JP3164256U - 衝撃吸収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな衝撃エネルギーを確実に消散させると共に、衝撃吸収装置の特有の力の経路を可能な限り正確に個々の用途に適合させることができる衝撃吸収装置を提供する。【解決手段】衝撃吸収装置100は、ベース板1と、緊張部材を有する力伝達部材と、第1の端部によってベース板1に接続された変形チューブ5からなるエネルギー吸収部材と、力伝達部材3を変形チューブ5の第2の端部に着脱可能に接続するための接続部材6とを備え、接続部材6は、緊張部材4を押圧することによって、変形チューブ5を緊張部材4とベース板1との間に遊びなく支持する接続部材6は、変形チューブ5が緊張部材4とベース板1との間に遊びなく支持されるように緊張部材4へと押し付けられている。【選択図】図17

Description

本考案は、衝撃吸収装置に関し、特に力を伝達するための部品と共に追加の不可逆な衝撃吸収段として用いられる衝撃吸収装置に関する。
港湾での機動時や埠頭での係留時に船舶の船体を損傷から守るために、いわゆるフェンダを利用することが知られている。これにより、通常は、保護体として機能するフェンダが船舶と埠頭との間に設けられ、衝撃吸収装置として機能する一方、船体をこすらないようにスペーサとして機能する。埠頭の施設の構成部材であり、独立して考案されたフェンダが、通常は大型の船舶のために使用される。埠頭の設備の構成部材として設計された上記のフェンダは、入渠時または波浪における船舶の運動に或る程度まで同調して機能できるよう、或る程度の弾性を有することができる。
しかしながら、上記のように使用されるフェンダの弾性減衰能力を超えると、例えば船舶が埠頭に減衰されずに衝突する際に生じる衝撃のエネルギーは、減衰されずに船体に作用する。このため、船体が損傷する危険が生じる。この筋書きにおける船舶の船体の損傷を防止するために、使用されるフェンダの減衰能力を超える場合に作動し、生じる衝突のエネルギーの少なくとも一部を吸収する衝撃吸収装置であって、当該衝撃を変形の仕事および熱へと変換する不可逆に設計された衝撃吸収装置を設けることが考えられる。
衝撃力の減衰および衝突から生じる衝撃エネルギーの効果的な吸収は、特に移動する物体の質量ゆえに、予測可能な一連の事象の後に所定の態様で吸収すべき大きな運動エネルギーを考慮すべき場合に、一般に問題となる。
上記の問題は、埠頭の施設が特定の衝突保護部品を提供する石油タンカーなどの船舶だけでなく、鉄道型車両にも当てはまる。緩衝器のストッパは、例えば鉄道技術の分野で知られており、鉄道車両または気動車が線路の終点を超えて移動することがないようにする目的で、鉄道線路の軌道または行き止まりの軌道を終端付けるように機能する。緩衝器のストッパは、通常は、鉄道車両が可能な限り損傷を受けることなく、そのままの状態で維持できるように、走行中の鉄道車両から可能な限り多くのエネルギーを吸収するように構成される。このエネルギー吸収過程において、緩衝器のストッパは、変形したり、破壊したりする可能性がある。
しかしながら、衝撃吸収装置は、緩衝器の形態もとることができる。これらは、硬い障害物と激突する際、または衝突する際にエネルギーを吸収して車両または車両の積荷の損傷を防止する車両の構成部材に関するものである。緩衝器は、特に鉄道型車両に使用され(「バッファ」または「バッファバー」とも称される)、これにより前端に取り付けられた少なくとも1つまたは2つの構成部材が、鉄道車両に水平方向かつ鉄道車両の長手方向に作用する外的な圧縮力を吸収する目的で使用される。この原理に沿って、鉄道車両は、衝撃吸収装置として2種類の緩衝器を使用することができる。すなわち、鉄道車両は、いわゆる「シングルバッファ」または「中央バッファ」と、いわゆる「デュアルバッファ」または「横バッファ」とを使用することができる。「シングルバッファ」および「中央バッファ」は、何れも唯一のバッファが鉄道車両の前端の前部梁の中央に設けられるように、衝撃吸収装置が車両の長手軸に取り付けられる。一方、「デュアルバッファ」または「横バッファ」は、何れも2つのバッファが鉄道車両の前端に設けられる。
したがって、例えば連結式の鉄道車両の場合において、車体がボギー台車によってつなぎ合わせられるのではなく、連結された2台の車体の間の間隔が通常の車両の動作中に変化しうる場合に、個々の車体にいわゆる横バッファまたはUICバッファを装備することが、鉄道車両技術の分野で知られている。これにより、これらの横バッファが、例えば制動または加速の場合など、通常の車両の動作時に生じる衝撃を吸収し、減衰させるように機能する。
バッファハウジングと、バッファハウジングに収容される力伝達部材と、減衰部材(例えば、ばねまたはエラストマー体の構造である)とを備える入れ子式の構造を、鉄道車両に利用される横バッファに使用することができる。この形式の構造においては、バッファハウジングが、長手方向の案内として横力を支持するように機能する。一方、バッファハウジングに収容された減衰部材は、長手方向に力を伝達するように機能する。
全長ならびにバッファストローク(すなわち、減衰部材のばねの行程)は、欧州規則(例えば、UIC526および528リーフレット)によって特定の車両の分類ごとに標準化されている。例えば、標準化されたUICバッファのバッファストロークは、100mm〜110mmの範囲にある。最大バッファストロークに達した後、横バッファの減衰特性は尽き、結果として、横バッファの特有の動作荷重を超える衝撃力が、減衰されずに車両の車台へと伝えられる。
車両の通常の動作時に例えば連結式の車両の個々の車体の間に生じる衝撃力が、通常は再生可能に設計されて横バッファに組み込まれる減衰部材によって吸収される一方で、例えば車両が障害物に衝突した場合や、急制動を掛けた場合など、横バッファの作動荷重を超える場合には、横バッファに組み込まれた減衰部材が、通常は生じる全エネルギーを吸収することができない。したがって、横バッファによってもたらされる衝撃吸収は、全体としての車両のエネルギー吸収の考え方へはもはや取り入れられず、生じる衝撃力が、車両の車台へと直接的に伝えられる。これにより、車台に極端な荷重が加わり、車台を損傷させる可能性があり、車台を破壊する可能性すら存在する。
そのような損傷を防止するという目標で、鉄道車両の技術において、最大バッファストロークが使い果たされ、すなわち横バッファの案内部材(バッファスリーブまたはバッファプランジャ)が所定の拘束部に突き当たった後で、制御された変形によるさらなる収縮の可能性が存在するように、プランジャバッファの案内部材を設計することが一般的に知られている。
例えば、刊行物WO2005/115818A1が、再生可能に設計された減衰部材によってもたらされるエネルギーの吸収が使い果たされた後で、所定の破損ジョイントが破損してバッファの収縮量を増加させるプランジャバッファを記載している。この収縮量の増加により、過負荷時にバッファハウジングが塑性変形することができ、したがって、この技術的解決手段は、破損によって衝撃のエネルギーを変形の仕事および熱へと変換することを可能にする。このようにして、過負荷時に生じるバッファハウジングの変形が、衝撃に対する追加の保護を、横バッファによってもたらされる衝撃の吸収へともたらす。
たとえこの従来技術から公知の横バッファが、或る程度まで車両の車台を深刻な衝突時の損傷から保護できるにせよ、この追加の衝撃吸収装置を特定の用途に適合させることは不可能である。そのようにするためには、エネルギーの予測可能かつ所定の吸収を可能にするために、バッファハウジングの変形に特有の力の経路を相応に設計することが必要であると考えられる。特に、公知の技術的解決手段は、バッファハウジングの変形によって達成できる最大のエネルギー吸収が不十分である場合が多く、種々の用途に適したものではない。
