JP3185369B2 - 自動車燃料用フィラーホース - Google Patents

自動車燃料用フィラーホース

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JP3185369B2 JP14947792A JP14947792A JP3185369B2 JP 3185369 B2 JP3185369 B2 JP 3185369B2 JP 14947792 A JP14947792 A JP 14947792A JP 14947792 A JP14947792 A JP 14947792A JP 3185369 B2 JP3185369 B2 JP 3185369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の燃料用ホー
ス、特にガソリンタンクと注入口との間を連結する自動
燃料用フィラーホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料配管は、おおむね金属パイ
プとそれら金属パイプを接続するゴムホースから構成さ
れている。このような燃料配管のうち、金属パイプに関
しては問題はあまりないが、ゴムホースに関しては、気
化したガソリンがゴムホースを透過して外部に洩れると
いう現象が生じている。最近では、特に自動車の数が増
加しており、このようなゴムホースから洩れるガソリン
による環境悪化が大きな問題となっている。そのため、
このような自動車から洩れる気化ガソリンの量を規制す
ることが法案化されている。このような規制をクリアー
するためには、特にガソリンタンクとその注入口との間
を連結する燃料フィラーホース等の自動車用ホースから
の気化ガソリンの透過量を抑制することが必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記のような自
動車用ホース、特に燃料フィラーホースを構成する材料
として、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(以下「N
BR」と略す)とポリ塩化ビニル(以下「PVC」と略
す)とのブレンド物が用いられている。しかしながら、
このようなNBRとPVCのブレンド物を用いて構成さ
れたホースでは、法案化された上記規制をクリアーする
ことができない。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、気化ガソリン等の透過量の低い自動車燃料用
フィラーホースの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の自動車燃料用フィラーホースは、側鎖を
もたないジオールを必須成分としてなるポリエステル系
熱可塑性ウレタンゴムを主成分とする熱可塑性エラスト
マーの少なくとも一層からなるという構成をとる。
【0006】
【作用】本発明者らは、自動車燃料用ホースに対する上
記規制をクリアーするため、熱可塑性エラストマーを中
心に広い範囲にわたって試験研究を繰り返した。その結
果、側鎖をもたないジオールを必須成分としてなるポリ
エステル系熱可塑性ウレタンゴムが、「側鎖をもたない
ジオール」の働きにより結晶性が密となるため、耐ガソ
リン透過性に富んでおり、これを用いると気化ガソリン
等の透過量が大幅に抑制されるようになることを見出
し、この発明に到達した。
【0007】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0008】この発明の自動車燃料用フィラーホース
は、特定のポリエステル系熱可塑性ウレタンゴムを主成
分とする熱可塑性エラストマーを用いて得られる。な
お、上記主成分とするとは、主成分のみからなる場合も
含める趣旨である。
【0009】上記特定のポリエステル系熱可塑性ウレタ
ンゴムは、特定のポリエステル系ポリオールとポリイソ
シアネートとを反応させて、この反応生成物に必要に応
じてジオールを用いて鎖延長させることにより得られ
る。
【0010】上記特定のポリエステル系ポリオールとし
ては、ラクトンと側鎖をもたないジオールとを反応さ
せることにより得られるもの、ジカルボン酸と側鎖を
もたないジオールとを反応させることにより得られるも
の、カーボネートと側鎖をもたないジオールとを反応
させることにより得られるもの等があげられる。
【0011】上記の反応に用いられるラクトンとして
は、ブチロラクトン,バレロラクトン,カプロラクト
ン,カプリロラクトン,ラウロラクトン等があげられ、
単独でもしくは併せて用いられる。
【0012】上記の反応に用いられるジカルボン酸と
しては、マロン酸,コハク酸,グルタル酸,アジピン
酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン
酸等があげられる。これらは単独でもしくは併せて用い
られる。
【0013】上記の反応に用いられるカーボネートと
しては、下記の構造式で表される炭酸エチレン等があげ
られる。
【0014】
【化1】
【0015】上記〜の反応に用いられる、側鎖をも
たないジオールとしては、エチレングリコール、1,2
−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等があ
げられる。これらは単独でもしくは併せて用いられる。
【0016】上記〜の反応系における両者の割合
は、重量比で、ではラクトン/ジオール=20/1〜
700/1の範囲に設定することが好ましく、ではジ
カルボン酸/ジオール=2/10〜50/10の範囲に
設定することが好ましい。また、ではカーボネート/
ジオール=4/10〜35/10の範囲に設定すること
が好ましい。そして、上記反応系により得られるポリエ
ステル系ジオールとしては、分子量200〜10000
0のものを用いるのが好ましい。
【0017】上記ポリイソシアネートとしては、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
トリレンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート(NDI)、キシレンジイソシア
ネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート等があげられる。
これらは単独でもしくは併せて用いられる。
【0018】上記必要に応じて用いられるジオールとし
ては、上記特定のポリエステル系ポリオールの生成反応
に用いられるものと同様のものがあげられる。
【0019】上記特定のポリエステル系ポリオール
(A)とポリイソシアネート(B)との反応において、
両者の配合割合は、ポリエステル系ポリオール中のOH
基とポリイソシアネート中のNCO基とが、モル比でO
H基/NCO基=4/1〜1/10の範囲に設定するこ
とが好ましい。
【0020】そして、上記特定のポリエステル系ポリオ
ール(A)とポリイソシアネート(B)との反応生成物
に必要に応じて添加されるジオールの配合量は、最終的
にOH基とNCO基が略当量となるように配合すること
が好ましい。具体的には、NCO基/OH基=0.95
/1〜1.05/1の範囲となるよう配合することが好
ましい。
【0021】このようにして得られる特定のポリエステ
ル系熱可塑性ウレタンゴムは、側鎖をもたないジオール
を必須成分としてなるものであり、分子量300〜18
0000に鎖延長したものである。
【0022】なお、この発明に用いられる熱可塑性エラ
ストマーには、上記特定のポリエステル系熱可塑性ウレ
タンゴム以外に、必要に応じて他の添加剤、例えば酸化
防止剤,加水分解防止剤,加工助剤,着色剤,紫外線吸
収剤等を用いることができる。
【0023】この発明の燃料用フィラーホースは、例え
ばつぎのようにして製造することができる。すなわち、
まず特定のポリエステル系ポリオールとポリイソシアネ
ートとを反応させて、これに必要に応じてジオールを添
加することにより特定のポリエステル系熱可塑性ウレタ
ンゴムを作製する。ついで、これに必要に応じて他の添
加剤を配合し、ロール,ニーダー,バンバリーミキサ
ー,2軸押出機等を用いて混練して熱可塑性エラストマ
ーを作製する。そして、これをブロー成形機,射出成形
機等を用いて円筒状に押し出すことによりホース化され
目的とする燃料用フィラーホースを製造することができ
る。例えば、上記ブロー成形機により成形する場合に
は、上記熱可塑性エラストマーのパリソンを出し、これ
にエアーを吹き込むことにより、曲がり形状や蛇腹形状
を有するホースを作製することができる。また、硬度の
異なる材料およびガソリン透過量の異なる材料を選択
し、いわゆるエクスチェンジブロー成形することによっ
て、部分的に剛性およびガソリン透過量の異なるホース
を作製することができる。
【0024】このように、この発明の自動車燃料用フィ
ラーホースは、熱可塑性エラストマーを押出等によって
ホース形状に形成するのみで構成することができ、従来
のような加硫工程を必要としないため、製造工程の短縮
化を実現することが可能となる。そして、このようにし
て得られた自動車燃料用フィラーホースは、耐ガソリン
透過性に優れている。
【0025】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0026】〔ポリエステル系ポリオールの作製〕ま
ず、下記の表1に示す各成分(X)と、ジオール成分と
して1,4−ブタンジオール(Y)とを下記のような配
合割合で反応させることにより4種類のポリエステル系
ポリオールを作製した。
【0027】a:X/Y=16/10 b:X/Y=17/10 c:X/Y=3/1 d:X/Y=1/1
【0028】
【表1】
【0029】*
【化2】
【0030】
【実施例1〜5】上記ポリエステル系ポリオールと、下
記の表2に示す各成分を準備し、同表に示す割合、特に
ポリエステル系ポリオール中のOH基およびポリオール
のOH基と、ポリイソシアネート中のNCO基とがOH
基/NCO基=1/1となるよう配合し反応させること
によりポリエステル系熱可塑性ウレタンゴムを作製し
た。そして、上記ポリエステル系熱可塑性ウレタンゴム
を用いて、これをブロー成形機によって円筒状に押し出
すことにより目的とする燃料用フィラーホース(全長3
0mm×内径30mm×厚み5mm)が得られた。な
お、作製された上記ポリエステル系熱可塑性ウレタンゴ
ムの分子量も表2に併せて記した。
【0031】
【表2】
【0032】
【比較例】NBRとPVCとの混合物を用い、これをロ
ールで混練した後、単軸押出成形機を用いて円筒状に押
し出した後、150℃×30分加硫することによりホー
ス(全長30mm×内径30mm×厚み5mm)を作製
した。
【0033】つぎに、このようにして得られた各ホース
について、ガソリン透過量を測定し、下記の表3に示し
た。上記ガソリン透過量は、つぎのようにして測定し
た。
【0034】〔ガソリン透過量の測定法〕前処理として
ホース中にガソリン(Fuel C)を封入し、40℃
恒温槽中に7日間放置した。その後、ガソリンを入れ替
え、1日ごとの重量減少量を測定し、3日間のうち一番
減少量の多い日のその減少量を測定した。
【0035】
【表3】
【0036】上記表3から明らかなように、実施例品
は、比較例品に比べて大幅にガソリン透過量が減少して
おり、良好な成績が得られたことがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明の自動車燃料用
フィラーホースは、側鎖をもたないジオールを必須成分
としてなるポリエステル系熱可塑性ウレタンゴムを主成
分とする熱可塑性エラストマーによって構成されてい
る。したがって、「側鎖をもたないジオール」を必須成
分とすることによって結晶性が密となるため、従来の燃
料ホースに比べて、耐ガソリン透過性が大幅に向上して
おり、法案化された規制基準をクリアーすることが可能
となる。特に、この発明の自動車燃料用フィラーホース
は、上記熱可塑性エラストマーをそのまま用いることが
でき、加硫する必要がないため、加硫工程を省略するこ
とができ、製造工程の短縮化も実現できるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 CEQ B32B 1/08 B32B 25/00 F16L 11/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖をもたないジオールを必須成分とし
    てなるポリエステル系熱可塑性ウレタンゴムを主成分と
    する熱可塑性エラストマーの少なくとも一層からなる
    動車燃料用フィラーホース。
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