JP3159069B2 - 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこれを用いた画像形成装置

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JP3159069B2
JP3159069B2 JP19386196A JP19386196A JP3159069B2 JP 3159069 B2 JP3159069 B2 JP 3159069B2 JP 19386196 A JP19386196 A JP 19386196A JP 19386196 A JP19386196 A JP 19386196A JP 3159069 B2 JP3159069 B2 JP 3159069B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機、プリン
ター、ファクシミリなどの電子写真方式を利用した画像
形成装置において未定着トナー像を加熱・加圧定着する
定着装置に係り、特に、加熱若しくは加圧用の定着ロー
ルに対してエンドレスベルトを圧接配置したベルトニッ
プ方式の定着装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は所謂ベルトニップ方式を採
用した定着装置を既に提案している(例えば特願平7−
65629号公報)。これは、例えば熱源を有する回転
可能な加熱ロールと、この加熱ロールに圧接し、加熱ロ
ールに追従回転するエンドレスベルトと、このエンドレ
スベルトの内側に配設されて、前記エンドレスベルトを
前記加熱ロールに押圧させ、前記エンドレスベルトと前
記加熱ロールとの間に接触ニップ域を形成する押圧部材
とを具備し、前記接触ニップ域に記録シートを通過させ
ることにより、未定着トナー像を記録シート上に加熱・
加圧定着させるようにしたものである。
【0003】このようなベルトニップ方式の定着装置に
あっては、例えばロール対方式(加熱ロールと加圧ロー
ルとを圧接配置した方式)に比べて、比較的低い荷重で
広い接触ニップ域を確保することができる。この低荷重
化によって、加熱ロールのコアは従来ほどのたわみ強度
を必要としないため、従来に比べて薄くすることができ
る。よって、加熱ロールを環境温度から定着動作可能な
温度まで昇温するのに要する時間を短くすることができ
る。また、押圧部材は非回転状態で固定されているた
め、加熱ロールからの吸熱を小さくすることができる。
更に、エンドレスベルトについては、張架ロール等がな
く、接触ニップ域以外での接触をほとんどないようにす
れば、余計な放熱が少なく、加熱ロールからの吸熱が小
さくなる。これらの施策により、定着装置を待機状態か
ら定着動作可能な状態にするのに要する時間(以下、ウ
ォームアップタイムという)を短くすることができる。
このウォームアップタイムを15〜30秒程度にするこ
とによって、画像形成開始の信号を受けてから、定着装
置を環境温度から加熱開始し、なおかつほとんど待たせ
ることなく画像形成可能とすることができる。すなわ
ち、ベルトニップ方式の定着装置は所謂インスタントス
タートに適したものと言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ベルトニップ方式の定着装置には、次のような技術的課
題がある。エンドレスベルトは、ベルト両端の周長差や
接触ニップ域両端の荷重差、あるいは、ベルト配設時の
加熱ロールとの非平行度などにより、ベルト軸方向のど
ちらか一方に寄って行こうとする。このようなベルトの
寄り現象(所謂ベルトウォーク)を回避する従来の方式
としては、例えば特開平5−150679号公報に開示
された定着装置のように、張架ロールのうち少なくとも
一本を変位させることによりベルトの寄りを制御する機
構が用いられていた。しかしながら、この方式はエンド
レスベルトの寄り検知機構や、上述のロール変位機構等
を必要とするため、高価なものとなる。
【0005】また、エンドレスベルトからの放熱を少な
くするという観点から、エンドレスベルトに周方向の張
力が働かないようにした場合には、上述の寄り防止機構
を採用することは困難になってしまう。そこで、例えば
ベルト端部をガイド部材に突き当てて寄りを防止する手
法を考えてきた。この種の手法としては、ガイド部材で
接触ニップ域を除くエンドレスベルトの端部位置を規制
するものが既に知られている(例えば特開平4−440
75号公報)。この手法を採用した場合、ベルトは加圧
ロールとの接触ニップ域からの寄り力を受けて軸方向の
移動を起こす。これに対して、ベルトが前記ガイド部材
に突き当たった際に、ベルト端部がガイド部材から寄り
規制力を受ける。このとき、寄り力と寄り規制力とは平
行であるが、同じ直線上に無いため、ベルトにモーメン
トが働き、このモーメントにより、ベルトにねじれや波
打ち、座屈等が生じるという技術的課題が生ずる。
【0006】更に、このようなモーメントを受けた際
に、ベルトがねじれや波打ち、座屈等を起こさないため
には、ベルトそのものに高い剛性が要求される。剛性の
高いベルト材料としては、金属、特にSUSや鉄などが
挙げられるが、継ぎ目の無いエンドレスベルトを作るこ
とは困難である。溶接を用いたシームレス化ベルトもあ
るが、接合部分の信頼性が十分ではない。また、ニッケ
ルの電鋳ベルトはシームレスに形成可能であるが、安全
性の観点から好ましくない。一方、ポリイミドやポリテ
トラフルオロエチレンなどのような樹脂ベルトでは強度
が低いため、前述のようにねじれや波打ち、座屈等を起
こしてしまう。これを補うために、膜厚の厚いベルトを
用いることも可能ではあるが、コストが高くなり好まし
くない。
【0007】また、エンドレスベルトの端部にリブを設