さらに、この追加の衝撃吸収装置が作動した後に、横バッファ全体を交換しなければならないという問題がある。なぜならば、衝撃吸収装置が横バッファへと一体化されており、バッファハウジングの変形ゆえに、もはや横バッファを通常の車両の動作時に使用することができないためである。
上述の問題は、緩衝器の形態に設計され、すなわち鉄道車両の前端に取り付けられる構成部材として設計された衝撃吸収装置に当てはまるだけではない。実際、横バッファに関して上述した欠点と、例えば緩衝器のストッパまたは港湾設備の構成部材である衝撃吸収装置との間に、類似点を引き出すことができる。
国際公開WO2005/115818A1号公報
よって、本考案は、上記の課題に鑑み、大きな衝撃エネルギーを確実に消散させると共に、衝撃吸収装置の特有の力の経路を可能な限り正確に個々の用途に適合させることができる衝撃吸収装置を提供することを目的とする。
さらに、例えば鉄道車両の車体の前端、緩衝器のストッパの前端、または港湾設備への後付け(破壊を利用する衝撃吸収装置が、これらの用途のためにこれまでに使用されていない場合)に適した衝撃吸収装置を提供することを目的とする。
本考案に係る衝撃吸収装置は、上記の課題を解決するために、ベース板と、緊張部材を有する力伝達部材と、第1の端部によって前記ベース板に接続された変形チューブからなるエネルギー吸収部材と、前記力伝達部材を前記変形チューブの第2の端部に着脱可能に接続するための接続部材とを備え、前記接続部材(6)は、前記緊張部材(4)を押圧することによって、前記変形チューブ(5)を前記緊張部材(4)と前記ベース板(1)との間に遊びなく支持する前記接続部材は、前記変形チューブが前記緊張部材と前記ベース板との間に遊びなく支持されるように前記緊張部材へと押し付けられている。
本衝撃吸収装置の具体的構成の一例として、前記ベース板に接続された支持フレームをさらに備え、前記変形チューブは、前記支持フレーム内に収容され、前記接続部材は、前記力伝達部材を、一端で前記支持フレームに接続し、他端で前記変形チューブに接続するように設計されており、前記接続部材が、前記支持フレームに好ましくは着脱可能に接続されており、該支持フレームに接続された状態で、前記変形チューブが前記緊張部材と前記ベース板との間に遊びなく支持されるように前記緊張部材へと押し付けられる構成としてもよい。
この点において、本考案が、横バッファとともに使用される追加の衝撃吸収をもたらすものと考えられるだけではないことに、注意すべきである。むしろ、この衝撃吸収装置は、例えば埠頭、緩衝器のストッパ、または車両の構成部材の端部または接触表面など、通常の車両の動作時に生じる力を伝達するように機能する支持構造体の任意の端面に広く適している。車両の構成部材は、特に、例えば刊行物DE10126483A1に記載のようにバッファバーとして構成され、横エネルギー吸収部材およびベースフレームによって鉄道車両の前端へと固定される例えば車体の前端の前方を横切る横梁であってもよい。このバッファバーを、例えば水平な接続面に配置でき、車体の前端を衝突に起因する損傷から保護するように機能させることができる。
したがって、本考案の意味における「構造的な力伝達部品」は、車体の前端の前方を横方向に延びており、横エネルギー吸収部材によって車体の前端に接続されている支持構造体としてもよい。さらに、この支持構造体が、車体の前端とは反対の側に、例えば中央バッファ継手などの連結アセンブリを支持するように機能することができる。
このように、本考案による技術的解決手段は、構造的な力伝達部品とともに使用することができ、衝突の場合に、生じる衝撃エネルギーを、支持フレームに収容された変形チューブの所定の塑性変形によって変形の仕事および熱へと変換するように機能する衝撃吸収装置に関する。緊張部材とベース板との間に遊びなく支持された変形チューブを使用することで、作動力および衝撃吸収装置によって吸収することができる最大エネルギー量を、予め定めることが可能になり、個々の用途に合わせることが可能になる。したがって、応答特性を予め定めることができるだけでなく、エネルギーの吸収における出来事の順番も予め定めることができる。
用語「遊びなく支持され」は、本明細書において使用されるとき、緊張部材が車両の通常の動作時にベース板に対して実質的に剛であることを意味する。
本考案の技術的解決手段は、特に、衝撃吸収装置が、衝撃吸収装置の作動時に支持フレーム(存在する場合)に収容された変形チューブだけが塑性変形によって変形しうるように構成されていることを特徴とする。したがって、衝突後に、この部品だけを交換すればよい。このため、一方で力伝達部材を支持フレームに接続し、他方で変形チューブを支持フレームに接続する接続部材が着脱可能に設けられていることが好ましい。この場合、接続部材と支持フレームとの(着脱可能な)接続を切り離すことで、必要に応じて変形チューブを衝撃吸収装置から引き出して交換することができる。その後に、接続部材が緊張部材に当接し、変形チューブ(例えば、交換式の変形チューブ)が緊張部材とベース板との間に遊びなく支持されるように、接続部材が変形チューブおよび/または支持フレーム(存在する場合)へと再び接続される。
したがって、本考案の主たる技術的解決手段は、衝突後に力の伝達に必要な構成部材を完全に交換する必要を排除したことにある。
これにより、本考案による衝撃吸収装置に使用される力伝達部材は、力伝達部品と衝撃吸収装置との間のインターフェイスとして機能する。力伝達部材の詳細については、以下に詳述する。
衝撃吸収装置は、好ましくは衝撃力を伝達するように設計され、衝撃力の伝達時に生じる力の流れが、力伝達部材、緊張部材、変形チューブ、およびベース板を通って流れる。したがって、変形チューブが、所定の固有の衝撃力まで衝撃力の伝達から生じるエネルギーを実質的にすべて伝達するように設計される。所定の固有の衝撃力を超えた後に、変形チューブが、同時の塑性変形によって衝撃力の伝達から生じるエネルギーの少なくとも一部を吸収して消散させ、変形チューブの塑性変形の際に、力伝達部材はベース板に向かって移動し、ベース板は力伝達部材に向かって移動する。衝撃力の伝達において生じる力が、変形チューブを含む構成要素を実質完全に通過し衝撃吸収装置の長手方向に流れるため、変形チューブのエネルギー吸収、特に変形チューブ特有の作動力を、この変形チューブの設計によって予め正確に定めることができる。
具体的には、変形チューブの肉厚および/または材料の適切な選択によって、変形チューブの曲げ強度及び変形チューブの特有の作動力を予め正確に定める構成としてもよい。また、衝撃吸収装置の長手方向の衝撃力の伝達において生じる力の一部分のみを変形チューブを通して流してもよい。この場合、力の流れの残りの部分は、力伝達部材から直接的にベース板へと流され、すなわち変形チューブをバイパスするように、適切な装置によって変形チューブのそばを案内される。
この衝撃吸収装置の1つの好ましい具現化においては、衝撃吸収装置のエネルギー吸収要素が、衝撃吸収装置を通過する力の流れによって伝達されるエネルギーの量が所定の量を超えるときに、好ましくは断面の膨張によって塑性変形して、力伝達部材のベース板に対する相対移動を可能にする変形チューブとして構成される。変形チューブがエネルギー吸収要素として使用される衝撃吸収装置は、力の急増がない所定の作動力を有することを特徴とする。実質的に矩形の様相で進行するこの特徴のおかげで、衝撃吸収装置の作動後に最大のエネルギー吸収が保証される。
特に好ましくは、衝撃吸収装置の作動時に、変形チューブが、同時の断面の膨張を伴って塑性的に変形する。しかしながら、同時の断面の減少を伴う変形チューブのエネルギー吸収も、当然ながら考えられるが、塑性変形したエネルギー吸収要素が衝撃吸収装置から追い出されるように、変形チューブを例えば衝撃吸収装置のベース板に設けられるノズル開口を通って押し出すことが必要になると考えられる。衝撃吸収装置の作動時に断面の膨張によって塑性変形する変形チューブは、この種の変形したエネルギー吸収要素の追い出しを防止する。この理由で、現時点における好ましい実施の形態は、断面の膨張によって変形することができるエネルギー吸収要素である。
本考案による技術的解決手段によれば、変形チューブが、ベース板と緊張部材との間に遊びなく支持される。このため、上記変形チューブを衝撃吸収装置に遊びなく一体化することができ、適切な初期荷重によって、変形チューブの応答特性、ひいては衝撃吸収装置の応答特性を操作し、予め定めることができる。緊張部材は、例えば、ベース板に対向する前記接続部材の複数のストッパ面のうちの1つのストッパ面上に形成された延長部材によって前記力伝達部材に一体に形成されている構成としてもよい。
しかしながら、これに代わり、他の実行可能な技術的解決手段は、緊張部材を力伝達部材とは別の構成部材として設計し、例えば緊張部材の本体を中空体として構成された力伝達部材に少なくとも部分的に収容し、この緊張部材の本体に、ベース板に対向する接続部材の一方のストッパ面に隣接する段部を形成することを含む。
本考案の技術的解決手段の1つの好ましい具現化においては、変形チューブのベース板とは反対側の端部が、好ましくは接続部材に形成された溝へと圧入される。これにより、接続部材は、好ましくは着脱可能なねじ込み継手によって支持フレームに接続され、変形チューブが遊びなく緊張部材とベース板との間に支持されるように緊張部材を押す。
接続部材は、変形チューブを緊張部材とベース板との間に支持するように機能するだけでなく、衝撃吸収装置の作動時に変形チューブが塑性変形して、力伝達部材がベース板に向かって移動するときに、長手方向の案内の機能も担う。この目的のため、接続部材が、好ましくは力伝達部材の外表面に直接的に隣接または当接する案内面を備え、この案内面が、衝撃吸収装置の作動時に変形チューブの塑性変形によって引き起こされる力伝達部材のベース板に対する衝撃吸収装置の軸方向の移動を案内するように設計される。接続部材にさらに案内の機能も与えられるため、エネルギーの吸収プロセスにおいて衝撃吸収装置の個々の構成部材のかじりまたは傾きが防止される。これにより、特に変形チューブに垂直方向または斜めの荷重(すなわち、完全には軸方向でない荷重)が加わるときに、破壊によるエネルギー吸収を予め定めることができる事象の順序でおおむね確実に機能させるために、「固着」またはかじりを防止することができる。
上述のように、力が力の流れによって伝達されるとき、変形チューブを作動させ、すなわち衝撃吸収装置を作動させるために、この変形チューブを通して伝達することができるエネルギーの特有の量を、変形チューブの肉厚および材料を適切に選択することによって予め定めることができる。本考案による衝撃吸収装置の特に好ましい具現化によれば、変形チューブがベース板側の端部によってベース板へと締まりばめで接続され、または確実に固定される。これを実現するために考えられる一例は、ベース板に変形チューブが挿入される対応する溝を設けることである。
他方で、変形チューブの反対側の端部には、ベース板により近く位置する変形チューブの部分に比べて拡大された断面を呈する変形チューブの部分が設けられるのがよい。本実施の形態において、衝撃吸収装置は、緊張部材と変形チューブとの間に位置する円錐リングをさらに備え、変形チューブが、円錐リングによって緊張部材とベース板との間に支持される。上記円錐リングは、例えば、緊張部材と一体に形成することができる。また、円錐リングを緊張部材とは別の部品として構成してもよいことを言うまでもない。
基本的には、円錐リングのベース板側の端部の少なくとも一部が、変形可能チューブの拡径部分へと延び、この変形チューブの内表面に当接する。
本実施の形態において得られる利点は明らかである。一方では、円錐リングによってベース板と緊張部材との間に支持される変形チューブを設けることで、可能な限り最小の空間しか必要とせずに最大のエネルギー吸収を可能にする衝撃吸収装置がもたらされる。断面の膨張によって塑性変形する変形チューブを利用することで、特に衝撃吸収装置の背後に塑性変形した変形チューブを追い出すための追加の空間を設ける必要がない。他方で、緊張部材と変形チューブとの間に円錐リングを設けることで、本実施の形態は、エネルギーの吸収プロセスにおける一連の事象をきわめて正確に予め定めることも可能にする。
上述のように、円錐リングのベース板側の端部の少なくとも一部が、ベース板により近く位置する変形チューブの部分に比べて広げられた断面を衝撃吸収装置の作動以前にすでに呈している変形可能チューブの部分へと延びる。円錐リングが、一方では少なくとも部分的に変形可能チューブの拡径部分へと延び、他方では変形可能チューブの拡径部分へと延びる円錐リングの一部分が、チューブのこの部分の内表面に当接するため、衝撃吸収装置が作動し、すなわち力伝達部材が緊張部材と共にベース板および変形チューブ(ベース板に締まりばめで接続され、または確実に固定されている)に対して前記ベース板に向かって移動するとき、円錐リングのベース板側の端部が、変形チューブの(未だ)膨張させられていない部分の内表面に沿って走行し、エネルギー吸収のための軸方向の案内を達成する。接続部材の案内面によって達成される案内に加えて、円錐リングによって達成される軸方向の案内が、衝撃吸収装置の作動時の変形チューブにおける緊張部材および円錐リングの傾きを防止し、したがって変形チューブの塑性変形(すなわち、変形チューブの断面の塑性的な膨張)が正確に予測できる様相で生じ、衝突時のエネルギー吸収への一連の事象が、すべて正確に予測可能である。
後者の実施の形態においては、円錐リングおよび緊張部材を一体の構成にすることが考えられる。また、円錐リングを、締まりばめまたは圧入による接続によって緊張部材(特に、この緊張部材に形成され、接続部材のベース板に対向するストッパ面に当接する段部)に接続する構成としてもよいことは言うまでもない。
本考案による衝撃吸収装置の特に好ましい1つの具現化によれば、力伝達部材が、ベース板とは反対側に、衝突板を備えており、この衝突板によって、衝撃力を力伝達部材へと導入でき、したがって衝撃吸収装置へと導入することができる。このために、衝撃力が衝突板から力伝達部材を介して衝撃吸収装置へと直接的に導入されるよう、衝突板を力伝達部材へと直接的に接続することが考えられる。本実施の形態は、衝撃吸収装置が、衝撃力だけでなくけん引力も伝達するように設計されることを特徴とする。けん引力が衝撃吸収装置を通って伝達される場合、生じる力の流れは、衝突板、力伝達部材、緊張部材、接続部材、および支持フレームを通過する。
他の好ましい形態としては、衝撃吸収装置は、一体化された緩衝装置をさらに備えることが好ましい。さらに、上記緩衝装置は、好ましくは、衝突板を有するバッファプランジャを、少なくとも一部分が中空体として構成された力伝達部材に案内して備えており、このバッファプランジャが、ベース板とは反対側の衝撃吸収装置の端部に設けられ、このバッファプランジャによって、緩衝装置が力伝達部材および衝撃吸収装置へと衝撃力を導入することができる。さらに、本実施の形態においては、衝撃吸収装置へと一体化された緩衝装置が、好ましくは再生可能に設計されたエネルギー吸収部材を、前記力伝達部材の内側に収容して備えている。
