JP3167090U - 耕耘用ロータリー刃およびそれを搭載した耕耘機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 確実に土中の植物残滓を適度な大きさに切断しながら掘り出すことのできる、硬質性、靱性、切断力に優れたトラクターのロータリー刃を提供する。【解決手段】 トラクターの動力により回転する回転軸に対して軸線方向に複数取付けられた耕耘用ロータリー刃100において、ベースとなる軟鉄部110に対してその刃面側に硬度の大きな鋼鉄部120を取り付けた2重構造とし、切れ込み131を入れて鋸歯状の切削刃130を複数形成する。刃面側の鋼鉄部120から軟鉄部120の一部にまで至るように切れ込み131を入れ、切削刃130の先端部分が鋼鉄部120、根元部分が軟鉄部110とし、刃としての硬質性と、地中にある石等に衝突した際の衝撃を吸収する耐衝撃性を兼ね備えたものとする。切削刃130は直線部分101に設け、内側に湾曲させた土起こし部分102には0個〜2個程度しか設けない。【選択図】図1

Description

本考案は、田畑等の耕耘において、一度地中に埋没された植物残滓を地表に掘り出すためのトラクターのロータリー刃に関するものである。
田畑等において、農作物を収穫した後の作物残滓の大きなものは圃場外に撤去されるが、根株や細かい枝葉や雑草等の残滓は、トラクターのロータリー刃で鋤き込む必要がある。また、レンゲ草などを植えて土中に養分を蓄えさせ、田畑を肥沃にする農法も広く用いられているが、その際にもレンゲ草を根ごと土中から引き抜くためにトラクターのロータリー刃で鋤き込む必要がある。
この鋤き込み作業はトラクターの回転軸にロータリー刃を装着して回転軸を回転させてロータリー刃を土中に入れつつ回転させることによって土壌を深く掘り起こすことで行われる。
つまり、従来のトラクターのロータリー刃は土中に残っている稲根やレンゲ根の残滓を土ごと掘り起こすというものであり、従来のトラクターのロータリー刃の先端は湾曲した湾曲部分を持っており、当該湾曲部分により土ごと上方に持ち上げつつ湾曲した側方へ土を掻き出すように鋤き込む動きとなっている。
ロータリー刃は回転軸に沿って複数本装着されており、トラクターの耕耘面積を所定数のロータリー刃で掘り返すことにより鋤き込み作業を行っている。
例えば、特開平8−000003号公報に開示されたロータリー刃は、回転軸上に切り込み用の直刃、砕土用のナタ刃、跳ね上げ用のブレード刃という3種類の刃を回転軸上で順々に配置したものとなっている。また、直刃の回転半径をナタ刃とブレード刃の回転半径より長くするという工夫を行っている。
回転軸を駆動することによって、直刃により圃場の表面に切り込みを入れて、雑草及びその根を切断して砕土し易くし、次に、ナタ爪とブレード爪で砕土と掻上げを行って、成形板で押さえられて成形されるものである。
特開平8−000003号公報
従来のトラクターでは、充分に柔らかな土壌の場合には問題なく掘り起こしが可能であるが、畑や冠水前の田など乾燥して固くなった圃場の場合には、ロータリー刃が土中に入るためには大きな力が要求され、刃には大きな力が作用する事になるとともにトラクターにも大きな馬力が要求される。このため、ロータリー刃が曲がったり折損したりする場合があり、トラクターの馬力不足で前進ができなくなる場合もある。ロータリー刃は下から土壌を掬い上げるように先端が湾曲しており、ロータリー刃に作用する力は益々大きくなる傾向にある。
そのため、圃場でトラクターをしばらく使用していると、ロータリー刃がすりへって小さくなってしまい、しばしば取り替える必要が生じていた。
また、ロータリー刃によって掘り起こした稲根やレンゲ根の残滓が回転軸前に引っ掛かって前方に堆積し、これもトラクターの前進力を弱める作用をしていた。この現象はどのトラクターでも生じていた不具合であった。特に、掘り起こされた植物残滓等の長さがロータリー刃の幅よりも長いと、湾曲部によっても側方に排出されず、ロータリー刃に引っ掛かった状態のままの状態でトラクターと共に前進して行くという不具合を発生していた。
つまり、従来のトラクターのロータリー刃は稲根やレンゲ根の残滓を掘り起こすというものであり、稲根やレンゲ根の残滓を適度な長さに切断するようなものではなかった。
本発明は、従来のトラクターのロータリー刃の持つ欠点を解消し、高速で回転して硬い土中に入って土を掻き起こすロータリー刃において、擦り減ったり破損したりする不具合を低減しつつ、確実に土中の植物残滓を適度な大きさに切断しながら掘り出して地表に露出させることのできる、硬質性、靱性を備え、切断力に優れたトラクターのロータリー刃および当該ロータリー刃を装着したトラクターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の耕耘用ロータリー刃は、トラクターの動力により回転する回転軸に対して軸線方向に複数取付けられ、田畑等の地中の植物残滓を掘り出すための耕耘用ロータリー刃であって、ベースとなる軟鉄部に対してその刃に相当する外周側に硬度の大きな鋼鉄部を取り付けた2重構造とし、前記外周側に切れ込みを入れることにより鋸歯状の切削刃を複数形成したことを特徴とする。
上記構成により、ベースとなる軟鉄部に対して外周側(切削する刃側)に硬度の大きな鋼鉄部を取り付けた2重構造とすることにより、製造コストを抑えつつ土中に入り込み大きな抗力を受ける外周側に硬度の大きな鋼鉄部を設けることで硬質化を図り、鋸歯状の切削刃を設けることで長い稲根やレンゲ根を短く切断することができる。
ここで、上記構成において、前記鋸歯状の切削刃は、前記外周側の前記鋼鉄部から前記軟鉄部の一部にまで至る切れ込みを入れることにより、前記切削刃の先端部分が前記鋼鉄部、根元部分が前記軟鉄部とし、地中に対して入る刃としての硬質性と、地中にある石等に衝突した際の衝撃を吸収する耐衝撃性を兼ね備えたものであることが好ましい。
上記構成により、切削刃となる突起部分についても先端部分が硬度の大きな鋼鉄部、根元部分が靱性の大きな軟鉄部となる二重構造を確保することができ、切削刃の硬質性を保ちつつ、土中の石などの硬いものに衝突してもその衝撃を吸収することができる。
なお、上記構成において、前記鋸歯状の切削刃の切れ込みが、回転軸側から先端側にかけてその深さが深くなるように工夫することが好ましい。
また、上記構成において、前記鋸歯状の切削刃が、根元側から先端側にかけてその間隔が狭くなるように工夫することが好ましい。
ロータリー刃の外周側の曲線が回転軸側から刃先にかけ、刃先に近づくにつれ緩やかなカーブを描いているので、回転軸側から先端側にかけてその間隔が狭くすれば各切削刃において、切れ込みが外周側の接線に対して入る角度がそれぞれ近い角度となり、略直角または切削刃の刃先が浅く鋭角にすることができる。
ここで、上記構成において、前記鋸歯状の切削刃は、刃の上面側から見て直線部分に設け、内側に湾曲させた土起こし部分には0個〜2個程度しか設けず、前記土起こし部分には前記切削刃が設けられていない平刃部分を設ける工夫を施すことが好ましい。
上記構成により、土中に略直角に入り込んで回転する直線部分に切削刃が設けられることとなり、土中の稲根やレンゲ根などの植物残渣を切削刃で切断しつつ土中を掘り起こすことができ、また、湾曲した土起こし部分は平刃のままとし、土を掻き起こす機能を落とすことはない。
本発明にかかる耕耘機は上記の耕耘用ロータリー刃を搭載したものである。いわゆる車両型で利用者が乗車して運転するトラクタータイプのものでも良く、また、利用者が押し車のように押して耕耘するタイプのものでも良い。
本考案の耕耘用ロータリー刃は、ベースとなる軟鉄部に対してその刃先に相当する外周側に硬度の大きな鋼鉄部を取り付けた2重構造とすることにより、製造コストを抑えつつ土中に入り込み大きな抗力を受ける外周側に硬度の大きな鋼鉄部を設けることで硬質化を図り、鋸歯状の切削刃を設けることで長い稲根やレンゲ根を短く切断することができる。
以下、図面を参照しつつ、本考案の耕耘用ロータリー刃の実施形態を説明する。ただし、本考案の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
実施例1にかかる本考案の耕耘用ロータリー刃の構成例を示す。
図1は本考案にかかる耕耘用ロータリー刃100の構成例を示す図である。
図1に示すように、耕耘用ロータリー刃100は、軟鉄部110、鋼鉄部120、切削刃130、平刃140、回転軸孔150を備えた構成となっている。
軟鉄部110は、軟鉄などコストの安い金属素材で良く、ある程度の構造強度と靱性を備えた金属板である。その外形は図1に示すようにフック状に円弧状となっており、図1(b)に示すように、上面から見ると回転軸から直線状に伸びているが先端付近において左右方向に湾曲している。この先端付近は平刃150を形成している。このようにベースが軟鉄などの金属素材であるので耕耘用ロータリー刃100のコストは小さくなる。
鋼鉄部120は硬度の高い金属素材であり、耐摩耗性に優れたものとなっている。ベースとなる軟鉄部110に対してこの鋼鉄部120を刃面に相当する外周側に取り付け、耕耘用ロータリー刃100は2重構造となっている。鋼鉄部120は硬度の高い金属素材でありコストの高いものであるが、本構成では耕耘用ロータリー刃100の刃面に相当する外周側部分に限定して取り付けているのでコスト増加を抑えることができる。
次に、切削刃130は、図1に示すように、ベースの軟鉄部110と刃面の鋼鉄部120に対して切れ込み131を入れることにより形成された刃であり、耕耘用ロータリー刃100の刃線上に複数個設けられ、鋸状になっている。
鋸歯状の切削刃130は、刃面側の鋼鉄部120からベースの軟鉄部110の一部にまで至る切れ込みを入れることにより形成されており、切削刃130の先端部分が鋼鉄部120、根元部分が軟鉄部110となっている。このように切削刃130が二重構造を備えることにより、切削刃130の先端の鋼鉄部120により地中に対して入る刃としての硬質性が付与され、切削刃130の根元側の軟鉄部110により地中にある石等に衝突した際の衝撃を吸収する耐衝撃性や靱性が付与される。
もし、耕耘用ロータリー刃100を取り付けたトラクターを運転し、耕耘用ロータリー刃100を高速回転させつつ土中の稲根やレンゲ根の掘り起こし作業を行っている最中に畑の土中に石や硬い異物があった場合、耕耘用ロータリー刃100の切削刃130が高速で激しく衝突することとなるが、切削刃130の先端部分は硬い鋼鉄部120で形成されており、先端が潰れることはない。さらに、切削刃130の根元は軟鉄部110で形成されているので衝撃を吸収する耐衝撃性や靱性に優れ、切削刃130が根元から折れるような不具合も発生しにくい。このように、切削刃130が二重構造を備えることにより、切削刃130の先端の鋼鉄部120による硬質性と、切削刃130の根元側の軟鉄部110による耐衝撃性や靱性が発揮される。
次に、切り込み131の深さについて述べる。切り込み131は鋼鉄部120から軟鉄部110の一部に至るまで入れられるが、切り込み131を軟鉄部に対して深く入れ過ぎ、ベースの軟鉄部110の幅に対する切れ込み131の割合が大きくなると耕耘用ロータリー刃100が折れやすくなるため、耕耘用ロータリー刃100の幅に対する切れ込み131の割合は調整する必要がある。そこで、この構成例では、鋸歯状の切削刃130の切れ込みは、回転軸側から先端側にかけてその深さが徐々に深くなるように設けられている。切削刃130の刃先は長い方が稲根やレンゲ根を切削するには有利であるが、上記のように耕耘用ロータリー刃100の幅に対する切れ込み131の割合が大きくなると耕耘用ロータリー刃100が折れやすくなってしまう。そこで、図1に示すように、この構成例では、耕耘用ロータリー刃100の太さを回転軸付近において比較的細く、先端にかけて徐々に太くなるように成型しておけば、先端側の方が切れ込み131の深さの余裕があるため比較的切れ込み131を深くすることができる。
次に、耕耘用ロータリー刃100に対して切れ込み131を入れる角度と箇所について説明する。この構成例では、図1に示すように、切れ込み131は、耕耘用ロータリー刃100の刃面の接線に対して少し先端側に傾けて設けられており、切削刃130の刃先が少し鋭角になっている。あまり鋭角にしすぎると刃先がこぼれやすくなる上、稲根やレンゲ根の切削は回転する切削刃の刃面となる切れ込み131が高速で当たることにより切断するため、切れ込み131が回転方向に対して対向する角度となりやすいよう、耕耘用ロータリー刃100の刃面の接線に対して少し先端側に傾けて設ける。
図2は回転する切削刃の刃面となる切れ込み131の角度を検討した図である。図2(a)に示すように、耕耘用ロータリー刃100の刃面の接線に対して少し先端側に傾けて設けておけば、ナタ刃のように、切削する稲根やレンゲ根に対して対向する角度で当たることとなり、稲根やレンゲ根の切断力が増す。
一方、図2(b)に示すように、耕耘用ロータリー刃100の刃面の接線に対して大きく先端側に傾けて設けて刃先を鋭利にしておけば、稲根やレンゲ根に対して斜めの角度で当たることとなり、稲根やレンゲ根の切断力が大きくならない。この状態で稲根やレンゲ根を切断するためには切れ込み131全体を刃物のように鋭利に研ぐ必要あるが、鋭利に研いだとしても刃が欠けやすく、また常時刃研ぎのメンテナンスが必要となってしまう。
耕耘用ロータリー刃100は高速で稲根やレンゲ根に対してナタ刃のように勢い良くあたり、その衝撃で稲根やレンゲ根を千切ることにより切断するので、図2(a)に示すように、稲根やレンゲ根に対して対向する角度で当てることにより、稲根やレンゲ根の切断力が増すことができるのである。
次に、切削刃130の間隔について述べる。図1に示した構成例では、切削刃130は回転軸側から先端側にかけてその間隔が狭くなるように設けられている。耕耘用ロータリー刃100は回転軸側から先端側にかけてカーブしているが、その曲率が徐々に緩やかになっている。そのため、耕耘用ロータリー刃100の刃面の接線に対して所定角度に傾けて設け、かつ、回転軸側から先端側にかけてその間隔が狭くなるように設けて行けば、切削刃130同士をつなぐ稜線132が比較的長くとることができ、高速回転する切れ込み131が稲根やレンゲ根に対して対向しやすくなるという効果が得られる。
次に、切削刃130を設ける箇所について述べる。
この構成例では、図1に示すように、切削刃130は、耕耘用ロータリー刃100の上面側から見て直線部分101に設け、内側に湾曲させた土起こし部分102には0個〜2個程度しか設けず、土起こし部分102には平刃140を設けたものとなっている。
上記したように、耕耘用ロータリー刃100は高速で稲根やレンゲ根に衝突することにより、その衝撃で稲根やレンゲ根を千切ることにより切断するので、図2(a)に示すように、稲根やレンゲ根に対して対向する角度で当てる必要があるが、当該部分は、耕耘用ロータリー刃100の上面側から見て直線部分101にあたる部分である。そこで、当該直線部分101を中心に切削刃130を設けたものとする。内側に湾曲させた土起こし部分102には土を起こす機能を果たすため、刃の面積が多い方が有利であり、後述するように平刃として面積を大きくしている。
平刃140は、上記したように、土起こしのために内側に湾曲した形状となっており、土中に対して斜めに深く進入し、回転により土中から出る際に平刃部分で土を上に掻き上げるようになっている。なおこの構成例では平刃140もある程度尖らせておくことにより、土を上に掻き上げる働きとともに、稲根やレンゲ根をナタ刃のように切断する機能を兼ね備えた刃としている。
土起こし部分となる平刃140は、土壌中を切り込みつつ土壌を掘り起こす機能を有しているので、平刃140の外周側には、切削刃130が形成されておらず、むしろ面積を大きく保っている。土起こし部102の平刃140の面積が大きい方が、埋没している稲根やレンゲ根等の植物残滓を土ごと表面に掘り出し、湾曲している側方へ押し出す機能を有している。
図3は耕耘用ロータリー刃100を背面から見た図である。図3に示すように、耕耘用ロータリー刃100の直線部分101を中心に切削刃130が設けられており、湾曲している土起こし部分102には切削刃130が設けられておらず、土起こしのための平刃となっている。このように稲根やレンゲ根を切削する部分と土起こし部分102が目的に応じた位置に設けられており、耕耘用ロータリー刃100は機能的な設計となっている。
次に、回転軸孔150は、トラクターの回転軸に接続される孔である。トラクターの回転軸に回転軸孔150を通し入れ、両側をネジで留めることによりトラクターの回転軸に強固に取り付ける。
図4(a)は、トラクター200の回転軸210に対して耕耘用ロータリー刃100を複数個取り付けた様子を簡単に示す図である。トラクター200の回転軸210に耕耘用ロータリー刃100の回転軸孔150を通し入れ、両側をネジで留めて強固に取り付けられている。
図4(a)に示したトラクター200の回転軸210を高速で回転させると、図4(b)に示すように耕耘用ロータリー刃100が土中に入り、直線部分で稲根やレンゲ根を切断しつつ、土起こし部分で土を掻き上げて行くことができる。
実施例2にかかる本考案の耕耘用ロータリー刃の構成例を示す。
図5は本考案にかかる耕耘用ロータリー刃100aの構成例を示す図である。
図5に示すように、耕耘用ロータリー刃100aは、軟鉄部110、鋼鉄部120、切削刃130、平刃140、回転軸孔150、前駆刃160を備えた構成となっている。
軟鉄部110、鋼鉄部120、切削刃130、平刃140、回転軸孔150は実施例1のものと同様で良いのでここでの説明は省略する。
前駆刃160は、図5に示した例では矩形状の平刃であり、ベース部分は軟鉄部であり、ロータリー刃100aの回転時において刃面に相当する前方側に硬度の大きな鋼鉄部を取り付けた2重構造となっている。
この前駆刃160は、耕耘用ロータリー刃100a全体のベース部分となる軟鉄部110とは別に製作しておき、溶接によりこの前駆刃160を耕耘用ロータリー刃100aにおいて少なくとも一つの切削刃130の前方に取り付けることにより製作することができる。
図5の例では、耕耘用ロータリー刃100aにおいて回転方向の一番先頭にある切削刃130の前方に一つだけ前駆刃160を取り付けた例となっている。
前駆刃160は、耕耘用ロータリー刃100aに取り付けた状態において、直後にある切削刃130の刃面よりも高い刃面となっている。
図6(a)および図6(b)は、トラクター200の回転軸210に対して耕耘用ロータリー刃100aを取り付けて回転させた様子を簡単に示す図である。
トラクター200の回転軸210を高速で回転させると、図6(a)から図6(b)に示すように耕耘用ロータリー刃100aが土中に入ると、前駆刃160が地面に対して深く打ち込まれることとなり、前駆刃160の刃面で稲根やレンゲ根の根元部分から根の部分を切断できる。切断した根は、前駆刃160に後続する他の切削刃130、特に、土起こし部分102の平刃140で土を掻き上げて行くことができる。
次に、前駆刃160の構造強度を高める工夫について述べる。前駆刃160は高速回転する耕耘用ロータリー刃100aのうち、土中に一番先に打ち込まれる部分となるため、前駆刃160が欠けたり、脱落したりする不具合が起こらないように構造強度を十分に高めておく必要がある。そこで、前駆刃160の構造強度を向上させるため以下の工夫を行う。
第1の工夫は、図5に示したように、ベース部分を軟鉄部162とし刃面に相当する前方側には硬度の大きな鋼鉄部161を取り付けた2重構造とする工夫である。刃面である前方側が硬度の大きな鋼鉄部161であれば、前駆刃160が欠けたりする不具合が発生しない。また、ベースは軟鉄部162で構成されているので前駆刃160全体としての靱性が確保され、折れたり欠けたりしにくくなる。
第2の工夫は、図5に示したように、前駆刃160の後端を切削刃130の切れ込み131により支持する工夫である。つまり、前駆刃160は前方側から土中に打ち込まれて行くが、後端側を切削刃130の切れ込み131に接しさせておくことにより前駆刃160が支持され、構造強度が向上する。
以上、本考案の耕耘用ロータリー刃における好ましい実施例を図示して説明してきたが、本考案の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本考案はトラクターの回転軸に取り付けるロータリー刃として広く適用することができる。
本考案にかかる耕耘用ロータリー刃100の構成例を示す図 回転する切削刃の刃面となる切れ込み131の角度を検討した図 耕耘用ロータリー刃100を背面から見た図 トラクター200の回転軸210に対して耕耘用ロータリー刃100を取り付けた様子および土中の耕耘の様子を簡単に示す図 従来技術の特開平8−000003号公報の抜粋図
100 耕耘用ロータリー刃
101 直線部
102 土起こし部
110 軟鉄部
120 鋼鉄部
130 切削刃
140 平刃
150 回転軸孔
160 前駆刃

Claims (8)

  1. トラクターの動力により回転する回転軸に対して軸線方向に複数取付けられ、田畑等の地中の植物残滓を掘り出すための耕耘用ロータリー刃であって、
    ベースとなる軟鉄部に対してその刃面に相当する外周側に硬度の大きな鋼鉄部を取り付けた2重構造とし、前記刃面側から切れ込みを入れることにより鋸歯状の切削刃を複数形成したことを特徴とする耕耘用ロータリー刃。
  2. 前記鋸歯状の切削刃は、前記刃面側の前記鋼鉄部から前記軟鉄部の一部にまで至る切れ込みを入れることにより、前記切削刃の先端部分が前記鋼鉄部、根元部分が前記軟鉄部とし、地中に対して入る刃としての硬質性と、地中にある石等に衝突した際の衝撃を吸収する耐衝撃性を兼ね備えた請求項1に記載の耕耘用ロータリー刃。
  3. 前記鋸歯状の切削刃の切れ込みが、前記回転軸側から前記先端側にかけてその深さが深くなるように設けられた請求項1または2に記載の耕耘用ロータリー刃。
  4. 前記鋸歯状の切削刃が、前記回転軸側から前記先端側にかけてその間隔が狭くなるように設けられた請求項1乃至3に記載の耕耘用ロータリー刃。
  5. 前記鋸歯状の切削刃を、刃の上面側から見て直線部分に設け、内側に湾曲させた土起こし部分には0個〜2個程度しか設けず、前記土起こし部分には前記切削刃が設けられていない平刃部分を設けたことを特徴とする請求項1乃至4に記載の耕耘用ロータリー刃。
  6. 少なくとも一つの前記切削刃の前方に前駆刃を備え、前記前駆刃がベースとなる軟鉄部に対してその刃面に相当する前方側に硬度の大きな鋼鉄部を取り付けた2重構造であることを特徴とする請求項1乃至5に記載の耕耘用ロータリー刃。
  7. 前記前駆刃の後端を前記切削刃の切れ込みにより支持し、回転に対する構造強度を確保せしめた請求項6に記載の耕耘用ロータリー刃。
  8. 請求項1乃至7に記載の耕耘用ロータリー刃を搭載した耕耘機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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