JP3184845U - 冷間引抜鋼材 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間引抜用の棒状素鋼材の黒皮を良好に除去して冷間引抜処理後の表面粗さを向上させた冷間引抜鋼材を提供する。
【解決手段】黒皮の付いた棒状素鋼材にウェットブラスト処理(S1)を施すことにより、当該黒皮を除去する。この後、冷間引抜処理(S2)、及び、矯正処理(S3)を行うことで、表面粗さが0.3μmRa以下に向上した冷間引抜鋼材を製造する。
【選択図】図1

Description

本考案は、表面処理を施した冷間引抜鋼材に関する。
従来、黒皮(酸化被膜)の付いた冷間引抜用の棒状素鋼材の黒皮を除去する方法として、ショットブラスト処理が知られている。このショットブラスト処理は、棒状素鋼材の表面に、研掃剤と呼ばれる固体の粒体(メディア)を加圧した空気(加圧エア)と共に衝突させることによって、黒皮の除去を行うものである。黒皮の除去が行われた棒状素鋼材は、冷間引抜処理が行われ、その後、矯正処理などが施されて、表面粗さの向上した冷間引抜鋼材となる。
特開2005−138146号公報
しかしながら、上記したショットブラスト処理では、メディアが羽根車により空中で投射され拡散して棒状素鋼材の表面に衝突するので、研掃力が低下する。そのため、黒皮の研掃力を得るためにメディアの粒子サイズを大きくする必要がある。このことから、ショットブラスト処理により棒状素鋼材の黒皮を除去した後、冷間引抜処理を行って冷間引抜鋼材を製造した場合、冷間引抜鋼材の表面粗さを0.4μmRa以下に向上させることが困難であるという問題がある。なお、Raは表面粗さを表すパラメータであり、算術平均粗さを示す。算術平均粗さとは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値をμmで表したものである。
本考案は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、冷間引抜用の棒状素鋼材の黒皮を良好に除去して冷間引抜処理後の表面粗さを向上させた冷間引抜鋼材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案の冷間引抜鋼材は、黒皮の付いた棒状素鋼材にウェットブラスト処理を施して当該黒皮を除去した後、冷間引抜処理を行うことにより表面粗さを0.3μmRa以下としたことを特徴とする。
ここで、ウェットブラスト処理とは、上記した研掃剤として固体の粒体(メディア)と液体(例えば水)とを混ぜたもの(スラリ)を、加圧エアと共に処理対象物である棒状素鋼材の表面に噴射して、均一な処理を行うものである。このウェットブラスト処理を行う装置であるウェットブラスト装置は、スラリ貯留部、ノズル、エア噴射部などを備えて構成され、エア噴射部から噴射される加圧エアと共にスラリ貯留部に貯留されたスラリをノズルから噴射させるものである。ウェットブラスト処理では、メディアとして微小粒子を使用すると共に、微小粒子と液体とを混合させて処理を行うので、処理時における熱の発生、処理対象物の変質や変形などを抑えながら、均一な処理を行うことができる。また、処理に伴って粉塵が発生したり汚れが付着したりすることがなく、良好に表面処理ができる。
本考案によれば、上記したウェットブラスト処理を施すことにより、棒状素鋼材の黒皮を良好に除去し、冷間引抜処理後の冷間引抜鋼材の表面粗さを0.3μmRa以下に向上させることができる。すなわち、従来のショットブラスト処理を施した場合に比べ、冷間引抜鋼材の表面粗さをより向上させることを可能とした。
なお、棒状素鋼材としては、中実の棒状のものや、軸孔を有する管状のものでもよく、機械構造及び各種部品に用いる断面形状が丸・六角・角・平の炭素鋼及び合金鋼でもよい。また、冷間引抜処理の後、冷間引抜鋼材に矯正処理を施すことが好ましい。
本考案によれば、表面粗さの改善された冷間引抜鋼材を提供することができる。
本実施形態における鋼材の処理の流れを示す図である。 冷間引抜処理の概略を示す図である。 矯正処理の概略を示す図である。 ウェットブラスト処理を施した場合における冷間引抜鋼材の表面粗さを示す図である。 従来のショットブラスト処理を施した場合における冷間引抜鋼材の表面粗さを示す図である。
