JP3164931B2 - ウォータージェットノズル - Google Patents

ウォータージェットノズル

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JP3164931B2
JP3164931B2 JP03014893A JP3014893A JP3164931B2 JP 3164931 B2 JP3164931 B2 JP 3164931B2 JP 03014893 A JP03014893 A JP 03014893A JP 3014893 A JP3014893 A JP 3014893A JP 3164931 B2 JP3164931 B2 JP 3164931B2
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清之 堀井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ウォータージェット
ノズルに関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、切削の集中度、均一性に優れ、粗度の低い切削表面
を形成することのできる高性能なウォータージェットノ
ズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、工鉱業、建設業、
医療等において、ウォータージェットを用いた切削、切
断や掘削が行なわれており、そのためのノズル装置につ
いての改良や工夫が進められてきている。しかしなが
ら、この従来のウォータージェットノズルの場合には、
切削部の集中性に乏しく、切削孔は拡大し、切削表面が
粗いという欠点がある。このため、切削部を均一径でか
つ切削表面を滑らかにしたい場合は、ウォータージェッ
トによる切削後、やすり等によって削り落とす工程が必
要となり、非常に効率が悪かった。
【0003】このような欠点は、ウォータージェット噴
流の発散性および不安定性が原因となっていた。そこ
で、これらの欠点を解決するための方法として、従来の
高圧水に代わって、ポリマーを含んだ高圧水による切削
方法が提案されている。この方法は、噴流の集中性と安
定性が、噴流の粘性に依存し、粘性が高いほど収歛性と
安定性が優れているという物理的考察から導かれたもの
である。
【0004】しかしながら、このようなポリマーを含ん
だ水噴流は、取扱いが面倒で、コストが非常に高くつ
き、きわめて限定された用途でのみしか使用できないと
いう問題がある。このように、これまでは、収歛性およ
び安定性の高い噴流を生成するために噴流の物性の改善
に着眼点がおかれてきた。このため、ウォータージェッ
トノズルの構造から流体制御を行なうという考えはなか
った。
【0005】このような状況に鑑みて、この発明の発明
者は、新しいノズル手段そのものを開発し、これを提案
してきた。この手段は、発明者が各種の応用分野への適
用について積極的に検討を進めてきたコアンダスパイラ
ルフローをウォータージェットカッティングのための原
理的方法とするものである。
【0006】すなわち、このコアンダスパイラルフロー
は、流体の流れる軸方向とその周囲との速度差、および
密度差が大きく、軸の流れが速く外側の流れが遅い、い
わゆるスティーパな速度分布を示し、さらには、たとえ
ば乱れ度が通常の乱流の0.2に誓対して0.09と半
分以下の値を示し、通常の乱流とは異なる安定した状態
を形成するという特徴を有している。しかも、軸方法ベ
クトルと半径方向ベクトルとの合成によって特有のスパ
イラル流を形成するという特徴がある。
【0007】そして、このコアンダスパイラルフローが
軸に収歛しながら旋回し、さらに乱れが少ない安定した
流れであることを利用して、効率よくかつ性能良く切
削、掘削、さらには切断することのできるウォータージ
ェットノズルを実現してきた。図1はこの発明者がすで
に提案しているウォータージェットノズルの断面図であ
る。
【0008】たとえばこの図1に示したようにう、コア
ンダスパイラルノズル(1)については、噴出口(2)
と吸引口(3)との間に環状のコアンダスリット(4)
と、その近傍の傾斜面(5)、および高圧水の分配室
(6)とを有する構造を一つの典型例として示すことが
できる。コアンダスパイラルノズル(1)には、環状の
コアンダスリット(4)を通じて噴出口(2)に向け
て、ポンプ(7)より高圧の水が、また、吸引口(3)
より水流(8)が供給される。
【0009】傾斜面(5)の角度をたとえば5〜70°
程度とすることにより、スパイラルフロー(10)が形
成され、かつ、吸引口(3)には強い負圧吸引力が生
じ、その結果この負圧吸引力によって水が導かれ噴出さ
れる。コアンダスパイラルノズル(1)から噴出された
スパイラルフロー(10)の水噴流は、非常に乱れが少
なく、軸に収歛しながら対象物に衝突しこれを切削す
る。つまり、このコアンダスパイラルノズル(1)から
噴出された水噴流は、収歛性と安定性に優れたものとな
る。
【0010】このため、コアンダスパイラルフローを形
成するウォータージェットノズルは、対象物の切削集中
性と切削面における切削径の均一性、切削表面における
なめらかさを実現し、高性能な切削を行なうことを可能
とし、従来の方法に対して極めて優れた有効性を示すも
のであった。しかしながら、その後の発明者らの検討に
よって、このコアンダスパイラルフローによるウォータ
ージェットノズルの場合にもさらに改善すべき点がある
ことが明らかになってきた。
【0011】一般的に、対象物がコンクリート、金属等
の硬質の場合、切削、切断等を行なうための噴流は、超
高速にする必要があり、そのため、水噴流の供給圧力を
500〜2000kg/cm2 程度の高圧にしなければ
ならない。このような場合、従来のコアンダスパイラル
ノズル(1)においては、前記図1の環状のコアンダス
リット(4)から噴出した流れは超高速となり、傾斜面
(5)において、流れの剥離が生じ、吸引口(3)に負
圧吸引力が生じることがなく、吸引口(3)からの逆流
が生じ、噴出口(2)から噴出する噴流速度は急激に減
少するという問題があった。
【0012】従って、従来のノズル(1)においては、
収歛性および安定性に優れた噴流を形成することは可能
ではあるが、超高速噴流を得ることはできず、硬質の対
象物を切削することは不可能であった。この発明は、以
上の通りの欠点を解消するためになされたものであっ
て、たとえ、水噴流の供給圧力を高圧にしても、収歛性
および安定性に優れた超高速噴流を形成し、対象物の切
削集中性と切削面における切削径の均一性、そして切削
表面における滑らかさを実現し、高性能な切削を可能と
するウォータージェットノズルを提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、コアンダスパイラルフローを生
成する高圧水供給用の環状のコアンダスリットとともに
このコアンダスリットと噴出口とを結ぶ傾斜面とを有す
るコアンダスパイラルノズルにおいて、コアンダスリッ
ト後方部を密閉してなることを特徴とするウォータージ
ェットノズルを提供する。またさらに、この発明は、コ
アンダスリット後方部に切削粒子導入用の開閉自在な逆
止弁を設けてなるウォータージェットノズルをも提供す
る。
【0014】
【作用】図2はこの発明のウォータージェットノズルを
例示した断面図である。たとえばこの図2に例示したよ
うに、従来のノズルの吸引口(3)に相当するコアンダ
スリット(4)の後方部(9)を密閉する。このため、
たとえ、高圧の水を環状コアンダスリット(4)を介し
て分配室(6)よりコアンダスパイラルノズル(1)の
傾斜面(5)に沿って供給する場合でも、流れの剥離は
生じることがなく、コアンダスパイラルフローが破壊さ
れることもなく、ノズル内部の圧力の減少を防ぎ、逆流
を防ぐことが可能となる。
【0015】またさらに、この発明においては、図3に
例示したように、前記の後方部(9)に開閉可能な逆止
弁(11)を備えてもよい。この逆流防止弁(11)を
開いた場合には、研磨剤(アブレシブ)などの切削粒子
を混入した液体を高圧で供給することによって、逆流を
防ぐと同時に、切削効率も向上する。以下、実施例を示
し、さらに詳しくこの発明のウォータージェットノズル
について説明する。
【0016】
【実施例】実施例 実際、図2に示した噴出口(2)の口径8mmのコアン
ダスパイラルノズル(1)を用い、ノズル噴出口から1
0cmのところで、厚さ20cmのコンクリートの切削
を行なった。このとき、圧力2000kg/cm2 、流
量4l/minの高圧水を環状のコアンダスリット
(4)より供給した。
【0017】また、比較のため通常の乱流を発生する。
従来のウォータージェットノズルを用い切削粒子を混入
させてウォータージェットカッティングを試みた。水の
供給圧力、噴出口口径は、コアンダスパイラルノズルの
場合と同じであった。この切削の結果は、図4に示す通
りであった。すなわち、この発明のコアンダスパイラル
ノズルを用いた場合(A)には、コンクリート(12)
の切削径は、5mmφのまま、ほぼ一定で均一に集中切
削されているが、一方、従来のウォータージェットノズ
ルを用いた場合(B)には、コンクリートの切削径は上
面は約12mm、その後4cm付近までは、縮小の傾向
にあり、最小で約5mmφ程度になったが、その後、拡
大の傾向にあり、コンクリート下面では、約20mmφ
まで広がっていた。
【0018】またさらに、切削表面を比較するとこの発
明のコアンダスパイラルノズルを用いた場合には、その
切削表面は非常になめらかであるが、従来のウォーター
ジェットノズルを用いた場合には、その切削表面は非常
に粗かった。そして切削時間は、この発明の場合には、
乱流ノズルの場合の約2/3であった。この発明のコア
ンダスパイラルノズルから噴出した超高速噴流は収歛
し、乱れが非常に少なく安定していることがわかる。そ
れに対して、従来の乱流ウォータージェットノズルから
噴出した噴流は発散し、乱れが非常に大きく不安定であ
ることがわかる。
【0019】また、比較のために、図1に示した従来の
コアンダスパイラルノズルを用いて同様に切削を試みた
が、吸引口(3)への逆流が生じ、切削は中断を余儀な
くされた。ただ、切削とその中断を繰り返し、全切削を
行ったところ、その時間は、従来の乱流ノズルの場合と
ほとんどかわらなかった。切削の集中性、均一性はこの
発明と同様に得られていた。切削の持続、安定性、およ
び効率は、この発明の場合が優れていた。
【0020】
【発明の効果】以上から明らかなように、この発明のコ
アンダスパイラルノズルから噴出した超高速噴流は、収
歛性および安定性に優れており、その結果、対象物がコ
ンクリートや金属等の硬質体であっても、切削集中性に
優れ、切削面における切削径が広がることなく、均一で
あり、かつ、切削表面の粗度が低く、高性能な切削が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のコアンダスパイラルウォータージェット
ノズルの断面図である。
【図2】この発明のウォータージェットノズル断面図で
ある。
【図3】この発明の別の態様としてのウォータージェッ
トノズルの断面図である。
【図4】実施例としての切削状況を示した断面図であ
る。
【符号の説明】
1 コアンダスパイラルノズル 2 噴出口 3 吸引口 4 コアンダスリット 5 傾斜面 6 分配室 7 ポンプ 8 水流 9 後方部 10 コアンダスパイラルフロー 11 逆止弁 12 コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 1/00 - 1/36 B24C 5/04 B26F 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアンダスパイラルフローを生成する高
    圧水供給用の環状のコアンダスリットとともにこのコア
    ンダスリットと噴出口とを結ぶ傾斜面とを有するコアン
    ダスパイラルノズルにおいて、コアンダスリット後方部
    を密閉してなることを特徴とするウォータージェットノ
    ズル。
  2. 【請求項2】 コアンダスパイラルフローを生成する高
    圧水供給用の環状のコアンダスリットとともにこのコア
    ンダスリットと噴出口とを結ぶ傾斜面とを有するコアン
    ダスパイラルノズルにおいて、コアンダスリット後方部
    に切削粒子導入用の開閉自在な逆止弁を設けてなるウォ
    ータージェットノズル。
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