JP3181487B2 - コンクリート練上げ温度制御方法 - Google Patents

コンクリート練上げ温度制御方法

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JP3181487B2
JP3181487B2 JP07835895A JP7835895A JP3181487B2 JP 3181487 B2 JP3181487 B2 JP 3181487B2 JP 07835895 A JP07835895 A JP 07835895A JP 7835895 A JP7835895 A JP 7835895A JP 3181487 B2 JP3181487 B2 JP 3181487B2
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尚幸 片山
靖 福田
和信 渋谷
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,液体窒素等の低温液化
ガスを混練中のコンクリートに接触させて冷却されたコ
ンクリート混練物を得るさいに,そのコンクリートの練
り上り温度を適正に制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マスコンクリート等の温度ひび割れを防
止するためのコンクリートの冷却技術のうち,打設前の
コンクリートを冷却するプレクーリング法として,液体
窒素等の低温液化ガスを混練中のコンクリートに接触さ
せる方法が知られており,例えば特開昭62−7460
3号公報,特開昭63−4169号公報,実開平2−5
4506〜7号公報等において,液体窒素によるコンク
リートのプレクーリング法が記載されている。液体窒素
に代えて液体炭酸ガスを冷却媒体に使用することも提案
されている。本願明細書において,かようなコンクリー
トのプレクーリングに利用される液体窒素や液体炭酸ガ
ス等を単に「液化ガス」と略称する。
【0003】従来,バッチャープラント等のミキサー内
に液化ガスを供給する(通常は,液状態のままミキサー
内に投入する)場合,液化ガスの投入量を決定するに
は,一応の基準として,コンクリートを冷却するのに必
要な液化ガスの冷却原単位すなわち「コンクリート1m
3を1℃冷却するのに必要な液化ガスの量(重量)」を
実験的に求めておき,この冷却原単位に1バッチの練上
げ量と必要な温度降下量を乗算して決めていた。また,
適宜練上げ温度を測定し,意図する温度から外れる場合
には,次回の投入量を経験的に増減していた。
【0004】図1は,或るダム工事現場のバッチャープ
ラントにおいて,冷却原単位から液体窒素投入量を決定
してプレクーリングを実施したさいの或る日の練上げ温
度の実測値を示したものである。曲線中の小さな変動
(波)は各バッチ毎の練上げ温度の変化を示している。
バッチャープラントに投入する材料の種類と量はほぼ一
定であるが,午前8時に稼動開始して以来,時間の経過
とともに練上げ温度は緩慢に上昇し,日中に近づくと目
標練上げ温度を超える値となっている。この理由として
は,日射量,水温,空気温度,材料温度,機材温度,待
ち時間等の環境変化に基づく変動要因があまりに多く,
経験的な手法では,練上げ温度を正確に制御することは
困難であることを示している。とくに,日射量の変化は
予測不能であり,前日の経験値はこの点で役に立たない
ことが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液化ガスを用いるコン
クリートのプレクーリングでは,前記のように,その日
の環境変化による各材料温度等や温度降下量の変化によ
って冷却原単位が異なってくるので,練上げ温度の管理
には,常に液化ガスの投入量の設定値を変える必要があ
ることから,温度管理作業が非常に繁雑となる。またコ
ンクリートの打設現場ではこれらの温度管理のみに注意
をすることは難しく,これらの調整を自動化することが
強く望まれていた。
【0006】また,冷却後のコンクリート温度を測定
し,目標とする冷却温度と比較しながら液化ガスの投入
量を設定してコンクリート練り上がり温度を制御する方
法でも混練後の測定値をもとに修正を加えるため,修正
