JP3174993U - 勾配付栽培容器 - Google Patents

Abstract

【課題】栽培瓶を用いたきのこ栽培の生産性を向上させるため、栽培瓶から培地を極めて容易に取り出すことができる栽培瓶を提供する。
【解決手段】栽培瓶は、瓶口２の口径Ａ’と瓶底３の外径Ｂ’が等しいか、瓶口２の口径Ａ’を瓶底３の外径Ｂ’よりも大きくなるように成形されている。従って瓶胴部１は瓶底から瓶口にかけて垂直か、もしくは瓶底から瓶口にかけて広くなっていくように勾配が付くように成形される。瓶底から瓶口まで障害が無く円筒状か、もしくは逆円錐状になっているためいた、栽培瓶から容易に一塊の培地を取り出すことができる。
【選択図】図２

Description

本案は、きのこの菌床栽培で用いられる栽培瓶に関する。

従来より、栽培容器として樹脂製の瓶を用い、これに培地を充填してきのこを栽培する菌床栽培が盛んに行われている。
この栽培瓶は、一般に瓶底から瓶口までの高さが１６０ｍｍ〜１８０ｍｍ程度、瓶胴部の外径が８０ｍｍ〜１００ｍｍ程度で、瓶口の口径は瓶胴部の外径よりも小さく６０ｍｍ〜９５ｍｍ程度で、段付きで有底の円筒状をしている。

上記の栽培瓶に、おが屑等の培地素材に米ぬか等の栄養素を添加して充填し、殺菌処理を施したうえで種菌を接種する。その後、培養、熟成、発生、成育、収穫の工程できのこが栽培され、収穫後は栽培瓶を再利用するため、機械や人手で栽培瓶内に残った培地を掻き出す必要がある。

しかしながら、上記の培地の掻き出しの際は、軸に羽根が付いた金属製の機械や工具を回転させかがら瓶内に挿入するため、栽培瓶を破損することがあるうえ、手間や時間が掛かるので、きのこ栽培の省力化を図るうえで障害となっている。

本考案は、培地の掻き出し工程の手間と時間を大幅に短縮して、きのこ菌床栽培の生産性を高めることができる栽培瓶を提供するものである。

前述の目的を達成するために、本考案のきのこ栽培瓶は、瓶胴部を瓶底から瓶口へかけて垂直もしくは瓶底よりも瓶口の径が大きくなるように勾配を付けて成形する。

本考案の栽培瓶では、瓶底から瓶口へ向けて広がるように勾配が付けられているので、従来の栽培瓶では機械や道具が必要だった収穫後の培地の掻き出し作業において、機械や道具を使わずに極めて容易に栽培瓶から培地を取除くことができる。

前述のことから、本考案の栽培瓶を用いると、培地の掻き出しの際に栽培瓶を破損することが無くなり、栽培瓶を用いたきのこ栽培における生産コストの削減を図ることができる。

本考案の栽培瓶により、栽培瓶から培地を掻き出す作業が大幅に省力化できるので、栽培瓶を用いたきのこ栽培における生産コストを抑えることができる。

図１は、従来より菌床栽培で一般に用いられている栽培瓶の側面図で、瓶口２の口径Ａが瓶底３の外径Ｂよりも小さく、かつ段付きで成形されている。

図２は、本考案の栽培瓶の側面図で、瓶口２の口径Ａ’と瓶底３の外径Ｂ’が等しいか、瓶口２の口径Ａ’を瓶底３の外径Ｂ’よりも大きくなるように成形されている。
従って瓶胴部１は瓶底から瓶口にかけて垂直か、もしくは瓶底から瓶口にかけて広くなっていくように勾配が付くように成形される。

栽培瓶に培地を充填してきのこを栽培する菌床栽培では、収穫後の培地は菌糸が培地に蔓延していて一塊になっている。そのため、図１のように瓶胴部の上部が段付きになっている従来の栽培瓶では、機械や道具を使って培地を崩しながら取り出さなくてはならなかった。
本考案の栽培瓶では、瓶底から瓶口まで障害が無く円筒状か、もしくは逆円錐状になっているためいた、栽培瓶から容易に一塊の培地を取り出すことができる。

従来の栽培瓶側面図 本考案の栽培瓶側面図

１ 瓶胴
２ 瓶口
３ 瓶底
Ａ 従来の栽培瓶の瓶口の口径
Ａ’ 本考案の栽培瓶の瓶口の口径
Ｂ 従来の栽培瓶の瓶底の外径
Ｂ’ 本考案の栽培瓶の瓶底の外径

Claims (1)

1. きのこを菌床で栽培する際の、培地を充填する栽培容器として用いる瓶において、瓶口から瓶底にかけて垂直もしくは勾配がついた形状に成形して、きのこを収穫した後の、培地の掻き出し作業の手間を大幅に軽減することができる栽培瓶。

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