JP3173510B2 - 冷却枕、冷却衣服および冷却ヘルメット - Google Patents

冷却枕、冷却衣服および冷却ヘルメット

Info

Publication number
JP3173510B2
JP3173510B2 JP2000561866A JP2000561866A JP3173510B2 JP 3173510 B2 JP3173510 B2 JP 3173510B2 JP 2000561866 A JP2000561866 A JP 2000561866A JP 2000561866 A JP2000561866 A JP 2000561866A JP 3173510 B2 JP3173510 B2 JP 3173510B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
air
cooling
flow passage
air flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000561866A
Other languages
English (en)
Inventor
弘司 市ヶ谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SFT Laboratory Co Ltd
Original Assignee
SFT Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SFT Laboratory Co Ltd filed Critical SFT Laboratory Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP3173510B2 publication Critical patent/JP3173510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A42HEADWEAR
    • A42BHATS; HEAD COVERINGS
    • A42B3/00Helmets; Helmet covers ; Other protective head coverings
    • A42B3/04Parts, details or accessories of helmets
    • A42B3/28Ventilating arrangements
    • A42B3/285Ventilating arrangements with additional heating or cooling means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D13/00Professional, industrial or sporting protective garments, e.g. surgeons' gowns or garments protecting against blows or punches
    • A41D13/002Professional, industrial or sporting protective garments, e.g. surgeons' gowns or garments protecting against blows or punches with controlled internal environment
    • A41D13/005Professional, industrial or sporting protective garments, e.g. surgeons' gowns or garments protecting against blows or punches with controlled internal environment with controlled temperature
    • A41D13/0053Cooled garments
    • A41D13/0056Cooled garments using evaporative effect
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47GHOUSEHOLD OR TABLE EQUIPMENT
    • A47G9/00Bed-covers; Counterpanes; Travelling rugs; Sleeping rugs; Sleeping bags; Pillows
    • A47G9/10Pillows
    • A47G9/1036Pillows with cooling or heating means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • A61F2007/0001Body part
    • A61F2007/0002Head or parts thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • A61F2007/0001Body part
    • A61F2007/0002Head or parts thereof
    • A61F2007/0008Scalp
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • A61F2007/0001Body part
    • A61F2007/0018Trunk or parts thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • A61F2007/0059Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body with an open fluid circuit
    • A61F2007/0063Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body with an open fluid circuit for cooling
    • A61F2007/0068Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body with an open fluid circuit for cooling evaporating on the spot to be cooled

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、水が気化する際の吸熱効果を利用して人間
の頭部、胴体などを冷却するもであって、高温で寝苦し
い夜などに快適な睡眠を確保するための冷却枕、高温の
環境下でも快適に過ごすことができる冷却衣服、並びに
作業用ヘルメットや二輪車用ヘルメットなどに適用でき
る冷却ヘルメットに関連する。
背景技術 夏の寝苦しい夜や、風邪で発熱したときなどに、頭部
を冷やすための手段として水枕が用いられる。水枕に
は、なるべく長い時間にわたって使用できるように、水
の他に氷を入れて水の温度を下げる場合がある。
一般的な水枕の場合、中に氷を入れると最初は非常に
冷たく感じるが、徐々に温度が上昇して冷却能力が低下
してゆく。また、中の水の温度が25℃程度になると、
当初が非常に冷たかっため、実際にはまだ冷却効果が残
っているにもかかわらず、使用者は冷たさを感じにくく
なる傾向がある。したがって、真夏の暑い夜に安眠用と
して水枕を用いる場合などには、頻繁に中の水や氷を取
り替えることが必要となり、このことによって安眠が妨
げられる。
また、水枕や、冷凍庫で内部の冷媒を凍らしておくタ
イプの市販の冷却枕は、使用する前に予め何らかの準備
が必要となり、手間がかかる。
更に、寝るときの暑さ対策としては、エアーコンディ
ショナーを用いて部屋全体を冷房することも考えられ
る。しかし、エアーコンディショナーは部屋の空気やこ
れに接する壁や家具なども冷やさざるをえないため、エ
ネルギーの無駄な消費が多くなる。また、発展途上国の
経済発展が続き、今後、発展途上国におけるエアーコン
ディショナーの普及率が先進国並みにまで高まると、排
出される二酸化炭素の量は飛躍的に増大し、地球温暖化
の大きな要因になる可能性がある。
このように、地球の温暖化が問題となり、化石燃料の
使用削減が望まれている現状では、エアーコンディショ
ナーのようにエネルギー消費やエネルギーの無駄が多い
冷却手段よりも、人の体のみ、あるいは体の主要な一部
分のみを冷却するものが望ましいことはいうまでもな
い。また、エアーコンディショナーは複雑な装置で高価
でもあるため、どこにでも手軽に設置できるというもの
ではない。さらに、エアーコンディショナーを使用でき
るのは室内のみであり、屋外で使用することはできな
い。
一方、建設現場、採石現場、重機械の製造現場等をは
じめとする多くの作業現場では、安全性確保の観点か
ら、作業時にヘルメットを装着することが義務づけられ
ている。また、道路交通法により、二輪車に乗車する場
合も、安全性確保のためにヘルメットの着用が義務づけ
られている。
夏の暑い時期、特に炎天下での作業中にヘルメットを
着用していると、頭部の放熱が妨げられて暑くなり、ま
た多量の汗をかくため頭部がむれて、不快感を感じるよ
うになる。このような状態が続くと、体力の消耗、注意
力の低下、作業効率の低下などを招く。しかし、安全性
の確保を優先させると、このような場合であってもヘメ
ットの着用は必要であり、ヘルメットを着用せずに危険
な作業を遂行することはできない。また、暑い時期に二
輪車を運転する場合も、ヘルメットを着用することによ
ってヘルメット内部の温度が上昇し、注意力が低下し、
このため非常に危険度が増すことがある。
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、
準備が簡単で、冷却能力が長時間持続し、水の取り替え
等の手間がかからず、夏の寝苦しい夜や風邪で発熱した
ときなどに有効な冷却枕を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記事情に基づいてなされたもので
あり、消費電力が少なく、しかも簡易な構造で暑さを回
避でき、高温の環境下でも快適に過ごすことができる冷
却衣服を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上記事情に基づいてなされたもの
であり、ヘルメットを着用したときの暑さによる不快感
を解消し、体力の消耗、注意力の低下、作業効率の低下
を防ぎ、作業等の安全性を高めることができる冷却ヘル
メットを提供することを目的とする。
発明の開示 第一の発明である冷却枕は、空気の通路となる空気流
通路と、前記空気流通路の上に設けられ、少なくとも前
記流通路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持
部材とを有し、前記水保持部材に保持された水が前記空
気流通路を流通する空気中へ気化する際に吸収される気
化熱によって、前記水保持部材の上に直接、又は熱を伝
達する部材を介して置かれた頭部を冷却することを特徴
とする。
前記冷却枕は、さらに、前記空気流通路に強制的に空
気を送りだす送風手段と、前記水保持部材に対し前記水
保持部材の吸水作用によって持続的に水を供給する水供
給部とを備えることが望ましい。
第二の発明である冷却衣服は、体に接する側の内布及
び前記内布の外側にある外布によって、両者の間に空気
流通路を形成する衣服構成素材と、前記衣服構成素材の
前記内布に水を供給する給水手段と、前記空気流通路に
空気を流通させるとともに流通後の空気を排出させる送
風手段とを有し、前記空気流通路に空気を流通させるこ
とによって前記内布に供給された水を気化させ、その際
に気化熱が奪われることを利用して着用者を冷却するこ
とを特徴とする。
前記内布は、前記空気流通路に接する側が繊維状の素
材からなり、その毛管現象によって前記給水手段から供
給された水を全体に浸透させるものであり、また、前記
送風手段は、前記空気流通路の端部に設けられた開口部
から前記空気流通路内へ流入した空気を吸引する方向に
運転するものである。
第三の発明である冷却ヘルメットは、着用者の頭部を
保護する外殻と、前記外殻の内側に配置されて前記外殻
との間に空気流通路を形成するとともに、少なくとも前
記空気流通路に接する側の面に水を浸透させる導水部材
と、前記導水部材に水分を供給する給水手段と、前記空
気流通路に外部の空気を流す送風手段とを具備し、空気
が前記空気流通路を流れるときに、前記導水部材に含ま
れている水分を気化させることにより、着用者の頭部を
冷却することを特徴とする。
ここで、前記給水手段は前記外殻の下端周辺部に設け
られ、前記導水部材は前記給水手段から吸い上げた水を
毛管現象によって前記空気流通路に接する側に浸透させ
るものとする。
発明を実施するための最良の形態 以下に図面を参照して、本願にかかる発明を実施する
ための最良の形態について説明する。
[第一実施形態] 図1は、本発明の第一実施形態の冷却枕を上から見た
平面図、図2は、図1の冷却枕を後ろ側から見た図であ
る。図1、図2に示した冷却枕10は、符号11で示す
中央部が就寝時に人が頭を載せる部分であり、後述の作
用によってこの中央部11の温度を下げてこの上に載せ
られた頭部を冷却する。冷却枕10の下の部分には、水
を充填するタンク20が設けられ、この上にクッション
材30が設けられている。クッション材30は、就寝時
の寝心地を良くためのものであるが、本発明に必須のも
のではない。タンク20は、本発明の水供給部に該当す
る。
クッション材30の上には、空気流通路40が置かれ
ている。この空気流通路40のうち中央部11の上部に
は、気化シート50の一端が載置されており、気化シー
ト50の他端は、前述のタンク20に設けられたスリッ
ト21から、タンク20の中に挿入され、内部の水に浸
される。
空気流通路40は、冷却枕10の側部(図1、図2の
左横)に設けられたファン41によって送り出される空
気が流通する通路となる。ファン41は、本発明の送風
手段に該当する。空気流通路40を通過した空気は、フ
ァン41と反対側の側部(図1、図2の右側)から外部
に排出される。
ここで、図4を参照しながら、気化シート50につい
て説明する。気化シート50の本体部は、図4(c)に
示すような導水布51である。この導水布51は、本発
明の水保持部材に該当する。導水布51としては、例え
ばタオル地の布を使用することができる。タオル地の布
は、水を吸い上げる機能および吸い上げた水を保持する
機能に優れている。導水布51のうち図4(c)の下側
の部分は、ポリエチレン製の導水布カバー54で覆われ
ている。導水布カバー54の下端部には、多数の吸水穴
55が設けられている。
導水布カバー54で覆われた導水布51の下側の部分
がタンク20に挿入されると、導水布51は吸水穴55
を通して水を吸収し、毛管現象によって水を上部に吸い
上げる。導水布カバー54は、水が吸い上げられる際の
不要な蒸発を防止するとともに、クッション材30が濡
れるのを防ぐ役割を果たす。導水布51の下側の部分
は、導水布カバー54で覆われた状態で、コネクター5
6に差し込まれる。コネクター56はタンク20のスリ
ット21に着脱可能とされており、これによって導水布
51をタンク20へ挿入するのが容易になる。
導水布51の上側の部分は、櫛状に形成されている。
この部分には、水をよく浸透させる薄布52が貼り付け
られている。この薄布52と導水布51の櫛状部分は、
後述のメッシュ材43を介して空気流通路40の上に載
置される。導水布51の下側から吸い上げられた水は、
上側の櫛状部分から薄布52に移り、分散されて迅速に
薄布52の全体に広がる。空気流通路40の上に載置さ
れた導水布51の櫛状部分及び薄布52は、更に防水シ
ート53で覆われ、これにより、この上に載せられる頭
部が濡れるのを防止している。なお、導水布51、薄布
52、防水シート53は、上で説明したように、それぞ
れ別体のものを組み合わせるようにしてもいいし、当初
から一体的に形成されたものを用いることもできる。気
化シート50を上述のような構成として、導水布51の
下端部をタンク20に挿入すると、約10分程度で薄布
52全体が湿った状態となる。
気化シート50を長期間使用していると、水道水中に
含まれている残留物が濃縮されて導水布51や薄布52
に蓄積され、水が気化しにくくなり、冷却効果が低下す
る。このため、定期的に気化シート50を交換すること
が望ましい。この交換作業を容易にするために、気化シ
ート50は、例えば両面テープやマジックテープによっ
て、空気流通路40の中央部1の上部に着脱可能に取り
付けるようにする。
次に、本実施形態の冷却枕10が頭部を冷却する原理
について説明する。前述のように、冷却枕10の側部に
は、ファン41が設けられている。このファン41は、
下側から取り入れた室内の空気を、上方へ送る。この空
気は、クッション材30の上に設けられた空気流通路4
0の中を流れ、ファンが設けられている側とは反対側の
側部から外へ排出される。
図5(a)は、空気流通路40を上から見た平面図、
図5(b)は、空気流通路40の横断面の一部を示した
図である。空気流通路40はゴム製の板40aの上に、
冷却枕10を横方向に走る多数の直線状の突起40bが
設けられた構造をしている。この空気流通路40をクッ
ション材30の上に載置し、この上に多数の穴のあいた
メッシュ材42を空気流通路40の全体に被せる。更
に、中央部11を除いて、このメッシュ材42の上に、
上布43を重ねて載せる。尚、突起40bは、高さを約
10mm、突起と突起の間隔も約10mmとする。
上布43としては、例えばダウンジャケット等に用い
られる高密度綿布を使用することができる。これは、1
センチメートル当たり300本程度の綿糸で織られた布
であり、本実施形態のファンによって生じる程度の圧力
ではほとんど空気を通さない。したがって、上布43を
被せた部分では、隣合う突起と突起の間の空間の上部が
上布43によって閉じられるるため、ここを流れる空気
は上方に逃げることなく、その大部分は冷却枕10を左
から右へ流通する。
一方、中央部11では、メッシュ材43の上に直接、
導水布51の上側の櫛状部分及びここに貼り付けられた
薄布52を載置し、さらに、この上に防水シート53を
載置する。メッシュ材43には前述のように多数の穴が
あいているため、この下を流通する空気は、薄布52と
密に接触する。この空気と薄布52との接触によって、
薄布52に保持されている水分は、気化が促される。気
化した水分は、流通する空気とともに外部に運び出され
る。水は、気化して気体分子になるとき周囲の水の分子
から気化熱を奪うため、薄布52に保持されている水分
の温度は低下する。したがって、防水シート53を介し
て薄布52に接触している頭部は冷却され、寝ている人
は頭部が冷たく感じられる。
この方式は、高等動物に備わっている発汗による冷却
機能、すなわち、暑いときに汗をかき、その水分が蒸発
する際に奪う気化熱によって体を冷やす機能を応用発展
させたものといえる。
本実施形態の方式は、水の蒸発量(動物の発汗量に相
当する)を、流す空気の量を変えることによって自由に
制御することができる。また、発汗の場合は、風の流れ
が少ないと水分が蒸発せず、汗として流れ落ちて無駄に
なり、しかもこれが寝具を濡らすなどして不快感を引き
起こすこともある。これに対し、本実施形態の方式で
は、ほぼ水分は100%気化するので、発汗に伴うこの
ような問題は生じない。
更に、人や動物の発汗の際に奪われる気化熱は、皮膚
の温度だけでなく蒸発した水分の温度も下げるが、この
冷却された水分は体の冷却にはほとんど寄与せず、その
まま空気中に放散される。これに対し、本実施形態の方
式では、気化する際に冷却された気化シート内の水分
は、空気流通路40内を流れる空気に密に接触してこの
空気をも冷やす。すなわち、水の蒸発による吸熱作用
は、気化シート50の冷却と、空気流通路40内の空気
の冷却という二つのかたちで作用する。そして、空気流
通路40内の空気が冷却されると、空気流通路40の位
置が頭部から極めて近いために、頭部近傍の温度勾配が
非常に大きくなる。温度勾配が大きくなると、放熱が促
進され、そのことによって更に人は涼しさを感じる。
この空気流通路40内の空気が冷やされ、それによっ
て頭部の放熱が促進されるという作用に関しては、実際
に、ファン41を適当な回転数で運転し、空気流通路4
0を通って排出された空気の温度を測定したときに、室
温より若干高めになることが観測される。このことは、
例えば、室温が28℃のときに、一旦薄布52の近傍に
ある空気は冷やされた水よって例えば24℃程度まで下
がるが、更に、頭部の熱(約37℃)によって再び温め
られて、29℃程度になるものと考えられる。このよう
に空気の温度が上がるということは、頭部は冷やされて
いることを意味する。このとき、薄布52及び防水シー
ト53として非常に薄いものを使用しているため、熱抵
抗が小さく熱伝導がよい。このため、上述の効果は更に
高められる。
1ccの水が気化すると、約580カロリーの熱が奪
われる。したがって、わずかずつでも気化しつづけれ
ば、かなりの冷たさが持続する。流通する空気の量を、
例えば毎秒0.2リットル程度とすると、一晩で20〜
30cc程度の水が気化する。30ccの水が寝ている
間(約8時間)に消費されると、約17キロカロリーの
熱が吸収されるが、これは1.7リットルの水枕の水温
が10℃上昇するのにほぼ匹敵する。この間、冷たさが
有効に持続するので、頭を載せている部分が頭部の体温
で暖まることはない。この程度の風量の送風に必要なフ
ァンの消費電力は0.2ワット程度と非常に小さい。ま
た、このように消費電力が小さいためファンの騒音は極
めて小さいが、それでも耳の近くにあるため、そのまま
ではわずかながら回転音は聞こえる。この回転音が気に
なる場合には、防音装置を用いて音を遮断できる。この
場合、元々の音が小さいので、簡易な防音装置でほぼ完
全に遮音できる。更に、タンク20の容量を1000c
c程度にすると、一回タンク20を満水にすれば数十日
間は水を充填する必要はない。
図6は、タンク20の斜視図である。タンク20には
スリット21が設けられている。このスリット21は、
前述のように、導水布51の下側部分が差し込まれたコ
ネクター56が簡単に装着できるようになっている。こ
のスリット21の部分は、中の水がこぼれにくいよう
に、周囲よりも幾分高い位置にある。タンク20への水
の充填は、注水穴22から行う。なお、タンク20の右
側には、ファン41に電力を供給するための電池24、
ファンの回転数を調節するためのボリューム25、電源
スイッチ26、その他の必要な回路が含まれた回路ボッ
クス23が設けられている。
なお、上記実施形態の冷却枕は、種々の変更が可能で
ある。例えば、上記実施形態では、室内の空気を空気流
通路に流すためのファンを設けたが、通常室内には空気
の対流があるため、ファンがなくても空気はある程度流
れる。この空気の流れを利用すれば、特に湿度の低い状
況下では、ファンがなくても水保持部材に含まれた水の
気化はある程度活発に行われ、頭部が冷やされる。した
がって、かかる状況では、ファンは必須ではない。ま
た、本実施形態では、枕の部分だけに気化シート及び空
気流通路を設けて冷却したが、気化シート及び空気流通
路を必要に応じて肩や背中の部分まで広げ、これらの部
分まで同時に冷却するようにしてもよい。
ところで、本発明は、水が気化する際に周囲から気化
熱を奪って周囲の温度を下げる現象を効果的に利用した
ものであるが、この原理そのものは、枕以外のものにも
ほぼそのまま適用できる。
例えば、現在市販されているペット用座布団に、濡れ
タオルをしぼってペットが座る部位に置くものや、更
に、吸水性の高いポリマー等の素材に水を含ませ、これ
をペットが座る位置に置くものがある。ペットが暑さを
感じると、この上に座ることによって涼しさを感じるこ
とができる。しかし、ある程度の時間がたつと、ペット
が座った部分はペットの体温で温まり、涼しさを感じに
くくなる。そこで、上記実施形態と同様に、ペットが座
る部分に空気流通路を設け、この上に、少なくとも流通
路と接する側が湿った状態で水を保持する水保持部材を
配置し、前記空気流通路にファンなどの送風手段によっ
て空気を流すことによって、前記水保持部材に保持され
ている水の気化を促して、上に座っているペットを冷却
することできる。
更に、同様にして、枕やペット用座布団以外のもの、
例えば、自動車、バス、電車などのシート、室内用ソフ
ァ、人が座る座布団、敷布団など、体を密着させて使用
するものに広く応用することが可能であり、これらも本
発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
以上説明したように本発明の冷却枕は、水の気化熱を
利用して頭部を冷やすので、一定の冷却能力が長時間持
続し、水の取り替え等の手間がかからず、また、予め冷
蔵庫などで冷やすなどの手間もかからず、夏の寝苦しい
夜や風邪で発熱したときなど使用するのに好適な冷却枕
を提供することができる。
[第二実施形態] 次に、本発明の第二実施形態について説明する。図7
は、第二実施形態の冷却衣服の斜視図、図8は冷却衣服
を構成する素材の断面を拡大して示した図、図9はスポ
ンジを挿入したポケットの断面図、図10は、冷却衣服
の下端部の断面図、図11は、ファンを装着した部分の
断面図である。
図7に示すように、本実施形態の冷却衣服110は、
袖の部分がないベスト形の衣服とされており、着用する
ときは、下端の開口部111から頭と両手を入れ、頭は
上端の開口部112から、腕は両側の開口部113a,
113bからそれぞれ外に出すことによって、上半身に
ほぼフィットするように着用できる。ただし、ボタンや
ファスナーで前を閉じるタイプの衣服としてもよい。
冷却衣服10を構成する素材は、図8に示すように、
体表に近い側の内布120と、その外側にある外布12
1からなり、内布120と外布121の間には、両者を
ほぼ一定の間隔を保って間に空気流通路122を形成す
る多数のスペーサ123が設けられている。冷却衣服1
10の着用方法は、通常、まず図8に示すように素肌1
24の上に肌着125を着用し、この肌着125の上に
冷却衣服110を着る。冷却衣服110は、図7の裾の
部分、首回りの部分、肩から脇の下の部分において、空
気流通路122が外部に対して開口しており、後述のよ
うに、この部分から外部の空気が空気流通路122へ流
入する。
内布120の表側、すなわち空気流通路122に面し
た側は、細かい繊維状の素材から構成されており、ここ
に水が供給されると、毛管現象によってこの水を直ちに
四方八方へ拡散させる性質を持つ。これに対し、内布1
20の裏側は防水加工が施されており、表側に水が浸透
していてもその水を内側へは通さない。なお、内布12
0は、裏側を防水加工したものの他、水を拡散させる性
質をもった通常の布の一方の面(内側となる面)に、た
とえばビニール等の水を通さない素材を重ねて構成する
こともできる。
外布121には、例えば第一実施形態で述べた高密度
綿布を用いることができる。高密度綿布は、1センチメ
ートル当たり約300本という高い密度で綿糸が織られ
たものであるため、その両側に多少の圧力差があっても
空気をほとんど通さない。したがって、空気流通路12
2内を流れる空気のうち、外布121を通って外部へ漏
れる空気はごく僅かである。ただし、空気流通路122
を流れる空気に加えられる圧力は後述のように極めて小
さいので、高密度綿布の代わりに一般的な綿布を用いる
ことも可能である。
外布121としてこのような綿製の素材を用いると、
色や模様の選択肢が広がるので、流行を考慮した自由な
デザインが可能となり、多様なデザインの冷却衣服を提
供することができる。
内布120と外布121の間に空気流通路122を形
成しているスペーサ123は、底面の直径が3mm、高
さが5mmの円柱形の可撓性のあるスポンジでできてい
る。内布120とスペーサ123、外布121とスペー
サ123は、次のように、接着剤を用いて接着される。
まず、厚さ5mmの適当な大きさの板状のスポンジを
用意し、この両面に適量の接着剤を塗布して固化させ、
スポンジの両面に接着剤の強固な膜を形成する。接着剤
としては、例えば東亜化学工業(株)製のアロンメルト
110P80HHを用いる。このようにして得られたス
ポンジを適当な型で打ち抜き、直径3mm、高さ5mm
の円柱形のスポンジ製のスペーサ13を多数作る。この
各スペーサ113の上下の底面には、前述の接着剤が強
固に塗布されている。
次に、図12に示すような治具135を用意する。こ
の治具135は、厚さ約4mm、直径約3.1mmの多
数の貫通穴136が適当な間隔、例えば20mm間隔で
千鳥パターンとなるように設けられている。平らな台な
どの上にこの治具135を置き、治具の各孔に前述のス
ペーサ123を一つずつ入れたあと、この治具135の
上に内布120を、その内側(繊維状の素材からなる
側)がスペーサ123と接するようにして被せ、全体を
アイロン等で加熱する。この加熱によって、各スペーサ
123のアイロンを当てられた側の接着剤は一時的に溶
融するが、アイロンを離してしばらくすると再び固化す
る。これにより、各スペーサ123と内布120はしっ
かりと接着される。
スペーサ123と内布120がしっかりと接着された
ら、治具135及び内布120を、そのままの状態で裏
返して置き、治具135をはずし、外布121をこの上
に載せ、先程と同じようにアイロンで加熱し、外布12
1と各スペーサ123とを接着させる。これにより、2
0mm間隔の千鳥パターンで多数のスペーサ123が配
置され、内布120と外布121との間に空気流通路1
22が形成された素材が得られる。このように治具13
5を用いると、多数のスペーサ123を一括して、かつ
容易に内布120及び外布121と接着させることがで
きる。
前述のように、スペーサ123を20mm間隔の千鳥
パターンで配置すれば、外部から通常の力が加わった場
合でも十分な強度を有する。例えば、この素材を用いて
製作した冷却衣服を着用して椅子に座り、背もたれによ
りかかっても、空気流通路がつぶれることはない。但
し、このようなスペーサ123の配置間隔や配置パター
ン、およびスペーサ123の寸法は単なる一例に過ぎ
ず、冷却衣服110の用途や体のどの部分に用いられる
かによって任意に変えることができる。
冷却衣服110の胸部には、ポケット114が設けら
れている。ポケット114の内側は、水を通さない素材
とするか、ビニール等の水を通さない素材を中に入れる
か、あるいは防水加工を施す。この中には、図9に示す
ように、スポンジ130を挿入できるようになってい
る。スポンジ130としては、例えば多量の水を吸収で
きるPVA(ポリビニルアルコール)製のものを用いる
ことができる。また、ポケット114の下端部には、図
9に示すように導水片131が設けられている。これ
は、スポンジ130に含まれている水を、内布120の
表側、すなわち空気流通路122に面した接する側に導
くためのものである。したがって、スポンジ130に含
まれた水は、導水片131を通して内布120に供給さ
れる。内布120に水が供給されると、この水は、前述
のように表側の細かい繊維状の素材の毛管現象によって
直ちに周囲へ拡散してゆく。
なお、水道水にはカルキなどの不純物が含まれてお
り、長期間水道水を使って冷却衣服110を使用してい
ると、水道水中のカルキ等の不純物が析出して内布12
0が水を浸透させにくくなると考えられる。これを防止
するために、水の通り道となるポケット114の下端部
や導水片131の適当な箇所にイオン交換樹脂などから
なる不純物除去手段を設け、不純物が内布120へ広が
らないようにしてもよい。この場合、この不純物除去手
段は、交換可能とするのが望ましい。
ポケット114は、冷却衣服110の胸部に設けら
れ、人が着用したときに比較的上の方に位置するので、
水がポケット114内のスポンジ130から内布120
へ導かれると、この水は毛管現象だけでなく重力の影響
も受けて素早く全体に行き渡る。内布120のほぼ全体
に水が行き渡ると、毛管現象による浸透力は飽和して抑
えられるが、重力の影響は受け続けるため、冷却衣服1
10の下端部に近いほど水の密度が高くなり、下端部か
ら水が滴下することがある。そこで、図10に示すよう
に、帯状のPVAスポンジ132を内布120の下端部
の周囲全体に取り付ける。このPVAスポンジ132
に、上から浸透してきた余分な水を吸い込ませることに
よって、水が滴下するのを防止することができる。
図7及び図11に示すように、冷却衣服110の背面
には、送風手段とされるファン140が装着されてい
る。ファン140の電源となる電池141は、図7に示
すように、ファン140の下部において冷却衣服110
に取り付けられている。ただし、前述のように、ボタン
やファスナーで前を閉じるタイプの衣服とした場合に
は、二つのファンを、背中の上部又は肩部の左右対称に
設けることが望ましい。
ファン140は、図11に示すように、冷却衣服11
0の空気流通路122から空気を抜き取る方向に回転さ
せる。ファン140をこの方向に回転させると、空気流
通路122内の圧力が低下し、裾の部分、首回りの部
分、肩から脇の下の部分に設けられた開口部から、空気
が空気流通路122の中に流入する。この空気は、冷却
衣服110の全体を巡ってファン140の部分に達し、
ここでファン140に吸引されて外部へ排出される。
空気流通路122を流通する空気は、流通する過程
で、内布120に浸透している水と密に接して水分の気
化を促進する。水は気化する際に、周囲から気化熱を奪
って周囲の温度を下げる。水が気化するときに奪う熱量
は、前述のように、1cc当たり約580calであ
る。したがって、僅かな水が気化するだけでも、かなり
の冷却効果がある。また、空気は、多数の開口部から流
入して空気流通路122の全体を均一に流通するので、
冷却衣服110の全体で水分がほぼ均一に気化し、した
がって、内布120の温度はファン140の運転開始後
急速に、かつ均一に低下する。
仮に、空気流通路122へ空気を吹き込む方向にファ
ン140を回転させると、ファン140近傍の内布12
0に強い風が当たるため、この部分で多量の水分が気化
して空気中の湿度が高くなり、この空気が空気流通路1
22内を流通して行っても、その先では水を十分に気化
させることができなくなり、気化する水の量が不均一と
なって、冷え方にも不均一が生じる。
ところで、恒温動物である人間の温度の感じ方には、
周囲の温度勾配が大きな影響を与える。たとえば、体温
(約37℃)に比べて非常に温度の低い熱源(冷熱源)
があっても、それが体から離れていれば体表近傍の温度
勾配は小さく、したがってあまり涼しいと感じられな
い。一方、体温との温度差はそれほど大きくなくても、
その冷熱源が体表の近くにあれば体表近傍の温度勾配は
大きくなるため涼しく感じられる。実験によると、軽作
業を行っている人の場合、体表から数mm程度のところ
の温度が31℃程度となる温度勾配のときに最も快適と
感じる。
そこで、周囲の気温が35℃、湿度が70%という環
境下で本実施形態の冷却衣服110を着用し、適量の空
気を送風したとすると、内布120の温度を大体5〜6
℃下げることができる。内布120は、体表から数mm
程度のところに位置するので、この部分の温度が5〜6
℃下がると、体表近傍の温度勾配は非常に大きくなり、
着用者は非常に涼しく感じる。したがって、室内に居る
場合には、エアーコンディショナーは不要となる。更
に、本実施形態の冷却衣服110は、戸外でも着用でき
るという利点がある。したがって、冷却衣服110を着
用すれば、暑い季節に戸外で活動する場合にも快適に過
ごすこができる。
また、ファン140の回転数を変えたり、あるいは一
定の時間間隔でファンの運転をオン・オフさせてこの時
間間隔を変えると、冷却衣服110の冷え方も代わる。
そこで、周囲の気温や活動内容に合わせて最も快適に感
じられるように、ファン140の回転数やオン・オフの
時間間隔を調整することができる。
更に、本実施形態の冷却衣服110は、周囲の気温が
それほど高くないときには、内布120に水を供給しな
いでファン140による送風を行うだけでも、冷却効果
が得られる。これは、前述のように、体表近傍の温度勾
配が人の温度の感じ方に大きな影響を与えることによ
る。空気の対流が少ない部屋に人が居ると、その周囲の
温度は体から離れるに従って体表の約37℃から徐々に
低下してゆくので、温度勾配はそれほど大きくはない。
これに対し、本実施形態の冷却衣服110を着用し、内
布120に水を供給せずにファン140を十分な回転数
で運転すると、水の気化による冷却作用は働かないが、
体表のごく近傍の温度が室温とほぼ同じになる。このた
め、体表近傍の温度勾配はかなり大きくなり、着用者は
ファン140による送風を行うだけでも、かなりの涼し
さを感じることになる。
本実施形態の冷却衣服が十分に普及すれば、社会全体
の電力消費、特に電力需要が高まる夏期の電力消費を抑
えることができ、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の排
出量の抑制にもつながる。また、この冷却衣服の構造は
極めてシンプルであるため、その製造コストは非常に小
