JP3188195B2 - 真空鋳込装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、真空脱ガス炉で精
練された脱ガス鋼等の真空鋳込に使用される真空鋳込装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】タービン車室等、高品質が要求される個
別鋳鋼品では、脱ガス鋼が用いられて製作される場合が
ある。このような個別鋳鋼品に使用される、一般的な脱
ガス鋼の精練では、アーク炉で特定材質の鋼を溶解した
後に、真空脱ガス炉と称されている、フインクル型アー
ク加熱機を用いた取鍋精練法によって、溶鋼中に含まれ
る、有害な窒素，酸素，水素を脱離させて、それらの含
有量を低減するようにしている。この取鍋精練法に使用
される取鍋は、真空脱ガス炉内で精練が可能なスライド
ゲート付きの取鍋が使用され、大気中で取鍋の下端に設
けたスライドゲートを作動させて、個別鋳鋼品の鋳型に
取鍋から直接注湯するようにしている。

【０００３】このような、個別鋳鋼品の製作にあたり使
用されている、従来の鋳型への脱ガス鋼の鋳込装置につ
いての代表例を、図４，図５，図６によって説明する。
図４は、スライドゲート付きの取鍋を使用して、大気鋳
込を行う前の状態を示す断面図である。この図では、図
示省略した真空脱ガス炉内で精練し、脱ガスした溶鋼０
４を収容したスライドゲート０３付きの取鍋０２を、図
示省略した天井クレーンで揚重し、内部に個別鋳鋼品を
形成する空間０５が設けられた鋳型０１の上方まで移動
させ、鋳型０１の上端に開口し、空間０５に連通した湯
口０６の上方に、取鍋０２下部に設けられたスライドゲ
ート０３を位置させた状態を示している。

【０００４】図５は、図４のＢ部における注湯部周辺の
詳細断面図である。図に示すように、湯口０６の上方に
位置決めされたスライドゲート０３は、下方から下ノズ
ル031 ，ノズルホルダー032 ，下ノズル031 およびノズ
ルホルダー032 と１体となって、取鍋０２の下端を左右
にスライドする下プレート033 ，取鍋０２の下端に固着
した上ノズル021 の通路と同心状の孔が設けられ、上ノ
ズル０２１の下端に固定された上プレート034 ，および
下プレート033 と上プレート034 にそれぞれ穿設され、
アルゴンガス０７をブローするガスチャンネル035 から
なる。

【０００５】また、このガスチャンネル035 からは、上
述した上ノズル021 内に流入した溶鋼０４が上ノズル02
1 内で凝固しないように、供給管を介して外部から供給
されたアルゴンガス０７を、上ノズル021 内にブローす
るようにして、溶鋼０４が上ノズル021 内に流入しない
ようにしている。さらに、取鍋０２は、下端に設けた上
ノズル021 の軸心と鋳型０１の上端に開口する湯口０６
の軸心とが略一致する位置に、天井クレーンで微調整さ
れている。

【０００６】図６は、取鍋０２内の溶鋼０４を鋳型に注
入している注湯状態を示す詳細断面図である。図に示す
ように、下プレート033 が下ノズル031 およびノズルホ
ルダ032 と１体となって、取鍋０２の下端を水平方向に
スライドすることによって、下ノズル031 の下端開口が
湯口０６直上に位置するとともに、上ノズル021 と同心
状に配置されることにより、ガスチャンネル035 から供
給され上ノズル021 内への溶鋼０４の流入を阻止してい
たアルゴンガス０７は、下ノズル031 の下端開口から排
出され、取鍋０２内の溶鋼０４は、上ノズル021 ，上プ
レート034 ，下プレート033 、および下ノズル031 を通
って、湯口０６部より鋳型０１内に注湯される。

【０００７】図４〜図６に示すような、従来の脱ガス鋼
の鋳込装置に於いては、図６に示す注湯時には、図５に
示す位置にある下ノズル031 を右方向にスライドさせる
必要があるために、下ノズル031 の下端と湯口０６の上
端との間には、このスライドのための空間を設ける必要
がある。

【０００８】このために、真空脱ガス炉で精練され、鋳
型０１に注入される取鍋０２内の脱ガスされた溶鋼０４
は、注湯時に下ノズル031 と湯口０６間で大気と接触す
るとともに、下ノズル031 から流出して、湯口０６へ流
入する溶鋼０４は、ある程度の周辺の空気を巻き込んで
しまう。また、湯口０６から流入し、湯道を通って鋳型
０１内の空間０５に溶鋼０４が充填する段階では、溶鋼
０４は、再度大気と接触するとともに、高熱の溶鋼０４
により鋳型０１が加熱されることにより、鋳型０１から
発生したガス０８が溶鋼０４内に侵入することがある。

【０００９】このように、真空脱ガス炉内で精練が可能
なスライドゲート０３付きの取鍋０１で精練された従来
の溶鋼０４（脱ガス鋼）の個別鋳鋼品鋳型０１への鋳込
は、大気鋳込でなされており、このために真空脱ガス炉
で精練され、溶鋼中に含まれる有害な窒素，酸素，水素
を脱ガスし、折角、これらの含有量を低減させた溶鋼０
４は、大気との接触により、これらの有害なガスを含む
ものとなり、個別鋳鋼品の品質値を低下させることとな
っていた。また鋳型０１から発生したガス０８が溶鋼０
４に侵入することから、鋳造欠陥のある個別鋳鋼品にな
ることもあった。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来大気鋳
込みをせざる得なかった、スライドゲート付き取鍋内の
溶鋼を、大気と接触させることなく鋳型へ鋳込むことが
できるようにして、上述した大気鋳込みで生じる、真空
脱ガス炉で精練された溶鋼の大気との接触により生じる
不具合、または鋳型から発生するガスが溶鋼に侵入する
ことにより生じる不具合を解消して、高品質の鋳鋼品に
できる真空鋳込装置を提供することを課題とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このため、本発明の真空
鋳込装置は、次の手段とした。

【００１２】（１） 内部の空気を排出するための真空
吸引用の排気口、内部に空気を注入するための空気導入
用の空気導入弁が設けられるとともに、上部に開口する
上部開口部の周縁に、真空を保持するためのガスケット
を配設した真空槽、並びに内部の鋳込状況を視認するた
めの真空窓、内部に溶鋼を注入するための注湯口が設け
られるとともに、注湯口の周縁部に配設された真空ガス
ケットと密着、接合して、真空槽の上部開口部を密閉し
て真空を保持するようにした注湯口フランジを設けた上
蓋とからなり、内部に注湯口から注入された溶鋼が充填
されて鋳鋼品を形成する鋳型が設置される真空容器を設
けた。

【００１３】（２） 上端部外周縁に突出させたフラン
ジの下面と、注湯口の外周縁に設けたフランジ上面とを
真空ガスケットを介して密着、接合するとともに、上端
に開口する開口部に遮蔽シールを介して設けられ、注湯
熱で溶解する真空遮蔽板を積層して、上端開口を注湯時
まで閉鎖するために、注湯口から真空容器内に垂下させ
た注湯ノズルを設けた。

【００１４】（３） 注湯ノズルの上端開口を閉鎖する
真空遮蔽板上に、注湯ノズルの上端開口と同心状の開口
を設けた耐火シールを介して、注湯ノズルと同心状に載
置される下ノズル，および注湯を収容した取鍋の下端
に、下ノズルと同心状に配設された上ノズルとの間に設
けられ、左右方向にスライドして、上ノズルの下端を開
放して、上ノズルと下ノズルとを連通し、又は閉鎖し
て、上ノズルと下ノズルとの連通を遮断して、取鍋内の
溶湯を上ノズル，下ノズルおよび注湯ノズルを介して、
真空容器に設置された鋳型に所定量注湯するようにした
スライドゲートを設けた。

【００１５】なお、スライドゲートは、従来の取鍋の下
端に設けた、上ノズルの通路と同心状の孔が設けられ、
取鍋の下端に固定された上プレートに加え、下ノズルの
通路と同心状の孔が設けられ、下ノズルの上端に固定さ
れた下プレート、および上プレートと下プレートとの間
を左右にスライドし、上プレートと下プレートとにそれ
ぞれ設けられた孔と連通させる孔が設けられた中プレー
トを設け、中プレートの左右方向のスライドにより、下
ノズルと同心状に配置された上プレートの下端を開放す
る構成にすることが望ましい。また、下ノズルの外周に
は、下端を耐火シールの上面に載置でき、下ノズルを耐
火シール上に、安定して支持するノズルホルダーを固定
して設けることが望ましい。