された投入量が制御に反映されるためには,混練するバ
ッチに必ず遅れが生ずるという問題もある。
【0007】コンクリート打設に於ける温度管理の目標
は打ち込み現場でのコンクリート温度であるが,バッチ
ャープラントでの練上げ時と打ち込み現場との温度差に
ついては,時々測定される打ち込み現場でのコンクリー
ト温度とプラントより搬送される前の温度とを比較して
経験的に補正を加えるか,常に打ち込み現場でのコンク
リート温度を測定する必要がある等,作業が非常に繁雑
になるという問題があった。
【0008】したがって,本発明は前記のような問題を
解決し,バッチャープラントで液化ガスを用いて冷却さ
れたコンクリートを練り上げるさいの,練上げ温度を必
要温度に正確に自動制御できる方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,請求項
1に記載したとおり,バッチャープラントのミキサー内
に液化ガスを投入して冷却された混練コンクリートを各
バッチ毎にほぼ定量づつ製造し,得られた混練物をコン
クリートの打設現場に搬送して順次打設するにあたり,
まず,打設開始時に(1) 式を用いて必要な液化ガス投入
量W0(kg) を設定し, W0=w×V×(T1−T0) ・・・(1) ただし, W0 :液化ガス投入量(kg) w :冷却原単位(kg/m3℃) ・・コンクリート1m3
1℃冷却するに必要な液化ガス量 (予め実験的に求めた
値) V :各バッチで混練するコンクリート量 (m3) T1 :液化ガス無投入でのコンクリート練り上がり温度
実測値 (℃) T0 :目標コンクリート練上げ温度 (℃) 次いで, この液化ガスを投入量W0(kg) で投入して混練
し,そして各バッチ毎にコンクリート練上げ温度tn
測定し続け,この測定値から前バッチとの温度差Δtを
求め, このΔtが設定範囲を超えたときに,下記の(2)
式に基いて液化ガス投入量の補正量ΔW(kg)を演算し, ΔW=W0×Δt/(T1−T0) ・・・(2) この補正値ΔWを(3) 式のように液化ガス投入量W0
増減して次回の投入量W1を設定し, W1=W0+ΔW ・・・(3) 以後は,補正されたWn に補正量ΔWを増減して次回の
投入量を設定することからなるコンクリート練上げ温度
制御方法を提供する。
【0010】ここで,Δtはnバッチ目の練上げ温度t
n とこれに引続く2回以上の連続したバッチのコンクリ
ート練上げ温度(tn+1,n+2,n+3 ・・)の平均温度
との差から算出することによって,より正確な制御がで
きる。
【0011】また本発明によれば,バッチャープラント
のミキサー内に液化ガスを投入して冷却された混練コン
クリートを各バッチ毎に製造し,得られた混練物をコン
クリートの打設現場に搬送して順次打設するにあたり,
各バッチ毎にミキサーに投入される直前のコンクリート
配合材料の温度を測定し,これらの測定値からコンクリ
ートの予想練上げ温度Ptn を演算すると共に各バッチ
毎の練上げ温度tn を測定し,まず,初回の液化ガス投
入量W1を(4) 式によって決定し, W1 =w×V×(Pt1 −T0) ・・・・(4) W1 :初回液化ガス投入量(kg) w :冷却原単位(kg/m3℃) ・・コンクリート1m3
1℃冷却するに必要な液化ガス量 (予め実験的に求めた
値) V :混練するコンクリート量 (m3) T0 :目標コンクリート練上げ温度 (℃) Pt1 :予想練上げ温度(℃) 次回以降のバッチにおいて, 前回の練上げ温度測定値t
n-1 が目標コンクリート練上げ温度T0 の設定範囲T0
±x℃(xは許容値)の範囲内であるときも,下式(5)
に従う液化ガス投入量の補正値ΔWn を演算し, ΔWn =Wn-1 ×(Ptn −Ptn-1 )/(Ptn-1 −T0 ) ・・・(5) この補正量ΔWn と前回の液化ガス投入量Wn-1 から
(6) 式に従って液化ガス投入量Wn を設定すること, Wn =Wn-1 +ΔWn ・・・(6) を特徴とするコンクリート練上げ温度制御方法(請求項
3),並びに
【0012】次回以降のバッチにおいて, 前回の練上げ
温度測定値tn-1 が目標コンクリート練上げ温度T0
設定範囲T0 ±x℃(xは許容値)の範囲を外れたと
き,下式(7) に従う液化ガス投入量の補正値ΔWn を演
算し, ΔWn =w×V×(tn-1 −T0 ) ・・・(7) この補正量ΔWn と前回の液化ガス投入量Wn-1 から
(6) 式に従って液化ガス投入量Wn を設定すること, Wn =Wn-1 +ΔWn ・・・(6) を特徴とするコンクリート練上げ温度制御方法(請求項
4)を提供する。
【0013】
【実施例】以下に本発明の内容を具体的に説明する。
【0014】本発明のコンクリート練上げ温度の制御
は,液化ガスをミキサー内に投入してコンクリートを冷
却するプレクーリング法を対象とするものであり,特
に,バッチャープラントで継続して練上げ,ダム工事等
の現場に搬送して打設する場合に好適に適用されるもの
である。使用する液化ガスとしては液体窒素が実用的で
あるが,場合によっては液体炭酸ガス等の他の低温液化
ガスを用いるときにも適用可能である。
【0015】請求項1の制御においては,かようなプレ
クーリング法において,要するところ各バッチ毎にコン
クリートの練上げ温度tn を測定し,前バッチとの温度
差Δtを計算し,このΔtと打設開始時に設定したコン
クリートの温度降下量ΔT0=(T1 −T0 )との比に
比例した量の液化ガスを全体の液化ガス量に増減するこ
とによってコンクリート練り上がり温度を制御する方法
であり,バッチャープラントのミキサー内, ミキサーか
ら台車に排出される過程または直後のコンクリート練上
げ温度を温度センサーによって常時測定し,この測定値
をコンピユータに入力して,各バッチの液化ガス投入量
を演算し,この結果を,液化ガス投入量の設定値として
制御盤に信号を出力するという方法で自動制御が行え
る。
【0016】前記の(1) 式において,初回の液化ガス投
入量W0 の決定は,コンクリート工事が始まるときに,
その時間帯において,液化ガス無添加でのコンクリート
練上がり温度の実測値T1 から, 必要な温度降下量,す
なわち目標練上げ温度T0との差(T1−T0)を求める
ことから始まる。冷却原単位wすなわちコンクリート1
3を1℃冷却するに必要な液化ガス量は,その配合に
おいて予め実験的に求めておく。
【0017】このようにして,(1) 式を用いて必要な液
体窒素投入量W0を設定する。その後,冷却後の練り上
り温度が目標とする温度に到達していれば液化ガス投入
量はそのままであるが,練上り温度tn が変化した場合
には,前回のバッチの測定値tn-1と比較することによ
り,温度変化量Δtn=tn−tn-1を求め,目標とする
温度降下量(T1−T0)との比を用い,初めに設定した
投入量W0に対する補正値ΔWを(2)式により算出
し,(3) 式により初回の投入量W0にこの補正値ΔWを
加えて次回の投入量W1を設定する。
【0018】すなわち,最初に設定した液化ガス投入量
0に補正量ΔWを加える制御を行うことにより,冷却
原単位の変化,コンクリートの各配合材料温度の変化に
対しても,コンクリートの練り上がり温度を目標とする
値に制御することができる。そして,以後は,補正され
たWnに次回の補正量ΔWを加えて制御を続ける。この
関係を図示すると図2の如くである。
【0019】ただし,液化ガスの補正量は予め上限値を
設定しておく。これにより,誤測定で1回のバッチでは
通常起こり得ない範囲の温度変化が生じたときに液化ガ
ス投入量の大きな変動を抑えることができる。また,液
化ガス投入量の補正を1回のバッチ毎ではなく複数回の
バッチの間で行なう(請求項2)と,各バッチでの測定
時のばらつきによる補正値の大きな変化を緩和し,安定
した制御を行なうことができる。この関係を図示すると
図3の如くである。
【0020】図3において,各バッチ毎の練り上り温度
の測定値を実線で示すが,1回毎の測定結果を用いると
補正値を加えたWの値は上段の破線で示すように,バッ
チ毎の配合材料の温度変化に伴なう練上げ温度の変化と
相乗して温度変化が大きくなるバッチがある。これらは
いずれ,バッチを重ねる毎に修正されて行くがこの修正
には時間がかかることになる。これに対し,複数回のバ
ッチ間で修正を加えるときには,液化ガスの補正量ΔW
と投入量Wは次式で求められる。 ΔW=W0×Δt/(T1−T0) 但し Δt=(t11+t12+t13)/3−t10 W=W0+ΔW/3
