JP3175010B2 - 固液分離装置 - Google Patents

固液分離装置

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JP3175010B2
JP3175010B2 JP33659198A JP33659198A JP3175010B2 JP 3175010 B2 JP3175010 B2 JP 3175010B2 JP 33659198 A JP33659198 A JP 33659198A JP 33659198 A JP33659198 A JP 33659198A JP 3175010 B2 JP3175010 B2 JP 3175010B2
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近六 山下
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有限会社水研機工
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に汚水処理施設
における糞尿や屎尿、雑排水、産業排水など高濃度の汚
水の前処理及び粉粒状の微細な固体成分を含んだ汚水か
ら固体成分を分離除去を行う固液分離装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の合併浄化槽の前処理として小規模
施設においては、沈澱分離層で固液分離を行う構造であ
り、或いは、中、大規模施設にあっては(一般の生活排
水処理の構造基準では101人槽以上)前処理は荒目ス
クリーン目幅50mmのバースクリーン、破砕装置もし
くは細目スクリーン自動型目幅20mm及び副水路に予
備としてもう1台設置するように基準化されており、
又、高度処理(接触濾過材を用いた嫌気処理)等におい
ては2mm目のバースクリーン(自動型微細目スクリー
ン)と同じく2台備えなければならないようになってお
り、前記の前処理装置は下記のような課題があった。
【0003】先ず、荒目スクリーンおいては、50mm
間隔のバースクリーンを水路に設置しているもの、又
は、自動かき揚げ式のもの等があるが、いづれも汚物が
堆積し目詰まりが起きる事故、又、自動型にあってはか
き揚げた汚物に糞塊等が混入しているため臭気公害及び
衛生害虫の発生源になっている。
【0004】そして、細目スクリーンにおいては、自動
かき揚げ式になっているが前述と同じくかき揚げた汚物
の公害の発生源となっており、又、20mm間隔のバー
スクリーンであるため、髪や毛等の毛繊維質の物質は素
通りするため、後段の流量調整用ポンプに絡み付く事故
の発生源となっていた。
【0005】更に、微細目スクリーンにおいては、前述
と同様に公害の発生源と成ると共に、人的に汚物を処理
しなければならないため非衛生的であり、近年環境保全
の観点から浄化効果を高めるため、高度処理の浄化施設
が普及するなかで膜分離法が取り入れられようとしてい
るが、このバー式の微細目スクリーンでは、髪の毛、糸
屑などは大半素通りし膜に絡み付く事故が起きているの
が現状であり、又、高度処理化に伴って自動化するなか
でセンサに髪の毛や糸屑などが絡んで誤作動を起こす要
因となっているのが現状である。
【0006】更には、畜産糞尿処理においては、糞尿混
合及び糞かき出法式等があるが、いづれも溜槽に貯留し
バキューム車による搬出農地散布方式が大半であり、散
布した糞尿による臭気公害の原因となっており、又、溜
槽より溢れて地下に浸透して地下水の汚染の発生源とな
っているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、すべての汚水処理の前処理を所要のスクリ
ーンを用いて水中で上昇する気泡を利用して目詰まりを
防止し、連続して高濃度の汚水を固液分離する構造であ
って、前述の課題を一挙に解消することができると共
に、建設費の削減化、維持管理の容易性及び運転管理費
を削減することができる固液分離装置を提供するもので
あり、この固液分離装置によって、すべての汚水を前処
理することにより、従来の前処理と比較して、経済面、
衛生面、環境保全等々計り知れない効果を発揮するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決したものであって、汚水を流し込む分離槽と、分離槽
の汚水の水面下に配置した箱体と、箱体の底部に設けた
ベースと、ベースの少なくとも一辺の周縁辺に設けた送
風機に接続された外側のエア噴出管と、外側のエア噴出
管の内方に並設させた送風機に接続された内側のエア噴
出管と、内側のエア噴出管の発生させる気泡に向って倒
れ込むように上方を外方に傾斜させて取着した開口部を
多数有した金属板に微細孔を多数有した樹脂膜を付着さ
せた内側のスクリーンと、内側のスクリーンの外方の外
側のエア噴出管の発生させる気泡に向って倒れ込むよう
に上方を外方に傾斜させて取着した金属板に細孔を多数
有した外側のスクリーンと、外側のスクリーンと内側の
スクリーンとを通過した汚水を外部に送り出す濾液吸引
ポンプに接続させた濾液吸引管の吸引口又はエアリフト
ポンプの吸引口とを備えたものである。
【0009】
【作用】本発明において、分離槽内の汚水は先ず箱体の
内部に設けた濾液吸引管の吸引口、又は、エアリフトポ
ンプの吸引口に向って流れるもので、箱体の外周には少
なくとも一面に所要の大きさの目のスクリーンが設けら
れており、汚水はスクリーンによって濾過されるもので
あり、すなわち、スクリーンの目の大きさより大きい固
型物、し渣などは、スクリーンの内側へは流れず、外側
に停まるものである。
【0010】そして、送風機に接続させたエア噴出管を
設けてスクリーンの外側下方に気泡を発生させており、
スクリーンに絡み付こうとするし渣及びSSなどは気泡
によって上方へ押し上げられスクリーンの閉塞を防止す
るものであり、又、スクリーンによって内側へ流れず外
側に停まったスクリーンの目の粗さより大きい固型物や
SSなども気泡によって上方に押し上げられるのでスク
リーンの機能が低下することがないものである。
【0011】又、スクリーンの外側に一時的に停まる固
型物には気泡が当たることによって、又は、上昇時にス
クリーンに接触するなどして微細化、可溶化するため、
処理の効率が上がるものであり、又、エアリフトポンプ
の吸引口を箱体の内部に設けたものは、下部に発生させ
た気泡によって液体を移送するので詰りを少なくできる
ものである。
【0012】そして、分離槽の中央に箱体を配置して分
離槽内の汚水に旋回流を起こすようにしたことによっ
て、スクリーンの外側の気泡によって、スクリーンを通
過しない固型物やSS、し渣などを旋回流によって移動
させ、重い物は沈澱させ、軽い物は流れの遅い旋回流の
中心部に集まるようにして、スクリーンの付近に停まる
ことがないようにし、スクリーンによる濾過機能が低下
することがないものである。
【0013】更に、スクリーンとして大きめの開口部を
多数有した金属板に微細孔を多数有した樹脂膜を付着さ
せたものを用い、スクリーンの外方に外側のスクリーン
として細孔を多数有した金属板を用いたことにより、気
泡により外側のスクリーンが目詰りを起こさないように
しながら、細孔によって濾過を行い、次に気泡によりス
クリーンが目詰りを起こさないようにしながら、樹脂膜
のさらに細かい微細孔によって濾過を行って汚水を高度
に処理するものである。
【0014】更には、スクリーンを気泡に向って倒れ込
むようにして2°〜10°傾けたことによって、気泡が
スクリーンに沿って上昇し、スクリーンに絡み付こうと
するし渣などを上昇させるものであるが、気泡がスクリ
ーンを通過しないようにして、気泡によって押されるこ
とで、濾過によって除去されるし渣等がスクリーンを通
過しないようにするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の固液分離装置の実施の形
態について図面を参照して具体的に説明する。
【0016】図1は本発明の固液分離装置の第1の実施
形態の側面図であり、図2は本発明の固液分離装置の第
1の実施形態の説明図であり、図3は本発明の固液分離
装置の図2におけるA−A線の断面図であり、図4は本
発明の固液分離装置の第1の実施形態の斜視図であり、
図5は本発明の固液分離装置の第1の実施形態の予備処
理装置の斜視図であり、図6は本発明の固液分離装置の
第1の実施形態の処理の流れを示す説明図であり、図7
は本発明の固液分離装置の第2の実施形態の説明図であ
り、図8は本発明の固液分離装置の第2の実施形態の断
面図である。
【0017】即ち、本発明の固液分離装置1は、図1に
図示する如く、主に汚水処理施設における糞尿や屎尿、
雑排水、産業排水など高濃度の汚水の前処理及び粉粒状
の微細な固体成分を含んだ汚水から固体成分を分離除去
を行うものである。
【0018】そして、分離槽9には汚水を流し込む汚水
流入管11の流入口が上部に取り付けられており、下部
に沈澱物や汚泥を底面の中央に集めるようにテーパー部
分9aが設けられ、下部にはたまった沈澱物や汚泥を外
部に取り出すための排出ポンプ10bと接続された移流
管10aの吸引口が底面の中央付近に位置するようにし
て取付けているものである。
【0019】次に、箱体は図1乃至図4に図示する如
く、分離槽9の汚水の水面下に配置しているもので、ベ
ース2と側板3と天板4とから成る三角柱状、又は、多
角柱状のものであり、ベース2の少なくとも一辺の周縁
辺に設けた気泡を汚水中に上昇させるための送風機15
aに接続されたエア噴出管7を設けているものであり、
つまり、図示する第1の実施の形態では、四角柱状の箱
体の対向する二面の側板3に後述する内側のスクリーン
5と外側のスクリーン6とを取着しているものである。
【0020】更に、エア噴出管7は分離層9の外部に設
けられた送風機15aと連繋されてエアを噴出するもの
で、送風機15aと接続されたエア送風管15b及びバ
ルブを介して接続されたエアパイプ12とを介装して、
該エアパイプ12の先端部に設けられているもので、エ
ア噴出管7は後述する内側のスクリーン5と外側のスク
リーン6に多量の気泡を噴出するために2段に、且つ、
多数配設されているものである。
【0021】そして、内側のスクリーン5は内側のエア
噴出管7の発生させる気泡に向って倒れ込むように上方
を外方に5°傾斜させて取り付けられており、大きめの
正方形の開口部を多数有した金属板5aに微細孔を多数
有した樹脂膜5bを付着させたものを用いているもの
で、外側のスクリーン6は外側の気泡発生手段の発生さ
せる気泡に向って倒れ込むように上方を外方に5°傾斜
させて取り付けられており、正方形の開口部を金属板に
多数有しているものを用いるもので、つまり、内側のス
クリーン5と外側のスクリーン6とは平行するように取
り付けられているものである。
【0022】次いで、濾液吸引管13は外側のスクリー
ン6と内側のスクリーン5とを通過した箱体内の濾過後
の汚水を外部に送り出すものであり、分離槽9の外部に
設けた濾液吸引ポンプ8と接続されており、該濾液吸引
ポンプ8の駆動により外側のスクリーン6と内側のスク
リーン5とを通過した箱体内の汚水を濾液吸引管13の
吸引口より吸引させて、更に、汚水は濾液吸引ポンプ8
に接続された後段処理への移流管14によって後段処理
されるものである。
【0023】本発明の固液分離装置1の第1の実施の形
態は、長崎県島原地区の某畜産農家の家畜の糞尿処理用
として設けているものであり、図1乃至図6に図示する
如く、畜産農家の汚水浄化槽の嫌気槽と好気槽の前段の
汚水を流し込むタテ2m×ヨコ2m×高さ2mの分離槽
9の中央に箱体を配置し、分離槽9内の汚水に旋回流を
起こすようにし、汚水が濾過されるように外側のスクリ
ーン6と内側のスクリーン5とを箱体の外周の側面に設
け、内側のスクリーン5として目幅が5mmの開口部を
多数有した金属板5aに20μmの樹脂膜5bを付着さ
せたものを用い、外側のスクリーン6として目幅が2m
mの正方形の開口部を金属板に多数有したものを用い
て、夫々のスクリーン5.6の外側の下方に夫々多数設
けたエア噴出管7によって気泡を発生させるものであ
る。
【0024】そして、前処理装置16は分離槽9内に汚
水を流し込む汚水流入管11の流入口の下方に前処理槽
16aを設け、前処理槽16a内を仕切るようにして目
幅が5mmの開口部を金属板に多数有した前処理用スク
リーン16bを5°傾けて設けているもので、前処理用
スクリーン16bの流入口側下方の前処理槽16aの底
面に前記送風機15aと接続されたに前処理槽用エア噴
出管16cを設け、該前処理槽用エア噴出管16cによ
って気泡を発生させると共に、濾過した汚水を下方へ送
る汚水移流管16eを前処理槽16aの下面に設けてい
るものである。
【0025】更に、エア噴出管7にはエアパイプ12が
接続しており、前処理装置16のエアパイプ16dと合
流するように接続され更にエア送風管15bに接続され
ているもので、固液分離装置1のエアパイプ12はエア
パイプ16dと同じ送風機15aによってエアを送られ
るものである。
【0026】次に、濾液吸引管13の吸引口は箱体の対
向する2枚の内側のスクリーン5の間に位置するように
して設けられており、更には、箱体のベース2の側方
で、夫々のスクリーン5.6を設けていない側方には側
板3を設け、夫々のスクリーン5.6の側端がすき間な
く側板3に接するように水密性を持たせて取り付けてい
るもので、また、内側のスクリーン5と側板3で囲まれ
る空間の上方を覆うように天板4を設けており、天板4
は側板3の上端とスクリーン5の上端にすき間なく接す
るよう水密性を持たせて取り付けているものである。
【0027】本発明の第1の実施形態では、前述のよう
に箱体とスクリーン5.6及び気泡発生手段を一つのユ
ニットとすることで、小型化でき、既設の分離槽9に取
り付けることが可能になり、また、分離槽9内での位置
を自由に変更できるので、分離槽9に合わせて一つ一つ
対応形状にする必要がないのでコストを低くすることが
できるものである。
【0028】この畜産農家では、豚を1000頭(内親
100頭)飼育しており、この豚の糞は別途処理してい
るが1日当たり6000リットルのし尿が排出され、こ
の排出されたし尿が汚水流入管11によって汚水処理施
設の分離槽9に送られるもので、このようにして流入し
た汚水のSS(懸濁物質)は2700mg/リットルで
BOD(好気性微生物によって消費される溶存酸素量)
は15000mg/リットルであった。
【0029】この汚水は図5に示すように汚水流入管1
1によって前処理装置16の前処理槽16a内に送ら
れ、前処理槽16aは仕切るようにして前処理用スクリ
ーン16bが設けられているので、前処理用スクリーン
16bによって仕切られる両側が同じ水位になるよう汚
水が流れ込むので、汚水は目幅が5mmの正方形の開口
部が多数設けられた前処理スクリーン16bを通るもの
であり、これによって汚水は濾過され、よって、毛やわ
ら屑などのし渣等の荒い物質は前処理用スクリーン16
bを通過しないもので、これらの物質は、定期的に除去
されるものである。
【0030】尚、前処理用スクリーン16bは汚水の流
入側に5°傾けられ、前処理用スクリーン16bの下端
付近に位置するエア吹出管16cより気泡を噴出して当
ててかつ気泡による上昇気泡によって前処理用スクリー
ン16bの流入側の汚水に旋回流を発生させるもので、
発生した旋回流によって前処理用スクリーン16bを通
過しない毛やわら屑などは、エアの上昇気泡によって上
昇して行くので前処理用スクリーンが閉塞することがな
く、また、気泡が当たることによって溶解する物は破砕
されて、前処理用スクリーン16bの目より細かくなっ
たものは、前処理用スクリーン16bを通過するもので
ある。
【0031】又、前処理用スクリーン16bは流入側に
5°傾けられているのでし渣等が前処理用スクリーン1
6bに絡み付かないよう気泡が当たり、かつ、気泡が前
処理用スクリーン16bを通過しないようにして、気泡
により除去を行うし渣等を無理に通過させないもので、
前処理用スクリーン16bを通過した汚水のうち重い沈
澱物や汚泥は移流管16eを通って下方へ沈降し、分離
槽9の底面へ移動するもので、この際、分離槽9の下方
には、テーパー部分9aが設けられているので、沈澱物
や汚泥は分離槽9の底面中央部に集められるものであ
る。
【0032】更に、前処理用スクリーン16bを通過し
た汚水のうち軽いものも、水位差によって移流管16e
を通って分離槽9へ移動し、図1に示すように分離槽9
の中央に位置する固液分離装置1の内側のスクリーン5
と側板3、天板4、ベース2によって囲まれる空間内に
吸引口が位置する濾液吸引管13に接続された濾液吸引
ポンプ8の作動によって、内側のスクリーン5の内側の
汚水が吸い込まれることによって、スクリーン6の内外
に圧力差が生じてスクリーン6の外部の汚水が内へ流れ
ようとするものである。
【0033】これによって分離槽9の汚水は固液分離装
置1の夫々のスクリーン5.6に向って流れるもので、
固液分離装置1への外側のスクリーン6の下方端付近で
外側に設けられたエア噴出管7、及び、内側のスクリー
ン5の下方端付近で外側に設けられたエア噴出管7よ
り、夫々外側斜め上方に向って図1乃至図2に示すよう
に気泡が噴出するするものであり、これにより分離槽9
の中央に位置させた固液分離装置1の両側の側面付近の
汚水が上昇し、分離槽9の壁面の近くの汚水が下降する
旋回流が発生するものである。
【0034】そして、汚水が外側のスクリーン6に向っ
て流れると、スクリーン6は目幅が2mmの正方形の開
口部を金属板に多数有したものであるので、この開口部
より大きい固型物31は外側のスクリーン6を通過せ
ず、気泡によって上方へ流されて行き、このように、外
側のスクリーン6を通過しない固型物を次々と上方へ移
動させることによって、夫々のスクリーン5.6の目詰
まりを皆無とし、更には、気泡が当たり、対流によって
流されることにより水との抵抗を受けて可溶化が進み、
あるいは、破砕して外側のスクリーン6の開口部より小
さくなったものは外側のスクリーン6を通過して内側の
スクリーン5へ向って移動するものである。
【0035】次いで、内側のスクリーン5は目幅が5m
mの正方形の開口部を多数有した金属板に目幅が20μ
mの樹脂膜を付着させたものであるので、外側のスクリ
ーン6を通過してもこの開口部より大きな固形物31は
内側のスクリーン5を通過せず気泡によって上方へ流さ
れて行くもので、固型物31には気泡が当たり、対流に
よって流されることにより水との抵抗を受けて更に微細
化あるいは可溶化による破砕が進んで、内側のスクリー
ン5の開口部より小さくなった固型物31は再度外側の
スクリーン6、又は、内側のスクリーン5を通過して内
側のスクリーン5、側板3、天板4、ベース2によって
囲まれた箱体の空間に到達するものである。
【0036】この箱体の空間に到達した細かい固型物を
含む汚水は濾液吸引管13の吸引口より濾液吸引管13
に入り、濾液吸引ポンプ8によって吸引され、移流管1
4を通って後段処理へ送られるものである。
【0037】前述の本発明の第1の実施の形態の固液分
離装置1によって、濾過された汚水のSSは270mg
/リットルとなり90%が除去されており、また、BO
Dは4500mg/リットルとなり70%が除去されて
いるもので、非常に高度に汚水の前処理を行うことがで
きるものである。
【0038】つまり、夫々のスクリーン5.6の流入側
の気泡の作用によって目詰りを防止しメンテナンスの必
要性を低減させ、し渣や汚物の絡み付きによるポンプの
故障を低減させることができ、また、分離槽9の底面に
貯めた沈澱物・汚泥は必要に応じて移流管10aにより
排出ポンプ10bで汚泥貯留槽及び推肥舎へ移送し、ポ
ンプ又はバキューム車によって畑地に散布するものであ
るが、し渣の除去が進んでいるため臭気をわずかしか発
しないものである。
【0039】次に、本発明の固液分離装置の第2の実施
の形態は、図7乃至図8に図示するもので、前述の第1
の実施の形態の箱体内の汚水を外部に送り出す濾液吸引
ポンプ8に接続させた濾液吸引管13の吸引口に替え
て、箱体内の汚水を外部に送り出すエアリフトポンプ2
0の吸引口とを備えたものである。
【0040】本実施の形態においては、箱体の外周の一
面のみに夫々のスクリーン5.6を設けた固液分離装置
1であって、エアリフトポンプ20は箱体内から下方に
伸び、下端が閉じられた外管20bを設け、外管20b
の内側に内管20aを設けており、内管20aは分離槽
9の上方まで延伸し、上端付近を後段処理への移流管1
4と接続しており、更に、内管20aの内側にはリフト
用エア送り管20cを設けているものであり、夫々のス
クリーン5.6によって濾過されて箱体の内部に位置す
る汚水は外管20bの吸引口より水圧で下方に移動し、
内管20aの内部を水面まで上方に移動するものであ
る。
【0041】この状態でリフト用エア送り管20cの下
端よりエアを噴出させると、エアの上昇力によって、内
管20a内部の汚水が上方に移動させられるもので、連
続的に箱体内の汚水を上方に送り、移流管14によって
後段処理に送るものである。
【0042】前記エアリフトポンプ20は羽根がなく、
微細目のスクリーンで濾過しているため、汚物の絡み付
きなどによる故障が起こりにくく、非常に使いやすいも
のである。
【0043】又、第2の実施の形態の固液分離装置1で
は箱体の夫々のスクリーン5.6を一面だけとし、分離
槽9の側壁近くに設置しているものであるが、箱体の設
置する位置は取り付ける槽の状態や他の装置との関係に
よって決めればよいものであり、その他の符号、構成、
作用、使い方は第1の実施の形態と同様なものであり省
略するものである。。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、固液分離が目詰りを起
こすことなく確実に行え、し渣や汚物の絡み付きによる
ポンプの故障を低減し、濾過材が目詰りを起こさず、メ
ンテナンス作業を軽減し、既設の分離槽に取り付けるこ
とができ、コストが低く、家畜の糞尿を畑地等に散布し
た場合に強い臭気を発生しないようにし、後段での高度
な濾過処理を可能にするものであり、更に、エアリフト
ポンプを箱体内部に設けたものは、故障が少なく、メン
テナンス作業を軽減する固液分離装置にすることができ
るもので、汚水が二回濾過されるようにスクリーンと気
泡発生手段を二段に設けたものは、高度に濾過した汚水
を後段に送って、後段処理の効率を高めることができ、
処理施設を小さくすることができ、分離槽の中央に箱体
を配置して槽内の汚水に旋回流を起こすようにしたもの
は、汚水を処理する効率をさらに高めることができるも
のである。
【0045】更に、内側のスクリーンとして大きめの開
口部を多数有した金属板に微細孔を多数有した樹脂膜を
付着させたものを用い、内側のスクリーンの外方に外側
のスクリーンとして細孔を多数有した金属板を用いたも
のは、高度に濾過した汚水を後段に送って、後段処理の
効率を高めることができ、処理施設を小さくすることが
できるものであり、加えて、スクリーン及び前処理用ス
クリーンを気泡に向って倒れ込むようにして2°〜10
°傾けたものは、スクリーンが目詰りを起こさないので
メンテナンス作業の軽減ができ、確実に所定の大きさ以
上のし渣や固型物が除去できる槽の底部に貯めた沈澱物
を排出する排出装置を設けたものは、効率的に汚泥や沈
澱物を取り出して堆肥として利用することができるもの
であって、実用的な極めて有効な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の固液分離装置の第1の実施形態
の側面図である。
【図2】図2は本発明の固液分離装置の第1の実施形態
の説明図である。
【図3】図3は本発明の固液分離装置の図2におけるA
−A線の断面図である。
【図4】図4は本発明の固液分離装置の第1の実施形態
の斜視図である。
【図5】図5は本発明の固液分離装置の第1の実施形態
の予備処理装置の斜視図である。
【図6】図6は本発明の固液分離装置の第1の実施形態
の処理の流れを示す説明図である。
【図7】図7は本発明の固液分離装置の第2の実施形態
の説明図である。
【図8】図8は本発明の固液分離装置の第2の実施形態
の断面図である。
【符号の説明】 1 固液分離装置 2 ベース 3 側板 4 天板 5 内側のスクリーン 5a 金属板 5b 樹脂膜 6 外側のスクリーン 7 エア噴出管 8 濾液吸引ポンプ 9 分離槽 9a テーパー部分 10a 沈澱物・汚泥の移流管 10b 排出ポンプ 11 汚水流入管 12 エアパイプ 13 濾液吸引管 14 後段処理への移流管 15a 送風機 15b エア送風管 16 前処理装置 16a 前処理槽 16b 前処理用スクリーン 16c 前処理槽用エア噴出管 16d エアパイプ 16e 汚水の移流管 20 エアリフトポンプ 20a 内管 20b 外管 20c リフト用エア送り管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 29/38 580A 29/42 510 520

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】汚水を流し込む分離槽と、該分離槽の汚水
    の水面下に配置した箱体と、該箱体の底部に設けたベー
    スと、該ベースの少なくとも一辺の周縁辺に設けた気泡
    を汚水中に上昇させるための送風機に接続された外側の
    エア噴出管と、該外側のエア噴出管の内方に並設させた
    気泡を汚水中に上昇させるための送風機に接続された内
    側のエア噴出管と、該内側のエア噴出管の発生させる気
    泡に向って倒れ込むように2°〜10°上方を外方に傾
    斜させて取着した大きめの開口部を多数有した金属板に
    微細孔を多数有した樹脂膜を付着させた内側のスクリー
    ンと、該内側のスクリーンの外方の外側の気泡発生手段
    の発生させる気泡に向って倒れ込むように2°〜10°
    上方を外方に傾斜させて取着した金属板に前記微細孔よ
    り大きい細孔を多数有した外側のスクリーンと、該外側
    のスクリーンと内側のスクリーンとを通過した箱体内の
    汚水を外部に送り出す濾液吸引ポンプに接続させた濾液
    吸引管の吸引口とを備えたことを特徴とする固液分離装
    置。
  2. 【請求項2】汚水を流し込む分離槽と、該分離槽の汚水
    の水面下に配置した箱体と、該箱体の底部に設けたベー
    スと、該ベースの少なくとも一辺の周縁辺に設けた気泡
    を汚水中に上昇させるための送風機に接続された外側の
    エア噴出管と、該外側のエア噴出管の内方に並設させた
    気泡を汚水中に上昇させるための送風機に接続された内
    側のエア噴出管と、該内側のエア噴出管の発生させる気
    泡に向って倒れ込むように2°〜10°上方を外方に傾
    斜させて取着した大きめの開口部を多数有した金属板に
    微細孔を多数有した樹脂膜を付着させた内側のスクリー
    ンと、該内側のスクリーンの外方の外側の気泡発生手段
    の発生させる気泡に向って倒れ込むように2°〜10°
    上方を外方に傾斜させて取着した金属板に前記微細孔よ
    り大きい細孔を多数有した外側のスクリーンと、該外側
    のスクリーンと内側のスクリーンとを通過した箱体内の
    汚水を外部に送り出すエアリフトポンプの吸引口とを備
    えたことを特徴とする固液分離装置。
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