JP3191970B2 - カラー陰極線管 - Google Patents
カラー陰極線管Info
- Publication number
- JP3191970B2 JP3191970B2 JP02651292A JP2651292A JP3191970B2 JP 3191970 B2 JP3191970 B2 JP 3191970B2 JP 02651292 A JP02651292 A JP 02651292A JP 2651292 A JP2651292 A JP 2651292A JP 3191970 B2 JP3191970 B2 JP 3191970B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shadow mask
- electron beam
- ray tube
- cathode ray
- vertical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、表示画像の輝度分布が
画面全面にわたって均一になるようにしたカラー陰極線
管に関する。
画面全面にわたって均一になるようにしたカラー陰極線
管に関する。
【０００２】
【従来の技術】シャドウマスク方式カラー陰極線管で
は、公知のように、３原色螢光体のドット又は垂直方向
ストライプを所定の順序で繰返し配列した螢光面をパネ
ルのフェースプレート部の裏面に設け、螢光面の電子銃
側に、電子ビーム通過用の開口部を設けたシャドウマス
クを螢光面に対向させて設置し、また３原色それぞれに
専用の電子ビームを同一水平面内に射出する電子銃を設
け、シャドウマスクの特定の開口部を通過した特定原色
用電子ビームは、他の原色用の電子ビームとは異なる角
度でシャドウマスク面と交わるため、シャドウマスクを
通過したのち他の原色用の電子ビームとは異なる軌道を
辿って螢光面の前記特定原色螢光体のドット又はストラ
イプに射突して発光させるようになっている。
は、公知のように、３原色螢光体のドット又は垂直方向
ストライプを所定の順序で繰返し配列した螢光面をパネ
ルのフェースプレート部の裏面に設け、螢光面の電子銃
側に、電子ビーム通過用の開口部を設けたシャドウマス
クを螢光面に対向させて設置し、また３原色それぞれに
専用の電子ビームを同一水平面内に射出する電子銃を設
け、シャドウマスクの特定の開口部を通過した特定原色
用電子ビームは、他の原色用の電子ビームとは異なる角
度でシャドウマスク面と交わるため、シャドウマスクを
通過したのち他の原色用の電子ビームとは異なる軌道を
辿って螢光面の前記特定原色螢光体のドット又はストラ
イプに射突して発光させるようになっている。
【０００３】なお、シャドウマスク方式カラー陰極線管
の各原色専用の３本の電子銃（厳密には電子ビーム射出
部を指し、集束用電子レンズなどは３本の電子ビームに
対して大口径のものを共用しても差し支えない）の配列
法は、ごく初期を除いて、管軸を含む水平面内に配列し
たインライン方式が主に実用されている。これは所謂セ
ルフコンバージェンスが期待できるからである。
の各原色専用の３本の電子銃（厳密には電子ビーム射出
部を指し、集束用電子レンズなどは３本の電子ビームに
対して大口径のものを共用しても差し支えない）の配列
法は、ごく初期を除いて、管軸を含む水平面内に配列し
たインライン方式が主に実用されている。これは所謂セ
ルフコンバージェンスが期待できるからである。
【０００４】上記のように電子銃の配列法が統一されて
いるのに対して、螢光面やシャドウマスクに関しては方
式が分かれている。螢光面には、３原色螢光体のドット
を所定の順序で繰返し配列したものと、垂直方向に連続
した３原色螢光体のストライプを所定の順序で繰返し配
列したものとがある。シャドウマスクにも螢光面の螢光
体がドット状かストライプ状かに対応して、電子ビーム
通過用開口部の形状を円形にしたものと、開口部が縦長
で、垂直方向の複数個所に補強用に横方向結合部を設け
たものや、垂直方向グリッド素体を平行させて水平方向
に並列させたものとが実用化されている。
いるのに対して、螢光面やシャドウマスクに関しては方
式が分かれている。螢光面には、３原色螢光体のドット
を所定の順序で繰返し配列したものと、垂直方向に連続
した３原色螢光体のストライプを所定の順序で繰返し配
列したものとがある。シャドウマスクにも螢光面の螢光
体がドット状かストライプ状かに対応して、電子ビーム
通過用開口部の形状を円形にしたものと、開口部が縦長
で、垂直方向の複数個所に補強用に横方向結合部を設け
たものや、垂直方向グリッド素体を平行させて水平方向
に並列させたものとが実用化されている。
【０００５】表示画像の輝度を最高にした状態すなわち
ビーム電流値を最大にした状態では、電子ビームの直径