したがって、この好ましい実施の形態においては、衝撃吸収装置が、例えば横バッファとして通常は使用される緩衝装置と組み合わせて使用される。したがって、この緩衝装置が、再生可能に設計された衝撃吸収装置として機能し、例えば車両の通常の動作時に連結式の車両の個々の車体の間に生じる衝撃力を吸収し、または減衰させる。しかしながら、緩衝装置に組み込まれた再生可能に設計された減衰部材(再生可能に設計されたエネルギー吸収部材)の動作荷重を超えると、緩衝装置の下流に位置する衝撃吸収装置が作動し、衝撃のエネルギーを、衝撃吸収装置に設けられた変形チューブの所定の塑性変形によって変形の仕事および熱へと変換する。このようにして、再生可能に構成された減衰部材(ばね装置)ならびに衝撃吸収装置の他の構成部材を、衝突の場合に破壊または損傷から効果的に保護することができる。
したがって、本考案の技術的解決手段によれば、衝撃吸収装置の作動後に、塑性変形した変形チューブのみが、交換を必要とする唯一の構成部材である。
緩衝装置について考えられる構造の例が、刊行物EP1247716D1に記載されている。特に好ましくは、緩衝装置が、衝突板に作用する力からもたらされる衝撃エネルギーを、ベース板へと向かうバッファプランジャの長手方向の変位を同時に伴いつつ、所定の固有の衝撃力まで吸収し、または減衰させるように設計されており、緩衝装置のバッファストロークが使い果たされた後で、力の流れが直接的に衝突板から力伝達部材、緊張部材、変形チューブ、およびベース板を通って流れる。
衝撃吸収装置が一体の緩衝装置をさらに備えている後者のさらなる発展の特に好ましい実施の形態によれば、衝撃吸収装置のベース板が、車体の前端へと着脱可能に取り付けることができるフランジとして構成される。したがって、これは、本考案の衝撃吸収装置と緩衝装置との組み合わせであり、この組み合わせを、フランジ状に構成されたベース板によって車体の前端へと取り付けることが可能である。したがって、緩衝装置が一体化されてなる衝撃吸収装置を、1つの完結した交換可能なモジュールとして、車体の支持枠または車台へと取り付けることができる。したがって、これは、モジュール(すなわち、1つの完結した交換可能な機能グループ)として構成された衝撃吸収装置付きの緩衝装置である。これにより、例えば力を伝達するための部品としての横バッファのために追加の衝撃吸収装置をもたらすことが可能である。したがって、衝撃吸収装置が緩衝装置との組み合わせにおいて使用されるとき、緩衝装置が、再生可能に設計された衝撃吸収装置として機能し、例えば車両の通常の動作時に連結式の車両の個々の車体の間に生じる衝撃力を吸収し、あるいは減衰させる。しかしながら、緩衝装置に組み込まれた再生可能に設計された減衰部材の動作荷重を超えると、減衰部材の下流に位置する衝撃吸収装置の変形チューブが作動し、衝撃のエネルギーを、この変形チューブの所定の塑性変形によって変形の仕事および熱へと変換する。
以上では、衝撃吸収装置にさらに緩衝装置が一体化されており、衝撃吸収装置をフランジ状に構成されたベース板によって車体の前端へと好ましくは着脱可能に取り付けることができる特定の実施の形態を説明した。しかしながら、本考案の技術的範囲において、衝撃吸収装置に追加の緩衝装置を設けないことも、当然ながら考えられる。例えば、原理的には、衝撃吸収装置の力伝達部材が、ベース板とは反対の側に衝突板を備えることが考えられ、この衝突板を介して衝撃力を直接的に前記衝突板から力伝達部材(したがって、衝撃吸収装置)へと導入することができる。この衝撃吸収装置のベース板を、車体の前端へと好ましくは着脱可能に取り付けることができるフランジとして構成することができる。したがって、本実施の形態は、減衰特性を呈することがなく、鉄道車両の車体の前端へと好ましくは事後的に取り付けることができる追加の(絶対的な)衝撃吸収装置に関する。
他の好ましい具現化においては、衝撃吸収装置が、鉄道車両の車体の前端の前方を延びる横梁へと、支持フレームが横梁に設けられた凹所に少なくとも部分的に収容されるように一体化される。車体の前端の前方を延びるこの横梁は、例えば、刊行物DE10126483A1に記載されているようなバッファバーであってよい。これにより、衝撃吸収装置は、鉄道車両の車体のそれへの衝撃支持構造のための横接続部材として機能する。上述の緩衝装置が一体化される場合には、衝撃吸収装置は、減衰特性も呈することができる。
衝撃吸収装置が鉄道車両の車体の前端の前方を延びている横梁へと一体化されている後者の具現化の1つの好ましい実施の形態においては、ベース板および/または支持フレームが、横梁の一体の部品として構成される。そのようにする際、力伝達部材は、好ましくはベース板とは反対の側で、フランジによって車体の支持構造体に接続される。
当然ながら、車体の前端の前方を延びる横梁を、DE10126483A1の意味でのバッファバーとして設計するのではなく、むしろ支持構造体として設計することも考えられる。例えば、中央バッファ継手などを、この支持構造体の衝撃吸収装置とは反対の側に配置することができる。
以下で、添付の図面を参照しつつ、本考案の衝撃吸収装置の実施の形態をさらに詳しく説明する。
減衰機能が与えられておらず、モジュール式のユニットとして支持構造体の前端へと取り付けることが可能である本考案の第1実施の形態による衝撃吸収装置の斜視図である。 図1による衝撃吸収装置の側面断面図である。 減衰機能が与えられており、モジュール式のユニットとして支持構造体の前端へと取り付けることが可能である本考案の第2実施の形態による衝撃吸収装置である。 図3による衝撃吸収装置の側面断面図である。 第1および第2実施の形態による衝撃吸収装置に使用される変形チューブの詳細な断面図である。 本考案の第3の実施の形態による衝撃吸収装置の第1の3次元の側面図である。 図6に示した衝撃吸収装置のベース板の3次元の側面図である。 図6または図7による衝撃吸収装置の側面断面図である。 本考案の第4の実施の形態による衝撃吸収装置の第1の3次元の側面図である。 図9による衝撃吸収装置の第2の3次元の図である。 例えば支持構造体の前端の前方を延びる横梁を一体化してなる図9または10による衝撃吸収装置である。 図11に示した衝撃吸収装置の側面断面図である。 減衰機能が与えられておらず、支持構造体の前端の前方を延びる横梁に一体化されている本考案の第5の実施の形態による衝撃吸収装置である。 図13に示した衝撃吸収装置の側面断面図である。 減衰機能が与えられており、支持構造体の前端の前方を延びる横梁に一体化されている本考案の第6の実施の形態による衝撃吸収装置の側面断面図である。 減衰機能が与えられており、モジュール式のユニットとして支持構造体の前端へと取り付けることが可能である本考案の第7の実施の形態による衝撃吸収装置である。 図16に示した衝撃吸収装置の側面断面図である。 第7の実施の形態による衝撃吸収装置に使用される変形チューブの詳細な断面図である。
図1に、いかなる減衰機能も与えられておらず、モジュール式のユニットとして支持構造体(明示せず)の前端に取り付け可能な本考案の衝撃吸収装置100の第1実施の形態の斜視図を示す。図2に、第1実施の形態による衝撃吸収装置の側面断面図を示す。図5に、第1(および第2)の実施の形態による衝撃吸収装置100に使用される変形チューブの断面詳細図を示す。
第1の好ましい実施の形態による衝撃吸収装置100は、存在してもよい任意の所与の減衰要素(例えば、横バッファなど)またはエネルギー吸収ユニットに加えて、例えば鉄道車両の車体の支持フレームまたは車台へと1つの完結した交換可能なモジュール式のユニットとして取り付けることができる不可逆の衝撃吸収段として適している。この目的のため、第1実施の形態による衝撃吸収装置100は、例えばボルトによって支持構造体(明示せず)へと取り付けることができるフランジとして構成されたベース板1を備えている。したがって、衝撃吸収装置100の固定に使用されるボルトを通過させて案内することができる貫通穴16が、好ましくはベース板1に設けられる。
第1実施の形態による衝撃吸収装置100は、ベース板1へと固定に接続された支持フレーム2で構成されている。詳しくは、図示の実施の形態の支持フレーム2は、円形の断面の管部分として構成されている。変形チューブ5が、この支持フレーム2の内側に配置されている。したがって、この変形チューブ5の支持構造体対向する方の端部が、ベース板1に当接し、例えば図7に示す溝18によってベース板1へと固定されている。
さらに衝撃吸収装置100は、管状体の力伝達部材3を備えており、この力伝達部材3のベース板1とは反対側の端部が、衝突板11へと固定されている。力伝達部材3のベース板側の端部は、緊張部材4へと固定に接続されている。
図示の実施の形態の緊張部材4は、力伝達部材3とは別に構成された構成部材であり、緊張部材本体4aおよびこの緊張部材本体4aに形成された段部4bを備えている。緊張部材本体4aが、ベース板1に面して力伝達部材3の内部へと少なくとも途中まで延びている一方で、緊張部材の段部4bは、前記力伝達部材3のベース板1に面している端部の前端を覆うように突き出している。力伝達部材3と緊張部材4との間に要求される固定の接続は、好ましくは、緊張部材本体4aと力伝達部材3の内表面との間の締まりばめによって形成される。
ベース板側の端部に緊張部材4が固定に接続されてなる力伝達部材3が、接続部材6によって、衝撃吸収装置100の支持フレーム2へと保持される。この目的のために、接続部材6が、緊張部材本体4に形成された段部4bのベース板1とは反対側の面に当接するストッパ面10(図5を参照)を備えている。
反対側において、緊張部材4が円錐リング9を受け止めており、この円錐リング9が、ベース板1と力伝達部材3との間の変形チューブ5を、ベース板側の端部に設けられた緊張部材4へと支持するように機能する。図では、緊張部材4、円錐リング9、および力伝達部材3の各々が、別個独立に構成された部品として示されているが、当然ながら、これらの部材(緊張部材4、円錐リング9、力伝達部材3)またはこれらの部材の少なくともいくつかを一体に構成することも考えられる。
図5は、図2に示す衝撃吸収装置100の詳細構成を示している。図5に示すように、変形チューブ5のベース板1とは反対側の端部が、接続部材6に形成された溝6aに収容されている。接続部材6は、それ自身は、ねじ込み継手15によって支持フレーム2へと着脱可能に接続される。接続部材6の図示の接続状態において、ストッパ面10が接続部材6を緊張部材4の段部4bに対して押し、この圧縮力(プレロード)が、円錐リング9を介して力伝達部材3対向する変形チューブ5の端部へと伝達される。
力伝達部材3対向する変形チューブ5の端部は、ベース板により近く位置する部分に比べ、より大きな断面を呈している。円錐リング9が、緊張部材4に形成された段部4bと共に、変形チューブ5のこの広げられた断面へと少なくとも途中まで延びており、円錐リング9が、この変形チューブの広げられた部分の内表面に当接している。このようにして、上述のように、円錐リング9が、衝撃吸収装置100の作動時に生じる力伝達部材3のベース板1へと向かう長手方向の変位について、案内の機能を担う。
さらなる案内機能が、接続部材6に設けられ、力伝達部材3の外表面8に当接する案内面7によってもたらされる。
図1および図2に示した本考案の衝撃吸収装置100の実施の形態は、衝突時にエネルギーを塑性的に吸収するように機能し、このエネルギーの吸収は、一定の力のレベルにおいて続く。作動力および力のレベルを、変形チューブ5のベース板1とは反対側の端部における予変形の程度、およびこの変形チューブ5の肉厚によって、調節することが可能である。衝突時、すなわち衝撃力を伝達するための変形チューブ5に特徴的な作動力を超えた後で、緊張部材4がベース板側の端部に配置されている力伝達部材3および円錐リング9が、変形チューブ5の中へと移動することで、変形チューブ5が断面の拡大によって塑性的に変形する。衝撃吸収装置100において得られるエネルギーの吸収は、緊張部材4がベース板側の端部に配置されている力伝達部材3および円錐リング9が、ベース板1に突き当たるときに使い果たされる。
本考案による解決手段によれば、衝突が発生した後で、塑性変形した変形チューブ5だけを交換すればよく、衝撃吸収装置100の残りの部分を、依然として使用し続けることができる。変形チューブ5の交換を容易にするために、接続部材6は、好ましくはねじ込み継手15によって支持フレーム2に接続される。
図3は、本考案の衝撃吸収装置100の第2実施の形態の斜視図である。図4に、図3に示した衝撃吸収装置100の側面断面図を示す。第2実施の形態による衝撃吸収装置100に使用される変形チューブ5の詳細を図5に示す。
図1および図2に示した衝撃吸収装置と同様に、図3による衝撃吸収装置も、完結した交換可能な機能グループとして支持構造体の前端に取り付けるために適している。しかしながら、図1および図2に関連して上述した第1実施の形態と対照的に、第2実施の形態は、図3および図4に示すとおり、追加の減衰機能を呈している。この目的のため、緩衝装置12が、力伝達部材3へと組み込まれている。図4に示すとおり、緩衝装置12は、基本的には、バッファプランジャ13を備えており、このバッファプランジャ13のベース板1とは反対側の端部に、衝突板11が配置されている。バッファプランジャ13が、中空体として構成された力伝達部材3へと少なくとも途中まで延びており、この力伝達部材3の内面によって軸方向に案内されている。
さらに、緩衝装置12は、穏やかな衝撃力を吸収して減衰させるように機能する好ましくは再生可能に設計されたエネルギー吸収部材14(例えば、エラストマー体)を、前記力伝達部材3の内側に収容して備えることができる。用語「穏やかな衝撃力」は、例えば通常の車両の動作時に生じ、衝突板11へと導入される衝撃力を指す。
力伝達部材3に収容された緩衝装置12の好ましくは再生可能に設計されたエネルギー吸収部材14の動作荷重を超えると、衝突板11が、力伝達部材3のベース板1とは反対側の端部に突き当たり、その結果として、衝突からもたらされる力の流れが、衝突板11から力伝達部材3へと直接的に伝達される。よって、このプロセスが続くにつれて、衝撃力の伝達から生じる力の流れが、力伝達部材3、緊張部材4、緊張部材4の段部4b、変形チューブ5、およびベース板1を通って案内される。
変形チューブ5は、所定の固有の衝撃力までは、実質的に剛な接続を構成している。しかしながら、変形チューブ5の特有の衝撃力を超えると、この変形チューブ5が、力伝達機能を失うことで、衝撃力の伝達において生じるエネルギーの少なくとも一部が、変形の仕事および熱へと変換され、この変形チューブ5の同時の塑性変形によって消散させられる。変形チューブ5の塑性変形が、ベース板1へと向かう力伝達部材3のベース板1に対する相対移動を生じさせる。
変形チューブ5を作動させるための特有の衝撃力は、本考案の衝撃吸収装置100においては、緩衝装置12のエネルギー吸収部材14によってもたらされるエネルギーの吸収が使い果たされるまでは変形チューブ5の塑性変形が生じないように、選択されるべきである。
本考案の衝撃吸収装置100の第2実施の形態は、例えば鉄道車両の車体の支持構造体へと取り付けることができる完結した交換式のモジュールを提供する。したがって、これは、緩衝装置12を取り入れたことで、通常の車両の動作時に効果的な減衰特性も呈する衝撃吸収装置である。例えば、衝撃吸収装置100へと組み込まれた緩衝装置12は、例えば車両の通常の動作時に連結式の車両の個々の車体の間に生じる衝撃力を吸収でき、あるいは減衰させることができる再生可能に設計された衝撃吸収装置として機能することができる。しかしながら、衝撃吸収装置100に組み込まれた緩衝装置12の再生可能に設計された減衰部材14の動作荷重を超えると、緩衝装置12の下流に位置する衝撃吸収装置100のエネルギー吸収ユニット(変形チューブ5)が作動し、衝撃のエネルギーが、前記変形チューブ5の所定の塑性変形によって、変形の仕事および熱へと変換される。このようにして、緩衝装置12の再生可能に設計された減衰部材14ならびに衝撃吸収装置100の他の構成部材を、衝突時に破壊または損傷から効果的に保護することができる。実際、衝撃吸収装置100の次の動作には、変形チューブ5だけを交換すればよい。
図6および図7の各々に、本考案の第3の実施の形態による衝撃吸収装置100の3次元の側面図を示す。図8は、この第3の実施の形態による衝撃吸収装置100の概略側面図である。
構造的および機能的な意味で、本考案の衝撃吸収装置100の第3の実施の形態は、図1および図2の説明による第1実施の形態と、原理的には同等である。要約すると、第3の実施の形態は、衝撃吸収装置100の作動時に塑性変形によって膨張する変形チューブ5を使用し、衝突時にエネルギーを塑性的に吸収する衝撃吸収装置に関する。図1および図2の図を参照して説明した第1実施の形態と対照的に、第3の実施の形態による衝撃吸収装置100は、例えば鉄道車両の車体の主枠などの支持構造体(図6〜図8には明示せず)と、この支持構造体の上流の部品との間で、力伝達部品として機能する。
この目的のため、第3の実施の形態による衝撃吸収装置100は、衝撃吸収装置100を支持構造体へと着脱可能に取り付けることができるベース板1を備えている。ここで、最終的にベース板1を支持構造体へと固定するように機能するねじ、ピン、ボルト、などを受け入れるために、例えばベース板1に貫通穴16を設けることが考えられる。
しかしながら、貫通穴16の代わりに、固定手段として他の技術的解決手段も考えることができる。例えば、構造的な設計の偶然性ゆえに、ベース板1に比較的小さな縁領域しか設けることができず、適切な貫通穴16のための十分な空間が存在せず、ねじ、ボルト、などを貫通穴16に受け入れるための空間が不十分である場合、ベース板1の後面(すなわち、支持フレーム2から離れる方を向いている面)にニップルなどを溶接または他の方法で取り付けることが適切であると考えられ、このニップルのみが、衝撃吸収装置100を支持構造体へと固定するように機能する。
第1実施の形態と対照的に、本考案の第3の実施の形態においては、衝突板11も、支持構造体の上流の部品を取り付けることができるベース板として構成される。ベース板1と同様に、ベース板として構成される衝突板11についても、適切な固定部材によって支持構造体の上流の部品を取り付けるために、そのような固定部材を通過させて案内することができる貫通穴19を呈することが考えられる。
次に、図8に示した側面図を参照して、第3の実施の形態に従って設計された衝撃吸収装置100の機能を説明する。
第3の実施の形態による衝撃吸収装置100は、上述のベース板1と、やはり上述のような衝突板11とを、衝撃吸収装置100が支持構造体を上流の部品に接続するうえで接続部品として機能できるように備えている。支持フレーム2が、好ましくはベース板1へと着脱可能に固定される。適切なねじ込み継手20が、図8に示した実施の形態において、この目的を果たす。やはり第1実施の形態と同様に、支持フレーム2は、円形の断面の管部分として構成されている。変形チューブ5が、支持構造体対向する方の端部をベース板1に当接させて、例えば溝などによってベース板1へと固定しつつ、支持フレーム2の内側に配置されている。変形チューブ5の反対側の端部は、緊張部材4に保持される広げられた断面を呈している。この緊張部材4は、緊張部材本体4aおよびこの緊張部材本体4aに形成された段部4bを備える構成部材である。緊張部材本体4aが、ベース板1に面して力伝達部材3の内部へと少なくとも途中まで延びている一方で、緊張部材の段部4bは、力伝達部材3のベース板1に面している端部の前端を覆うように突き出している。ベース板側の端部に緊張部材4が固定に接続されてなる力伝達部材3が、接続部材6によって、衝撃吸収装置100の支持構造体2へと保持される。この目的のために、接続部材6が、緊張部材本体4aに形成された段部4bのベース板1とは反対側の面が突き当たるストッパ面10を備えている。
反対側において、緊張部材4が円錐リング9を受け止めており、この円錐リング9が、ベース板1と力伝達部材3との間の変形チューブ5を、ベース板側の端部に配置された緊張部材4に支持するように機能する。
衝撃吸収装置100のこの設計によれば、フランジ状の衝突板11とベース板1との間で衝撃力が伝達される際に生じる力の流れが、力伝達部材3を介して接続部材6へと流れ、接続部材6によって力の流れが分割されて、第1の部分が支持フレーム2を介してベース板1へと流れる一方で、これと平行に、第2の部分が円錐リング9から変形チューブ5へと流れ、変形チューブ5からベース板1へと流れる。衝撃力の伝達時に変形チューブ5を通って案内される力の上記第2の部分が、予め定められ、あるいは予め定めることができる値を超えると、変形チューブ5の塑性変形が、同時の断面の膨張によって生じ、フランジ状の衝突板11からベース板1へと伝達されるエネルギーの少なくとも一部分が、熱および変形の仕事へと変換され、消散させられる。衝撃吸収装置100の動作時、ベース板1とフランジ状の衝突板11との間に相対移動が生じ、力伝達部材3が、円錐リング9と共に、変形チューブ5の中へと移動する。
衝撃吸収装置100の作動力および力のレベルを、変形チューブ5の予変形の程度および肉厚によって、調節することが可能である。要点は、衝撃吸収装置100の作動の後に、変形チューブ5だけを交換すればよく、衝撃吸収装置100の残りの構成部材を依然として使用し続けることができる点にある。
ここで、接続部材6が果たす二重の機能を、さらに強調しておく必要がある。接続部材6は、前述の通り、変形チューブ5の予め広げられた端部を受け止めて、支持フレーム2を介してベース板1に支持するように機能する。また、図2、図5、および図8に示すように、接続部材6は、衝撃吸収装置100の作動時に力伝達部材3の外表面を案内し、すなわち力伝達部材の変形チューブ5に対する相対移動を案内する案内面6bを備えている。
図9〜図12に、本考案の衝撃吸収装置100の第4の実施の形態を示す。具体的には、図9および図10の各々に、衝撃吸収装置100の第4の実施の形態を3次元の側面図にて示す。図11に、図9および図10に示した衝撃吸収装置100の好ましい用途を示す一方で、図12に、図11による図に使用された衝撃吸収装置100の側面断面図を示す。
構造に関して、本考案の衝撃吸収装置100の第4の実施の形態は、すでに説明した実施の形態と同等である。しかしながら、例えば第3の実施の形態と対照的に、支持フレーム2がボルト20によって接続されるベース板1が、衝撃吸収装置100を例えば鉄道車両の車体または上流の部品へと取り付けることができるフランジとして構成されているわけではない。代わりに、第4の実施の形態においては、支持フレーム2と力伝達部材3との間の変わり目の領域に、フランジ21が設けられている。上記の構成によれば、衝撃吸収装置100をモジュールとして使用して、例えば大梁101に組み込むことができる。この構成は、図11および図12に示している。
図11に示す実施の形態においては、モジュール構成の衝撃吸収装置100を、フランジ状の衝突板11によって支持構造体に固定できる一方で、円形の管部分として構成された衝撃吸収装置100の支持フレーム2が、支持構造体の前端の前部を延びる大梁101に組み込まれる。詳しくは、衝撃吸収装置100が、フランジ21によって大梁101に接続される。
図11に示すように、例えばクライミングガード103および継手104を、大梁101に配置することができる。衝突時、大梁101へと部分的に一体化され、例えば車体への接続部材として機能する衝撃吸収装置100が、一定の力のレベルでエネルギーを塑性的に吸収するように機能する。この目的のために、衝撃吸収装置100の衝突板11が、鉄道車両の車体(図示せず)へと固定される。衝突時、最初にエネルギーが、横梁へと取り付けられた(ボルト付された)継手104のバッファ/けん引機構によって可逆的および不可逆的に吸収される。衝撃吸収装置100は、その後に動作する。やはり先に説明した実施の形態と同様に、第4の実施の形態による衝撃吸収装置100は、ベース板1、支持フレーム2、変形チューブ5、力伝達部材3、緊張部材4を備える円錐リング9、および接続部材6で構成される。衝撃吸収装置100によってもたらされるエネルギーの吸収は、図1〜図8に示した図を参照してすでに述べた。
しかしながら、第4の実施の形態に従ってモジュールとして設計された衝撃吸収装置100そのものに、第2実施の形態による衝撃吸収装置100の場合と同様に、可逆の衝撃吸収機能をさらに持たせることも、当然ながら考えられる。
図13に、本考案の衝撃吸収装置100の第5の実施の形態を示す。本実施の形態においては、衝撃吸収装置100が、支持構造体(図示せず)の前端を横切るように延びている支持体101を、前記支持構造体の前端に接続するために使用されている。より詳細には、図13の衝撃吸収装置100の断面図を示す図14から明らかなように、第5の実施の形態に使用される衝撃吸収装置100は、図1および図2を参照し説明した衝撃吸収装置と基本原理は同じである。
具体的には、図13または図14による衝撃吸収装置100は、力伝達部材3と、力伝達部材3の一端に配置された衝突板11とを備えている。この衝突板11は、大梁101を備える衝撃吸収装置100を、好ましくは着脱可能に支持構造体(明示せず)へと固定するように機能する。この目的のために、該当する貫通穴17が、それぞれのボルトなどを受け入れるべく衝突板11に設けられている。
図14による衝撃吸収装置100の構造および機能は、図2に関して上述した衝撃吸収装置100の構造および機能に実質的に一致する。しかしながら、第5の実施の形態においては、衝撃吸収装置100が、大梁101へと或る程度一体化されている。具体的には、大梁101が、衝撃吸収装置100の支持部材2を収容する凹所102を呈している。接続部材6が、本考案の衝撃吸収装置100の第1および第2実施の形態の場合と同様に、この支持フレーム2へとねじ込み継手15によって着脱可能に取り付けられる。
本考案の衝撃吸収装置100の第5の実施の形態においては、ベース板1が、大梁101に一体に構成される。同様に、支持フレーム2を大梁101の一体の部材として形成してもよいことを言うまでもない。
第5の実施の形態による衝撃吸収装置100においては、支持構造体の前端を横切るように設けられた支持体101を前記支持構造体に接続することができる衝撃吸収段がもたらされ、予め定めることができる衝撃力を超えた後に衝撃吸収装置100が作動し、衝撃力の伝達において生じるエネルギーが、少なくとも部分的に変形の仕事または熱エネルギーへと変換され、したがって消散させられる。次いで、衝撃吸収装置100の作動後に、変形チューブ5だけを交換すればよく、衝撃吸収装置100の残りの構成部材は、さらに使用し続けることが可能である。
図15に、図13および図14に関して上述した本考案の衝撃吸収装置100の第5の実施の形態のさらなる改良例(第6の実施の形態)を示す。このさらなる発展は、実質的には、第5の実施の形態による衝撃吸収装置(図13および図14を参照)および第2実施の形態の衝撃吸収装置(図3および図4を参照)の組み合わせに相当する。具体的には、これは、大梁101を支持構造体(明示せず)の前端へと取り付けるように機能する衝撃吸収装置100に関し、この接続が、衝撃の吸収をもたらすだけでなく、穏やかな衝突の衝撃の減衰も提供する。そのために、緩衝装置12が衝撃吸収装置100へと一体化され、この緩衝装置の構造および機能は、図3および図4に関してすでに説明した実施の形態と実質的に同等である。
次に、図16、図17、および図18の図を参照して、本考案の衝撃吸収装置100の第7の実施の形態を説明する。図16に、第7の実施の形態による衝撃吸収装置100の斜視図を示す。図17に、図16に示した衝撃吸収装置100の側面断面図を示す。第7の実施の形態による衝撃吸収装置100に用いる変形チューブ5の詳細構成を図18に示している。
第7の実施の形態による衝撃吸収装置100は、構造的および機能的には、図3〜図5の図を参照してすでに説明した第2実施の形態の背景にある原理と同等である。第2実施の形態(図3〜図5を参照)の場合と同様に、第7の実施の形態による衝撃吸収装置100は、力伝達部材3へと一体化された緩衝装置12によって実現できる追加の減衰機能を有している。緩衝装置12の動作の様相は、第2実施の形態の説明に関連してすでに明らかにされている。
しかしながら、第2実施の形態と対照的に、第7の実施の形態による衝撃吸収装置は、変形チューブ5を収容する支持フレームを備えていない。代わりに、第7の実施の形態による衝撃吸収装置100は、上述の緩衝装置12は別として、ベース板1、変形チューブ5、接続部材6、円錐リング9、緊張部材4、緩衝装置12が組み込まれてなる力伝達部材3、およびねじ込み継手部材15だけを備えている。
変形チューブ5は、支持構造体(図示せず)対向する第1の端部においてベース板1へと固定されている。接続部材6が、ねじ込み継手部材15によって変形チューブ5の第2の端部に接続されており、衝撃吸収装置100の作動時に力伝達部材3の外表面を案内し、すなわちこの力伝達部材3の変形チューブ5に対する相対移動を案内する案内面6bを備えている。緊張部材4が、円錐リング9を受け入れるように機能する。接続部材6をねじ込み継手部材15によって変形チューブ5へと支持することで、接続部材6が緊張部材4へと押し付けられる。このようにして、緊張部材4が円錐リング9を介して変形チューブ5へと支持される。すでに述べたように、衝撃吸収装置100の作動時、力伝達部材3が接続部材6の案内面6bに案内され、力を緊張部材4へと伝達する。
個々の構成部材の相互の作用ならびに衝撃吸収装置の動作の態様は、すでに説明した実施の形態と同等である。詳しくは、第7の実施の形態においても、衝撃吸収装置100の特有の力および力のレベルを、変形チューブ5の予変形の程度および肉厚によって、調節することが可能である。衝撃吸収装置100の作動後に、変形チューブ5のみを、必要であればベース板1とともに、新たに交換するだけでよい。衝撃吸収装置100の残りの部分は、さらに使用し続けることが可能である。
本考案は、図面に示した実施の形態に限られず、実際に、上述した個々の特徴のすべてについて、他の組み合わせも考えることができる。
1 ベース板
2 支持フレーム
3 力伝達部材
4 緊張部材
4a 緊張部材本体
4b 緊張部材の段部
5 変形チューブ
6 接続部材
6a 接続部材の溝
6b 案内面
7 接続部材の案内面
8 力伝達部材の外表面
9 円錐リング
10 接続部材のストッパ面
11 衝突板
12 緩衝装置
13 バッファプランジャ
14 エネルギー吸収部材
15 ねじ込み継手部材
16 貫通穴
17 貫通穴
18 溝
19 貫通穴
20 ねじ込み継手部材
100 衝撃吸収装置
101 横梁
102 横梁の凹所
103 クライムガード
104 中央バッファ継手

Claims (15)

  1. ベース板(1)と、
    緊張部材(4)を有する力伝達部材(3)と、
    第1の端部によって前記ベース板(1)に接続された変形チューブ(5)からなるエネルギー吸収部材と、
    前記力伝達部材(3)を前記変形チューブ(5)の第2の端部へと着脱可能に接続するための接続部材(6)とを備えており、
    前記接続部材(6)は、前記ベース板(1)に固定に接続された支持フレーム(2)にねじ込み継手(15)によって着脱可能に接続されていると共に、前記緊張部材(4)を押圧することによって、前記変形チューブ(5)を前記緊張部材(4)と前記ベース板(1)との間に遊びなく支持する衝撃吸収装置(100)。
  2. 衝撃力を伝達するように設計され、衝撃力の伝達時に生じる力の流れが、前記力伝達部材(3)、前記緊張部材(4)、前記変形チューブ(5)、および前記ベース板(1)を通って流れ、前記変形チューブ(5)が、予め定める固有の衝撃力まで衝撃力の伝達から生じるエネルギーを伝達する一方、一旦衝撃力が前記予め定める固有の衝撃力を超えると、前記変形チューブ(5)が、同時の塑性変形によって衝撃力の伝達から生じるエネルギーの少なくとも一部を吸収して消散させるように構成されており、前記変形チューブ(5)の塑性変形の際に、前記力伝達部材(3)が前記ベース板(1)へと移動し、前記ベース板(1)が前記力伝達部材(3)へと移動する相対移動を実現する請求項1に記載の衝撃吸収装置(100)。
  3. 前記接続部材(6)は、前記力伝達部材(3)の外表面(8)に直接的に隣接または当接する案内面(7)を備えており、該案内面(7)が、当該衝撃吸収装置(100)の作動時に前記変形チューブ(5)の塑性変形によって引き起こされる前記力伝達部材(3)の前記ベース板(1)に対する当該衝撃吸収装置(100)の軸方向(L)の移動を案内するように設計されている請求項1または2に記載の衝撃吸収装置(100)。
  4. 前記緊張部材(4)と前記変形チューブ(5)との間に設けられおり、前記変形リング(5)を前記緊張部材(4)と前記ベース板(1)との間に支持する円錐リング(9)をさらに備えている請求項1ないし3の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  5. 前記緊張部材(4)が、前記ベース板(1)に対向する前記接続部材(6)の複数のストッパ面(10)のうちの1つのストッパ面(10)上に形成された延長部材(4b)よって前記力伝達部材(3)に一体に形成されている請求項1ないし4の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  6. 前記緊張部材(4)が、中空体として構成された前記力伝達部材(3)に少なくとも途中まで収容された本体(4a)を備えており、前記ベース板(1)に対向する前記接続部材(6)の一方のストッパ面(10)上に形成された延長部材(4b)が、緊張部材(4)の前記本体(4a)に形成されている請求項1ないし4の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  7. 前記変形チューブ(2)の前記ベース板(1)とは反対側の端部が、前記接続部材(6)に形成された溝(6a)に収容されている請求項1ないし6の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  8. 前記力伝達部材(3)が、前記ベース板(1)とは反対側に、衝突板(11)を備えており、該衝突板(11)によって、衝撃力を前記力伝達部材(3)および当該衝撃吸収装置(100)へと導入することができる請求項1ないし7の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  9. 衝撃力およびけん引力を伝達するように構成されており、けん引力の伝達時に生じる力が、前記衝突板(11)、前記力伝達部材(3)、前記緊張部材(4)、前記接続部材(6)、および前記支持フレーム(2)を通って流れ、衝撃力の伝達時に生じる力が、前記衝突板(11)、前記力伝達部材(3)、前記緊張部材(4)、前記変形チューブ(5)、および前記ベース板(1)を通って流れる請求項8に記載の衝撃吸収装置(100)。
  10. 衝突板(11)を備え、
    少なくとも一部が中空体として構成された前記力伝達部材(3)に案内されるバッファプランジャ(13)と、前記力伝達部材(3)の内部に収容された好ましくは再生可能に設計されたエネルギー吸収要素(14)とを備える緩衝装置(12)とが一体化されている請求項1ないし9の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  11. 前記緩衝装置(12)が、前記衝突板(11)に作用する力によって生じる衝撃エネルギーを、前記バッファプランジャ(13)の長手方向の前記ベース板(1)への変位を同時に伴いつつ、所定の固有の衝撃力まで吸収し、あるいは減衰させるように設計されており、前記緩衝装置(12)の前記エネルギー吸収要素(14)によるエネルギーの吸収が使い尽くされた後で、力の流れが直接的に前記衝突板(11)から前記力伝達部材(3)、前記緊張部材(4)、前記変形チューブ(5)、および前記ベース板(1)を通って流れる請求項10に記載の衝撃吸収装置(100)。
  12. 前記ベース板(1)に接続された支持フレーム(2)をさらに備え、前記変形チューブは、前記支持フレーム(2)内に収容され、前記接続部材(6)は、前記力伝達部材を、一端で前記支持フレームに接続し、他端で前記変形チューブ(5)に接続するように設計されており、前記接続部材(6)が、前記支持フレーム(2)に好ましくは着脱可能に接続されており、該支持フレーム(2)に接続された状態で、前記変形チューブ(5)が前記緊張部材(4)と前記ベース板(1)との間に遊びなく支持されるように前記緊張部材(4)へと押し付けられる請求項1ないし11の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  13. 鉄道車両の車体の前端の前方を延びる大梁(101)に一体的に形成されており、前記支持フレーム(2)が前記大梁(101)に設けられた凹所(102)に少なくとも部分的に収容される請求項1ないし12の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
  14. 前記ベース板(1)および/または選択的に設けられる前記支持フレーム(2)が、前記大梁(101)と一体の部材として構成されている請求項13に記載の衝撃吸収装置(100)。
  15. 前記ベース板(1)は、支持構造体に好ましくは着脱可能に接続することができるフランジからなり、さらに/または前記力伝達部材(3)を、前記ベース板(1)とは反対の側で、好ましくはフランジ(11)によって、支持構造体に着脱可能に接続することができる請求項1ないし14の何れか一項に記載の衝撃吸収装置(100)。
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