JP3160666B2 - セメント系パネルの塗装下地調整方法 - Google Patents

セメント系パネルの塗装下地調整方法

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勉 水谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント系パネル
の塗装下地調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セメント系パネルの表面塗装を行うに当
たり、塗装表面を平滑、気泡が少なくかつ均一に美しく
仕上げるためには、塗装下地処理が不可欠である。
【0003】従来の下地処理としては、硬いエポキシパ
テやポリエステルパテなどにより、気泡を埋め、不陸を
調整し、さらに研磨することにより平滑面を得るいわゆ
るパテ工法によるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のパテ
工法による塗装下地処理では、エポキシパテなどの表面
処理材を使い、気泡を埋めるには、パテの「目ヤセ」や
1回の「シゴキ」で凹部が完全に平滑にはなり得ないで
の、数回のパテ付けを行う必要がある。
【0005】また、気泡埋めや不陸調整は部分的にな
り、塗料の吸い込みの違いによる「色ムラ」に成り易
い。従って、全面パテ付けを行う必要がある。
【0006】パテ付けのたびに研磨の必要があり、不陸
調整にも熟練度が必要である。特に、研磨は初めに160
#程度の粗いサンドペーパーで研ぎ、順次目の細かいペ
ーパーで研がねばならなかった。
【0007】このように従来のパテ工法は、極めて時間
がかかり、施工期間が長期間必要である。その結果、施
工費が膨大となり、全体に塗装工費の6割も占めること
になる。
【0008】また、熟練した塗装工の技術が必要である
が、現在では施工も大変苦労することも含め、職人の数
の減少が見られ、塗装工の確保が困難である。
【0009】パテはセメント系下地およびパテ表面の塗
膜の接着性が直接下地に塗装したものより劣ることが多
く、塗膜の耐久性が短い。
【0010】パテ表面の塗膜は、吸い込みの性能が不均
一で、かつ、化学変化により「色ムラ」を発生させ易
い。
【0011】特に、CFRC(炭素繊維補強コンクリー
ト)板やALC(気泡軽量コンクリート autoclaved l
ight-weight concrete)板の下地表面には気泡の数が多
く、それらを埋め、平滑に仕上げるのに時間がかかる。
また、セメント系パネルの比重が軽いものは、特に気泡
が多く、同様に塗装下地を作るのに手間がかかる。
【0012】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、施工が簡単で、しかも塗膜との定着性の優れた下地
調整が得られるセメント系パネルの塗装下地調整方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、型枠内に合成樹脂シートを配設し、
この合成樹脂シートの表面に気泡が入りにくく、セルフ
レベリング性がある下地調整材を流し込み、下地調整材
の硬化前にセメント系材料を打設して、同時成形するこ
と、および、合成樹脂シートは、高密度ポリエチレンシ
ートであることを要旨とするものである。
【0014】第2に、型枠の定盤に平滑かつ離型し易い
剥離材を塗布しておき、この定盤の表面にセルフレベリ
ング性がある下地調整材を流し込み、硬化前にセメント
系材料を打設して、同時成形することを要旨とするもの
である。
【0015】第3に、下地調整材は、ポルトランドセメ
ントまたは低収縮性の特殊セメント100 重量部に対し
て、硅砂80〜120 重量部、流動化剤5〜15部、消泡剤0.
5 〜2重量部、硬化調整剤0.4 〜0.8 重量部、および10
〜30部にアクリル系、スチレンアクリル系エマルジョン
樹脂を含む水性組成物であって、フロー値が230 〜270m
m のセルフレベリング性組成物であることを要旨とする
ものである。
【0016】請求項1〜請求項4記載の本発明によれ
ば、下地調整材は、気泡が入りにくく、セルフレベリン
グ性があるので、硬化後は平滑な面が得られる。また、
バイブレータの効果で、表面は緻密になり、従来のコン
クリート表面のようなぜい弱層はなくなる。
【0017】また、下地調整剤が硬化しないうちにセメ
ント系材料を打継ぐので、界面の付着性は良好である。
硬化表面は塗装材料が簡単に施工可能で、かつ、接着性
に優れる。吸い込みむらは均一で「色ムラ」の発生はな
い。
【0018】さらに、請求項1、請求項2、請求項4記
載の本発明によれば、型枠内に合成樹脂シートを配設し
たので、剥離剤を使用せずとも脱型性は良好である。
【0019】請求項3記載の本発明によれば、型枠の定
盤に平滑かつ離型し易い剥離材を塗布しておくので、脱
型性は良好である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について詳細に説明する。図1は本発明のセメント系パ
ネルの塗装下地調整方法の第1実施形態を示す工程説明
図で、セメント系パネルの母材4がCFRC(炭素繊維
補強コンクリート)の場合であり、図中1は型枠、1a
はこの型枠1を構成する定盤を示す。
【0021】型枠1内の定盤1aの上に、合成樹脂シー
トとして高密度ポリエチレンシート2を敷込む。この高
密度ポリエチレンシート2は5mm以上の厚みのものが、
付着性および平滑な面を得るのに有効である。
【0022】なお、他の実施形態として、高密度ポリエ
チレンシート2の替わりに、塩化ビニルシート、ポリプ
ロピレンシート等でもよい。
【0023】このようにしてから、高密度ポリエチレン
シート2の上に、気泡が入りにくく、セルフレベリング
性がある下地調整材3を5mm程度の厚さに流し込む。
【0024】下地調整材3としては、ポルトランドセメ
ントまたは低収縮性の特殊セメント〔秩父小野田セメン
ト株式会社の商品名:ハイアキュラスセメント〕100 重
量部に対して、6〜8号の硅砂80〜120 重量部、流動化
剤〔株式会社エヌエムビーの商品名:レオビルド20〕5
〜15部、消泡剤〔サンノブコ株式会社の商品名:SNデ
フォーマー14HP〕0.5 〜2重量部、硬化調整剤〔クエ
ン酸〕0.4 〜0.8 重量部、および10〜30部にアクリル
系、スチレンアクリル系エマルジョン樹脂を含む水性組
成物〔水谷ペイント株式会社の製品でモルタル混和剤〕
であって、フロー値が230 〜270 mmのセルフレベリング
性組成物が好適である。
【0025】以後の施工順序は、CFRCによるセメン
ト系パネルの母材4の打設→蒸気養生→型枠脱型→オー
トクレープ養生→酸処理後水洗する→シーラー塗布→ト
ップコート(フッ素)塗布となるが、蒸気養生およびオ
ートクレープ養生は、セメント系パネルの脱型時強度の
確保、寸法の安定性の確保のために必要である時のみ行
う。
【0026】CFRCによるセメント系パネルの母材4
の打設は、前記下地調整材3の流し込み後、20℃で20〜
40分程度が最適時間である。
【0027】前記下地調整材3は1回のみの塗り回数
で、塗布量は6〜15kg/m2、下地調整材3とセメント系
パネルの母材4の打ち継ぎ間隔は、10℃:50〜90分、20
℃:20〜40分、30℃:10〜40分、塗装方法は流延で、混
合比(主剤/硬化剤)は、B/A液/水=100 /10/14
である。
【0028】図2は本発明の第2実施形態を示す説明図
で、前記高密度ポリエチレンシート2を敷き込む代わり
に、型枠1の定盤1aに平滑かつ離型し易い剥離材5を
塗布し、剥離材5が乾燥後、この定盤1aの表面に前記
下地調整材3を流し込むようにした。
【0029】この剥離材5としては、既知の水溶性、油
溶性の鉱物油系、植物油系、シリコン系が使用できる
が、塗布量が少なくかつ塗装時に塗料に付着性が良いフ
ッ素系、フッ素シリコン系剥離剤がよい。けだし、剥離
性(離型性)が悪いと、下地調整材3が定盤1aに付着
し、平滑な面が得れないし、また、塗布量が多いと、気
泡が出すぎたり、下地調整材3の面へ剥離材5が移行
し、塗装時に付着性が悪くなるからである。
【0030】前記第1実施形態および第2実施形態と
も、下地調整材3が硬化しないうちにCFRCによるセ
メント系パネルの母材4を打ち継ぐので界面の付着性は
良好であり、脱型した下地調整材3の面が塗布面とな
る。この塗布面はガラス板のようにピンホールのない鏡
面となり、塗料が付着しにくいため、表面の「目荒ら
し」が必要となる。
【0031】目荒らしはサンダーなどで物理的に行う方
法もあるが、稀塩酸、スルファミン酸などで酸処理する
ことで、塗装後平滑に仕上がる程度の粗面(付着性を確
保する投錯効果)を作ることが有効である。硬化表面
は、塗装材料が簡単に施工可能でかつ接着性が優れる。
吸い込みむらは均一で「色ムラ」の発生がない。
【0032】なお、前記実施形態においてセメント系パ
ネルの母材4はCFRCの場合を説明したが、これに限
定されず、他のセメント系材、例えばFRC材やALC
(気泡軽量コンクリート)その他についても本発明は利
用できる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明のセメント系パ
ネルの塗装下地調整方法は、従来の塗装において、塗装
施工費の大部分を占めるパテ付け作業の大幅な削減が可
能で、しかも塗膜との定着性の優れた平滑面が得られる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセメント系パネルの塗装下地調整方法
の第1実施形態を示す工程説明図である。
【図2】本発明のセメント系パネルの塗装下地調整方法
の第2実施形態を示す工程説明図である。
【符号の説明】
1…型枠 1a…定盤 2…高密度ポリエチレンシート 3…下地調整材 4…セメント系パネルの母材 5…剥離材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 111:62 (72)発明者 谷口 可一 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社 技術研究所内 (72)発明者 水谷 勉 大阪府大阪市淀川区西三国4丁目3番90 号 水谷ペイント株式会社内 (72)発明者 守 徹郎 大阪府大阪市淀川区西三国4丁目3番90 号 水谷ペイント株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−146960(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 7/00 - 28/36 B28B 1/00 - 1/54 B28B 11/00 - 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠内に合成樹脂シートを配設し、この
    合成樹脂シートの表面に気泡が入りにくく、セルフレベ
    リング性がある下地調整材を流し込み、下地調整材の硬
    化前にセメント系材料を打設して、同時成形することを
    特徴とするセメント系パネルの塗装下地調整方法。
  2. 【請求項2】 合成樹脂シートは、高密度ポリエチレン
    シートである請求項1記載のセメント系パネルの塗装下
    地調整方法。
  3. 【請求項3】 型枠の定盤に平滑かつ離型し易い剥離材
    を塗布しておき、この定盤の表面にセルフレベリング性
    がある下地調整材を流し込み、硬化前にセメント系材料
    を打設して、同時成形することを特徴とするセメント系
    パネルの塗装下地調整方法。
  4. 【請求項4】 下地調整材は、ポルトランドセメントま
    たは低収縮性の特殊セメント100 重量部に対して、硅砂
    80〜120 重量部、流動化剤5〜15部、消泡剤0.5 〜2重
    量部、硬化調整剤0.4 〜0.8 重量部、および10〜30部に
    アクリル系、スチレンアクリル系エマルジョン樹脂を含
    む水性組成物であって、フロー値が230 〜270 mmのセル
    フレベリング性組成物である請求項1ないし請求項3記
    載のいずれかに記載のセメント系パネルの塗装下地調整
    方法。
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