はシャドウマスクの複数の電子ビーム通過用開口部を覆
うくらいの大きさになっている。これは電子ビームは電
子銃を離れてからファンネル内の等電位空間を飛行し、
この飛行中に電子同士の斥力が作用するのであるから止
むを得ないことである。しかし、このような状態では、
シャドウマスクの電子ビーム通過用開口部の面積比率が
小さい方式ほど表示画像全体の明るさが低下することに
なる。水平方向に隣接する異なる原色の螢光体素体（ド
ット又はストライプ）間に発光しない黒線が現われるの
は何の方式のシャドウマスクでも同様であるが、螢光体
ドットよりなる画素を用いた方式では垂直方向に隣接す
る画素の間にも黒線が現われ、表示画像全体としての明
るさが比較的低くなる。表示画像全体の明るさを上げる
観点からは、垂直方向グリッド素体を水平方向に並列さ
せたシャドウマスクが最も好ましい。なお、このような
グリッド素体を並列させたシャドウマスクとして関連す
るものには例えば特公昭４６−２３９４１号公報、米国
特許第３，６３８，０６３号等が挙げられる。
ビーム電流値を最大にした状態では、電子ビームの直径
はシャドウマスクの複数の電子ビーム通過用開口部を覆
うくらいの大きさになっている。これは電子ビームは電
子銃を離れてからファンネル内の等電位空間を飛行し、
この飛行中に電子同士の斥力が作用するのであるから止
むを得ないことである。しかし、このような状態では、
シャドウマスクの電子ビーム通過用開口部の面積比率が
小さい方式ほど表示画像全体の明るさが低下することに
なる。水平方向に隣接する異なる原色の螢光体素体（ド
ット又はストライプ）間に発光しない黒線が現われるの
は何の方式のシャドウマスクでも同様であるが、螢光体
ドットよりなる画素を用いた方式では垂直方向に隣接す
る画素の間にも黒線が現われ、表示画像全体としての明
るさが比較的低くなる。表示画像全体の明るさを上げる
観点からは、垂直方向グリッド素体を水平方向に並列さ
せたシャドウマスクが最も好ましい。なお、このような
グリッド素体を並列させたシャドウマスクとして関連す
るものには例えば特公昭４６−２３９４１号公報、米国
特許第３，６３８，０６３号等が挙げられる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、垂直方向グリ
ッド素体を水平方向に並列させた従来のシャドウマスク
では、特定の垂直方向グリッド素体の水平方向の幅は、
垂直方向の何処でも同一、したがってグリッド素体間の
電子ビーム通過用開口部の幅も垂直方向の何処でも同一
であった。これに対して、上記のように電子ビームの直
径は飛行距離が長くなるほど大きくなり、電子ビーム内
の電流密度は低下する。そのため、電子ビームが比較的
短い距離を飛行しただけで螢光面に到達する画面中央部
では輝度が高く、電子ビームの飛行距離が長い画像周辺
部では輝度が低くなる傾向が見られた。
ッド素体を水平方向に並列させた従来のシャドウマスク
では、特定の垂直方向グリッド素体の水平方向の幅は、
垂直方向の何処でも同一、したがってグリッド素体間の
電子ビーム通過用開口部の幅も垂直方向の何処でも同一
であった。これに対して、上記のように電子ビームの直
径は飛行距離が長くなるほど大きくなり、電子ビーム内
の電流密度は低下する。そのため、電子ビームが比較的
短い距離を飛行しただけで螢光面に到達する画面中央部
では輝度が高く、電子ビームの飛行距離が長い画像周辺
部では輝度が低くなる傾向が見られた。
【０００７】本発明は、上記従来の問題を解決し、表示
画面全体としての明るさが高く、しかも表示画像の全面
にわたって、垂直方向も含めて、輝度分布を均一にした
カラー陰極線管を提供することを目的とする。
画面全体としての明るさが高く、しかも表示画像の全面
にわたって、垂直方向も含めて、輝度分布を均一にした
カラー陰極線管を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、３原色螢光体の垂直方向ストライ
プを所定の順序で水平方向に繰返し配列した螢光面をパ
ネル裏面に形成させ、この螢光面に対向して垂直方向グ
リッド素体を多数水平方向に並列させたシャドウマスク
構体を配置したカラー陰極線管において、各グリッド素
体をバレル形状とし、グリッド素体に挾まれた電子ビー
ム通過用開口部の形状が垂直方向両端部で広く中央部で
狭くなるようにした。また、同時に、シャドウマスク構
体の垂直方向グリッド素体を、それらの中心線間水平距
離が、水平方向中央部では比較的短く、水平方向両端部
に近付くにつれ比較的長くなるようにバリアブルピッチ
で並列させることにした。
に本発明においては、３原色螢光体の垂直方向ストライ
プを所定の順序で水平方向に繰返し配列した螢光面をパ
ネル裏面に形成させ、この螢光面に対向して垂直方向グ
リッド素体を多数水平方向に並列させたシャドウマスク
構体を配置したカラー陰極線管において、各グリッド素
体をバレル形状とし、グリッド素体に挾まれた電子ビー
ム通過用開口部の形状が垂直方向両端部で広く中央部で
狭くなるようにした。また、同時に、シャドウマスク構
体の垂直方向グリッド素体を、それらの中心線間水平距
離が、水平方向中央部では比較的短く、水平方向両端部
に近付くにつれ比較的長くなるようにバリアブルピッチ
で並列させることにした。
【０００９】
【作用】本発明によれば、バレル形状のグリッド素体を
用いることによって表示画像の垂直方向中央部と垂直方
向両端部の輝度分布を均一にすることができ、また垂直
方向グリッド素体を水平方向にバリアブルピッチで並列
することにより表示画像の水平方向中央部と水平方向両
端部の輝度分布を均一にすることができ、表示画面の全
面にわたって均一な輝度分布が得られる。
用いることによって表示画像の垂直方向中央部と垂直方
向両端部の輝度分布を均一にすることができ、また垂直
方向グリッド素体を水平方向にバリアブルピッチで並列
することにより表示画像の水平方向中央部と水平方向両
端部の輝度分布を均一にすることができ、表示画面の全
面にわたって均一な輝度分布が得られる。
【００１０】
【実施例】図２は本発明によるシャドウマスク方式カラ
ー陰極線管の概略断面図で、図中、１はネック管、２は
ファンネル、３はパネル、４はバルブ、５はパネルのフ
ェースプレート部、６は螢光面、７はシャドウマスク構
体、８は電子銃、９は電子ビームである。螢光面６は３
原色螢光体のストライプが順次所定の順序で繰返し配列
された複雑微細な構造を有し、これら螢光体の特定のス
トライプとシャドウマスク構体の特定の電子ビーム通過
用開口部との相対位置は、非常に正確に保持されている
ことが必要であるため、一般にこの螢光面は、パネルの
フェースプレート部の裏面全体に塗布された特定色螢光
体を含む感光性膜を、対向配置したシャドウマスク開口
部を通過した光で露光して所要部分を固化させパネルの
ガラス面に固着させた後、不要部分を剥離除去するフォ
トリソグラフィ技術により形成される。そのためにパネ
ル３は螢光面の各色螢光体のストライプが所望の如くす
べて形成されるまでは、ファンネル２とは離れていなけ
ればならない。パネル３は画像観察者に面するフェース
プレート部５とその周囲でほぼ直角に折れ曲がったパネ
ルスカート部とよりなり、パネルの少なくともフェース
プレート部の裏面全体に螢光面を上記のように形成させ
たのち、パネルスカート部の端面とファンネル２の端面
とを低融点ガラスで溶着させてバルブ４を完成させる。
電子ビーム９はそれぞれ各原色に対応して管軸を通る水
平面上に配列された３本の特定色専用電子銃から射出さ
れる。このように、それぞれ異なる位置に配列された３
本の特定色専用電子銃から射出された特定色専用の電子
ビームは、シャドウマスクの特定の電子ビーム通過用開
口部を通過する際、シャドウマスクとそれぞれ異なる角
度で交差する。したがって、３本の電子ビームはシャド
ウマスクの特定の電子ビーム通過用開口部を一緒に通過
しても、開口部を通過してそこで絞られて細くなった３
本の電子ビームは、それぞれ異なる軌道上を飛行して、
螢光面を形成しているそれぞれ異なる特定の色の螢光体
のストライプに射突して発光させる。
ー陰極線管の概略断面図で、図中、１はネック管、２は
ファンネル、３はパネル、４はバルブ、５はパネルのフ
ェースプレート部、６は螢光面、７はシャドウマスク構
体、８は電子銃、９は電子ビームである。螢光面６は３
原色螢光体のストライプが順次所定の順序で繰返し配列
された複雑微細な構造を有し、これら螢光体の特定のス
トライプとシャドウマスク構体の特定の電子ビーム通過
用開口部との相対位置は、非常に正確に保持されている
ことが必要であるため、一般にこの螢光面は、パネルの
フェースプレート部の裏面全体に塗布された特定色螢光
体を含む感光性膜を、対向配置したシャドウマスク開口
部を通過した光で露光して所要部分を固化させパネルの
ガラス面に固着させた後、不要部分を剥離除去するフォ
トリソグラフィ技術により形成される。そのためにパネ
ル３は螢光面の各色螢光体のストライプが所望の如くす
べて形成されるまでは、ファンネル２とは離れていなけ
ればならない。パネル３は画像観察者に面するフェース
プレート部５とその周囲でほぼ直角に折れ曲がったパネ
ルスカート部とよりなり、パネルの少なくともフェース
プレート部の裏面全体に螢光面を上記のように形成させ
たのち、パネルスカート部の端面とファンネル２の端面
とを低融点ガラスで溶着させてバルブ４を完成させる。
電子ビーム９はそれぞれ各原色に対応して管軸を通る水
平面上に配列された３本の特定色専用電子銃から射出さ