さい。このため、発展途上国への普及も可能であり、特
に熱帯・亜熱帯地域に多い発展途上国に普及すれば、た
とえこれらの国々の経済事情が先進国並みに発展して
も、エアーコンディショナーの需要はそれほど高くなら
ないと予想され、したがって、地球的な規模で二酸化炭
素の排出量の増加をある程度抑えることにも寄与する。
ところで、上半身を均一に冷却すると、体の部位によ
っては冷え過ぎとなる場合がある。その場合には、例え
ば腹部にあたる部分の内布120の空気流通路に接する
側を水を浸透させない素材にしたり、あるいは腹部にあ
たる部分のみ内布120を切り取るようにしてもよい。
また、屋外で作業や運動を行ったときにかいた汗を逃が
すために、内布120の所々に穴を開けてもよい。内布
120に穴を開けると肌着のすぐ上が空気流通路122
となって流通する空気と接するので、内布120に穴を
開けることによって、汗で濡れた肌着を速やかに乾かす
効果も期待できる。
前述のように1ccの水の気化熱は約580calで
あることから、1時間当たりに17.2ccの水を気化
させれば、前述の1時間当たり10Kcalという冷却
が可能となる。計算によれば、この程度の水を気化させ
るために流すべき空気の量は、温度や湿度の状況にもよ
るが、大体毎秒約1リットルである。この程度の空気を
流すことができるファンは、多くのものが市販されてお
り、かなり小型のものも入手できる。
また、スペーサ23の長さを5mmとすると、平均的
な体型の人が着用できる寸法のものでも、空気流通路1
22の内と外の圧力差はそれほど大きくなく、したがっ
て、ファン140の消費電力は1ワット程度に抑えるこ
とができると考えられる。家庭用ビデオカメラなどで使
われる二次電池には、数ワットの供給電力で10時間程
度持続するものがあり、このような二次電池をファン1
40用の電池141として用いれば、電池の持続時間を
10時間以上にでき、しかもファン140と電池141
を併せた重量を数百グラム以下に抑えることができる。
このため、一度充電しておけば、通常の使用態様では外
出の途中で再充電する必要はなく、また屋外での活動の
邪魔になることも少ない。
次に、第二実施形態の変形例について説明する。図1
3は第二実施形態を変形した冷却衣服150を示してい
る。但し、第二実施形態の冷却衣服と同じ部分には同一
の符号を付して、その説明を省略する。
第二実施形態では、内布120の外側を細い繊維状の
素材とし、その毛管現象を利用して水を衣服の全体に拡
散させるようにしたが、毛管現象だけでは内布の全体に
均一に水が行き渡らないことも考えられる。そこで、冷
却衣服150では、図13に示すように、衣服の全体
に、点線で示すように給水管152を配設し、腰の後ろ
側に付けたポンプ151からこの給水管152を通して
内布120に水を供給する。給水管152は、内布12
0の外側の繊維状素材に沿って配設するが、内布120
と外布121の間の空気流通路122を塞ぐことがない
程度の非常に細い管とする。
給水管152は、ポンプ151につながる部分を除い
て閉じており、かつ経路に沿って例えば10cm程度の
間隔で微小な孔が多数設けてある。ポンプ151は、一
定の時間間隔でパルス的にタンク153の水を給水管1
52へ供給するようにしてあり、ポンプ151から水が
供給され給水管152内の水圧が瞬間的に高まると、各
孔からわずかずつ均等に水がしみだして内布120に供
給される。供給された水は、内布120の毛管現象によ
って、孔を中心として放射状に拡散する。これにより、
水は冷却衣服150の全体に確実に行き渡る。供給され
る水の量を、一回の給水当たり約1cc程度、水を供給
する回数を1時間当たり17回前後として、1時間当た
りの気化量を17cc程度にすると、第二実施形態の冷
却衣服の場合と同程度の冷え方となる。
以上説明したように、第二実施形態及びその変形例に
係る冷却衣服は、内布に供給されている水が気化する際
に周囲から気化熱を奪うことを利用しているため、構造
が極めて簡単であり、したがって低コストで製造でき、
しかもエアーコンディショナーに比べると極めて少ない
消費電力で十分に冷却できる。更に、エアーコンディシ
ョナーなどとは異なり、室内だけでなく屋外でも利用で
きるので、真夏などの暑い時期における屋外での活動の
際に極めて有用となる。
次に、図面を参照して、本発明の第三実施形態である
冷却ヘルメットについて説明する。図14は、第三実施
形態の冷却ヘルメットの断面図である。同図において、
外殻210は、頭部を保護するためのもので、十分な強
度を有する材料を成形して得られる。外殻210の上に
は、空気を導入するためのダクト211が形成されてい
る。ダクト211は、ヘルメットの頂部から前方向下側
に向かって形成されている。ダクト211の先端部近傍
には、ファン212が設けてあり、このファン212を
回転させることによって、ダクト211の先端部から空
気を吸入する。このファン212は、本発明の送風手段
に該当する。
外殻210の頂部には、ダクト211とつながる穴2
13が設けられている。ファン212によって吸入さ
れ、ダクト211を通った空気は、この穴213を介し
て外殻210の内部へ導入される。
外殻210の内側には、ほぼ全体にわたって断熱材2
19が貼られている。これは、外部に比べて低いヘルメ
ット内部の温度をできるだけ維持し、後述の原理による
冷却効率をより高めるためである。断熱材219の内側
には、このヘルメットを着用する人の頭部全体を覆うよ
うに導水シート220が設けられている。但し、導水シ
ート220と断熱材219との間には、スペーサ222
によって、空気流通路221となる空間が形成されてい
る。導水シート220の下端部近傍には、ほぼ全周にわ
たって開口部223が設けられている。これは、ファン
212によって吸入され、ダクト211、穴213を通
して外殻210の内部へ導入された空気を排出する排出
口としての役割を果たす。このように、開口部223を
導水シート220の下端部に設けると空気はヘルメット
の内側に排出されるが、導水シート220に開口部を設
ける代わりに、外殻210の下端部の周囲に開口部を設
け、空気を外側に排出するようにしてもよい。
導水シート220は、空気流通路221の側(外側)
は十分に湿っているが、頭部の側(内側)は完全に乾い
ている。このため、ヘルメットを着用したときに頭部が
濡れることはない。なお、導水シート220としては、
例えば水を浸透しやすいガーゼ地と、水を通さないポリ
エチレンカバーを組み合わせ、ガーゼ地の素材が外側
に、ポリエチレンのカバーが内側にくるようにして、外
側と内側の素材を別々のものとしてもよい。
導水シート220の内側には、メッシュ状の素材から
なる帯状の布を編んで作られた支持帯224が設けられ
ている。このヘルメットの着用時には、支持帯224が
着用者の頭部と接し、この支持帯224を通してヘルメ
ットの荷重が着用者の頭部にかかる。
ヘルメットの下端部には、外殻210の周囲に沿っ
て、PVA(ポリビニルアルコール)などからなるリン
グ状のスポンジ225が設けられている。スポンジ22
5は、導水シート220の下端部を外側に折り返したと
きにできる環状の溝にちょうど嵌まり込むようにして保
持される。導水シート220の折り返された先端部は、
外殻210の下端部に固定されている。
スポンジ225には、100cc程度の量の水を保持
しておくことができる。このスポンジ225を前述のよ
うに導水シート220によって保持すると、導水シート
220の外側の面がスポンジ225と密着する。このた
め、導水シート220を形成する繊維の毛管現象によっ
て、スポンジ225に保持されている水は吸い上げら
れ、導水シート220の全体に行き渡る。これにより、
導水シート220の外側の表面全体は、常時湿った状態
となる。
スポンジ225への水の補給は、前述の導水シート2
20の開口部223を介して行ってもよいし、また、ス
ポンジ225をヘルメットから取り外し、水を含ませて
から再び元の位置に装着するようにしてもよい。
次に、本実施形態の冷却ヘルメットの冷却原理につい
て説明する。スポンジ225から吸い上げられた水が導
水シート220のほぼ全体に行き渡った状態でヘルメッ
トを装着し、ファン212のスイッチをオンにすると、
外部の空気はダクト211を通って穴213からヘルメ
ットの内側に導入される。この空気は、断熱材219と
導水シート220の間に形成された空気流通路221を
通って、ヘルメットの下側へと流れ、開口部223から
排出される。この流通過程で、空気は、導水シート22
0の外側と密に接触するため、導水シート220に含ま
れている水分の気化が促進される。気化した水分は、流
通する空気とともに開口部223から外部に運び出され
る。
ところで、液体は、気化して気体分子になるときに、
周囲から気化熱を奪う。このため、導水シート220に
保持されている水分の温度は低下する。この低い温度
は、導水シート220と非常に近い位置にある頭部を冷
却する。したがって、導水シート220を介してヘルメ
ットを装着している人の頭部は冷却される。気化熱によ
る冷却効果は非常に高く、たえと真夏の暑い日中に作業
をしている場合であっても、本実施形態の冷却ヘルメッ
トを装着していれば、かなりの涼しさ、あるいは冷たさ
を感じることができる。このため、体力の消耗、注意力
の低下、作業効率の低下を有効に防止することができ
る。
このような水の気化熱を利用した冷却原理は、前述の
各実施形態と同様に、高等動物に備わっている発汗によ
る冷却機能、すなわち、暑いときに汗をかき、その水分
が蒸発する際に奪う気化熱によって体を冷やす機能を応
用発展させたものといえるが、更に、本実施形態の方式
は、水の蒸発量(動物の発汗量に相当する)を、流す空
気の量を変えることによって自由に制御することができ
る。空気の量の調節は、ファンと電源との間に接続した
ボリューム(図示せず)を回すことによって行うことが
できる。なお、ファンの電源となる電池(図示せず)
は、ヘルメット自体に取り付けるようにしてもよいし、
また、例えば腰の当たりに適当なケースに収納して保持
し、導線でヘルメットに接続するようにしてもよい。
また、人や動物の発汗の際に奪われる気化熱は、皮膚
の温度だけでなく、蒸発して気化した水分の温度も下げ
るが、この冷却された水分は体の冷却にはほとんど寄与