け、規制部材により前記リブを挟み込むベルト寄り防止
策も知られている(例えば特開平4−204680号参
照)が、リブの付け根部への応力集中によりベルト破損
を免れない。
【0008】この発明は、以上の技術的課題を解決する
ためになされたものであって、所謂ベルトニップ方式の
定着装置において、剛性の低い低廉なエンドレスベルト
を使用し、ベルトのねじれや波打ち、座屈等を確実に回
避しながらベルトの寄り防止を容易に実現できるように
した定着装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
図1(a)(b)に示すように、未定着トナー像を記録
シート5上に加熱・加圧定着させる定着装置において、
熱源4を有する回転可能な加熱ロール1と、前記加熱ロ
ール1に圧接し、加熱ロール1と共に転動するエンドレ
スベルト2と、前記エンドレスベルト2の内側に配設さ
れて、前記エンドレスベルト2を前記加熱ロール1に押
圧させ、前記エンドレスベルト2と前記加熱ロール1と
の間に接触ニップ域を形成する押圧部材3と、前記加熱
ロール1とエンドレスベルト2との接触ニップ域の加熱
ロール1軸方向延長線上の少なくとも一方に設けられ、
エンドレスベルト2の端縁の寄りが規制されると共に押
圧部材3端部との間が埋設されるベルト寄りガイド6と
を備えたことを特徴とするものである。
【0010】このような技術的手段において、本願の適
用対象は、エンドレスベルト2の両端にベルト寄りガイ
ド6を設けた態様に限られず、エンドレスベルト2のい
ずれか一方端にベルト寄りガイド6を設けた態様をも含
む。このとき、エンドレスベルト2のいずれか一方端に
ベルト寄りガイド6を設ける態様にあっては、加熱ロー
ル1の両端部外径に差を持たせたり、エンドレスベルト
2の両端部外径に差を持たせたり、加熱ロール1とエン
ドレスベルト2とをスキューさせて(傾けて)配置する
等、エンドレスベルト2の寄り方向を常にベルト寄りガ
イド6に向かう方向にすることが必要である。
【0011】また、エンドレスベルト2としては、樹
脂、金属等どのような材質のものでも適用してよく、こ
のエンドレスベルト2の配設の仕方としては、張架ロー
ル等に掛け渡すようにしても差し支えないが、エンドレ
スベルト2からの放熱を最小限に抑えるという観点から
すれば、接触ニップ域以外に接触する部材を極力なくす
ようにすることが好ましい。更に、本願の定着装置の駆
動方式については、加熱ロール1及びエンドレスベルト
2のいずれを駆動しても差し支えないが、エンドレスベ
ルト2を張架しない態様にあっては、加熱ロール1を回
転駆動し、エンドレスベルト2を追従回転させるように
することが好ましい。
【0012】更にまた、押圧部材3としては、エンドレ
スベルト2を加熱ロール1に押圧させ、エンドレスベル
ト2と前記加熱ロール1との間に接触ニップ域を形成す
るものであれば、スプリング部材等の弾性付勢手段で剛
体の押圧部材を弾性付勢したものでもよいし、押圧部材
の全部あるいは一部に弾性体を用い、この弾性体の弾性
変形に伴う弾性力を利用したものでもよいし、あるい
は、両者を組み合わせたものなど適宜選定して差し支え
ない。
【0013】また、ベルト寄りガイド6としては、加熱
ロール1とエンドレスベルト2との接触ニップ域の加熱
ロール1軸方向延長線上に設ける態様であれば、フレー
ム等の固定部材に固定的に設けるようにしてもよいが、
例えば加熱ロール1の軸受支持部としてロール径と略同
径のものを使用するというような状況下においては、加
熱ロール1との干渉を防止するという観点から、加熱ロ
ール1のエンドレスベルト2との接触ニップ域外側に設
けられたリング状部材でベルト寄りガイドを構成するこ
とが好ましい。
【0014】ここで、押圧部材3の端部とベルト寄りガ
イド6との間を埋設する態様としては、別部材である押
圧部材3の端部とベルト寄りガイド6とを当接させる態
様や、押圧部材3の端部にベルト寄りガイド6を一体的
に設ける態様が挙げられる。前者の態様としては、押圧
部材3の端部にエンドレスベルト2の端部よりも延びる
延長部を設け、ベルト寄りガイド6に当接させるように
してもよいし、逆に、ベルト寄りガイド6側に押圧部材
3の端部側に延びる延長部を設け、押圧部材3の端部に
当接させるようにしてもよいし、あるいは、押圧部材3
の端部及びベルト寄りガイド6に夫々延長部を設け、両
延長部を当接させるようにしてもよい。但し、ベルト寄
りガイド6が加熱ロール1側に設けられたリング状部材
で構成される場合には、ベルト寄りガイド6が加熱ロー
ル1と共に可動するため、ベルト寄りガイド6とエンド
レスベルト2との接触領域を極力少なくするという観点
からすれば、押圧部材3の端部にエンドレスベルト2の
端部よりも延びる延長部を設け、ベルト寄りガイド6に
当接させる態様が好ましい。また、後者の態様にあって
は、押圧部材3の端部にベルト寄りガイド6を加熱ロー
ル1側に向けて一体成形したり、あるいは、固着するも
のが挙げられる。更に、押圧部材3が弾性体を有し、か
つ、この弾性体の端部がエンドレスベルト2の端部より
も延びる延長部を有する態様においては、弾性体端部の
重力方向へのへたり変形や座屈を有効に防止するという
観点からすれば、弾性体の端部が下から支えられる支持
部材を設けることが好ましい。このとき、前記支持部材
としては、押圧部材3の一構成要素として設けてもよい
し、押圧部材3と無関係に設けるようにしてもよい。
【0015】また、ベルト寄りガイド6を加熱ロール1
側に設ける態様にあっては、部品点数を低減させるとい
う観点からすれば、例えば軸受部材の断熱ブッシュと一
体的に形成するようにすればよい。更に、ベルト寄りガ
イド6が可動である場合には、ベルト寄りガイド6及び
