JP3194071B2 - 塗布膜形成方法及びその装置 - Google Patents

塗布膜形成方法及びその装置

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JP3194071B2 JP08320695A JP8320695A JP3194071B2 JP 3194071 B2 JP3194071 B2 JP 3194071B2 JP 08320695 A JP08320695 A JP 08320695A JP 8320695 A JP8320695 A JP 8320695A JP 3194071 B2 JP3194071 B2 JP 3194071B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばレジスト膜の
ような溶剤による液状塗布膜を、LCD基板等の基板上
やこの上に形成された層の上に形成するための塗布膜形
成方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体技術の分野では、LCD
基板の上に形成された半導体層、絶縁体層、電極層を選
択的に所定のパターンにエッチングする場合に、半導体
ウエハの場合と同様にパターン部のマスキングとして層
の表面にレジスト膜を形成することが行われている。
【0003】例えば、レジスト膜の形成方法として、角
形のLCD基板(以下に基板という)を、処理容器内に
配設される載置台上に載置固定した状態で、処理容器の
開口部を蓋体で閉止して、処理容器と載置台を回転さ
せ、例えば、この基板上面の中心部に溶剤と感光性樹脂
とからなるレジスト液を滴下し、そのレジスト液を基板
の回転力と遠心力とにより基板中心部から周縁部に向け
て放射状に拡散させて塗布する方法が知られている。
【0004】この方法においては、レジスト液が基板の
中心位置から周縁部に向けて拡散していく過程におい
て、レジスト液中の溶剤が蒸発する。このために拡散す
る方向でレジスト液の粘度が異なり、中心部と周辺部と
では形成されたレジスト膜の厚さが異なる。また、基板
は、中心位置よりも外周部で周速がはるかに増加するの
で、飛散する量も多い。すなわち、均一な塗布に限界が
あった。
【0005】このため、例えば、レジスト液の温度調
整あるいはレジスト膜形成雰囲気中にレジスト液に使用
されているのと同じ溶剤を充満させてレジスト液中の溶
剤の蒸発を抑制する方法や、レジスト液塗布前にレジ
スト液の溶剤を基板表面にて滴下する方法が考えられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者す
なわちレジスト液の温度調整あるいはレジスト膜形成
雰囲気中にレジスト液に使用されているのと同じ溶剤を
充満させてレジスト液中の溶剤の蒸発を抑制する方法で
は、レジスト液の使用量が多くなり、例えば、レジスト
液の塗布量の、数%しか実際のレジスト膜の形成に寄与
していない。しかも、レジスト液の量が多いため、基板
角部裏面への廻り込みが生じ、基板角部裏面に付着した
レジスト液が乾燥し、パーティクルの発生原因となると
いう問題もあった。
【0007】また、後者すなわちレジスト液塗布前に
レジスト液の溶剤を基板表面にて滴下する方法でも、基
板上の溶剤そのものの均一性や、乾燥状態の違いによ
り、均一な塗布が困難で上記問題を充分に解決すること
はできない。また、この方法においても、特に基板が矩
形状の角形の場合には、基板全面にレジスト膜を形成す
るには余分にレジスト液を使用しなければならないとい
う不都合があり、上記の方法と同様に基板角部裏面へ
の塗布液の廻り込みが生じ、その後乾燥してパーティク
ルが発生し、歩留まりの低下を招くという問題があっ
た。
【0008】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、塗布液の使用量が少なくて済み、かつ、塗布膜の膜
厚の均一性及び歩留まりの向上を図れるようにした塗布
膜形成方法及びその装置を提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の塗布膜形成方法は、処理容器内に
収容される基板の一面上に塗布液を供給して、塗布膜を
形成する方法を前提とし、上記基板の一面上に溶剤を塗
布した後、上記基板に、所定量の塗布液を供給し、第1
の回転数で回転させて、基板の一面に拡散させ、その
後、上記処理容器に蓋体を閉止して、基板を処理容器内
に封入し、この状態で、上記基板を上記第1の回転数よ
り高速の第2の回転数で回転させ、かつ、処理容器の上
部より処理容器内に導入される気体を処理容器の内側壁
に沿って下部側方へ流すと共に、処理容器の外周側及び
上方を包囲した状態で、処理容器の外部上方から処理容
器の外側壁に沿って気体を流しつつ、塗布膜の膜厚を整
えることを特徴とするものである(請求項1)。この場
合、上記処理容器を基板と共に回転させる方が好まし
(請求項2)
【0010】また、この発明の第2の塗布膜形成方法
は、上記第1の塗布膜形成方法と同様に、処理容器内に
収容される基板の一面上に塗布液を供給して、塗布膜を
形成する方法を前提とし、上記基板の一面上に溶剤を塗
布した後、上記基板に、所定量の塗布液を供給し、第1
の回転数で回転させて、基板の一面に拡散させ、その
後、上記処理容器に蓋体を閉止して、上記基板を処理容
器内に封入し、この状態で、上記基板を上記第1の回転
数より高速の第2の回転数で回転させて、塗布膜の膜厚
を整え、その後、上記基板を上記第2の回転数より低速
で回転させつつ上記処理容器内の上方に上記基板を上昇
させた後、上記処理容器内に不活性ガスを噴射させて、
処理容器内を不活性ガス雰囲気に置換することを特徴と
するものである(請求項)。この場合、上記不活性ガ
スを、放射状に噴射させる方が好ましい(請求項8)
【0011】この発明において、上記塗布液としては、
レジスト(フェノールノボラック樹脂とナフトキノンジ
アジドエステル),ARC(反射防止膜;Anti R
eflection Coating)等を使用するこ
とができる。また、上記溶剤としては、メチル−3−メ
トキシプロピオネート(MMT,沸点:145℃,粘
度:1.1cps)の他、乳酸エチル(EL,沸点:1
54℃,粘度:2.6cps)、エチル−3−エトキシ
プロピオネート(EEP,沸点:170℃,粘度:1.
3cps),ピルビン酸エチル(EP,沸点:144
℃,粘度:1.2cps)、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート(PGMEA,沸点:146
℃,粘度:1.3cps)、2−ヘプタノン(沸点:1
52℃,粘度:1.1cps)、シクロヘキサノン(A
RCの溶剤)等この分野で知られているものを使用する
ことができる。
【0012】また、この発明の塗布膜形成方法におい
て、上記塗布液を基板の中心部に供給する方が好ましく
(請求項4)、また、上記溶剤を基板の中心部からずれ
た位置に供給する方が好ましい(請求項5)。この場
合、溶剤を基板の周辺部に供給するか(請求項6)、あ
るいは、矩形状の基板の場合には、基板の角部に溶剤を
供給する方がよい(請求項7)。
【0013】また、この発明の第1の塗布膜形成装置
は、基板の一面を上に向けて支持し、かつ、基板を回転
させる回転手段と、 上記基板を包囲するカップ状をな
し、かつ、その底部側部に排気孔を有する処理容器と、
上記処理容器の開口部を閉止し、気体導入口を有する
蓋体と、 上記蓋体の下方に位置して、上記気体導入口
から導入された気体を外方へ拡散する整流板と、 上記
処理容器の外方を包囲し、その下部に排気手段と接続す
る排気口を有する固定容器と、 上記固定容器の開口部
を閉止し、中心側の同心円上に複数の気体供給孔を有す
る固定蓋体と、上記基板に塗布液の溶剤を供給する溶剤
供給手段と、 上記基板に塗布液を供給する塗布液供給
手段とを具備することを特徴とするものである(請求項
)。
【0014】また、この発明の第2の塗布膜形成装置
は、基板の一面を上に向けて支持し、かつ、基板を回転
させる回転手段と、 上記基板を包囲するカップ状をな
し、かつ、その底部側部に排気孔を有する処理容器と、
上記処理容器の開口部を閉止し、気体導入口を有する
蓋体と、 上記蓋体の下方に位置して、上記気体導入口
から導入された気体を外方へ拡散する整流板と、 上記
処理容器の外方を包囲し、その下部に排気手段と接続す
る排気口を有する固定容器と、 上記固定容器の開口部
を閉止し、中心側の同心円上に複数の気体供給孔を有す
る固定蓋体と、上記基板に塗布液の溶剤を供給する溶剤
供給手段と、 上記基板に塗布液を供給する塗布液供給
手段と、 上記回転手段の基板支持面より下方に配設さ
れ、回転手段と共に昇降可能な不活性ガス供給ノズルと
を具備することを特徴とするものである(請求項
)。
【0015】この発明の塗布膜形成装置において、上記
回転手段を垂直方向に移動可能に形成する方が好ましい
(請求項11)。また、上記処理容器を回転手段と共に
回転可能に形成する方が好ましい(請求項12)。この
場合、上記回転手段と処理容器との間にシール部材を介
在して、気密性を保持する方が好ましく(請求項
)、また上記回転手段と処理容器の回転軸部を、固定
円筒を介して二重軸構造にすると共に、固定円筒と両軸
間にそれぞれラビリンス部を形成する方が好ましい(請
求項15)。また、上記処理容器の底部外周側に排液口
を設けると共に、この排液口を処理容器の回転方向の接
線方向に開口させる方が好ましい(請求項16)。加え
て、上記処理容器の開口部を閉止する蓋体の中心部に、
溶剤及び塗布液の供給可能な中空状頭部を形成し、この
中空状頭部に蓋を閉止可能に設けることも可能であり
(請求項21)、また、上記中空状頭部内にベアリング
を介して溶剤供給手段及び塗布液供給手段の取付部材を
取付けることも可能である(請求項22)。また、上記
不活性ガス供給ノズルは、不活性ガスを放射状に噴射す
るよう形成する方が好ましい(請求項24)
【0016】また、この発明の塗布膜形成装置におい
て、少なくとも上記塗布液供給手段に、温度調整機構を
設ける方が好ましい(請求項13)。また、上記塗布液
供給手段を基板の中心部に配置し、溶剤供給手段を、基
板の中心部からずれた位置に配置する方が好ましい(請
求項17)。この場合、溶剤供給手段を、基板の周辺部
に配置するか(請求項18)、あるいは、基板が矩形状
である場合には、基板の四隅部に溶剤供給手段を配置す
る方がよい(請求項19)。また、上記塗布液供給手段
の外周に沿って平行に溶剤供給手段を配置すると共に、
溶剤供給手段の供給口を複数分岐することも可能である
(請求項20)。
【0017】また、この発明の塗布膜形成装置におい
て、上記処理容器の底面、内側面及び蓋体の下面に向っ
て洗浄液を噴射する洗浄ノズルを更に具備する方が好ま
しい(請求項23)。
【0018】
【作用】上記技術的手段によるこの発明によれば、基板
の一面上に塗布液の溶剤を塗布して拡散させた後、基板
のほぼ中心部上に、所定量の塗布液を供給し、第1の回
転数で回転させて、基板の一面に拡散させ、そして、処
理容器に蓋体を閉止して、基板を処理容器内に封入した
後、基板を第1の回転数より高速の第2の回転数で回転
させて、塗布膜の膜厚を整える。これにより、溶剤に対
する適正な配合割合の塗布液を供給することができ、塗
布液の使用量が少なくすることができ、塗布液の基板角
部裏面への廻り込みを防止することができる。また、溶
剤と塗布液との接触による塗布液の粘度を均一にして均
一な厚さの塗布膜を形成することができる。
【0019】また、上記基板を第2の回転数で回転させ
る際、処理容器の上部より導入される気体を処理容器の
側壁に沿って下部側方へ流すことにより、基板より飛散
された塗布液のミストを基板へ再付着させることなく排
除することができると共に、処理容器の開口部と蓋体と
の当接部へのミストの付着を防止することができる。更
に、処理容器の上部より導入される気体を処理容器の側
壁に沿って下部側方へ流すと共に、処理容器の外周側及
び上方を包囲した状態で、処理容器の外部上方から下方
に向って気体を流すことにより、処理容器内から排出さ
れたミストの上方への舞い上がりを防止することができ
ると共に、処理容器の外周側を包囲する固定容器の内壁
面へのミストの付着を防止することができ、更に確実に
塗布液のミストを排除することができる。
【0020】また、塗布膜の膜厚を整えた後、基板を第
2の回転数より低速で回転させつつ処理容器内の上方に
基板を上昇させ、処理容器内に不活性ガスを噴射させ
て、処理容器内を不活性ガス雰囲気に置換することによ
り、処理容器内の負圧状態を解除することができ、以後
の蓋体の開放を容易にすることができる。
【0021】
【実施例】以下にこの発明の実施例を添付図面に基いて
詳細に説明する。ここでは、この発明の塗布膜成形方法
及び塗布膜形成装置をLCD(液晶表示)基板(ガラス
基板)のレジスト膜の形成方法及び形成装置に適用した
場合について説明する。
【0022】この発明の塗布膜形成装置は、図1に示す
ように、被塗布体である角形状の基板、例えばLCD基
板G(以下に基板という)を水平状態に真空によって吸
着保持する回転手段例えばスピンチャック10と、この
スピンチャック10の上部及び外周部を包囲する処理室
11を有する上方部が開口したカップ状の処理容器12
(以下に回転カップという)と、回転カップ12の開口
部12aに閉止可能に被着(着脱)される蓋体16と、
この蓋体16の下方に水平状に垂設され基板Gの外周縁
より外方へ突出する平板状の整流板13と、処理容器1
2の外周側を包囲する上方が開口したカップ状の固定容
器14(以下にドレンカップという)と、このドレンカ
ップ14の開口部に閉止可能に被着(着脱)される固定
蓋体15と、蓋体16と固定蓋体15を閉止位置と待機
位置に移動する蓋体移動手段であるロボットアーム20
と、スピンチャック10と回転カップ12を回転する手
段である駆動モータ21と、上記スピンチャック10の
上方位置に移動可能に構成される塗布液の溶剤(溶媒)
Aの供給ノズル40(溶剤供給手段)と塗布液例えばレ
ジスト液Bの供給ノズル50(塗布液供給手段)とを近
接させて一体に取り付けた噴頭60と、この噴頭60を
把持して噴頭待機位置と基板上方位置間で移動させる移
動手段であるノズル移動機構70とを有する。
【0023】この場合、ノズル40,50からの溶剤供
