JP3179894U - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】分岐管路にガイドワイヤを良好に挿入することができるカテーテルを提供する。
【解決手段】先端側の柔軟部と基端側の剛性部とを有するガイドワイヤの挿入を補助するカテーテル10はシャフト12を備える。シャフト12は、先端部である先端側シャフト14と基端部とを有し、シャフト12の先端部から基端部にわたってガイドワイヤ用ルーメンが形成されている。先端側シャフト14は湾曲部22を有する。湾曲部22のルーメンにガイドワイヤの柔軟部が配置されている場合、湾曲部22は、所定の湾曲形状を有する第1湾曲状態である。湾曲部22のルーメンにガイドワイヤの剛性部が配置されている場合、湾曲部22は、第1湾曲状態よりも直線形状に近い第2湾曲状態である。
【選択図】図1

Description

本考案は、ガイドワイヤの挿入を補助するためのカテーテルに関する。
カテーテルを体内の目標部位まで挿入するためにガイドワイヤが使用されている。例えば、経皮的冠動脈形成術(PTCA)では、バルーンカテーテルを冠動脈内の病変部まで到達させるためにPTCA用のガイドワイヤが使用される。この場合、ガイドワイヤを病変部よりも末梢側にまで挿入した後、そのガイドワイヤに沿ってバルーンカテーテルを病変部まで挿入して病変部を拡張させる。
このようにバルーンカテーテル等のカテーテルを目標部位まで挿入するためには、まずはガイドワイヤをその位置よりも末梢側にまで挿入することが重要である。しかしながら、ガイドワイヤが挿入される血管等の脈管においては主管路から側方に延びる分岐管路が存在し、目標部位が分岐管路に存在する場合がある。この場合、目標部位までガイドワイヤを挿入することが困難となる。このため、ガイドワイヤの挿入を補助するためのカテーテルとして、例えば下記特許文献1のカテーテルが提案されている。特許文献1のカテーテルは、ガイドワイヤの挿入を補助するために、ガイドワイヤ用ルーメンの先端部においてカテーテル内表面が湾曲面となっている。このカテーテルにおいては、当該湾曲面に沿ってガイドワイヤがカテーテルの側方に向かって進むようになっている。このため、脈管の主管路から側方に延びる分岐管路内にガイドワイヤを挿入することができる。
特表2000−511083号公報
しかしながら、特許文献1に示すような従来のカテーテルでは、ガイドワイヤが十分に湾曲せずに分岐管路にガイドワイヤを挿入することができない場合があった。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、分岐管路にガイドワイヤを良好に挿入することができるカテーテルを提供することを目的とする。
本考案は、先端側の柔軟部と基端側の剛性部とを有するガイドワイヤの挿入を補助するカテーテルであって、先端部と基端部とを有し、少なくとも該先端部にガイドワイヤ用ルーメンが形成されたシャフトを備え、前記シャフトの先端部は湾曲部を有し、前記湾曲部の前記ガイドワイヤ用ルーメンに前記ガイドワイヤの柔軟部が配置されている場合、前記湾曲部は、所定の湾曲形状を有する第1湾曲状態であり、前記湾曲部の前記ガイドワイヤ用ルーメンに前記ガイドワイヤの剛性部が配置されている場合、前記湾曲部は、前記第1湾曲状態よりも直線形状に近い第2湾曲状態であることを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、シャフトの先端部は湾曲部を有し、湾曲部のガイドワイヤ用ルーメンにガイドワイヤの柔軟部が配置されている場合、湾曲部は、所定の湾曲形状を有する第1湾曲状態である。このため、第1湾曲状態の湾曲部に沿ってガイドワイヤを進めることができ、ガイドワイヤを脈管の分岐管路に良好に挿入することができる。また、湾曲部のガイドワイヤ用ルーメンにガイドワイヤの剛性部が配置されている場合、湾曲部は、第1湾曲状態よりも直線形状に近い第2湾曲状態である。このため、湾曲部を第2湾曲状態とすることにより、ガイドワイヤを直線的に進めて脈管の主管路を通すことができる。
また、本考案は、前記シャフトは、前記先端部から基端側に延びる略直線状の基端側部分を有し、カテーテルが自然状態にある場合、前記シャフトの先端部のうちの最先端部が延びる方向と、前記シャフトの基端側部分が延びる方向との間の角度が45〜60度であることを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、シャフトの先端部のうちの最先端部が延びる方向と、シャフトの基端側部分が延びる方向との間の角度が45〜60度である。このような角度に設定されているため、ガイドワイヤを側方に進めるために第1湾曲状態とすることと、ガイドワイヤを直線的に進めるために第2湾曲状態とすることとを好適に両立させることができる。
また、本考案は、カテーテルの幅方向における、前記湾曲部を含む前記カテーテルの先端部の寸法は2mm以下であることを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、上記寸法を2mm以下としているため、脈管の内径が比較的小さいところであっても、湾曲部を第1湾曲状態としてガイドワイヤを側方の分岐管路に挿入することができる。
また、本考案は、前記シャフトの先端部は、前記湾曲部の基端よりも基端側に位置するX線不透過性の第1マーカ領域と、前記湾曲部の基端よりも先端側に位置するX線不透過性の第2マーカ領域とを備えることを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、第1マーカ領域および第2マーカ領域により、第1湾曲状態にある湾曲部の湾曲方向を知ることができる。
また、本考案は、前記湾曲部は、X線不透過性材料を含む樹脂から形成されていることを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、湾曲部に造影性があり、湾曲部の湾曲方向を知ることができる。
また、本考案は、前記シャフトは、少なくとも前記湾曲部よりも基端側において補強層を有することを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、補強層によりカテーテルの強度およびトルク伝達性を向上させることができる。
また、本考案は、前記湾曲部は補強層を有することを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、湾曲部の強度を向上させることができる。
また、本考案は、前記湾曲部よりも基端側においてのみ補強層が設けられていることを特徴とするカテーテルである。
本考案によれば、湾曲部には補強層が設けられておらず、湾曲部の柔軟性を向上させることができ、湾曲部を第2湾曲状態にすることが容易となる。
一実施形態におけるカテーテルの平面図。 カテーテルの先端部を拡大して示す平面図。 (a)カテーテルの一部拡大図、(b)カテーテルの断面図。 (a)ガイドワイヤの平面図、(b)および(c)カテーテルの使用方法を説明するための図。 (a)〜(c)カテーテルの使用方法を説明するための図。
以下、PTCA用ガイドワイヤの挿入を補助するためのカテーテルに本発明を適用した場合の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、一実施形態におけるカテーテル10の平面図である。図2は、カテーテル10の先端部を拡大して示す平面図である。図3(a)は、カテーテル10の一部拡大図であり、図3(b)は、カテーテル10の断面図である。
図1および図3(b)に示すように、ガイドワイヤの挿入を補助するカテーテル10は、全体として断面円環状の管状をなしている。詳細には、カテーテル10は、基端に設けられたコネクタ11と、コネクタ11からカテーテル10の先端まで延びるシャフト12とを備える。シャフト12の外径は0.4〜1.5mmとすることができ、好ましくは、0.6〜1.2mmとすることができる。シャフト12の内径は、0.3〜0.7mmとすることができ、好ましくは、0.4〜0.5mmとすることができる。シャフト12の肉厚は、0.05〜0.6mmとすることができ、好ましくは、0.1〜0.2mmとすることができる。
シャフト12は、略直線状の基端側シャフト13と、先端側シャフト14とを備える。先端側シャフト14が、シャフト12の先端部を形成している。基端側シャフト13は、先端側シャフト14から基端側に延びて、シャフト12の基端部を含む基端側部分を形成している。基端側シャフト13は、先端側シャフト14よりも高い剛性を有する。