【0021】すなわち,コンクリートの温度変化は図3
中の一点鎖線のような変化としてとらえることができ,
これにより各バッチ毎の測定によるばらつき等を平均化
することができ,適切な制御とすることができる。
【0022】なお,この補正計算をするバッチの回数
は,練上げ回数毎としてもよいが例えばバッチャープラ
ントからコンクリートを打設現場迄搬送する台車に1回
に投入するバッチ数(台車内のコンクリート温度の測定
が比較的計測が容易で計測誤差が少ない)とすることも
でき,この場合,打設場所で定期的にコンクリート温度
を測定する場合には,測定間隔のバッチ数に合わせるこ
とが望ましい。
【0023】請求項3の制御においては,各バッチ毎に
ミキサー投入直前のコンクリート配合材料の各温度(実
際にはバッチャープラント内の計量直前のコンクリート
配合材料の各温度)を測定し続け,これらの測定値から
コンクリートの予想練上げ温度Ptn を計算し,前バッ
チの予想練上げ温度との温度差ΔPtn を求め,このΔ
Ptn と打設開始時に設定したコンクリートの温度降下
量との比に比例した量の液化ガスを増減することにより
液化ガス供給量を補正してコンクリートの練上げ温度を
制御するものである。
【0024】コンクリート配合材料は,骨材,砂,セメ
ントおよび水が主成分である。その他に混和材料も適宜
配合されるが,その配合量は全体から比べると僅かであ
り,その熱容量の変化が練上げ温度の変化に実質的に影
響を及ぼさないので無視することができる。これらの配
合材料はバッチャープラントの各ビンや貯水槽からミキ
サーに計量しながら投入されるが,各ビンや貯水槽に設
置した温度センサーから投入時の温度を検出し,この検
出値をコンピユータに入力させる。
【0025】すなわち,まず投入直前の各配合材料の温
度を測定し,その測定値と各材料の熱容量からミキサー
で混練後のコンクリート温度の予想練上げ温度Ptn
求める。添字nは混練のバッチ番号である。目標とする
コンクリートの練り上り温度の設定値をT0 とすると初
回の液化ガス投入量をW1は(4) 式で与えられる。wと
Vは(1) 式のものと同じく冷却原単位および1バッチ当
りの混練量である。 W1 =w×V×(Pt1 −T0) ・・・・(4)
【0026】混練後のコンクリート練上げ温度の実測値
をtn とし,目標とする練上げ温度の設定範囲をT0±
x℃とする。この時のn回目のバッチの液化ガス投入量
nは,コンクリートの練上げ温度の実測値tn が設定
範囲である場合すなわち,0−x≦tn ≦T0+x のときは,(5) 式に従って液化ガス投入量の補正値ΔW
n を演算したうえ,このΔWn を(6) 式に従って前回の
液化ガス投入量Wn-1 に加算することによって求める。 ΔWn =Wn-1 ×(Ptn −Ptn-1 )/(Ptn-1 −T0 ) ・・・(5) Wn =Wn-1 +ΔWn ・・・(6)
【0027】すなわち,(5) 式に示すように,予想練上
げ温度Ptn を前回のn−1バッチの予想練上げ温度P
n-1 と比較し,その温度差を計算し,この温度差と,
前回の予想練上げ温度Ptn-1 と設定値T0との温度差
との比を求め,前回の投入量Wn-1にこの比率を乗じて
n回目のバッチの液化ガス投入量の補正値ΔWn を求め
, このΔWn から投入量Wn を設定する (請求項3)。
この関係を図4に図解した。
【0028】これに対して,T0−x>tn またはT0
x<tn となった場合には,前回n−1の実測値tn-1
を用いて,(7) 式からn回目の液化ガス投入量の補正値
Δを求め, 同じく(6) 式によって液化ガス投入量Wn を
設定する(請求項4)。 ΔWn =w×V×(tn-1 −T0 ) ・・・(7) Wn =Wn-1 +ΔWn ・・・(6)
【0029】この請求項3,4の方法によると,混練前
のコンクリート配合材料の温度測定値から混練後の温度
を予想して目標とする練上げ温度まで冷却するので,練
上げ温度の実測値を用いて制御する請求項1の方法に比
べると,バッチの遅れを生ずることなく冷却温度を制御
することができるという利点がある。又,練上げ温度の
予想値が各種の要因によって実際とずれが生じた場合で