給路及びレジスト液供給路のそれぞれには、中を流れる
溶剤A及びレジスト液Bを予め設定された温度(例えば
23℃)に設定するための温度調整液Cを循環供給する
温度調整機構61が設けられている。なおこの場合、少
なくともレジスト液Bが温度調整されればよい。また、
上記スピンチャック10の下方近傍位置にはスピンチャ
ック10との間にベアリング34aを介してスピンチャ
ック10と共に昇降可能な取付部材34が取り付けられ
ており、この取付部材34に、回転カップ12の洗浄ノ
ズル35と、不活性ガス例えば窒素(N2)ガスの供給
ノズル36が取り付けられている。
【0024】上記スピンチャック10は例えばポリエー
テル・エーテル・ケトン(PEEK)製の耐熱性合成樹
脂製部材にて形成され、予め設定されたプログラムに基
いて駆動し、回転速度を可変できる駆動モータ21の駆
動によって回転される回転軸22を介して水平方向に回
転(自転)可能になっており、また回転軸22に連結さ
れる昇降シリンダ23の駆動によって上下方向に移動し
得るようになっている。この場合、回転軸22は、固定
円筒例えば固定カラー24の内周面にベアリング25a
を介して回転可能に装着される回転内筒26aの内周面
に嵌着されるスプライン軸受27に摺動可能に連結され
ている。スプライン軸受27には従動プーリ28aが装
着されており、従動プーリ28aには駆動モータ21の
駆動軸21aに装着された駆動プーリ21bとの間にベ
ルト29aが掛け渡されている。したがって、駆動モー
タ21の駆動によってベルト29aを介して回転軸22
が回転してスピンチャック10が回転される。また、回
転軸22の下部側は図示しない筒体内に配設されてお
り、筒体内において回転軸22はバキュームシール部3
0を介して昇降シリンダ23に連結され、昇降シリンダ
23の駆動によって回転軸22が上下方向に移動し得る
ように構成されている。
【0025】上記回転カップ12は例えばステンレス鋼
製部材にて形成され、上記固定カラー24の外周面にベ
アリング25bを介して装着される回転外筒26bの上
端部に固定される連結筒31を介して取付けられてお
り、回転カップ12の底部12bとスピンチャック10
の下面との間にはシール用のOリング32が介在されて
スピンチャック10が下降してOリング32と当接した
状態で気密が保持されるようになっている。また、回転
外筒26bに装着される従動プーリ28bと上記駆動モ
ータ21に装着される駆動プーリ21bに掛け渡される
ベルト29bによって駆動モータ21からの駆動が回転
カップ12に伝達されて回転カップ12が回転されるよ
うに構成されている。この場合、従動プーリ28bの直
径は上記回転軸22に装着された従動プーリ28aの直
径と同一に形成され、同一の駆動モータ21にベルト2
9a,29bが掛け渡されているので、回転カップ12
とスピンチャック10は同一回転する。なお、固定カラ
ー24を介して二重軸部を形成するスピンチャック10
と回転カップ12の回転軸部からのごみの進入が防止さ
れている。すなわち、固定カラー24と回転内筒26a
及び回転外筒26bとの対向面にはラビリンスシール部
33が形成されて回転処理時に下部の駆動系から回転カ
ップ12内にごみが進入するのを防止している(図3参
照)。
【0026】また、回転カップ12は、側壁12cの内
面が上側に向って縮径されたテーパ面12eを形成して
なり、下部周辺部すなわち側壁12cの下部側の周方向
の適宜位置には排気孔12dが穿設されている。
【0027】回転カップ12の開口12aを閉止する蓋
体16の周辺下面には、回転カップ12との金属同士の
接触を避けるために例えばデルリン(商品名)製の当接
リング16aが固着されており、また、蓋体16の中央
部にはベアリング16bを介して上記ロボットアーム2
0にて支持される支持円柱19が取り付けられ、支持円
柱16の中央に空気導入口16c(気体導入口)が設け
られている。
【0028】このように蓋体16に空気導入口16cを
設け、回転カップ12に排気孔12dを設けることによ
り、回転カップ12の回転に伴って処理室11内が負圧
となって空気導入口16cから回転カップ12内に空気
が流れ、この空気が整流板13によって回転カップ12
の内側壁に沿って排気孔12dから排出されるので、レ
ジスト液のミストが基板Gに再付着するのを防止するこ
とができ、かつ、回転カップ12の回転時に処理室11
内が過剰な負圧になるのを防止することができる。
【0029】なお、上記空気導入口16cは支持円柱1
9に直接設けてもよく、あるいは支持円柱19に穿設さ
れた貫通孔内に貫挿されるパイプ部材にて形成すること
もできる。特に、空気導入口16cをパイプ部材にて形
成する場合には、使用する溶剤Aあるいはレジスト液B
の種類、乾燥性,粘性等の性状によってパイプ部材の孔
径を選択して使用することができる点で好ましい。例え
ば、乾燥性の高いレジストを使用する場合は、レジスト
の乾燥が早いと、基板Gの全面にレジスト液が行き渡り
難くなり部分的に膜厚が厚くなる現象が生じるので、こ
の場合は空気導入口16dの孔径を小さくしてレジスト
の乾燥を抑制することで、レジスト膜の膜厚の均一化を
図ることができる。また、逆に乾燥性の低いレジストを
使用する場合には、空気導入口16dの孔径の大きいも
のを使用してレジストの乾燥を促進させることで、レジ
スト膜の均一化を図ることができる。
【0030】一方、上記ドレンカップ14の底部の外周
側には複数の排液口14aが同心円上に設けられ、この
排液口14aの内周側の適宜箇所(例えば周方向の4箇
所)には図示しない排気装置に接続する排気口14bが
設けられている。この場合、排液口14aは基板G及び
回転カップ12の回転方向(例えば時計方向)の接線方
向に開口されている。このように排液口14aを基板G
及び回転カップ12の回転方向の接線方向に設けた理由
は、基板G及び回転カップ12の回転に伴って飛散され
るレジスト液のミストを速やかに外部に排出するように
したためである。
【0031】また、固定蓋体15は支持円柱19に支持
されるステンレス鋼製部材にて形成されており、この固
定蓋体15の外周下面には、ドレンカップ14との金属
同士の接触を避けるためにデルリン(商品名)製のリン
グ状の当接部材15aが固着されている。また、固定蓋
体15の中心側の同心円上には複数の空気供給孔15b
が設けられている。
【0032】このように、固定蓋体15の中心側の同心
円上に複数の空気供給孔15b(気体供給孔)を設け、
ドレンカップ14の底部に排気口14bを設けることに
より、回転カップ12の回転時に空気供給孔15aから
ドレンカップ14内に流れた空気が回転カップ12の外
側壁に沿って流れ、回転処理時に処理室11内で遠心力
により飛散し排気孔12dを通ってドレンカップ14内
に流れ込んだミストが回転カップ12の上部側へ舞い上
がるのを防止して、排気口14bから外部に排出するこ
とができる。
【0033】上記蓋体16は回転処理時には回転カップ
12の開口部12aに固定されて一体に回転される必要
がある。そこで、図4に示すように当接リング16aの
下面に嵌合凹所17bを設け、この嵌合凹所17bを回
転カップ12の上部に突出する固定ピン17aに嵌合さ
せて蓋体16を回転カップ12に固定している。この場
合、固定ピン17aの頂部を球面状に形成することによ
り、嵌合凹所17bとの接触によって発生するごみを少
なくしている。なお、固定ピン17aは必ずしも回転カ
ップ側に突出する必要はなく、蓋体側に固定ピン17a
を突出させ、回転カップ側に嵌合凹所17bを設けても
よい。また、嵌合凹所17b内を図示しない吸引手段に
接続させて固定ピン17aと嵌合凹所17bとの接触に
よって発生するごみを外部に排出させるようにしてもよ
い。
【0034】上記蓋体16を開閉する場合には、図1に
想像線で示すように、蓋体16の上面に突設された膨隆
頭部18の下にロボットアーム20を挿入し、膨隆頭部
18に設けられた係止溝18aにロボットアーム20か
ら突出する係止ピン20aを係合させた後、ロボットア
