JP3160469B2 - クローズドブレイトンサイクルガスタービンの出力制御方法と装置 - Google Patents

クローズドブレイトンサイクルガスタービンの出力制御方法と装置

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JP3160469B2
JP3160469B2 JP16674694A JP16674694A JP3160469B2 JP 3160469 B2 JP3160469 B2 JP 3160469B2 JP 16674694 A JP16674694 A JP 16674694A JP 16674694 A JP16674694 A JP 16674694A JP 3160469 B2 JP3160469 B2 JP 3160469B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大分子量ガスと小分子
量ガスの混合ガスを用いたクローズドブレイトンサイク
ルガスタービンの出力制御方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図23は従来のクローズドブレイトンサ
イクルガスタービン(Closed BraytonCycle Gas-Turbin
e) の系統図であり、作動ガスとしては表1のように大
分子量ガス13、例えばキセノン(Xe)と小分子量ガ
ス14、例えばヘリューム(He)との混合ガスを使用
している。
【0003】このクローズドブレイトンサイクルガスタ
ービンは、ガスタービン6の出力軸16に取付けられた
ガス圧縮機7、ガスタービン排熱で高圧ガスを予熱する
再生熱交換器9、この予熱された高圧ガスの加熱器8、
ガスタービン排ガスの冷却器10とガスタービン6の負
荷に応じて循環する作動ガスの量を調節する貯気タンク
11’によって構成されている。
【0004】
【表1】
【0005】このクローズドブレイトンサイクルガスタ
ービンでは、ガス圧縮機7で加圧された混合ガス13+
14は再生熱交換器9、加熱器8により加熱されタービ
ン6でガス圧縮機7の駆動力、出力を発生させる。ター
ビン6で減温、減圧された混合ガス13+14は再生熱
交換器9において低温、高圧側へ熱を供給し、冷却器1
0で放熱し、再度ガス圧縮機7で加圧されクローズドサ
イクルを形成する。
【0006】低出力に切換える際は、排気バルブ2閉状
態で導入バルブ1の開度を調整し、高圧ガスの一部を貯
気タンク11’内に貯え、混合ガス13+14の重量流
量を変化させる。同時に加熱器8の入熱量Qも減少させ
る。高出力に切換える際は、導入バルブ1閉状態で排気
バルブ2の開度を調整し、貯気タンク11’内に貯えた
高圧のガスをサイクル内に排気する。同時に加熱器8の
入熱量Qも増加させる。
【0007】この従来のやり方では作動ガスの重量流量
を変えると作動ガスの体積流量も変化するため、サイク
ルの圧力比を変化させ出力制御を行うやり方である。従
来の出力制御装置の貯気タンク11’には貯気するだけ
の機能しかない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
のクローズドブレイトンサイクルガスタービンでは、出
力調整装置の貯気タンク11’には貯気するだけの機能
しかないため、出力変化時の貯気及び排気時に体積流量
も変化し、サイクルの圧力比が変ってしまう。一方、サ
イクルの性能を示すサイクル効率と圧力比との関係は、
図15に示すようにほぼ圧力比2付近で効率最大となる
関係がある。
【0009】従って、従来の出力調整のやり方では各負
荷点でサイクル効率が大きく変化すること、特に低負荷
時にサイクル効率が低下することが懸念される。本発明
は、サイクル効率を変えずにクローズドブレイトンサイ
クルガスタービンの出力を制御可能とした制御方法と制
御装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、大分
子量ガスと小分子量ガスの混合ガスを用いたクローズド
ブレイトンサイクルガスタービンにおける前記課題を解
決するため、ガス圧縮機から吐出された混合ガス中の大
分子量ガスの一部を分離すると共に、その大分子量ガス
を分離後の小分子量ガスを貯気しておいて、ガスタービ
ンの出力に応じて分離大分子量ガスおよび貯気小分子量
ガスの少くともいづれか一方をサイクル内へ還流させて
出力を制御する方法を採用する。
【0011】この場合、大分子量ガスを分離するのに
は、大分子量ガスを吸着する吸着剤、大分子量ガスを遮
断するガス透過膜を用いたり、大分子量ガスを液化装置
で液化して分離するなどの手段によることができる。
【0012】あるいは、大分子量ガスと小分子量ガスの
混合ガスを圧縮する圧縮機として遠心圧縮機を用い、そ
の遠心圧縮機から吐出された高圧ガスの一部を遠心圧縮
機の吐出側スクロール外周から取出すことにより、高圧
ガスの遠心力を利用して大分子量ガスの分離を行うこと
ができる。
【0013】すなわち、遠心圧縮機から吐出される混合
ガスは、その遠心力のため大分子量ガスが吐出スクロー
ルの外周部に偏って存在しているので、そこから吐出高
圧ガスの一部を取り出すことにより大分子量ガスを分離
できる。
【0014】この本発明によるクローズドブレイトンサ
イクルガスタービンの出力制御方法においては、前記し
たように作動流体である混合ガス中の大分子量ガスの分
離とサイクル内への還流及び小分子量ガスの貯気と排気
を適宜行うことにより作動流体混合ガスの平均分子量を
変えて出力調整を行うことができる。
【0015】例えば出力を低減する時は、ガス圧縮機か
ら吐出された高圧ガスの一部を吸着剤を充填した吸着タ
ンクに入れて大分子量ガスを吸着させ、分離した小分子
量ガスをサイクル内へ戻して混合ガスの重量流量を小さ
くする。
【0016】一方、出力を増す場合はこの逆で、吸着剤
に吸着されている大分子量ガスを脱着させてサイクル内
に戻すことにより、混合ガスの重量流量を増加させる。
このように本発明の出力制御方法によればガスタービン
の出力に応じて混合ガスの混合比を変えることによって
重量流量を調節し、圧力比をほぼ一定に保ちつつサイク
ル効率を大きく変化させることなく出力を制御可能であ
る。
【0017】また、例えば大分子量ガスの一部を遮断す
るガス透過膜を用いて大分子量ガスの分離を行うように
した場合も、作動流体である混合ガス中の大分子量ガス
の透過膜による分離とサイクル内への還流、及び透過し
た小分子量ガスの貯気とサイクル内への還流を適宜行う
ことにより作動流体混合ガスの平均分子量を変えて前記
したと同様に出力調整を行うことができる。
【0018】また、本発明は、大分子量ガスと小分子量
ガスの混合ガスを用いたクローズドブレイトンサイクル
ガスタービンにおいて、前記課題を解決する出力制御装
置として、ガス圧縮機の吐出ラインから分岐して配設さ
れ大分子量ガスを分離するガス分離タンク、このガス分
離タンクから分離排出される小分子量ガスを貯気するリ
ザーバタンク及びこれらの各タンクとサイクル内を連絡
する管路を設けた構成を採用する。
【0019】このガス分離タンクとしては、内部に大分
子量ガスを吸着する吸着剤、又は大分子量ガスを遮断す
るガス透過膜を設けたものとしたり、大分子量ガスを液
化する液化装置等を設けたものとし、分離した大分子量
ガスを貯えておく構成のものとすることができる。
【0020】或いは、また、混合ガスを圧縮するのにガ
ス遠心圧縮機を用い、そのガス遠心圧縮機の吐出側のス
クロール外周から分岐して配設され、大分子量ガスを貯
気するガス分離タンク、このスクロール内周から分岐し
て配設され、前記小分子量ガスを貯気するリザーバタン
ク及び各タンクとサイクル内を連絡する管路を設けた構
成を採用する。
【0021】この出力制御装置によれば、ガス分離タン
クで大分子量ガスを分離して貯えることにより、混合ガ
スの体積流量を減らさず、小分子量のガスの成分を増す
ことができる。従って圧力比を変えずに重量流量を減少
させることができるため、サイクル効率を変えずに出力
を低下させることができる。
【0022】また、ガス分離タンク内に分離された大分
子量ガスをサイクル内へ戻すことにより混合ガスの体積
流量を増やさず、混合ガス成分を元に戻すことができ
る。従って圧力比を変えずに重量流量を増加させること
ができるため、サイクル効率を変えずに出力を上昇させ
ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明による制御方法の実施態様及び
本発明の一実施例による制御装置につき添付図面を用い
て具体的に説明する。なお、以下の図面において、図2
3に示した従来のクローズドブレイトンサイクルガスタ
ービンの構成と同じ部分には説明を簡単にするため同一
の符号を付してあり、それらについての重複する説明は
省略する。
【0024】(第1実施例)まず図1によって本発明の
一実施例による制御装置を備えたクローズドブレイトン
サイクルガスタービンの構成について説明する。図1に
示すクローズドブレイトンサイクルガスタービンでは、
図16の従来例と違い、図16における貯気タンク1
1’を、吸着剤15(例えばA型ゼオライト)を充填し
た吸着タンク11とし、回収バルブ4を経て、系外に設
けたリザーバタンク12と吸着タンク11を連通してい
る。
【0025】また図1に示すものでは、回収バルブ4と
戻りバルブ3を経てリザーバタンク12をガスタービン
6の入口ラインと結ぶ管路を設け、また、リザーバタン
ク12からは供給バルブ5を経てガス圧縮機7の入口ラ
インと結ぶ管路を設けている。その他の構成は図16に
示した従来のものと同じである。次に図1に示したクロ
ーズドブレイトンサイクルガスタービンにおける出力制
御をどのように行うかの作動状態について図2〜図6を
用いて説明する。
【0026】イ)図2は、ガスタービン6の計画最大負
荷(出力)時の作動状態であり、バルブ1〜5の全てが
閉にされているから図23に示した従来のものにおいて
バルブ1,2を閉じた状態と同じである。
【0027】ロ)図3では、出力低下の第1段階とし
て、ガス混合比はそのままで全体の重量流量を減らすた
め、ガス圧縮機7から吐出された高圧ガスの一部を弁1
を開けて吸着タンク11内に導き、大分子量ガス13を
吸着剤15で吸着し、分離された小分子量ガス14を回
収バルブ4を経てリザーバタンク12の中に貯気する。
バルブ2,3,5は閉じたままである。
【0028】ハ)図4では、供給バルブ5を開け、先の
ロ)でリザーバタンク12に貯気した小分子量ガス14
をサイクル内に戻している状態で、この操作によって混
合分子量が減り、ガスタービン6の出力が低下する。バ
ルブ1〜4は閉じられている。
【0029】ニ)図5は、更に出力を低減する場合の作
動状態であり、導入バルブ1を開けて作動ガスを吸着タ
ンク11に導き作動ガス中の大分子量ガス13を吸着剤
15に取込み、分離した小分子量ガス14を弁3を開い
てサイクル内に加えることによって、更に混合分子量が
低下する。バルブ2,4,5は閉じられている。
【0030】ホ)図6では、吸着タンク11の出口の排
気バルブ2を開にすることによって吸着タンク11内の
圧力は低下して吸着剤15に吸着されていた大分子量ガ
ス13は吸着剤15から脱着されてサイクル内に戻り、
サイクルの混合分子量が増し、ガスタービン出力は増大
する。バルブ2〜5は閉じられている。
【0031】以上のように、図1に示したクローズドブ
レイトンサイクルガスタービンにおいてはバルブ2,
4,5閉、バルブ1,3開⇒バルブ1,3閉⇒バルブ5
開により混合ガスの体積流量を減らさず、小分子量ガス
14の成分を増すことができる。従って圧力比を変えず
に重量流量を減少させることができるため、サイクル効
率を変えずに出力を低下させることができる。
【0032】また、バルブ1,3,4,5閉、バルブ2
開⇒バルブ2閉⇒バルブ1,4開⇒バルブ1,4閉⇒バ
ルブ2開により混合ガスの体積流量を増やさず、混合ガ
ス成分をもとに戻すことができる。従って圧力比を変え
ずに重量流量を増加させることができるため、サイクル
効率を変えずに出力を上昇させることができる。
【0033】(第2実施例)次に大分子量ガスをガス透
過膜を使って分離するようにした実施例について図7〜
図13を用いて説明する。図7〜図13に示す第2実施
例において、図1〜図6に示した第1実施例による装置
と異る点は、第1実施例においてガス分離タンク11に
大分子量ガスの吸着剤15を充填していたのに対し、こ
の第2実施例ではガス分離タンク11内に大分子量ガス
を遮断するガス透過膜25(例えば円筒状のポリエチレ
ン製で、筒内から筒外へガスを透過させるようにしたも
のを数モジュール設置)を設けた点である。その他の構
成は第1実施例と同じである。このように構成された第
2実施例による装置の作動を図8〜図13により以下説
明する。
【0034】イ)図8は、ガスタービン6の計画最大負
荷(出力)の状態であり、バルブ1〜5は閉であるから
従来の図16における導入バルブ1、排気バルブ2を閉
じた状態と同じである。
【0035】ロ)図9は出力低下の第1段階として全体
の重量流量を減らすため、ガス圧縮機7から吐出された
高圧ガスの一部を導入バルブ1からガス分離タンク11
内に導き、大分子量ガス13をガス透過膜25で遮断
し、透過分離した小分子量ガス14を戻りバルブ3を経
てサイクル内に戻す。大分子量ガス13はガス分離タン
ク11に貯気するため、混合ガスの混合分子量は減る
が、体積流量もやや減ってしまう。
【0036】ハ)図10は出力低下の第2段階としてリ
ザーバタンク12にあらかじめ貯気していた小分子量ガ
ス14をガス分離タンク11で遮断、貯気した大分子量
ガス13の体積分だけサイクルに戻すことによって体積
流量を変えずに混合ガスの混合分子量がさらに減り、ガ
スタービン6の出力が低下する。
【0037】ニ)図11は出力回復の第1段階として全
体の重量流量を増すため、排気バルブ2を開にすること
によってガス分離タンク11に分離、貯気されていた大
分子量ガス13は低圧側のサイクル内に戻る。たゞし、
この場合まだ混合ガスの混合分子量は元の状態(図8)
に戻っていない(元の状態より小さい)。
【0038】ホ)図12は出力回復の第2段階として混
合ガスの混合分子量を元の状態(図8)に戻すため再度
導入バルブ1を開き混合ガスを透過、分離し余分な小分
子量ガス14を回収バルブ4からリザーバタンク12に
導き貯気する。ただし、大分子量ガス13はガス分離タ
ンク11に貯気されるため混合ガスの混合分子量は元の
状態(図8)に戻っていない。
【0039】ヘ)図13は出力回復の第3段階として再
度排気バルブ2を開き、ガス分離タンク11内の大分子
量ガス13を低圧側のサイクル内に戻し、混合ガスの混
合分子量が増し、元の状態(図8)すなわち計画最大負
荷(出力)時のガスタービン出力まで回復する。
【0040】(第3実施例)次に大分子量ガスを液化装
置を使って分離する実施例について図14を用いて説明
する。この第3実施例ではガス分離タンク11内に大分
子量ガスを液化して分離する液化装置35を設けてい
る。その他の構成は先に説明した第1及び第2実施例と
同じである。
【0041】このように構成された第3実施例による装
置の作動を以下説明する。バルブ2,4,5閉、バルブ
1,3開の場合、混合ガス13+14はガス分離タンク
11に流れ込み、混合ガスのうち大分子量のガス13が
液化装置35で液化されガス分離される。次にバルブ
1,3を閉じ、バルブ5開け、リザーバタンク12から
液化した大分子量ガスの体積分の小分子量ガス14を補
充することにより圧力比を変えずに重量流量を減少、す
なわち出力を低下させる作用がある。
【0042】また、液化された大分子量のガス13を気
化しバルブ1,3,4,5閉、バルブ2開の場合、大分
子量のガス13はサイクル内に戻る。バルブ2閉、バル
ブ1,4開で、再度液化装置35でガス分離し、小分子
量のガス14はサイクル内に戻された大分子量のガス1
3の体積分リザーバタンク12に回収される。バルブ
1,4を閉じ、バルブ2を開け、再度液化された大分子
量のガス13を気化してサイクル内に戻すことにより圧
力比を変えずに重量流量を増加、すなわち出力を上昇さ
せる作用がある。
【0043】(第4実施例)次に、大分子量ガスをガス
遠心圧縮機による遠心力を利用して分離するように構成
した第4実施例について図15〜図21を用いて説明す
る。図15に見られるように、この第4実施例によるも
のではそのガス圧縮機として図21に示す遠心圧縮機1
7を用いている。そして、その圧縮機17の吐出側スク
ロール18の外周から分岐したパイプ19を導入バルブ
1を経て分離ガスタンク21と連絡している。
【0044】また、吐出スクロールの内周から分岐した
パイプ20を回収バルブ4を経てリザーバタンク12と
連絡している。この第4実施例で用いている分離ガスタ
ンク21は、先の実施例の場合と違いガス分離作用を行
わず、ガスを貯気するだけである。その他の構成は、先
の実施例におけるものと同じである。以上の構成をもつ
第4実施例の作用を図16〜図20を用いて説明する。
【0045】(イ)図16は、ガスタービン6の計画最
大負荷(出力)時の状態であり、バルブ1〜5は閉であ
るから図23に示した従来の装置においてバルブ1,2
を閉じた状態と同じである。
【0046】(ロ)図17は出力低下の第1段階の状態
であり、混合ガス全体の重量流量を減らすため、遠心圧
縮機17から吐出された高圧ガスの内、大分子量ガス1
3の一部を遠心力を利用し、スクロール18の外周側の
パイプ19から導入バルブ1を介して分離ガスタンク2
1内に導き、小分子量ガス14はそのままスクロール1
8を介してサイクル内に戻す。大分子量ガス13は分離
ガスタンク21に貯気するため、混合ガスの混合分子量
は減るが、体積流量もやや減ってしまう。
【0047】(ハ)図18は出力低下の第2段階の状態
で、リザーバタンク12にあらかじめ貯気していた小分
子量ガス14を、分離ガスタンクに貯気した大分子量ガ
ス13の体積分だけサイクル内に戻すことによって体積
流量を変えずに混合ガスの混合分子量がさらに減り、ガ
スタービンの出力が低下する。
【0048】(ニ)図19は出力回復の第1段階の状態
で、全体の重量流量を増すため、排気バルブ2を開にす
ることによって、分離ガスタンク21に分離、貯気され
ていた大分子量ガス13は低圧側のサイクル内に戻る。
たゞし、この場合、まだ混合ガスの混合分子量は元の状
態(図16)に戻っていない(元の状態より小さい)。
【0049】(ホ)図20は、出力回復の第2段階の状
態で、混合ガスの混合分子量を元の状態(図16)に戻
すため、遠心力を利用して余分な小分子量ガス14をス
クロール18の内周側のパイプ20から回収バルブ4を
介してリザーバタンク12に導き貯気する。 以上の操作で元の状態(図16)すなわち計画最大負荷
(出力)時のガスタービン出力まで回復する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればガ
ス圧縮機から吐出された混合ガス中の大分子量ガスの一
部分を分離すると共に、その大分子量ガスを分離後の小
分子量ガスを貯気しておいて、ガスタービンの出力に応
じて分離大分子量ガス及び貯気小分子量ガスの少くとも
いづれか一方のサイクル内への還流をおこなって混合ガ
ス比率を変え、圧力比をほぼ一定に保ちつつ重量流量を
変え、クローズドブレイトンサイクルガスタービンの出
力制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による出力制御装置を具え
たクローズドブレイトンサイクルガスタービンの系統
図。
【図2】図1に示したクローズドブレイトンサイクルガ
スタービンの計画最大負荷時の作動状態を示す系統図。
【図3】図1に示したクローズドブレイトンサイクルガ
スタービンにおいて出力低下時の作動状態を示す系統
図。
【図4】図3に示した作動状態より更に出力低減したと
きの作動状態を示す系統図。
【図5】図4に示した作動状態より更に出力を低減時の
作動状態を示す系統図。
【図6】図5に示した作動状態から出力を増大させたと
きの作動状態を示す系統図。
【図7】本発明の第2実施例による出力制御装置を具え
たクローズドブレイトンサイクルガスタービンの系統
図。
【図8】図7に示したクローズドブレイトンサイクルガ
スタービンの計画最大負荷時の作動状態を示す系統図。
【図9】図7に示したクローズドブレイトンサイクルガ
スタービンにおいて出力低下第1段階の作動状態を示す
系統図。
【図10】図9に示した作動状態より更に第2段階に出
力低減したときの作動状態を示す系統図。
【図11】図10に示した作動状態より出力を回復させ
た第1段階の作動状態を示す系統図。
【図12】図11に示した作動状態から更に第2段階に
出力を増大させたときの作動状態を示す系統図。
【図13】図12に示した状態から更に第3段階に出力
を回復させたときの作動状態を示す系統図。
【図14】本発明の第3実施例による出力制御装置を具
えたクローズドブレイトンサイクルガスタービンの系統
図。
【図15】本発明の第4実施例による出力制御装置を具
えたクローズドブレイトンサイクルガスタービンの系統
図。
【図16】図15に示したクローズドブレイトンサイク
ルガスタービンの計画最大負荷時の作動状態を示す系統
図。
【図17】図15に示したクローズドブレイトンサイク
ルガスタービンにおいて出力低下第1段階の作動状態を
示す系統図。
【図18】図17に示した作動状態から第2段階に出力
低減したときの作動状態を示す系統図。
【図19】図18に示した作動状態から出力を回復させ
た第1段階の作動状態を示す系統図。
【図20】図19に示した作動状態から更に第2段階に
出力を増大させたときの作動状態を示す系統図。
【図21】図15のA部詳細を一部破断して示す斜視
図。
【図22】クローズドブレイトンサイクルガスタービン
におけるサイクル効率と圧力比の関係を示すグラフ。
【図23】従来のクローズドブレイトンサイクルガスタ
ービンの系統図。
【符号の説明】
1 導入バルブ 2 排気バルブ 3 戻りバルブ 4 回収バルブ 5 供給バルブ 6 ガスタービン 7 ガス圧縮機 8 加熱器 9 再生熱交換器 10 冷却器 11 ガス分離タンク 12 リザーバタンク 13 大分子量ガス 14 小分子量ガス 15 吸着剤 17 遠心圧縮機 18 スクロール 19 スクスール外周に設けたパイプ 20 スクスール内周に設けたパイプ 21 分離ガスタンク 25 ガス透過膜 35 液化装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−101024(JP,A) 特開 昭59−206617(JP,A) 特開 昭57−210129(JP,A) 特開 平3−111625(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02C 1/10 F01K 25/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大分子量ガスと小分子量ガスの混合ガス
    を用いたクローズドブレイトンサイクルガスタービンに
    おいて、ガス圧縮機から吐出された前記混合ガス中の大
    分子量ガスの一部を分離すると共に、その大分子量ガス
    を分離後の小分子量ガスを貯気しておいて、前記ガスタ
    ービンの出力に応じて前記分離大分子量ガス及び前記貯
    気小分子量ガスの少くともいづれか一方をサイクル内へ
    還流させて混合ガス比率を変え、圧力比をほぼ一定に保
    ちつつ重量流量を変えることを特徴とするクローズドブ
    レイトンサイクルガスタービンの出力制御方法。
  2. 【請求項2】 前記大分子量ガスの分離を吸着剤、ガス
    透過膜、及び液化装置のいづれか一つを用いて行う請求
    項1記載のクローズドブレイトンサイクルガスタービン
    の出力制御方法。
  3. 【請求項3】 前記ガス圧縮機に遠心圧縮機を用い、前
    記大分子量ガスの分離を同遠心圧縮機から吐出された高
    圧ガスの遠心力を利用して、同遠心圧縮機の吐出側スク
    ロール外周で行う請求項1記載のクローズドブレイトン
    サイクルガスタービンの出力制御方法。
  4. 【請求項4】 大分子量ガスと小分子量ガスの混合ガス
    を用いたクローズドブレイトンサイクルガスタービンに
    おいて、ガス圧縮機の吐出ラインから分岐して配設され
    前記大分子量ガスを分離するガス分離タンク、同ガス分
    離タンクから分離排出される小分子量ガスを貯気するリ
    ザーバタンク及び前記各タンクとサイクル内を連絡する
    管路を有することを特徴とするクローズドブレイトンサ
    イクルガスタービンの出力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス分離タンク内に大分子量ガスの
    吸着剤、大分子量ガスを遮断するガス透過膜及び大分子
    量ガスを液化する液化装置のいづれか一つを配設した請
    求項4記載のクローズドブレイトンサイクルガスタービ
    ンの出力制御装置。
  6. 【請求項6】 大分子量ガスと小分子量ガスの混合ガス
    を用いたクローズドブレイトンサイクルガスタービンに
    おいて、ガス遠心圧縮機の吐出側のスクロール外周から
    分岐して配設され、前記大分子量ガスを貯気するガス分
    離タンク、前記スクロール内周から分岐して配設され、
    前記小分子量ガスを貯気するリザーバタンク及び前記各
    タンクとサイクル内を連絡する管路を有することを特徴
    とするクローズドブレイトンサイクルガスタービンの出
    力制御装置。
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