JP3169817B2 - 磁気結合信号伝送装置 - Google Patents

磁気結合信号伝送装置

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JP3169817B2
JP3169817B2 JP01428596A JP1428596A JP3169817B2 JP 3169817 B2 JP3169817 B2 JP 3169817B2 JP 01428596 A JP01428596 A JP 01428596A JP 1428596 A JP1428596 A JP 1428596A JP 3169817 B2 JP3169817 B2 JP 3169817B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、信号の伝達を磁
気的な結合により行う磁気結合信号伝送装置に関し、例
えば無線通信端末その他通信機器端末の伝送路や端末機
器間の信号伝送に用いて好適な磁気結合信号伝送装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来の磁気結合信号伝送装置
として特開平6−29128号公報に示されたコネクタ
の断面構造を示す構造図である。図において、101は
コイル、102はコイル101のヨーク、103はコイ
ル101が巻き付けられているコア、104と105は
コイル101のコイルリード、106はコイルリード1
04をヨーク102の外部へ引き出すための透孔、10
7はコイルリード105をヨーク102の外部へ引き出
すための透孔である。108はコイル101と磁気的に
結合されるコイル、109はコイル108のヨーク、1
10と111はコイル108のコイルリード、112は
コイルリード110をヨーク109の外部へ引き出すた
めの透孔、113はコイルリード111をヨーク109
の外部へ引き出すための透孔、φはヨーク102とコア
103とヨーク109とから構成される閉磁路に生じた
磁束である。
【0003】次に動作について説明する。このコネクタ
では、コア103の先端部はコイル108に対し相対的
に出し入れ可能に構成されており、ヨーク102とヨー
ク109とを図16の(c)に示すように組むとコア1
03はコイル101とコイル108とに共用される構造
となり、コイル101あるいはコイル108により生じ
る磁束φはヨーク102とコア103とヨーク109と
に集中し、漏れ磁束を少なくして効率良くコイル101
とコイル108との間の信号の伝達を行う。このような
コネクタでは、1組1対のコイルにより例えば情報通信
装置と伝送路とを接続する信号伝達作用を備えており、
またコモンモードノイズを除去するコモンモードノイズ
除去作用を備えることも可能である。
【0004】また、信号伝達のためのコネクタとしては
従来から機械的、電気的に接触子を接触させる方式のも
のが使用されているが、このような機械的,電気的な接
触により信号の伝達を行うものの他に、光を媒体として
非接触で信号を伝達する光コネクタ等も近年多く使用さ
れてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気結合信号伝
送装置は以上のように構成されているので、前者の磁気
結合信号伝送装置では、1組1対のコイル(コイル10
1とコイル108)により例えば情報通信装置と伝送路
とを接続することが可能であり、信号伝達作用と、伝達
する信号の信号周波数に重畳されている比較的低い周波
数のコモンモードノイズを除去するコモンモードノイズ
除去作用とを備えている。
【0006】このような磁気結合信号伝送装置は無接
点、非接触、損失の低減、損失の補償の容易性、信号の
選択性、さらに高品質な信号伝達の容易性を有すること
が理想であるが、コイル101とコイル108とはコア
103に対しそれぞれ位置を異ならせて配置されている
ため、コア103の長さは必然的にコイル101とコイ
ル108との各コイル長の和に応じた長さを必要とする
ことから、変換損失が大きくなる可能性が生じる課題が
あった。
【0007】また、一組一対のコイル間の磁気的な結合
により信号の伝達を行う構成であることから、損失の補
償を行うためには、例えば2次側となるコイル108か
らの出力を用いるか、あるいはさらに他の一組一対のコ
イルを用いて前記補償を行う必要が生じ、損失の補償の
容易性や高品質な信号伝達の容易性を実現するのに難点
がある課題があった。
【0008】また、後者の光を媒体とする磁気結合信号
伝送装置、あるいは接触子を有する磁気結合信号伝送装
置では、伝送線路および通信機器の回路を光学系により
あるいは直接電気的に接続しているので、前記光学系に
おける送受光部あるいは前記接触子は挿抜や周囲の環境
による影響を受けやすく、前記送受光部や前記接触子の
汚れ、酸化などにより信号伝達上の損失が発生すること
があり、前記送受光部や前記接触子の清掃および交換が
必要となる課題があった。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、信号伝達上の損失を抑制し非接触
で信号を伝達できる磁気結合信号伝送装置を得ることを
目的とする。
【0010】また、この発明は、信号増幅、周波数変
換、信号の分波および合成などを容易に実現することを
可能にする磁気結合信号伝送装置を得ることを目的をす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る磁気結合信号伝送装置は、同一の中心軸線に直交する
面上に配置された複数のコイルからなる第1のコイルお
よび第2のコイルと、前記第1のコイルおよび前記第2
のコイルをそれぞれ構成する複数のコイルを貫く中心磁
路、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルをそれぞ
れ構成する複数のコイルの外周面に沿って該外周面の略
全体を覆う外周磁路とから構成された磁気回路とを備え
たものである。
【0012】請求項2記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、中心軸線を同一にして該中心軸線に直交する
同一の面上に複数のコイルからなる第1のコイルおよび
第2のコイルを配置したものである。
【0013】請求項3記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、中心軸線を同一にして該中心軸線に直交する
それぞれ異なった面上に複数のコイルからなる第1のコ
イルおよび第2のコイルをそれぞれ配置するようにした
ものである。
【0014】請求項4記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、同軸構造に組み合わされいずれか一方にコア
部が形成された第1ヨークおよび第2ヨークと、前記第
1ヨークあるいは前記第2ヨークのいずれか一方のヨー
クへ形成された前記コア部へ嵌着された第1のコイル
と、他方のヨークへ嵌着された第2のコイルと、前記コ
ア部で構成された中心磁路と前記第1ヨークおよび前記
第2ヨークで構成された外周磁路とからなる磁気回路と
を備えたものである。
【0015】請求項5記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、筒形状の第1ヨークの一端部に形成された封
止面中央のコア部外周面に嵌着された第1のコイルと、
一端部に封止面を有する筒形状の第2ヨークの筒形状内
面に嵌着された第2のコイルと、前記コア部で構成され
た中心磁路と前記第1ヨークおよび前記第2ヨークで構
成された外周磁路とからなる磁気回路とを有し、前記第
1ヨークと前記第2ヨークとを中心軸線の方向から組み
合わせて前記筒形状の第1ヨークの内面と前記筒形状の
第2ヨークの外周面とを当接させると共に、前記第1ヨ
ークのコア部外周面に嵌着された第1のコイルの外周面
と前記第2ヨークの筒形状内面に嵌着された第2のコイ
ルの内周面とを当接させ、さらに前記第1ヨークの前記
コア部の突端面を前記第2ヨークの封止面へ当接させて
構成したものである。
【0016】請求項6記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、第1のコイルを構成する一対のコイル間に第
2のコイルを一体的に組み込むための開口部を除き、密
閉された中空部を構成する第1ヨークと、該第1ヨーク
の前記中空部を構成する内面にそれぞれ中心軸線を共通
にして形成され、前記第1のコイルを構成する前記一対
のコイルのそれぞれを個別に固定した第1コイル側コア
部と、前記第1コイル側コア部と前記第2コイル側コア
部とで構成された中心磁路と前記第1ヨークにより構成
された外周磁路とからなる磁気回路とを備え、前記各第
1コイル側コア部の突端面と当接する第2コイル側コア
部および該第2コイル側コア部に外嵌する前記第2のコ
イルを、前記開口部から前記各第1コイル側コア部の間
に挿入して中心軸線が共通になるように配置して構成し
たものである。
【0017】請求項7記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、磁束漏れを抑制する第1ヨークを覆う遮蔽ヨ
ークを備えるようにしたものである。
【0018】請求項8記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、中心軸線を同一にして該中心軸線に直交する
面上に配置された複数のコイルからなる第1のコイル
と、該第1のコイルを構成する複数のコイルを貫く中心
磁路と前記第1のコイルを構成する複数のコイルの外周
面に沿って該外周面の全体を覆う外周磁路とにより構成
された磁気回路と、前記中心磁路中に配置された磁界検
出素子とを備えたものである。
【0019】請求項9記載の発明に係る磁気結合信号伝
送装置は、筒形状に構成されると共に、前記筒形状の一
端部に形成された封止面中央に設けられたコア部を有
し、前記コア部の外周面に第1のコイルが嵌着された第