以下、本実施形態の冷間引抜鋼材について、図面を参照して説明する。図1は、棒状素鋼材1の本実施形態における処理の流れを示す図である。本実施形態では、図1に示すように、ウェットブラスト処理(ステップS1、以下ステップは省略)、冷間引抜処理(S2)、矯正処理(S3)の順に処理が進められる。
まず、処理対象物である棒状素鋼材1にウェットブラスト処理が施される(S1)。この棒状素鋼材1は、中実の丸棒状で、例えばS48Cなどの構造用炭素鋼からなり、表面に黒皮(酸化被膜)などが付いた状態のものである。なお、棒状素鋼材1の材質は構造用炭素鋼に限らず、他にも合金鋼などでもよい。
ウェットブラスト処理は、研掃剤として固体の粒体(メディア)と液体とを混ぜたもの(スラリ)を、加圧エアとともに処理対象物に噴射して表面を処理するものである。メディアは、研掃剤として機能する。メディアの材質は、例えばステンレス製である。他にも、アルミナ質、炭化ケイ素質のメディアなど、種々のメディアを用いてよい。メディアの粒子サイズは、例えば200μm以下であるとする。加圧エアの圧力は、例えば0.35MPa〜0.45MPaであるとする。液体としては、例えば水を用いる。なお、水に防錆剤などの薬品を混ぜてもよい。
このウェットブラスト処理は、図示しないウェットブラスト装置によって行われる。ウェットブラスト装置は、スラリ貯留部、ノズル、エア噴射部などを備えて構成される。ウェットブラスト装置は、エア噴射部から噴射される加圧エアと共に、スラリ貯留部に貯留されたスラリをノズルから処理対象物に噴射させることで、処理対象物の表面処理を行うものである。このウェットブラスト装置では、エアとスラリが均一に混合された状態で、且つ一定圧力で噴射される。これにより、処理対象物に処理ムラを発生させないことを可能にしている。なお、エア圧力や粒子サイズ、噴射時間などの条件を制御することで、処理対象物の表面粗さを制御可能である。
棒状素鋼材1は、上記したウェットブラスト装置に搬送され、ウェットブラスト処理が施される(S1)。ウェットブラスト処理が行われると、棒状素鋼材1の表面に付いた黒皮(酸化被膜)や油などの異物が極小になる。具体的には、微小粒子であるメディアが棒状素鋼材1の表面を擦ることで、当該表面が削り取られる。これにより、棒状素鋼材1の表面に付いた黒皮などが除去される。このとき、加圧エアによって加速した水がメディアを流すことによって、メディアどうしの衝突が生じ難く、メディアがスムーズに搬送される。また、棒状素鋼材1の研掃屑、磨滅したメディアなどは水に混合されて流されるため、処理に伴う粉塵が発生しない。更に、水の冷却作用により、メディアと棒状素鋼材1との衝突によって発生する熱を瞬時に取り去ることができ、熱の発生による棒状素鋼材1の変質や変形を防ぐことができる。また、棒状素鋼材1の表面を水が覆うことで、汚れなどが再付着することを防止している。
このようにウェットブラスト処理が施されると、棒状素鋼材1に均一な表面処理が行われ、棒状素鋼材1の表面粗さが向上する。本実施形態では、ウェットブラスト処理後の棒状素鋼材1の表面粗さは、2.5μmRa以下となる。
次に、棒状素鋼材1には、潤滑油が塗布される(図示しない)。この潤滑油は、後述する冷間引抜処理において、棒状素鋼材1とダイス3との摩擦抵抗を低減させるためのものである。棒状素鋼材1は、上記したウェットブラスト処理(S1)によって表面粗さが向上している。このため、棒状素鋼材1は、その表面に潤滑油が良好に塗布される。
次に、棒状素鋼材1は、冷間引抜処理が施される(S2)。棒状素鋼材1は、図2に示す矢印の方向(左から右)に引かれながら、ダイス3を通過する。棒状素鋼材1は、ダイス3を通過することにより変形する。このとき、前述の潤滑油の作用により、棒状素鋼材1とダイス3との焼け付きが防止されている。
ダイス3は、円筒状である。ダイス3の内径は、上流から下流(図2では左から右)に向かって、徐々に減少している。棒状素鋼材1は、塑性変形を起こしながらダイス3を通過し、ダイス3の最小内径になるまで処理されて、所望の寸法にした冷間引抜鋼材2となる。この冷間引抜処理(S2)において、棒状素鋼材1は、寸法精度の優れた冷間引抜鋼材2となる。