も,請求項4のように目標冷却温度に許容値xの範囲を
設け,実測値がこの範囲をはずれた時のみ実測値を用い
た制御を行なうことによって,該ずれの修正ができる。
この許容範囲xは練上げ温度を測定する時のばらつきを
あらかじめ測定しておき,このばらつきの範囲としてお
くと比較的安定した制御が可能である。なお,予想練上
げ温度は各バッチ毎で比較してもよいが,現場のプラン
トの条件によっては複数回のバッチ間で比較してもよ
い。
【0030】実際の打設作業では,バッチャープラント
では目標温度にまで冷却されたコンクリートが練上げら
れても,これを現場まで搬送し且つ打設するときには練
上げ温度と打設温度の間には変化が生ずる。その要因は
主として待ち時間と日射量の変化である。待ち時間は作
業手順の管理によってほぼ一定にすることが可能である
が,日射量の変化は予測できない。
【0031】したがって,日射量を常時測定し,日射量
変化による温度上昇分をプラントでの練上げ温度に加算
し,液化ガス投入量の設定に反映させるのが有利であ
る。なお,日射量による搬送中の温度上昇量は現場まで
搬送時間や地理的条件によって異なるが,これらはあら
かじめ試験的に両者の関係を把握しておけばよい。
【0032】このような本発明に従う制御は市販のパー
ソナルコンピュータや制御機器で演算処理することによ
って自動制御装置に構成することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
変動要因が多く且つ管理が煩雑な液化ガスによるコンク
リートのプレクーリング法において,その練上げ温度を
正確に制御することができるので,この冷却されたコン
クリートを使用することによってマスコンクリートの温
度ヒビ割れの問題が回避できるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】或るダム工事現場のバッチャープラントにおい
て,冷却原単位から液体窒素投入量を決定してプレクー
リングを実施したさいの或る日の練上げ温度の実測値を
示した図である。
【図2】本発明に従う制御の態様を説明するための説明
図である。
【図3】本発明に従う制御の他の態様を説明するための
説明図である。
【図4】本発明に従う制御の更に他の態様を説明するた
めの説明図である。
フロントページの続き (72)発明者 小林 奎一 東京都江東区東陽六丁目3番2号 鹿島 建設株式会社 関東支店内 (72)発明者 片山 尚幸 神奈川県川崎市川崎区水江町3番3号 東洋酸素株式会社内 (72)発明者 福田 靖 神奈川県川崎市川崎区水江町3番3号 東洋酸素株式会社内 (72)発明者 渋谷 和信 神奈川県川崎市川崎区水江町3番3号 東洋酸素株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28C 7/12 C04B 40/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッチャープラントのミキサー内に液化
    ガスを投入して冷却された混練コンクリートを各バッチ
    毎にほぼ定量づつ製造し,得られた混練物をコンクリー
    トの打設現場に搬送して順次打設するにあたり,まず,
    打設開始時に(1) 式を用いて必要な液化ガス投入量W
    0(kg) を設定し, W0=w×V×(T1−T0) ・・・(1) ただし, W0 :液化ガス投入量(kg) w :冷却原単位(kg/m3℃) ・・コンクリート1m3
    1℃冷却するに必要な液化ガス量 (予め実験的に求めた
    値) V :各バッチで混練するコンクリート量 (m3) T1 :液化ガス無投入でのコンクリート練り上がり温度
    実測値 (℃) T0 :目標コンクリート練上げ温度 (℃) 次いで, この液化ガスを投入量W0(kg) で投入して混練
    し,そして各バッチ毎にコンクリート練上げ温度tn
    測定し続け,この測定値から前バッチとの温度差Δtを
    求め, このΔtが設定範囲を超えたときに,下記の(2)
    式に基いて液化ガス投入量の補正量ΔW(kg)を演算し, ΔW=W0×Δt/(T1−T0) ・・・(2) この補正値ΔWを(3) 式のように液化ガス投入量W0
    増減して次回の投入量W1 を設定し, W1=W0+ΔW ・・・(3) 以後は,補正されたWn に補正量ΔWを増減して次回の
    投入量を設定することからなるコンクリート練上げ温度
    制御方法。
  2. 【請求項2】 Δtは,nバッチ目の練上げ温度t
    n と,これに引続く2回以上の連続したバッチのコンク
    リート練上げ温度(tn+1,n+2,n+3 ・・)の平均温
    度との差から算出する請求項1に記載の制御方法。
  3. 【請求項3】 バッチャープラントのミキサー内に液化
    ガスを投入して冷却された混練コンクリートを各バッチ
    毎に製造し,得られた混練物をコンクリートの打設現場
    に搬送して順次打設するにあたり,各バッチ毎にミキサ
    ーに投入される直前のコンクリート配合材料の温度を測
    定し,これらの測定値からコンクリートの予想練上げ温
    度Ptn を演算すると共に各バッチ毎の練上げ温度tn
    を測定し,まず,初回の液化ガス投入量W1を(4) 式によ
    って決定し, W1 =w×V×(Pt1 −T0) ・・・・(4) W1 :初回液化ガス投入量(kg) w :冷却原単位(kg/m3℃) ・・コンクリート1m3
    1℃冷却するに必要な液化ガス量 (予め実験的に求めた
    値) V :混練するコンクリート量 (m3) T0 :目標コンクリート練上げ温度 (℃) Pt1 :予想練上げ温度(℃) 次回以降のバッチにおいて, 前回の練上げ温度測定値t
    n-1 が目標コンクリート練上げ温度T0 の設定範囲T0
    ±x℃(xは許容値)の範囲内であるときも,下式(5)
    に従う液化ガス投入量の補正値ΔWn を演算し, ΔWn =Wn-1 ×(Ptn −Ptn-1 )/(Ptn-1 −T0 ) ・・・(5) この補正量ΔWn と前回の液化ガス投入量Wn-1 から
    (6) 式に従って液化ガス投入量Wn を設定すること, Wn =Wn-1 +ΔWn ・・・(6) を特徴とするコンクリート練上げ温度制御方法。
  4. 【請求項4】 バッチャープラントのミキサー内に液化
    ガスを投入して冷却された混練コンクリートを各バッチ
    毎に製造し,得られた混練物をコンクリートの打設現場
    に搬送して順次打設するにあたり,各バッチ毎にミキサ
    ーに投入される直前のコンクリート配合材料の温度を測
    定し,これらの測定値からコンクリートの予想練上げ温
    度Ptn を演算すると共に各バッチ毎の練上げ温度tn
    を測定し,まず,初回の液化ガス投入量W1を(4) 式によ
    って決定し, W1 =w×V×(Pt1 −T0) ・・・・(4) W1 :初回液化ガス投入量(kg) w :冷却原単位(kg/m3℃) ・・コンクリート1m3
    1℃冷却するに必要な液化ガス量 (予め実験的に求めた
    値) V :混練するコンクリート量 (m3) T0 :目標コンクリート練上げ温度 (℃) Pt1 :予想練上げ温度(℃) 次回以降のバッチにおいて, 前回の練上げ温度測定値t
    n-1 が目標コンクリート練上げ温度T0 の設定範囲T0
    ±x℃(xは許容値)の範囲を外れたとき,下式(7) に
    従う液化ガス投入量の補正値ΔWn を演算し, ΔWn =w×V×(tn-1 −T0 ) ・・・(7) この補正量ΔWn と前回の液化ガス投入量Wn-1 から
    (6) 式に従って液化ガス投入量Wn を設定すること, Wn =Wn-1 +ΔWn ・・・(6) を特徴とするコンクリート練上げ温度制御方法。
  5. 【請求項5】 その日の日射量を計測し続け, この日射
    量からバッチャープラントから打設現場までの搬送した
    ときの練上げコンクリートの温度上昇量を計算によって
    求め, この温度上昇量を相殺するに必要な液化ガス投入
    量を補正量として前記のΔWn に加算する請求項1,
    2,3または4に記載のコンクリート練上げ温度制御方
    法。
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