れる。このように、それぞれ異なる位置に配列された３
本の特定色専用電子銃から射出された特定色専用の電子
ビームは、シャドウマスクの特定の電子ビーム通過用開
口部を通過する際、シャドウマスクとそれぞれ異なる角
度で交差する。したがって、３本の電子ビームはシャド
ウマスクの特定の電子ビーム通過用開口部を一緒に通過
しても、開口部を通過してそこで絞られて細くなった３
本の電子ビームは、それぞれ異なる軌道上を飛行して、
螢光面を形成しているそれぞれ異なる特定の色の螢光体
のストライプに射突して発光させる。
【００１１】図１（ａ）は本発明一実施例カラー陰極線
管で使用しているシャドウマスク構体を示す斜視図で、
図１（ｂ）は図１（ａ）中に示すＡ円内の拡大平面図で
ある。本実施例カラー陰極線管は、２０形、９０度偏向
のＶＤＴ用カラー高精細度表示管である。
管で使用しているシャドウマスク構体を示す斜視図で、
図１（ｂ）は図１（ａ）中に示すＡ円内の拡大平面図で
ある。本実施例カラー陰極線管は、２０形、９０度偏向
のＶＤＴ用カラー高精細度表示管である。
【００１２】本実施例のシャドウマスクは、板厚０．０
２５ｍｍの軟鋼板を素材とし、開口部が水平方向に約１
２００個設けられている。図１（ｂ）に示すようなバレ
ル形状の垂直方向グリッド素体１１ａが水平方向に多数
バリアブルピッチで並列されそれらが垂直方向両端部で
連結されて、シャドウマスク１１が構成されている。本
実施例のシャドウマスク１１のバレル形グリッド素体１
１ａは、シャドウマスク中央部で垂直方向中央の横幅ｂ
＝０．２２５ｍｍを有し、垂直方向両端部での横幅ａ
は、この０．９６倍に狭くなっている。また、シャドウ
マスク中央部での電子ビーム通過用開口部幅は０．０７
５ｍｍである。すなわち、シャドウマスク中央部では、
グリッド素体１１ａがピッチ０．３０ｍｍで配列されて
いる。グリッド素体１１ａは、バリアブルピッチＰH＝
０．３０＋１．２３×１０~ 6ｘ2ｍｍで配列されてい
る。但し、ｘはシャドウマスク中央から、その位置まで
の水平方向距離をｍｍ単位で表わした数値である。シャ
ドウマスクの水平方向端部ではピッチの実際の値は０．
３４ｍｍに延びている。シャドウマスクは一般にエッチ
ング法で電子ビーム開口部を形成させるので、素材の板
厚は薄い方が、短時間で製作でき、しかも開口部の形状
を正確に形成させることができるから、本実施例ではシ
ャドウマスク素材の板厚を０．０２５ｍｍという薄いも
のにしたのである。このようなシャドウマスクは、電子
ビーム通過用開口部が円形をなすシャドウマスクの場合
とは異なって、垂直方向には充分高い張力をかけられる
が、水平方向に張力をかけると、電子ビーム通過用開口
部が変形してしまう恐れがある。本発明で使用するシャ
ドウマスクは垂直方向グリッド素体を多数水平方向に並
列させたものなので、このシャドウマスク構体７では、
シャドウマスクに垂直方向にだけ張力をかけた状態でマ
スクフレームに固着させている。図１（ａ）に示すよう
に、マスクフレーム１０は、１対の水平方向枠辺１０
ａ、１０ｂと、これらを対向させて保持する垂直方向腕
部１０ｃ、１０ｄとで構成されている。シャドウマスク
が色選別電極として裕度をもって充分に機能するため
に、既述の数値のように、垂直方向グリッド素体の水平
方向の幅寸法は電子ビーム通過用開口部の水平方向幅よ
りもかなり大きくなっている。そのために、電子ビーム
中の電子のかなり多くの部分が開口部を通過できずにグ
リッド素体に衝突して運動を阻止され、衝突した個所に
運動のエネルギーを与えて其処の温度を上昇させる。し
たがって、シャドウマスクをマスクフレームに張力をか
けて固着させる作業に際しては、シャドウマスクが上記
のように使用時に温度上昇して熱膨張しても、なお充分
な張力が印加されているようにしなければならない。そ
のためシャドウマスク１１のマスクフレーム１０への固
着取付け作業は、まず水平方向枠辺１０ａと１０ｂの間
の垂直方向距離が垂直方向腕部１０ｃ、１０ｄの弾性変
形によって所定量縮むようにマスクフレーム１０に外部
から圧力を加えた状態でシャドウマスク１１の上下周辺
部をマスクフレームの水平方向枠辺１０ａ、１０ｂにシ
ーム溶接したのち、上記圧力を除去してシャドウマスク
１１にマスクフレーム１０の弾性的復元力によって垂直
方向に張力がかかるようにしてある。なお、垂直方向グ
リッド素体１１ａに、垂直方向に張力をかけてマスクフ
レーム１０に取付けただけでは、実際に使用する際に、
陰極線管の外部から衝撃や振動をうけたときに、グリッ
ド素体に継続的な振動が生じ、表示画面に混色、色ずれ
が現われる恐れがあるので、通常、グリッド素体に充分
な圧力で接触し、振動のエネルギーを吸収するように、
細いタングステン線などを用いたダンパー線を張力をか
けてシャドウマスク上に張ることが行われている。
２５ｍｍの軟鋼板を素材とし、開口部が水平方向に約１
２００個設けられている。図１（ｂ）に示すようなバレ
ル形状の垂直方向グリッド素体１１ａが水平方向に多数
バリアブルピッチで並列されそれらが垂直方向両端部で
連結されて、シャドウマスク１１が構成されている。本
実施例のシャドウマスク１１のバレル形グリッド素体１
１ａは、シャドウマスク中央部で垂直方向中央の横幅ｂ
＝０．２２５ｍｍを有し、垂直方向両端部での横幅ａ
は、この０．９６倍に狭くなっている。また、シャドウ
マスク中央部での電子ビーム通過用開口部幅は０．０７
５ｍｍである。すなわち、シャドウマスク中央部では、
グリッド素体１１ａがピッチ０．３０ｍｍで配列されて
いる。グリッド素体１１ａは、バリアブルピッチＰH＝
０．３０＋１．２３×１０~ 6ｘ2ｍｍで配列されてい
る。但し、ｘはシャドウマスク中央から、その位置まで
の水平方向距離をｍｍ単位で表わした数値である。シャ
ドウマスクの水平方向端部ではピッチの実際の値は０．
３４ｍｍに延びている。シャドウマスクは一般にエッチ
ング法で電子ビーム開口部を形成させるので、素材の板
厚は薄い方が、短時間で製作でき、しかも開口部の形状
を正確に形成させることができるから、本実施例ではシ
ャドウマスク素材の板厚を０．０２５ｍｍという薄いも
のにしたのである。このようなシャドウマスクは、電子
ビーム通過用開口部が円形をなすシャドウマスクの場合
とは異なって、垂直方向には充分高い張力をかけられる
が、水平方向に張力をかけると、電子ビーム通過用開口
部が変形してしまう恐れがある。本発明で使用するシャ
ドウマスクは垂直方向グリッド素体を多数水平方向に並
列させたものなので、このシャドウマスク構体７では、
シャドウマスクに垂直方向にだけ張力をかけた状態でマ
スクフレームに固着させている。図１（ａ）に示すよう
に、マスクフレーム１０は、１対の水平方向枠辺１０
ａ、１０ｂと、これらを対向させて保持する垂直方向腕
部１０ｃ、１０ｄとで構成されている。シャドウマスク
が色選別電極として裕度をもって充分に機能するため
に、既述の数値のように、垂直方向グリッド素体の水平
方向の幅寸法は電子ビーム通過用開口部の水平方向幅よ
りもかなり大きくなっている。そのために、電子ビーム
中の電子のかなり多くの部分が開口部を通過できずにグ
リッド素体に衝突して運動を阻止され、衝突した個所に
運動のエネルギーを与えて其処の温度を上昇させる。し
たがって、シャドウマスクをマスクフレームに張力をか
けて固着させる作業に際しては、シャドウマスクが上記
のように使用時に温度上昇して熱膨張しても、なお充分
な張力が印加されているようにしなければならない。そ
のためシャドウマスク１１のマスクフレーム１０への固
着取付け作業は、まず水平方向枠辺１０ａと１０ｂの間
の垂直方向距離が垂直方向腕部１０ｃ、１０ｄの弾性変
形によって所定量縮むようにマスクフレーム１０に外部
から圧力を加えた状態でシャドウマスク１１の上下周辺
部をマスクフレームの水平方向枠辺１０ａ、１０ｂにシ
ーム溶接したのち、上記圧力を除去してシャドウマスク
１１にマスクフレーム１０の弾性的復元力によって垂直
方向に張力がかかるようにしてある。なお、垂直方向グ
リッド素体１１ａに、垂直方向に張力をかけてマスクフ
レーム１０に取付けただけでは、実際に使用する際に、
陰極線管の外部から衝撃や振動をうけたときに、グリッ
ド素体に継続的な振動が生じ、表示画面に混色、色ずれ
が現われる恐れがあるので、通常、グリッド素体に充分
な圧力で接触し、振動のエネルギーを吸収するように、
細いタングステン線などを用いたダンパー線を張力をか
けてシャドウマスク上に張ることが行われている。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子ビームが螢光面に到達したときの電流密度は、画像中
央部と周辺部では、電子ビームの飛行距離が異なるため
に、かなり相違するにもかかわらず、シャドウマスクの
電子ビーム通過用開口部の幅を、画面の垂直方向に対し
ても、水平方向に対しても、上記電子ビーム電流密度の
螢光面到達位置による相違を補償するようにしてあるの
で、表示画像の輝度分布を画面全面にわたって均一にす
ることができる。
子ビームが螢光面に到達したときの電流密度は、画像中
央部と周辺部では、電子ビームの飛行距離が異なるため
に、かなり相違するにもかかわらず、シャドウマスクの
電子ビーム通過用開口部の幅を、画面の垂直方向に対し
ても、水平方向に対しても、上記電子ビーム電流密度の
螢光面到達位置による相違を補償するようにしてあるの
で、表示画像の輝度分布を画面全面にわたって均一にす
ることができる。
【図１】図１（ａ）は本発明一実施例のカラー陰極線管
で使用しているシャドウマスク構体を示す斜視図で、図
１（ｂ）は図１（ａ）中に示すＡ円内の拡大平面図であ
る。
で使用しているシャドウマスク構体を示す斜視図で、図
１（ｂ）は図１（ａ）中に示すＡ円内の拡大平面図であ
る。
【図２】本発明によるシャドウマスク方式カラー陰極線
管の概略断面図である。
管の概略断面図である。
１…ネック管、 ２…ファンネル、 ３…パネル、 ４
…バルブ、 ５…パネルのフェースプレート部、 ６…
螢光面、 ７…シャドウマスク構体、 ８…電子銃、
９…電子ビーム、 １０…マスクフレーム、 １０ａ、
１０ｂ…水平方向枠辺、 １０ｃ、１０ｄ…垂直方向腕
部、 １１…シャドウマスク、 １１ａ…グリッド素
体。
…バルブ、 ５…パネルのフェースプレート部、 ６…
螢光面、 ７…シャドウマスク構体、 ８…電子銃、
９…電子ビーム、 １０…マスクフレーム、 １０ａ、
１０ｂ…水平方向枠辺、 １０ｃ、１０ｄ…垂直方向腕
部、 １１…シャドウマスク、 １１ａ…グリッド素
体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 英夫 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 篠田 正樹 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 川崎 浩 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイ スエンジニアリング株式会社 (56)参考文献 特公 昭46−32306（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭48−12548（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01J 29/07
Claims (2)
- 【請求項１】３原色螢光体の垂直方向ストライプを所定
の順序で水平方向に繰返し配列した螢光面をパネル裏面
に形成させ、この螢光面に対向して垂直方向グリッド素
体を多数水平方向に並列させたシャドウマスク構体を配
置したカラー陰極線管において、シャドウマスク構体の
各グリッド素体をバレル形状とし、グリッド素体に挾ま
れた電子ビーム通過用開口部の形状を垂直方向両端部で
広く中央部で狭くしたことを特徴とするカラー陰極線
管。 - 【請求項２】前記シャドウマスク構体の垂直方向グリッ
ド素体を、それらの中心線間水平距離が、水平方向中央
部では比較的短く、水平方向両端部に近付くにつれ比較
的長くなるように並列させたことを特徴とする請求項１
記載のカラー陰極線管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02651292A JP3191970B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | カラー陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02651292A JP3191970B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | カラー陰極線管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05225925A JPH05225925A (ja) | 1993-09-03 |
| JP3191970B2 true JP3191970B2 (ja) | 2001-07-23 |
Family
ID=12195534
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02651292A Expired - Fee Related JP3191970B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | カラー陰極線管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3191970B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7133272B2 (ja) | 2018-11-27 | 2022-09-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
| JP7133270B2 (ja) | 2018-11-27 | 2022-09-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