丸鋼の場合、冷間引抜処理の後、冷間引抜鋼材2に矯正処理が施される(S3)。この矯正処理は、冷間引抜鋼材2の真直性を向上させるための処理であり、図3に示す矯正機4によって行われる。この矯正機4は、凹ロール5と凸ロール6との2つのロールから構成される。これら凹ロール5と凸ロール6は、互いにロール軸が斜交するように配置されている。矯正機4は、凹ロール5と凸ロール6の間に冷間引抜鋼材2を挟持する。冷間引抜鋼材2は、図3に示す白抜き矢印の方向(左から右)に、回転しながら進行する。矯正機4は、凹ロール5と凸ロール6により、冷間引抜鋼材2に繰り返し曲げを与えることで、冷間引抜鋼材2の真直性を向上させる。矯正機4を通過後、冷間引抜鋼材2の曲率は0に近くなる。
図4は、ウェットブラスト処理(S1)を施した後、冷間引抜処理(S2)、及び矯正処理(S3)を行った場合における冷間引抜鋼材2の表面粗さを示す図(粗さ曲線)である。冷間引抜鋼材2の表面粗さは、算術平均粗さで0.22μmRaにまで向上する(図4参照)。このように、本実施形態の冷間引抜鋼材2によれば、表面粗さを0.3μmRa以下とすることを可能にしている。
この比較例として、図5は、棒状素鋼材1と同一の棒状素鋼材にショットブラスト処理を施した後、同様に冷間引抜処理(S2)、及び矯正処理(S3)を行って冷間引抜鋼材を製造した場合における当該冷間引抜鋼材の表面粗さを示す図(粗さ曲線)である。図5に示す例では、冷間引抜鋼材の表面粗さは、算術平均粗さで1.06μmRaとなっている。この図5に示すショットブラスト処理を施した場合の表面粗さと、図4に示すウェットブラスト処理を施した場合の表面粗さを比較すると、図5の方が図4よりも表面粗さが大きくなっていることが分かる。すなわち、本実施形態のウェットブラスト処理を施した場合の冷間引抜鋼材2は、ショットブラスト処理を施した場合の冷間引抜鋼材よりも、表面粗さを改善、向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の冷間引抜鋼材2は、黒皮の付いた棒状素鋼材1をウェットブラスト処理(S1)により当該黒皮を除去した後、冷間引抜処理(S2)により表面粗さを0.3μmRa以下としたことを特徴とする。
この構成によれば、ウェットブラスト処理を施すことにより、冷間引抜用の棒状素鋼材1の黒皮を良好に除去して、冷間引抜処理(S2)及び矯正処理(S3)後の冷間引抜鋼材2の表面粗さを0.3μmRa以下(上記実施形態の場合0.22μmRa)に向上させることができる(図4参照)。これにより、表面粗さの優れた、品質の高い冷間引抜鋼材2を製造することができる。
また、従来では、表面粗さを0.4μmRa以下に向上させるために、矯正処理(S3)の後に研削・研磨処理を行っていたが、本考案によれば、研削・研磨処理を行わなくてもよく、製造工程を簡略化することができる。
なお、本考案は上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。
例えば、本実施形態では、本考案の処理を中実の棒状素鋼材1に適用した場合について説明したが、これに限らず、軸孔を有する管状の素鋼材や、機械構造及び各種部品に用いる断面形状が丸・六角・角・平の炭素鋼及び合金鋼に適用してもよい。
また、矯正処理(S3)において、凹ロール5と凸ロール6の2ロールからなる矯正機4を用いたが、これに限らず、例えば3ロールの矯正機や多ロールの矯正機を用いてもよい。
1 棒状素鋼材
2 冷間引抜鋼材
3 ダイス
4 矯正機
5 凹ロール
6 凸ロール

Claims (4)

  1. 黒皮の付いた棒状素鋼材にウェットブラスト処理を施して当該黒皮を除去した後、冷間引抜処理を行うことにより表面粗さを0.3μmRa以下としたことを特徴とする冷間引抜鋼材。
  2. 前記棒状素鋼材は、中実の棒状、軸孔を有する管状、機械構造及び各種部品に用いる断面形状が丸・六角・角・平の炭素鋼及び合金鋼のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の冷間引抜鋼材。
  3. 前記冷間引抜処理の後、矯正処理を施したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の冷間引抜鋼材。
  4. 前記ウェットブラスト処理後の表面粗さは2.5μmRa以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の冷間引抜鋼材。
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