JP3175991U - 折りたたみ貨物架台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貨物架台1は、貨物を載せるテーブル2の下に折りたたみ可能な脚3が取り付けられていて、フォークリフトによる昇降・移動が可能なものであって、テーブル2と直角に脚3を立てた状態と、テーブル2と平行に脚3を折りたたんだ状態と、双方の間で脚3を角度変更可能にした状態とが選択され得るように脚3がテーブル2の下部に連結軸を介して取り付けられている。脚3の下端部に、脚3を角度変更させるとき床面等に接して転がるローラ30が取り付けられている。テーブル2の下面に脚保持部材が取り付けられていて、上記の連結軸が設けられているとともに、テーブル2に直角に脚3を立てた状態で脚保持部材と脚3とを抜き差し可能に貫通する棒状体が設けられてもいる。
【選択図】図1
Description
i) 脚を立てたときに当該脚を起立状態に保持するための手段は、キー溝に嵌入可能なキー部材と、そのキー部材を締め付けるネジである。しかし、キー溝と支持穴とを含む特殊な形状の脚ホルダーが必要であって高コストである。また、キー部材のサイズは、キー溝に連続して形成された支持穴内で回転できる大きさに制限されるとともに、ネジは脚の上端付近に設けられたキー部材を締め付けるので、脚に作用する回転力を脚の上端付近のみで制止することになり、安定性に欠ける。
ii)脚を折りたたんだときに当該脚をテーブルに平行な状態に保持するための手段は、脚に取り付けたフック環と、当該フック環に係合するようテーブルに取り付けた止めピンである。しかし、脚を折りたたんだ姿勢に保持するフック環は剛体なので、フック環または止めピンの取付位置や、脚を折りたたんだ角度等が正確でなければ、フック環を止めピンに係合させることが困難である。
iii) 脚を少し折り曲げた状態に保つための手段は、脚の下端の付近に取り付けたロープと、そのロープを反対側の脚の下端付近に掛けるためのフックである。この構成では、脚を折りたたむとき、脚の上端付近のネジを弛める操作と脚の下端付近のロープを掛ける操作が必要になる。折りたたんだときのロープの始末にも手間がかかる。こうして各手段を別個に備えると、貨物架台は構造が複雑化して重量を増し、製造コストが高くなるとともに、取扱いも複雑になってしまう。
iv)特許文献1には、テーブルの高さ、すなわち脚の長さを調節することについての記載がない。
a) テーブルと直角(概ね直角な場合を含む)に脚を立てた状態と、テーブルの中央寄りにテーブルと平行(概ね平行な場合を含む)に脚を折りたたんだ状態と、双方の間で脚を角度変更可能にした状態とが選択され得るように脚がテーブルの下部に連結軸を介して取り付けられていること、
b) 脚の下端部に、脚を角度変更させるとき地面または床面に接して転がるローラが取り付けられていること、
c) および、テーブルの下面に脚保持部材が取り付けられていて、当該脚保持部材に、上記連結軸が設けられているとともに、テーブルに直角に脚を立てた状態で当該脚保持部材と脚とを貫通して挿入され、かつ、一旦抜き出されたうえ脚を傾斜させた状態で当該脚保持部材のみに挿入されることにより脚の角度変更を制限する棒状体(ピンやボルトなど)が、併せて設けられていること
を特徴とする。
脚の下端部にはb)のとおりローラが取り付けられているので、これを地面や床面に接触させ、そのまま徐々に貨物架台を下降させると、テーブルの重量を利用して脚をさらに折りたたみ、水平にまで折り曲げることができる。
なお、脚を立てる際には、フォークリフトでテーブルを支持し、脚保持部材から棒状体を引き抜いて脚を立てる向きにも回転可能なようにしたうえ、上記と逆に貨物架台を上方へ持ち上げることにより、脚の自重で脚を鉛直に伸ばすことができる。脚が完全に立てられたら、抜いた棒状体を脚と脚保持部材とに貫通するように差し込んで脚の起立姿勢を保持する。
脚を立てた状態を保持するための手段と、脚を傾斜させた状態を保持するための手段とを、こうして共用の一つのものにすると、部品数が減少して構造が簡単になり、軽量・低コストで取扱いの容易な貨物架台となる。
脚の連結軸と棒状体とがこのように間隔をあけて設けられていると、好ましくない方向(脚が立てられている場合には脚が折りたたまれる方向、脚が傾斜している場合には脚が立つ方向)に脚が外力を受けたとき、そのモーメントに強く抗することができるという利点を有する。つまり、間隔をとって存在する連結軸と棒状体とによって当該モーメントを受け止めることができ、それらの間隔を広くすれば、その抗強度をさらに高くすることも可能である。また、連結軸への負荷を軽減できて脚の姿勢を安定的に保持できる。
(ほぼ)平行な状態に保つために、テーブルと折りたたんだ脚とを連結する索体(チェーンやロープなど)を備えているものであればさらに好ましい。
そのように、脚の一部に長さ変更可能な部分を設けてテーブルの高さを変更できるようにすると、積載する貨物の大きさや性質によって、または貨物架台を収容するコンテナ等の寸法等に合わせて、適切な状態で貨物架台を使用できるようになる。
上記のような連結用ボルトを用いて隣接の貨物架台同士を連結すると、全体として貨物架台の剛性や安定性が向上し、積載する貨物をさらに安定的に保管または輸送することが可能になる。連結用ボルトは、連結に使用しないとき先端部を脚に沿わせた状態にして外部にほとんど突出しないようにできるため、貨物架台の取扱いの支障になることがない。
脚を折りたたんだとき、当該脚をテーブルとほぼ平行な状態に保つために脚とテーブルとを連結する際、ロープ等の索体で連結すると取扱いが容易である。
テーブルの高さを変更可能にすると、効率的に貨物を積載し、適切な状態で貨物架台を使用することができる。
隣接する折りたたみ貨物架台の間で脚同士を連結するため連結用ボルトを配置すると、貨物架台の剛性や安定性が向上し、積載する貨物をさらに安定的に保管または輸送することが可能になる。
また、テーブルの側部に貨物固縛用のロープやコンテナの床フックとの固縛用ロープ等を掛け留めるための係止具を取り付けると、輸送中に貨物が移動することを防止できるほか、コンテナ等の内側で貨物架台ががたつくのを防止することも可能になる。
図1(a)〜(c)に示すように、折りたたみ貨物架台1は、水平なテーブル2とそれに垂直な脚3等からなり、主として鉄鋼部材で構成したものである。貨物架台1は、図1(b)のように脚3を垂直に伸ばした状態(実線部)でコンテナ(図示せず)の内部に置き、コンテナによる貨物輸送に使用する。コンテナの床面上とテーブル2の上面とに分けて貨物(たとえば液晶パネル)を積み上げることにより、貨物自身の重さで下段の貨物が損傷等することを防止できる。
脚3を折りたたんだ状態で積み重ねた複数台の貨物架台1を運搬するには、積み重ねた貨物架台1のうち最下段のもののテーブル2の下にフォークを差し入れて持ち上げ、そのままフォークリフトで運搬する。車輪付きの搬送台車の上に貨物架台1を載せるようにすると、運搬はさらに楽になる。貨物架台1の前側のみに搬送台車を使用することとした場合、それら貨物架台1の後ろ側のみをフォークリフトで持ち上げれば足りることになり、小型のフォークリフトによる運搬が可能になる。
脚3を伸ばした(立てた)状態の貨物架台1も、テーブル2の下にフォークを差し入れることにより持ち上げて移動する。
このようにした貨物架台1によると、脚3の上部を脚保持部材11に挿入して、穴14と穴17を重ね合わせて連結軸13を取り付けることにより、脚3がテーブル2の下部に連結され、連結軸13を中心にしてテーブルの中央寄りに折り曲げ可能になる。
このように、棒状体15は、脚3を立てた状態に保つためにも、また脚3を傾斜させた状態に保つためにも使用するわけである。
2 テーブル
3 脚
3a 補強材
3b 当て板
3c 筒形部分
3d 先端部分
11 脚保持部材
13 連結軸
14・16・17・18 穴
15 棒状体
21 フック
22 チェーン
23 係止具
30 ローラ
31 フック
32・33 留め穴
34 補強板
50 長さ変更部分
51 支持ピン
60 連結用ボルト
61 ピン
62 蝶ナット
63 ブラケット
64 係止片
65 支持台
Claims (6)
- 貨物を載せるテーブルの下に折りたたみ可能な脚が取り付けられていて、テーブルをフォークリフトで支えることにより昇降および移動が可能な折りたたみ貨物架台であって、
テーブルと直角に脚を立てた状態と、テーブルの中央寄りにテーブルと平行に脚を折りたたんだ状態と、双方の間で脚を角度変更可能にした状態とが選択され得るように脚がテーブルの下部に連結軸を介して取り付けられていること、
脚の下端部に、脚を角度変更させるとき地面または床面に接して転がるローラが取り付けられていること、
および、テーブルの下面に脚保持部材が取り付けられていて、当該脚保持部材に、上記連結軸が設けられているとともに、テーブルに直角に脚を立てた状態で当該脚保持部材と脚とに貫通して挿入され、かつ、一旦抜き出されたうえ脚を傾斜させた状態で当該脚保持部材のみに挿入されて脚の角度変更を制限する棒状体が、設けられていること
を特徴とする折りたたみ貨物架台。 - 上記の脚を折りたたんだとき当該脚をテーブルと平行な状態に保つために、テーブルと折りたたんだ脚とを連結する索体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の折りたたみ貨物架台。
- テーブルの高さを変更できるよう、上記の脚の一部に長さ変更可能な部分が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の折りたたみ貨物架台。
- 隣接する折りたたみ貨物架台の間で脚同士を連結するための連結用ボルトが、基端部を脚に結合させ、先端部の向きをその脚に沿った状態からその脚と直角に伸びた状態にまで切り換えられるように取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の折りたたみ貨物架台。
- 上記の脚の側部に、衝撃吸収作用のある当て板が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の折りたたみ貨物架台。
- テーブルの側部における複数箇所に、貨物固縛用のロープ等を掛け留めるための係止具が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の折りたたみ貨物架台。
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