ーム20を上下動させることによって行うことができ
る。なお、蓋体16を開放するときの膨隆頭部18の係
止溝18aとロボットアーム20の係止ピン20aとの
位置合せ、及び蓋体16を閉じるときの固定ピン17a
と嵌合凹所17bの位置合せは、サーボモータ等にて形
成される駆動モータ21の回転角を制御することによっ
て行うことができる。
【0035】上記実施例では、蓋体16と回転カップ1
2との固定を固定ピン17aと嵌合凹所17bの嵌合に
より行う場合について説明したが、必ずしもこのような
構造とする必要はなく、別途押圧機構を用いて蓋体16
を回転カップ12に固定すれば、蓋体16の開放時のご
みの発生や回転処理時の蓋体16のガタツキ等を防止す
ることができる。なお、上記固定蓋体15は蓋体16を
回転自在に支持する支持円柱19に固定されているの
で、蓋体16の開閉移動に伴って上下移動してドレンカ
ップ14の開口部を開閉することができる。
【0036】一方、上記溶剤供給ノズル40は溶剤供給
路である溶剤供給チューブ41と開閉バルブ42を介し
て溶剤タンク43に接続されており、溶剤タンク43内
に供給される窒素(N2 )ガスの加圧を制御することに
よって溶剤タンク43内の溶剤Aが基板G上に所定時間
中所定量の溶剤Aの供給が可能となっている。
【0037】レジスト液供給ノズル50は、レジスト液
供給路であるレジスト液供給チューブ51を介してレジ
スト液Bを収容するレジスト液タンク52(塗布液供給
源)に連通されている。このチューブ51には、サック
バックバルブ53、エアーオペレーションバルブ54、
レジスト液B中の気泡を分離除去するための気泡除去機
構55、フィルタ56及びベローズポンプ57が順次設
けられている。このベローズポンプ57は、駆動部によ
り制御された状態で伸縮可能となっており、所定量のレ
ジスト液Bをレジスト液供給ノズル50を介して基板G
の中心部に供給例えば滴下可能となっている。従来のレ
ジスト液Bの供給量より少量のレジスト液Bの供給量制
御を可能としている。この駆動部は、一端がベローズポ
ンプの一端に吸着されたねじと、このねじに螺合される
ナットとからなるボールねじ58と、このナットを回転
させることによりねじを直線動させるステッピングモー
タ59とにより構成されている。レジスト液供給ノズル
50の口径は、具体的には、500×600mmの基板
用の場合には、内径がφ0.5〜φ5mm、好ましくは
φ3mmに設定されている。このように、ノズルの径を
基板の寸法に応じて設定することにより、なるべく少量
のレジスト液Bをなるべく長い時間をかけて供給できる
ようになっている。供給時間が短いと膜厚の均一性が良
くなく、また長すぎるとレジスト液が基板の周縁部まで
いかなくなる。ここでなるべく少量とは、上記ノズルの
口径そしてレジスト液供給圧力に依存する。
【0038】上記のように構成されるレジスト液供給系
において、レジスト液の吐出時間はベローズポンプ57
のステッピングモータ59の駆動時間によって制御(制
御精度:±2msec)されるようになっている。ま
た、レジスト液の吐出量はベローズポンプ57の駆動動
作、例えば駆動時間並びに駆動速度と、レジスト液供給
路を開閉するためのエアーオペレーションバルブ54の
開閉動作(ON−OFF動作)によって設定されるよう
になっている。上記ベローズポンプ57の駆動時間の設
定及びエアーオペレーションバルブ54のON−OFF
動作は、予め設定されたプログラムに基いてコンピュー
タの作用で自動的に制御される。
【0039】レジスト液Bの吐出時間の制御はレジスト
液供給ノズル50に設けた可変オリフィス(図示せず)
の開閉動作によって行うことも可能である。また、ベロ
ーズポンプ57を用いずにレジスト液タンク52へのN
2 ガスの加圧によってレジスト液Bの供給を行うことも
可能であり、この場合のレジスト液Bの吐出時間制御は
2 ガスの加圧量の調整によって行うことができる。
【0040】上記レジスト液供給系に設けられたサック
バックバルブ53は、レジスト液供給ノズル50からの
レジスト液吐出後、レジスト液供給ノズル50先端内壁
部に表面張力によって残留しているレジスト液Bをレジ
スト液供給ノズル50内に引き戻すためのバルブであ
り、これにより、残留レジスト液の固化を阻止するため
のものである。この場合、少量のレジスト液Bを吐出す
るレジスト液供給ノズル50において、通常通りサック
バックバルブ53の負圧作用によってレジスト液Bをレ
ジスト液供給ノズル50内に引き戻すと、ノズル50先
端付近の空気も一緒にノズル50内に巻き込まれてしま
い、ノズル50先端に付着したレジスト液Bの残滓がノ
ズル50内に入り、ノズル50の目詰まりを起こすばか
りか、乾燥したレジストがパーティクルとなり基板Gが
汚染されると共に、歩留まりの低下をきたすという虞れ
がある。
【0041】この問題を解決するために、図5(a)に
示すように、レジスト液供給ノズル50のノズル孔50
aに比較して、開口部近くの部分の肉厚50bを厚くし
ている。すなわち、このノズル50は、筒状の先端部
と、この筒状の先端部に続く、逆円錐台形部とを有す
る。代わって、図5(b)に示すように、レジスト液供
給ノズル50の筒状の先端部又は開口部に外フランジ5
0cを設けることにより、サックバックの際にノズル5
0先端付近の空気の巻き込みを防止することができる。
また、図5(c)に示すように、レジスト液供給ノズル
50の垂直に延びた円筒状の先端に横S字状に延びた細
径の屈曲部50dを形成し、この屈曲部50dの中央付
近までサックバックを行うことにより、同様にノズル先
端部の空気の巻き込みを防止することができる。
【0042】上記温度調整機構61(温度調整手段)
は、図6に示すように、溶剤供給チューブ41及びレジ
スト供給チューブ51の外周をそれぞれ包囲するように
設けられる温度調整液供給路62と、この温度調整液供
給路62の両側の端部に両端がそれぞれ接続された循環
路63と、循環路63のそれぞれに設けられた循環ポン
プ64と、循環路63の途中に接続された温度調整液C
(例えば恒温水)を一定温度に維持するサーモモジュー
ル65とにより構成されている。このように構成された
温度調整機構61により、溶剤供給チューブ41内を流
れる溶剤Aとレジスト供給チューブ51内を流れるレジ
スト液Bを所定温度(例えば、約23℃)に維持するこ
とができる。
【0043】図6上では、溶剤供給ノズル40と溶剤供
給チューブ41とが、また、レジスト液供給ノズル50
とレジスト液供給チューブ51とが、それぞれ一体に形
成されているが、図7を参照して以下に詳述するよう
に、別体として形成することも好ましい。
【0044】上記噴頭60は例えばステンレス鋼あるい
はアルミニウム合金製部材にて形成されている。この噴
頭60の上面には迂回通路60bの一部をなすU字状の
孔がそれぞれ形成され、この孔の底部には噴頭60の下
面まで延出した垂直貫通孔60cが形成されている。各
貫通孔60cは、下方に向かうに従って大径となる傾斜
中部60dと、大径の下部60eとを有し、この下部6
0eの内周面には雌ねじが形成されている。このような
構成の噴頭60に、ノズル40,50を装着する場合に
は、貫通孔60c中に、円筒状のノズル40,50をそ
れぞれ上部並びに下部が延出するように貫挿し、ノズル
40,50が貫通可能な垂直貫通孔を有するほぼ円錐形
の合成樹脂でできたシール部材66を傾斜中部60dに
詰め、ノズル40,50が貫通可能な垂直貫通孔を有す
る取付けねじ部材67をねじ付け下部5c中に捩入する
ことにより、シール部材66を中部60dの傾斜内周面
に押圧させている。このようにして、ノズル40,50
は噴頭60に液密に装着されている。この場合、中間部
5bの上面とシール部材66との上面との間に図示のよ
うにOリング68を介在させることにより、迂回通路1
5とノズル40,50との間の水密維持を更に確実にす
ることができる。
【0045】上記噴頭60は、水平方向(X,Y方向)
の回転及び垂直方向(Z方向)に移動可能な移動アーム
71の先端に装着されている。移動アーム71は、図2
に示すように、ドレンカップ14の外側方に配設され、
図示しないステッピングモータ等の駆動手段によって溶
剤供給ノズル40及びレジスト液供給ノズル50をそれ
ぞれ基板Gの中心部上方の作動位置とノズル待機部72
上方の待機位置との間に選択的に移動されるようになっ
ている。すなわち、待機位置から溶剤供給ノズル40が
基板Gの中心位置へ移動され、所定時間経過後、次にレ
ジスト液供給ノズル50が基板Gの中心位置へ移動され
た後、両ノズル40,50は待機部72へ移動されるよ
うになっている。上記噴頭60すなわち溶剤供給ノズル
40及びレジスト液供給ノズル50の移動機構は必しも
上述の回転する移動アーム71による必要はなく、例え
ばリニア式のスキャン機構を用いてもよい。
【0046】また、上記N2ガス供給ノズル36は、図
8に示すように、ドーナツ状の中空パイプにて形成され
るノズル本体36aと、このノズル本体36aの外周面
に適宜間隔をおいて穿設される多数の小孔36bとで構
成されている。このように構成されるN2ガス供給ノズ
ル36は、上記スピンチャック10と共に昇降する取付
部材34に取り付けられ、固定カラー24を貫通するN
2ガス供給チューブ36cを介して図示しないN2ガス供
給源に接続されている。そして、回転処理後のスピンチ
ャック10の上昇と共に上昇して回転カップ12の処理
室11内に位置した際に、N2ガス供給源から供給され
るN2ガスを処理室11内に放射状に噴射して、処理室
11内をN2パージすると共に、処理室11内の負圧状
態を解除して、以後の蓋体16の開放を容易に行えるよ
うにしてある。
【0047】また、上記N2ガス供給ノズル36と共に
取付部材34に取り付けられる洗浄ノズル35は、図3
及び図9に示すように、回転カップ12の底面に向って
傾斜する底面洗浄ノズル体35aと、回転カップ12の
内側面に向って水平状に突出する側面洗浄ノズル体35
bと、蓋体16の下面に向って傾斜する蓋体洗浄ノズル
体35cとで構成されている。これら、ノズル体35a
〜35cは、固定カラー24を貫通する洗浄液供給チュ
ーブ36dを介して図示しない洗浄液供給源に接続され
ている。この洗浄ノズル35によって回転カップ12の
洗浄を行う場合には、図9に示すように、まず、回転処
理後にスピンチャック10の上昇と共に上昇して各ノズ
ル体35a〜35cを回転カップ12の処理室11内に
位置させ、次に、洗浄液供給源から供給される洗浄液を
各ノズル体35a〜35cから回転する回転カップ12
の底面、内側面及び蓋体16の下面(具体的には、蓋体
16と回転カップ12の当接部)に向かって噴射させ
て、回転カップ12及び蓋体16に付着するレジスト液
を洗浄することができる。この洗浄処理は所定枚数の基
板Gの処理を行った後、定期的に行えばよい。
【0048】次に、上記のように構成される塗布膜形成
装置によるレジスト膜の形成手順を、図10のフローチ
ャート及び図11の説明図を参照して説明する。
【0049】まず、回転カップ12の蓋体16及びドレ
ンカップ14の固定蓋体15を開放し、そして、基板G
を、図示しない搬送アームによって静止したスピンチャ
ック10上に移動させ、基板Gを真空吸着によってスピ
ンチャック10が保持し基板Gを支持する。次に、スピ
ンチャック10の回転駆動により基板Gを処理時の定常
回転より低速に回転(回転数:例えば200〜800r
pm,加速度:300〜500rpm/sec)させる
と共に、回転カップ12を同じ速度で回転させる。この
回転中に、移動機構70の移動アーム71が待機位置7
2から回転して基板Gの中心部上方に移動させられた噴
頭60の溶剤供給ノズル40から基板表面に塗布液の溶
剤Aとして例えばエチルセロソルブアセテート(EC
A)を例えば20秒(sec)間で例えば26.7cc
供給例えば滴下する(ステップ)。また、基板Gを回
転させずに静止した状態で溶剤Aを滴下し、その後回転
してもよい。このようにして溶剤Aを20sec間供給
した後、スピンチャック10及び回転カップ12の回転
数を上記低速回転数による回転状態で溶剤Aの供給を停
止する(ステップ)。このとき、溶剤Aは基板Gの全
面に拡散され塗布される(図11(a)参照)。
【0050】次に、スピンチャック10を、高速回転
(第1の回転数:500から1500rpm程度の範囲
例えば1000rpm,加速度:300〜600rpm
/sec)させると同時に、基板表面上の溶剤膜上の中
心部上方に移動されたレジスト液供給ノズル50aから
塗布液例えばレジスト液Bを例えば5sec間供給例え
ば8cc滴下する(ステップ)。このときの溶剤Aが
乾燥する時期は、予め実験により求めることができる。
例えば、基板Gの表面を目視し、光の干渉縞が見えてい
る間は乾燥しておらず、乾燥したら干渉縞が見えなくな
るので、その時期を知ることができる。この場合5se
c間の供給時期には、上記したベローズポンプ57の駆
動時間を制御でき、レジスト液の供給量を正確にかつ微
妙に制御できるように構成されている。このようにして
レジスト液Bを5sec供給(滴下)した後、レジスト
液Bの供給を停止すると同時に、スピンチャック10及
び回転カップ12の回転を停止する(ステップ)。こ
の状態では、レジスト液Bは基板Gの角部Gaを残した
略同心円内に塗布される(図11(b)参照)。このと
き、レジスト液Bを基板Gの角部Gaを含む全域に供給
すると、レジスト液Bの無駄が生じるばかりでなく、レ
ジスト液Bのミストが飛散して回転カップ12及び基板
Gの裏面に付着する虞れが生じるという問題がある。し
たがって、レジスト液Bの量は、所定の膜厚で基板Gの
全域に供給される必要最小限の量に設定されることが望
ましい。
【0051】次に、レジスト液Bの供給を停止し、レジ
スト液供給ノズル50を待機位置に移動した後、ロボッ
トアーム20によって固定蓋体15及び蓋体16をドレ
ンカップ14及び回転カップ12の上方開口部12aに
閉止し、回転カップ12内に基板Gを封入する(ステッ
プ)。
【0052】このようにしてドレンカップ14の開口部
を固定蓋体15で閉止すると共に、回転カップ12の開
口部12aを蓋体16で閉止し密閉した状態で、スピン
チャック10及び回転カップ12を例えば15sec
間、上記第1の回転数より高速に回転(第2の回転数:
1000〜3000rpm程度の範囲例えば1400r
pm,加速度:500rpm/sec)させると、レジ
スト液Bは基板Gの全面に行き渡りレジスト膜の膜厚が
整えられる(ステップ,図11(c)参照)。この時
のレジスト液Bの吐出量と時間でレジスト膜の膜厚が決
定する。なお、この状態では溶剤A及びレジスト膜は乾
燥されていないウエットな状態である。
【0053】また、上記膜厚形成工程中において、スピ
ンチャック10及び回転カップ12の回転に伴う負圧及
び排気口14b側で常時排気されることによって、空気
導入口16cから処理室11内に空気が流れ、その空気
が整流板13によって回転カップ12の内側壁側に案内
され、内側壁に沿って排気孔12dから排出されるの
で、処理室11内に飛散されたレジスト液のミストは基
板Gに再付着することなく、また回転カップ12の開口
部と蓋体16との当接部へのミストの付着を防止すべく
外部へ排出される。また、固定蓋体15に設けられた空
気供給孔15bからドレンカップ14内にも空気が流
れ、その空気は回転カップ12の外側壁に沿って排気口
14bから排出されるので、回転カップ12の処理室1
1内から排出されたミストの上方への舞い上がりを防止
し、ドレンカップ14の内側壁へのミストの付着を防止
することができる。
【0054】塗布処理が終了した後、スピンチャック1
0及び回転カップ12の回転を低速例えば500rpm
で回転して基板Gの姿勢を制御しながらスピンチャック
10を僅かに上昇させてN2ガス供給ノズル36を処理
室11内に露呈させる(ステップ,図9参照)。そし
て、N2ガス供給ノズル36の小孔36bから処理室1
1内に放射状にN2ガスを噴射させて処理室11内をN2
ガスで置換すると共に、処理室11内の負圧状態を解除
する(ステップ)。その後、スピンチャック10及び
回転カップ12の回転を停止した後、ロボットアーム2
0によって蓋体16を待機位置に移動させて、図示しな
い搬送アームによって基板Gを取出して、塗布作業を完
了する。
【0055】また、必要に応じて、基板Gを搬出した
後、回転カップ12の開口部12aを蓋体16で閉止し
た状態で、スピンチャック10を上昇させて洗浄ノズル
35の各ノズル体35a〜35cを処理室11内に露呈
させ、そして、回転カップ12を回転させながら各ノズ
ル体35a〜35cから洗浄液を噴射して、回転カップ
12の底部12b,側壁部12c,蓋体16の下面及び
蓋体16と回転カップ12の当接部に付着したレジスト
液等を除去する。この洗浄処理は基板Gの所定枚数が処
理された後に定期的に行われる。
【0056】上記のように構成されるこの発明に係る塗
布膜形成装置はLCD基板Gのレジスト塗布装置として
単独で使用される他、後述するLCD基板Gのレジスト
塗布・現像処理システムに組み込んで使用することがで
きる。以下に、上記実施例の塗布膜形成装置を組み込ん
だレジスト塗布・現像処理システムの構造について説明
する。
【0057】上記レジスト塗布・現像処理システムは、
図12に示すように、基板Gを搬入・搬出するローダ部
90と、基板Gの第1処理部91と、中継部93を介し
て第1処理部91に連設される第2処理部92とで主に
構成されている。なお、第2処理部92には受渡し部9
4を介してレジスト膜に所定の微細パターンを露光する
ための露光装置95が連設可能になっている。
【0058】上記ローダ部90は、未処理の基板Gを収
容するカセット96と、処理済みの基板Gを収容するカ
セット97を載置するカセット載置台98と、このカセ
ット載置台98上のカセット96,97との間で基板G
の搬出入を行うべく水平(X,Y)方向と垂直(Z)方
向の移動及び回転(θ)可能な基板搬出入ピンセット9
9とで構成されている。
【0059】上記第1処理部91は、X,Y、Z方向の
移動及びθ回転可能なメインアーム80の搬送路102
の一方の側に、基板Gをブラシ洗浄するブラシ洗浄装置
120と、基板Gを高圧ジェット水で洗浄するジェット
水洗浄装置130と、基板Gの表面を疎水化処理するア
ドヒージョン処理装置105と、基板Gを所定温度に冷
却する冷却処理装置106とを配置し、搬送路102の
他方の側に、この発明の塗布膜形成装置である塗布処理
装置107及び塗布膜除去装置108を配置してなる。
【0060】一方、上記第2処理部92は、第1処理部
91と同様に、X,Y、Z方向の移動及びθ回転可能な
メインアーム80aを有し、このメインアーム80aの
搬送路102aの一方の側に、レジスト液塗布の前後で
基板Gを加熱してプリベーク又はポストベークを行う加
熱処理装置109を配置し、搬送路102aの他方の側
に、現像装置110を配置している。
【0061】また、上記中継部93は、基板Gを支持す
る支持ピン93aを立設する受渡し台93bを有する箱
体93cの底面にキャスタ93dを具備した構造とする
ことにより、必要に応じてこの中継部93を第1処理部
91及び第2処理部92から引出して、第1処理部91
又は第2処理部92内に作業員が入って補修や点検等を
容易に行うことができる。
【0062】なお、上記受渡し部94には、基板Gを一
時待機させるためのカセット111と、このカセット1
11との間で基板Gの出入れを行う搬送用ピンセット1
12と、基板Gの受渡し台113が設けられている。
【0063】上記のように構成される塗布・現像処理シ
ステムにおいて、カセット96内に収容された未処理の
基板Gはローダ部90の搬出入ピンセット99によって
取出された後、第1処理部91のメインアーム80に受
け渡され、そして、ブラシ洗浄装置120内に搬送され
る。このブラシ洗浄装置120内にてブラシ洗浄された
基板Gは引続いてジェット水洗浄装置130内にて高圧
ジェット水により洗浄される。この後、基板Gは、アド
ヒージョン処理装置105にて疎水化処理が施され、冷
却処理装置106にて冷却された後、この発明に係る塗
布膜形成装置107にて、上述した手順によりフォトレ
ジストすなわち感光膜が塗布形成され、引続いて塗布膜
除去装置108によって基板Gの辺部の不要なレジスト
膜が除去される。したがって、この後、基板Gを搬出す
る際には縁部のレジスト膜は除去されているので、メイ
ンアーム80にレジストが付着することもない。そし
て、このフォトレジストが加熱処理装置109にて加熱
されてベーキング処理が施された後、露光装置95にて
所定のパターンが露光される。そして、露光後の基板G
は現像装置110内へ搬送され、現像液により現像され
た後にリンス液により現像液を洗い流し、現像処理を完
了する。
【0064】現像処理された処理済みの基板Gはローダ
部90のカセット97内に収容された後に、搬出されて
次の処理工程に向けて移送される。
【0065】なお、上記実施例においては、溶剤供給ノ
ズル40を噴頭60にレジスト液供給ノズル50と一体
的に備えた構成について説明したが、これに限定される
ものではなく、図13に示す実施例のように示すよう
に、リンス液供給ノズル45を有する噴頭46と一体的
に設けて溶剤を供給してもよい。この例では、溶剤の供
給路とレジスト液の供給路とに、共通の温度調節機構6
1が配設されている(図14参照)。また、噴頭60と
移動機構70の移動アーム71とは一体に形成され、噴
頭60と移動アーム71に温度調整液供給路62を形成
し、この供給路62内に溶剤供給チューブ41とレジス
ト液供給チューブ51とを配管して、同一の温度調整液
Cによって溶剤Aとレジスト液Bとの温度調節を行える
ようにしている。このように構成することにより、温度
調節機構61の構造を簡略化することができると共に、
溶剤Aとレジスト液Bとを同一の温度に維持することが
できる。
【0066】噴頭60とノズル40,50との配列並び
に構成は上記例に限定されるものではなく、例えば図1
5ないし図18に示すようにしてもよい。図15に示す
例は、レジスト液供給ノズル50の外周にこれと同軸的
に溶剤供給ノズル40を配置した場合である。このため
に、レジスト液供給ノズル50と溶剤供給ノズル40と
を二重管構造にし、かつ溶剤供給ノズル40の先端をレ
ジスト液供給ノズル50の先端よりも下方に突出させて
いる。勿論、溶剤供給ノズル40の先端をレジスト液供
給ノズル50の先端とが同一レベルになるように、もし
くは前者の方が短くなるように構成してもよい。代わっ
て、溶剤供給ノズル40の外側にレジスト液供給ノズル
50を配設するようにしてもよい。また、図16に示す
ように、レジスト液供給ノズル50と溶剤供給ノズル4
0とが併設され、これらの吐出口69が共通となってい
る機構を採用してもよい。
【0067】図17に示すように、噴頭60内に形成さ
れ中央に吐出口69を有する環状の溶剤貯留タンク60
f内の溶剤中に溶剤供給ノズル40の先端を挿入すると
共に、レジスト液供給ノズル50の先端をタンク60f
内の上部に位置させて、気化した溶剤の雰囲気にノズル
50の先端を晒すようにしてもよい。このように、レジ
スト液供給ノズル50の先端外周に溶剤供給ノズル40
の先端を配置することにより、レジスト液供給ノズル5
0に付着するレジストを溶剤によって洗浄することがで
きると共に、レジスト液の乾燥を防止することができ、
レジスト液の乾燥によるパーティクルの発生を防止する
ことができる。
【0068】また、図18に示すように、レジスト液供
給ノズル50の外周に沿って平行に溶剤供給ノズル40
を配置すると共に、このノズル40の先端を複数に(こ
の例では4つ分岐させるように)してもよい。この結
果、溶剤は一度に4箇所に供給される。好ましくは、こ
れら分岐ノズル部40aは、基板Gと相似形をなす矩形
の4つの角にそれぞれ対応するように配設され、基板G
の中心に対して対角線上の対称位置に同時に溶剤が供給
される。このようにすれば、矩形の基板において溶剤の
拡散をある程度均一にすることができる。
【0069】なお、上記実施例では、回転カップ12の
蓋体16をロボットアーム20で移動させて開放し、溶
剤Aの供給ノズル40,レジスト液Bの供給ノズル50
などを、移動機構70で基板Gの中心部上方に移動し
て、溶剤A,レジスト液Bを滴下する構成について説明
したが、回転カップ12の開口部12aを蓋体16で閉
止した状態で滴下するように構成してもよい。例えば、
図19に示すように、蓋体16の膨隆頭部18部分を中
空状に形成し、また、この上端部を蓋18Aで閉止可能
に構成する。そして、蓋18Aを開け、移動機構70に
より上記ノズルを膨隆頭部18の中空上方すなわち基板
Gの中心部上方に移動させ、溶剤A,レジスト液Bを滴
下する。また、図20に示すように、中空状の膨隆頭部
18の内側にノズル取付部材18Bをベアリング18C
などにより、蓋体16を回転可能に取付ける。そして、
回転カップ12の開口部12aを蓋体16で閉止した状
態で、ノズル取付部材18Bに取着したノズル40,5
0から溶剤A,レジスト液Bを基板Gの中心部に滴下す
るように構成してもよい。
【0070】上記したように、蓋体16で開口部12a
を閉止した状態で溶剤A,レジスト液Bを滴下すること
により、移動機構70による移動式に比べて処理スルー
プットの短縮化、密閉状態下での溶剤Aの滴下から塗布
処理終了までの処理プロセスを実現することが可能とな
る。例えば、溶剤Aの供給後、レジスト液Bを供給しな
がら回転カップ12を回転し、次にレジスト液Bの供給
を停止して、回転カップ12を回転するというようなプ
ロセスも実現できる。
【0071】上記実施例では、この発明に係る塗布膜形
成装置をLCD基板のレジスト塗布装置に適用した場合
について説明したが、LCD基板以外の半導体ウエハや
CD等の被処理体の塗布膜形成装置にも適用でき、レジ
スト以外のポリイミド系塗布液(PIQ)やガラス剤を
含有する塗布液(SOG)等にも適用できることは勿論
である。
【0072】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、基板の一面上に塗布液の溶剤を塗布して拡散させた
後、基板のほぼ中心部上に、所定量の塗布液を供給し、
第1の回転数で回転させて、基板の一面に拡散させ、処
理容器に蓋体を閉止して、基板を処理容器内に封入した
後、基板を第1の回転数より高速の第2の回転数で回転
させて、塗布膜の膜厚を整えるので、溶剤に対する適正
な配合割合の塗布液を供給することができ、塗布液の使
用量を少なくすることができ、塗布液の基板角部裏面へ
の廻り込みを防止することができる。また、溶剤と塗布
液との接触による塗布液の粘度を均一にして均一な厚さ
の塗布膜を形成することができる。したがって、歩留ま
りの向上及びスループットの向上を図ることができる。
【0073】また、基板を第2の回転数で回転させる
際、処理容器の上部より導入される気体を処理容器の側
壁に沿って下部側方へ流すことにより、基板より飛散さ
れた塗布液のミストを基板へ再付着させることなく排除
することができると共に、処理容器の開口部と蓋体との
当接部へのミストの付着を防止することができる。
【0074】更には、処理容器の上部より導入される気
体を処理容器の側壁に沿って下部側方へ流すと共に、処
理容器の外周側及び上方を包囲した状態で、処理容器の
外部上方から下方に向って気体を流すことにより、処理
容器内から排出されたミストの上方への舞い上がりを防
止することができると共に、処理容器の外周側を包囲す
る固定容器の内壁面へのミストの付着を防止することが
できるので、更に確実に塗布液のミストを排除すること
ができる。
【0075】また、塗布膜の膜厚を整えた後、基板を第
2の回転数より低速で回転させつつ処理容器内の上方に
基板を上昇させ、処理容器内に不活性ガスを噴射させ
て、処理容器内を不活性ガス雰囲気に置換することによ
り、処理容器内の負圧状態を解除することができ、以後
の蓋体の開放を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係わる塗布膜の形成方法
を実施するための塗布膜形成装置の概略図である。
【図2】図1に示す塗布膜形成装置の概略平面図であ
る。
【図3】塗布膜形成装置の要部拡大断面図である。
【図4】この発明における処理容器と蓋体を示す一部断
面斜視図である。
【図5】この発明におけるレジスト液供給ノズルの先端
部のそれぞれ異なる変形例を示す断面図である。
【図6】塗布膜形成装置に使用されている噴頭を拡大し
て示す斜視図である。
【図7】噴頭の断面図である。
【図8】この発明における不活性ガス供給ノズルの概略
斜視図である。
【図9】この発明における不活性ガス供給ノズル及び洗
浄ノズルの使用状態を示す断面図である。
【図10】塗布膜形成装置を使用してレジスト膜を形成
する方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】この発明の塗布膜形成方法により形成される
塗布膜の形成状態を示す説明図である。
【図12】塗布膜形成装置が適用されたレジスト塗布・
現像システムの全体を概略的に示す斜視図である。
【図13】噴頭の変形例を示す斜視図である。
【図14】噴頭の変形例を示す断面図である。
【図15】噴頭のノズル集合体の別の変形例を示す断面
図である。
【図16】噴頭のノズル集合体の更に別の変形例を示す
断面図である。
【図17】噴頭のノズル集合体の更に別の変形例を示す
断面図である。
【図18】ノズル集合体の変形例と、塗布膜形成体であ
るLCD基板とを示す斜視図である。
【図19】液滴下方法の他の一例を示す説明図である。
【図20】液滴下方法の更に他の一例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
10 スピンチャック(回転手段) 12 回転カップ(処理容器) 13 整流板 14 ドレンカップ(固定容器) 14b 排気口 15 固定蓋体 15b 空気供給孔(気体供給孔) 16 蓋体 16c 空気導入口(気体導入口) 18 膨隆頭部 18A 蓋 18B ノズル取付部材(溶剤及び塗布液供給手段の取
付部材) 18C ベアリング 24 固定カラー(固定円筒) 26a 回転内筒 26b 回転外筒 32 シール用Oリング(シール部材) 33 ラビリンス部 40 溶剤供給ノズル(溶剤供給手段) 40a 分岐ノズル部 50 レジスト液供給ノズル(塗布液供給手段) 61 温度調整機構 70 移動機構(溶剤・塗布液供給手段の移動手段) G LCD基板(基板) A 溶剤 B レジスト液(塗布液)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 伝 熊本県菊池郡菊陽町津久礼2655番地 東 京エレクトロン九州株式会社 熊本事業 所内 (56)参考文献 特開 昭63−133526(JP,A) 特開 平3−293055(JP,A) 特開 平5−114554(JP,A) 特開 平2−101732(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 B05C 11/08 B05D 1/40 G03F 7/16 502

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内に収容される基板の一面上に
    塗布液を供給して、 塗布膜を形成する方法において、 上記基板の一面上に溶剤を塗布した後、上記基板に、所
    定量の塗布液を供給し、第1の回転数で回転させて、基
    板の一面に拡散させ、その後、上記処理容器に蓋体を閉
    止して、上記基板を処理容器内に封入し、この状態で、
    上記基板を上記第1の回転数より高速の第2の回転数で
    回転させ、かつ、処理容器の上部より処理容器内に導入
    される気体を処理容器の内側壁に沿って下部側方へ流す
    と共に、処理容器の外周側及び上方を包囲した状態で、
    処理容器の外部上方から処理容器の外側壁に沿って気体
    を流しつつ、塗布膜の膜厚を整えることを特徴とする塗
    布膜形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項記載の塗布膜形成方法におい
    て、 上記処理容器を基板と共に回転させるようにしたことを
    特徴とする塗布膜形成方法。
  3. 【請求項3】 処理容器内に収容される基板の一面上に
    塗布液を供給して、塗布膜を形成する方法において、 上記基板の一面上に溶剤を塗布した後、上記基板に、所
    定量の塗布液を供給し、上記基板及び上記処理容器を第
    1の回転数で回転させて、基板の一面に拡散させ、その
    後、上記処理容器に蓋体を閉止して、上記基板を処理容
    器内に封入し、この状態で、上記基板及び上記処理容器
    を上記第1の回転数より高速の第2の回転数で回転させ
    て、塗布膜の膜厚を整え、その後、上記基板及び上記処
    理容器を上記第2の回転数より低速で回転させつつ上記
    処理容器内の上方に上記基板を上昇させた後、上記処理
    容器内に不活性ガスを噴射させて、処理容器内を不活性
    ガス雰囲気に置換することを特徴とする塗布膜形成方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は記載の塗布膜形成方法に
    おいて、 上記塗布液を基板の中心部に供給することを特徴とする
    塗布膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は記載の塗布膜形成方法に
    おいて、 上記溶剤を基板の中心部からずれた位置に供給すること
    を特徴とする塗布膜形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は記載の塗布膜形成方法に
    おいて、 上記溶剤を基板の周辺部に供給することを特徴とする塗
    布膜形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1又は記載の塗布膜形成方法に
    おいて、 上記溶剤を、矩形状基板の角部に供給することを特徴と
    する塗布膜形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の塗布膜形成方法におい
    て、 上記不活性ガスを、放射状に噴射させることを特徴とす
    る塗布膜形成方法。
  9. 【請求項9】 基板の一面を上に向けて支持し、かつ、
    基板を回転させる回転手段と、 上記基板を包囲するカップ状をなし、かつ、その底部側
    部に排気孔を有する処理容器と、 上記処理容器の開口部を閉止し、気体導入口を有する蓋
    体と、 上記蓋体の下方に位置して、上記気体導入口から導入さ
    れた気体を外方へ拡散する整流板と、 上記処理容器の外方を包囲し、その下部に排気手段と接
    続する排気口を有する固定容器と、 上記固定容器の開口部を閉止し、中心側の同心円上に複
    数の気体供給孔を有する固定蓋体と、 上記基板に塗布液の溶剤を供給する溶剤供給手段と、 上記基板に塗布液を供給する塗布液供給手段とを具備す
    ることを特徴とする塗布膜形成装置。
  10. 【請求項10】 基板の一面を上に向けて支持し、か
    つ、基板を回転させる回転手段と、 上記基板を包囲するカップ状をなし、かつ、その底部側
    部に排気孔を有する処理容器と、 上記処理容器の開口部を閉止し、気体導入口を有する蓋
    体と、 上記蓋体の下方に位置して、上記気体導入口から導入さ
    れた気体を外方へ拡散する整流板と、 上記処理容器の外方を包囲し、その下部に排気手段と接
    続する排気口を有する固定容器と、 上記固定容器の開口部を閉止し、中心側の同心円上に複
    数の気体供給孔を有する固定蓋体と、 上記基板に塗布液の溶剤を供給する溶剤供給手段と、 上記基板に塗布液を供給する塗布液供給手段と、 上記回転手段の基板支持面より下方に配設され、回転手
    段と共に昇降可能な不活性ガス供給ノズルとを具備する
    ことを特徴とする塗布膜形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項記載の塗布膜形成装置におい
    て、 上記回転手段を垂直方向に移動可能に形成してなること
    を特徴とする塗布膜形成装置。
  12. 【請求項12】 請求項又は10記載の塗布膜形成装
    置において、 上記処理容器を回転手段と共に回転可能に形成してなる
    ことを特徴とする塗布膜形成装置。
  13. 【請求項13】 請求項又は10記載の塗布膜形成装
    置において、 少なくとも上記塗布液供給手段に、温度調整機構を設け
    たことを特徴とする塗布膜形成装置。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の塗布膜形成装置にお
    いて、 上記回転手段と処理容器との間にシール部材を介在して
    なることを特徴とする塗布膜形成装置。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の塗布膜形成装置にお
    いて、 上記回転手段と処理容器の回転軸部を、固定円筒を介し
    て二重軸構造とすると共に、固定円筒と両軸間にそれぞ
    れラビリンスシール部を形成してなることを特徴とする
    塗布膜形成装置。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の塗布膜形成装置にお
    いて、 上記処理容器の底部外周側に排液口を設けると共に、こ
    の排液口を処理容器の回転方向の接線方向に開口するこ
    とを特徴とする塗布膜形成装置。
  17. 【請求項17】 請求項又は10記載の塗布膜形成装
    置において、 上記塗布液供給手段を、基板の中心部に配置し、溶剤供
    給手段を、上記基板の中心部からずれた位置に配置する
    ことを特徴とする塗布膜形成装置。
  18. 【請求項18】 請求項又は10記載の塗布膜形成装
    置において、 上記溶剤供給手段を、基板の周辺部に配置することを特
    徴とする塗布膜形成装置。
  19. 【請求項19】 請求項又は10記載の塗布膜形成装
    置において、 上記溶剤供給手段を、矩形状基板の四隅部に配置するこ
    とを特徴とする塗布膜形成装置。
  20. 【請求項20】 請求項又は10記載の塗布膜形成装
    置において、 上記塗布液供給手段の外周に沿って平行に溶剤供給手段
    を配置すると共に、溶剤供給手段の供給口を複数分岐し
    たことを特徴とする塗布膜形成装置。
  21. 【請求項21】 請求項12記載の塗布膜形成装置にお
    いて、 上記処理容器の開口部を閉止する蓋体の中心部に、溶剤
    及び塗布液の供給可能な中空状頭部を形成し、この中空
    状頭部に蓋を閉止可能に設けたことを特徴とする塗布膜
    形成装置。
  22. 【請求項22】 請求項12記載の塗布膜形成装置にお
    いて、 上記処理容器の開口部を閉止する蓋体の中心部に、中空
    状の頭部を形成すると共に、この頭部内にベアリングを
    介して溶剤供給手段及び塗布液供給手段の取付部材を取
    付けることを特徴とする塗布膜形成装置。
  23. 【請求項23】 請求項9、10又は12記載の塗布膜
    形成装置において、 上記処理容器の底面、内側面及び蓋体の下面に向って洗
    浄液を噴射する洗浄ノズルを更に具備することを特徴と
    する塗布膜形成装置。
  24. 【請求項24】 請求項10記載の塗布膜形成装置にお
    いて、 上記不活性ガス供給ノズルは、不活性ガスを放射状に噴
    射するよう形成してなることを特徴とする塗布膜形成装
    置。
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