せず、そのまま空気中に放散される。これに対し、本実
施形態の方式では、気化する際に同時に冷やされた空気
が、頭部から非常に近いところを流れるため、頭部近傍
の温度勾配が非常に大きくなる。温度勾配が大きくなる
と、頭部からの放熱が促進され、そのことによって更に
人は涼しさを感じる。更に、このように冷やされた空気
が、開口部223からヘルメットの内側に排出されるた
め、その風が頭部や顔に当たることによる清涼感も加わ
る。
前述のように、1ccの水が気化すると約580カロ
リーの熱が奪われる。したがって、単位時間当たりに気
化する水の量はほんのわずかでも、十分な冷却効果が得
られる。また、単位時間当たりに気化される水の量はほ
んの僅かで済むため、ファンとしては非常に小さなもの
でよく、消費電力も少なく抑えることができ、したがっ
て電池の持続時間はかなり長くなる。
次に、本発明の第三実施形態の変形例について説明す
る。この変形例に係る冷却ヘルメットは、市販の作業用
ヘルメットに基づいて製造することができる点に特徴を
有する。そこで、以下では、主にその製造方法について
説明する。
図15は、市販されている最も普通の作業用ヘルメッ
トの断面図である。同図に示すように、作業用ヘルメッ
ト230は、外殻231と、その内側にある頭部保持帯
232からなる。頭部保持帯232は、ヘルメットを着
用したときに頭部を覆うような形に帯状の布を編んだも
ので、外殻231の下端部内側において金具234によ
って外殻231と固定されている。また、頭部保持帯2
32の金具234の近傍にはスペーサ235が設けら
れ、頭部保持帯232と外殻231の内側との間に一定
の間隔を保っている。これは、ヘルメット230を着用
時や、更に着用時にヘルメットの外側から何かが衝突し
たときでも、頭部が外殻231に当たらないようにする
ためである。この頭部保持帯232と外殻231の内側
との間の空間233は、後述の導水シートを装着したと
きに形成される空気流通路となる。ヘルメット230を
着用するときは、頭部保持帯232から延びている紐を
バックルなどで顎の下で結び、ヘルメット230を頭部
に固定する。
図15に示した金具234は着脱可能であるため、頭
部保持帯232は外殻231から取り外すことができ
る。なお、実際には、外殻231の頂部には、図14に
示したのと同様の穴を設け、更にダクト及びファンを設
けるが、図15ではこれらを省略してある。
外殻231から取り外した頭部保持帯232には、そ
の外側に図16に示した導水シート236を被せる。導
水シート236の形状及び寸法は、頭部保持帯232の
外側に被せることを考慮して、頭部保持帯232よりも
若干大きめとする。また、導水シート236のうち金具
234のところにくる部分には、金具234の着脱を阻
害しないよう切り込みを設けておく。この状態で、再び
頭部保持帯232を外殻231の中に入れ、導水シート
236で覆われた頭部保持帯232を、金具234によ
って外殻に固定する。
導水シート236の下端部には、給水手段として、水
を含むことができるPVAなどからなるスポンジ237
が設けられている。図14に示した実施形態では、下端
部の周囲のほぼ全体に環状のスポンジを設けたが、ここ
では、長さ数センチのスポンジを一定の間隔を置いて配
置する。
図14に示した第三実施形態の冷却ヘルメットでは、
ファンはダクトの先端から外部の空気を吸引し、それを
外殻の頂部からヘルメットの内部へ送り込むようにし
た。これに対して、ここでは逆に、ヘルメットの内部か
ら空気を吸い上げて、ヘルメットの頂部から外部へ排出
する構成とする。ファンが回転すると、外部の空気はス
ポンジ237の間の隙間から吸引される。そして、導水
シート236と外殻231の間の空気流通路233を上
に向かって流れ、最終的に外殻231の頂部の穴から外
側へ排出される。空気が空気流通路233を流れる過程
で導水シートに含まれている水の気化を促進し、頭部を
冷却するという原理は、第三実施形態と同様であるの
で、詳しい説明は省略する。
上記のように、ヘルメットの下から上に向かう方向に
空気を流すと、次のような利点がある。導水シート23
6はスポンジ237に含まれている水を毛管現象により
下から上に吸い上げるが、水は重力に逆らって上昇する
ので、導水シート236に含まれている水の量は、スポ
ンジ237がある下端部ほど多く、頂部に近い上ほど少
なくなる。一方、空気流通路に入った空気の湿度は、空
気流通路を流れる間に水の気化により徐々に高くなり、
逆に水を気化させる能力は徐々に低下する。したがっ
て、空気の流通方向を下から上にすると、水分の多い下
端部では多くの水が気化し、水分が少ない頂部に近づく
に従って気化する水の量が少なくなる。すなわち、ヘル
メットの下から上に向かう方向に空気を流すことによっ
て、気化する水の量を、導水シート236に含まれてい
る水の量に対応して合理的に変化させることができる。
次に、第三実施形態のさらに別の変形例について説明
する。上記実施形態および最初の変形例の冷却ヘルメッ
トを着用することによって、作業時における頭部の涼し
さを確保できるが、それでも真夏の暑い時期に戸外で重
労働を行っていると頭部には汗をかく。そこで、この汗
を有効に気化させるために、前記実施形態又は最初の変
形例の導水シートの頭頂部に小さな空気穴を設ける。
このようにすると、第三実施形態の場合には、ファン
が外部から吸引した空気が、空気流通路に供給されるだ
けでなく、空気穴を通して着用者の頭に直接吹きつけら
れ、頭部と導水シートとの間を下に向かって空気が流れ
る。また、最初の変形例の冷却ヘルメットの場合には、
ファンが空気を吸引することによって、空気が空気流通
路を上に向かって流れる他に、着用者の頭と導水シート
との間をも、空気が上に向かって流れる。
このような空気の流れによって、着用者が頭部にかい
た汗は有効に気化され、その際に気化熱が奪われる。し
たがって、着用者は、導水シートに含まれた水の気化に
加え、頭部の汗の気化によって、更に涼しく感じる。そ
の上、汗を気化させることによって、汗の湿っぽさによ
る頭部の不快感も解消する。このため、作業中の注意力
の低下を有効に防止することができ、作業効率も向上す
る。
この場合、頭部と導水シートの間を流れる空気の量は
空気穴の大きさによって変化するので、各用途に応じ
て、最適な空気穴の大きさを実験的に決めることが望ま
しい。
なお、第三実施形態は、上記以外にも種々の変更が可
能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
例えば、上記実施形態では、外殻に沿ってダクトを設
け、その先端部近傍にファンを設けて、ここから外部の
空気を吸入する構成としたが、例えば外殻の頂部付近に
ファンを設け、ダクトを省略した構成としてもよい。ま
た、上記各実施形態では、給水手段であるスポンジを外
殻の下側の周囲に設けたが、例えば、外殻の頂部近傍に
配置してもよい。また、給水手段を、ヘルメットの下端
部もしくは外殻の外側に設けたプラスチックなどの容器
とし、ここに水を入れ、この中に導水シートを浸してお
くようにしてもよい。
更に、上記実施形態では、主として作業用ヘルメット
について説明したが、二輪車用ヘルメットを始めとする
各種ヘルメットにも本発明を適用できることは言うまで
もない。また、作業用もしくは二輪車用のヘルメットで
はなく、通常の帽子にヘルメットの外殻に相当するある
程度の強度を有する部分を備え、その他に給水手段、送
風手段を設ければ、帽子にも本発明を適用でき、暑い季
節に戸外で活動する際に頭部を冷却するための帽子とし
て利用することも可能となる。
ところで、二輪車用ヘルメットの場合は、送風手段と
してのファンを省くことができる。すなわち、二輪車用
ヘルメットに空気取り入れ口を設け、二輪車での走行時
にヘルメットが受ける風圧を利用してこの空気取り入れ
口から空気を取り入れ、この空気を導水シートがある空
気流通路に導いて導水シートに含まれている水を気化さ
せる。この場合、この空気取り入れ口が送風手段とな
る。このような構成にすると、ファンやファンを駆動す
るための電源は不要なため、構造がシンプルになり、製
造コストも削減できる。
以上説明したように本発明に係る冷却ヘルメットを用
いると、水の気化熱を利用して効率よく頭部を冷やすの
で、暑い夏の時期に屋外で作業や二輪車の運転等の活動
を行う場合でも、頭部が冷やされて涼しく感じられるた
め、体力の消耗、注意力の低下、作業効率の低下などを
有効に抑えることができる。
産業上の利用可能性 以上説明したように、本発明は、周囲の空気を体の表
面の近傍を流通させるとともに、この空気を広い領域に
わたって拡散している水と密に接触させて水を気化さ
せ、その際気化熱の吸収が生じることを利用して体表近
傍の温度を下げ、温度勾配を強制的に大きくすることに
よって体を冷却するのものであり、高温で寝苦しい夜な
どに快適な睡眠を確保するための枕、高温の環境下でも
快適に過ごすことができる衣服、ならびにヘルメットや
帽子などに適用することができる。
[図面の簡単な説明] 図1は、第一実施形態の冷却枕を上から見た平面図、 図2は、図1の冷却枕を後ろ側から見た図、 図3は、冷却枕の中央部の断面図、 図4は、気化シートの全体図、気化シートの断面図、
及び気化シートを構成する導水布を示す図、 図5は、空気流通路を上から見た平面図及び空気流通
の断面図、 図6は、タンクの斜視図、 図7は、第二実施形態の冷却衣服の斜視図、 図8は、冷却衣服を構成する素材の断面を拡大して示
した図、 図9は、スポンジを挿入したポケットの断面図、 図10は、冷却衣服の下端部の断面図、 図11は、ファンを装着した部分の断面図、 図12は、スペーサを内布と外布の間に均一に配置す
るための治具の斜視図、 図13は、第二実施形態の冷却衣服の変形例を示した
斜視図、 図14は、第三実施形態の冷却ヘルメットの断面図、 図15は、一般的な作業用ヘルメットの断面図、 図16は、図15に示した作業用ヘルメットに装着す
る導水シートの側面図、 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 早期審査対象出願 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 9/00 A41D 13/00 A42B 3/04 F24F 1/00

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気の通路となる空気流通路と、 前記空気流通路の上に設けられ、少なくとも前記流通路
    と接する側が湿った状態で水を保持するシート状の水保
    持部材と、 前記空気流通路に強制的に空気を送りだす送風手段と、 前記水保持部材に対し、前記水保持部材の吸水作用によ
    って持続的に水を供給する水供給部と、 を有し、前記水保持部材に保持された水が前記空気流通
    路を流通する空気中へ気化する際に吸収される気化熱に
    よって、前記水保持部材の上に直接、又は熱を伝達する
    部材を介して置かれた頭部を冷却することを特徴とする
    冷却枕。
  2. 【請求項2】 削除
  3. 【請求項3】 前記水保持部材は、前記空気流通路の上
    に、着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請
    求項1記載の冷却枕。
  4. 【請求項4】 前記送風手段の送風能力を制御する制御
    手段を有することを特徴とする請求項1又は3記載の冷
    却枕。
  5. 【請求項5】 空気の通路となる空気流通路と、 前記空気流通路の上に設けられ、少なくとも前記流通路
    と接する側が湿った状態で水を保持するシート状の水保
    持部材と、 前記空気流通路に強制的に空気を送りだす送風手段と、 前記水保持部材に対し、前記水保持部材の吸水作用によ
    って持続的に水を供給する水供給部と、 を有し、前記水保持部材に保持された水が前記空気流通
    路を流通する空気中へ気化する際に吸収される気化熱に
    よって、前記水保持部材の上に直接又は熱を伝達する部
    材を介して居る人又は動物を冷却することを特徴とする
    冷却装置。
  6. 【請求項6】 体に接する側の内布及び前記内布の外側
    にある外布によって、両者の間に空気流通路を形成する
    衣服構成素材と、 前記衣服構成素材の前記内布に水を供給する給水手段
    と、 前記空気流通路に空気を流通させるとともに流通後の空
    気を排出させる送風手段とを有し、 前記空気流通路に空気を流通させることによって前記内
    布に供給された水を気化させ、その際に気化熱が奪われ
    ることを利用して着用者を冷却することを特徴とする冷
    却衣服。
  7. 【請求項7】 前記内布は、前記空気流通路に接する側
    が繊維状の素材からなり、その毛管現象によって前記給
    水手段から供給された水を全体に浸透させることを特徴
    とする請求項7記載の冷却衣服。
  8. 【請求項8】 前記送風手段は、前記空気流通路の端部
    に設けられた開口部から前記空気流通路内へ流入した空
    気を吸引する方向に運転することを特徴とする請求項6
    又は7記載の冷却衣服。
  9. 【請求項9】 前記給水手段は、水を保持する水保持手
    段と、前記水保持手段から前記内布に水を導く導水手段
    からなることを特徴とする請求項6,7又は8記載の冷
    却衣服。
  10. 【請求項10】 前記水保持手段は、スポンジからなる
    ことを特徴とする請求項9記載の冷却衣服。
  11. 【請求項11】 前記給水手段は、水を保持するタンク
    と、前記内布に沿って配設された給水管と、前記タンク
    内の水を前記給水管に送出するポンプからなり、前記タ
    ンク内の水を前記ポンプによって給水管に送出し、前記
    給水管に設けられた孔から前記内布に水を給水すること
    を特徴とする請求項6,7又は8記載の冷却衣服。
  12. 【請求項12】 着用者の頭部を保護する外殻と、 前記外殻の内側に配置されて前記外殻との間に空気流通
    路を形成するとともに、少なくとも前記空気流通路に接
    する側の面に水を浸透させる導水部材と、 前記導水部材に水分を供給する給水手段と、 前記空気流通路に外部の空気を流す送風手段とを具備
    し、 空気が前記空気流通路を流れるときに、前記導水部材に
    含まれている水分を気化させることにより、着用者の頭
    部を冷却することを特徴とする冷却ヘルメット。
  13. 【請求項13】 前記給水手段は前記外殻の下端周辺部
    に設けられ、前記導水部材は前記給水手段から吸い上げ
    た水を毛管現象によって前記空気流通路に接する側に浸
    透させることを特徴とする請求項12記載の冷却ヘルメ
    ット。
  14. 【請求項14】 前記送風手段は、ヘルメットを着用し
    たときに、ヘルメットの下端部から上に向かう方向に空
    気を流すことを特徴とする請求項12又は13記載の冷
    却ヘルメット。
  15. 【請求項15】 前記給水手段は、スポンジ状の保水材
    からなることを特徴とする請求項12,13又は14記
    載の冷却ヘルメット。
  16. 【請求項16】 前記送風手段はファンであり、前記フ
    ァンの回転数を制御する制御手段を有することを特徴と
    する請求項12,13,14又は15記載の冷却ヘルメ
    ット。
  17. 【請求項17】 前記送風手段は、走行中に受ける風圧
    を利用して外部の空気を取り入れる空気取り入れ口であ
    ることを特徴とする請求項12,13,14又は15記
    載の冷却ヘルメット。
  18. 【請求項18】 導水部材は、空気穴を有し、前記空気
    流通路を流れる空気の一部を、前記空気穴を通して前記
    導水部材と頭部の間に流すことを特徴とする請求項1
    2,13,14,15,16又は17記載の冷却ヘルメ
    ット。
JP2000561866A 1998-07-30 1998-12-28 冷却枕、冷却衣服および冷却ヘルメット Expired - Fee Related JP3173510B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-215277 1998-07-30
JP21527798 1998-07-30
JP10-238171 1998-08-25
JP23817198 1998-08-25
JP10-256859 1998-09-10
JP25685998 1998-09-10
PCT/JP1998/006000 WO2000006006A1 (fr) 1998-07-30 1998-12-28 Coussin de rafraichissement, vetement de rafraichissement et casque rafraichissant

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3173510B2 true JP3173510B2 (ja) 2001-06-04

Family

ID=27329739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000561866A Expired - Fee Related JP3173510B2 (ja) 1998-07-30 1998-12-28 冷却枕、冷却衣服および冷却ヘルメット

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6516624B1 (ja)
EP (1) EP1101429A1 (ja)
JP (1) JP3173510B2 (ja)
CN (1) CN1310592A (ja)
AU (1) AU1692199A (ja)
CA (1) CA2338970A1 (ja)
TW (1) TW490298B (ja)
WO (1) WO2000006006A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103126650A (zh) * 2013-03-08 2013-06-05 河海大学常州校区 一种基于声音检测技术的睡眠质量辅助***
WO2021230211A1 (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 株式会社セフト研究所 ファン付き帽子

Families Citing this family (50)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6779592B1 (en) 1999-08-26 2004-08-24 Seft Development Laboratory Co. Cooling futon
WO2002067707A1 (fr) * 2001-02-23 2002-09-06 Seft Development Laboratory Co.,Ltd. Vetement de refroidissement
US20030047301A1 (en) 2001-04-27 2003-03-13 Hiroshi Ichigaya Cooling mat
CN1627904A (zh) * 2002-06-07 2005-06-15 株式会社斯福特开发研究所 冷却衣服
JPWO2004006699A1 (ja) * 2002-07-10 2005-11-10 株式会社セフト研究所 冷却衣服
KR100519343B1 (ko) * 2003-07-02 2005-10-07 엘지전자 주식회사 기능성 의복
JP4329118B2 (ja) * 2003-08-01 2009-09-09 株式会社セフト研究所 冷却衣服
CN1997587A (zh) * 2004-03-16 2007-07-11 马里奥·米歇尔·拉特勒 自通风且自冷却的可变几何形状枕头
US20060026743A1 (en) * 2004-08-06 2006-02-09 Brian Farnworth Gas distribution garment
US7716940B2 (en) 2004-08-06 2010-05-18 Gore Enterprise Holdings, Inc. Gas distribution garment having a spacer element
US7114194B2 (en) * 2004-09-14 2006-10-03 Thomas A. English Safety helmet having a ventilation assembly
US7296304B2 (en) * 2004-11-15 2007-11-20 R & G Machine Tool Crash helmet with thermoelectric cooling
US7272936B2 (en) * 2004-12-28 2007-09-25 Steve Feher Variable temperature cushion and heat pump
US20060137099A1 (en) * 2004-12-28 2006-06-29 Steve Feher Convective cushion with positive coefficient of resistance heating mode
US7937775B2 (en) 2005-08-09 2011-05-10 Microtek Medical, Inc. Surgical protective head gear assembly including high volume air delivery system
US20070175228A1 (en) * 2006-01-27 2007-08-02 Scs Frigette System, method, and apparatus for integrated cooling of a vehicle cabin and a personal climate system worn by an occupant thereof
US11684510B2 (en) 2006-04-20 2023-06-27 University of Pittsburgh—of the Commonwealth System of Higher Education Noninvasive, regional brain thermal stimuli for the treatment of neurological disorders
US8425583B2 (en) * 2006-04-20 2013-04-23 University of Pittsburgh—of the Commonwealth System of Higher Education Methods, devices and systems for treating insomnia by inducing frontal cerebral hypothermia
US9211212B2 (en) 2006-04-20 2015-12-15 Cerêve, Inc. Apparatus and method for modulating sleep
US9492313B2 (en) * 2006-04-20 2016-11-15 University Of Pittsburgh - Of The Commonwealth System Of Higher Education Method and apparatus of noninvasive, regional brain thermal stimuli for the treatment of neurological disorders
CA2617731A1 (en) * 2007-01-12 2008-07-12 Superior Quilting Limited Thermal controlled pillow
CN101715535B (zh) * 2007-04-30 2012-01-11 奥西库尔有限公司 摩托车空气调节***
US7921473B1 (en) * 2008-09-04 2011-04-12 Winters Tyler D Head cooling apparatus
JP5279526B2 (ja) * 2009-01-27 2013-09-04 中国電力株式会社 保護具
EP2429349B1 (en) * 2009-05-13 2013-01-09 Koninklijke Philips Electronics N.V. An active pillow system and a method for manipulating a person's resting conditions
US8567347B2 (en) * 2010-11-04 2013-10-29 Layray, Llc Pet cooling bed
CN102917675A (zh) * 2010-11-12 2013-02-06 株式会社莱特光机制作所 头部冷却用枕以及头部冷却装置
JP2012183228A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Seft Development Laboratory Co Ltd 冷却シート、冷却シートの製造方法及び冷却服
US8870281B1 (en) * 2011-07-21 2014-10-28 Anthony A. Boone Portable chair with heat exchange pockets
CN102342600B (zh) * 2011-10-12 2016-01-20 南通纺织职业技术学院 一种基于薄膜太阳能电池供电的恒温工作服
CN104023575B (zh) * 2012-01-10 2016-04-13 日曜发明画廊股份有限公司 穿着衣具
EP2941292B1 (en) 2013-01-02 2021-02-24 EBB Therapeutics, Inc. Systems for enhancing sleep
CN103832486B (zh) * 2014-03-11 2016-08-17 富诚汽车零部件有限公司 一种汽车轮罩
CN107076169B (zh) * 2014-10-24 2019-01-08 株式会社Sft研究所 送风装置
CN108471719A (zh) * 2015-12-16 2018-08-31 普渡研究基金会 用于冷却动物的***和方法
CN106263132A (zh) * 2016-08-09 2017-01-04 芜湖启尊智能科技有限公司 一种水冷马甲
CN106263130A (zh) * 2016-08-09 2017-01-04 芜湖启尊智能科技有限公司 一种防晒透气降温服
CN106263131A (zh) * 2016-08-09 2017-01-04 芜湖启尊智能科技有限公司 一种具有导风层和蓄水材料的空调服
CN106263129B (zh) * 2016-08-09 2018-10-09 芜湖启尊智能科技有限公司 一种空调服
US10729203B2 (en) * 2016-10-14 2020-08-04 AptEner Mechatronics Private Limited Helmet with mechanism for cooling
CN106377127A (zh) * 2016-10-28 2017-02-08 安徽瓦尔特机械贸易有限公司 一种带强制降温功能的空调被
CN106579588B (zh) * 2016-11-25 2018-05-01 深圳沃海森科技有限公司 高铁避难应急的恒温恒湿恒氧恒净空调服
US11363851B2 (en) * 2017-06-30 2022-06-21 Brian Goldwitz Helmet cooling apparatus, helmets including a cooling apparatus, and methods of making the same
US10765166B2 (en) * 2017-07-21 2020-09-08 AptEner Mechatronics Private Limited Helmet with mechanism for cooling
DE102017127445A1 (de) * 2017-11-21 2019-05-23 ABUS August Bremicker Söhne KG Helm mit Verdunstungskühler
JP6644236B2 (ja) * 2018-01-30 2020-02-12 中村医工研株式会社 気化冷却式マット
JP7134706B2 (ja) * 2018-05-18 2022-09-12 株式会社クラレ ウェアラブル身体冷却装置
US11109999B2 (en) * 2018-07-27 2021-09-07 Cooltech, Llc Device for removing heat, energy, and/or fluid from a living mammal
JP7101575B2 (ja) * 2018-09-12 2022-07-15 株式会社クボタ 内部衣服
EP3773080B1 (en) * 2019-04-16 2022-06-22 Sleep Number Corporation Pillow with wireless charging

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS416639Y1 (ja) * 1963-10-01 1966-04-04
JPS5846694Y2 (ja) * 1980-02-27 1983-10-24 安全 呉 熱の発散機構を備えた枕
US4325151A (en) * 1980-03-12 1982-04-20 Wu An C Cooling pillow with heat dissipator
US4330892A (en) * 1980-11-18 1982-05-25 Kabushiki Kaisha Hatsuyume Wata Sohonpo Mattress and bedclothes, or pillow
JPS61202279U (ja) * 1985-06-08 1986-12-18
JPH0429721U (ja) * 1990-06-29 1992-03-10
JPH073508A (ja) * 1993-05-18 1995-01-06 Ishikawa Giken Gomme Kk 冷却乾燥装置を有する人体被着品
US5632051A (en) * 1994-10-28 1997-05-27 Stanley; Eric D. Cooling fluid container
JPH08199408A (ja) * 1995-01-18 1996-08-06 Ashimori Ind Co Ltd 冷却服

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103126650A (zh) * 2013-03-08 2013-06-05 河海大学常州校区 一种基于声音检测技术的睡眠质量辅助***
WO2021230211A1 (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 株式会社セフト研究所 ファン付き帽子
JP7499497B2 (ja) 2020-05-13 2024-06-14 株式会社セフト研究所 空調帽子

Also Published As

Publication number Publication date
TW490298B (en) 2002-06-11
WO2000006006A1 (fr) 2000-02-10
CA2338970A1 (en) 2000-02-10
US6516624B1 (en) 2003-02-11
AU1692199A (en) 2000-02-21
EP1101429A1 (en) 2001-05-23
CN1310592A (zh) 2001-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3173510B2 (ja) 冷却枕、冷却衣服および冷却ヘルメット
US9271530B2 (en) Wearable implement
US7721349B1 (en) Flexible personal evaporative cooling system with warming potential
US6904617B2 (en) Thermal lining
JP2001040512A (ja) 冷却服
JP3118697U (ja) 冷暖房衣服
US20080040839A1 (en) Flexible cooling garment
US3696814A (en) Cooling head gear
JP3177287U (ja) 全天候型電熱保温ウェア
US20100287965A1 (en) Cooling Garment
KR20200058244A (ko) 발열수단을 갖는 방한귀마개
JP3975453B2 (ja) ずきん
JPWO2004017773A1 (ja) 空調服ユニット
KR200373004Y1 (ko) 소형 팬이 부착된 의류용 공조장치
JP2017145542A (ja) 断熱、保温、放熱、通気、換気機能のある衣服用素材及びそれを用いた衣服
JPS6216583Y2 (ja)
JP2004124828A (ja) 帯状送風装置
CN111683570A (zh) 床垫
RU58860U1 (ru) Охлаждающая одежда
JP3086075U (ja) 冷温通風式マット
JP2000325387A (ja) 冷却バンド
JP2993564B1 (ja) 冷却シート及び冷却バンド
JP2000096313A (ja) 冷却衣服
IT9020691A1 (it) Dispositivo biocondizionatore per oggetti, come sedili, divani, indumenti particolari e simili, con superfici suscettibili di entrare in contatto con parti corporee
WO1999043238A1 (fr) Literie ventilee et vetements ventiles

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010227

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees