JP3168860B2 - スリッター装置及びスリッター装置の刃物移動装置 - Google Patents

スリッター装置及びスリッター装置の刃物移動装置

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JP3168860B2
JP3168860B2 JP04617395A JP4617395A JP3168860B2 JP 3168860 B2 JP3168860 B2 JP 3168860B2 JP 04617395 A JP04617395 A JP 04617395A JP 4617395 A JP4617395 A JP 4617395A JP 3168860 B2 JP3168860 B2 JP 3168860B2
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▲ひろし▼ 片岡
博 鈴木
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株式会社片岡機械製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の刃物をそれぞれ
帯状シートから退避した退避位置と帯状シートに切り込
んだ切込位置とに選択的につけることができ、切込位置
についた刃物により走行中の帯状シートを複数の多様な
幅の細幅シートに分割するスリッター装置及びスリッタ
ー装置の刃物移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述のスリッター装置は、例えば
特開昭62−297090号公報に記載されているよう
に、各刃物ごとに刃物台を備え、各刃物台には、刃物を
取り付けるための、支軸を中心に揺動可能な支持腕と、
一端を該刃物台に、他端を支持腕に連結した流体圧シリ
ンダを備えている。そして、この流体圧シリンダを遠隔
操作して刃物を切込位置につけたり、退避位置につけた
りする。
【0003】また、このスリッター装置は、刃物台を移
動するために、刃物台を貫通するネジ軸と、刃物台に回
転可能に設けられ、上記ネジ軸に螺合するめねじと、上
記刃物台に設けられ、上記めねじと係合可能な摩擦部材
を当該めねじに対して係合または離脱させる係合離脱機
構等を備えている。また、所定の位置に移動した刃物台
をその位置に固定するために、クランプ片と、該クラン
プ片を案内支持梁の案内面に押し付ける流体圧シリンダ
とを備えている。更に、刃物台の作業領域内に設定した
基準位置に刃物台が達したことを検出するために、刃物
台の案内支持梁沿いに刃物台ごとに検知センサを備えて
いる。
【0004】また、特公平3−75319号公報に開示
されるように、刃物を備えた刃物台を左右方向に配置し
た軸もしくは軌条に対してスライド可能に取り付け、前
記軸もしくは軌条に沿って移動可能であって刃物台を把
持して所定位置まで移動させる把持装置を備えると共
に、刃物台に回動可能に取りつけた左右一対の軸にロッ
クカムをいずれも偏心させて取り付け、左右2個の偏心
しているロックカムが上刃側の軸若しくは軌条を左右2
個所で押圧したとき刃物台を上刃側の軸もしくは軌条に
対して固定するロック装置を備えたスリッター装置があ
る。そして、上記公報に開示された把持装置は、開閉可
能な左右一対の把持腕からなり、両把持腕が閉じること
により刃物台のを左右両側から挟持する。そして、把持
装置が刃物台を把持するに当って、他の刃物台が邪魔に
ならないよう、両把持腕を取り付けた移動台を傾け、両
把持腕を刃物台から退避させた状態て移動させることが
できるようになっている。そして、ロック装置は前記移
動台に取り付けたシリンダーを作動させ、そのロッドを
一対のロックカムの押圧力解除用の部材に押し付けるこ
とでロックが強制的に解除されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、スリッター装
置で分割した細幅シートの用途は多岐にわたり、一つの
分割工程で帯状シートを2、3条から多数条まで多様に
分割数を変えて分割し、非常に幅の狭いシートや幅の広
いシートを得なければならない場合がある。その場合、
多数の刃物を備えるスリッター装置が必要になる。
【0006】ところが、特開昭62−297090号公
報に記載されたスリッター装置は各刃物台ごとに刃物を
帯状シートに対して進退させるための流体圧シリンダを
備えるものであるので、多数の刃物を備える場合には多
数の流体圧シリンダが必要になり装置のコストが高くな
る。また、流体圧シリンダは、多様な位置に移動する刃
物台上に設けてあるので、流体圧シリンダに動力を供給
するためのホースを設けるには、大きな空間が必要であ
る。更に、長期間使用していると刃物台の繰り返し移動
によるホースの破損や、移動機構の動作不良が生じ易く
なる。そして、その確率は刃物台の数が多いほど高くな
り、保守作業が面倒になる。
【0007】しかも、流体圧シリンダを、その駆動力を
低下させずに小型化するには限界があるので、刃物台の
本体の幅を狭くすることができたとしても、刃物台の幅
を狭くすることは難しく、その装置によるシートの最小
分割幅を、必要とするシートの最小幅より小さくできな
いことが多い。そして、その場合には、人手により刃物
を退避位置と切込位置にセットするスリッター装置を用
いる。そのため分割位置変更作業に非常に手間がかか
り、生産性を向上させることができない。
【0008】また、特開昭62−297090号公報に
記載されたスリッター装置では、刃物を移動するため
に、各刃物台ごとに、帯状シート幅方向に伸びたネジ軸
に螺合するめねじや、該刃物台を固定するためのクラン
プ片を案内面に押し付ける流体圧シリンダ、及び係合離
脱機構を作動させる流体圧シリンダ等の動力装置を備え
るので、スリッター装置が刃物を多数備え、非常に幅の
狭いシートを得なければならない場合には、刃物台に設
けたこれらの動力装置や係合離脱機構等により、刃物台
の幅を狭くできず、装置構造が複雑になるなど、上述の
刃物を進退させるための流体圧シリンダと同様な問題を
生じる。
【0009】また、特公平3−75319号公報に開示
された刃物の移動装置では、一対の把持腕で刃物台を両
側から挟持するので、把持腕を開閉する機構と把持腕を
刃物に対して進退させる機構とが必要である。そして、
刃物台を移動移動するたびに、把持腕の進退動作及び開
閉動作をするので、個々の刃物台の移動時間が長くな
る。そのため、多数の刃物を備える場合には各刃物台の
移動時間が累積して能率が低下する。また、移動台には
一対の把持腕を開閉させるためのシリンダ装置だけでな
く、刃物台のロックを解除するための流体圧シリンダを
備える。したがって、把持装置の構造や制御装置が複雑
になる。
【0010】本発明は、上述のような問題に鑑みてなさ
れたもので、多数の刃物を個々の刃物台に備え、刃物台
の帯状シート幅方向へ移動させて刃物を帯状シート面に
選択的に進出させることにより、分割数や分割幅を多様
に変更することができるスリッター装置において、その
装置によるシートの最小分割幅を小さくすることがで
き、かつ刃物台の移動作業及び刃物のシート面への進退
作業の省力化を図ることができる構造が簡単なスリッタ
ー装置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、多数の刃物を備え、刃物
台の幅が狭い場合にも適用でき、かつ構造が簡単で個々
の刃物の位置替えに要する時間を短縮できる、スリッタ
ー装置の刃物移動装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のスリッター装置は、帯状シートの幅方向に平
行にスライド可能に設けた、刃物を個別に装備する複数
の刃物台と、帯状シートの幅方向に伸びた係止部材にバ
ネによって押し付けられる、刃物台を固定するための該
刃物台に設けたクランプ片と、帯状シートの幅方向に平
行に駆動される移動体を前記刃物台に係合させると共に
前記クランプ片を前記バネに逆らって駆動して刃物台の
固定を解除し、該刃物台を前記帯状シートの幅方向に平
行に移動させて所要位置につけることができる送り装置
とからなる刃物移動装置を備え、前記刃物をそれぞれ帯
状シートから退避した退避位置又は帯状シートに切り込
んだ切込位置のいずれか一方に選択してつけることがで
き、切込位置についた刃物により走行中の帯状シートを
複数の細幅シートに分割するスリッター装置であって、
前記送り装置の移動体に設けた、進退可能な操作腕及び
該操作腕の進退駆動装置と、前記帯状シートのほぼ全幅
にわたって伸び、かつ待機位置から前記刃物台付近へ帯
状シートの長手方向に進出可能に設けた横棒及び該横棒
を進退させる横棒駆動装置と、前記刃物を保持し、かつ
前記操作腕の進出を受けて前記刃物を退避位置から帯状
シートの切込位置に付けるよう運動する、前記刃物台に
設けた可動腕と、前記刃物が退避位置に後退する方向に
前記可動腕を付勢する、前記刃物台に設けた可動腕付勢
用バネと、前記可動腕が刃物を切込位置につけたとき前
可動腕付勢用バネによる可動腕の復帰を阻止し、かつ
前記横棒の進出を受けて前記可動腕の復帰の阻止を解く
ことができる、前記刃物台に設けた戻り防止機構とを備
えることを特徴とする。
【0013】また、前記可動腕を帯状シートの幅方向に
平行な支軸で枢支して刃物台に設け、前記操作腕の進出
運動をカム機構又はリンク機構により前記可動腕の揺動
運動に変換するようにすることができる。
【0014】また、構造を更に簡素にすると共に刃物の
確実な進退動作を得るために、本発明のスリッター装置
は、前記送り装置の移動体に設けた、進退可能な操作腕
及び該操作腕の進退駆動装置と、前記帯状シートのほぼ
全幅にわたって伸び、かつ待機位置から前記刃物台付近
へ帯状シートの長手方向に進出可能に設けた横棒及び該
横棒を進退させる横棒駆動装置と、前記刃物を保持す
る、前記刃物台に前記帯状シートの幅方向に平行な支軸
によって枢着した可動腕と、前記刃物台に設けた、前記
刃物が退避位置につく方向に前記可動腕を付勢する可動
腕付勢用バネと、前記可動腕に前記支軸に平行なピンで
枢着され、前記移動体から進出した操作腕により押され
るレバーと、前記レバーの下部に設けたローラと、前記
操作腕が進出したとき前記ピンと前記支軸を結ぶ軸線
と、前記ピンと前記ローラとを結ぶ軸線とのなす交差角
が、次第に直角に近づくように前記ローラを支える
記刃物台に設けた支持面と、前記可動腕が刃物を切込位
置につけたとき、前記交差角が直角よりも大きくなった
位置で前記ローラの更なる転進を阻止する前記支持面に
設けたノッチと、前記ローラが前記ノッチから後退する
方向に前記レバーが傾くように、前記待機位置から進出
した横棒に係合する、前記レバーに設けた係合部とを備
えたものであるのが望ましい。
【0015】本発明の刃物移動装置は、走行中の帯状シ
ートを複数の細幅シートに分割するための複数の刃物を
個別に装備する、帯状シートの幅方向に平行にスライド
可能に設けた複数の刃物台と、帯状シートの幅方向に伸
びた係止部材にバネによって押し付けられる、刃物台を
固定するための該刃物台に設けたクランプ片と、帯状シ
ートの幅方向に平行に駆動される移動体を前記刃物台に
係合させると共に前記クランプ片を前記バネに逆らって
駆動して刃物台の固定を解除し、該刃物台を前記帯状シ
ートの幅方向に平行に移動させて所要位置につけること
ができる送り装置とからなる刃物移動装置であって、前
記刃物台の前記送り装置側に、内側面が奥へ行くほど狭
くなるように傾斜した凹部を設け、前記送り装置は、前
記凹部に嵌まる端部をもち前記移動体の移動方向に直角
に進退可能に設けた係合体と、該係合体を進退させるた
めの係合体駆動装置とを前記移動体に備えることとし、
前記係合体の端部を前記凹部に進出させて嵌めたとき、
前記クランプ片がバネに抗して押し戻されるように前記
係合体の進出運動を前記クランプ片に伝える運動伝達手
段を前記刃物台に設けたことを特徴とする。
【0016】また、前記凹部を先端へゆくほど幅が狭く
なるように傾斜した側面をもつ凸部に代えると共に、前
記係合体を、前記凸部に嵌め合わせ可能な凹部をもつ係
合体に代えてもよい。また、刃物の現在位置を、装置構
造を複雑にすることなく検出するために、刃物位置を検
出するための検知装置を送り装置の移動体上に備えると
よい。また、前記刃物台にそれぞれ該刃物台の本体より
幅の広いスライド体を備えると共に、該スライド体を、
帯状シート幅方向に平行に伸びかつ並列に設けた二つの
案内支持体に交互に振り分けてスライド可能に取り付
け、前記刃物台に、隣の刃物台のスライド体を受け入れ
る空所を設けるのが望ましい。また、前記クランプ片を
帯状シートの幅方向に平行なピンで刃物台に枢着し、前
記クランプ片の係合部と前記ピンとの距離より、前記
と前記係止部材との距離が短くなるように前記クラン
プ片と前記係止部材が係合する位置で、前記係止部材を
全ての前記刃物台に対してスライド可能に貫通させて該
係止部材の両端を固定するとよい。
【0017】更に、これらの刃物移動装置を本発明のス
リッター装置において刃物移動装置として用いるとよ
い。
【0018】
【作用】本発明のスリッター装置では、分割位置を変更
するとき、送り装置の移動体を、位置を変える必要のあ
る刃物台に対応する位置に移動させて刃物台に係合させ
ると同時に刃物台の固定を解除し、移動体を刃物台と共
に目的の位置まで移動させ、その位置で刃物台との係合
を解除すると同時に刃物台を係止部材に係合させて固定
する。そして、このようにして、移動する必要のある全
ての刃物台を逐次移動する。刃物を切り込み位置につけ
る必要がある場合は、移動体が刃物台を移動させるため
に、その刃物台に対応する位置についている間に、操作
腕を進退駆動装置により進出させ、その直後に後退させ
る。そうすると、操作腕の進出運動が刃物を保持した可
動腕に伝達され、可動腕が可動腕付勢用バネに抗して揺
動又はスライドし、刃物が切込位置に進出する。刃物が
切込位置へ進出すると戻り防止機構が働き、可動腕付勢
用バネによる可動腕の復帰を阻止するので、操作腕を移
動体内に後退させても刃物は退避位置に復帰しない。ま
た、刃物を移動する必要がなくても、切り込み位置へ進
出させる必要があるものに対しては、移動体をその刃物
台に対応する位置に移動させる。そして、上述のように
刃物を進退させる。また、刃物を退避位置へ復帰させる
には横棒を進出させる。そして、横棒は帯状シートのほ
ぼ全幅にわたり伸びているので、それを進出させたと
き、刃物を切込位置につけている全ての戻り防止機構に
係合することができる。そして、そのとき、戻り防止機
構の、可動腕の復帰の阻止を一斉に解除し、それによっ
て可動腕は可動腕付勢用バネの力により押し戻され、刃
物は一斉に退避位置に復帰する。したがって、本発明の
スリッター装置では、一つの移動体で全ての刃物台を逐
次所要位置につけることができる。また、刃物台の移動
時に移動体上の進退駆動装置により操作腕を進出させて
刃物を逐次切り込み位置につけることができ、横棒駆動
装置により横棒を進出させて全ての刃物を一斉に退避位
置につけることができる。それゆえ、従来のように刃物
台を移動するための駆動装置、刃物を進退させるための
駆動装置及び刃物台固定のための駆動装置を各刃物台ご
とに装備する必要がない。
【0019】本発明の刃物移動装置によれば、分割位置
を変更するとき、送り装置は、位置を変える必要のある
刃物台に対応した位置へ移動体を移動した後、係合体駆
動装置により係合体を進出させ、係合体の先端部を刃物
台の凹部に嵌める。それと同時に、係合体の進出運動が
運動伝達手段を介してクランプ片に伝達され、クランプ
片がバネに抗して押し戻される。そしてクランプ片が係
止部材から離れ、刃物台の固定が解除される。したがっ
て、送り装置は、係合体を凹部へ進出させるだけで刃物
台に係合する共に刃物台の固定が解除できる。また、刃
物台の凹部の内側面は奥へゆくほど幅が狭くなるように
傾斜しているので、係合体の端部は、凹部に嵌めたとき
凹部の両側の内側面に押し付けられ、位置決め誤差の原
因となる帯状シート幅方向の遊びを生じない。送り装置
の係合体駆動装置が係合体を後退させると刃物台との係
合が解け、移動体のみが移動できる状態になる。それと
同時にクランプ片は押し付け用バネの付勢力により係止
部材に押し付けられて係合し、それによって刃物台はそ
の位置で固定される。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明にかかわるスリッター装置の一実施
例の概略側面図、図2は同平面図である。スリッター装
置1は例えばシート分割巻取装置に設置してあり、溝付
きローラ2を巻き掛けて矢印の方向へ走行する帯状シー
トSを刃物3で複数の細幅シートSaに分割する。刃物
3はこの実施例によれば丸刃であるが、必要に応じ丸刃
に代えて、かみそり刃等を用いることができる。このス
リッター装置1では帯状シートを一斉に多数条に分割す
るために多数の刃物3が備えてある。溝付きローラ2は
公知のものであり、その外周には、帯状シートSに切り
込んだ刃物3の刃先をそれぞれ受け入れるための、図示
しない多数の溝を帯状シートSの幅方向に所定のピッチ
で備えている。また、スリッター装置1は、この実施例
では下端部を軸4で枢支した一対のフレーム5を備えて
いる。このフレーム5はそれぞれ流体圧シリンダ6に駆
動され、スリッター装置1が帯状シートSを分割すると
きは、図1に示す位置につき、分割位置を変更するとき
は、軸4を中心に、図1に示す位置から時計方向へ僅か
に傾き、溝付きローラ2から刃物3を移動に支障がない
位置まで離すことができる。
【0021】このスリッター装置1は、各刃物3をそれ
ぞれ所要の位置へ移動してその位置に拘束するための刃
物移動装置を備えており、この刃物移動装置は、各刃物
3を個別に支持する複数の刃物台7と、フレーム5に固
設され帯状シートSの幅方向に平行に伸びた係止部材8
にバネ9によって押し付けられる、刃物台7に設けたク
ランプ片10と、帯状シートSの幅方向に平行に駆動さ
れる移動体11を刃物台7に係合させると共に、クラン
プ片10をバネ9に逆らって駆動して刃物台7の固定を
解除し、刃物台7を帯状シートSの幅方向に平行に移動
させて所要位置につけることができる送り装置12とか
らなる。
【0022】一対のフレーム5の間には刃物台7を支持
するための梁13が帯状シートSの幅方向に平行に固設
してあり、梁13上にはそれと平行に伸びた二つの案内
支持体14が並列に固設してある。刃物台7はその本体
15より幅の広いスライド体16を備えており、このス
ライド体16を、二つの案内支持体14に、図3に示す
ように交互に振り分けてスライド可能に取り付けてあ
る。そして、刃物台の本体15には、刃物台7が互いに
接近したとき干渉しないよう、隣りの刃物台7のスライ
ド体16を受け入れ可能な空所17が設けてある。した
がって、各刃物台7はそれぞれ帯状シートの幅方向に平
行にスライドすることができ、相互間隔を小さくするこ
とができる。
【0023】送り装置12の移動体11は、梁13の側
面に固設されて梁13に平行に伸びた一対のレール18
にスライド可能に取り付けたスライド体19上に固着し
てあり、レール18に平行に伸びたネジ棒20に螺合し
ためねじ体21を固着保持している。ネジ棒20は、遊
びの少ないボールネジを採用しており、図2に示すよう
に一対のフレーム5、5上の軸受22、22により回転
可能に支持してある。そして、サーボモータ23により
歯車伝動装置24を介して正逆両方向に回転駆動するこ
とができる。そしてネジ棒20が回転すると、それに応
じて移動体11がレール18上を移動する。
【0024】ネジ棒20の一端には移動体11の移動量
を検出するためのパルス発生器25が接合してある。ま
た、刃物3の各々の現在位置を検出するために、移動体
11には近接スイッチ又は光電スイッチ等からなる検知
センサ26が設けてある。そして、この検知センサ26
は、この実施例では各刃物台7ごとに設けた被検出片2
7を検知したとき検知信号を出す。
【0025】図4に示すように、刃物台7の送り装置1
2側には、奥へゆくほど幅が狭くなるように傾斜した内
側面28aをもつ凹部28が設けてあり、送り装置12
は移動体11上に、凹部28に嵌まる端部29をもつ、
移動体11の移動方向に直角に進退可能な係合体30、
及び係合体30を駆動して進退させることができる係合
体駆動装置31を備える。一方、刃物台7には、係合体
30の端部29を凹部28に進出させて嵌めたとき、係
合体30の進出運動をクランプ片10に伝えるためのス
ライド棒32が備えてある。
【0026】係合体30は、移動体11に設けた孔にス
ライド可能に嵌め合わせてあり、図示しない公知の回り
止めが施してある。そして端部29は凹部28に適合す
るよう形成してある。また、係合体駆動装置31は、こ
の実施例では図示しないホースより圧力流体を供給され
る流体圧シリンダであり、そのピストンロッド31aの
先端部に係合体30の後端部が接合してある。
【0027】図5に示すように、クランプ片10は、刃
物台7の本体15の上面から設けた長穴33に入れ、帯
状シートの幅方向に平行なピン34で枢支してあり、帯
状シートの幅方向に拘束してある。バネ9は、刃物台の
本体15に設けた孔に入れて保持してあり、棒35を介
してクランプ片10の自由端付近を押し、クランプ片1
0を係止部材8に摩擦係合させることができる。そし
て、係止部材8は刃物台7の本体15を、その刃物台7
が移動できるように貫通しており、係止部材8の両端は
フレーム5に固着してあるので、クランプ片10が係止
部材8に摩擦係合したとき、刃物台7はその位置に固定
される。
【0028】スライド棒32は、刃物台の本体15に設
けた凹部28から長穴33に通じる孔にスライド可能に
入れてあり、係合体30の進出運動をクランプ片10
自由端部にバネ9の反対側から伝える。スライド棒32
の長さは、クランプ片10が係止部材8に押し付けられ
ているとき、そのスライド棒32の一端がクランプ片1
0に当接し、そのスライド棒32の他端が、凹部28に
嵌めた係合体30の先端より更に係合体30側へ進出す
るような長さにしてある。この実施例では、クランプ片
10は係止部材8に枢支点に近い部分で係合するので、
バネ9の力が弱くても、クランプ片10の係止部材8と
の係合点での押し付け力は増大し、刃物台7を確実に固
定できる。また、係合体30によるクランプ片10の押
し戻し力も小さくて済むのでよい。
【0029】刃物台7を現在位置から目的位置へ移動さ
せるには、サーボモータ23でネジ棒20を回転させる
ことにより、移動体11を刃物台7の現在位置に対応す
る位置につけてから、係合体駆動装置31により係合体
30を押して移動体11から進出させ、図6に示すよう
に、その端部29を刃物台7の凹部28に嵌め、刃物台
7と移動体30とを係合させる。それと同時に、凹部2
8に入った係合体30の先端がスライド棒32を介して
クランプ片10を押し、押されたクランプ片10はバネ
9に逆らって微小角度だけ回転して係止部材8から離
れ、それによって、刃物台7の固定が解ける。そして、
この状態において、図2のサーボモータ23でネジ棒2
0を回転駆動することにより移動体11を刃物台7の目
的位置に対応する位置につけると、刃物台7は移動体1
1と共に移動して目的位置につく。
【0030】刃物台7が目的位置につくと、係合体駆動
装置31により係合体30を図4に示すように後退さ
せ、刃物台7と移動体11との係合を解く。このとき
合体30が後退すると同時に、バネ9によりクランプ片
10が係止部材8に押し付けられ、それによって刃物台
7が目的位置に固定される。
【0031】図1において、スリッター装置1は刃物3
を刃物台7から取り外すことなく帯状シートSの分割数
を多様に変更できるようにするため、刃物3を、帯状シ
ートSの走行経路から退避した鎖線で示す退避位置と、
帯状シートSの走行経路へ進出した実線で示す切込位置
とに選択的につけ、切込位置についた刃物3で帯状シー
トSを切断する。そこで、刃物3を遠隔操作により退避
位置と切込位置とにつけるために、スリッター装置1に
は、移動体11に刃物台7へ向けて進退可能に取り付け
た操作腕36、及び操作腕36の進退駆動装置37、更
に帯状シートSのほぼ全幅にわたって伸びた横棒38、
及び横棒38をその長手直角方向に移動させる横棒駆動
装置39が備えてある。
【0032】図5に示すように、操作腕36は移動体1
1に設けた孔にスライド可能に嵌め合わせてあり、図示
しない公知の回り止めが施してある。進退駆動装置37
はこの実施例では流体圧シリンダであり、そのピストン
ロッドの先端部は操作腕36の後端部に接合してある。
横棒38は、図2のように一対のフレーム5の内側に設
けた案内体40により帯状シートの長手方向に案内され
てスライド可能な支持体41で両端を支持されており、
図5に実線で示す待機位置から鎖線で示す前進位置まで
支持体41と共に移動可能である。横棒駆動装置39は
一対のフレーム5にそれぞれ設けた流体圧シリンダであ
り、そのピストンロッド39aの先端部を支持体41の
一端に接合してある。そして横棒38を平行移動させる
ことができる。
【0033】また、刃物台7には刃物3を保持するため
の可動腕42が備えてある。この可動腕42は、図7
示すように刃物台7の本体15設けた溝15aに帯状シ
ートの幅方向に遊びを生じないよう嵌め、帯状シートS
の幅方向に平行な支軸43で枢支してある。
【0034】また、図5に示すように、刃物台7には刃
物3が退避位置につく方向に可動腕42を付勢するため
可動腕付勢用バネ44が備えてある。この可動腕付勢
用バネ44は圧縮コイルバネで、刃物台の本体15に設
けた穴に入れてあり、スライド可能な棒45を介して可
動腕42を上向きに押している。
【0035】また、操作腕36が進出したとき、刃物3
が切込位置につくように可動腕42を揺動させるため
に、可動腕42に、帯状シートの幅方向に平行なピン4
6でレバー47が枢支してあり、レバー47はその下端
にローラ48を有している。このローラ48は、操作腕
36の先端に取り付けたローラ49によって押され、刃
物台の本体15に設けた支持面50上を転進する。な
お、操作腕36で可動腕42を直接押してもよい。支持
面50は、可動腕42が刃物3を退避位置につけたと
き、支軸43とピン46とを結ぶ軸線と、ピン43とロ
ーラ48とを結ぶ軸線との交差角αが小さくなり、しか
も可動腕42が刃物3を切込位置に近づけるにつれ前記
交差角αが次第に大きくなるように形成してある。そし
て、ローラ48は操作腕36の進出により、交差角αが
直角より僅かに大きくなる位置まで転進することができ
る。したがって、ローラ48が押されて移動するにつ
れ、レバー47が起き上がり、可動腕42はピン46を
介して押し上げられる。そして、交差角αが直角より僅
かに大きくなったとき、可動腕42は刃物3を切込位置
につけることができるようになっている。
【0036】更に、可動腕42が刃物3を切込位置につ
けたとき可動腕付勢用バネ44による可動腕42の復帰
を阻止するために、ローラ48を受け止めるノッチ51
を支持面50に備えると共に、横棒38の進出を受け
て、可動腕付勢用バネ44による可動腕42の復帰の阻
止を解くことができるようにするために、レバー47
に、可動腕42の上方へ伸長した係合部47aが設けて
ある。刃物3が切込位置についたとき、レバー47には
可動腕42から受ける押し下げ力により図1において時
計方向の回転力が生じるが、ノッチ51の左側面は立ち
上がっているので、ローラ48はそれ以上転進すること
ができず、操作腕36を後退させてもノッチ51内に維
持される。そして、横棒38が図1に鎖線で示す位置に
進出したとき、レバー47は係合部47aが横棒38に
押されることにより反時計方向に回転して傾き、それと
同時にローラ48はノッチ51から出て移動体11側へ
後退する。したがって、可動腕付勢用バネ44による可
動腕42の復帰の阻止が解かれ、刃物3は退避位置へ復
帰する。
【0037】このスリッター装置1において、刃物3を
切込位置に進出させるには、移動体11を移動させて刃
物台7に対応する位置につけ、進退駆動装置37により
操作腕36を、刃物台7上のレバー47のローラ48が
ノッチ51に入るまで進出させ、その直後に後退させ
る。その間にレバー47はローラ48の転進に伴い起き
上がり、可動腕42を押して図1では反時計方向に一定
角度だけ回転させる。それによって、可動腕42に保持
した刃物3は切込位置につく。また、刃物3を切込位置
から退避位置に復帰させるには、横棒駆動装置39によ
り横棒38を待機位置から前進位置へ進出させた後、
機位置へ復帰させる。
【0038】スリッター装置1はコンピュータを有する
制御装置(図示せず)を備えており、分割位置の変更は
この制御装置を用いて次のように行う。即ち、分割数及
び分割幅の変更が生じたとき、前記制御装置に所要の分
割幅を入力する。また移動体11を分割領域の全域わた
り移動させる。そうすると、前記制御装置は設定された
分割幅に基づき所要の分割位置を演算して記憶すると共
に、移動体11が移動する際に生じる、パルス発生器2
5からの移動体11の移動量の検出信号と、検知センサ
26からの刃物3の検知信号とに基づき各刃物3の現在
位置をそれぞれ演算して記憶する。次に、演算開始を指
令すると、刃物の移動が短時間で済むよう、各刃物の目
的位置を演算して記憶する。そして各刃物のうち、演算
した目的位置が、記憶している所要の分割位置と一致し
たものを、使用する刃物、として記憶する。その後、全
ての刃物3を退避位置につけた状態で分割位置変更動作
を指令すると、前記制御装置は、サーボモータ23、係
合体駆動装置31、進退駆動装置37を自動的に操作
し、前記移動する必要のある刃物、又は、前記使用する
刃物、として記憶している刃物3に対して逐次、刃物台
7の現在位置に移動体11をつけ、記憶している現在位
置と目的位置の差に等しい量だけ移動体を刃物台7を移
動させると共に、このとき、使用する刃物、として記憶
している刃物3については、それを切込位置に進出させ
る。
【0039】以上、本発明を一実施例により説明した
が、本発明の実施態様は必要に応じ、発明の要旨を変え
ることなく多様に変化し得る。例えば、本発明のスリッ
ター装置は、図8に示すように、刃物台7に帯状シート
の幅方向に平行な軸52で枢着した、ノッチ53をもつ
ラッチレバー54と、可動腕42に設けた係止部55
と、ラッチレバー54を係止部55に押し付けるバネ5
6とからなる戻り防止機構を備えるものでもよい。図8
において横棒38を進出させてラッチレバー54を押せ
ば、係止部55はラッチレバー54のノッチ53から外
れ、可動腕42が可動腕付勢用バネ44により鎖線の位
置に戻る。また、図8に示す装置によれば、操作腕36
は可動腕42の端部を、これに直接係合して上方に押し
上げることができる。可動腕42を操作腕36で押すと
可動腕42は傾き、刃物3が切込位置につくと共に係止
部55がラッチレバー54のノッチ53に引っ掛かり、
可動腕42がその姿勢で保持される。また、図9に示す
ように操作腕36の進出運動を、可動腕42の、刃物3
を前記退避位置から切込位置につけるための運動に変え
るために、レバー57を刃物台42に軸52で枢着し、
レバー57の途中にローラ58を設けると共に、可動腕
42に、ローラ58に関係するカム59を設けてもよ
い。その場合、このカム59は、レバー57が操作腕3
6に押されて回転するにつれ、可動腕42を押し上げて
傾けることができるように形成し、可動腕42が刃物3
を退避位置につけたとき、ローラ58を保持できるよう
に、カム59にノッチ60を設ける。なお、カムはレバ
ー57側に設けてもよい。また、可動腕を傾けるために
上記レバーの代わりに傾斜面をもつ摺動体を用いること
もできる。そして、操作腕36の進出運動を可動腕42
の揺動運動に変えることができれば、カム機構の代わり
に他のリンク機構を用いてもよい。また、刃物移動装置
において、図4に示す凹部28を、先端にゆくほど幅が
狭くなるように傾斜した側面をもつ凸部に代えるととも
に、係合体30を、前記凸部に嵌め合わせ可能な凹部を
もつ係合体に代えることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明のスリッター装置によれば、各刃
物台ごとに駆動装置を備える必要がないので、刃物台の
幅を狭くすることができ、シート最小分割幅が小さいス
リッター装置を得ることができる。そして、従来、人手
により分割位置の変更を行わなければならなかった、帯
状シートを幅の狭い多数条のシートに分割する工程でも
分割位置変更の自動化が可能になる。また、多数の刃物
を備えても装置構造が簡単で安価なスリッター装置を得
ることができる。また、各駆動装置へ動力を供給するた
めの多数のホースが刃物台の移動に支障をきたすという
従来の問題が解消され、故障も少なく保守作業も簡単で
ある。更に、送り装置の移動体上に、操作腕の進退駆動
装置を設けたので、刃物の進出動作と刃物台の移動動作
とを並行させることができ、また横棒の働きにより一斉
に刃物を退避位置へ移動させることができるので能率的
である。したがって、一定のシート幅に対して多数の刃
物を備え、刃物台の移動と刃物のシート面への選択的進
出により、シートの分割位置や分割幅を多様に変えるス
リッター装置おいて、分割位置変更作業の省力化を可能
にするスリッター装置を提供することができる。
【0041】本発明の刃物移動装置によれば、移動体上
の係合体駆動装置により係合体を進出させるだけで、刃
物台と移動体との係合及び刃物台の固定解除ができるの
で、従来装置における把持腕の開閉動作を必要とせず、
短時間で移動体と刃物台とを係合・離脱させることがで
き、個々の刃物台の位置替えに要する時間を短縮できる
共に構造が簡単で剛性の大きい送り装置が得られる。し
かも、凹部の側面は奥へゆくほど幅が狭くなるように傾
斜しているので、係合した係合体と凹部との間に位置決
め誤差の原因となる帯状シート幅方向の遊びが生じな
い。それゆえ刃物を正確に位置決めすることができる。
また、刃物台に駆動装置を必要としないので幅の狭い刃
物台を得ることができ、構造が簡単で占有空間の小さな
刃物移動装置を提供することができる。したがって、多
数の刃物を個々の刃物台上に備えたスリッター装置に適
した刃物移動装置を提供することができる。そして、こ
の刃物移動装置を、刃物を帯状シート幅方向の多様な位
置につける共にその刃物をシートに対し選択的に進出さ
せるスリッター装置の刃物移動装置として用いれば、狭
幅多条取りを行う小型のスリッターリワインダー等に最
適なスリッター装置を得ることができる。そして、従来
のスリッター装置では最小分割幅が適合しないため分割
位置の変更作業を人手に頼らざるを得なかったシート分
割工程の多くにおいて分割位置変更作業の自動化が可能
になり、スリッター装置を備えた多くの装置で生産性の
向上を図ることができる。
【0042】また、前記移動体に前記刃物の位置を検出
するための検知装置を備えると、刃物台ごとに検知装置
を設けなくてよく、また、刃物の現在位置を検出するた
めの検知装置を支持して移動させる装置を別に設置しな
くてもよいので、簡素な装置で刃物の現在位置を検出す
ることができる。
【0043】また、刃物台にそれぞれ該刃物台の本体よ
り幅の広いスライド体を備えると共に、該スライド体
を、帯状シート幅方向に平行に伸びかつ並列に設けた二
つの案内支持体に交互に振り分けてスライド可能に取り
付け、前記刃物台に、隣の刃物台のスライド体を受け入
れる空所を設けると、隣り合う刃物台のスライド体の競
合を避けることができ、刃物台本体の幅を狭くしても、
その刃物台を支持するスライド体を長くして案内支持体
とスライド体の係合長さを長くすることができるため、
スライド体と案内支持体とのスライド面の隙間による刃
物台の倒れを小さすることができ、それによる位置決め
誤差を微小な範囲に抑えることができる。したがって、
一定のシート幅に対して刃物の位置決め精度を低下させ
ないよう多数の刃物を設けるのに都合がよい。
【0044】また、係止部材を刃物台に対してスライド
可能に貫通させ、この係止部材に刃物台を固定すると、
固定点から刃物までの距離を短くすることができるの
で、刃物台の本体の剛性が小さくても、それを補うこと
ができる。また、クランプ片を枢支し、そのバネの力の
作用点より係合部材との係合点を短くすると、バネの力
より大きな押し付け力をえることができるので刃物台を
確実に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスリッター装置の一実施例の概略側面
図である。
【図2】図1に示すスリッター装置の概略平面図であ
る。
【図3】刃物台のスライド体の配置を説明するための、
刃物台の下面図である。
【図4】図1におけるA−A矢視断面図である。
【図5】図1に示すスリッター装置の要部側面図であ
る。
【図6】移動体と刃物台が係合した状態を示す図4に相
当する断面図である。
【図7】図1に示す刃物台の正面図である。
【図8】本発明のスリッター装置の戻り防止機構及び操
作腕の変更態様を示す説明図である。
【図9】本発明のスリッター装置の操作腕の進出運動を
可動腕の揺動運動に変える機構の変更態様を示す説明図
である。
【符号の説明】
S 帯状シート Sa 細幅シート 1 スリッター装置 3 刃物 7 刃物台 8 係止部材 9 バネ 10 クランプ片 11 移動体 12 送り装置 13 案内支持体 15 本体 16 スライド体 17 空所 20 ネジ棒 21 めねじ体 23 サーボモータ 25 パルス発
生器 26 検知センサ 27 被検出片 28 凹部 28a 内側面 29 端部 30 係合体 31 係合体駆動装置 32 スライド
34 ピン 36 操作腕 37 進退駆動装置 38 横棒 39 横棒駆動装置 40 案内体 41 支持体 42 可動腕 43 支軸 44 可動腕付
勢用バネ 45 棒 46 ピン 47 レバー 48 ローラ 49 ローラ 50 支持面 51 ノッチ 52 軸 53 ノッチ 54 ラッチレ
バー 55 係止部 56 バネ 57 レバー 58 ローラ 59 カム 60 ノッチ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状シートの幅方向に平行にスライド可
    能に設けた、刃物を個別に装備する複数の刃物台と、帯
    状シートの幅方向に伸びた係止部材にバネによって押し
    付けられる、刃物台を固定するための該刃物台に設けた
    クランプ片と、帯状シートの幅方向に平行に駆動される
    移動体を前記刃物台に係合させると共に前記クランプ片
    を前記バネに逆らって駆動して刃物台の固定を解除し、
    該刃物台を前記帯状シートの幅方向に平行に移動させて
    所要位置につけることができる送り装置とからなる刃物
    移動装置を備え、前記刃物をそれぞれ帯状シートから退
    避した退避位置又は帯状シートに切り込んだ切込位置の
    いずれか一方に選択してつけることができ、切込位置に
    ついた刃物により走行中の帯状シートを複数の細幅シー
    トに分割するスリッター装置であって、前記送り装置の
    移動体に設けた、進退可能な操作腕及び該操作腕の進退
    駆動装置と、前記帯状シートのほぼ全幅にわたって伸
    び、かつ待機位置から前記刃物台付近へ帯状シートの長
    手方向に進出可能に設けた横棒及び該横棒を進退させる
    横棒駆動装置と、前記刃物を保持し、かつ前記操作腕の
    進出を受けて前記刃物を退避位置から帯状シートの切込
    位置に付けるよう運動する、前記刃物台に設けた可動腕
    と、前記刃物が退避位置に後退する方向に前記可動腕を
    付勢する、前記刃物台に設けた可動腕付勢用バネと、前
    記可動腕が刃物を切込位置につけたとき前記可動腕付勢
    用バネによる可動腕の復帰を阻止し、かつ前記横棒の進
    出を受けて前記可動腕の復帰の阻止を解くことができ
    る、前記刃物台に設けた戻り防止機構とを備えることを
    特徴とするスリッター装置。
  2. 【請求項2】前記可動腕を帯状シートの幅方向に平行な
    支軸で枢支して刃物台に設け、前記操作腕の進出運動を
    カム機構又はリンク機構により前記可動腕の揺動運動に
    変換する請求項1記載のスリッター装置。
  3. 【請求項3】 帯状シートの幅方向に平行にスライド可
    能に設けた、刃物を個別に装備する複数の刃物台と、帯
    状シートの幅方向に伸びた係止部材にバネによって押し
    付けられる、刃物台を固定するための該刃物台に設けた
    クランプ片と、帯状シートの幅方向に平行に駆動される
    移動体を前記刃物台に係合させると共に前記クランプ片
    を前記バネに逆らって駆動して刃物台の固定を解除し、
    該刃物台を前記帯状シートの幅方向に平行に移動させて
    所要位置につけることができる送り装置とからなる刃物
    移動装置を備え、前記刃物をそれぞれ帯状シートから退
    避した退避位置又は帯状シートに切り込んだ切込位置の
    いずれか一方に選択してつけることができ、切込位置に
    ついた刃物により走行中の帯状シートを複数の細幅シー
    トに分割するスリッター装置であって、前記送り装置の
    移動体に設けた、進退可能な操作腕及び該操作腕の進退
    駆動装置と、前記帯状シートのほぼ全幅にわたって伸
    び、かつ待機位置から前記刃物台付近へ帯状シートの長
    手方向に進出可能に設けた横棒及び該横棒を進退させる
    横棒駆動装置と、前記刃物を保持する、前記刃物台に前
    記帯状シートの幅方向に平行な支軸によって枢着した可
    動腕と、前記刃物台に設けた、前記刃物が退避位置につ
    く方向に前記可動腕を付勢する可動腕付勢用バネと、前
    可動腕に前記支軸に平行なピンで枢着され、前記移動
    体から進出した操作腕により押されるレバーと、前記レ
    バーの下部に設けたローラと、前記操作腕が進出したと
    前記ピンと前記支軸を結ぶ軸線と、前記ピンと前記ロ
    ーラとを結ぶ軸線とのなす交差角が、次第に直角に近づ
    くように前記ローラを支える前記刃物台に設けた支持
    面と、前記可動腕が刃物を切込位置につけたとき、前記
    交差角が直角よりも大きくなった位置で前記ローラの更
    なる転進を阻止する前記支持面に設けたノッチと、前記
    ローラが前記ノッチから後退する方向に前記レバーが傾
    くように、前記待機位置から進出した横棒に係合する、
    前記レバーに設けた係合部とを備えることを特徴とする
    スリッター装置。
  4. 【請求項4】 走行中の帯状シートを複数の細幅シート
    に分割するための複数の刃物を個別に装備する、帯状シ
    ートの幅方向に平行にスライド可能に設けた複数の刃物
    台と、帯状シートの幅方向に伸びた係止部材にバネによ
    って押し付けられる、刃物台を固定するための該刃物台
    に設けたクランプ片と、帯状シートの幅方向に平行に駆
    動される移動体を前記刃物台に係合させると共に前記ク
    ランプ片を前記バネに逆らって駆動して刃物台の固定を
    解除し、該刃物台を前記帯状シートの幅方向に平行に移
    動させて所要位置につけることができる送り装置とから
    なる刃物移動装置であって、前記刃物台の前記送り装置
    側に、内側面が奥へ行くほど狭くなるように傾斜した
    部を設け、前記送り装置は、前記凹部に嵌まる端部をも
    ち前記移動体の移動方向に直角に進退可能に設けた係合
    体と、該係合体を進退させるための係合体駆動装置を前
    記移動体に備えることとし、前記係合体の端部を前記凹
    部に進出させて嵌めたとき、前記クランプ片がバネに抗
    して押し戻されるように前記係合体の進出運動を前記ク
    ランプ片に伝える運動伝達手段を前記刃物台に設けたこ
    とを特徴とする、スリッター装置の刃物移動装置。
  5. 【請求項5】 前記凹部を、先端へゆくほど幅が狭くな
    るように傾斜した側面をもつ凸部に代えると共に、前記
    係合体を、前記凸部に嵌め合わせ可能な凹部をもつ係合
    体に代えた請求項4記載の、スリッター装置の刃物移動
    装置。
  6. 【請求項6】 前記送り装置の移動体上に、前記刃物の
    位置を検出するための検知装置を備えた請求項4又は請
    求項5記載の、スリッター装置の刃物移動装置。
  7. 【請求項7】 前記刃物台にそれぞれ該刃物台の本体よ
    り幅の広いスライド体を備えると共に、該スライド体
    を、帯状シート幅方向に平行に伸びかつ並列に設けた二
    つの案内支持体に交互に振り分けてスライド可能に取り
    付け、前記刃物台に、隣の刃物台のスライド体を受け入
    れる空所を設けた請求項4から請求項6のいずれか1項
    記載の、スリッター装置の刃物移動装置。
  8. 【請求項8】 前記クランプ片を帯状シートの幅方向に
    平行なピンで刃物台に枢着し、前記クランプ片の係合部
    と前記ピンとの距離より、前記ピンと前記係止部材との
    距離が短くなるように前記クランプ片と前記係止部材が
    係合する位置に、前記係止部材を全ての前記刃物台に対
    してスライド可能に貫通させて該係止部材の両端を固定
    した請求項4から請求項7のいずれか1項記載の、スリ
    ッター装置の刃物移動装置。
  9. 【請求項9】 前記刃物移動装置として請求項4から請
    求項8のいずれか1項記載のスリッター装置の刃物移動
    装置を用いた請求項1から請求項3のいずれか1項記載
    のスリッター装置。
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