押圧部材3の端部のいずれかに曲面部などの接触面積低
減部を形成し、両者間の接触抵抗を少なく抑えることが
好ましい。
【0016】また、ベルトの寄り力はベルトの寄り速度
と線形な関係にあり、寄り速度が大きくなるほど、寄り
力は大きくなる。寄りを規制している状態は、加熱ロー
ル1とエンドレスベルト2との間において滑りを生ぜし
め寄りを防止しているため、加熱ロール1へのオイル供
給量の変化すなわち摩擦係数の変化によりこの関係が変
わる。エンドレスベルト2は、エンドレスベルト2両端
の周長差・ニップ両端の荷重差・加熱ロール1とエンド
レスベルト2の平行度などの要因で寄りを生じる。従っ
て、これらの精度を上げることにより、寄り速度および
寄り力を小さくすることが重要である。特に、エンドレ
スベルト2の端部形状のばらつきに伴うベルト寄りガイ
ド6に作用する寄り力を低減させるという観点からすれ
ば、ベルト寄りガイド6を加熱ロール1の軸方向に対し
て揺動可能とし、弾性付勢手段9(図1(b)に仮想線
で示す)によりエンドレスベルト2方向に弾性付勢する
ことが好ましい。このとき、ベルト寄りガイド6は押圧
部材3の端部に当接して位置決めされる。
【0017】更に、エンドレスベルト2の端部の座屈を
より確実に防止するという観点からすれば、加熱ロール
1の接触ニップ域の外側に、エンドレスベルト2の端部
が加熱ロール1側に倒れ込む間隙が埋められるスペーサ
部材8を設けることが好ましく、エンドレスベルト2の
端部は、押圧部材3の端部とベルト寄りガイド6との間
の埋設部及びスペーサ部材8間で座屈をしないように挟
持される。このとき、エンドレスベルト2との摩擦抵抗
を低減させるという観点からすれば、スペーサ部材8を
加熱ロール1と同速度で移動させるようにすればよい。
そして更に、部品点数を低減させるという観点からすれ
ば、スペーサ部材8としては、加熱ロール1側に設けら
れたリング状部材からなるベルト寄りガイド6に一体的
に設けることが好ましい。
【0018】更にまた、待機時及び空転時において押圧
部材3の押圧力を低減させ、エンドレスベルト2と加熱
ロール1周面の磨耗を防止するという観点からすれば、
押圧部材3が弾性付勢される可動体上に弾性体を設けた
ものからなり、ベルト寄りガイド6のエンドレスベルト
2の寄り規制面と直交する面に可動体の端部を当接させ
て加熱ロール1周面に対向する可動***置を規制するこ
とが好ましい。
【0019】また、本発明の適用対象は加熱ロール1と
エンドレスベルト2との組合せに限られるものではな
く、加圧ロール7とエンドレスベルト2とを組み合わせ
るようにしてもよい。すなわち、本発明の他の態様とし
ては、図1(c)に示すように、未定着トナー像を記録
シート5上に加熱・加圧定着させる定着装置において、
回転可能な加圧ロール7と、この加圧ロール7に圧接し
て加圧ロール7と共に転動し、熱源4にて加熱されるエ
ンドレスベルト2と、前記エンドレスベルト2の内側に
配設されて、前記エンドレスベルト2を前記加圧ロール
7に押圧させ、前記エンドレスベルト2と前記加圧ロー
ル7との間に接触ニップ域を形成する押圧部材3と、前
記加圧ロール7とエンドレスベルト2との接触ニップ域
の加圧ロール7軸方向延長線上の少なくとも一方に設け
られ、エンドレスベルト2の端縁の寄りが規制されると
共に押圧部材3端部との間が埋設されるベルト寄りガイ
ド6とを備えるようにしたものが挙げられる。この態様
の定着装置についても、図1(a)(b)で示す定着装
置に対して施した各種工夫を施せることは勿論である。
【0020】更に、本発明の定着装置は、像担持体上に
形成されたトナー像を記録シート上に転写させ、定着装
置にて加熱・加圧定着する各種方式の画像形成装置に適
用することができる。
【0021】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。図1(a)(b)(又は(c))によれば、
エンドレスベルト2は、加熱ロール1(又は加圧ロール
7)と押圧部材3とにより圧接された接触ニップ域の軸
方向延長線上でベルト寄りガイド6に当接し、その寄り
位置を規制する。このとき、エンドレスベルト2の寄り
力とベルト寄りガイド6からの寄り規制力とは同一線上
にあるため、寄り力と寄り規制力とは互いに打ち消し合
い、ベルトにモーメントが働くことはない。従って、モ
ーメントによるエンドレスベルト2のねじれや波打ちは
発生しない。また、エンドレスベルト2は、加熱ロール
1(又は加圧ロール7)と押圧部材3とによって挾持さ
れた接触ニップ域の延長線上において、その端部をベル
ト寄りガイド6に突き当てて寄り規制するため、挾持圧
力によってエンドレスベルト2の剛性が大きくなり、座
屈が起こりにくくなっている。更に加えて、ベルト寄り
ガイド6と押圧部材3の端部との間は埋設されているこ
とから、エンドレスベルト2の端部が座屈しようとして
も、その座屈現象がその壁面にて阻止される。特に、加
熱ロール1(又は加圧ロール7)側にスペーサ部材8を
設けるようにすれば、エンドレスベルト2の端部は、前
記スペーサ部材8及びベルト寄りガイド6と押圧部材3
の端部との間の埋設部で挟持されることになり、エンド
レスベルト2の端部の座屈変形は確実に阻止される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。 ◎実施の形態1 図2は本発明が適用された定着装置の実施の形態1を示
す正面説明図、図3は図2中III−III線断面図、
図4は図2中IV方向から見た矢視図である。同図にお
いて、定着装置は、回転駆動される加熱ロール20と、
この加熱ロール20に圧接して加熱ロール20に追従回
転するエンドレスベルト30と、エンドレスベルト30
の内側に配設されて、前記エンドレスベルト30を前記
加熱ロール20に押圧させ、前記エンドレスベルト30
と前記加熱ロール20との間に接触ニップ域を形成する
押圧部材50とを備えている。
【0023】ここで、加熱ロール20のコア21は、外
径34mm、内径32mm、長さ350mmのアルミニ
ウム円筒である。コア21の表面には、下地層として硬
度45゜(JIS−A)のHTVシリコーンゴムが厚さ
1mmで直接被覆され、さらにその上にトップコート層
としてRTVシリコーンゴムが厚さ50μmでディップ
コートされている。これにより被覆層(図示せず)が形
成されており、被覆層は鏡面状態に近い表面に仕上げら
れている。本実施の形態において、下地層のゴムの硬度
は、Teclock社製のスプリングタイプのA型硬度
計により、JIS K6301に準拠して、荷重1,0
00gfを付加して計測した結果である。なお、コア2
1としてはアルミニウムでなくても熱伝導率の高い金属
製のものを使用することができ、被覆層としては耐熱性
の高い弾性体であれば他の材料を使用することができ
る。
【0024】コア21の内部には、加熱源として出力8
50wのハロゲンランプ25が配置されている。また、
加熱ロール20の表面には温度センサ(図示せず)が配
置され、この表面の温度を計測する。そして、温度セン
サの計測信号により、温度コントローラ(図示せず)に
よってハロゲンランプ25がフィードバック制御され
て、加熱ロール20の表面が例えば150℃に調節され
るようになっている。尚、加熱ロール20の近傍にはオ
イル供給装置(図示せず)が配設されており、加熱ロー
ル20の表面に離型剤を常に一定量供給し、これにより
記録シート28に未定着のトナー像29を定着する際
に、トナーの一部が加熱ロール20にオフセットするの
が防止されている。
【0025】更に、加熱ロール20の両端部は僅かに絞
り込まれた支持軸部23として構成されており、この支
持軸部23に夫々リング状のベルト寄りガイド60が嵌
着され、固定フレーム19の軸受口に装着されるベアリ
ング(軸受部材)24に回転支承されている。
【0026】また、エンドレスベルト30は、例えばポ
リイミドフィルムにより厚さ75μm、幅300mm、
周長125mmに形成されており、この外周面にはPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)の離型層が形成さ
れている。このエンドレスベルト30は押圧部材50と
加熱ロール20との間でのみニップされ、張力の働いて
いない状態で巻回されている。
【0027】押圧部材50は、加熱ロール20の軸方向
に延びる可動支持台41を一対の支持スプリング(圧縮
コイルスプリング)54,55にて加熱ロール20側へ
弾性付勢し、前記可動支持台41に凹部42を形成する
と共に、この凹部42内には所定厚の弾性体45を固着
したものである。本実施の形態において、弾性体45と
しては、例えば硬度23゜(JIS−A)のシリコーン
ゴムが用いられ、その表面(エンドレスベルト30との
接触面)には低摩擦層(図示せず)が積層されている。
本実施の形態では、低摩擦層としては、ポリテトラフル
オロエチレンを含浸させたガラス繊維シートである中興
化成製の「FGF−400−4」(商品名)を使用し、
更に、低摩擦層の表面には、粘度1000csのジメチ
ルシリコンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株
式会社製)を塗布し、エンドレスベルト30と押圧部材
50との間の摩擦係数を小さくしている。更に、押圧部
材50の弾性体45は、加熱ロール20の下地層よりも
軟らかいため、変形しやすい。ここで、エンドレスベル
ト30は、接触ニップ域においてベルトの円筒形状と逆
方向に変形する。従って、ベルトの断面2次モーメント
が大きくなり、座屈強度が大きくなる。
【0028】また、可動支持台41としては、例えば耐
熱性樹脂によって形成されており、弾性体45の抱き込
み部43(凹部42の両側壁部)がエンドレスベルト3
0の内面に少ない接触面積で線接触し、ベルト走行ガイ
ドとして機能している。尚、本実施の形態では、可動支
持台41の一部にベルト走行ガイド機能を持たせている
が、別途ベルト走行ガイドを設けるようにしてもよい。
但し、ベルト走行ガイドの材質は、ある程度の剛性を有
し、エンドレスベルト30から熱を奪いすぎず、また、
エンドレスベルト30の走行を阻害しないものであるこ
とが好ましい。
【0029】また、本実施の形態では、加熱ロール20
の支持軸部23に嵌着されるベルト寄りガイド60は、
特に図5に示すように、ポリアミド製の外径が多段に変
化するリング状部材からなり、外径50mmの寄りガイ
ド部(大径部)61と、この寄りガイド部61の軸方向
外側位置にベアリング24の内側に挿入する外径33m
mのブッシュ部(中径部)62と、前記寄りガイド部6
1の軸方向内側位置に外径35mmのカラー部(小径
部)63とを一体的に形成したものである。
【0030】そして、前記寄りガイド部61はエンドレ
スベルト30の端部に対向する寄り規制面64を有して
いる。また、本実施の形態では、押圧部材50の弾性体
45の端部がエンドレスベルト30の端部よりも延びる
延長部45aを有しており、この弾性体延長部45a端
部が前記寄り規制面64に当接配置される。一方、エン
ドレスベルト30の端部の加熱ロール20側面は前記カ
ラー部63周面に接触配置されている。更に、本実施の
形態では、可動支持台41の端部が弾性体45の端部よ
りも延びる延長部41aを有しており、この可動支持台
延長部41aが前記寄りガイド部61の周面に接触配置
されている。
【0031】更にまた、本実施の形態では、寄りガイド
部61は、弾性体延長部45a及び可動支持台延長部4
