JP3173550B2 - 空調機運転制御装置および制御方法 - Google Patents

空調機運転制御装置および制御方法

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JP3173550B2
JP3173550B2 JP14274994A JP14274994A JP3173550B2 JP 3173550 B2 JP3173550 B2 JP 3173550B2 JP 14274994 A JP14274994 A JP 14274994A JP 14274994 A JP14274994 A JP 14274994A JP 3173550 B2 JP3173550 B2 JP 3173550B2
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真由美 水谷
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日立エンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調機制御方式に係わ
り、特に、多数のヒータやクーラ等の空調機器を組み合
わせた装置における空調機器の最適な運転条件を決定す
るのに適した空調制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、予見ファジイ理論による設備運転
可能条件の全組合せ探索により空調機器の最適運転を決
定していたが、設備台数の増加に伴い運転組合せの増大
により必要な応答性を確保できないケースがあり得た。
【0003】例えば、空調設備として1台又は複数台の
クーラ、ヒータ、加湿器、換気器、ファン等の効果器が
あり、その空間から温度(T(t):時刻tにおける温
度)、湿度W(t)、CO2濃度C(t)が得られるも
のとし、各々に目標値To,Wo,Coが与えられてい
るものとする。ここで、換気効果器のクーラが2台、ヒ
ータが2台、加湿器が1台、換気器が1台あるような場
合を考える。クーラ、ヒータは2台とも同一能力であっ
ても、能力が異なっても良い。クーラ、ヒータ、加湿
器、換気器の各々の定格能力は、CL1,CL2,H
1,HT2(以上単位kcal/h),K(m3/h)
(1時間に蒸気化する水の体積),F(m3/h)(換
気器の空気交換体積)が既知で、能力が0〜100%の
1%毎に切替可能な設備であるとする。
【0004】この場合の効果器の制御組合せは、101
6(>107)通り現実的には、ヒータとクーラは同時に
動かさないため、1014(>105)通りとなり、クー
ラ、ヒータの台数の増大により組合せが1台ごと102
倍に増える。これらの組合せの全てを検索することは、
台数の増加に伴い不可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、能力が0〜
100%の1%毎に切替可能な複数の空調機器を備えた
設備において、高速に最適の空調機器の組合せを探索す
る方式を提供することを目的とする。
【0006】本発明の他の目的は、空調負荷の予測精度
を向上させ、かつ不必要な空調機の起動・停止を少なく
することが出来る空調機運転制御方法および装置を提供
することである。
【0007】本発明の他の目的は、空調機運転切替量あ
るいは運転切替回数を少なくすることにより、所要電力
を少なくすることの出来る空調機運転制御方法および装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、遺伝的アルゴリズム、相互統合型ニュー
ロの応用により能力が0〜100%の1%毎切替可能な
設備でも高速に最適組合せを探索することを可能にす
る。
【0009】即ち、本発明の空調機制御装置は、空調機
の運転制御を行うのに必要なプロセス情報を計測するセ
ンサーからの情報を取り込むプロセス入力手段と、前記
空調機の運転台数制御における最小化または最大化を図
る項目を表わす目的関数を作成し、作成された目的関数
の値を最小化または最大化する空調機制御手段の運転案
を定める遺伝的ニューロファジィ制御手段と、前記運転
案を定めるのに必要な変数を記憶する記憶手段と、前記
決定された運転案を空調機制御手段に出力する出力手段
とを具備し、前記遺伝的ニューロファジィ制御手段は、
予め設定された染色体表現を有する複数の異なる運転案
について、その運転を行った場合の複数の目的項目の値
を予見演算し、予め先験的に定められているファジィの
メンバーシップ関数により前記演算された複数の目的項
目値の評価値を定める予見ファジィ評価手段と、予め定
められている複数の運転案の中から予め該当運転案の前
記評価値の他の運転案に対する所定順位で定まる選択定
数に基づいて2種の異なる親を選択し、予め定められて
いる交換テンプレートにより、前記2種の親の有する性
質を互いに交換する交配操作を行って新たな運転案を生
成し、生成された運転案が所定の数に達した場合、該生
成された運転案の評価値に従って所定順に運転案を並び
換える遺伝的最適化手段と、前記遺伝的最適化手段で定
められた前記評価値が最大あるいは最小の1つの運転案
を初期運転案とし、該運転案の一部を定められた定数に
より変更し得た運転案の評価値を計算し、前回の運転案
の評価値と比較し、評価値の差分値が予め設定された変
数の値より小さい場合に、前回の運転案を今回生成した
運転案に置き換え、最適運転候補とするニューロ最適化
手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の空調機運転制御方式によれば、制御対
象室の制御対象データおよび前記空調機室内の空調機の
運転状態データを基にして、複数の空調機組み合わせ案
を生成し、その空調機運転組み合わせの1つ1つに対し
て一定時間経過後までのシミュレーションを行ない、そ
のシミュレーションの結果、評価が最もよい空調機運転
組み合わせ案によって前記空調機の運転を制御するもの
において、前記空調機の運転の制御を行うのに必要なプ
ロセス情報を計測するセンサーからの情報を取り込み、
前記空調機の運転台数制御における最小化または最大化
を図る項目を表わす目的関数を作成し、作成された目的
関数の値を最小化または最大化する空調機制御手段の運
転案を定めるために、予め設定された染色体表現を有す
る複数の異なる運転案について、その運転を行った場合
の複数の目的項目の値を予見演算し、予め先験的に定め
られているファジィのメンバーシップ関数により前記演
算された複数の目的項目値の評価値を定め、予め定めら
れた複数の運転案の中から予め該当運転案の前記評価値
の他の運転案に対する所定順位で定まる選択定数に基づ
いて2種の異なる親を選択し、予め定められている交換
テンプレートにより、前記2種の親の有する性質を互い
に交換する交配操作を行って新たな運転案を生成し、生
成された運転案が所定の数に達した場合、該生成された
運転案の評価値に従って所定順に運転案を並び換える遺
伝的最適化操作を行ない、前記遺伝的最適化操作にて定
められた前記評価値が最大あるいは最小の1つの運転案
を初期運転案とし、該運転案の一部を定められた定数に
より変更し得た運転案の評価値を計算し、前回の運転案
の評価値と比較し、評価値の差分値が予め設定された変
数の値より小さい場合に、前回の運転案を今回生成した
運転案に置き換え、前記決定された運転案を空調機制御
手段に出力し、最適運転候補とすることを特徴とする。
【0011】評価が最もよい空調機運転組み合わせを求
める場合には、先験的知識により予め決定しておいたメ
ンバーシップ関数によって予測演算するとともに、それ
らの予測演算量をファジィ量として評価し、その評価結
果に対して予め先験的な知識により決定しておいた荷重
値により荷重平均を求め、その荷重平均が最大となる空
調機運転組み合わせ案を前記評価が最もよい案として採
用する。
【0012】また、本発明では、ファジィ理論を適用
し、状態と評価の関係をメンバーシップ関数として記述
し、それらを記憶することによって、一般操作員でも熟
練操作員と同等の判断が行なえるようにしている。ま
た、複数の判断規準に制御目標としての荷重を設け、操
作員の意志決定に準じた空調機運転制御を行なえるよう
にしている。
【0013】ここで、前記した、換気効果器のクーラが
2台、ヒータが2台、加湿器が1台、換気器が1台ある
ような場合について、本発明を適用することを考える。
すなわち、クーラ、ヒータは2台とも同一能力であって
も、能力が異なっても良い。クーラ、ヒータ、加湿器、
換気器の各々の定格能力は既知で、能力が0〜100%
の1%毎切替可能な設備であるとする。この場合の効果
器の制御組合せは、1016(>107)通り現実的に
は、ヒータとクーラは同時に動かさないため、1014
(>105)通りとなり、クーラ、ヒータの台数の増大
により組合せが1台ごと102倍に増える。ここで設備
の運転能力は8ビットで表現可能であるから上記ケース
の場合8(ビット)×6(設備)=48ビットで表現で
きる。特に、ヒータ、クーラが排他制御であると33ビ
ットで表現可能である。
【0014】
【実施例】図1に本発明の一実施例の構成を示す。本発
明の空調制御装置は、遺伝的ニューロファジイによる空
調制御部3と制御・計測状態を表示する表示装置2と制
御・計測結果を時系列に記憶する記憶装置4と、制御対
象室1内に設置された各種計測器からの入力を取り込む
計測値入力装置5と空調設備の動作状況を入力する設備
状態入力装置6と制御対象室1内に設置された効果器群
に制御信号を出力する設備制御出力装置7より構成され
る。
【0015】空調制御対象室1としての壁、床、天井等
により仕切られた空間に、空調機器として1台又は複数
台のクーラ11、ヒータ12、加湿器13、換気器1
4、ファン等の効果器がある。そしてその空間から温度
計16により温度(T(t):時刻tにおける温度)、
湿度計15により湿度W(t)、CO2濃度計17によ
りCO2濃度C(t)が得られる。また、各々に温度、
湿度、CO2濃度の目標値To,Wo,Coが与えられ
ているものとする。
【0016】空調制御部3は、最適な制御効果器の運転
案を決定する手段であり、遺伝的最適化処理部3A、ニ
ューロ最適化処理部3B、予見ファジィ評価手段3C及
び全体制御処理手段3Dからなる。
【0017】図2は空調制御部3のソフト構成を示した
ものであり、遺伝的最適化処理部3A及びニュ−ロ最適
化処理部3Bは共に、交配操作処理部31、制御予見シ
ミュレ−ション部32、ファジィ評価部33、制御出力
部34及びメモリ35を有する。
【0018】交配操作処理部31は、制御対象1内に設
置されたクーラやヒータ5の全ての運転組合わせを生成
し、一つずつ組合わせを制御予見シミュレ−ション部3
2に出力する。
【0019】本実施例の特徴は、制御タイミングで各空
調機11〜14をどのように動作させると最も優れた結
果が得られるかを実時間でシミュレーション、予測し、
それぞれの運転操作案の良さを評価し、最も良い操作案
を制御指令として出力する点にある。操作案作成手段3
1はこの予測、評価の繰返し処理に与える空調機の動作
の組合せを生成する。本プロセスでの制御効果器はクー
ラ11、ヒータ12、加湿器13、換気器14の4種類
であり、それぞれ0〜100%の間で1%毎に切替可能
なものとする。
【0020】本発明では全ての操作案に対し、それらを
実行した場合の温度と湿度の設定値と許容幅に対する評
価、また使用電力量や切替に関する電力量の評価を行
い、最良の操作案を制御出力とする。操作案生成手段3
1は、このように操作可能な案を生成する。制御は、1
〜5分間隔で、一定時間後のプロセスの推移を予測しな
がら、周期的に行われる。
【0021】ここで、換気効果器のクーラ11が2台、
ヒータ12が2台、加湿器13が1台、換気器14が1
台あるような場合を考える。クーラ、ヒータは2台とも
同一能力であっても、能力が異なっても良い。クーラ、
ヒータ、加湿器、換気器の各々の定格能力は、CL1
CL2,HT1,HT2(kcal/h),K(m3/h)
(1時間に蒸気化する水の体積),F(m3/h)(換
気器の空気交換体積)が既知で、能力が0〜100%の
1%毎切替可能な設備であるとする。この場合の効果器
の制御組合せは、1016(>107)通り現実的には、
ヒータとクーラは同時に動かさないため、1014(>
105)通りとなり、クーラ、ヒータの台数の増大によ
り組合せが1台ごと102倍に増える。ここで設備の運
転能力は8ビットで表現可能であるから上記ケースの場
合図3の(a)に示すように8(ビット)×6(設備)
BR>=48ビットで表現できる。
【0022】特に、ヒータ、クーラが排他制御である
と、図3の(b)に示すように33ビットで表現でき
る。
【0023】図7は、上記ファジィ評価値を演算して得
る適応値の推移を3次元グラフで表現したものである。
ここで適応値は、 (適応値)=(温度偏差ファジイ評価値)+(湿度偏差ファジイ評価値) +(電力量ファジイ評価値) +(切り替え電力量ファジイ評価値) で定義している。図7の様に、(適応値)はいくつかの
頂点(峰)を有する多峰関数となる。この峰のうち最も
高い値を与える運転案が最適解である。最適解を決定す
るには、全ての運転組合せを検討すればよい訳である
が、前にも述べたように、実時間(数秒)内で行うこと
は困難である。
【0024】本発明では、上記課題を、以下の様にして
解決する。図4は、遺伝的ニューロファジィ制御による
空調制御部3の処理手順を示したものである。本処理
は、詳細を図5に示す遺伝的最適化処理(ステップA)
にて、大域的な探索により準最適解を求め、次に、詳細
を図10に示すニューロ最適化処理(ステップB)に
て、最適解を得、得られた最適解を制御情報に変換し出
力する(ステップC)、3種類の処理により成ってい
る。
【0025】図5は、前記遺伝的最適化処理(ステップ
A)の手順の詳細を示したものである。この処理の主た
る目的は、短時間での準最適解を見つけることである。
従って、操作案を複数個予め準備し、これらを遺伝的ア
ルゴリズムの個体として最適化を図る。
【0026】図6は、初期個体の選択概念である。でき
るだけ広域な空間を探層する為、各制御効果器の操作範
囲を均等に分割し、代表点(図中の格子点)を定める。
図6の例であると、換気機能力(a1)と、クーラの能
力(a2)の交差点を初期個体としている。
【0027】これらを初期値として、図5に示す以下の
ステップで最適化処理が行われる。
【0028】(ステップA1)以下の(ステップA2)
から(ステップA6)を世代数繰り返す。 (ステップA2)以下の(ステップA3)から(ステッ
プA5)を最大個体数繰り返す。 (ステップA3)2種の親を選択し、テンプレートによ
り交配操作を加え、新たな運転案を生成する。 (ステップA4)生成された運転案を実行した場合の、
制御目的項目を予見演算する。 (ステップA5)前記手順にて、各々の制御目的項目値
をファジィ量にて評価し、適応値を求める。 (ステップA6)生成された操作案を適応値の下降順に
並べ換える。
【0029】以下、図5の各々の処理ステップについて
説明する。ここでは、運転案としての個体の最大値を1
0個としこれらをx1からx10とする。各々の適応値
は関数fとして表現されているものとする。制御の目的
は、適応値の最も高いものを決定することであるから、
10個の運転案の中から適応値の高いものを次世代の運
転案の親として選択してゆくことが必要である。従っ
て、まず、評価値の下降順に運転案を並び換え、その順
位を定める。順位が定まると、親としての選択の確率を
予め世代毎に定めることができ、1から1000のレン
ジを有する親選択テーブルから、一様乱数により親を決
定できる。図8に示す親選択テ−ブル世代1では、例え
ば1回目の一様乱数はi=182であるから、親として
はx1が選択される。同じく一様乱数i=430の場合
はx2が選択される。この様に各運転案は、世代毎にそ
の適応値の順位に対応する確率で親として選択されてい
く。
【0030】図8は、運転案の適応値順位で世代毎に親
選択テーブル定まる性質を示したものであり、上記進化
における淘汰,優性遺伝における重要な性質の説明図で
ある。世代=1の運転案に対応する評価値の下降順配列
a(1)〜a(10)内の評価値の総和は、 Σa(i)(i=1〜10)=303 である。これを用い、各々の評価値の総和に対する比率
を計算した結果を図8のap(%)としたトレンドグラ
フである。これは世代=gnで定まる指数P(gn)を
有する指数関数に近似しており、
【0031】
【数1】
【0032】で示すことができる。ここでC(gn)は世
代gnで定まる定数である。
【0033】左下図は、各々の評価値比率(%)によ
り、各々の個体の優性度合いを定めるようにした円グラ
フであり、これをルーレットホイールと称する。優性的
な遺伝の仕組みは、当該個体の属する環境への適応度が
高いもの程、生存率及び子孫保存率が高いことであるか
ら、評価値比率(%)が高いもの程子孫生成の親となる
確率を高めればよい。例えば1回目に生成された整乱数
i1=182であれば、これは1から277範囲内を指
すためX1が親個体として選択される。2回目の一様整
乱数i2=492の場合は、目盛としては475〜62
7の範囲内に入るためにX3が親個体として選ばれる。
このようにして遺伝操作に必要な親個体数分の一様整乱
数が生成され、ルーレットホイールを探索し親個体が決
定されてゆく。
【0034】図8は、以上の処理を世代1から世代20
まで、ある遺伝的操作を行った場合の生存個体の評価値
推移を示したものである。左下図により、初期段階の世
代においては、評価値が大きなバラつきを有しているの
が世代が進むにつれ小さくなってゆき、世代=20に至
っては、最適値の近傍に収束してゆくことがわかる。右
下図は同じデータを、評価値比率(%)でプロットした
ものである。前述の(数1)となっていることがわか
る。本実施例の最適化対象である制御問題において、制
御効果器の位置,数を変え、統計,解析を行った。この
結果P(gn)やC(gn)は初期親個体や、遺伝的操作に
よる影響を受けるものの、初期個体のパラメータや遺伝
的操作手順を固定した場合は、同一となることがわかっ
た。すなわち、最適化対象と遺伝的操作が定まれば、世
代毎に優性的に選択される親は、評価値順位によって定
まっていることを示している。つまり、ルーレットホイ
ール作成処理や、一様乱数の生成は、計画過程で都度行
う必要はなく、決定論的に予め定めておくことができる
ことを意味する。
【0035】以上の説明の通り、遺伝的最適化手段3A
により、極めて少ない回数の運転案の検討にて、準最適
解が得られる。
【0036】次に、前記図5のステップA3の処理を図
9を用いて詳細に説明する。図9では、前記操作によ
り、親運転案のペアとして X1=(a1,a2,a3,a4,a5) =(1,72,0,100,0) X2=(0,0,50,60,20) が選択されており、33(ビット)の符号無乱数PTN
(テンプレ−トと称す)により交配と行なっている状況
である。ここでは、PTN中の1に該当する、親のそれ
ぞれのビットが互いに交換され、新たに子運転案Y1と
Y2が生成されている。 Y1=(1,64,2,92,0) Y2=(0,8,48,36,20) Y1とY2は、それぞれ親X1とX2の性質を引き継い
でいる。
【0037】次に図10以下で、図4のステップBすな
わちニューロ最適化手段3Bの処理を説明する。本手段
の処理は、以下の6ステップによって成っている。 (ステップB1)以下の(ステップB2)から(ステッ
プB6)を制御周期許容回数(時間)繰り返す。 (ステップB2)前回運転案の一部を変化させ新たな運
転案を生成する。 (ステップB3)新運転案を実行した場合の制御目的項
目値を予見演算する。 (ステップB4)各々の制御目的項目をファジィ量で評
価し適応値を求める。 (ステップB5)前回運転案の適応値と新運転案の適応
値の差分値を計算し、予め定められている値と比較し、
新歩転案が優れている場合は、下記の(ステップB6)
に進む。そうでない場合は(ステップ1)に戻る。 (ステップB6)新運転案を最適解候補として(ステッ
プB1)に戻る。
【0038】以下、各々のステップについて、詳細を説
明する。図11は、図10のステップB2の処理動作例
を示すものである。前記遺伝的最適化処理にて決定され
た準最適運転案Xは、本例では、 X=(1,100,50,60,0) である。この運転案の一部を図12に示す方法で変化さ
せる。すなわち各制御効果器の操作し得る状況を全て並
べると、2+101+101+101+101=406
通りの運転状況が存在する。ここで、この運転案に対し
て最小の変化を与える為、0〜405範囲内での一様整
乱数mを生成する。例えば、 m=104 とすると、これは、制御効果器であるクーラ(a3)の
1%であることがわかる。従って、図11の様に、クー
ラ(a3)の能力を50%から1%に変化させ新たな運
転Yを得る。 Y=(1,100,1,60,0) 次に、ステップB3にて新運転案を実行した場合の制御
目的項目値を予見演算し、ステップB4にて、ファジィ
による適応値をそれぞれ前述の手順で求める。この時、
前回転運転案の適応値をf(X),新運転案の適応値をf
(Y)とする。
【0039】次に図10のステップB5とステップB6
について説明する。図13は、本発明において見い出し
た目的関数値の推移の有する特有な性質を示したもので
ある。図13の(a)は、横軸に立案回数i毎に定まる
計画順ベクトルX(i),縦軸に、その目的関数値を定義
したものである。
【0040】計画順ベクトルの並びを、少しずつ変化さ
せ、その時の目的関数値を比較しながら適正に、最適解
に近い計画順ベクトルに置き換えて行く。
【0041】この場合、図に示すように、例えば、X
(i)の様な極点(本実施例では、極小点)になる場合で
も、次のベクトルに移行し、十分な回数の立案を行った
後に、最適解ベクトルXopに達することがわかる。
【0042】したがって、この様に、毎回新しい運転案
Xi+1を作成し、その適応値f(Xi+1)を演算し、
前回の運転案Xiの適応値f(Xi)と比較して、より小
さい、あるいは、大きなものを最適運転案候補としてい
く処理を行えば良いのである。
【0043】図13の(b)は、横軸に計画順ベクトル
Xiをとり、縦軸に、その適応値f(Xi)のXiに対す
る微分値Δf(Xi)をとって表現したものである。すな
わち、 Δf(Xi)=dF(Xi)/dXi=f(Xi+1)−f(Xi) である。
【0044】本例では、 Δf(Xi)=(Y)−f(X) である。
【0045】これは、立案回数毎の適応値差分値を表わ
しており、新しい運転案「Xi+1」の適応値が前回の計
画における適応値より小さくなる場合には、負となり、
そうでない場合は、ゼロ、または正となる。
【0046】その推移は、図に示される通り、f(Xi)
と対応するが、波形はゼロを中心とした、減衰振動(す
なわち、振幅が小さくなりながら周期も変化していく波
形)に類似した波形になる。
【0047】厳密な実験によると、一般的な制御問題に
おいては、問題の内容に関わらず、この様な形となり、
Xiを時刻と考えた場合の振幅の減衰度合は、例えば、 C/log (i+2) (本実施例では、C=1.0) の相似形になることがわかった。
【0048】これは、ΔFが正になった場合、つまり、
新しい計画の適応値が前回の計画より悪くなった時で
も、C/log(i+2)より小さな場合には、新しい運転
案を最適解候補に置き換えてゆくことにより、十分大き
なiに対応する順ベクトルXiでは、必ず最適解に達す
ることを示している。
【0049】これにより制御許容時間内に、この処理を
十分繰り返すことにより、確実に最適解に近づいてゆく
ことになる。
【0050】図14は、記憶装置4内に予め格納されて
いる定数例を示したものである。テーブルMは、前述の
通り、各制御効果器の操作し得る状況の数、すなわち0
〜405に一様に分布する正乱数を格納している。また
Cは、適応値差(f(Y)−f(X))と比較する為の定数
であり、例えば繰り返し回数iに対し、次の様な値が、
記憶手段5が備えるテーブル上に設定されている。 C(i)=(C1・a(i))/log(i+2) 但し、log は自然対数、a(i)は「0.0」から「1.
0」に分布する一様実乱数である。
【0051】すなわち、検討繰り返し回数iの増加によ
り、分布する範囲が小さくなる様な値であればよい。C
1は適応値範囲により定めることができ、本例ではC1
1.0とした場合のC(i)の分布エリアの推移を示して
いる。斜線領域内にC(i)は存在することになる。
【0052】図15は、以上述べたニューロ最適化手段
3Bにおける処理の概念を図で示したものである。横軸
にクーラ(a2)の能力変化,縦軸に適応値を定義して、
適応値の最適値に達する状況である。他の制御効果器に
ついては、作図上省略している。本処理の初期値とし
て、前記遺伝的最適化処理によって決定された準最適運
転案を初期値として、いくつかの極値を通過して最適解
に達することがわかる。初期運転案を単なる乱数的な手
法で定めた場合、最適解へ到達する時間(検討回数)は
大きくバラつくが、本発明では、遺伝的最適化方法によ
り、十分良い運転案を初期に与える様にした為、最適解
へ到達する時間を十分短く安定させる様にした。
【0053】以上の様にして、ニューロ最適化手段3B
は、前記遺伝的最適化手段3Aで得られた準最適運転案
を初期運転案として、許容される時間内で確実に最適案
に近い運転案を決定する。
【0054】図16は、本発明による制御装置にて、ヒ
ータやクーラ等の空調機の容量制御を行った結果の一例
を示すものである。従来の方法では、何回か基準値以下
となってしまうが、本発明では、基準値以上がよく保持
されている。またヒータの運転も図17に示すように、
起動回数や、急激な運転量の変化が少ない為、電力量も
従来方法に比べ、大きく低減していることがわかる。
【0055】図17は、本発明の最適運転案決定の処理
パフォーマンスの実験結果を示したものである。従来方
法としては、標準的な、交配操作と突然変異操作を遺伝
的操作とする遺伝的アルゴリズム(GA)と、ニューラ
ルネットワーク構造を有するボルツマンマシンとした。
【0056】従来のGAでは、処理開始から0.3(秒)
後まで、適応値がよく上昇してゆくが、0.3秒以後の
上昇率は少なくなり、ほとんど改善がみられなくなって
いる。一方、ニューロ(ボルツマンマシン)では、処理
開始からの適応値の上昇はなだらかであるが、着実に行
われ、処理開始から2.3(秒)後には、GAによるべス
ト値より良くなっていることがわかる。
【0057】これに対し、本発明では、開始から、0.
3(秒)後付近まで急激な適応値の改善があり、かつ0.
3(秒)後も確実に改善が行われており、2.3(秒)後
には、ほぼ最適解に達している。
【0058】図2に戻って、制御予見シュミレーション
部32は、図18に示した構成をとる。本手段は、前記
操作案生成手段31に接続された発生熱量演算手段32
1と、該発生熱量演算手段321の出力側に接続されか
つ室温と外気温度が入力される外部影響熱量演算手段3
22と、該外部影響熱量演算手段322の出力側に接続
された空調機熱量演算手段323と、該空調機熱量演算
手段323の出力側に接続され温度予測値を出力する温
度予測演算手段324と、前記操作案生成手段31に接
続された潜熱負荷演算手段325と、該潜熱負荷演算手
段325の出力側に接続された空調機潜熱演算手段32
6と、該空調機潜熱演算手段326の出力側に接続され
湿度予測値を出力する湿度予測演算手段327と、前記
操作案生成手段31に接続され電力量予測値を出力する
電力量予測演算手段328と、前記操作案生成手段31
に接続されかつ各空調機状態が入力されて切替電力量予
測値を出力する切替電力量演算手段329とを含んで構
成され、前記操作案をそれぞれ実行した場合の温度、湿
度、電力量、切替電力量の予測値を出力とする。
【0059】〔温度予測〕室内の温度は、時間に対する
熱量平衡微分方程式(下記数2)に示されるように、主
に人の呼吸熱量、外部よりの熱的影響、空調機運転によ
る熱量で決定される。 ここでΣCd:室内の熱容量 =(人の熱容量)+(備品熱容量) Ca:室内空気熱容量 Qout:外気からの熱量 =(壁よりの伝熱量)+(室出入口よりの伝熱量) ΣQms:空調機の顕熱負荷 =(ヒータ運転による顕熱負荷) +(クーラ運転による顕熱負荷) +(加湿機運転による顕熱負荷) +(換気機運転による顕熱負荷) Qbs:人の呼吸及び発生熱量 …………………(数2) 現在時刻tに対する△t時間後の温度の予測値は、数1
より導かれる下記数3に示される温度予測式で定まる。 ここで T(t)は現在温度 T(t+△t)は△t時間後の温度予測値 ………………(数3) この式の中で外気からの熱量Qout,空調機の顕熱負荷
ΣQms 等はセンサー情報と、空調機の運転状態,及び
操作案により演算して求めることができる。一方人の呼
吸熱量Qbsは個人差はあるが、先験的統計情報より求め
ることができる。
【0060】呼吸熱量演算手段321は呼吸熱Qbsを演
算する。外部影響熱量演算手段322は、外気温度セン
サーよりの外気温度,加工室内の温度及び予め知られて
いる壁面や出入口のドア等の熱透過率等により外部影響
熱量Qoutを演算する。空調機熱量演算手段323は操
作案毎の空調機の顕熱量を演算する。温度予測演算手段
324は、上記の結果に基づいて数2の演算を実行し、
△t時間後の温度予測値Tr(t+△t)を演算する。
【0061】〔湿度予測〕室内の湿度は、時間に対する
水分平衡微分方程式(下記数4)に示される様に、主に
人の潜熱負荷と空調機運転による潜熱負荷で定まる。 ここで γ:空気蒸発潜熱 ρ:空気密度 Qbl:人の潜熱負荷 ΣQml:空調機の潜熱負荷 =(クーラ運転による潜熱負荷) +(換気機運転による潜熱負荷) +(加湿機運転による潜熱負荷)………………(数4) △t時間後の湿度予測値H(t+△t)は数3より導か
れる(下記数5)に示される湿度予測式で定まる。 H(t)は現在湿度, H(t+△t)は△t時間後の湿度予測値 ……………………(数5) 潜熱負荷演算手段325は、前記人の潜熱負荷Qblを演
算する。空調機潜熱演算手段326は、操作案毎に定ま
る空調機の潜熱負荷ΣQmlを演算する。湿度予測演算手
段327は上記結果に基づいて数4の演算をを実行し、
△t時間後の湿度H(t+△t)を演算する。
【0062】電力量と切替電力量は、空調機の運転状態
と操作案により定まるので各空調機の特性より電力量予
測演算手段328,切替電力量演算手段329によりそ
れぞれ演算される。
【0063】この様にして制御予見シミュレーション部
は、各操作案を実行した場合の温度,湿度,電力量,切
替電力量の一定時間後の予測値を出力とする。
【0064】図19は、定性評価手段33の構成を示し
たものである。本手段は、温度予測演算手段324に接
続された温度評価手段331と、湿度予測演算手段32
7に接続された湿度評価手段332と、電力量予測演算
手段328に接続された電力量評価手段333と、切替
電力量演算手段329に接続された切替電力量評価手段
334と、温度評価手段331と湿度評価手段332と
電力量評価手段333と切替電力量評価手段334の各
出力側に接続された総合評価手段335と、温度評価手
段331と湿度評価手段332と電力量評価手段333
と切替電力量評価手段334に接続された評価関数メモ
リー336とを含んで構成され、前記制御予見シミュレ
ーション部の出力した予測値を入力とし、先験的情報に
より予め定められている各項目毎のメンバーシップ関数
を用いて該入力を評価し、総合的な評価値としての満足
度を各操作案毎に演算する。
【0065】図20は、評価関数メモリー336に格納
されている前記各評価項目毎の定性評価用のメンバーシ
ップ関数の一例を示したものである。それぞれ縦軸に
0.0〜1.0のレンジを持つ適合度、横軸に評価対象
項目値が定義される。例えば温度はセンサーによる測定
温度Tsと加工スケジュールメモリーに格納されている
経過時間に対する温度設定値Trの差分である温度偏差
△Tが横軸に定義されている。本例では△Tが±0.3
(℃)範囲内ならば、その評価値は1.0、すなわち最
も良いことを示している。湿度も同様に測定湿度Hsと
湿度設定値Htの差分である湿度偏差△Hが横軸に定義
されている。電力量,切替電力量はそのままの値を横軸
に定義し、少ない程評価が高い様な関数となっている。
【0066】図19において、温度評価手段331は、
温度設定値に対する定性評価μtを、湿度評価手段33
2は湿度の設定値に対する定性評価μhを、電力量評価
手段333は電力量の定性評価μpを、切替電力量評価
手段334は切替電力量の定性評価μcを、それぞれ演
算し出力する。
【0067】総合評価手段335は、前記定性評価値μ
t,μh,μp,μcを入力とし操作案iに対する満足
度Siを下式により決定する。 Si=μt×Gt+μh×Gh+μp×Gp+μc×Gc 但しGt,Gh,Gp,Gcは温度,湿度,電力量,切替電
力量の定性評価に対するゲインである。すなわちどの項
目を重視するか、という重みである。
【0068】この様にして総合評価手段335は満足度
Siを演算し評価結果メモリー35に格納する。
【0069】全ての操作案に対する予測と定性評価が完
了後、制御出力手段34は、評価結果メモリー35に格
納されている評価結果のなかから最大の満足度を有する
操作案を決定し、プロセスに対してクーラ,ヒータ,加
湿機,換気機のオン/オフ指令を出力する。
【0070】図21は、以上述べたファジィ制御の動作
を実際の動作例を用いて説明したものである。本例にお
いては温度設定値Trが13.0(℃),現在の測定温
度Tsが13.2(℃),湿度設定値Htが90.0
(%),測定湿度Hsが92.0(%)であり、空調機
は全てオフの状態である。全ての操作案のうち、現状を
維持するもの、すなわち全ての空調機がオフの操作案を
記号○で、クーラーのみオンとする操作案を◇で図示す
る。
【0071】○の操作案では△t時間後の時刻i+1で
温度予測値が13.4(℃)に上昇しており、温度設定
値との偏差△Tは0.4(℃)である。又湿度は90.
0(%)で設定値と同じになるので偏差△Hは0.0
(%)である。それぞれのメンバーシップ関数による定
性評価値は、温度が0.68,湿度が1.00である。
空調機は全てオフのままであるから電力量,切替電力量
の評価は共に1.00である。ゲインがGt=0.5,
Gh=0.2,Gp=0.2,Gc=0.2に定められ
ているので総合的な満足度は0.84となっている。こ
の操作案は温度に関してはやや設定値より離れてしまっ
ているが、湿度,電力量,切替電力量に温しては良好で
あると言える。
【0072】一方◇の操作案はクーラーをオンとする
為、温度は下降し設定値に近づいている。しかし湿度は
逆に低くなり過ぎてしまい、評価が下がっている。また
空調機が全てオフの状態からクーラーがオンとなってい
るので電力量及び切替電力量の評価は操作案○に比べて
低い。結局、操作案◇の総合満足度は0.80となる。
この様にして全ての操作案に対する満足度が決定された
後、操作案○の満足度が最大であったならば操作案○が
選択され、全ての空調機がオフ状態を継続する様な制御
指令が出力される。
【0073】図22,図23は、従来の問題点が本実施
例により改善された様子を示している。図22に示すよ
うに、オーバーシュートB,アンダーシュートB′もよ
く改善されており、外乱Cも短時間で復旧している。ま
た従来制御では大きく変動していた湿度の推移も安定し
ている。また空調機の起動停止回数も半減しており動力
エネルギーの低減、及び機器寿命の長期化という効果が
得られている。また、図23に示すように、本実施例に
よる制御結果では温度の許容幅が十分に利用され、かつ
許容幅内に温度が維持されている。またヒーターの動作
回数は半減されており、不要なクーラー運転もみられな
い。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空調負荷を正確に予測するとともに、その予測結果に対
して空調機制御部で複数の空調機運転案を考慮し、その
中から制御結果の最もよいと判断される運転組み合わせ
案に基づいて空調機の運転を制御する。従って、許容範
囲内での制御の安定化と空調機運転の平準化が図ること
ができ、不必要な空調機の起動停止回数が低減され、さ
らに電力を節約することが可能となる。
【0075】また、操作員の運転案決定に関する知識を
先験的知識として取り込んでいるため、操作員の精神的
負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる空調機制御システムの
概要図である。
【図2】図1の空調機制御部の構成図である。
【図3】空調機運転状態の遺伝子表現例を示す図であ
る。
【図4】遺伝的ニューロファジィ制御による空調機制御
部の処理手順を示す図である。
【図5】遺伝的最適化処理の手順を示した図である。
【図6】初期個体(運転案)の配置例を示した図であ
る。
【図7】加湿機能力とクーラ能力の適応値分布グラフで
ある。
【図8】淘汰、優性遺伝の性質の説明図である。
【図9】遺伝的操作の処理を説明する図である。
【図10】ニューロ最適化処理手段の一例を示す図であ
る。
【図11】運転案の摂動例を示す図である。
【図12】運転案の摂動テーブル説明図である。
【図13】最適値推移の性質説明図である。
【図14】最適化定数例である。
【図15】ニューロ最適化手段による最適化概念図であ
る。
【図16】制御結果比較グラフである。
【図17】処理パフォーマンス評価グラフである。
【図18】制御予見シミュレーション部の構成図であ
る。
【図19】ファジイ評価部の構成図である。
【図20】定性評価メンバーシップ関数を示した図であ
る。
【図21】ファジイ評価制御の動作例を示した図であ
る。
【図22】本発明による空調制御の動作状況を示した図
である。
【図23】本発明の効果を従来例と比較して示す図であ
る。
【符号の説明】
1…制御対象室、2…表示装置、3…遺伝的ニューロフ
ァジイ空調制御部、3A…遺伝的最適化処理部、3B…
ニューロ最適化処理部、3C…予見ファジィ評価手段、
3D…全体制御処理手段、3E…プロセス入力手段、3
F…プロセス出力手段、3G…記憶手段、11…クー
ラ、12…ヒータ、13…加湿器、14…換気器、15
…湿度計、16…温度計、17…CO2濃度計17
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 兼一 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 水谷 真由美 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象室のデータおよび前記制御対象室
    内の複数の空調機の運転状態データを基にして、前記複
    数の空調機の組み合わせ案を生成し、その空調機運転組
    み合わせの1つ1つに対して一定時間経過後までのシミ
    ュレーションを行ない、そのシミュレーションの結果、
    評価が最もよい空調機運転組み合わせ案によって前記空
    調機の運転を制御する空調機運転制御装置において、 前記空調機の制御を行うのに必要なプロセス情報を計測
    するセンサーからの情報を取り込む入力手段と、 前記空調機の運転制御における最小化または最大化を図
    る項目を表わす目的関数を作成し、該目的関数の値を最
    小化または最大化する空調機の運転案を定める遺伝的ニ
    ューロファジィ制御手段と、 前記運転案を定めるのに必要な変数を記憶する記憶手段
    と、 前記決定された運転案を空調機制御手段に出力する出力
    手段とを具備し、 前記遺伝的ニューロファジィ制御手段は、前記複数の空
    調機の組み合わせに関して予め設定された染色体表現を
    有する複数の異なる運転案について、その運転を行った
    場合の複数の目的項目の値を予見演算し、予め先験的に
    定められているファジィのメンバーシップ関数により前
    記演算された複数の目的項目値の評価値を定める予見フ
    ァジィ評価手段と、 前記複数の運転案の中から予め定められた該当運転案の
    前記評価値の他の運転案に対する所定順位で定まる選択
    定数に基づいて2種の異なる親を選択し、予め定められ
    ている交換テンプレートにより前記2種の親の有する性
    質を互いに交換する交配操作を行って新たな運転案を生
    成し、該生成された運転案が所定の数に達した場合、該
    生成された運転案の評価値に従って所定順に運転案を並
    び換える遺伝的最適化手段と、 前記遺伝的最適化手段にて定められた前記評価値が最大
    あるいは最小の1つの運転案を初期運転案とし、該運転
    案の一部を定められた定数により変更し得た運転案の評
    価値を計算し、前回の運転案の評価値と比較し、評価値
    の差分値が予め設定された変数の値より小さい場合に、
    前回の運転案を今回生成した運転案に置き換え、最適運
    転候補とするニューロ最適化手段、とを備えることを特
    徴とする空調機運転制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の空調機制御装置において、 前記予見ファジィ評価手段は、前記評価が最もよい空調
    機運転組み合わせ案を求める場合に、前記空調機の運転
    に関する先験的知識により予め決定しておいたメンバー
    シップ関数によって運転組み合わせ案を予測演算し、該
    予測演算量をファジィ量として評価し、該評価結果に対
    して予め先験的な知識により決定しておいた荷重値によ
    り荷重平均を求め、その荷重平均が最大となる空調機運
    転組み合わせ案を、前記評価が最もよい案として採用す
    ることを特徴とする空調機運転制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の空調機制御装置において、 前記空調機は、0〜100%の範囲で能力調整可能な、
    クーラ、ヒータ、加湿器及び換気器を含むことを特徴と
    する空調機運転制御装置。
  4. 【請求項4】制御対象室のデータおよび前記制御対象室
    内の空調機の運転状態データを基にして、複数の空調機
    組み合わせ案を生成し、その空調機運転組み合わせの1
    つ1つに対して一定時間経過後までのシミュレーション
    を行ない、そのシミュレーションの結果、評価が最もよ
    い空調機運転組み合わせ案によって前記空調機の運転を
    制御する空調機の空調機運転制御方法において、 前記空調機の運転の制御を行うのに必要なプロセス情報
    を計測するセンサーからの情報を取り込み、 前記空調機の運転制御における最小化または最大化を図
    る項目を表わす目的関数を作成し、 作成された目的関数の値を最小化または最大化する空調
    機の運転案を定めるために、前記空調機の組み合わせに
    関して予め設定された染色体表現を有する複数の異なる
    運転案について、その運転を行った場合の複数の目的項
    目の値を予見演算し、 予め先験的に定められているファジィのメンバーシップ
    関数により前記演算された複数の目的項目値の評価値を
    定め、 予め定められた複数の運転案の中から予め該当運転案の
    前記評価値の他の運転案に対する所定順位で定まる選択
    定数に基づいて2種の異なる親を選択し、 予め定められている交換テンプレートにより、前記2種
    の親の有する性質を互いに交換する交配操作を行って新
    たな運転案を生成し、 生成された運転案が所定の数に達した場合、該生成され
    た運転案の評価値に従って所定順に運転案を並び換える
    遺伝的最適化操作を行ない、 前記遺伝的最適化操作にて定められた前記評価値が最大
    あるいは最小の1つの運転案を初期運転案とし、該運転
    案の一部を定められた定数により変更し得た運転案の評
    価値を計算し、前回の運転案の評価値と比較し、評価値
    の差分値が予め設定された変数の値より小さい場合に、
    前回の運転案を今回生成した運転案に置き換え、 前記決定された運転案を空調機制御手段に出力し、最適
    運転候補とする、ことを特徴とする空調機運転制御方
    法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の空調機運転制御方法におい
    て、 前記予見ファジィ評価手段は、前記評価が最もよい空調
    機運転組み合わせ案を求める場合に、前記空調機の運転
    に関する先験的知識により予め決定しておいたメンバー
    シップ関数によって運転組み合わせ案を予測演算し、該
    予測演算量をファジィ量として評価し、該評価結果に対
    して予め先験的な知識により決定しておいた荷重値によ
    り荷重平均を求め、その荷重平均が最大となる空調機運
    転組み合わせ案を、前記評価が最もよい案として採用す
    ることを特徴とする空調機運転制御方法。
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Li et al. Dynamic zone modelling for HVAC system control

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