1ヨークと、該筒形状に構成された第1ヨークの他端部
と突き合わされ前記第1ヨークのコア部と対面する位置
に形成されたコア部を有した第2ヨークと、前記第1ヨ
ークの前記コア部の突端面と前記第2ヨークの前記コア
部の突端面との間に配置された磁界検出素子と、前記第
1ヨークおよび前記第2ヨークのコア部および前記磁界
検出素子で構成された中心磁路と、前記第1ヨークおよ
び前記第2ヨークで構成された外周磁路とからなる磁気
回路とを備えたものである。
【0020】請求項10記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1ヨークおよび第2ヨークを覆って磁束
漏れを抑制する遮蔽ヨークを備えたものである。
【0021】請求項11記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1のコイルあるいは第2のコイルを構成
する各コイルの一端を共通接続したものである。
【0022】請求項12記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1のコイルあるいは第2のコイルを構成
する各コイルの一端が共通接続されており、前記共通接
続されている前記各コイルの一端を接地したものであ
る。
【0023】請求項13記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1のコイルを構成する各コイルと磁界検
出素子とを磁気結合した構成において、前記第1のコイ
ルを構成する各コイルの一端を共通接続したものであ
る。
【0024】請求項14記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、送受信アンテナと送信用フィルタおよび受
信用フィルタとの間に介在させ、前記送受信アンテナと
前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタとの間で
前記送受信アンテナで送受信される周波数の異なる送信
信号と受信信号との伝達を行うことを可能にしたもので
ある。
【0025】請求項15記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、直列接続された複数のコイルからなる一端
が接地された第1のコイルの他端へ送受信アンテナを接
続し、さらに第2のコイルを構成する複数のコイルの内
のいずれか1つのコイルと送信用フィルタとを接続する
と共に、前記コイルと異なる他の1つのコイルと受信用
フィルタとを接続することで空中線共有器を構成し、前
記送受信アンテナで送受信される周波数の異なる送信信
号と受信信号とを前記送信用フィルタおよび前記受信用
フィルタでそれぞれ分波することを可能にしたものであ
る。
【0026】請求項16記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、直列接続された複数のコイルからなる一端
が接地された第1のコイルの他端へ送受信アンテナを接
続し、さらに第2のコイルを構成する一端が共通接続さ
れ接地されたフィルタ構成要素として用いられる複数の
コイルのそれぞれを、送信用フィルタと受信用フィルタ
とに不平衡接続することで空中線共有器を構成し、送受
信される周波数の異なる送信信号と受信信号とを前記送
受信アンテナと前記送信用フィルタおよび前記受信用フ
ィルタとの間で伝達することを可能にしたものである。
【0027】請求項17記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1のコイルを構成するそれぞれのコイル
をプッシュプル増幅回路の増幅素子へ接続し、前記プッ
シュプル増幅回路で増幅された送信信号の正極性および
負極性の増幅出力を前記それぞれのコイルで得て、さら
に前記第1のコイルと磁気結合した第2のコイルを構成
する直列接続されたコイルを空中線共有器へ接続したも
のである。
【0028】請求項18記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第2のコイルを構成する直列接続されたコ
イルを空中線共有器へ接続し、さらに第1のコイルを構
成する一端が共通接続され接地されたそれぞれのコイル
の他端を低雑音増幅器へ接続したものである。
【0029】請求項19記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、プッシュプル増幅回路で増幅された送信信
号の正極性および負極性の増幅出力を得るためのコイル
として第1のコイルを構成するそれぞれのコイルを前記
プッシュプル増幅回路の増幅素子へ接続し、さらに第2
のコイルを構成する直列接続されたコイルを空中線共有
器へ接続し、また、前記介在させた磁気結合信号伝送装
置とは別の磁気結合信号伝送装置の第2のコイルを構成
する直列接続されたコイルを空中線共有器へ接続し、さ
らに第1のコイルを構成する一端が共通接続され接地さ
れたそれぞれのコイルの他端を低雑音増幅器へ接続し
のである。
【0030】請求項20記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1のコイルを構成する一端が共通接続さ
れ接地されたそれぞれのコイルを変調回路の出力を得る
ためのコイルとして使用し、さらに前記第1のコイルと
磁気結合した第2のコイルを構成する直列接続されたコ
イルの両端を伝送路へ接続し、前記変調回路の出力を前
記伝送路へ出力するコイルとして前記第2のコイルを使
用するものである。
【0031】請求項21記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、局部発振器から2次側の中点へ局部発振周
波数信号が供給される変成器を介して該変成器の2次側
と接続されたリング変調回路へ被変調波を供給し、前記
リング変調器の変調出力を第1のコイルを構成する一端
が共通接続され接地されたそれぞれのコイルで得て、さ
らに前記第1のコイルと磁気結合した第2のコイルを構
成する直列接続されたコイルの両端を伝送路へ接続する
ことで、前記リング変調回路と前記伝送路との間での変
調信号の伝達を可能にしたものである。
【0032】請求項22記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、直列接続されて一端が接地された第1のコ
イルを構成するコイルの他端を変調信号が送られてくる
伝送路へ接続し、さらに第2のコイルを構成する一端が
共通接続され接地されたそれぞれのコイルを復調回路へ
接続して前記復調回路へ前記変調信号を入力するための
コイルとして使用したものである。
【0033】請求項23記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、一端が接地され直列接続された第1のコイ
ルを構成するコイルの他端を変調信号が送られてくる伝
送路へ接続し、さらに第2のコイルを構成する一端が共
通接続され接地されたそれぞれのコイルの他端をリング
復調回路へ接続することで、前記リング復調回路により
復調された信号を、局部発振器から1次側の中点へ局部
発振周波数信号が供給される変成器を介して取り出すこ
とを可能にしたものである。
【0034】請求項24記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、平衡出力増幅器の出力端子へ、第1のコイ
ルを構成する一端が共通接続され接地されたそれぞれの
コイルの他端を接続し、さらに前記第1のコイルと磁気
結合する磁界検出素子の出力を増幅器へ接続すること
で、同相雑音を抑制した高品質な信号の伝達を可能にし
たものである。
【0035】請求項25記載の発明に係る磁気結合信号
伝送装置は、第1のコイルを構成する一対のコイルの内
のいずれか一方のコイルを平衡出力増幅器の出力端子へ
接続すると共に、他方のコイルを前記平衡出力増幅器の
出力の帰還系へ接続し、前記帰還系の前記平衡出力増幅
器の出力検出用のコイルとして使用し、さらに磁界検出
素子の出力を増幅器へ接続することで、前記帰還系によ
る前記平衡出力増幅器の出力を一定にする制御を実現
し、前記第1のコイルを構成する一対のコイルの内のい
ずれか一方のコイルと前記磁界検出素子との間で歪のな
い高品質かつ高効率な信号の伝達を可能にしたものであ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
磁気結合信号伝送装置の構成を示す断面構造図である。
図2は、図1に示した磁気結合信号伝送装置の電気的な
等価回路図である。図1において、1と2は1次側コイ
ル(第1のコイル)、R1とR2は1次側コイル1のコ
イルリード端子、S1とS2は1次側コイル2のコイル
リード端子、3と4は2次側コイル(第2のコイル)、
T1とT2は2次側コイル3のコイルリード端子、U1
とU2は2次側コイル4のコイルリード端子である。5
は挿抜可能なコイルカートリッジであり、2次側コイル
3,4と該2次側コイル3,4の円筒状内面を垂直に貫
く磁性体(第2コイル側コア部)6と非磁性体で構成さ
れるカートリッジ本体5aとから構成されている。7は
前記コイルカートリッジ5の2次側コイル3,4および
磁性体6を挟んで1次側コイル1,2が対面して装着さ
れるコア部(第1コイル側コア部)7a,7bとコイル
カートリッジ5を挿抜するための開口部7cとを有した
内部磁性体(第1ヨーク)、8は内部磁性体7の外周面
と合致する内面形状を有し、内部磁性体7と密着して内
部磁性体7を包み込むように内部磁性体7と組み合わさ
れている外部磁性体(遮蔽ヨーク)、8bはコイルカー
トリッジ5を挿抜するための外部磁性体8の開口部であ
る。
【0037】この磁気結合信号伝送装置の磁気回路は、
1次側コイル1,2の装着されたコア部7a,7bと磁
性体6と内部磁性体7と外部磁性体8とにより構成さ
れ、コイルカートリッジ5を挿抜するための開口部7
c,8b以外は閉磁路を形成するための磁路を構成して
おり、外部への漏れ磁束は極めて少ない。
【0038】次に動作について説明する。1次側コイル
1,2に入力された信号は、1次側コイル1,2で磁界
の変化に変換され、この磁界の変化に応じて2次側コイ
ル3,4に誘起する電圧により2次側コイル3,4に伝
達されて電気信号としてコイルリード端子T1,T2お
よびコイルリード端子U1,U2から取り出される。同
様に2次側コイル3,4から1次側コイル1,2への信
号の伝送も可能である。1次側コイル1,2は2次側コ
イル3,4の上下に配置されており、1次側コイル1,
2により発生した磁束は前記磁気回路により磁性体6に
集中して2次側コイル3,4を貫いて発生し、1次側コ
イル1,2と2次側コイル3,4とを磁気的に結合する
構成であり、1次側コイル1,2と2次側コイル3,4
との巻数比によりインピーダンス変換器としての機能を
付与することも可能であり、さらに、図3に示すように
1次側コイル1,2や2次側コイル3,4の接続の仕方
により90゜位相変換器あるいは分配器としての機能を
付与することも可能である。さらに、1次側コイル1と
1次側コイル2、2次側コイル3と2次側コイル4、さ
らに1次側コイル1,2と2次側コイル3,4との間で
は磁気的な結合により信号の伝達を行っているので電気
的アイソレーションが高く、直流電圧に対しても高耐圧
が得られる。
【0039】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、1次側のコイルを一対の1次側コイル1と1次側コ
イル2とにより構成し、また2次側のコイルも一対の2
次側コイル3と2次側コイル4とにより構成し、これら
1次側コイル1,2と2次側コイル3,4とを磁気的に
非接触で結合して、1次側コイル1,2から2次側コイ
ル3,4へ、あるいは2次側コイル3,4から1次側コ
イル1,2への信号の伝達を行うように構成し、さらに
1次側コイル1,2に対する2次側コイル3,4の取り
付けを、前記開口部7c,8bへ2次側コイル3,4を
挿入することで完了するように構成したので、組み立て
やメンテナンスが容易で効率良く信号の伝達を行うこと
ができ、さらに1次側コイル1,2と2次側コイル3,
4との巻数比を変えたり、1次側コイル1と1次側コイ
ル2との間の接続の仕方、あるいは2次側コイル3と2
次側コイル4との間の接続の仕方により信号増幅、周波
数変換、信号の分波および合成を容易にすることを可能
にする磁気結合信号伝送装置が得られる効果がある。
【0040】実施の形態2.図4は、この発明の実施の
形態2による磁気結合信号伝送装置の構成を示す断面構
造図、図5はこの磁気結合信号伝送装置を組み立てる際
の説明図である。図4において、11と12は1次側コ
イル(第1のコイル)、R1とR2は1次側コイル11
のコイルリード端子、S1とS2は1次側コイル12の
コイルリード端子、13は1次側コイル11,12の磁
性体(第1ヨーク)であり、図5に示すように封止面1
3bを有した円筒形をなしており、封止面13bの中央
には1次側コイル11,12の円筒形内面と係合するコ
ア部13aと、装着された1次側コイル11,12にお
ける磁束の漏洩をなくすための前記コア部13aの突端
に固定された前記1次側コイル11,12の外径と同寸
法の外径を有する円盤状の係止部13cとを備えてい
る。
【0041】14と15は2次側コイル(第2のコイ
ル)、T1とT2は2次側コイル14のコイルリード端
子、U1とU2は2次側コイル15のコイルリード端
子、16は2次側コイル14,15の磁性体(第2ヨー
ク)であり、2次側コイル14,15の外周面と係合し
て該2次側コイル14,15を固定するための円筒形状
のコイル固定部16aを有し、該コイル固定部16aの
上端には前記円筒形状の磁性体13の外径寸法と一致す
る外径の封止面16bが形成されている。
【0042】1次側コイル11,12の外径と2次側コ
イル14,15の内径とは所定の公差を有して精度良く
嵌合し合うように形成されており、図5に示すように1
次側コイル11,12の磁性体13と2次側コイル1
4,15の磁性体16とを垂直方向(あるいは中心軸線
方向)に嵌合させたときには、1次側コイル11,12
が装着された磁性体13と2次側コイル14,15が装
着された磁性体16とは隙間なく一体的に同軸構造で組
み合わされて、1次側コイル11,12と2次側コイル
14,15とが良好に磁気的に結合するための磁気回路
が形成される。
【0043】次に動作について説明する。1次側コイル
11,12に入力された信号は、1次側コイル11,1
2において磁界の変化に変換され前記磁気回路の磁束変
化として2次側コイル14,15へ電圧を誘起させ、2
次側コイル14,15から電気信号として取り出され
る。同様に2次側コイルから1次側コイルへの信号伝送
も可能である。前記磁気回路は、同軸構造で隙間なく一
体的に組み合わされた1次側コイル11,12の磁性体
13および2次側コイル14,15の磁性体16とによ
り構成されているため、磁気回路の磁気抵抗が低く伝送
効率が高く、1次側コイル11,12および2次側コイ
ル14,15で発生した磁束が外部へ漏れることが少な
い。また、1次側コイル11,12と2次側コイル1
4,15とが磁気的に結合しているため、1次側コイル
11,12と2次側コイル14,15との巻数比により
インピーダンス変換器としての機能を付与することが可
能であり、さらに1次側コイル1112と2次側コイル
14,15とはそれぞれ1対のコイルから構成されてい
るので、1次側コイル11,12および2次側コイル1
4,15それぞれでの接続の仕方により90゜位相変換
器や分配器としての機能を付与することも可能である。
さらに、1次側コイル11と1次側コイル12との間、
2次側コイル14と2次側コイル15との間、1次側コ
イル11,12と2次側コイル14,15との間は電気
的に絶縁された状態にあるので電気的アイソレーション
が高く、直流電圧に対しても高耐圧が得られる。さら
に、1次側コイルと2次側コイルとが同軸構造で組み合
わされるため水平・垂直方向の機械的強度を充分大きく
することができ、また水平方向に加わる荷重に対しても
充分な機械的強度が得られ信頼性の高い磁気結合信号伝
送装置が得られる。
【0044】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、1次側のコイルを一対の1次側コイル11と1次側
コイル12とにより構成し、また2次側のコイルも一対
の2次側コイル14と2次側コイル15とにより構成
し、これら1次側コイル11,12と2次側コイル1
4,15とを磁気的に非接触で結合して、1次側コイル
11,12から2次側コイル14,15へ、あるいは2
次側コイル14,15から1次側コイル11,12への
信号の伝達を行うように構成し、さらに1次側コイル1
1,12と2次側コイル14,15との組み合わせを隙
間のない同軸構造にしたので、効率良く信号の伝達を行
うことができ、また機械的強度を充分大きくすることが
でき、さらに1次側コイル11,12と2次側コイル1
4,15との巻数比を変えたり、1次側コイル11と1
次側コイル12との間の接続の仕方、あるいは2次側コ
イル14と2次側コイル15との間の接続の仕方によ
り、信号増幅,周波数変換,信号の分波および合成を行
うのに好適な磁気結合信号伝送装置が得られる効果があ
る。
【0045】実施の形態3.図6は、この発明の実施の
形態3による磁気結合信号伝送装置の構成を示す断面構
造図である。図において、21と22は1次側コイル
(第1のコイル)であり、1次側コイル21と1次側コ
イル22とはそれぞれの巻線が異なったコイル体として
隣接して配置されている構成、あるいは1次側コイル2
1と1次側コイル22とにおけるそれぞれの巻線が対に
されて1つのコイル体として形成されている構成のいず
れであってもよい。R1とR2は1次側コイル21のコ
イルリード端子、S1とS2は1次側コイル22のコイ
ルリード端子である。23は1次側コイル21,22が
装着された上側内部磁性体(第1ヨーク)であり、前記
実施の形態2のように円筒状の内面を有しており、一端
に封止面23aが形成されている。この封止面23aの
中央にはコア部23bが形成され、1次側コイル21,
22は前記円筒状の内面とコア部23bの外周面との間
に嵌着されている。24は上側内部磁性体23の外周面
と合致する形状の内面を有した上側外部磁性体(遮蔽ヨ
ーク)であり、上側内部磁性体23の外周面を覆うよう
に組み合わされている。
【0046】25は前記上側内部磁性体23と略同一形
状を有し、上側内部磁性体23と突き合されて組み合わ
される下側内部磁性体(第2ヨーク)である。この下側
内部磁性体25の封止面25aの中央に形成されたコア
部25bの高さは、前記上側内部磁性体23のコア部2
3bに比べて低く構成されている。26は下側内部磁性
体25の外周面と合致する形状の内面を有した下側外部
磁性体(遮蔽ヨーク)であり、下側内部磁性体25の外
周面を覆うように下側内部磁性体25と組み合わされて
いる。
【0047】27はホール素子(磁界検出素子)であ
り、上側内部磁性体23のコア部23bの突端面と下側
内部磁性体25のコア部25bの突端面との間に配置さ
れている。V1はホール素子27の一方の出力端子、V
2は他方の出力端子である。
【0048】X−X’は、上側内部磁性体23と上側外
部磁性体24との組と、下側内部磁性体25と下側外部
磁性体26との組とが組み合わされた際の当接面を示し
ている。
【0049】この磁気結合信号伝送装置では、1次側コ
イル21,22に対しホール素子27を2次側コイルに
代えて配置し、1次側コイル21,22からホール素子
27へ信号を伝達する。また、上側内部磁性体23と上
側外部磁性体24との組と、下側内部磁性体25と下側
外部磁性体26との組とを突き合わせて組み立てる構造
である。また、磁気回路の構成は、1次側コイル21,
22の嵌着される上側内部磁性体23とホール素子27
と下側内部磁性体25とにより構成され、1次側コイル
21,22により発生した磁束がコア部23b,25b
を通ってホール素子27に集中する。また、1次側コイ
ル21,22とホール素子27とは磁気結合のため電気
的に絶縁された状態にあり電気的アイソレーションが高
く、直流電圧に対しても高耐圧が得られる。
【0050】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、前記実施の形態1および前記実施の形態2と異な
り、2次側コイルを設けずにホール素子27を2次側に
して、1次側コイル21,22からホール素子27へ磁
気的な結合により信号の伝達を非接触で行うように構成
したので、2次側コイルの代わりに体積の小さいホール
素子27を1次側コイル21,22と磁気的に結合する
ように配置すればよいことから、磁気結合信号伝送装置
自体の大きさを小型化することができ、またホール素子
自体は透磁率の高い材質により構成されていると共に表
面積も小さいものであることから1次側コイル21,2
2により発生した磁束はホール素子27の小さい表面積
に集中してホール素子27を貫く磁束密度が高くなり、
小型で高感度かつ効率のよい信号伝達特性を有した磁気
結合信号伝送装置が得られる効果がある。
【0051】実施の形態4.図7は、前記実施の形態3
の磁気結合信号伝送装置の適用例を示す回路ブロック図
である。図7に示す回路では、送信側より複数の周波数
帯の信号を送信帯域通過形フィルタ32と差動増幅器
(平衡出力増幅器)33とを経てこの実施の形態3の磁
気結合信号伝送装置31の1次側コイル21,22へ平
衡給電し、このときホール素子27から出力される信号
を受信側の増幅器34で増幅した後、中心周波数が必要
な周波数に設定された2次側の受信帯域通過形フィルタ
35により受信信号の選択性を確立する。
【0052】この回路では、図7に示す構成で接続され
た磁気結合信号伝送装置31の1次側コイル21,22
へ差動増幅器33の出力端子33a,33bから平衡給
電を行うことが可能であることから、同相雑音を抑制し
て雑音の少ない高品質な信号をホール素子27へ伝達す
ることが可能となる。
【0053】実施の形態5.図8は、前記実施の形態3
の磁気結合信号伝送装置の適用例を示す回路ブロック図
である。図8に示す回路は、図7に示した回路構成にさ
らに送信側の信号へ帰還を施すための帰還系を付加した
構成であり、1次側コイル21を差動増幅器33により
励起される発振側の1次側コイルとして使用し、また1
次側コイル22を前記発振側の出力の検出コイルとして
使用する。図8において図7と同一または相当の部分に
ついては同一の符号を付し説明を省略する。図におい
て、41は電圧利得制御増幅器、42は1次側コイル2
2に励起された電圧信号を増幅する増幅器、43は増幅
器42の出力を検波する検波器、44は検波器43の出
力を帯域制限し、電圧利得制御増幅器41の利得を制御
する制御信号を生成するループフィルタである。
【0054】この回路装置では、1次側コイル22と増
幅器42と検波器43とループフィルタ44と電圧利得
制御増幅器41とで帰還系を構成しており、1次側コイ
ル21で発生する出力を一定のレベルに自動調整し、磁
気回路の飽和などを回避してコイルの周波数特性を改善
することができ、また2次側はホール素子であり2次側
コイルを用いていないので、2次側から受ける雑音など
の影響がなく伝送品質および伝送効率の向上が期待でき
る。
【0055】実施の形態6.図9は、前記実施の形態3
の磁気結合信号伝送装置の適用例を示す回路ブロック図
である。図9に示す回路は、図7に示した回路構成を基
本として変復調を行うための変調器と復調器とを設け、
この変復調を行う回路にこの実施の形態3の磁気結合信
号伝送装置を用いたものである。図9において図7と同
一または相当の部分については同一の符号を付し説明を
省略する。図において、45は変調器、46は送信帯域
通過形フィルタ、47は受信帯域通過形フィルタ、48
は復調器である。
【0056】この回路では、入力信号は変調器45にお
いて振幅変調あるいは位相変調あるいは周波数変調など
の変調方式で変調される。変調器45から出力される変
調波は送信帯域通過形フィルタ46により帯域制限され
て差動増幅器33に供給されて増幅され、1次側コイル
21,22へ平衡給電される。1次側コイル21,22
へ平衡給電された信号は、同相雑音が除去され磁界の変
化に変換され、この磁界の変化はホール素子27により
検出され電圧信号に変換されて出力される。この電圧信
号は、増幅器34により増幅され、さらに受信帯域通過
形フィルタ47により帯域制限されて復調器48におい
て復調される。
【0057】この回路でも、1次側コイルでは2次側か
ら受ける雑音などの影響がなく変復調を行う際の伝送品
質および伝送効率の向上が期待できる。
【0058】実施の形態7.図10は、前記実施の形態
3の磁気結合信号伝送装置の適用例を示す回路ブロック
図である。図10に示す回路は、図8に示した回路構成
を基本として変復調を行うための変調器と復調器とを設
け、この変復調を行う回路にこの実施の形態3の磁気結
合信号伝送装置を用いたものである。図10において図
8および図9と同一または相当の部分については同一の
符号を付し説明を省略する。図において、49は受信帯
域通過形フィルタ47の出力を増幅する増幅器である。
【0059】この回路でも、コイルの周波数特性を改善
することができ、また1次側コイルでは2次側から受け
る雑音などの影響がなく、変復調を行う際の伝送品質お
よび伝送効率の向上が期待できる。
【0060】実施の形態8.図11は、前記実施の形態
1あるいは前記実施の形態2の磁気結合信号伝送装置を
用いて送受信系の回路とアンテナ部の回路との接続を行
った際の回路構成を示す回路図である。図11において
図2と同一または相当の部分については同一の符号を付
し説明を省略する。図において、51は変成器、52a
と52bは同一の特性を有した電界効果トランジスタ
(増幅素子)、53は直流電源、54は空中線共有器、
55はアンテナ、56は低雑音増幅器、57は送信系の
回路ブロック、58はアンテナ部の回路ブロック、59
は受信系の回路ブロックである。
【0061】次に動作について説明する。送信系の回路
ブロック57では、変成器51により送信信号のインピ
ーダンス変換および90゜の位相変換が行われ、電界効
果トランジスタ52a,52bによりプッシュプル増幅
を行い、さらに磁気結合信号伝送装置の1次側コイル
1,2(11,12)および2次側コイル3,4(1
4,15)を図に示すように接続することによりインピ
ーダンス変換および90゜の位相変換を行う変成器とし
て動作させる。
【0062】この結果、送信系の回路ブロック57とア
ンテナ部の回路ブロック58との間で信号伝達を良好に
行うための接続および送信系の回路ブロック57から受
信系の回路ブロック59へ伝達される信号の整合確立を
同時に実現することが可能となり、また送信系の回路ブ
ロック57から受信系の回路ブロック59への信号伝達
における低損失化も実現する。
【0063】また、アンテナ部の回路ブロック58と受
信系の回路ブロック59との間では、2次側コイル3,
4(14,15)と1次側コイル1,2(11,12)
により磁気結合信号伝送装置はインピーダンス変換と平
衡−不平衡変換と、低雑音増幅器56へ受信信号を入力
する際の整合とアンテナ部の回路ブロック58と受信系
の回路ブロック59との間の接続とを同時に実現し、ま
たアンテナ部の回路ブロック58から受信系の回路ブロ
ック59への信号伝達における低損失化も実現する。
【0064】以上のように、この実施の形態8によれ
ば、送信用の磁気結合信号伝送装置と受信用の磁気結合
信号伝送装置とをそれぞれ用いて、インピーダンス変
換、平衡−不平衡変換、信号伝達に際しての低損失化、
機械的な接触子を用いない非接触による信号間の接続を
同時に実現できる効果がある。
【0065】実施の形態9.図12は、前記実施の形態
1あるいは前記実施の形態2の磁気結合信号伝送装置を
用いて、送信する信号を所定の変調方式で変調し、さら
にリング変調回路および周波数変換回路により信号周波
数の変換を行いアンテナから出力する送信系回路の構成
を示す回路ブロック図である。図12において図2と同
一または相当の部分については同一の符号を付し説明を
省略する。図において、61はこの送信系回路へ供給さ
れる送信信号を所定の変調方式で変調する変調器、62
は変成器、63は局部発振周波数信号を出力する局部発
振器、64a,64b,64c,64dはリング変調回
路および周波数変換回路を構成するダイオード、65は
伝送路、66は送信帯域通過形フィルタ、67は送信帯
域通過形フィルタ66の出力を電力増幅する電力増幅
器、68は送信アンテナである。
【0066】次に動作について説明する。この送信系回
路では、送信する信号は変調器61により所定の変調方
式の変調信号に変調され、さらに変成器62およびダイ
オード64a,64b,64c,64dと局部発振器6
3により、局部発振器63の局部発振周波数信号を搬送
波としてリング変調および周波数変換されて、磁気結合
信号伝送装置の1次側コイル1(11),2(12)へ
供給される。この磁気結合信号伝送装置では、上述した
各実施の形態でも説明しているように、前記リング変調
回路および周波数変換回路の出力部に相当する1次側コ
イル1(11),2(12)と2次側コイル3(1
4),4(15)とによるインピーダンス変換および位
相変換、前記インピーダンス変換による前記リング変調
回路および周波数変換回路と伝送路65との良好な整
合、前記リング変調回路および周波数変換回路から伝送
路65への非接触による信号の接続、さらに前記リング
変調回路および周波数変換回路から伝送路65への信号
の伝達に際しての低損失化を実現する。
【0067】実施の形態10. 図13は、前記実施の形態1あるいは前記実施の形態2
の磁気結合信号伝送装置を用いて、送信されてきた信号
をリング復調回路および周波数変換回路により信号周波
数の変換を行い、受信出力を生成する受信系回路の構成
を示す回路ブロック図である。図13において図12と
同一または相当の部分については同一の符号を付し説明
を省略する。図において、71は受信アンテナ、72は
低雑音増幅器、73は受信帯域通過形フィルタ、74は
伝送路、75a,75b,75c,75dはリング復調
回路および周波数変換回路を構成するダイオード、76
は局部発振器、77は変成器、78は受信帯域通過形フ
ィルタ、79は所定の変調方式により変調され送信され
てきた受信信号を復調する復調器である。
【0068】次に動作について説明する。この受信系回
路では、受信アンテナ71で受信した信号を低雑音増幅
器72により増幅し、さらに受信帯域通過形フィルタ7
3により帯域制限を行い、伝送路74へ出力する。伝送
路74へ出力された信号は、図に示すように接続された
磁気結合信号伝送装置の1次側コイル1(11),2
(12)へ供給される。この磁気結合信号伝送装置で
は、上述した各実施の形態でも説明しているように、1
次側コイル1(11),2(12)と2次側コイル3
(14),4(15)とによるインピーダンス変換およ
び位相変換、伝送路74と前記リング復調回路および周
波数変換回路との良好な整合、伝送路74から前記リン
グ復調回路および周波数変換回路への非接触による信号
の接続、さらに伝送路74から前記リング復調回路およ
び周波数変換回路への信号の伝達に際しての低損失化を
実現している。
【0069】磁気結合信号伝送装置の2次側コイル3
(14),4(15)から出力される信号は、リング復
調回路および周波数変換回路から変成器77、さらに受
信帯域通過形フィルタ78に供給され、所定の変調方式
で変調されている信号に復調される。この信号はさらに
復調器79により復調され映像信号や音声信号として出
力される。
【0070】実施の形態11.図14は、送受信アンテ
ナを前記実施の形態1あるいは前記実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置の1次側コイルへ接続し、2次側コイ
ルを構成する各コイルを送信系回路と受信系回路とに使
用したときの回路構成を示す回路ブロック図である。図
14において図2と同一または相当の部分については同
一の符号を付し説明を省略する。図において、80は図
2の等価回路で示す磁気結合信号伝送装置、81は送受
信アンテナである。82は磁気結合信号伝送装置80の
2次側コイル3(14)に接続された送信帯域通過形フ
ィルタ(送信用フィルタ)であり、2次側コイル3(1
4)をフィルタ構成素子の一部とした構成である。83
は2次側コイル4(15)に接続された受信帯域通過形
フィルタ(受信用フィルタ)であり、2次側コイル4
(15)をフィルタ構成素子の一部とした構成である。
【0071】次に動作について説明する。この実施の形
態では、磁気結合信号伝送装置の1次側コイル1(1
1),2(12)へ送受信アンテナ81を接続し、また
2次側コイル3(14)と送信帯域通過形フィルタ82
とを接続すると共に2次側コイル4(15)と受信帯域
通過形フィルタ83とを接続することで空中線共有器を
構成する。この空中線共有器の送信帯域通過形フィルタ
82の出力端子と受信帯域通過形フィルタ83の出力端
子を他の装置に接続することにより、周波数の異なる前
記他の装置から入力される送信信号と前記他の装置へ出
力される受信信号の分波を実現する。
【0072】この結果、送信系と受信系とを磁気結合信
号伝送装置80を用いて一体化した空中線共有器が実現
でき、さらに前記送信系と受信系とにおける低損失化と
インピーダンス変換も1つの磁気結合信号伝送装置によ
り容易に実現できる。
【0073】実施の形態12.図15は、送受信アンテ
ナを前記実施の形態1あるいは前記実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置の1次側コイルへ接続し、2次側コイ
ルの各コイルを送信系回路と受信系回路とに使用したと
きの回路構成を示す回路ブロック図である。図15にお
いて図14と同一または相当の部分については同一の符
号を付し説明を省略する。図において、85はアイソレ
ーション改善用の抵抗、86は送信帯域通過形フィルタ
(送信用フィルタ)、87は受信帯域通過形フィルタ
(受信用フィルタ)である。磁気結合信号伝送装置80
の2次側コイル3(14),4(15)は一端が共通接
続され接地され、2次側コイル3(14)の他端は送信
帯域通過形フィルタ86の出力側に接続され、また2次
側コイル4(15)の他端は受信帯域通過形フィルタ8
7の入力側に接続されている。
【0074】次に動作について説明する。この実施の形
態では、磁気結合信号伝送装置の1次側コイル1(1
1),2(12)へ送受信アンテナ81が接続され、ま
た2次側コイル3(14)と送信帯域通過形フィルタ8
6とが不平衡(2次側コイルの一方が信号線、他方が接
地線になっている)に接続され、さらに2次側コイル4
(15)と受信帯域通過形フィルタ87とが不平衡接続
されており、これらにより周波数の異なる送信信号と受
信信号の分波を行う空中線共有器を構成し、前記空中線
共有器が接続される他の装置との不平衡接続を実現し、
この空中線共有器の一体化と低損失化およびインピーダ
ンス変換を実現する。
【0075】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、同一の中心軸線に直交する面上に配置された複数
のコイルからなる第1のコイルおよび第2のコイルと、
前記第1のコイルおよび前記第2のコイルをそれぞれ構
成する複数のコイルを貫く中心磁路、前記第1のコイル
および前記第2のコイルをそれぞれ構成する複数のコイ
ルの外周面に沿って該外周面の略全体を覆う外周磁路と
から構成された磁気回路とを備えるように構成したの
で、磁気抵抗を小さくして信号の伝送効率を向上させる
ことができ、さらに前記第1のコイルおよび前記第2の
コイルを複数のコイルにより構成したので、前記複数の
コイルの各コイル間の接続の自由度が増加して、前記複
数のコイルの各コイル間の接続の仕方により信号増幅、
周波数変換、信号の分波および合成などを容易に実現す
ることを可能にする効果がある。
【0076】請求項2記載の発明によれば、複数のコイ
ルからなる第1のコイルおよび第2のコイルを、中心軸
線を同一にすると共に前記同一の中心軸線に直交する同
一の面上に配置するように構成したので、前記第1のコ
イルと前記第2のコイルとを組み合わせたときの中心軸
線方向の寸法を小さくすることが可能となり、また前記
第1のコイルと前記第2のコイルとの間の磁気的な結合
を良好に行うことが可能となって信号の伝送効率を向上
させることができ、さらに前記第1のコイルおよび前記
第2のコイルを複数のコイルにより構成したので、前記
複数のコイルの各コイル間の接続の自由度が増加して、
前記複数のコイルの各コイル間の接続の仕方により信号
増幅、周波数変換、信号の分波および合成などを容易に
実現することを可能にする効果がある。
【0077】請求項3記載の発明によれば、複数のコイ
ルからなる第1のコイルおよび第2のコイルを、中心軸
線を同一にすると共に前記同一の中心軸線に直交する異
なった面上にそれぞれ配置するように構成したので、前
記第1のコイルおよび第2のコイルが配置される面に平
行な方向から前記第1のコイルと前記第2のコイルとを
組み合わすことができ、また前記第1のコイルと前記第
2のコイルとの間の磁気的な結合を良好に行うことが可
能となって信号の伝送効率を向上させることができ、さ
らに前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを複数の
コイルにより構成したので、前記複数のコイルの各コイ
ル間の接続の自由度が増加して、前記複数のコイルの各
コイル間の接続の仕方により信号増幅、周波数変換、信
号の分波および合成などを容易に実現することを可能に
する効果がある。
【0078】請求項4記載の発明によれば、同軸構造に
組み合わされいずれか一方へコア部が形成された第1ヨ
ークおよび第2ヨークを有し、第1のコイルは、前記第
1ヨークあるいは前記第2ヨークのいずれか一方のヨー
クへ形成された前記コア部へ嵌着されており、また第2
のコイルは他方のヨークへ嵌着されており、中心磁路を
前記コア部で構成し、また外周磁路を前記第1ヨークお
よび前記第2ヨークで構成したので、垂直方向さらに水
平方向や斜め方向から加わる荷重に対し機械的強度を充
分大きくすることが可能となり、また前記第1のコイル
と前記第2のコイルとの間の磁気的な結合を良好に行う
ことが可能となって信号の伝送効率を向上させることが
できる効果がある。
【0079】請求項5記載の発明によれば、第1のコイ
ルは、筒形状の第1ヨークの一端部に形成された封止面
中央のコア部外周面に嵌着され、第2のコイルは一端部
に封止面を有する筒形状の第2ヨークの筒形状内面に嵌
着され、前記第1ヨークと前記第2ヨークとを中心軸線
の方向から組み合わすことで前記第1ヨークの筒形状内
面と前記筒形状の第2ヨークの外周面とを当接させ、さ
らに前記第1ヨークのコア部外周面に嵌着された第1の
コイルの外周面と前記第2ヨークの筒形状内面に嵌着さ
れた第2のコイルの内周面とを当接させ、さらに前記第
1ヨークの封止面中央に設けられた前記コア部の突端面
を前記第2ヨークの封止面へ当接させて、前記第1ヨー
クと前記第2ヨークとを同軸構造に組み合わせるように
構成したので、垂直方向さらに水平方向や斜め方向から
加わる荷重に対し機械的強度を充分大きくすることが可
能となり、また前記第1のコイルと前記第2のコイルと
の間の磁気的な結合を良好に行うことが可能となって信
号の伝送効率を向上させることができる効果がある。
【0080】請求項6記載の発明によれば、第1のコイ
ルを構成する一対のコイル間に第2のコイルを一体的に
組み込むための開口部を除き、密閉された中空部を構成
する第1ヨークと、該第1ヨークの前記中空部を構成す
る内面にそれぞれ中心軸線を共通にして形成され、前記
第1のコイルを構成する前記一対のコイルのそれぞれを
個別に固定した第1コイル側コア部とを有し、第2コイ
ル側コア部および該第2コイル側コア部に外嵌する前記
第2のコイルを、前記開口部から前記各第1コイル側コ
ア部の間へ挿入して前記各第1コイル側コア部の突端面
と当接させ、中心軸線を共通にして配置構成し、前記第
1コイル側コア部と前記第2コイル側コア部とで構成さ
れた中心磁路と前記第1ヨークにより構成された外周磁
路とにより磁気回路を形成するようにしたので、前記第
2のコイルを前記開口部から挿入して前記第1のコイル
と組み合わすことが可能になり、また前記第1のコイル
と前記第2のコイルとの間の磁気的な結合を良好に行う
ことが可能となって信号の伝送効率を向上させることが
でき、さらに前記第1のコイルおよび前記第2のコイル
を複数のコイルにより構成したので、前記複数のコイル
の各コイル間の接続の自由度が増加して、前記複数のコ
イルの各コイル間の接続の仕方により信号増幅、周波数
変換、信号の分波および合成などを容易に実現すること
を可能にする効果がある。
【0081】請求項7記載の発明によれば、第1ヨーク
を覆って磁束漏れを抑制する遮蔽ヨークを備えるように
構成したので、前記第1のコイルと第2のコイルとの間
の磁気的な結合を効率良く行うことが可能となって信号
の伝送効率が向上する効果がある。
【0082】請求項8記載の発明によれば、中心軸線を
同一にして該中心軸線に直交する面上に配置された複数
のコイルからなる第1のコイルと、該第1のコイルを構
成する複数のコイルを貫く中心磁路、前記第1のコイル
を構成する複数のコイルの外周面に沿って該外周面の全
体を覆う外周磁路とにより構成された磁気回路と、前記
中心磁路中に配置された磁界検出素子とを備えるように
構成したので、前記磁気回路に発生する磁束は前記磁界
検出素子に集中して前記第1のコイルと前記磁界検出素
子との間の磁気的な結合を良好に行うことが可能とな
り、前記第1のコイルから前記磁界検出素子への信号伝
達効率を向上させることが可能となり、さらに前記磁界
検出素子から前記第1のコイルへの信号や雑音の伝達が
阻止できるので、第1のコイルから前記磁界検出素子へ
の高品質な信号の伝達が実現できる効果がある。
【0083】請求項9記載の発明によれば、筒形状に構
成されると共に、前記筒形状の一端部に形成された封止
面中央に設けられたコア部を有し、前記コア部の外周面
に第1のコイルが嵌着された第1ヨークと、該筒形状に
構成された第1ヨークの他端部と突き合わされ前記第1
ヨークのコア部と対面する位置にコア部を形成した第2
ヨークと、前記第1ヨークの前記コア部の突端面と前記
第2ヨークの前記コア部の突端面との間に配置された磁
界検出素子とを備え、前記第1ヨークおよび前記第2ヨ
ークのコア部および前記磁界検出素子で中心磁路を構成
し、また前記第1ヨークおよび前記第2ヨークで外周磁
路を構成したので、前記突き合された前記第1ヨークと
前記第2ヨーク、さらに前記第1ヨークと前記第2ヨー
クとに形成されたコア部と、対面する前記それぞれのコ
ア部の突端面間に配置された磁界検出素子とにより、前
記第1のコイルと前記磁界検出素子との間の磁気的な結
合を良好に行うことが可能となり、前記第1のコイルか
ら前記磁界検出素子への信号伝達の効率を向上させるこ
とが可能となり、さらに前記磁界検出素子から前記第1
のコイルへの信号や雑音の伝達を阻止できるので、第1
のコイルから前記磁界検出素子への高品質な信号の伝達
を実現できる効果がある。
【0084】請求項10記載の発明によれば、第1ヨー
クおよび第2ヨークを覆って磁束漏れを抑制する遮蔽ヨ
ークを備えるように構成したので、第1のコイルと磁界
検出素子との間の磁気的な結合を効率良く行うことが可
能となって信号の伝送効率が向上する効果がある。
【0085】請求項11記載の発明によれば、第1のコ
イルあるいは第2のコイルを構成する各コイルの一端を
共通接続するように構成したので、前記各コイルと他の
回路との接続の仕方により信号増幅、周波数変換、信号
の分波および合成などを行う際に用いて好適な磁気結合
信号伝送装置が得られる効果がある。
【0086】請求項12記載の発明によれば、第1のコ
イルあるいは第2のコイルを構成する各コイルの一端を
共通接続し、該共通接続した前記各コイルの一端を接地
するように構成したので、前記各コイルと他の回路との
接続の仕方により、前記共通接続された各コイルを用い
ることで信号増幅、周波数変換、信号の分波および合成
などを行うのに好適な磁気結合信号伝送装置が得られる
効果がある。
【0087】請求項13記載の発明によれば、第1のコ
イルを構成する各コイルの一端を共通接続すると共に、
前記第1のコイルと磁界検出素子とを磁気回路により結
合するように構成したので、前記第1のコイルを構成す
る各コイルと他の回路との接続の仕方により信号増幅、
周波数変換、信号の分波および合成などを効率良く行う
ことを可能にする効果がある。
【0088】請求項14記載の発明によれば、送受信ア
ンテナと送信用フィルタおよび受信用フィルタとの間に
磁気結合信号伝送装置を介在させることで、前記送受信
アンテナと前記送信用フィルタおよび前記受信用フィル
タとの間での信号の伝達を行うように構成したので、前
記送受信アンテナで送受信される周波数の異なる送信信
号と受信信号とを1つの磁気結合信号伝送装置を用いる
だけで前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタで
それぞれ分波することが可能になる効果がある。
【0089】請求項15記載の発明によれば、直列接続
された複数のコイルからなる一端が接地された第1のコ
イルの他端へ送受信アンテナを接続し、さらに第2のコ
イルを構成する複数のコイルの内のいずれか1つのコイ
ルと送信用フィルタとを平衡接続すると共に、前記コイ
ルと異なる他の1つのコイルと受信用フィルタとを接続
することで、前記送受信アンテナと前記送信用フィルタ
および前記受信用フィルタとの間に磁気結合信号伝送装
置を介在させるように構成したので、周波数の異なる送
信信号と受信信号との分波を行う空中線共有器を構成で
き、前記送信用フィルタで行う送信信号に対するフィル
タ処理と前記受信用フィルタで受信信号に対して行うフ
ィルタ処理とを共通の磁気結合信号伝送装置の第2のコ
イルを構成する前記各コイルを介してそれぞれ実現でき
る効果がある。
【0090】請求項16記載の発明によれば、直列接続
された複数のコイルからなる一端が接地された第1のコ
イルの他端へ送受信アンテナを接続し、さらに第2のコ
イルを構成する一端が共通接続され接地されたフィルタ
構成要素として用いられる複数のコイルの各他端を送信
用フィルタと受信用フィルタとにそれぞれ不平衡接続し
て、前記送受信アンテナと前記送信用フィルタおよび前
記受信用フィルタとの間に磁気結合信号伝送装置を介在
させるように構成したので、周波数の異なる送信信号と
受信信号との分波を行う空中線共有器を構成でき前記送
信用フィルタで行う送信信号に対するフィルタ処理と前
記受信用フィルタで受信信号に対して行うフィルタ処理
とを、1つの磁気結合信号伝送装置を用いて行うことが
可能になる効果がある。
【0091】請求項17記載の発明によれば、第1のコ
イルを構成するそれぞれのコイルをプッシュプル増幅回
路の増幅素子へ接続し、前記プッシュプル増幅回路で増
幅された送信信号の正極性および負極性の増幅出力を前
記それぞれのコイルで得て、さらに前記それぞれのコイ
ルと磁気的に結合した第2のコイルを構成する直列接続
されたコイルを空中線共有器へ接続して、前記プッシュ
プル増幅回路と前記空中線共有器との間へ送信信号伝達
用として磁気結合信号伝送装置を介在させるように構成
したので、前記プッシュプル増幅回路と前記空中線共有
器との間の整合を良好にしてプッシュプル増幅回路の出
力を前記空中線共有器へ効率良く伝達できる効果があ
る。
【0092】請求項18記載の発明によれば、第2のコ
イルを構成する直列接続されたコイルを空中線共有器へ
接続し、さらに第1のコイルを構成する一端が共通接続
され接地されたそれぞれのコイルの他端を低雑音増幅器
へ接続することで、前記空中線共有器と前記低雑音増幅
器との間へ受信信号伝達用として磁気結合信号伝送装置
を介在させるように構成したので、前記空中線共有器と
前記低雑音増幅器との間の整合を良好にして前記空中線
共有器の出力を効率良く前記低雑音増幅器へ伝達できる
効果がある。
【0093】請求項19記載の発明によれば、プッシュ
プル増幅回路で増幅された送信信号の正極性および負極
性の増幅出力を得るためのコイルとして第1のコイルを
構成するそれぞれのコイルを前記プッシュプル増幅回路
の増幅素子へ接続し、さらに第2のコイルを構成する直
列接続されたコイルを空中線共有器へ接続することで、
前記プッシュプル増幅回路と前記空中線共有器との間へ
磁気結合信号伝送装置を送信信号伝達用として介在さ
せ、また前記磁気結合信号伝送装置と異なる磁気結合信
号伝送装置の第2のコイルを構成する直列接続されたコ
イルを空中線共有器へ接続し、さらに第1のコイルを構
成する一端が共通接続され接地されたそれぞれのコイル
の他端を低雑音増幅器へ接続することで、前記空中線共
有器と前記低雑音増幅器との間へ送信信号伝達用および
受信信号伝達用として個別の磁気結合信号伝送装置を介
在させるように構成したので、前記プッシュプル増幅回
路と前記空中線共有器との間の整合や前記空中線共有器
と前記低雑音増幅器との間の整合を良好にして、前記プ
ッシュプル増幅回路と前記空中線共有器との間の接続お
よび前記空中線共有器と前記低雑音増幅器との間の接続
を効率良く行うことができる効果がある。
【0094】請求項20記載の発明によれば、第1のコ
イルを構成する一端が共通接続され接地されたそれぞれ
のコイルを変調回路の出力を得るためのコイルとして使
用し、さらに前記第1のコイルと磁気結合した第2のコ
イルを構成する直列接続されたコイルの両端を伝送路へ
接続し、前記変調回路の出力を前記伝送路へ供給するコ
イルとして前記第2のコイルを使用することで、前記変
調回路と前記伝送路との間へ磁気結合信号伝送装置を介
在させるように構成したので、前記変調回路と前記伝送
路との間の整合を良好にして、前記変調回路と前記伝送
路との間の接続を効率良く行うことができる効果があ
る。
【0095】請求項21記載の発明によれば、局部発振
器から2次側の中点へ局部発振周波数信号が供給される
変成器を介して該変成器の前記2次側と接続されたリン
グ変調回路へ被変調信号を供給し、さらに第1のコイル
を構成する一端が共通接続され接地されたそれぞれのコ
イルを前記リング変調回路の出力を得るためのコイルと
して使用し、さらに前記第1のコイルと磁気結合した第
2のコイルを構成する直列接続されたコイルの両端を伝
送路へ接続し、前記リング変調回路の出力を前記第2の
コイルにより前記伝送路へ出力することにより、前記リ
ング変調回路と前記伝送路との間へ磁気結合信号伝送装
置を介在させるように構成したので、前記リング変調回
路と前記伝送路との間の整合を良好にして、前記リング
変調回路と前記伝送路との間の接続を効率良く行うこと
ができる効果がある。
【0096】請求項22記載の発明によれば、第1のコ
イルを構成する直列接続されて一端が接地されたコイル
の他端を変調信号が送られてくる伝送路へ接続し、さら
に第2のコイルを構成する一端が共通接続され接地され
たそれぞれのコイルを復調回路へ接続して、前記伝送路
と前記復調回路との間へ磁気結合信号伝送装置を介在さ
せるように構成したので、前記伝送路と前記復調回路と
の間の整合を良好にして、前記伝送路と前記変調回路と
の間の接続を効率良く行うことができる効果がある。
【0097】請求項23記載の発明によれば、第1のコ
イルを構成する直列接続されて一端が接地されたコイル
の他端を変調信号が送られてくる伝送路へ接続し、さら
に第2のコイルを構成する一端が共通接続され接地され
たそれぞれのコイルの他端をリング復調回路へ接続する
ことで、前記第2のコイルを前記リング復調回路へ前記
変調信号を入力するためのコイルとして使用し、前記リ
ング復調回路により復調された信号を、局部発振器から
1次側の中点へ局部発振周波数信号が供給される変成器
を介して取り出すことで、前記伝送路と前記リング復調
回路との間へ磁気結合信号伝送装置を介在させるように
構成したので、前記伝送路と前記リング復調回路との間
の整合を良好にして、前記伝送路と前記リング変調回路
との間の接続を効率良く行うことができる効果がある。
【0098】請求項24記載の発明によれば、平衡出力
増幅器の出力端子へ、第1のコイルを構成する一端が共
通接続され接地されたそれぞれのコイルの他端を接続
し、さらに磁界検出素子の出力を増幅器へ入力すること
で、前記平衡出力増幅器と前記増幅器との間へ磁気結合
信号伝送装置を介在させるように構成したので、同相雑
音を除去することを可能にして高品質な信号を前記平衡
出力増幅器から前記増幅器へ効率良く伝達できる効果が
ある。
【0099】請求項25記載の発明によれば、第1のコ
イルを構成する一対のコイルの内のいずれか一方のコイ
ルを平衡出力増幅器の出力端子へ接続すると共に、他方
のコイルを前記平衡出力増幅器の出力を一定にするため
の帰還系へ接続し、前記平衡出力増幅器の出力を安定さ
せるための帰還系の前記平衡出力増幅器の出力検出用の
コイルとして使用し、さらに磁界検出素子の出力を増幅
器へ入力することで、前記平衡出力増幅器と前記増幅器
との間へ磁気結合信号伝送装置を介在させるように構成
したので、前記第1のコイルと前記磁界検出素子との間
を磁気結合する磁気回路の飽和を回避することを可能に
して、前記平衡出力増幅器から前記増幅器への信号の伝
達を効率良く行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による磁気結合信号
伝送装置の構成を示す断面構造図である。
【図2】 この発明の実施の形態1および実施の形態2
による磁気結合信号伝送装置の電気的な等価回路図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態1による磁気結合信号
伝送装置を90゜位相変換器あるいは分配器として使用
する際の1次側コイルおよび2次側コイルの接続を示す
結線図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による磁気結合信号
伝送装置の構成を示す断面構造図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による磁気結合信号
伝送装置の組み立ての際の組み合わせ方向を示す説明図
である。
【図6】 この発明の実施の形態3による磁気結合信号
伝送装置の構成を示す断面構造図である。
【図7】 実施の形態3による磁気結合信号伝送装置を
適用した回路構成を示す回路ブロック図である。
【図8】 実施の形態3による磁気結合信号伝送装置を
適用した回路構成を示す回路ブロック図である。
【図9】 実施の形態3による磁気結合信号伝送装置を
適用した回路構成を示す回路ブロック図である。
【図10】 実施の形態3による磁気結合信号伝送装置
を適用した回路構成を示す回路ブロック図である。
【図11】 実施の形態1あるいは実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置を用いて送受信系の回路とアンテナ部
の回路との接続を行った際の回路構成を示す回路図であ
る。
【図12】 実施の形態1あるいは実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置を用いた送信系回路の構成を示す回路
ブロック図である。
【図13】 実施の形態1あるいは実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置を用いた受信系回路の構成を示す回路
ブロック図である。
【図14】 実施の形態1あるいは実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置を送信系回路と受信系回路とに使用し
たときの回路構成を示す回路ブロック図である。
【図15】 実施の形態1あるいは実施の形態2の磁気
結合信号伝送装置を送信系回路と受信系回路とに使用し
たときの回路構成を示す回路ブロック図である。
【図16】 従来の磁気結合信号伝送装置として特開平
6−29128号公報に示されたコネクタの断面構造を
示す構造図である。
【符号の説明】
1,2,11,12,21,22 1次側コイル(第1
のコイル)、3,4,14,15 2次側コイル(第2
のコイル)、6 磁性体(第2コイル側コア部)、7
内部磁性体(第1ヨーク)、7a,7b コア部(第1
コイル側コア部)、7c,8b 開口部、8 外部磁性
体(遮蔽ヨーク)、13 磁性体(第1ヨーク)、13
a,23b,25b コア部、13b,16b,23a
封止面、16 磁性体(第2ヨーク)、23 上側内
部磁性体(第1ヨーク)、24上側外部磁性体(遮蔽ヨ
ーク)、25 下側内部磁性体(第2ヨーク)、26下
側外部磁性体(遮蔽ヨーク)、27 ホール素子(磁界
検出素子)、33 差動増幅器(平衡出力増幅器)、3
3a,33b 出力端子、34,42 増幅器、52
a,52b 電界効果トランジスタ(増幅素子)、54
空中線共有器、56 低雑音増幅器、62,77 変
成器、63,76 局部発振器、65,74 伝送路、
81 送受信アンテナ、82,86 送信帯域通過形フ
ィルタ(送信用フィルタ)、83,87 受信帯域通過
形フィルタ(受信用フィルタ)。

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線を同一にして該中心軸線に直交
    する面上に配置された複数のコイルからなる第1のコイ
    ルおよび第2のコイルと、前記第1のコイルおよび前記
    第2のコイルをそれぞれ構成する複数のコイルを貫く中
    心磁路、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルをそ
    れぞれ構成する複数のコイルの外周面に沿って該外周面
    の略全体を覆う外周磁路とから構成された磁気回路とを
    備えた磁気結合信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 複数のコイルからなる第1のコイルおよ
    び第2のコイルは、中心軸線を同一にして該中心軸線に
    直交する同一の面上に配置されていることを特徴とする
    請求項1記載の磁気結合信号伝送装置。
  3. 【請求項3】 複数のコイルからなる第1のコイルおよ
    び第2のコイルは、中心軸線を同一にして該中心軸線に
    直交する異なった面上にそれぞれ配置されていることを
    特徴とする請求項1記載の磁気結合信号伝送装置。
  4. 【請求項4】 同軸構造に組み合わされ、いずれか一方
    にコア部が形成された第1ヨークおよび第2ヨークと、
    前記ヨークのいずれか一方に形成された前記コア部に嵌
    着された第1のコイルと、他方の前記ヨークに嵌着され
    た第2のコイルと、前記コア部で構成された中心磁路、
    前記第1ヨークおよび前記第2ヨークで構成された外周
    磁路とから形成される磁気回路とを備えていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の磁気結合信号伝
    送装置。
  5. 【請求項5】 筒形状の第1ヨークの一端部に形成され
    た封止面中央のコア部外周面に嵌着された第1のコイル
    と、一端部に封止面を有する筒形状の第2ヨークの筒形
    状内面に嵌着された第2のコイルと、前記第1ヨークと
    前記第2ヨークとを中心軸線の方向から組み合わすこと
    で前記第1ヨークの筒形状内面と前記筒形状の第2ヨー
    クの外周面とを当接させ、前記第1ヨークのコア部外周
    面に嵌着された第1のコイルの外周面と前記第2ヨーク
    の筒形状内面に嵌着された第2のコイルの内周面とを当
    接させ、前記第1ヨークの封止面中央に設けられた前記
    コア部の突端面を前記第2ヨークの封止面へ当接させ
    て、前記第1ヨークと前記第2ヨークとを同軸構造に組
    み合わせ、前記コア部で構成された中心磁路と前記第1
    ヨークおよび前記第2ヨークで構成された外周磁路とに
    より形成される磁気回路とを備えていることを特徴とす
    る請求項4記載の磁気結合信号伝送装置。
  6. 【請求項6】 第1のコイルを構成する一対のコイル間
    に第2のコイルを一体的に組み込むための開口部を有
    し、該開口部を除き密閉された中空部を構成する第1ヨ
    ークと、該第1ークの前記中空部を構成する内面にそれ
    ぞれ中心軸線を共通にして形成され、前記第1のコイル
    を構成する前記一対のコイルのそれぞれを個別に固定し
    た第1コイル側コア部と、該第1コイル側コア部と前記
    第2コイル側コア部とから構成された中心磁路と前記第
    1ヨークにより構成された外周磁路とからなる磁気回路
    とを備え、前記第2コイル側コア部および該第2コイル
    側コア部に外嵌する前記第2のコイルを、前記開口部か
    ら前記第1コイル側コア部間へ中心軸線を共通にして挿
    入し前記第2コイル側コア部を該第1コイル側コア部の
    突端面と当接させて前記第1のコイルと前記第2のコイ
    ルとを一体的に組み合わせて構成したことを特徴とする
    請求項1または請求項3記載の磁気結合信号伝送装置。
  7. 【請求項7】 第1ヨークを覆って磁束漏れを抑制する
    遮蔽ヨークを備えていることを特徴とする請求項6記載
    の磁気結合信号伝送装置。
  8. 【請求項8】 中心軸線を同一にして該中心軸線に直交
    する面上に配置された複数のコイルからなる第1のコイ
    ルと、該第1のコイルを構成する複数のコイルを貫く中
    心磁路、前記第1のコイルを構成する複数のコイルの外
    周面に沿って該外周面の全体を覆う外周磁路とにより構
    成された磁気回路と、前記中心磁路中に配置された磁界
    検出素子とを備えた磁気結合信号伝送装置。
  9. 【請求項9】 筒形状に構成されると共に、前記筒形状
    の一端部に形成された封止面中央に設けられたコア部を
    有し、前記コア部の外周面に第1のコイルが嵌着された
    第1ヨークと、該筒形状に構成された第1ヨークの他端
    部と突き合わされ前記第1ヨークのコア部と対面する位
    置にコア部を有した第2ヨークと、前記第1ヨークの前
    記コア部の突端面と前記第2ヨークの前記コア部の突端
    面との間に配置された磁界検出素子と、前記第1ヨーク
    および前記第2ヨークのコア部および前記磁界検出素子
    で構成された中心磁路と前記第1ヨークおよび前記第2
    ヨークで構成された外周磁路とからなる磁気回路とを備
    えていることを特徴とする請求項8記載の磁気結合信号
    伝送装置。
  10. 【請求項10】 第1ヨークおよび第2ヨークを覆って
    磁束漏れを抑制する遮蔽ヨークを備えていることを特徴
    とする請求項8または請求項9記載の磁気結合信号伝送
    装置。
  11. 【請求項11】 第1のコイルあるいは第2のコイルを
    構成する各コイルの一端が共通接続されていることを特
    徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記
    載の磁気結合信号伝送装置。
  12. 【請求項12】 第1のコイルあるいは第2のコイルを
    構成する各コイルの一端が共通接続されており、前記共
    通接続されている前記各コイルの一端を接地したことを
    特徴とする請求項11記載の磁気結合信号伝送装置。
  13. 【請求項13】 第1のコイルを構成する各コイルの一
    端が共通接続されていることを特徴とする請求項8から
    請求項10のうちのいずれか1項記載の磁気結合信号伝
    送装置。
  14. 【請求項14】 送受信アンテナと送信用フィルタおよ
    び受信用フィルタとの間に介在させ、前記送受信アンテ
    ナと前記送信用フィルタおよび前記受信用フィルタとの
    間での信号の伝達を行い、前記送受信アンテナで送受信
    される周波数の異なる送信信号と受信信号とを前記送受
    信アンテナと前記送信用フィルタおよび前記受信用フィ
    ルタとの間で伝送することを可能にする請求項1から請
    求項7、請求項11のうちのいずれか1項記載の磁気結
    合信号伝送装置。
  15. 【請求項15】 直列接続された複数のコイルからなる
    一端が接地された第1のコイルの他端は送受信アンテナ
    と接続され、第2のコイルを構成する複数のコイルの内
    のいずれか1つのコイルは送信用フィルタと接続され、
    前記コイルと異なる他の1つのコイルが受信用フィルタ
    と接続されていることを特徴とする請求項14記載の磁
    気結合信号伝送装置。
  16. 【請求項16】 直列接続された複数のコイルからなる
    一端が接地された第1のコイルの他端が送受信アンテナ
    と接続され、第2のコイルを構成する一端が共通接続さ
    れ接地されたフィルタ構成要素として用いられる複数の
    コイルのそれぞれが、送信用フィルタと受信用フィルタ
    とに不平衡接続されていることを特徴とする請求項14
    記載の磁気結合信号伝送装置。
  17. 【請求項17】 送信信号の正極性および負極性の増幅
    出力を得る第1のコイルを構成するそれぞれのコイル
    と、前記それぞれのコイルと磁気結合し空中線共有器へ
    接続された第2のコイルを構成する直列接続されたコイ
    ルとを備えたことを特徴とする請求項11記載の磁気結
    合信号伝送装置。
  18. 【請求項18】 第2のコイルを構成する直列接続され
    たコイルが空中線共有器へ接続され、第1のコイルを構
    成する一端が共通接続され接地されたそれぞれのコイル
    の他端は低雑音増幅器へ接続されていることを特徴とす
    る請求項11または請求項12記載の磁気結合信号伝送
    装置。
  19. 【請求項19】 プッシュプル増幅回路で増幅された送
    信信号の正極性および負極性の増幅出力を得るためのコ
    イルとして第1のコイルを構成するそれぞれのコイルが
    前記プッシュプル増幅回路の増幅素子へ接続され、第2
    のコイルを構成する直列接続されたコイルが空中線共有
    器へ接続され、受信信号を受ける第2のコイルを構成す
    る直列接続されたコイルが空中線共有器へ接続され、第
    1のコイルを構成する一端が共通接続され接地されたそ
    れぞれのコイルの他端が低雑音増幅器へ接続されている
    ことを特徴とする請求項11または請求項12記載の磁
    気結合信号伝送装置。
  20. 【請求項20】 第1のコイルを構成する一端が共通接
    続され接地されたそれぞれのコイルを変調回路の出力を
    得るためのコイルとして使用し、前記第1のコイルと磁
    気結合した第2のコイルを構成する直列接続されたコイ
    ルの両端が伝送路へ接続されて、前記変調回路の出力を
    前記伝送路へ供給するコイルとして前記第2のコイルが
    使用されていることを特徴とする請求項11または請求
    項12記載の磁気結合信号伝送装置。
  21. 【請求項21】 変調回路はリング変調回路および周波
    数変換回路として構成され、被変調信号は、局部発振器
    から2次側の中点へ局部発振周波数信号が供給される変
    成器を介して該変成器の2次側と接続された前記リング
    変調回路および周波数変換回路へ供給されることを特徴
    とする請求項20記載の磁気結合信号伝送装置。
  22. 【請求項22】 第1のコイルを構成する直列接続され
    て一端が接地されたコイルの他端は変調信号の送られて
    くる伝送路へ接続され、第2のコイルを構成する一端が
    共通接続され接地されたそれぞれのコイルの他端は復調
    回路へ接続されて前記復調回路へ前記変調信号を入力す
    るためのコイルとして使用されていることを特徴とする
    請求項11記載の磁気結合信号伝送装置。
  23. 【請求項23】 復調回路はリング復調回路および周波
    数変換回路として構成され、前記リング復調回路および
    周波数変換回路により復調された信号は、局部発振器か
    ら1次側の中点へ局部発振周波数信号が供給される変成
    器を介して取り出されることを特徴とする請求項22記
    載の磁気結合信号伝送装置。
  24. 【請求項24】 第1のコイルを構成する一端が共通接
    続され接地されたそれぞれのコイルの他端が平衡出力増
    幅器の出力端子へ接続され、前記第1のコイルと磁気結
    合した磁界検出素子の出力が増幅器へ接続されているこ
    とを特徴とする請求項8から請求項10、請求項13の
    うちのいずれか1項記載の磁気結合信号伝送装置。
  25. 【請求項25】 第1のコイルを構成する一対のコイル
    の内のいずれか一方のコイルが平衡出力増幅器の出力端
    子へ接続され、他方のコイルは前記平衡出力増幅器の出
    力を一定にするための帰還系へ接続されて、前記帰還系
    の前記平衡出力増幅器の出力検出用のコイルとして使用
    され、磁界検出素子の出力が増幅器へ接続されているこ
    とを特徴とする請求項8から請求項10のうちのいずれ
    か1項記載の磁気結合信号伝送装置。
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