JP3178004U - 野球又はソフトボールの球皮の製造モールド - Google Patents

Abstract

【課題】構造が簡単で製造が容易な野球又はソフトボールの球皮の製造モールドを提供する。
【解決手段】球皮に対応する２枚の８字形のシートモールド１、２から構成され、２枚のシートモールドが互いに結合することにより、球皮の形が構成され、２枚のシートモールドは、変形可能な材料から成り、２枚のシートモールドの結合部位に接合辺１１、２１が設けられると共に、２枚のシートモールドの内表面における接合面の内側に球皮の表面における縫い目に対応する線状溝１３、２３が形成され、シートモールドの結合部位に更に注入口と排気口とを設置する。
【選択図】図４

Description

本考案は、製造モールドであり、特に野球又はソフトボールの球皮の製造モールドに関するものである

正式の試合で使用される野球又はソフトボールの構造は、主に弾性力を有する球心部分と、前記球心部分の外側を包覆する皮製の球皮部分から成る。図１に示すように、前記球皮は、２枚の「８」字形のシート（Ａ）が球心（Ｂ）を内部に包覆して互いに縫い合わされることにより、球体が形成される。また、野球又はソフトボールの外観要求に応じて、前記球皮の互いに縫い合う部位に縫い目が形成される。前記縫い目の形成は、一般に手作業で行うため、作業者の操作能力に対して高い要求がある。しかし、現在企業の人件コストが増大していく前提では、手作業に起因して必ず製品の製造コストが向上してしまう。また、皮製の球皮は、製造素材が少なく、更に、真の革素材の値段が高く、これも製品の価格が降下し難い原因となるため、製品の市場競争力が向上し難い。更に、互いに縫い合わされる２枚の球皮は、球体の使用環境に限られ、湿気の重い環境又は雨天で使用する場合、球皮の縫い目から球体の内部における球心まで浸水されることにより、球体の重量が増加してしまい、又は球心の部分が変形してしまうことによる球体の弾性係数に悪影響を与え、球体の物理特性を保証できず、球体の使用寿命を縮めてしまう問題がある。

そして、ＰＵ（ポリウレタン）材質の球体の球皮が開発された。図２及び図３に示すように、これは、互いに結合する二つの半球状のモールド（１’）（２’）によって球皮を球心の外側に成形する方法である。この方法は、機械化で球皮を製造すると共に、手作業による製造での製造コストを節約するメリットを有すること、及び真の革素材の代わりにＰＵ素材を使用して材料コストを降下すると共に、優れたシール性と浸水の防止効果を図ることができるが、モールド形状に限られるため、形成後の球皮の中間部にモールドライン（３’）を有することがあり、手作業で球体に対して二次加工することにより、その外観を修正しなければならないので、製造ステップが複雑であるという問題がある。

上記従来の問題に鑑み、本考案の目的は、野球又はソフトボールの製造コストを低減し、簡単な二次加工、延いては二次加工を不要として球体の外観要求を満足できる野球又はソフトボールの球皮の製造モールドを提供する。
上記の目的を達成するために、本考案に係わる野球又はソフトボールの球皮の製造モールドは、球皮に対応する２枚の８字形のシートモールドから構成され、前記２枚のシートモールドが互いに結合することにより、球皮の形が構成され、前記２枚のシートモールドは、変形可能の材料から成り、前記２枚のシートモールドの結合部位に接合辺が設けられると共に、前記２枚のシートモールドの内表面における接合面の内側に球皮の表面における縫い目に対応する線状溝が形成され、前記シートモールドの結合部位に更に注入口と排気口とを設置することを特徴とする。
前記２枚のシートモールドの接合辺の内表面に、球心を支持して位置決める位置決めロッドが設けられる。
前記変形可能の材料は、ゴム、シリコン又は弾性力を有する軟質の樹脂又は硬質の樹脂である。

本考案は上記の課題を解決するものであり、本考案に係わる野球又はソフトボールの球皮の製造モールドは、ＰＵ材料を使用し球体の球皮を製造でき、前記２枚のシートモールドを接合した後、完全の球皮に対応する成形チェンバーが形成し、変形可能のシートモールドが簡単で取り外すことができ、且つ互いに接合部位における２枚の８字形のシートモールドの線状溝が球皮の表面における縫い目に対応するので、球体の外観要求を満足することができ、更にシートモールドのモールドラインが球体の縫い目に位置するので、二次修正の不要で球体の外観要求を満足することができ、前記製造モールドは構造が簡単で、球皮の製造を簡単に行うことができ、簡単な二次加工で野球又はソフトボールの球体の製造効率を大幅に向上でき、製品の市場競争力を向上することもできる。

従来の野球又はソフトボールの分解斜視図である。 従来の野球又はソフトボールの球皮の製造モールドを示す参考図である。 従来の野球又はソフトボールの球皮の製造モールドの使用状態を示す参考図である。 本考案に係る野球又はソフトボールの球皮の製造モールドを示す参考図である。 本考案に係る野球又はソフトボールの球皮の製造モールドの使用状態を示す参考図である。

以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、下記実施例は、本考案の好適な実施の形態を示したものに過ぎず、本考案の技術的範囲は、下記実施例そのものに何ら限定されるものではない。

図４及び図５に示すように、本考案に係わる野球又はソフトボールの球皮の製造モールドは、球皮に対応する２枚の８字形のシートモールド（１），（２）から構成され、前記２枚のシートモールド（１），（２）が互いに結合することにより、球皮の形が構成される。前記シートモールド（１），（２）は、例えば、ゴム、シリコン又は弾性力を有する軟質の樹脂又は硬質の樹脂である変形可能の材料から構成すればよい。

前記シートモールド（１）と前記シートモールド（２）との接合辺（１１）の内表面に、球心を支持して球皮の厚さを制御できる位置決めロッド（１２）が設けられ、前記接合辺（１１）の内表面の内側に球皮の表面における縫い目に対応する線状溝（１３）が形成される。

前記シートモールド（２）周辺の内表面に、前記シートモールド（１）の接合辺（１１）に対応する接合辺（２１）が設けられ、前記接合辺（２１）が前記シートモールド（１）の接合辺（１１）と結合することにより、シートモールドと等しい厚さを形成し、又、前記接合辺（２１）の内表面に球心を支持して包覆する位置決めロッド（２２）が設けられ、前記接合辺（２１）の内表面の内側に球皮の表面における縫い目に対応する線状溝（２３）が形成される。

図４に示すように、本考案の２枚のシートモールド（１），（２）を互いに接合することにより、完全の球皮に対応する成形チェンバーが形成する。前記球皮を製造する時に、先ず球心を独立に成形し、次に前記球心の外表面にファイバー素材層を固定すると共に、前記ファイバー素材層にＰＵ素材を塗布して本考案のモールドに放置し、そしてそのまま放置又は加温成形し、最後に本考案のモールドを取り外すことにより球体を完成する。前記球皮モールドにて成形又は加温成形する時、前記球心表面の前記ファイバー素材層が湿気の吸収と通気の効果を有し、そして前記ＰＵ素材がそのファイバー素材層に浸透することにより、前記球心と前記ファイバー素材層とを接合する。ＰＵ素材を成形する時、一部の空気が外側に排出できない場合、前記ファイバー素材層における隙間構造が吸気性を有するため、一部の気体の泡を吸収でき、従って、成形過程中の排気不均一又は排気不良による気体の泡を発生することを防止できる。モールドを取り外した後、モールドのモールドラインが球体の縫い目に位置するので、二次修正は不要で球体の外観要求を満足することができ、前記製造モールドは構造が簡単で、球皮の製造を簡単に行うことができ、簡単な二次加工で野球又はソフトボールの球体の製造効率を大幅に向上でき、製品の市場競争力を向上することもできる。

本考案は上記構成を有するので、野球又はソフトボールの製造コストを低減し、簡単な二次加工、延いては二次加工を不要として球体の外観要求を満足できる野球又はソフトボールの球皮の製造モールドを提供することができる。

１…シートモールド、
１１…接合辺、
１２…位置決めロッド、
１３…線状溝、
２…シートモールド、
２１…接合辺、
２２…位置決めロッド、
２３…線状溝、
１’…モールド、
２’…モールド、
３’…モールドライン。

Claims (3)

1. 球皮に対応する２枚の８字形のシートモールドから構成され、前記２枚のシートモールドが互いに結合することにより、球皮の形が構成され、前記２枚のシートモールドは、変形可能な材料から成り、前記２枚のシートモールドの結合部位に接合辺が設けられると共に、前記２枚のシートモールドの内表面における接合面の内側に球皮の表面における縫い目に対応する線状溝が形成され、前記シートモールドの結合部位に更に注入口と排気口とを設置することを特徴とする野球又はソフトボールの球皮の製造モールド。
2. 前記２枚のシートモールドの接合辺の内表面に、球心を支持して位置決める位置決めロッドが設けられることを特徴とする請求項１に記載の野球又はソフトボールの球皮の製造モールド。
3. 前記変形可能な材料は、ゴム、シリコン又は弾性力を有する軟質の樹脂又は硬質の樹脂であることを特徴とする請求項１に記載の野球又はソフトボールの球皮の製造モールド。