カテーテル10の基端には基端側開口16が形成され、カテーテル10の先端には先端側開口17が形成されている。基端側開口16と先端側開口17との間には図3(b)に示す断面円形状のガイドワイヤ用ルーメン18(以下、ルーメン18という)が形成されている。すなわち、先端側シャフト14と基端側シャフト13とコネクタ11との全体にわたってルーメン18が形成されている。ルーメン18の径がカテーテル10の内径となり、シャフト12におけるルーメン18の径がシャフト12の内径となる。
図1及び図2に示すように、先端側シャフト14は、基端側シャフト13から連なる略直線部21と、略直線部21から延在する湾曲部22とを備える。湾曲部22の最先端部23が、先端側シャフト14の最先端部となっている。
略直線部21は、基端側シャフト13と同一直線状に延びている。最先端部23が延びる方向と、基端側シャフト13が延びる方向との間の角度は30〜80度とすることができ、好ましくは45〜60度とすることができる。湾曲部22の曲率半径は、2〜4mmとすることができる。図2に示すように、カテーテル10の幅方向における、湾曲部22を含む先端側シャフト14の寸法Wは2mm以下とすることができる。
図2に示すように、カテーテル10が自然状態にある場合、湾曲部22は自然湾曲状態となっている。ここで、自然状態とは、カテーテル10が体外にあり、他から力を受けていない状態のことである。湾曲部22が自然湾曲状態にあるとき、最先端部23は、基端側シャフト13および略直線部21の軸からずれた位置にある。湾曲部22はある程度の柔軟性を有しているため、湾曲部22のルーメン18内に高い剛性を有する直線状部材が挿入された場合、湾曲部22は、より直線形状に近い湾曲状態となることができる。
次に、シャフト12の構成材料などを説明する。図3(a)に示すように、シャフト12は、複数の線材31aからなる補強層31を備えている。詳細には、図3(b)に示すように、シャフト12は、その先端から基端にかけて略円形の断面形状を有し、複数の層から形成され、内側層32と、外側層33と、内側層32と外側層33との間に設けられた補強層31とを有する。補強層31は、シャフト12の剛性を高めるためのものであり、例えば、複数の線材31aを編み込むことに形成された編組とすることができる。このような編組の線材31aとしては、ステンレス鋼などの金属から形成された平角線または丸線を用いることができる。補強層31および内側層32は、シャフト12のうちの後述する最先端部23を除く領域に設けられている。
内側層32および外側層33は合成樹脂から形成することができる。内側層32は、低摩擦材料から形成されており、これによりルーメン18内においてガイドワイヤを摺動させる際の抵抗を低減させている。内側層32の形成材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素含有樹脂を用いることができる他、親水性コーティングや疎水性コーティングで摩擦抵抗を低減させてもよい。
内側層32および補強層31の各々は、シャフト12の全体において同じ材料で形成されている。一方、外側層33は、シャフト12の各部において異なる材料から形成されている。具体的には、外側層33は、シャフト12の先端側ほど柔軟な材料から形成されている。外側層33の形成材料については、基端側シャフト13の基端側領域13aと中間領域13bと先端側領域13cとで異なる材料から形成されている。基端側シャフト13の外側層33について、中間領域13bは基端側領域13aよりも柔軟な材料から形成され、先端側領域13cは中間領域13bよりも柔軟な材料から形成されている。先端側シャフト14の外側層33は、基端側シャフト13の先端側領域13cの外側層33よりも柔軟な材料から形成されている。
シャフト12の外径は、基端部と先端部が同じでもよいが、先端側ほど細くなるように形成されていることが好ましい。先端側ほど細くなるように形成されている場合においては、基端側シャフト13において、中間領域13bは基端側領域13aよりも小さい外径を有し、先端側領域13cは中間領域13bよりも小さい外径を有している。先端側シャフト14は、基端側シャフト13の先端側領域13cよりも小さい外径を有している。これらの外径が変化する境界部においては、段差が形成されることなく外径が滑らかに変化している。
上記のようにシャフト12が構成されているため、基端側シャフト13は先端側シャフト14よりも高い剛性を有する。なお、剛性とは、具体的には「曲げこわさ(曲げモーメント)」のことをいい、ヤング率(縦弾性係数)と断面二次モーメントとの積に比例する値のことをいう。
また、基端側シャフト13の基端側領域13aは、所定の長さを有するテーパ領域13dを備えている。テーパ領域13dでは、シャフト12の内径及び外径が先端側に向かって一定の割合で徐々に小さくなっている。従って、シャフト12において、テーパ領域13dの先端側は、テーパ領域13dの基端側よりも小さな内径及び外径を有している。また、シャフト12において、湾曲部22の基端よりも先端側の部分は、湾曲部22の基端の基端側よりも小さな内径を有している。従って、ルーメン18は先端側ほど小さな径となっている。具体的には、ルーメン18については、テーパ領域13dよりも基端側では一定の径であり、テーパ領域13dでは先端側に向かって一定の割合で徐々に径が小さくなり、テーパ領域13dの先端から湾曲部22の基端まではテーパ領域13dの先端のルーメン18の径と同じ一定の径であり、湾曲部22ではテーパ領域13dの先端から湾曲部22の基端までのルーメン18の径よりも小さい一定の径である。
最先端部23は、柔軟な保護チップから形成されている。湾曲部22のうちの最先端部23を構成する領域は、内側層32と補強層31とを備えておらず、先端側シャフト14の外側層33を構成する材料のみから形成され、それが保護チップとなっている。そのため保護チップは、他の部分と比較して柔軟になっており、非常に柔軟性が高いためカテーテル10の先端が血管に接触した際にも血管を損傷させる可能性が低減されている。
上記のように、シャフト12においては、基端から先端に向かうほどに柔軟性が高くなっている。すなわち、先端側の外側層33ほど低いショア硬度を有している。先端側シャフト14の外側層33はショア硬度が50D以下であってもよく、基端側シャフト13のショア硬度は50Dより大きくてもよい。具体的には、先端側シャフト14の外側層33はショア硬度が25D以上かつ50D以下である。基端側シャフト13においては、先端側領域13cの外側層33はショア硬度が50Dより大きくかつ60D以下であり、中間領域13bの外側層33はショア硬度が60Dより大きくかつ70D以下であり、基端側領域13aの外側層33はショア硬度が70Dより大きくかつ80D以下である。
このような硬度バランスを達成するために各部分の外側層33をそれぞれ異なる種類の樹脂から形成してもよく、あるいは、複数の樹脂の混合物を用いて混合の割合を変えることにより硬度変更を達成してもよい。外側層33の形成材料としては、例えば、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリブチレンテレフタレート、またはこれらの混合物を用いることができる。
図2に示すように、先端側シャフト14は、湾曲部22の基端よりも基端側に位置するX線不透過性の第1マーカ領域24と、湾曲部22の基端よりも先端側に位置するX線不透過性の第2マーカ領域25とを備える。具体的には、第1マーカ領域24は、先端側シャフト14の略直線部21の先端に設けられている。第2マーカ領域25は、湾曲部22の中央よりも先端側に設けられている。ここで、第2マーカ領域の先端と内側層32の先端と補強層31の先端とは位置合わせされている。
第1マーカ領域24および第2マーカ領域25の各々は、線材を密に巻いたコイルからなる。第1マーカ領域24および第2マーカ領域25の線材としては、金、白金、パラジウム、タングステン、タンタルやそれらの合金などが挙げられる。
上記のように構成されたカテーテル10は、カテーテル10の基端部、すなわちコネクタ11またはシャフト12の基端部を回転させることにより湾曲部22を回転させることを可能とするトルク伝達性を有している。また、カテーテル10が患者の体内にあるときであっても、第1マーカ領域24及び第2マーカ領域25により、湾曲部22の湾曲方向、すなわち最先端部23の向きを認識することができるようになっている。
次に、カテーテル10の使用方法について図4及び図5を参照して説明する。図4(a)は、ガイドワイヤ50の平面図である。図4(b)〜図5(c)は、カテーテル10の使用方法を説明するための図である。まずは、カテーテル10により挿入を補助されるガイドワイヤ50について説明する。
図4(a)に示すように、PTCA用のガイドワイヤ50は、先端側の柔軟部51と基端側の剛性部52とを有する。剛性部52は、中実の金属線からなるコア部材から形成されている。柔軟部51では、コア部材を形成する金属線が細くなっており、その金属線の外側をコイルが覆っている。このように構成されているため、柔軟部51は剛性部52よりも柔軟になっている。
次いで、カテーテル10の使用方法を説明する。
経皮的冠動脈形成術(PTCA)を行うために、まずシースイントロデューサを体内に挿入し、次いでガイディングカテーテルを挿入する。ここで、ガイドワイヤ50をガイディングカテーテル内に挿入することとなる。ここで、図4(b)に示すように冠動脈の主管路である主血管70から側方に延びる分岐管路である側枝71の先に治療の目標部位となる病変部がある場合、カテーテル10を使用する。
まずは、体外においてガイドワイヤ50をカテーテル10のルーメン18に挿入する。ここで、カテーテル10の湾曲部22にガイドワイヤ50の柔軟部51が配置されている場合、湾曲部22は、図5(a)に示す第1湾曲状態となる。柔軟部51は非常に柔軟性が高く、湾曲部22を変形させることがないため、第1湾曲状態では、湾曲部22は、湾曲部22のルーメン18に何も挿入されていないときの自然湾曲状態と同様の湾曲形状である。第1湾曲状態では、最先端部23は、基端側シャフト13および略直線部21の軸からずれた位置にある。湾曲部22が第1湾曲状態にあるとき、ガイドワイヤ50はカテーテル10の側方へと進むことが可能とされる。
一方、湾曲部22にガイドワイヤ50の剛性部52が配置されている場合、湾曲部22は、図4(b)に示す第2湾曲状態となる。剛性部52は剛性が高く、湾曲部22を直線状に変形させるため、第2湾曲状態では、湾曲部22は、自然湾曲状態及び第1湾曲状態よりも直線形状に近い。第2湾曲状態では第1湾曲状態よりも、最先端部23が、基端側シャフト13および略直線部21の軸により近接した位置にある。湾曲部22が第2湾曲状態にあるとき、ガイドワイヤ50はカテーテル10の前方へと直線的に進むことが可能とされる。
図4(b)に示すように、湾曲部22が第2湾曲状態となるように剛性部52を湾曲部22のルーメン18に配置した状態で、カテーテル10及びガイドワイヤ50をガイディングカテーテルを経て、側枝71まで挿入していく。このとき、カテーテル10の湾曲部22は第2湾曲状態であるため、カテーテル10の先端部の幅寸法は小さく、また、ガイドワイヤ50の先端側の柔軟部51も略直線状となることができ、カテーテル10およびガイドワイヤ50を良好に挿入することができる。そして、図4(c)に示すように、カテーテル10の先端が側枝71の近傍にくるまで、カテーテル10及びガイドワイヤ50を進める。
ここで、カテーテル10の位置を固定したまま、ガイドワイヤ50を後退させて、湾曲部22にガイドワイヤ50の柔軟部51が配置されるようにする。すると、図5(a)に示すように、湾曲部22は第1湾曲状態となる。このとき、第1マーカ領域24及び第2マーカ領域25により、カテーテル10の最先端部23が主血管70の周方向のうちのどの方向を向いているのかを認識することができる。ここで、第1マーカ領域24及び第2マーカ領域25を確認しながら、カテーテル10の基端部、すなわちシャフト12の基端部又はコネクタ11を回転させることにより、カテーテル10の最先端部23を側枝71のほうに向かせる。ここからガイドワイヤ50を押し進めることにより、図5(b)に示すようにガイドワイヤ50の先端部を側枝71に挿入することができる。そのまま、図5(c)に示すように、さらにガイドワイヤ50を側枝71に挿入して、ガイドワイヤ50を治療の目標部位となる病変部よりも末梢側にまで進める。
PTCA用のバルーンカテーテル等をガイドワイヤ50に沿わせていくためには、カテーテル10を取り出す必要がある。このとき、エクステンション・ワイヤや南都法を用いてガイドワイヤ50の位置を保持したままカテーテル10を体外に取り出すことができる。その後、ガイドワイヤ50に沿わせてバルーンカテーテル等を病変部まで挿入して病変部を治療する。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
先端側の柔軟部51と基端側の剛性部52とを有するガイドワイヤ50の挿入を補助するカテーテル10はシャフト12を備える。シャフト12は、先端部である先端側シャフト14と基端部とを有し、少なくとも先端側シャフト14に、本実施形態ではシャフト12の先端部から基端部にわたってルーメン18が形成されている。先端側シャフト14は湾曲部22を有する。湾曲部22のルーメン18にガイドワイヤ50の柔軟部51が配置されている場合、湾曲部22は、所定の湾曲形状を有する第1湾曲状態である。湾曲部22のルーメン18にガイドワイヤ50の剛性部52が配置されている場合、湾曲部22は、第1湾曲状態よりも直線形状に近い第2湾曲状態である。すなわち、先端側シャフト14は湾曲部22を有し、湾曲部22のルーメン18にガイドワイヤ50の柔軟部51が配置されている場合、湾曲部22は、所定の湾曲形状を有する第1湾曲状態である。このため、第1湾曲状態の湾曲部22に沿ってガイドワイヤ50を進めることができ、ガイドワイヤ50を脈管としての血管の側枝71に良好に挿入することができる。また、湾曲部22のルーメン18にガイドワイヤ50の剛性部52が配置されている場合、湾曲部22は、第1湾曲状態よりも直線形状に近い第2湾曲状態である。このため、湾曲部22を第2湾曲状態とすることにより、ガイドワイヤ50を直線的に進めて主血管70を通すことができる。
シャフト12は、先端側シャフト14から基端側に延びる略直線状の基端側シャフト13を有する。カテーテル10が自然状態にある場合、先端側シャフト14のうちの最先端部23が延びる方向と、基端側シャフト13が延びる方向との間の角度が好ましくは45〜60度である。このような角度が設定されていると、ガイドワイヤ50を側方に進めるために第1湾曲状態とすることと、ガイドワイヤ50を直線的に進めるために第2湾曲状態とすることとを好適に両立させることができる。
カテーテル10の幅方向における、湾曲部22を含む先端側シャフト14の寸法Wは2mm以下である。寸法Wを2mm以下としているため、主血管70の内径が比較的小さいところであっても、湾曲部22を第1湾曲状態としてガイドワイヤ50を側方の側枝71に挿入することができる。
先端側シャフト14は、湾曲部22の基端よりも基端側に位置するX線不透過性の第1マーカ領域24と、湾曲部22の基端よりも先端側に位置するX線不透過性の第2マーカ領域25とを備える。この場合、第1マーカ領域24および第2マーカ領域25により、第1湾曲状態にある湾曲部22の湾曲方向を知ることができる。
シャフト12は、少なくとも湾曲部22よりも基端側において編組から形成された補強層31を有する。この場合、補強層31によりカテーテル10の強度およびトルク伝達性を向上させることができる。
湾曲部22は補強層31を有するため、湾曲部22の強度を向上させることができる。
ルーメン18は、カテーテル10の先端側に向かって段階的または連続的に径が小さくなっている。湾曲部22のルーメン18は、基端側シャフト13のルーメン18よりも小さい径を有する。すなわち、先端側に位置するルーメン18の径を小さくすることによりカテーテル10の先端側シャフト14に設けられた湾曲部22の形状に沿ってガイドワイヤ50が進みやすくなっている。さらに、基端側に位置するルーメン18の径を先端側よりも相対的に大きくすることにより、カテーテル10に対するガイドワイヤ50の摺動抵抗を小さくすることができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記の実施形態に限定されず、例えば以下のように実施してもよい。
(1)上記の実施形態においては、第1マーカ領域24及び第2マーカ領域25はコイルマーカから形成されていたがこれに限定されない。例えば、第1マーカ領域24及び第2マーカ領域25が、X線不透過性を有する材料から形成されたリング状又は短管状の部材であってもよい。あるいは、第1マーカ領域24及び第2マーカ領域25において外側層33にX線不透過材料を混合させてもよい。
また、第1マーカ領域24と第2マーカ領域25とを異なる構成としてもよい。例えば、第1マーカ領域24をコイルマーカとし、第2マーカ領域25を湾曲部22の外側層33の全体にX線不透過材料を含ませたものとしてもよい。この構成であっても、湾曲部22はX線不透過材料を含む樹脂から形成されているため、湾曲部22に造影性があり、湾曲部22の湾曲方向を知ることができる。
(2)上記の実施形態においては、シャフト12において、最先端部23(保護チップ)を除いて全体に編組からなる補強層31が設けられていたがこれに限定されない。例えば、湾曲部22よりも基端側においてのみ編組からなる補強層31が設けられてもよい。この場合、湾曲部22には補強層31が設けられておらず、湾曲部22の柔軟性を向上させることができ、湾曲部22を第2湾曲状態にすることが容易となる。
(3)補強層31の線材31aの巻回ピッチは、シャフト12の軸方向の全体において一定でもよく、あるいは、シャフト12の軸方向の途中位置で変更されてもよい。ここで、巻回ピッチとは、線材31aの一巻きにつき線材31aがシャフト12の軸方向に変位する長さをいう。例えば、シャフト12の途中位置で線材31aの巻回ピッチを変更することにより、補強層31の先端側部分よりも補強層31の基端側部分のほうが高い剛性を有するようにしてもよい。これにより、シャフト12の先端部をより柔軟にし、シャフト12の基端部の剛性をより高めることができる。このことは、線材31aの巻回ピッチを、シャフト12の途中位置よりも先端側においては基端側よりも大きくすることにより、あるいは、シャフト12の途中位置よりも先端側においては基端側よりも小さくすることにより達成することができる。
(4)上記の実施形態においては、シャフト12の先端部から基端部にかけてガイドワイヤ用のルーメン18が形成されていたがこれに限定されない。先端側シャフト14のみにルーメン18が形成されたラピッド・エクスチェンジ型のカテーテルとして本発明を具体化してもよい。
10…カテーテル、12…シャフト、13…基端側部分としての基端側シャフト、14…先端部としての先端側シャフト、18…ガイドワイヤ用ルーメン、22…湾曲部、23…最先端部、24…第1マーカ領域、25…第2マーカ領域、31…補強層、50…ガイドワイヤ、51…柔軟部、52…剛性部

Claims (8)

  1. 先端側の柔軟部と基端側の剛性部とを有するガイドワイヤの挿入を補助するカテーテルであって、
    先端部と基端部とを有し、少なくとも前記先端部にガイドワイヤ用ルーメンが形成されたシャフトを備え、
    前記シャフトの先端部は湾曲部を有し、
    前記湾曲部の前記ガイドワイヤ用ルーメンに前記ガイドワイヤの柔軟部が配置されている場合、前記湾曲部は、所定の湾曲形状を有する第1湾曲状態であり、
    前記湾曲部の前記ガイドワイヤ用ルーメンに前記ガイドワイヤの剛性部が配置されている場合、前記湾曲部は、前記第1湾曲状態よりも直線形状に近い第2湾曲状態であることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記シャフトは、前記先端部から基端側に延びる略直線状の基端側部分を有し、
    カテーテルが自然状態にある場合、前記シャフトの先端部のうちの最先端部が延びる方向と、前記シャフトの基端側部分が延びる方向との間の角度が45〜60度であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル
  3. カテーテルの幅方向における、前記湾曲部を含む前記カテーテルの先端部の寸法は2mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記シャフトの先端部は、前記湾曲部の基端よりも基端側に位置するX線不透過性の第1マーカ領域と、前記湾曲部の基端よりも先端側に位置するX線不透過性の第2マーカ領域とを備えることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のカテーテル。
  5. 前記湾曲部は、X線不透過材料を含む樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のカテーテル。
  6. 前記シャフトは、少なくとも前記湾曲部よりも基端側において補強層を有することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のカテーテル。
  7. 前記湾曲部は補強層を有することを特徴とする請求項6に記載のカテーテル。
  8. 前記湾曲部よりも基端側においてのみ補強層が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のカテーテル。
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