【００１６】本発明の真空鋳込装置は、上述した手段に
したことにより、真空脱ガス炉内で精練が可能な、スラ
イドゲート付きの取鍋中の溶鋼は、真空脱ガス炉内で精
練され、溶鋼中に含まれる有害な窒素，酸素，水素を脱
ガスし、これらの含有量を低減させた溶鋼は、大気と接
触することなく、真空容器内に設置された鋳型に注湯さ
れるとともに、注湯中に周辺の空気を溶鋼中に巻き込む
こともない。また注湯中に、高熱の溶鋼により鋳型が加
熱され、鋳型から発生するガスは、真空容器内部から外
部に直ちに排気され、鋳型内部には鋳型から発生するガ
スが侵入してない溶鋼が充填される。これにより、鋳造
欠陥がなく、鋳鋼中に含有されるガスを充分に低減した
高品質の溶鋼による鋳鋼品を製造することができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の真空鋳込装置の実
施の一形態を、図面にもとづき説明する。図１は、本発
明の真空鋳込装置の実施の第１形態を示す全体断面図、
図２は図１に示すＡ部の鋳込み前を示す詳細断面図、図
３は図１に示すＡ部の鋳込み中を示す詳細断面図であ
る。

【００１８】図１に示すように、鋳型１３が内部に設置
された真空槽１１には、側壁に、内部の空気を排出する
ための真空吸引用の排気口111 、製造された鋳鋼品を取
り出すとき、内部に空気を注入するための空気導入弁11
2 が設けられ、内部を真空状態および大気状態に自在に
形成できるようにするとともに、上部開口部の周縁に
は、真空を保持するためのガスケット113 が側壁の上端
に配設されている。

【００１９】また、真空槽２とともに、真空容器１を形
成する上蓋１２には、上端に真空槽１１の内部を視認す
るための真空窓121 ，真空槽２の内部に設置された鋳型
１３に溶鋼３を注入するための注湯口122 が設けられる
とともに、外周辺に、その下面で真空槽１１に設けたガ
スケット113 を押圧して密封する上蓋フランジ123 が設
けられている。

【００２０】さらに、真空槽１１の内部に配設される鋳
型１３には、充填される溶鋼３で鋳鋼品を形成する鋳型
空間131 が内部に形成されるとともに、湯道132 で鋳型
空間131 と連通され、上蓋１２の注湯口122 の下方に開
口する湯口133 が設けられている。また、鋳型空間131
の上方には、真空容器１内に開口させた押湯部134 が設
けられている。このように構成された真空容器１の上蓋
１２の上に、図示省略した真空脱ガス炉内で脱ガスされ
た溶鋼３が入った取鍋２がセットされ、鋳込開始前の準
備状況にされる。

【００２１】このような状況から、真空容器１内を排気
口111 に連通した真空ポンプで真空引きして鋳込を開始
する。すなわち、取鍋２内の脱ガスされた溶鋼３は、後
述するスライドゲート４と、注湯口122 に垂設した後述
する注湯ノズル５とを経由して、鋳型１３の湯口133 よ
り湯道132 を通って鋳型空間131 に注湯される。このと
き、上蓋１２の、真空窓121 より鋳型１３の押湯部134
を覗くことで、その時の鋳型空間135 の湯面の上昇状
況、および注湯停止時期が確認できる。また、注湯熱に
より鋳型１３から発生する燃焼ガス135 は、真空容器１
内に拡散して排気口111 より外部へ排出される。

【００２２】次に、取鍋２中の脱ガスされた溶鋼３が大
気に接触することなく、また周辺の空気を巻き込むこと
なく、鋳型１３内に注湯するための装置を、図２，図３
にもとづき説明する。

【００２３】上述した上蓋１２に設けた注湯口122 に
は、上方に突出して注湯口フランジ124 が設けられてお
り、この注湯口フランジ124 の上面に真空ガスケット12
5 が配設されている。このように構成された注湯口122
には、上端部から径方向に突出して設けた真空フランジ
５１の下面で、真空ガスケット125 を押圧するようにし
て、円筒状の注湯ノズル５が注湯口122 と同心状の配置
にされて垂下されている。この注湯ノズル５の内周面に
は、取換えが可能な耐火スリーブ５２が嵌挿されるとと
もに、その上端開口には、真空フランジ５１の上面に遮
蔽シール５３を介して、真空遮蔽板５４が設けられ、注
湯時以外は閉鎖するようにしている。

【００２４】この真空遮蔽板５４は、真空容器１に発生
させる真空圧に耐え、しかも注湯開始時には、溶鋼３の
熱で瞬時に溶解する材質が使用され、具体的には、耐火
スリーブ５２の内径がφ１２０mmの場合、板厚２mm程度
のアルミ板が有効である。すなわち、注湯口122 は、鋳
込を開始するまでは、図２に示すように、真空遮蔽板５
４を設けた注湯ノズル５で、完全に密封されているの
で、真空容器１内は高真空に保持できる。

【００２５】また、真空遮蔽板５４の上面には、注湯ノ
ズル５と同心状の孔があけられた耐火シール５５が設け
られている。この耐火シール５５は、注湯時に、溶鋼３
の熱で真空遮蔽板６４の外周部分が溶解しても、溶鋼３
が外部に流出しないようにするもので、可塑性を有する
プラスチック耐火物材質のもので形成することが望まし
い。

【００２６】次に、取鍋２の下端に設けられた上ノズル
２１と、上述した注湯ノズル５との間に設けられるスラ
イドゲート４について説明する。スライドゲート４は、
外周にノズルホルダー４２を配設し、上ノズル２１と同
心状にされて、注湯ノズル５の耐火シール５５上に、注
湯ノズル５と同心状にして載置される下ノズル４１，下
ノズル４１の上端に底面の突起部が嵌合し、下ノズル４
１と同心状の孔があけられた下プレート４３，上ノズル
２１の下面に固定され、上ノズル２１と同心状の孔があ
けられた上プレート４４，および下プレート４３と上プ
レート４４との間に形成された間隙部４６を左右に摺動
し、上ノズル２１および下ノズル４１の孔と一致して、
上ノズル２１と下ノズル４１とを連通する孔があけられ
た中プレート４５とからなる。

【００２７】このように、スライドゲート４は、上プレ
ート４４，中プレート４５，下プレート４３が設けられ
ている、３枚プレート方式のものが採用されているが、
このスライドゲート４は、連続鋳造のレードル湯量調整
に適用されている、前述した下ノズル031 固定式の下プ
レート033 の既存品を、下ノズル４１および下プレート
４３として利用し、固定の利点を生かすように、ノズル
ホルダー４２の下端にフランジ部を設け、耐火シール５
５にセットできるようにしている。

【００２８】また、取鍋２の底に設けられた上ノズル２
１内で、流入した溶鋼３が凝固しないように、上プレー
ト４４および中プレート４８には、アルゴンガス６を上
ノズル２１内にブローするためのガス通路４７が内部に
穿設されるとともに、上ノズル２１内に向けてガスチャ
ンネル４８が設けられている。そして、外部から供給さ
れたアルゴンガス６は、ガス通路４７を通ってガスチャ
ンネル４８より上ノズル２１内にブローされ、図２に示
すように、注湯前には溶鋼３が上ノズル２１に流入する
のを防止し、上ノズル２１内での溶鋼３の凝固を防止し
ている。

【００２９】図２に示す注湯前の状態から、中プレート
４５を右方向にスライドさせ、中プレート４５にあけら
れた孔の位置を上ノズル２１にあけられた孔の位置に一
致させると、同時に中プレート４５の孔は下プレート４
３，下ノズル４１の孔とも位置が一致し、上ノズル２１
内に注入されているアルゴンガス６の圧力が急減し、取
鍋２内の溶鋼３が下ノズル４１の下端まで流入する。こ
の溶鋼３の流入により、注湯ノズル５の上端を閉鎖して
いた真空遮蔽板５４は、瞬時に溶解され、溶鋼は、図３
に示すように、注湯ノズル５の耐火スリーブ５２内部よ
り、下方に位置する湯口133 に注湯され、湯道132 を通
って鋳型空間131 に充填される。

【００３０】このように、真空脱ガス炉内で脱ガス精練
が可能なスライドゲート４付き取鍋２中で精錬された溶
鋼３は、取鍋２の下端に設けた上ノズル２１から流出し
て、鋳型１３に注湯されて鋳鋼品を形成されるまでの
間、大気とは全く接触せず、また鋳型１３へ流入の途中
で周辺の大気を巻き込むこともなく、精練された状態の
ガス含有量がそのまま保持される。また、溶鋼３の注入
により鋳型１３から発生する燃焼ガス135 も、真空容器
１内から速やかに、外部に排出されるので、これらの燃
焼ガスが溶鋼３に溶け込むこともない。

【００３１】次に、本実施の形態の真空鋳込装置、およ
び本願出願人の所有するアーク炉，真空脱ガス炉を使っ
て製作した単重５．６ton の鋳鋼品（タービン車室，材
質；ＳＣＰＨ−２１…ＣｒＭｏ鋼，鋳型；アルカリフェ
ノール砂）で測定したガス濃度(3) と、アーク炉で溶解
した大気炉鋼を大気中で鋳込んだ場合のガス濃度(1)，
および大気炉鋼を真空脱ガス炉で精練した脱ガス鋼を大
気中で鋳込んだ場合のガス濃度(2) を表１に示す。

【００３２】このように、本実施の形態の真空鋳込装置
で製作される鋳鋼品は、有害な窒素，酸素および水素
が、品質を損うことのない量にされた高品質のものにで
きるとともに、鋳造欠陥のないものにできる。

【００３３】

【表１】

【００３４】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明の真空鋳
込装置によれば、特許請求の範囲に示す構成により、真
空脱ガス炉内で精練が可能なスライドゲート付き取鍋中
の脱ガス鋼は、大気と接触することなく鋳型に注湯され
るとともに、注湯中、鋳型から発生するガスは、真空槽
内部に拡散排気され、鋳型内部には脱ガスされた高品質
な溶鋼が充填され、高品質の鋳鋼品を製作することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の第１形態としての真空鋳込装置
を用いた鋳込前の状況を示す全体断面図，

【図２】図１に示すＡ部における鋳込前の注湯部周辺の
詳細を示す部分断面図，

【図３】図１に示すＡ部における鋳込中の注湯部周辺の
詳細を示す部分断面図，

【図４】従来の個別鋳鋼鋳型への脱ガス鋼の鋳込前の状
況を示す全体断面図，

【図５】図４に示すＢ部における鋳込前の注湯部周辺の
詳細を示す部分断面図，

【図６】図４に示すＢ部における鋳込中の注湯部周辺の
詳細を示す部分断面図である。

【符号の説明】

１ 真空容器 １１ 真空槽 111 排気口 112 空気導入弁 113 ガスケット １２ 上蓋 121 真空窓 122 注湯口 123 上蓋フランジ 124 注湯口フランジ 125 真空ガスケット １３，０１ 鋳型 131 ，０５ 鋳型空間 132 湯道 133 ，０６ 湯口 134 押湯部 135 ，０８ 燃焼ガス ２，０２ 取鍋 ２１，021 上ノズル ３，０４ 溶鋼 ４，０３ スライドゲート ４１，031 下ノズル ４２，032 ノズルホルダー ４３，033 下プレート ４４，034 上プレート ４５ 中プレート ４６ 間隙部 ４７ ガス通路 ４８，035 ガスチャンネル ５ 注湯ノズル ５１ 真空フランジ ５２ 耐火スリーブ ５３ 遮蔽シール ５４ 真空遮蔽板 ５５ 耐火シール ６，０７ アルゴンガス

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−122060（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−201665（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B22D 18/06 B22D 1/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 真空吸引用の排気口、空気導入用の空気
   導入弁を設けるとともに、上部開口部の周縁にガスケッ
   トを配設した真空槽、並びに真空窓、注湯口、及び前記
   注湯口の周縁部に配設された真空ガスケットと接合して
   密封する注湯口フランジを設けた上蓋からなり、内部に
   前記注湯口に連通させた鋳型を設置する空間を設けた真
   空容器と、前記真空ガスケットを介して接合して密封す
   る真空フランジを上端外周に設け、上端開口部を遮蔽シ
   ールを介して設けた注湯熱で溶解する真空遮蔽板で閉鎖
   して、前記注湯口から前記真空容器内に垂設した注湯ノ
   ズルと、溶湯を収容した取鍋の下端に配設された上ノズ
   ルと同心状に配設されて、前記真空遮蔽板上に耐火シー
   ルを介して同心状に載置される下ノズルを具え、前記上
   ノズルと前記下ノズルとの間を横移動して、前記上ノズ
   ルの下端を開閉して、前記溶湯を前記下ノズルおよび前
   記注湯ノズルを介して、前記鋳型に注湯するスライドゲ
   ートとを設けたことを特徴とする真空鋳込装置。