| JP7133271B2 (ja) | 2018-11-27 | 2022-09-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
-
1992
- 1992-02-13 JP JP02651292A patent/JP3191970B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7133272B2 (ja) | 2018-11-27 | 2022-09-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
| JP7133270B2 (ja) | 2018-11-27 | 2022-09-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
| JP7133271B2 (ja) | 2018-11-27 | 2022-09-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05225925A (ja) | 1993-09-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5534746A (en) | Color picture tube having shadow mask with improved aperture spacing | |
| KR100354245B1 (ko) | 음극선관용 텐션 마스크 | |
| JPH06275206A (ja) | 可変孔ピッチのシャドウマスクを備えたカラー陰極線管 | |
| US3663854A (en) | Shadow-mask having rectangular apertures | |
| JP3191970B2 (ja) | カラー陰極線管 | |
| US6072270A (en) | Shadow mask for color CRT | |
| JPH09190774A (ja) | カラー陰極線管 | |
| JP3244843B2 (ja) | カラー陰極線管 | |
| US6157119A (en) | Shadow mask with improved color purity adjustment margin | |
| JP3150385B2 (ja) | カラー陰極線管 | |
| CA1125348A (en) | Cathode-ray tube having corrugated mask with increased mask-to-screen spacing | |
| PL126028B1 (en) | Picture tube with luminescent stripted screen | |
| US6646371B1 (en) | Color cathode ray tube having a high-resolution electron gun | |
| US6455993B1 (en) | Shadow mask type color cathode ray tube having variable aperture diameter | |
| EP0143669B1 (en) | Image display apparatus | |
| JP3222640B2 (ja) | カラー受像管装置 | |
| JPH05128978A (ja) | カラー陰極線管 | |
| KR100233189B1 (ko) | 고해상도 표시장치용 섀도 마스크형 컬러 음극선관 및 음극선관 장치 | |
| JP3178943B2 (ja) | 受像管装置 | |
| JPH0352173B2 (ja) | ||
| JPH06333508A (ja) | カラー陰極線管 | |
| JPH0515713Y2 (ja) | ||
| WO2004088704A1 (en) | Method for manufacturing a shadow -mask | |
| JPH0729506A (ja) | カラー受像管装置 | |
| JPH04357651A (ja) | カラー陰極線管 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080525 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090525 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525 Year of fee payment: 9 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |