JP3175330B2 - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ駆動用電解液Info
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- JP3175330B2 JP3175330B2 JP23554792A JP23554792A JP3175330B2 JP 3175330 B2 JP3175330 B2 JP 3175330B2 JP 23554792 A JP23554792 A JP 23554792A JP 23554792 A JP23554792 A JP 23554792A JP 3175330 B2 JP3175330 B2 JP 3175330B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電解コンデンサ駆動用電
解液に関するもので、特にアルミ電解コンデンサ駆動用
電解液に関するものである。
解液に関するもので、特にアルミ電解コンデンサ駆動用
電解液に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のアルミ電解コンデンサ駆動用電解
液としては、エチレングリコールを主溶媒とし、アジピ
ン酸、安息香酸等の有機カルボン酸またはその塩を溶質
とし、水を添加したものが知られている。しかし、これ
らの有機酸またはその塩を用いた場合、必要とされる高
い火花発生電圧を得ることができないという問題点があ
った。
液としては、エチレングリコールを主溶媒とし、アジピ
ン酸、安息香酸等の有機カルボン酸またはその塩を溶質
とし、水を添加したものが知られている。しかし、これ
らの有機酸またはその塩を用いた場合、必要とされる高
い火花発生電圧を得ることができないという問題点があ
った。
【０００３】また、この問題点を解決するために、例え
ば、特開昭６０−１７６２１８号公報に示されているよ
うに、電解液にポリオキシエチレンジカルボン酸を添加
することにより、火花発生電圧を向上させた例がある。
ば、特開昭６０−１７６２１８号公報に示されているよ
うに、電解液にポリオキシエチレンジカルボン酸を添加
することにより、火花発生電圧を向上させた例がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、火花発
生電圧を向上させるための添加剤であるポリオキシエチ
レンジカルボン酸は、比電導度を低下させ、電解コンデ
ンサの損失を大きくするという問題点を有するものであ
る。
生電圧を向上させるための添加剤であるポリオキシエチ
レンジカルボン酸は、比電導度を低下させ、電解コンデ
ンサの損失を大きくするという問題点を有するものであ
る。
【０００５】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、比電導度を低下させずに火花発生電圧を高くするこ
とができる電解コンデンサ駆動用電解液を提供すること
を目的とするものである。
で、比電導度を低下させずに火花発生電圧を高くするこ
とができる電解コンデンサ駆動用電解液を提供すること
を目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加し
たものである。
に本発明は、溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加し
たものである。
【０００７】
【作用】上記した本発明の電解コンデンサ駆動用電解液
は、重水を添加しているため、通常の水を使用する場合
と比較して反応速度等が異なり、これにより、皮膜生成
に影響を及ぼすため、火花発生電圧を高くできるもので
ある。
は、重水を添加しているため、通常の水を使用する場合
と比較して反応速度等が異なり、これにより、皮膜生成
に影響を及ぼすため、火花発生電圧を高くできるもので
ある。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【０００９】本発明の電解コンデンサ駆動用電解液の基
本は、溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加したもの
である。
本は、溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加したもの
である。
【００１０】重水を添加する電解液に使用できる溶媒と
しては、例えば、アルコール類｛１価アルコール（メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、ベンジ
ルアルコール、アミノアルコール等）；２価アルコール
（エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチ
レングリコール、ヘキシレングリコール等）；３価アル
コール（グリセリン等）；ヘキシトール等｝、エーテル
類｛モノエーテル（エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールフェニル
エーテル等）；ジエーテル（エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル等）｝、アミド
類｛ホルムアミド類（Ｎ−メチルホルムアミド、Ｎ，Ｎ
−ジメチルホルムアミド、Ｎ−エチルホルムアミド、
Ｎ，Ｎ−ジエチルホルムアミド等）；アセトアミド類
（Ｎ−メチルアセトアミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルアセトア
ミド、Ｎ−エチルアセトアミド、Ｎ，Ｎ−ジエチルアセ
トアミド等）；プロピオンアミド類（Ｎ，Ｎ−ジメチル
プロピオンアミド等）；ヘキサメチルホスホリルアミド
等｝、オキサゾリジノン類（Ｎ−メチル−２−オキサゾ
リジノン、３，５−ジメチル−２−オキサゾリジノン
等）、ラクトン類（γ−ブチロラクトン、α−アセチル
−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、δ−バレロラクトン等）、ニトリル類（ア
セトニトリル、アクリロニトリル等）、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、１，３−ジメチル−２−イミダゾ
リジノン、Ｎノルマルパラフィン、イソパラフィン等）
およびこれらの２種以上の混合物が挙げられる。これら
のうちで好ましいのはγ−ブチロラクトンまたはエチレ
ングリコールを主体とする溶媒である。
しては、例えば、アルコール類｛１価アルコール（メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、ベンジ
ルアルコール、アミノアルコール等）；２価アルコール
（エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチ
レングリコール、ヘキシレングリコール等）；３価アル
コール（グリセリン等）；ヘキシトール等｝、エーテル
類｛モノエーテル（エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールフェニル
エーテル等）；ジエーテル（エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル等）｝、アミド
類｛ホルムアミド類（Ｎ−メチルホルムアミド、Ｎ，Ｎ
−ジメチルホルムアミド、Ｎ−エチルホルムアミド、
Ｎ，Ｎ−ジエチルホルムアミド等）；アセトアミド類
（Ｎ−メチルアセトアミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルアセトア
ミド、Ｎ−エチルアセトアミド、Ｎ，Ｎ−ジエチルアセ
トアミド等）；プロピオンアミド類（Ｎ，Ｎ−ジメチル
プロピオンアミド等）；ヘキサメチルホスホリルアミド
等｝、オキサゾリジノン類（Ｎ−メチル−２−オキサゾ
リジノン、３，５−ジメチル−２−オキサゾリジノン
等）、ラクトン類（γ−ブチロラクトン、α−アセチル
−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、δ−バレロラクトン等）、ニトリル類（ア
セトニトリル、アクリロニトリル等）、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、１，３−ジメチル−２−イミダゾ
リジノン、Ｎノルマルパラフィン、イソパラフィン等）
およびこれらの２種以上の混合物が挙げられる。これら
のうちで好ましいのはγ−ブチロラクトンまたはエチレ
ングリコールを主体とする溶媒である。
【００１１】また、溶質としては、無機酸、有機酸また
はその塩であり、例えば、硼酸、アゼライン酸、アジピ
ン酸、グルタル酸、フタル酸、マレイン酸、安息香酸、
またはその塩等が挙げられる。
はその塩であり、例えば、硼酸、アゼライン酸、アジピ
ン酸、グルタル酸、フタル酸、マレイン酸、安息香酸、
またはその塩等が挙げられる。
【００１２】上記した酸の塩としては、アンモニウム
塩、アミン塩、四級アンモニウム塩等が使用できる。
塩、アミン塩、四級アンモニウム塩等が使用できる。
【００１３】また、添加する重水の量は、電解液に対し
て、０．１〜２０重量％であり、好ましくは、０．１〜
１０重量％である。これは、火花発生電圧向上に対して
０．１重量％以下では効果がなく、一方、２０重量％以
上加えてもそれ以上の効果が見られないからである。
て、０．１〜２０重量％であり、好ましくは、０．１〜
１０重量％である。これは、火花発生電圧向上に対して
０．１重量％以下では効果がなく、一方、２０重量％以
上加えてもそれ以上の効果が見られないからである。
【００１４】次に、本発明の具体的な実施例について説
明する。（表１）は、従来例１，２，３と本発明の実施
例１，２の具体的な電解液組成を示すとともに、これら
の各例における３０℃の比電導度と火花発生電圧の測定
結果を示したものである。
明する。（表１）は、従来例１，２，３と本発明の実施
例１，２の具体的な電解液組成を示すとともに、これら
の各例における３０℃の比電導度と火花発生電圧の測定
結果を示したものである。
【００１５】
【表１】
【００１６】この（表１）から明らかなように、重水を
添加した本発明の実施例１，２は、従来例１，２，３の
電解液に比較して、比電導度を低下させることなく、火
花発生電圧を高くすることができるものである。
添加した本発明の実施例１，２は、従来例１，２，３の
電解液に比較して、比電導度を低下させることなく、火
花発生電圧を高くすることができるものである。
【００１７】（表２）（表３）は、（表１）に示した従
来例１，２，３と本発明の実施例１，２における電解液
を用いた電解コンデンサの諸特性の試験結果とエージン
グ時におけるショート発生率を示したものである。
来例１，２，３と本発明の実施例１，２における電解液
を用いた電解コンデンサの諸特性の試験結果とエージン
グ時におけるショート発生率を示したものである。
【００１８】これらの電解コンデンサの定格は、本発明
の実施例１および従来例１，２が３５０Ｖ３３０μＦ、
本発明の実施例２および従来例３が１００Ｖ４７μＦで
ある。
の実施例１および従来例１，２が３５０Ｖ３３０μＦ、
本発明の実施例２および従来例３が１００Ｖ４７μＦで
ある。
【００１９】なお、エージングは、本発明の実施例１お
よび従来例１，２は４００Ｖ、本発明の実施例２および
従来例３は１２０Ｖの電圧を印加して行った。
よび従来例１，２は４００Ｖ、本発明の実施例２および
従来例３は１２０Ｖの電圧を印加して行った。
【００２０】
【表２】
【００２１】
【表３】
【００２２】この（表２）（表３）から明らかなよう
に、本発明の各実施例における電解液を使用した電解コ
ンデンサは、従来例と比較してｔａｎδを低くすること
ができ、また広い電圧範囲で使用することができるもの
である。
に、本発明の各実施例における電解液を使用した電解コ
ンデンサは、従来例と比較してｔａｎδを低くすること
ができ、また広い電圧範囲で使用することができるもの
である。
【００２３】
【発明の効果】以上のように本発明の電解コンデンサ駆
動用電解液は、溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加
しているため、比電導度を低下させずに火花発生電圧を
高くすることができ、かつｔａｎδの低い電解コンデン
サを提供することができる。
動用電解液は、溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加
しているため、比電導度を低下させずに火花発生電圧を
高くすることができ、かつｔａｎδの低い電解コンデン
サを提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項１】溶媒と溶質からなる電解液に重水を添加し
た電解コンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項２】重水の添加量が０．０１重量％〜２０重量
％である請求項１記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23554792A JP3175330B2 (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23554792A JP3175330B2 (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0684703A JPH0684703A (ja) | 1994-03-25 |
| JP3175330B2 true JP3175330B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16987602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23554792A Expired - Fee Related JP3175330B2 (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3175330B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180094711A (ko) * | 2017-02-16 | 2018-08-24 | 삼화전기주식회사 | 전해 커패시터용 전해액 |
-
1992
- 1992-09-03 JP JP23554792A patent/JP3175330B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180094711A (ko) * | 2017-02-16 | 2018-08-24 | 삼화전기주식회사 | 전해 커패시터용 전해액 |
| KR102071401B1 (ko) * | 2017-02-16 | 2020-01-30 | 삼화전기 주식회사 | 전해 커패시터용 전해액 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0684703A (ja) | 1994-03-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |