JP3188432U - 蛾の幼虫の収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】繭を作る蛾の幼虫を1匹づつ筒状体に収納し、使用する時に、幼虫を潰したり傷つけたりすることなく簡単に取出すことができる蛾の幼虫の収納容器を提供するものである。【解決手段】繭6を作る蛾の幼虫5が1匹入る大きさの内径と長さに形成され、両端が開口した円筒体4の中間部に、ミシン目3を全周に形成し、円筒体4の内部で繭6を作って両端開口部を繭6で塞いだ状態に形成し、使用する時に円筒体4の一方を指でつまんで折り曲げることによりたミシン目3で折れて分離し、容易に幼虫5を取出すことができる。【選択図】 図2
Description
本考案は、釣り用の餌や研究用に用いる蛾の幼虫の収納容器に関するものである。
イワナ、ヤマメ、マス、ハヤ、アマゴ等の渓流釣をする場合、釣用の生き餌としてブドウ虫(ハチミツツヅリガ)などの昆虫の幼虫が多く用いられている。このブドウ虫の幼虫を生きた状態でケース内に収容して持ち運ぶが、従来は多数の孔が形成された段ボール状の紙製保護体を丸めてケース内に収容し、この孔の中にブドウ虫の幼虫の繭を作らせてこの中で生きた状態で保存していた(特許文献1)。
渓流釣をする場合、ケースから丸めた段ボール状の紙製保護体を取り出して、孔を形成する外側の紙を手で破って幼虫を1匹ずつ取出して針の先に付けている。しかしながら丈夫な紙で形成されている保護体を、幼虫を傷付けずに取出すことが難しく、幼虫を潰したり、破断してしまうことがあった。また段ボール状の紙製保護体の孔に入り込んで巣を作る幼虫と、入らないで外部で巣を作るものとがあり、しかも幼虫が入っていない孔の開口部が繭で覆われているものもあり、段ボール状の紙製保護体内に何匹の幼虫が入っているか正確に見極めることができなかった。
このため円筒状の植物の「よし」を利用し、中間に節を残して一定の長さに裁断したものを幼虫の収納容器としたものが提案されている(特許文献2)。これは、中間の節を境として二匹のブドウ虫を収納したもので、使用する時には爪先で「よし」を割って簡単にブドウ虫を取出すことができると共に、ケース内の残数を容易に確認できる利点がある。しかしながら植物の「よし」を利用することは天然物であるので、その収穫や、裁断などの手間がかかり、また内径や厚さも一定しないので、最適な「よし」を選別する作業が面倒で、実用化できない問題があった。
また植物の「よし」の代わりに、紙や合成樹脂で形成された円筒体を用いることも記載されているが、紙や合成樹脂で形成された円筒体を破いて内部から幼虫を取出す時に、破れにくいので幼虫を潰してしまう問題があった。
本考案は上記問題を改善し、繭を作る蛾の幼虫を1匹ずつ筒状体に収納し、使用する時に、幼虫を潰したり傷つけたりすることなく簡単に取出すことができる蛾の幼虫の収納容器を提供するものである。
本考案の請求項1記載の蛾の幼虫の収納容器は、繭を作る蛾の幼虫が1匹入る大きさの内径と長さに形成され、両端が開口した筒状体の中間部に、ミシン目または間隔をおいてスリットを全周に形成し、筒状体の内部で繭を作って両端開口部を繭で塞いだ状態に形成したことを特徴とするものである。
本考案の請求項2記載の蛾の幼虫の収納容器は、請求項1において、筒状体が紙または合成樹脂で形成された円筒体であることを特徴とするものである。
本考案の請求項3記載の蛾の幼虫の収納容器は、請求項1において、繭を作る蛾の幼虫がブドウ虫であることを特徴とするものである。
本考案の請求項4記載の蛾の幼虫の収納容器は、請求項1において、内部で繭を作った幼虫を収納した筒状体の両端にキャップを取付けたことを特徴とするものである。
本考案に係る請求項1記載の蛾の幼虫の収納容器によれば、筒状体の中間部に、ミシン目または間隔をおいてスリットを全周に形成してあるので、幼虫を取出す時に、片手で収納容器の一方をつかみ、他方の手で収納容器の他方側をつかんで折り曲げると中間のミシン目またはスリットで折れて、幼虫の体の半分が露出した状態となる。幼虫の露出し部分を指でつまんで引き出すことにより、幼虫を潰すことなく容易に取出すことができる。また収納容器に1匹づつ幼虫が入っているので数量の確認が容易である。
また請求項2記載の蛾の幼虫の収納容器によれば、筒状体が紙で形成されたものは、幼虫を取り出した後、万一そのまま廃棄されても、環境上の問題が少なくて済む。また合成樹脂でストロー状に形成したものは製造が容易である。
また請求項3記載の蛾の幼虫の収納容器によれば、繭を作る蛾の幼虫としてブドウ虫を用いると、飼育が容易で、渓流釣り用の生き餌として有効である。
また請求項4記載の蛾の幼虫の収納容器によれば、内部で繭を作った幼虫を収納した筒状体の両端にキャップを取付けたので、温度が上がってサナギや蛾に成長した時に繭を破って外部に出るのを防止することができ、特に研究室で使用する場合に効果的である。
以下本考案の実施の一形態を図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図1は収納容器1の作成工程を示すもので、図1(A)に示すように例えば段ボール紙などに厚紙2を縦1.5〜2cm、横4cm程度の長方形に裁断する。またこの長方形の厚紙2の中間に横方向にミシン目3を形成しておく。次にこの厚紙2を2回程度巻き付けて円筒に形成してから、端部を糊付けして図1(B)に示すように両端が開口した円筒体4を形成する。
次に図1(C)に示すように円筒体4内に例えばブドウ虫(ハチミツツヅリガ)の幼虫5を入れる。この場合、その挿入手段は例えばケース内に円筒体4と幼虫5を入れて幼虫自身が自分から円筒体4に入り込むようにする。このように、幼虫5が入いった円筒体4を冷蔵庫に入れ温度を下げると、幼虫5が糸を吐き出して数時間で繭6を作り、図1(D)および図2(A)に示すように円筒体4の開口部が塞がれて収納容器1が形成される。
この後、内部で繭6を作った収納容器1を、図3に示すようにケース8に所定数入れて冷蔵庫で保管する。このケース8は、ケース本体9と開閉自在に連結された蓋部10とから構成され、ケース本体9の外周には紐通し孔11が設けられ、また蓋部10には複数個の通気孔12が開孔されている。
上記構成の蛾の幼虫5が収納された収納容器1はケース8に入れて持ち運び、釣りをする時に、ケース8の蓋部10を開けてケース本体9内の収納容器1を1個取出す。次に片手で収納容器1の一方をつかみ、他方の手で収納容器1の他方側をつかんで折り曲げると、中間に周方向全体にリング状にミシン目3が形成されているので図2(B)に示すようにミシン目3で折れる。
この部分を少しひねると分離し、図2(C)に示すように幼虫5の体の半分が露出した状態となる。幼虫5の露出した部分を指でつまんで引き出すことにより、幼虫5を潰すことなく容易に取出すことができる。またケース8内の残数の確認も容易である。
図4は本考案の他の実施の形態を示すもので、円筒体4の中間部に周方向に間隔をおいて2本のスリット13をリング状に入れた収納容器1である。この収納容器1も片手で一方をつかみ、他方の手で収納容器1の他方側をつかんで折り曲げて、ひねるとスリット13、13の間で容易に分離して、幼虫5の体の半分が露出した状態となる。
図5は本考案の他の実施の形態を示すもので、内部で繭6を作った幼虫5を収納した円筒体4の両端にキャップ14、14を取付けたものである。この収納容器1は、温度が上がって幼虫5がサナギや蛾に成長した時に繭6を破って外部に出るのを防止することができ、研究用の蛾の幼虫5を室内で保存、使用する場合に効果的である。
なお上記説明では収納容器1の円筒体4を厚紙2で形成した場合について説明したが、ストロー状の合成樹脂で形成したものでも良く、また円筒体4に限らず角筒状でも良い。また繭6を作る蛾の幼虫5として、ブドウ虫を用いた場合についで説明したが、釣り用の生き餌として他の繭6を作る蛾の幼虫5を収納したものでも良い。
1 収納容器
2 厚紙
3 ミシン目
4 円筒体
5 幼虫
6 繭
8 ケース
9 ケース本体
10 蓋部
11 紐通し孔
12 通気孔
13 スリット
14 キャップ
2 厚紙
3 ミシン目
4 円筒体
5 幼虫
6 繭
8 ケース
9 ケース本体
10 蓋部
11 紐通し孔
12 通気孔
13 スリット
14 キャップ
Claims (4)
- 繭を作る蛾の幼虫が1匹入る大きさの内径と長さに形成され、両端が開口した筒状体の中間部に、ミシン目または間隔をおいてスリットを全周に形成し、筒状体の内部で繭を作って両端開口部を繭で塞いだ状態に形成したことを特徴とする蛾の幼虫の収納容器。
- 筒状体が紙または合成樹脂で形成された円筒体であることを特徴とする請求項1記載の蛾の幼虫の収納容器。
- 繭を作る蛾の幼虫がブドウ虫であることを特徴とする請求項1記載の蛾の幼虫の収納容器。
- 内部で繭を作った幼虫を収納した筒状体の両端にキャップを取付けたことを特徴とする請求項1記載の蛾の幼虫の収納容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013006317U JP3188432U (ja) | 2013-11-05 | 2013-11-05 | 蛾の幼虫の収納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013006317U JP3188432U (ja) | 2013-11-05 | 2013-11-05 | 蛾の幼虫の収納容器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010249713A Continuation JP2012100552A (ja) | 2010-11-08 | 2010-11-08 | 蛾の幼虫の収納容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3188432U true JP3188432U (ja) | 2014-01-23 |
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ID=78223446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013006317U Expired - Fee Related JP3188432U (ja) | 2013-11-05 | 2013-11-05 | 蛾の幼虫の収納容器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3188432U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113142141A (zh) * | 2021-03-25 | 2021-07-23 | 宁波市农业科学研究院 | 一种在室内饲养草地贪夜蛾的方法及其饲养装置 |
-
2013
- 2013-11-05 JP JP2013006317U patent/JP3188432U/ja not_active Expired - Fee Related
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