでも使用できる。例えばリパーゼPS(天
野製薬製:シュードモナス・セパシア由来)、リパーゼ
AK(天野製薬製:シュードモナス・フローレッセンス
由来)が挙げられる。より好ましくはリパーゼPSが使
用できる。これらのリパーゼは粗製品であっても高度に
精製されていてもかまわない。
【0015】分解対象の脂肪族ポリエステルは酵素との
接触面積を大きくするためにできるだけ細かく分散させ
ることが望ましく、例えば細い繊維状、薄い膜状、粉末
状とすることが望ましい。
【0016】リパーゼを用いて脂肪族ポリエステルを分
解する反応条件は、使用するリパーゼが酵素活性を示す
範囲であればいずれの条件でも使用できるが、好ましく
は温度は10〜60℃で、pH4〜9の緩衝液中である。もち
ろん、反応系に適当な溶媒系、例えば適当な水分が存在
すれば固体系で作用させることもできる。
【0017】第2の発明は脂肪族ポリエステル分解能を
有するリパーゼを適当な担体に固定化し、当該固定化酵
素を用いてポリエステルの表面を処理する方法に関す
る。
【0018】本発明に使用できるリパーゼは脂肪族ポリ
エステルを分解できる酵素であれば何れでも使用でき
る。例えばシュードモナス属由来、リゾプス属由来の酵
素が好適に利用できる。より具体的に示すと例えばリパ
ーゼPS(天野製薬製:シュードモナス・セパシア由
来)、リパーゼAK(天野製薬製:シュードモナス・フ
ローレッセンス由来)、リパーゼF−AP(天野製薬
製:リゾプス・オリゼ由来)が挙げられる。より好まし
くはリパーゼPS、リパーゼF−APが使用できる。こ
れらのリパーゼは粗製品であっても高度に精製されてい
てもかまわない。
【0019】用いる担体としては繊維などを浸漬処理す
るために水溶性の高分子担体が好ましく、例えばコポリ
(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)〔Copoly(m
ethylvinylester-co-maleic anhydride)〕(MAMEC)の他
に、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリア
ミン、ポリグルタミン酸、ポリリジン、デキストラン、
ヒドロキシエチルスターチ、カルボキシメチルセルロー
ス等が挙げられる。より好ましくはMAMECが使用でき
る。
【0020】当該担体にリパーゼを固定化する方法とし
ては、例えばイオン結合法および共有結合法があるが、
酵素を安定的に固定化するためには共有結合法が望まし
い。共有結合法として良く用いられる反応としては、活
性エステル化法をはじめ、シッフ塩基結合法、ジアゾニ
ウムカップリング法、臭化シアン活性化結合法、ジイソ
シアネート法、縮合試薬(カルボジイミド法)、トリア
ジニル誘導体結合法、ハロゲノアセチル誘導体結合法、
酸アジド誘導体結合法、ハロゲノアセチル誘導体結合法
等があるが、酵素固定化反応に際しては酵素の活性を低
下させない様に注意する必要がある。
【0021】上記のようにして固定化したリパーゼを用
いて脂肪族ポリエステルを材料とした繊維又はフィルム
等を処理する条件としては使用するリパーゼが酵素活性
を示す範囲であればいずれの条件でも使用できるが、好
ましくは温度は10〜60℃で、pH4〜9の緩衝液中であ
る。
【0022】このような固定化したリパーゼを用いて脂
肪族ポリエステル繊維などを処理するとリパーゼを固定
化しないで処理した時と比較して、その繊維の延伸強度
を損なうことなく表面のみを均一に分解することができ
る。つまり、浸漬時間を処理する繊維径や重合度などを
考慮して変化させることによって風合いの異なった脂肪
族ポリエステル繊維を得ることができる。もちろんリパ
ーゼは高分子担体に固定化されているため再利用が可能
であり、かつ安定性も向上する。
【0023】以下、本発明について実施例を示して詳細
に説明する。尚、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0024】
【実施例】実施例1 各種リパーゼのPCL繊維の分解 各種リパーゼを用いて、PCL繊維を試料として以下の
条件に従って処理した。処理後の繊維について乾燥時の
重量減少、単純抗張力測定により抗張力保持率を求め
た。さらに繊維試料の表面性状を走査型電子顕微鏡で観
察した。
【0025】0.1Mのリン酸緩衝液(pH7.0)に0.5W/V%と
なるように酵素を溶解し、該酵素液(10ml)にPCL末
延伸繊維試料(繊維径 275μm)約75mgを入れ、25℃で
緩やかにかき混ぜながら処理する。その反応条件及び結
果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】尚、表1中でL-PSはリパーゼPS「アマ
ノ」、L-AKはリパーゼAK「アマノ」、L-F-APはリパー
ゼF-AP-15、L-A-6はリパーゼA「アマノ」6、L-M-10は
リパーゼM「アマノ」10、L-AY30はリパーゼAY「アマ
ノ」30、L-PEGはリパーゼPGE「アマノ」、N-Fはニュ
ーラーゼF、P-FはパンクレアチンF(以上、いずれも
天野製薬製 商品名)を示す。
【0028】表1からも明らかなようにシュードモナス
・セパシア由来のリパーゼ、即ちリパーゼPS「アマ
ノ」が非常に強い分解活性を示し、同じくシュードモナ
ス属であるシュードモナス・フローレッセンス由来のリ
パーゼ、即ちリパーゼAK「アマノ」もPCLを良く分
解する活性を有している。また、リゾプス・オリゼ由来
のリパーゼ、即ちリパーゼF-AP-15もPCLを良く分解
するが、同じリゾプス属であるリゾプス・ニベウス由来
のリパーゼ、即ちニューラーゼFはほとんど分解活性を
示さず、その他のリパーゼも分解活性を示さないことが
判る。
【0029】実施例2 リパーゼPS「アマノ」による
PCL末延伸繊維の生分解 リパーゼPS「アマノ」を用い、酵素濃度を0.1W/V%で
実施例1と同様にして反応し、反応時間と分解度合いを
測定し、重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存比
(σB,r/σB,o)の経時的変化を求めた。その結果を表
2及び図1に示す。
【0030】
【表2】
【0031】反応時間が0時間は酵素無添加の緩衝液中
で1時間浸漬した結果を示した。
【0032】また、処理したPCL繊維を走査型電子顕
微鏡で観察した結果、30時間処理した繊維は酵素によっ
て大きく侵食されて分解している事が観察された。
【0033】実施例3 リパーゼAK「アマノ」による
PCL末延伸繊維の生分解 リパーゼAK「アマノ」を用い、酵素濃度を0.5W/V%で
実施例1と同様にして反応し、反応時間と分解度合いを
測定し、重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存比
(σB,r/σB,o)の経時的変化を求めた。その結果を表
3及び図2に示す。
【0034】
【表3】
【0035】反応時間が0時間は酵素無添加の緩衝液中
で1時間浸漬した結果を示した。
【0036】実施例4 リパーゼF-AP-15によるPCL
末延伸繊維の生分解 リパーゼF-AP-15を用い、酵素濃度を0.2W/V%で実施例1
と同様にして反応し、反応時間と分解度合いを測定し、
重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存比(σB,r
σB,o)の経時的変化を求めた。その結果を表4及び図
3に示す。
【0037】
【表4】
【0038】反応時間が0時間は酵素無添加の緩衝液中
で1時間浸漬した結果を示した。
【0039】実施例5 リパーゼPS「アマノ」による
PCL末延伸繊維の生分解に及ぼす酵素濃度の影響 リパーゼPS「アマノ」を用い、酵素濃度を0.065〜0.2
W/V%と変化させて実施例2と同様にして反応し、反応時
間と分解度合いを測定し、重量減少率(Wr/Wo)の経
時的変化を求めて反応時間依存度及び(Wr/Wo1/2
を求めて酵素濃度依存度を検討した。その結果を表5、
図4及び図5に示す。
【0040】
【表5】
【0041】いずれの場合も分解の初期では良好な直線
性が示され、分解速度が繊維の表面積に対して一次反応
で進むと考えられる。
【0042】実施例6 水溶性高分子に固定化したリパ
ーゼPS「アマノ」を用いたPCL繊維の分解 平均分子量約20,000のMAMEC 5.0gを0.1M−酢酸緩衝液
(pH5.4)90mlに溶解させる。リパーゼPS「アマノ」
酵素1.0gを同上緩衝液10mlに溶解させ、両者を20℃で混
合し、24時間攪拌反応させる。反応後、100,000分子量
分画様限外ろ過膜を用いて分画精製することにより未反
応の酵素を除去し、濃縮後凍結乾燥してMAMEC−固
定化酵素を得る。ニンヒドリン法により固定化酵素濃度
を定量した結果、4.5wt%が得られた。
【0043】上記で得られた水溶性高分子に固定化した
リパーゼPS「アマノ」を用い、酵素濃度を0.1W/V%で
実施例4と同様にして反応し、反応時間と分解度合いを
測定し、重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存比
(σB,r/σB,o)の経時的変化を求めた。その結果を表
6及び図6に示す。
【0044】
【表6】
【0045】反応時間が0時間は酵素無添加の緩衝液中
で1時間浸漬した結果を示した。
【0046】また、処理したPCL繊維を走査型電子顕
微鏡で観察した結果、50時間処理した繊維の表面は実施
例2の時と比較して非常に均一に分解されていることが
観察された。また、図6よりも明らかなように、重量減
少率は実施例2の固定化されていないリパーゼPS「ア
マノ」を用いた時と大差無く変化しているにもかかわら
ず、抗張力残存比の急激な低下はみられない。つまり、
PCL繊維の表面が非常に均一に分解され、繊維の表面
を処理することができた。
【0047】実施例7 水溶性高分子に固定化したリパ
ーゼAK「アマノ」を用いたPCL繊維の分解 水溶性高分子と結合したリパーゼAK「アマノ」を用い
て、実施例6と同様にして操作した。その結果実施例6
と同様に重量減少率は実施例3の固定化されていないリ
パーゼAK「アマノ」を用いた時と大差はなかったが、
抗張力残存比に急激な低下はみられず、繊維の強度は比
較的保持していた。
【0048】実施例8 水溶性高分子に固定化したリパ
ーゼF-AP-15を用いたPCL繊維の分解 水溶性高分子と結合したリパーゼF-AP-15を用いて、実
施例6と同様にして操作した。その結果実施例6と同様
に重量減少率は実施例4の固定化されていないリパーゼ
F-AP-15を用いた時と大差はなかったが、抗張力残存比
に急激な変化はみられなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明により生分解性高分子ポリマー、
とりわけ脂肪族ポリエチレンであるポリカプロラクトン
をシュードモナス属由来のリパーゼを用いて効率よく分
解することができる。さらにリパーゼを水溶性高分子担
体に固定化することによって得られた固定化酵素を用い
るとPCL繊維などの表明を分解して繊維などの風合い
を改良することができ、この際には当該繊維などの強度
を比較的損なわないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2のリパーゼPS「アマノ」を用いた時
の反応時間と重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存
比(σB,r/σB,o)の経時的変化を示す。図中で●は重
量減少率を示し、○は抗張力残存比を示す。
【図2】実施例3のリパーゼAK「アマノ」を用いた時
の反応時間と重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存
比(σB,r/σB,o)の経時的変化を示す。図中で●は重
量減少率を示し、○は抗張力残存比を示す。
【図3】実施例4のリパーゼF-AP-15を用いた時の反応
時間と重量減少率(Wr/Wo)および抗張力残存比(σ
B,r/σB,o)の経時的変化を示す。図中で●は重量減少
率を示し、○は抗張力残存比を示す。
【図4】実施例4のリパーゼPS「アマノ」を用いたと
きの反応時間と重量減少率の関係を示す。図中で、
、及びは各々酵素濃度が0.065、0.10、0.15及び
0.20W/V%の時の結果を示す。
【図5】実施例4のリパーゼPS「アマノ」を用いたと
きの反応時間と重量減少率の平方根の関係を示す。図中
で、、及びは各々酵素濃度が0.065、0.10、0.1
5及び0.20W/V%の時の結果を示す。
【図6】実施例6の固定化したリパーゼSP「アマノ」
を用いた時の反応時間と重量減少率(Wr/Wo)および
抗張力残存比(σB,r/σB,o)の経時的変化を示す。図
中で●は重量減少率を示し、○は抗張力残存比を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08J 11/10 C08J 11/10 C08L 67:02 C08L 67:02 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 7/64 C08G 63/78 C08J 7/00 - 11/10 D06M 16/00 C08L 67:02 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) JICSTファイル(JOIS) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リパーゼを用いて脂肪族ポリエステルであ
    るポリカプロラクトンを分解する方法において、シュー
    ドモナス・セパシア由来のリパーゼを用いることを特徴
    とする脂肪族ポリエステルの分解法。
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