1aに対向する部位に所定の曲率の曲面部66を有し、
押圧部材50の弾性体45、可動支持台41との接触抵
抗を少なくしている。また、前記曲面部66は、ベルト
寄りガイド60が予め組み込まれた加熱ロール20と、
押圧部材50とを組み込む際のガイド面としても機能す
るので、定着装置を製造する際の組み込み作業性を良好
にする上での一助にもなる。
【0032】また、本実施の形態では、ベルト寄りガイ
ド60は、加熱ロール20に対して軸方向に揺動可能に
設けられ、付勢スプリング65によりエンドレスベルト
30方向に押圧されている。尚、図2,5中符号67は
加熱ロール20に回転駆動力を伝達するための駆動伝達
ギアである。
【0033】次に、本実施の形態に係る定着装置の作動
について説明する。図2及び図3において、加熱ロール
20は、図示しないモータにより周速度V=160mm
/sで回転させられる。この回転によりエンドレスベル
ト30も速度160mm/sで従動回転させられる。図
示しない転写装置により、記録シート28の上にトナー
像29が転写され、接触ニップ域に向けてこの記録シー
ト28が搬送されてくる。そして、図3及び図6に示す
ように、記録シート28が定着装置の接触ニップ域に進
入すると、接触ニップ域に作用する圧力と、ハロゲンラ
ンプ25によって加熱ロール20を通じて与えられる熱
により、トナー像29が記録シート28上に定着する。
【0034】本実施の形態において、定着装置の待機時
及び空転時には、図2に示すように、支持スプリング5
4,55により弾性付勢される可動支持台41はベルト
寄りガイド60の寄りガイド部61周面に当接して位置
規制されるため、押圧部材50の弾性体45の厚みや弾
性係数及びエンドレスベルト30と可動支持台41との
位置関係を適宜調整しておけば、押圧部材50の弾性体
45の当接力はある程度弱く設定されると共に、加熱ロ
ール20とエンドレスベルト30との間には所定幅の接
触ニップ域が得られる。従って、本実施の形態では、待
機時及び空転時には、押圧部材50による加圧力がある
程度少なく抑えられるので、エンドレスベルト30及び
加熱ロール20周面の磨耗は必要最小限に抑えられる。
【0035】一方、図6に示すように、記録シート28
が接触ニップ域に進入すると、記録シート28の厚さt
分でエンドレスベルト30が押圧部材50の弾性体45
に押し込まれた形になり、エンドレスベルト30の内面
と弾性体45との間の当接力が増し、高い接触ニップ圧
にて良好な定着動作が行われる。このとき、接触ニップ
圧が高くなるため、エンドレスベルト30の蛇行そのも
のが有効に抑えられる。
【0036】ここで、ベルト寄りガイド60は付勢スプ
リング65によりエンドレスベルト30側へ押圧される
が、図5に示すように、ベルト寄りガイド60の寄りガ
イド部61が弾性体45の端部に当接するため、ベルト
寄りガイド60の寄り規制面64は所定位置に位置決め
される。また、加熱ロール20軸とベルト寄りガイド6
0との摩擦抵抗がベルト寄りガイド60と押圧部材50
(可動支持台41,弾性体45)との摩擦抵抗より大き
いため、ベルト寄りガイド60は加熱ロール20と共に
回転する。
【0037】このような動作過程において、エンドレス
ベルト30は、ベルト両端の周長差やニップ両端の荷重
差、あるいは設置時のベルトと加熱ロールとの非平行度
などによって、ベルト軸方向のどちらか一方に寄りを発
生させる。そして、エンドレスベルト30の端部がベル
ト寄りガイド60の寄り規制面64に突き当たり、エン
ドレスベルト30の寄りが規制される。このとき、エン
ドレスベルト30の寄り力と、ベルト寄りガイド60か
らの寄り規制力とは同一直線上にあるため、寄り力と寄
り規制力とは打ち消し合い、ベルトにモーメントが働く
ことはない。従って、ベルトにねじれや波打ちは発生し
ない。尚、エンドレスベルト30の接触ニップ域の軸方
向延長線以外の領域に対応してベルト寄りガイドを設け
た比較の形態にあっては、エンドレスベルト30の寄り
力とベルト寄りガイドからの寄り規制力とが同じ直線上
にないため、ベルトにモーメントが作用し、このモーメ
ントにより、樹脂製のベルトでは比較的弱い寄り力でベ
ルトにねじれや波打ちが発生したり、ベルト端部が座屈
したりすることが確認された。
【0038】また、本実施の形態においては、エンドレ
スベルト30の接触ニップ域はベルトの剛性が大きいた
め、ベルトの座屈はエンドレスベルト30の端部で起こ
ろうとする。ところが、本実施の形態では、図5に示す
ように、弾性体45の延長部45aがベルト寄りガイド
60の寄りガイド部61に当接し、弾性体45の端部と
ベルト寄りガイド60との間の隙間を埋めているため、
エンドレスベルト30の端部が重力方向へ座屈変形する
ことはない。特に、本実施の形態では、エンドレスベル
ト30の端部は、弾性体45の延長部45aとベルト寄
りガイド60のカラー部63との間に挟持されているた
め、エンドレスベルト30の端部の座屈変形は確実に阻
止される。このため、エンドレスベルト30としては、
樹脂製の安価なものを使用することが可能になる。
【0039】更に、エンドレスベルト30端部のカット
はベルト軸に対して完全に直角にはできず、多少の傾き
を持っている。また、エンドレスベルト30が斜めにセ
ットされることもあるため、エンドレスベルト30端部
は寄り規制面64に対して完全には平行にならない。こ
のため、エンドレスベルト30端部の寄り速度は、DC
成分的なベルトの寄り速度に、エンドレスベルト30端
部の傾きによる見掛け上のベルト寄り速度がAC成分的
に重畳される。従って、図7(a)に示すように、寄り
力もDC成分的な力FAve.にAC成分が加わり、最大値
Maxとなる。このFMaxは、もしエンドレスベルト30
端部を寄り規制面64に対して平行に近づければ、AC
成分を小さくすることができ、FAve.に近づく。寄り力
のAC成分を平滑化するためにベルト寄りガイド60を
加熱ロール20に対して揺動可能に取付け、付勢スプリ
ング65によりエンドレスベルト30方向に押圧する。
これにより、図7(a)の寄り力を、図7(b)のよう
にFMaxを小さくすることができる。但し、FAve.はベ
ルトの寄り速度に依存するため、FAve.は変わらない。
また、付勢スプリング65の弾性係数の最適化により、
MaxとFAve.の差が極力小さくなるようにする。ま
た、本実施の形態では、付勢スプリング65でベルト寄
りガイド60を弾性付勢した場合、ベルト寄りガイド6
0は押圧部材50の弾性体45の端部(エンドレスベル
ト30の端部より延びる延長部)に常時当接して位置決
めされることから、ベルト寄りガイド60がエンドレス
ベルト30の端部に常時当接することはなく、エンドレ
スベルト30の端部磨耗は少なく抑えられる。
【0040】◎実施の形態2 図8は本発明が適用された定着装置の実施の形態2の正
面説明図、図9、図10は図8中IX−IX線断面図、
X方向から見た矢視図を示す。尚、実施の形態1と同様
な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付し
てここではその詳細な説明を省略する。本実施の形態に
係る定着装置は、実施の形態1と異なり、回転駆動され
る加圧ロール80と、この加圧ロール80に圧接して追
従回転するエンドレスベルト30と、このエンドレスベ
ルト30の内側に配設されて、前記エンドレスベルト3
0を前記加圧ロール80に押圧させ、前記エンドレスベ
ルト30と前記加圧ロール80との間に接触ニップ域を
形成する押圧部材50と、前記エンドレスベルト30を
加熱するヒータ81とを備えている。
【0041】本実施の形態において、加圧ロール80は
表面が剛体のハードロール構成であり、その支持軸部に
リング状のベルト寄りガイド60(実施の形態1と同様
の寄りガイド部61,ブッシュ部62、カラー部63を
具備)が設けられている。また、押圧部材50は、実施
の形態1と略同様に、可動支持台41上の凹部42に弾
性体45を収容したものであり、弾性体45の弾性変形
で加圧ロール80とエンドレスベルト30との接触ニッ
プ域を形成するものである。更に、エンドレスベルト3
0内にはベルト走行ガイド40が配設され、エンドレス
ベルト30の形状を保持しながらエンドレスベルト30
の走行を安定させるようになっている。本実施の形態で
は、ベルト走行ガイド40は耐熱性樹脂によって形成さ
れており、その外周面にはリブ状の突起が周方向に設け
られ、エンドレスベルト30の内周面とベルト走行ガイ
ド40との接触面積を小さくしている。このベルト走行
ガイド40の材質は、ある程度の剛性を有し、エンドレ
スベルト30から熱を奪いすぎず、また、エンドレスベ
ルト40の走行を阻害しないものであれば、様々なもの
が使用できる。更にまた、本実施の形態において、ヒー
タ81としては板状ヒータが用いられ、前記押圧部材5
0の可動支持台41の凹部42の底に収容され、弾性体
45を介してエンドレスベルト30を加熱するようにな
っている。
【0042】本実施の形態においても、エンドレスベル
ト30はベルト寄りガイド60の寄りガイド部61にて
確実に寄り規制されると共に、エンドレスベルト30の
端部は、可動支持台41の延長部41aとベルト寄りガ
イド60のカラー部63とで挟持されるから、エンドレ
スベルト30の端部の座屈は確実に阻止される。
【0043】◎実施の形態3 図11は本発明が適用された定着装置を組み込んだ画像
形成装置の実施の一形態を示す。同図における画像形成
装置は、転写ドラム方式の電子写真カラー画像形成装置
であり、感光ドラムなどの像担持体101と、この像担
持体101上に各色の静電潜像を書き込むレーザー走査
装置などの画像書き込み装置102と、像担持体101
上の静電潜像を各色トナーにて可視像化する回転式現像
装置などの多色用現像装置103と、シート供給カセッ
ト104からの記録シート(図示せず)を保持し、像担
持体101上の各色トナー像を保持した記録シートに順
次転写する転写ドラム105と、各色トナー像が転写さ
れた記録シートを定着する定着装置106とを備えたも
のであり、当該定着装置106に例えば実施の形態1に
係る定着装置(又は実施の形態2に係る定着装置(こち
らは図示せず))を用いるようにしたものである。この
ような画像形成装置においては、インスタントスタート
に適した安価な定着装置を用いることにより、装置コス
トを下げながら、画像形成速度を上げることが可能にな
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
加熱ロールとエンドレスベルトとの接触ニップ域延長線
上においてベルトの寄りを規制するようにしたため、ベ
ルトに生じる寄り力と、ベルト端部に働かせる寄り規制
力とを同一線上にすることができる。このため、ベルト
にねじれ等のモーメントが働かず、ベルトにねじれや波
打ち、座屈等を生じさせることなく、ベルトの寄り制御
を簡単に実現することができる。また、ベルトに寄り規
制力を働かせる部分において、ベルトを加熱ロールと押
圧部材とによって挾持しているため、接触ニップ域での
ベルトの座屈強度を上げることができ、更に、ベルト寄
りガイドと押圧部材の端部との間を埋設したので、エン
ドレスベルトの端部の重力方向への座屈を確実に回避す
ることができる。このため、ポリイミドのような樹脂製
のベルトを座屈を起こすことなく容易に使用することが
可能となった。
【0045】また、本発明において、ベルト寄りガイド
を加熱ロールとともに回転するようにすれば、ベルトの
端部と摺動を起こさない。このため、ベルト端部の磨耗
も少なく抑えることができる。更に、本発明において、
ベルト寄りガイドを軸受部材の断熱ブッシュ部その他の
機能部材と兼ねて一体成形するようにすれば、部品点数
を低減することができる。更にまた、本発明において、
可動なベルト寄りガイド及び押圧部材の端部のいずれか
に両者間の接触面積低減部(曲面部など)を形成するよ
うにすれば、両者間の摩擦抵抗を低減させることができ
るばかりか、加熱ロール側アッセンブリと、押圧部材側
アッセンブリとを組み込む際の案内ガイドとしても利用
することができる。
【0046】また、加熱ロールの軸方向に対してベルト
寄りガイドを揺動可能に取り付け、弾性付勢手段にてベ
ルト側にベルト寄りガイドを押圧するようにすれば、押
圧部材の端部にベルト寄りガイドを常時当接して位置決
めし、常時はベルト寄りガイドに非当接のエンドレスベ
ルトの寄りを規制することができる。このため、ベルト
寄りガイドによるエンドレスベルトの端部の磨耗を最小
限に抑えながら、ベルト端部とベルト寄りガイドとの非
平行度による寄り力のAC成分を小さくすることがで
き、その分、最大寄り力を小さくすることができる。
【0047】更に、本発明において、加熱ロールの接触
ニップ域の外側に、エンドレスベルトの端部が加熱ロー
ル側に倒れ込む間隙が埋められるスペーサ部材を設ける
ようにすれば、当該スペーサ部材と押圧部材の端部とベ
ルト寄りガイドとの間の埋設部とでエンドレスベルトの
端部を挟持することが可能になるため、エンドレスベル
トの端部の座屈を確実に回避することができる。
【0048】また、本発明において、押圧部材が弾性体
を有し、かつ、この弾性体の端部がエンドレスベルトの
端部よりも延びる延長部を有する態様に対し、弾性体の
端部が下から支えられる支持部材を設けるようにすれ
ば、弾性体端部の重力方向へのへたり変形や弾性体端部
の座屈を有効に防止でき、エンドレスベルトの端部の座
屈をより確実に防止することができる。
【0049】更に、本発明において、押圧部材が弾性付
勢される可動体上に弾性体を設けたものからなり、ベル
ト寄りガイドのエンドレスベルトの寄り規制面と直交す
る面に可動体の端部を当接させて加熱ロール周面に対向
する可動***置を規制するようにすれば、定着装置の待
機時及び空転時において押圧部材の押圧力を低減させ、
エンドレスベルトと加熱ロール周面の磨耗を防止するこ
とができると共に、記録シート通過時には接触ニップ圧
を高くしてエンドレスベルトの蛇行を抑制し、更に、高
いニップ圧による良好な定着動作を実現することができ
る。
【0050】上述したような効果は、加圧ロールとエン
ドレスベルトとの組合せについても同様に得られるもの
である。また、これらの定着装置を用いて画像形成装置
を構成すれば、インスタントスタートに適した安価な定
着装置で画像形成を行うことが可能になり、インスタン
トスタートに適した画像形成装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明に係る定着装置の概要を示
す説明図、(b)は(a)のB方向から見た一部破断矢
視図、(c)はこの発明の他の態様に係る定着装置の概
要を示す説明図である。
【図2】 実施の形態1に係る定着装置を示す正面説明
図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 図2のIV方向から見た矢視図である。
【図5】 図2のV部詳細説明図である。
【図6】 定着装置の記録シート通過時の状態を示す図
2と同様な説明図である。
【図7】 (a)は付勢スプリング65を用いない態様
の寄り力の時間変化を示すグラフ図、(b)は付勢スプ
リング65を用いた態様の寄り力の時間変化を示すグラ
フ図である。
【図8】 実施の形態2に係る定着装置の正面説明図で
ある。
【図9】 図8のIX−IX線断面図である。
【図10】 図8のX方向から見た矢視図である。
【図11】 本発明に係る定着装置が組み込まれた画像
形成装置の実施の一形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…加熱ロール,2…エンドレスベルト,3…押圧部
材,4…熱源,5…記録シート,6…ベルト寄りガイ
ド,7…加圧ロール,8…スペーサ部材,9…弾性付勢
手段,20…加熱ロール,25…ハロゲンランプ,28
…記録シート,30…エンドレスベルト,41…可動支
持台,45…弾性体,50…押圧部材,54,55…支
持スプリング,60…ベルト寄りガイド,61…寄りガ
イド部,62…ブッシュ部,63…カラー部,65…付
勢スプリング,80…加圧ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−150679(JP,A) 特開 平3−297714(JP,A) 特開 平3−51238(JP,A) 特開 平5−27625(JP,A) 特開 平4−204680(JP,A) 実開 平4−68039(JP,U) 実開 昭63−2966(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 B65H 5/02

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着トナー像を記録シート(5)上に
    加熱・加圧定着させる定着装置において、 熱源(4)を有する回転可能な加熱ロール(1)と、 前記加熱ロール(1)に圧接し、加熱ロール(1)と共
    に転動するエンドレスベルト(2)と、 前記エンドレスベルト(2)の内側に配設されて、前記
    エンドレスベルト(2)を前記加熱ロール(1)に押圧
    させ、前記エンドレスベルト(2)と前記加熱ロール
    (1)との間に接触ニップ域を形成する押圧部材(3)
    と、 前記加熱ロール(1)とエンドレスベルト(2)との接
    触ニップ域の加熱ロール(1)軸方向延長線上の少なく
    とも一方に設けられ、エンドレスベルト(2)の端縁の
    寄りが規制されると共に押圧部材(3)端部との間が埋
    設されるベルト寄りガイド(6)とを備えたことを特徴
    とする定着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、押圧部材
    (3)の端部がエンドレスベルト(2)の端部より延び
    る延長部を有し、ベルト寄りガイド(6)に当接してい
    ることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の定着装置において、ベル
    ト寄りガイド(6)は、加熱ロール(1)のエンドレス
    ベルト(2)との接触ニップ域外側に設けられたリング
    状部材であることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の定着装置において、ベル
    ト寄りガイド(6)は、軸受部材の断熱ブッシュと一体
    に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の定
    着装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の定着装置において、加熱
    ロール(1)に追従して回転するベルト寄りガイド
    (6)及び押圧部材(3)の端部のいずれかに両者間の
    接触面積低減部を形成したことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の定着装置において、ベル
    ト寄りガイド(6)は加熱ロール(1)の軸方向に対し
    て揺動可能であり、弾性付勢手段(9)によりエンドレ
    スベルト(2)方向に弾性付勢されることを特徴とする
    定着装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の定着装置において、加熱
    ロール(1)が回転駆動され、エンドレスベルト(2)
    が加熱ロール(1)に従動回転することを特徴とする定
    着装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の定着装置において、加熱
    ロール(1)の接触ニップ域の外側には、エンドレスベ
    ルト(2)の端部が加熱ロール(1)側に倒れ込む間隙
    が埋められるスペーサ部材(8)を設けたことを特徴と
    する定着装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の定着装置において、スペ
    ーサ部材(8)が加熱ロール(1)と同速度で移動する
    ことを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の定着装置において、ベ
    ルト寄りガイド(6)は加熱ロール(1)のエンドレス
    ベルト(2)との接触ニップ域外側に設けられたリング
    状部材からなり、スペーサ部材(8)がベルト寄りガイ
    ド(6)と一体に形成されていることを特徴とする定着
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の定着装置のうち、押圧
    部材(3)が弾性体を有し、かつ、この弾性体の端部が
    エンドレスベルト(2)の端部よりも延びる延長部を有
    する態様において、前記弾性体の端部が下側から支えら
    れる支持部材を設けたことを特徴とする定着装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の定着装置において、押
    圧部材(3)は弾性付勢される可動体上に弾性体を設け
    たものからなり、ベルト寄りガイド(6)のエンドレス
    ベルト(2)の寄り規制面と直交する面に可動体の端部
    を当接させて加熱ロール(1)周面に対向する可動***
    置を規制したことを特徴とする定着装置。
  13. 【請求項13】 未定着トナー像を記録シート(5)上
    に加熱・加圧定着させる定着装置において、 回転可能な加圧ロール(7)と、 この加圧ロール(7)に圧接して加圧ロール(7)と共
    に転動し、熱源(4)にて加熱されるエンドレスベルト
    (2)と、 前記エンドレスベルト(2)の内側に配設されて、前記
    エンドレスベルト(2)を前記加圧ロール(7)に押圧
    させ、前記エンドレスベルト(2)と前記加圧ロール
    (7)との間に接触ニップ域を形成する押圧部材(3)
    と、 前記加圧ロール(7)とエンドレスベルト(2)との接
    触ニップ域の加圧ロール(7)軸方向延長線上の少なく
    とも一方に設けられ、エンドレスベルト(2)の端縁の
    寄りが規制されると共に押圧部材(3)端部との間が埋
    設されるベルト寄りガイド(6)とを備えたことを特徴
    とする定着装置。
  14. 【請求項14】 像担持体上に形成されたトナー像を記
    録シート(5)上に転写させ、定着装置にて加熱・加圧
    定着する画像形成装置において、請求項1又は請求項1
    3記載の定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装
    置。
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